JP2007527527A - 多重化アッセイにおいて個々の分析物の定量範囲を調整するための方法 - Google Patents

多重化アッセイにおいて個々の分析物の定量範囲を調整するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、固体支持体に固定した捕獲試薬を利用するアッセイにおいて、ある特別な分析物のセットの本来の定量範囲を調整するための一般法を提供する。具体的には、所与の分析物に特異的な自由捕獲試薬の添加により、その分析物の定量範囲をより高い濃度領域へ調整し、残る分析物の定量範囲は同じにして、それにより複数の分析物の広範囲の濃度値にわたる同時でかつ正確な定量を可能にする。

Description

発明の分野
本発明は、分析物の多重化アッセイに対して向けられる。具体的には、本発明は、生物流体内に含まれる場合がある高存在度及び低存在度(high and low abundance)の分析物を同時に定量するための方法及び試薬へ向けられる。
生物流体又は抽出物中の多数の分析物レベルを定量する能力は、生物学的及び医学的な研究を革新することを約束する。特に、プロテオームと呼ばれる、生物におけるタンパク分析物のレベルの測定は、生物の現在の状態を理解するのに重要であり、その状態が変化するにつれて変化するものであり;そのような情報の診断上のポテンシャルは、広く評価されている。そのようなプロテオーム測定は、DNAマイクロアレイでなされるゲノム測定の直接的な類似物であるが、いくつかの重要な違いがある。遺伝子発現アレイは、典型的には試料中のmRNAのレベルを定量して、これらのレベルは、必ずしもタンパク質レベルとよく相関するわけではない。さらに、遺伝子発現データからは、タンパク質の翻訳後修飾に関する情報は何も抽出されない。これに対して、核酸リガンド又は抗体のような捕獲試薬は、異なるタンパク質修飾の間を識別するように作製することができる。最後に、生物におけるタンパク質レベルの生理学的範囲は、約4〜5対数値に及ぶmRNAレベルより広い範囲、少なくとも10対数値にわたり変動する。例えば、サイトカインが典型的にはフェントモル未満の濃度で出現するのに対して、多くの補体タンパク質は、マイクロモル濃度に近い。
この生理学的分析物レベルの広範囲さは、単一の実験内で分析物を多重化測定することへ困難な問題を提起する。今日まで、タンパク質レベルは、目的の各分析物に対して特別設計されたアッセイで個別に測定されてきた。低レベルの分析物はシグナル増幅スキームで検出してよく、高存在度の分析物は、単に希釈して、生理学的レベルをアッセイの最適な定量範囲としてよい。明らかに、高存在度と低存在度の両方のタンパク質を同時に測定することが必要であるので、プロテオミクス測定にそのような一般解は存在していない。原理的には、高存在度の分析物は、解離定数Kによって定量される、その生理学的レベルに匹敵するアフィニティーのある捕獲試薬で測定できるはずである。このことは、より弱い特異性の相互作用が多様な弱い非特異的な相互作用と競合するので、特異性の観点から問題になる。そのような非特異的な相互作用は、バックグラウンド効果の主たる原因となるので、より低い検出限界が設定されるようになる。また、アッセイを多重化するときには、最も性能が乏しいアッセイも提供するようにプロトコールを調整しなければならないが、より弱い相互作用は、おそらくは高アフィニティーのものと比べて不足したオフ比率(short off rates)を有するので、例えば、バックグラウンドを洗い流すことの有効性を制限する可能性がある。
明らかに、高アフィニティー、高特異性の捕獲試薬(限定されないが、抗体及び核酸リガンドが含まれる)をマイクロアレイ設定に使用することが望ましい。均一に高いアフィニティーの捕獲試薬があれば、検出の下限は分析物間で概ね比較可能になるが、多重化アッセイ内で各分析物に特別設計することが難しいのは、定量の上限なのである。高アフィニティー相互作用を利用するアッセイでは、試料中の定量の上限を設定するのは、捕獲試薬の全体濃度である。個々の捕獲試薬のマイクロタイタープレート中、ビーズ上、等での濃度は、せいぜいナノモル濃度へ制限されて、より典型的には、マイクロアレイで10〜100ピコモル濃度の範囲である。低レベル分析物の検出により試料希釈は約10%までに制限されるが、nMを超える内因性レベルのより高存在度の分析物を同時に測定することは、困難になる。
本発明の目的は、ある特別な分析物のセットの本来の定量範囲をより高い濃度領域へ調整し、残る分析物の定量範囲は同じにして、それにより複数の分析物の広範囲の濃度値での同時でかつ正確な定量を可能にするための一般的な方法を提供することである。
発明の要約
本発明には、固体支持体に固定した第一捕獲試薬へ結合することが可能である、生物流体中の第一分析物の量を、固体支持体に固定した第二捕獲試薬へ結合することが可能である、前記生物流体中の第二分析物の量を減少させることなく減少させるための方法が含まれる。本方法は、溶液中自由なある量の第一捕獲試薬と生物流体を接触させることを伴う。溶液中自由な第一捕獲試薬のある量の追加により、アッセイにおいて捕獲された第一分析物の量が定量的、特異的に滴定されて、第一分析物の飽和レベルを定量可能なレベルへ低下させる。
第一分析物の第一捕獲試薬に対する解離定数、Kが固体支持体に固定した前記第一捕獲試薬の濃度、Cより大きい態様において、溶液中自由な第一捕獲試薬の濃度は、好ましくは、前記解離定数より大きくて、より好ましくは10倍大きい。
第一分析物の第一捕獲試薬に対する解離定数、Kが固体支持体に固定した第一捕獲試薬の濃度、Cより小さい態様において、溶液中自由な第一捕獲試薬の濃度は、好ましくは、Cより大きくて、より好ましくは10倍大きい。
本方法は、生物流体において数千の分析物を同時にアッセイしなければならない、多重化アッセイに適用することができる。豊富な存在度の分析物のそれぞれにつき、低存在度の分析物について望まれる感度を保持しながら、その豊富な分析物の濃度を定量可能なレベルへシフトさせるために、ある量のコグネイト(cognate)捕獲試薬を生物流体へ加えることができる。
本発明はまた、分析物の生物流体中の濃度を決定するための方法を提供する。本方法は、生物流体中の分析物へ結合することが可能である、捕獲試薬の第一量を固定する固体支持体を提供することを伴う。次いで、アッセイされる生物流体と捕獲試薬の第二量を含んでなる混合物と固体支持体を接触させる。次いで、固体支持体へ結合した分析物の量を測定する。次いで、固体支持体へ結合した分析物の量の測定、混合物中の捕獲試薬の第二量の濃度、及び前記捕獲試薬のKに基づいて、分析物の生物流体中の濃度を決定することができる。
本発明はまた、生物流体中の分析物の、固体支持体に固定した非コグネイト捕獲試薬への非特異結合を低下させるための方法を提供する。本方法は、分析物へ特異的に結合することが可能な自由捕獲試薬と生物流体を接触させることを伴う。
好ましい態様の詳細な説明
定義
様々な用語を本発明において使用して本発明の側面に言及する。本発明の構成要素の記載の明確化に役立てるために、以下の定義を提供する:
用語「捕獲試薬」は、分析物へ結合することができる分子又は多分子複合体を意味する。捕獲試薬は、好ましくは、その分析物の結合パートナーへ実質的に特異的なやり方で結合する。捕獲試薬は、随意に、天然に存在する、組換え、又は合成の生体分子であってよい。抗体又は抗体断片と核酸リガンド(アプタマー)が捕獲試薬としてきわめて適している。抗原も、抗体へ結合することが可能であるので、タンパク分析物の捕獲試薬として役立つ場合がある。タンパク質リガンドへ結合する受容体は、あり得る捕獲試薬の別の例である。捕獲薬剤は、その分析物の結合パートナーと非共有的な相互作用により相互作用するだけの薬剤に限定されない。捕獲薬剤は、それらが結合する分析物へ随意に共有結合してもよい。例えば、捕獲試薬は、結合及び光活性化に続いてその分析物の結合パートナーへ光架橋結合するようになる、光架橋結合性の核酸リガンドであってよい。
用語「コグネイト」は、ある特別な分析物が特別な捕獲試薬へ実質的に特異的なやり方で結合する(即ち、分析物がそのコグネイト捕獲試薬へ実質的に特異的なやり方で結合する)が、他の非コグネイト捕獲試薬へは非特異的なやり方で結合する場合がある(この非コグネイト捕獲試薬はまた、他の分析物へ実質的に特異的なやり方で結合する)ことを示すために時々使用される。
本明細書に使用するように、用語「分析物」は、アッセイにおいて捕獲試薬へのその結合により検出されるあらゆる化合物を意味する。分析物は、限定なしに、タンパク質、ペプチド、核酸、炭水化物、脂質、多糖、糖タンパク質、ホルモン、受容体、抗原、抗体、ウイルス、病原体、有毒物質、基質、代謝産物、転位状態類似体、補因子、阻害剤、薬物、色素、栄養素、増殖因子、細胞、組織等であり得る。
本明細書に使用するように、用語「生物流体」は、生物より入手される巨大分子の混合物を意味する。これには、限定されないが、血漿、尿、精液、唾液、リンパ液、髄膜液、羊水、腺液、及び脳脊髄液が含まれる。これには、先述のものすべての実験的に分離した分画も含まれる。用語「生物流体」には、糞、組織、及び生検試料のような、均質化した固体材料を含有する溶液又は混合物も含まれる。
本明細書に使用するように、「固体支持体」は、分子が共有結合又は非共有結合のいずれで付いてもよい、あらゆる表面と定義される。これには、限定されないが、膜、プラスチック、常磁性ビーズ、帯電紙、ナイロン、ラングミュア−ブロジェットフィルム、機能化ガラス、ゲルマニウム、シリコン、PTFE、ポリスチレン、ヒ素ガリウム、金、及び銀が含まれる。アミノ、カルボキシル、チオール、又はヒドロキシルのような官能基をその表面に取り込むことが可能である、当該技術分野で知られたあらゆる他の材料も考慮される。これには、あらゆるトポロジーを有する表面が含まれ、限定されないが、球体表面、溝付き表面、及び円筒表面(例えば、カラム)が含まれる。多重捕獲試薬は、異なる分析物にそれぞれ特異的であり、アドレス可能フォーマット中の固体支持体の表面で特定の位置(「アドレス」)へ付いて、アレイ(「マイクロアレイ」又は「バイオチップ」とも呼ばれる)を形成する場合がある。非限定的な例だけを挙げれば、その表面が捕獲試薬へ付く、平面固体支持体とともにアレイを形成することができる。非限定的な例だけを挙げれば、捕獲試薬をビーズへ付けることによってアレイを形成してもよく、続いて、マイクロタイタープレートのような別の固体支持体のアレイフォーマットにそのビーズを入れる。
本明細書に使用するように、「核酸リガンド」は、標的に対する望ましい作用を有する、非天然に存在する核酸である。核酸リガンドは、本出願において、「アプタマー」とも呼ばれる。望ましい作用には、限定されないが、標的の結合、標的を触媒的に変化させること、標的又は標的の機能活性を修飾する/改変させるやり方で標的と反応すること、自殺阻害剤のように標的へ共有結合すること、標的と別の分子との間の反応を促進することが含まれる。好ましい態様において、この作用は、標的分子に特異的な結合アフィニティーであり、そのような標的分子は、ワトソン/クリック塩基対合又は三重らせん結合に専ら依存する機序を介して核酸リガンドへ結合するポリヌクレオチド以外の三次元化学構造体であり、ここで核酸リガンドは、標的分子により結合される既知の生理学的機能を有する核酸ではない。核酸リガンドには、核酸の候補混合物(前記核酸リガンドは、所与の標的のリガンドである)より、a)標的と候補混合物を接触させること(ここで、候補混合物に比べて標的に対して増加したアフィニティーを有する核酸を、候補混合物の残りから分画することができる);b)増加したアフィニティーの核酸を候補混合物の残りから分画すること;及びc)増加したアフィニティーの核酸を増幅して、核酸のリガンド濃縮混合物を産生すること(これにより、標的分子の核酸リガンドを同定する)を含んでなる方法により同定される核酸が含まれる。この方法は、SELEX法と呼ばれ、「指数的濃縮によるリガンドの系統進化法」と題した米国特許出願第07/536,428号(1990年6月11日出願、現在放棄された)、「核酸リガンド」と題した米国特許第5,475,096号、及び「核酸リガンド」と題した米国特許第5,270,163号(WO91/19813号も参照のこと)に記載されていて、これらのいずれも参照により本明細書に具体的に組み込まれる。
SELEX法の1つの特に重要な態様は、いずれも「核酸リガンドの光選択」と題して、いずれも現在放棄された、米国特許出願第08/123,935号(1993年9月17日出願)及び米国特許出願第08/443,959号(1995年5月18日出願)と、そのいずれも「指数的濃縮による核酸リガンドの系統進化法:核酸リガンドの光選択と溶液SELEX」と題した、米国特許第5,763,177号、米国特許第6,001,577号、WO95/08003号、米国特許第6,291,184号、米国特許第6,458,539号、及び米国特許出願第09/723,718号(2000年11月28日出願)に記載されて、これらのいずれも、標的分子に結合する及び/又は光架橋結合する及び/又はそれを光不活性化することが可能な光反応基を含有する核酸リガンドを選択するためのSELEX法ベースの方法について記載する。生じる核酸リガンドは、「光架橋結合性核酸リガンド」及び「光アプタマー」と交換可能的に呼ばれる。
光架橋結合性核酸リガンドが含まれる、核酸リガンドの産生の自動化法及び装置は、いずれも「核酸リガンドの自動化産生の方法及び装置」と題された、米国特許出願第09/993,294号(2001年11月21日出願)、米国特許出願第09/815,171号(2001年3月22日出願)、米国特許出願第09/616,284号(2000年7月14日出願)、米国特許出願第09/356,233号(1999年7月16日出願)、及び米国特許第6,569,620号に提供されている。
光SELEX法により産生される光架橋結合性核酸リガンドは、多重化診断又は予後医学アッセイにおける捕獲試薬として特別な有用性を有する。1つのそのような態様では、疾患に関連している可能性がある標的の光架橋結合性核酸リガンドをアレイフォーマット中の平面固体支持体へ付けてから、この固体支持体を、その標的の存在又は非存在について分析するための生物流体と接触させる。架橋結合性核酸リガンドを光活性化して、固体支持体を非常にストリンジェントで激しい条件下に(好ましくは、核酸及び/又はタンパク質を変性させる条件下に)洗浄して、すべての非特異的に結合した分子を除去する。結合した標的は、核酸リガンドへ光反応基により共有的に架橋結合しているので、除去されない。次いで、光架橋結合性核酸により結合したタンパク質標的は、核酸ではなくタンパク質を検出可能な部分で標識する(単数又は複数の)試薬を使用して、検出することができる。そのような試薬は、普遍タンパク質染料(Universal Protein Stains)(「URS」)と呼ばれ、「光架橋結合性核酸リガンドの多重化評価の方法」と題したPCT/US03/04142(2003年2月10日出願)に記載されている。光架橋結合する能力によって、ストリンジェント洗浄に続いて無比の感度及び特異性の診断及び予後アッセイを実施することが可能になる。光架橋結合性核酸リガンド及びアプタマーが含まれる、核酸リガンドのアレイ(一般には、「バイオチップ」又は「マイクロアレイ」とも呼ばれる)と、その製造及び使用の方法は、そのいずれも「核酸リガンド診断バイオチップ」と題された、米国特許第6,242,246号、米国特許出願第09/211,680号(1998年12月14日出願、現在放棄された)、WO99/31275号、米国特許第6,544,776号、米国特許第6,503,715号、及び米国特許第6,458,543号に記載されている。上記の特許及び特許出願を、まとめて「バイオチップ出願」と呼び、いずれもそのまま参照により本明細書に具体的に組み込まれる。
本出願を通して、様々な公開公報及び特許出願が言及されることに留意されたい。それぞれは、参照により具体的かつ個別に組み込まれるのと同じ程度で、参照により組み込まれる。
多重化アッセイにおいて個別の分析物の定量範囲を調整すること
分析アッセイの最適性能が生じるのは、定量限界(以下、「LOQ」と呼ぶ)の中心においてである。LOQは、試料において受容し得る確度及び精度で測定することができる分析物の最低及び最高濃度である。最高濃度は、好ましくは、飽和付近の直線性からの逸脱による10%の確度の損失を超えてはならない。LOQは、好ましくは、目的の生理学的レベルと一致すべきである。アッセイ飽和が生じる分析物濃度は、種々の特性の組合せ、最も重要には、捕獲試薬の濃度と分析物へのそのアフィニティーによる。
タンパク分析物を測定するマイクロアレイ用の捕獲試薬濃度は、典型的には、捕獲試薬を構成する諸特性のミクロンスケールによりきわめて低い。典型的なマイクロアレイ捕獲試薬密度は、〜10分子/μmであり、特性領域は、〜10μmである。故に、100μL試料中の反復特性(例えば、4又は5)により、捕獲分子の全体濃度、Cが得られる:
Figure 2007527527
ヒドロゲル層を構成する表面は、この平坦な表面へ三次元を加えて、この濃度を10倍高めることができる。核酸リガンド及び抗体のような、1nMより多いKの高アフィニティー捕獲試薬では、定量の下限を設定するのは、捕獲試薬のこの相対的に低い濃度である。飽和付近では、捕獲試薬濃度がKと分析物濃度[A]の両方よりずっと小さいので、平衡状態で結合した分析物により占有される捕獲試薬の分画は:
Figure 2007527527
により与えられる。
nM又はより多いKでは、上方のLOQは、ほぼ5xK又は5xCのどちらか大きいほうになる。明らかに、(適切な希釈の後で)nM濃度を超えるタンパク分析物では、捕獲試薬が飽和して、正確な定量は可能でない。
本発明は、ある捕獲試薬のCを高めて、それによりその標準曲線、従って飽和点を、Cを高めた特定の分析物のより高い濃度レベルへ動かすための方法を提供する。本方法は、測定する分析物を含有する溶液へ自由捕獲試薬を加えることを伴う。例えば、測定する分析物を含有することが疑われる生物流体を希釈するために使用する希釈液へ自由捕獲試薬を加えた後で、その生物流体をマイクロアレイ(該マイクロアレイは、それへ付く同じ捕獲試薬を含む)の表面へ適用してよい。溶液中自由な捕獲試薬の添加により、分析物の飽和レベルを定量可能なレベルへ低下して、アッセイにおいて捕獲される分析物の量が定量的に滴定される。
標準曲線シフト(即ち、飽和点シフト)の大きさは、固定する捕獲試薬の量(ここでは、すべての捕獲試薬について同一であると仮定する)、捕獲試薬−分析物対のアフィニティー、及び分析物を含有する溶液中の自由捕獲試薬の量に依存する。厳密なアッセイ直線性が、捕獲試薬の濃度より十分低い分析物の濃度で保たれる。数学的には、このことは、溶液由来の分析物の捕獲についての平衡結合式より出発することが容易にわかる:
Figure 2007527527
[式中、[C]及び[A]は、複合していない捕獲試薬及び分析物の濃度であり、[A:C]は、捕獲試薬へ結合した分析物の濃度である。この系の質量収支式は:
Figure 2007527527
[式中、A及びCは、この系における分析物及び捕獲試薬の結合と非結合の両方の全体濃度である]である。Cは、表面固定した捕獲試薬と自由な可溶性捕獲試薬の両方からなり、その全体濃度をC及びCとすると、C=C+Cである。アッセイ直線性の条件、A≪Cにより、この条件下ではごく少数の捕獲試薬しか分析物へ結合しないので、[C]はCにほぼ等しいとすることが可能である。質量収支(等式3)を使用すると、直線性の条件と平衡定数(等式2)より、表面固定化と自由の両方の、分析物へ結合する、捕獲試薬の濃度について以下の式を得る:
Figure 2007527527
複合体の表面上でのアフィニティーが溶液中と同じであるとすれば、分析物が結合した固定化捕獲試薬の濃度は、まさに、全捕獲分子x生成した複合体の濃度(式4に表示される)に対する表面捕獲分子の比になる。
Figure 2007527527
等式5を容易に変形して、分析物へ結合した表面固定化捕獲試薬の分数を得ることができる:
Figure 2007527527
結合した捕獲試薬の特別な分数、f≡[A:C]/Cを生じる試料中の全分析物濃度は、直線的にK、C、及びCに線形従属して、
Figure 2007527527
により与えられる。
表記A(C)は、一定のK及びCについて自由捕獲試薬の存在下に特別なfを得るには、全分析物の量が、自由捕獲試薬の濃度に正比例する量まで増加しなければならないという事実を強調する。KとCは、捕獲試薬とマイクロアレイの本質的な特徴であるので、等式7の2つの制限、即ちK>CとC>Kは興味深い。
>Cであるとき、等式7は、A(C)=f(K+C)へ変形されて、アッセイにおいて同じ応答を与えるのに必要とされる全分析物の、自由捕獲試薬のない状態で必要とされるそれに対する比は、単に、
Figure 2007527527
である。
以下である自由捕獲試薬の濃度は、アッセイ応答において顕著なシフトをほとんど生じない。アッセイ中に10xKの濃度で存在する自由捕獲試薬は、標準曲線においてほぼ10倍のシフトをもたらす。同様に、K<Cの捕獲試薬では、同等の応答を与えるのに必要とされる分析物の、自由捕獲試薬のないアッセイに対する比は、
Figure 2007527527
である。
以下である自由捕獲試薬の濃度は、アッセイ応答において顕著なシフトをほとんど生じない。10xCの濃度での自由捕獲分子は、標準曲線においてほぼ10倍のシフトをもたらす。所与の分析物の濃度範囲を、それがLOQの中心と一致するようにシフトさせるのに必要とされる自由捕獲試薬の濃度を決定することは、等式8及び9により導かれる当業者にとって、単なる定型的な実験となる。
所与の分析物への自由捕獲試薬が存在することは、アッセイ中の他の分析物の定量に影響を及ぼさない。故に、試料希釈によって確実に悪影響を受けるはずである低存在度の分析物に望まれる感度を保持する一方で、多重化アッセイ中のすべての高存在度の分析物の濃度をLOQの中心の方へシフトさせることが可能である。このように、本方法は、何千もの高存在度の分析物だけでなくより低存在度の分析物も同時に測定しなければならない、多重化アッセイへ容易に適用することができる。
本明細書に提供する方法による多重化アッセイの最適調整は、限定されないが、疾患状態や医学的処置への反応が含まれる、ある種の非標準条件下で生じる上方と下方の両方へ調節される分析物の正確な測定を可能にする。
ある態様では、多重化マイクロアレイアッセイにおいて個々の分析物の定量範囲を改変させることに加えて、自由捕獲試薬を使用して、コグネイト分析物の非コグネイト捕獲試薬への非特異結合を低下させることができる。溶液中のそのコグネイト捕獲試薬と分析物の特異的な相互作用がアレイ上の非コグネイト捕獲試薬へのアフィニティーより大きいので、自由な分析物の有効濃度は劇的に低下して、この特別な分析物による非特異結合をより少なくする。故に、ある態様では、アレイ上の他の非コグネイト捕獲試薬との非特異的な相互作用について問題となり得る分析物と結合して溶液中に保つために、生物流体用の希釈液へ自由捕獲試薬を加える。
本明細書に提供する方法は、どの捕獲試薬と使用してもよい。好適な捕獲試薬には、限定されないが、抗体(その断片が含まれる)、抗原、受容体、タンパク質、ペプチド、核酸リガンド(光架橋結合性核酸リガンドが含まれる)、及び核酸−タンパク質融合体(そのまま参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,537,749号に記載されるような)が含まれる。さらに、本明細書に提供する方法は、マイクロアレイでの使用に限定されず、捕獲試薬を固体支持体と結び付けるどの多重化アッセイでも使用することができる。例えば、本明細書に提供する方法は、そのまま参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,449,552号に記載されるような、ビーズをベースとするフローサイトメトリーアッセイで使用してよい。
本発明はまた、生物流体に見出される複数の分析物の多重化検出用の捕獲試薬のマイクロアレイを含んでなるキットを提供する。マイクロアレイ上の捕獲試薬の少なくとも1つが、その特別な捕獲試薬の上方LOQより高い濃度で生物流体に存在する分析物へ結合する。本キットはまた、豊富な分析物へ結合する、マイクロアレイ上の少なくとも1つの捕獲試薬に対応する自由捕獲試薬を含んでなる容器を含む。キットは、多重化アッセイを始める前に、自由捕獲試薬とともに生物流体と混合し得る緩衝液又は希釈液の1以上の容器も含んでよい。その最も単純な態様では、キットに、生物流体を加える希釈液の一部として自由捕獲試薬を含めてよい。
実施例
以下の実施例は、例示の目的のためだけに提供して、本発明の範囲を限定することを企図しない。特に、以下の実施例における捕獲試薬としての核酸リガンドと分析物としてのタンパク質の使用は、本発明の一般法で使用し得る捕獲試薬又は分析物の性質を限定しないことを理解されたい。
実施例1:多重化アッセイにおいて単一の分析物の標準曲線をシフトさせること
測定する分析物を含有する溶液へ自由捕獲試薬を導入することの効果は、自由捕獲分子を含むか又は含まない緩衝液中の標準曲線を検討することによって例証することができる。25種のタンパク分析物を33種の異なるアプタマーで測定する(いくつかの分析物は、多数のアプタマーで測定される)ヒドロゲル表面上のマイクロアレイをバイオチップ応用に提供される方法に従って合成した。25種のタンパク質を、アンジオゲニン(1069−1,20pMのKを有する)に対するフリーアプタマーを含まない緩衝液と含む緩衝液で系列希釈して、別々のマイクロアレイへ適用して、25種の標準曲線を同時に作成した。自由なアンジオゲニンアプタマーがなければ、アンジオゲニンの定量の上限は約1nMであり、自由アプタマーが溶液中にない状態の推定Cより1対数高い。1及び10nMの自由な1069−1を希釈液へ加えると、アンジオゲニンの標準曲線が約0.75及び1.5対数値だけより高い濃度へシフトする。図1を参照のこと。アンジオゲニンの標準曲線だけがシフトしたのであって、他の24種の分析物のものは、1069−1の希釈液への添加によりいずれも影響を受けなかった。標準曲線を作成することに加えて、0、1nM、及び10nMの自由な1069−1を含む20%希釈液で2つの血清試料中のアンジオゲニンレベルを測定した。この2つの試料についてのバックグラウンドを差し引いた相対蛍光単位(RFU)値を表1に要約する。希釈液へ加えた自由アプタマーの効果により、自由アプタマー濃度が高まるにつれて、アレイ上のアプタマー1069−1のシグナルが低下する。
Figure 2007527527
このことは、標準曲線のより高濃度への観察されるシフトと同様である。マイクロアレイ上のアプタマーと溶液中自由なアプタマーの間で比例した分析物の分画が分配されるので、同じ試料濃度でも、自由アプタマーが存在するアッセイではより低いシグナルになる。
実施例2:多重化アッセイにおいて複数の分析物の標準曲線を同時にシフトさせること
実施例1と同じ25−タンパク質のマイクロアレイを使用して、7種の個別アプタマーを試料インキュベーション用の希釈液へ加えた。表2を参照のこと。
Figure 2007527527
標準曲線作成とともに、7種の血清試料を自由アプタマーとともに、そしてそれを含めずに処理した。これらのタンパク分析物の標準曲線と、この血清試料の応答を図2〜6に表示する。標準極性シフトの大きさは、固定するアプタマーの量(ここでは、すべての捕獲試薬について同一であると仮定する)、アプタマー−分析物対のアフィニティー、及び希釈液中の自由アプタマーの量に依存する。ラクトフェリンでは、対数値の1/10未満である最小のシフトが見られるのに対し、エンドスタチンとIgEは、いずれもそのはじめの緩衝液応答より2.5対数値より多く移動した。Kに近似した自由アプタマーは、顕著なシフトをほとんど生じない。K>Cのアプタマーでは、Kより10倍高い濃度の自由アプタマーにより、標準曲線の10倍シフトを生じる。エンドスタチン(図3)とTIMP−1(図6)の結果を参照のこと。K<Cのアプタマーでは、Cより10倍高い濃度の自由アプタマーにより、標準曲線の10倍シフトを生じる。P−セレクチン(図5)の結果を参照のこと。溶液中で実施するK値測定の不確実性と、結合アフィニティーに対する表面効果の不確実性により、表2の結果は、理論と適度に一致している。
マイクロアレイで測定した他の18種の分析物の標準曲線は、いずれもタンパク質インキュベーション希釈液中の自由アプタマーの存在により影響を受けなかった。また、血清中での試料応答を低下させるという望ましい効果が観察された;分析物の測定値は、自由捕獲分子があると、緩衝液単独中で行う測定値に比較して、いずれも低い。図2〜6を参照のこと。自由アプタマーがあるときとないときでの血清測定値の直接的な定量比較は、ない場合の測定値が通常はLOQの外側にあるので、注意して行わなければならない。それでも、ほとんどの計算値は2〜4の係数(factor)内に一致している。おそらくは、インキュベーションの間に自由アプタマーが存在する状態で決定した数値のほうが、十分LOQ内にあるので、より信頼できるだろう(これが自由アプタマーを加えることの目的である)。
実施例3:あり得るマトリックス効果の分析
実施例1及び2では、自由アプタマーの存在により、試料バイアスを生じ得るマトリックス効果が導入された可能性がある。例えば、異なる血清試料は、自由アプタマーへ結合する異なる量の材料を有して、その効果を試料依存的なやり方で抑える可能性がある。このような懸念に対処するために、スパイクした試料での一連の血清測定を実施した。大きなマトリックス効果があるとすれば、異なる血清試料は、スパイクした試料において異なる大きさのシフトを生じると予測されよう。この挙動は観察されなかった。スパイクした曲線は、いずれも、内因性のレベルより十分に高いスパイクレベルで緩衝液の標準曲線に収束する傾向を示した。このことを図9及び図10に例証する。ここでは、標準曲線を作成するために使用するのと同じタンパク濃度を使用して、6つの異なる血漿試料だけスパイクした。全25種のスパイクした分析物のデータを7種の自由アプタマーの希釈液中の存在下に同時に作成した。
IgEとTIMP−1の両方で、大きな内因性タンパク質レベルによって、低いタンパク質スパイクレベルがマスクされる。スパイク濃度を高めるにつれて、6種の血清試料は、緩衝液で作成される標準曲線に収束する傾向を示した。内因性タンパク質の濃度を差し引き、タンパク質スパイクなしの試料より計算すると、スパイクしたタンパク質の顕著な回収が可能になる。計算値は、いずれも、スパイクした数値の付近にある。これらの実験では、個々の試料バイアスが存在する証拠はなく、良好な分析の挙動を観察した。自由アプタマーのある分析物について、それがないものと比較すると、標準曲線も計算回収値も異なっていなかった。
実施例4:自由捕獲試薬を用いた多重化アッセイの再現性
6つの血清試料を20%希釈液で7回測定した。測定の変動係数(CV:7つの反復試験より計算した平均濃度で標準偏差を割ったもの)を、存在する各分析物について決定した。これらのデータを図13にボックスプロット統計値として表示すると、ノイズのVEGFアプタマー、467−65を例外として、多重化アッセイ中のすべての分析物できわめて妥当なCVを示す。可溶化アプタマーがある分析物の測定値のCVとそれがないCVとの間に明瞭な違いはない。17種のアプタマーが10%以下のメジアンCVを与え、残りは10〜20%の間である。全体の平均メジアンCVは9.8%であり、複雑な媒体中の多重測定としては、十分に許容される変動レベルである。
図1は、多重化アプタマーマイクロアレイを使用する、標準曲線シフトを図示する。最も左の曲線(●)は、可溶性アプタマーなしでアプタマー1069−1を使用する、アンジオゲニンタンパク質についての緩衝液中の標準曲線であり、2つの右シフト曲線は、1nM(■)及び10nM(▲)の可溶性1069−1をアッセイ希釈液において使用して作成した。 図2は、多重化アプタマーマイクロアレイと7つの可溶性アプタマーを様々な濃度で使用する、アンジオゲニンの標準曲線シフトを図示する。最も左の曲線(●)は緩衝液中の標準曲線であり、最も右の曲線(■)は、可溶性アプタマーがアッセイ希釈液にある標準曲線である。標準曲線のデータ点を黒塗りマーカーとして表示して、7つの血清測定値を2つの標準曲線上の白抜きマーカーとして表示する。 図3は、多重化アプタマーマイクロアレイと7つの可溶性アプタマーを様々な濃度で使用する、エンドスタチンの標準曲線シフトを図示する。最も左の曲線(●)は緩衝液中の標準曲線であり、最も右の曲線(■)は、可溶性アプタマーがアッセイ希釈液にある標準曲線である。標準曲線のデータ点を黒塗りマーカーとして表示して、7つの血清測定値を2つの標準曲線上の白抜きマーカーとして表示する。 図4は、多重化アプタマーマイクロアレイと7つの可溶性アプタマーを様々な濃度で使用する、IgEの標準曲線シフトを図示する。最も左の曲線(●)は緩衝液中の標準曲線であり、最も右の曲線(■)は、可溶性アプタマーがアッセイ希釈液にある標準曲線である。標準曲線のデータ点を黒塗りマーカーとして表示して、7つの血清測定値を2つの標準曲線上の白抜きマーカーとして表示する。 図5は、多重化アプタマーマイクロアレイと7つの可溶性アプタマーを様々な濃度で使用する、P−セレクチンの標準曲線シフトを図示する。最も左の曲線(●)は緩衝液中の標準曲線であり、最も右の曲線(■)は、可溶性アプタマーがアッセイ希釈液にある標準曲線である。標準曲線のデータ点を黒塗りマーカーとして表示して、7つの血清測定値を2つの標準曲線上の白抜きマーカーとして表示する。 図6は、多重化アプタマーマイクロアレイと7つの可溶性アプタマーを様々な濃度で使用する、TIMP−1の標準曲線シフトを図示する。最も左の曲線(●)は緩衝液中の標準曲線であり、最も右の曲線(■)は、可溶性アプタマーがアッセイ希釈液にある標準曲線である。標準曲線のデータ点を黒塗りマーカーとして表示して、7つの血清測定値を2つの標準曲線上の白抜きマーカーとして表示する。 図7は、多重化アプタマーマイクロアレイと7つの可溶性アプタマーを様々な濃度で使用する、ラクトフェリンの標準曲線シフトを図示する。最も左の曲線(●)は緩衝液中の標準曲線であり、最も右の曲線(■)は、可溶性アプタマーがアッセイ希釈液にある標準曲線である。標準曲線のデータ点を黒塗りマーカーとして表示して、7つの血清測定値を2つの標準曲線上の白抜きマーカーとして表示する。 図8は、多重化アプタマーマイクロアレイと7つの可溶性アプタマーを様々な濃度で使用する、L−セレクチンの標準曲線シフトを図示する。最も左の曲線(●)は緩衝液中の標準曲線であり、最も右の曲線(■)は、可溶性アプタマーがアッセイ希釈液にある標準曲線である。標準曲線のデータ点を黒塗りマーカーとして表示して、7つの血清測定値を2つの標準曲線上の白抜きマーカーとして表示する。 図9は、IgEについての6つの血清試料スパイクを図示する。血清スパイク(最も上の曲線)は、緩衝液中の標準曲線(黒塗りの円:●)へ収束することが認められ、差示マトリックス効果の証拠はない。 図10は、図9中の計算濃度が、大きな内因性レベル内でスパイクした最低のレベルでも、スパイクした数値と優れて一致していることを例証する。 図11は、TIMP−1についての6つの血清試料スパイクを図示する。血清スパイク(最も上の曲線)は、緩衝液中の標準曲線(黒塗りの円:●)へ収束することが認められ、差示マトリックス効果の証拠はない。 図12は、図11中の計算濃度が、大きな内因性レベル内でスパイクした最低のレベルでも、スパイクした数値と優れて一致していることを例証する。 図13は、7つの個別の可溶性アプタマーを使用するマイクロアレイにおけるすべてのアプタマーの変動係数をボックスプロット形式で図示する。測定値の50%がボックス内に存在するボックスプロットとしてデータを提示し、ボックスを横切る白いバーによりメジアンを示して、ボックスの上及び下の線は、データ範囲を示す。

Claims (12)

  1. 固体支持体に固定した第一捕獲試薬へ結合することが可能である、生物流体中の第一分析物の量を、前記固体支持体に固定した第二捕獲試薬へ結合することが可能である、前記生物流体中の第二分析物の量を減少させることなく減少させるための方法であって、溶液中自由な前記第一捕獲試薬と前記生物流体を接触させることを含んでなる、前記方法。
  2. 前記第一捕獲試薬が抗体である、請求項1の方法。
  3. 前記第一捕獲試薬が核酸リガンドである、請求項1の方法。
  4. 前記第一分析物がタンパク質である、請求項1の方法。
  5. 前記第一分析物の前記第一捕獲試薬に対する解離定数(K)が前記固体支持体に固定した前記第一捕獲試薬の濃度(C)より大きく、そして溶液中自由な前記第一捕獲試薬の濃度が前記解離定数より大きい、請求項1の方法。
  6. 溶液中自由な前記第一捕獲試薬の濃度が前記解離定数よりも約10倍大きい、請求項5の方法。
  7. 前記第一分析物の前記第一捕獲試薬に対する解離定数(K)が前記固体支持体に固定した前記第一捕獲試薬の濃度(C)より小さく、そして溶液中自由な前記第一捕獲試薬の濃度がCより大きい、請求項1の方法。
  8. 溶液中自由な前記第一捕獲試薬の濃度がCよりも約10倍大きい、請求項7の方法。
  9. 固体支持体に固定した捕獲試薬の分析物についての飽和点を増加させるための方法であって、溶液中自由な前記捕獲試薬と前記固体支持体を接触させることを含んでなる、前記方法。
  10. 分析物の生物流体中の濃度を決定するための方法であって:
    a)前記分析物へ結合することが可能な捕獲試薬の第一量を提供すること(ここで、前記捕獲試薬の前記第一量は、固体支持体に固定する);
    b)前記生物流体と前記捕獲試薬の第二量を含んでなる混合物と前記固体支持体を接触させること;
    c)捕獲試薬の前記第一量へ結合した前記分析物の量を測定すること;及び
    d)工程c)で行った測定、前記捕獲試薬の前記第二量の工程b)の混合物中の濃度、及び前記捕獲試薬のKに基づいて、前記分析物の前記生物流体中の濃度を計算することを含んでなる、前記方法。
  11. 生物流体中の分析物の、固体支持体に固定した非コグネイト捕獲試薬への非特異結合を低下させるための方法であって、前記分析物へ特異的に結合することが可能な捕獲試薬と前記生物流体を接触させることを含んでなり、前記分析物へ特異的に結合することが可能な前記捕獲試薬は、前記生物流体において溶液中自由である、前記方法。
  12. 固体支持体に固定した捕獲試薬の有効濃度を増加させるための方法であって、溶液中自由な前記捕獲試薬と前記固体支持体を接触させることを含んでなる、前記方法。
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