JP2007526074A - 水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダー - Google Patents

Abstract

本明細書で開示するのは、水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダーである。本発明に係るフラワーアレンジメント用ホルダーには、液体を収容する貯蔵タンク（６）、該貯蔵タンク（６）の中央部分に形成され、吸収体（３）を受け入れる吸収体シート（４）、および該貯蔵タンク（６）を貫通して形成されて該貯蔵タンク（６）内に液体を供給する液体供給穴（７）が含まれる。また、該フラワーアレンジメント用ホルダーには、該貯蔵タンク（６）上壁縁端部の周囲に設けられるフランジ（１）、および該貯蔵タンク（６）底部の下に設けられる支持材（９）もさらに含まれる。本発明のフラワーアレンジメント用ホルダーは、花がしおれないように保ち、花の新鮮さを長持ちさせると共に、水耕栽培に使用することも可能である。

Description

本発明は一般に水耕栽培に使用することが可能なフラワーアレンジメント用ホルダー（flower arrangement holder）に関するものであり、より具体的には、該フラワーアレンジメント用ホルダーに生けられた花の寿命を延ばすために花の美しさを長期間にわたって維持することができると共に水耕植物の栽培を可能にするために装飾機能を向上させる水耕機能を有する、フラワーアレンジメント用ホルダーに関するものである。

通常、切花の容易なアレンジを可能にすると共にアレンジされた花に水を送るオアシス（oasis）は、ギフト用または祝賀用の花バスケットに用いられている。かかるオアシスを使用することで、該オアシスにアレンジされた切花は水を含有する該オアシスから水の供給を受けるため、新鮮さが長期間維持される共にしおれも防止される。

開花する前の花がオアシスにアレンジされる場合では、多量の水が花を咲かせるために必要とされる。しかしながら、開花時には、該オアシスに含有された水は枯渇または蒸発しているため、十分な量の水が該花に供給されない。結果として、該花は完全に開花しない。たとえ該花が開花するとしても、まもなくしおれてしまう。

これらの問題を解消するために、スプレーヤーを用いてオアシスおよび花に水を供給する方法が使用されている。しかし、この方法ではユーザが該スプレーヤーを用いて絶え間なく花を取り扱うことを強要されるので、ユーザはこの方法を不便に感じる可能性がある。このように、この方法はユーザが意識的に花を手入れしない限り効果がない。また、水と混合させた寿命延長剤をオアシスに適用することで、花の寿命を延ばす方法もある。しかし、該寿命延長剤を含有する水は該オアシス全体にわたって均等に吸収されない。また、開花時に十分な量の水が花に供給され得ないという問題もある。

特に、花を作る農家から消費者に花を売る小売店に花を供給するには数日間かかる。小売店では、花が消費者に供給されるまで花を新鮮な状態に維持するため、切花茎は水バケツに入れた水に浸される。この期間中、水バケツに入れた水に寿命延長剤が添加されるため、花の新鮮さは保たれる。しかし花が、消費者向けに花バスケットを作るために所定の長さにカットされた後に所定量の水を含有するオアシス上にアレンジされる場合、該花はバケツ中の寿命延長剤による効果を得ることができない。該花の新鮮さは、単に該オアシスに収容された水によって短期間だけ保たれる。かくのごとく、従来のオアシスにおいては、花の寿命が短縮されるという問題がある。

したがって、高価な花バスケットを用いても、該花バスケット内の花は短期間でしおれてしまう。結果として、ユーザは該花バスケットに不満を持つことになる。その上、該花がしおれた際に該花バスケットに使用された物品やアクセサリーをすべて廃棄するという面倒もある。しかも、廃棄された花バスケットによって生じるごみが環境を汚染する可能性もある。

従って、本発明は、従来の技術において発生する上記問題を念頭に置いてなされたものであり、本発明の目的は、花がアレンジされる吸収体に液体を連続的に供給する能力のある構造になっており、アレンジされた花が容易にしおれることがなく、新鮮さを長期間にわたって維持することができることを特徴とする、水耕機能（hydroponic function）を有するフラワーアレンジメント用ホルダー（flower arrangement holder）を提供することである。

本発明の別の目的は、長期間にわたって液体が供給される吸収体が水耕植物を栽培する能力のある材料でできており、したがってフラワーアレンジメントだけではなく水耕栽培にも使用できることを特徴とする、水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダーを提供することである。

上記目的を達成するために、本発明は上壁、底壁および側壁によって密閉され、その中に所定量の液体を収容する貯蔵タンクと、該貯蔵タンクから液体を吸収するため、所定の深さを有し、該貯蔵タンクの中央部分に形成されて、その中に吸収体を受け入れる吸収体シートと、該貯蔵タンク上壁を貫通して所定位置に形成され、該貯蔵タンクに液体を供給する液体供給穴と、該貯蔵タンク上壁縁端部の周囲に設けられ、所定の高さに上向きに延出し、したがって液体貯蔵空間を形成するフランジと、該貯蔵タンク底部が支持面から所定の高さの間隙を介するように該貯蔵タンク底部の下に設けられる支持材とを具備する水耕機能（hydroponic function）を有するフラワーアレンジメント用ホルダー（flower arrangement holder）を提供するものである。

該吸収体シートは、側壁と、該吸収体シート側壁に設けられ、該貯蔵タンクから該吸収体に液体を供給するための液体供給管とからなるものとすることができる。該吸収体シートは、該吸収体シート底部が該支持材の下端部と同じまたは高い所定位置に配置されるように、該貯蔵タンクの中央部分に所定の深さに形成されるようにすることができる。吸収体シートに設置される該吸収体は、オアシス（oasis）または圧縮ロックウールや圧縮木材でできているユニットよりなるようにすることができる。吸収体が設置される該吸収体シートは、該吸収体シート底壁を貫通して所定位置に形成されるドレン穴であって、該ドレン穴に挿入されるストッパーを備えているドレン穴からなるようにすることができる。液体は、水または水耕栽培（hydroponic culture）に必要な栄養素を含有する水にすることができる。フラワーアレンジメント用ホルダー（flower arrangement holder）は、貯蔵タンク上壁の所定位置に形成される、支持棒を挿入できるような複数の棒挿入穴をさらに具備するものとすることができる。

本発明に係る、水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダーは、該フラワーアレンジメント用ホルダーに生けられた花が直ちにしおれることがなく、長期間にわたって新鮮さを維持するという利点を持つ。その上、本発明のフラワーアレンジメント用ホルダーは水耕栽培に使用することも可能である。

以下に、本発明に係る水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダーを添付図面を参照して詳細に説明する。

図１は、本発明に係る水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダーの分解斜視図である。

図２は、図１のフラワーアレンジメント用ホルダーの断面図である。

図３は、図１のフラワーアレンジメント用ホルダーを用いるフラワーアレンジメントの実施例を示す斜視図である。

図４は、図１のフラワーアレンジメント用ホルダーを用いる別のフラワーアレンジメントの実施例を示す斜視図である。

先ず、以下に該フラワーアレンジメント用ホルダーを図１および２を参照して説明する。

図１および２に示すように、本発明の該フラワーアレンジメント用ホルダーに含まれるのは、上壁、底壁および側壁によって密閉され、その中に所定量の液体を収容する貯蔵タンク６と、所定の深さを持ち、該貯蔵タンク６中央部分に形成されて該貯蔵タンク６から液体を吸収するための吸収体３をその中に受け入れる吸収体シート４である。液体供給穴７は、該貯蔵タンク６上壁を貫通して所定位置に形成されて該貯蔵タンク６に液体を供給する。また、該フラワーアレンジメント用ホルダーには、該貯蔵タンク６上壁縁端部の周囲に設けられ、所定の高さに上向きに延出し、したがって液体貯蔵空間２を形成するフランジ１もさらに含まれる。さらに、該フラワーアレンジメント用ホルダーには、該貯蔵タンク６底部が支持面から所定の高さの間隙を介するように該貯蔵タンク６底部の下に設けられる支持材９も含まれる。該フラワーアレンジメント用ホルダーは射出成形法によって製造されることが好ましい。その理由は、射出成形法が簡易であり、大量生産に容易に適用できるので、製造コストを削減できるからである。

貯蔵タンク６は上壁、底壁および側壁によって密閉されるので、その中に所定量の液体を収容することが可能となる。 該貯蔵タンク６から液体を吸収するための該吸収体３を受け入れる該吸収体シート４は、該貯蔵タンクの中央部分に６形成される。該吸収体シート４に設置される該吸収体３は、十分に水を吸収する能力のある材料でできているオアシス、または圧縮ロックウール粉末、ロックウール顆粒、木粉（ヤシの樹皮）または木（ヤシの樹皮）顆粒で作られている圧縮物よりなる。

好ましくは、該オアシスをフラワーアレンジメント用の吸収体３として使用する。ロックウール粉末、ロックウール顆粒、木粉（ヤシの樹皮）または木（ヤシの樹皮）顆粒を圧縮することによって作られる該圧縮物は、水耕栽培用の吸収体３として使用される。

所定の深さを持ち、その中に該吸収体３を受け入れる該吸収体シート４には、側壁５と、該吸収体シート４の側壁５に設けられて、該貯蔵タンク６から該吸収体３に液体を供給する複数の液体供給管８とが含まれるが、本発明では、該貯蔵タンク６から該吸収体３に液体を供給するための手段は、該吸収体シート４の側壁５に設けられる該液体供給管８に限定されるものではない。たとえば、複数の貫通孔を該吸収体シート４の側壁５に形成することもできる。あるいは、該吸収体シート４は、該側壁５限外で該貯蔵タンク６と直接的に連通することもできる。すなわち、液体を該貯蔵タンク６から該吸収体３に供給できる限り、任意の構造を適用することができる。

該貯蔵タンク６内に収容される液体は、水または水耕栽培に必要な栄養素を含有する水である。花が該吸収体３上にアレンジされる際は、水が該貯蔵タンク６に収容される。植物が水耕栽培される際には、栄養素を含有する水が使用される。その理由は、花は単に水の供給を受けるだけで維持され得るが、水耕栽培される植物は追加栄養素を必要とするからである。

所定の高さを有する該フランジ１は該貯蔵タンク６上壁縁端部の周囲に設けられる。該フランジ１は、その中の該液体貯蔵空間２を規定する。該液体貯蔵空間２は該貯蔵タンク６に収容される液体を補給する働きをする。該貯蔵タンク６上壁を貫通して所定位置に形成される該液体供給穴７により、液体の該貯蔵タンク６への供給が可能となる。ストッパー７Ａは該液体供給穴７に嵌着されて、該液体供給穴７を必要に応じて開閉する。

さらに、該フラワーアレンジメント用ホルダーには、該貯蔵タンク６上壁の所定位置に形成される、支持棒１２を挿入できるような複数の棒挿入穴１１もさらに含まれる。このように、フラワーアレンジメントの場合には、該支持棒１２は装飾用に使用される。 水耕栽培の場合では、該支持棒１２は、水耕栽培される植物を該支持棒に沿って成長させる支持材としての機能を果たす。また、該支持棒１２は、水耕栽培される植物が垂直に立つように助長する。ここで、該支持棒１２は、装飾的機能を高めるために種々の形状を有することができる。

吸収体シート４は、該吸収体シート４底壁を貫通して所定位置に形成されるドレン穴１０（該ドレン穴１０に挿入されるストッパー１０ａ付き）を持つ。よって、該貯蔵タンク６または吸収体シート４に収容される液体が腐食し、該液体の交換が必要である時や、該吸収体シート４の洗浄が必要な時は、該ドレン穴１０の該ストッパー１０ａを開いて該液体を排出せしめることができる。

貯蔵タンク６底部の下に設けられる該支持材９は、該貯蔵タンク６底部を支持面から離して所定の高さ分の間隔をあける。ここでは、該支持材９の下端部は、該貯蔵タンク６の中央部分に所定の深さで形成される該吸収体シート４底部に対して所定の高さまたは低位置に配置されなければならない。その理由は、該吸収体シート４底部が該支持材９下端部よりも低い位置に配置される場合、該支持材９は所望の機能を実行することができないからである。

以下に、本発明のフラワーアレンジメント用ホルダーの使用実施例をいくつか説明する。

貯蔵タンク６が液体で満たされる前に、該吸収体３は該吸収体シート４に設置される。この吸収体設置工程では、図２に示すように、該吸収体シート４の側壁５から内向きに突出する各液体供給管８の一端が該吸収体３内部に挿入される。次いで、該吸収体３は該液体供給管８によって確実に支持され、不適切に移動されない。

上記状態では、花または水耕植物は該吸収体３上にアレンジされる。その後、液体（水または栄養素を含有する水）は該液体貯蔵空間２に供給される。次いで、該貯蔵タンク６は該液体供給穴７を介して該液体で満たされる。同時に、該液体は、該液体供給管８を介して該貯蔵タンク６から該吸収体３に供給される。かくして、該吸収体３十分な量の液体を吸収する。該吸収体３に吸収された該液体は、花に供給されて花が容易にしおれることを防止するか、または水耕植物の成長に必要とされる栄養素を該水耕植物に供給する。

上記状態では、該貯蔵タンク６内の液体が不足する場合、追加液体が該液体貯蔵空間２に供給される。

添付図面の図３は、実施例のように、本発明に係るフラワーアレンジメント用ホルダーにアレンジされた花を示す斜視図である。図４は、別の実施例のように、本発明のフラワーアレンジメント用ホルダーにセットされた水耕植物を示す斜視図である。

かくのごとく、本発明に係る水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダーは、花がしおれないように保ち、その新鮮さを長期間にわたって維持する。水耕植物の場合、該フラワーアレンジメント用ホルダーは、該水耕植物の成長をよく助長する。

上記のように、本発明は、所定量の液体を収容する貯蔵タンクと、該貯蔵タンクの中央部分に形成されてその中に吸収体受け入れる吸収体シートと、貯蔵タンク上に規定される液体貯蔵空間とを含むことを特徴とする水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダーを提供するものである。このように、本発明は、該フラワーアレンジメント用ホルダーに生けられた花が直ちにしおれることがなく、その新鮮さを長期間にわたって維持するという利点を持つ。その上、本発明のフラワーアレンジメント用ホルダーは水耕栽培に使用することも可能である。

本発明の好適な実施形態は例示的な目的で開示したものであって、当業者であれば、種々の変更、付加および代替を添付の特許請求の範囲で開示した本発明の範囲および真の趣旨から逸脱することなく行い得ることを理解されるであろう。

本発明の実施形態に係る水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダーの分解斜視図。 図１のフラワーアレンジメント用ホルダーの断面図。 図１のフラワーアレンジメント用ホルダーの使用例を示す斜視図。 図１のフラワーアレンジメント用ホルダーの別の使用例を示す斜視図。

Claims (7)

1. 上壁、底壁および側壁によって密閉され、その中に所定量の液体を収容する貯蔵タンクと、
   該貯蔵タンクから液体を吸収するため、所定の深さを有し、該貯蔵タンクの中央部分に形成されて、その中に吸収体を受け入れる吸収体シートと、
   該貯蔵タンク上壁を貫通して所定位置に形成され、該貯蔵タンクに液体を供給する液体供給穴と、
   該貯蔵タンク上壁縁端部の周囲に設けられ、所定の高さに上向きに延出し、したがって液体貯蔵空間を形成するフランジと、該貯蔵タンク底部が支持面から所定の高さの間隙を介するように該貯蔵タンク底部の下に設けられる支持材と
   を具備する水耕機能を有するフラワーアレンジメント用ホルダー。
2. 該吸収体シートが、
   側壁と、
   該吸収体シート側壁に設けられ、該貯蔵タンクから該吸収体に液体を供給するための液体供給管と
   からなることを特徴とする請求項１記載のフラワーアレンジメント用ホルダー。
3. 該吸収体シートが、該吸収体シート底部が該支持材の下端部と同じまたは高い所定位置に配置されるように、該貯蔵タンクの中央部分に所定の深さに形成されることを特徴とする請求項１記載のフラワーアレンジメント用ホルダー。
4. 該吸収体シートに設置される該吸収体が、オアシスまたは圧縮ロックウールや圧縮木材でできているユニットより成ることを特徴とする請求項１記載のフラワーアレンジメント用ホルダー。
5. 該吸収体が設置される該吸収体シートが
   該吸収体シート底壁を貫通して所定位置に形成されるドレン穴であって、該ドレン穴に挿入されるストッパーを備えているドレン穴
   からなることを特徴とする請求項１記載のフラワーアレンジメント用ホルダー。
6. 該液体が水または水耕栽培に必要な栄養素を含有する水であることを特徴とする請求項１記載のフラワーアレンジメント用ホルダー。
7. 該貯蔵タンク上壁の所定位置に形成される、支持棒を挿入できるような複数の棒挿入穴をさらに具備することを特徴とする請求項１記載のフラワーアレンジメント用ホルダー。

Images