JP2007525508A - 有機化合物を含有する水性流からの有機化合物の回収方法 - Google Patents

有機化合物を含有する水性流からの有機化合物の回収方法 Download PDF

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Abstract

親水性有機化合物のその水溶液からの液−液抽出方法を記載する。この方法には、一般的に、十分な量の特定されたグリコールエーテルを、水性液体と第一の温度で混合して、水性ラフィネート相及びグリコールエーテル抽出物相からなる懸濁液を形成する工程、グリコールエーテル抽出物相を、水性ラフィネート相から分離する工程、グリコールエーテル抽出物相を、第二のより高い温度まで加熱して、親水性有機化合物の一部を含有する水性抽出物相及びグリコールエーテルラフィネート相を含む懸濁液を形成する工程並びにこのグリコールエーテルラフィネート相を、水性抽出物相から分離する工程を含む。選択されたグリコールエーテルは、水中で逆溶解度を有し、そして親水性有機化合物についての分配比、値Kは0.1よりも大きい。この方法は、発酵により製造された又は種々の生産工程内で他の方法で製造された若しくは利用される、有益な親水性有機酸の回収のために有用である。

Description

本出願は、2004年2月27日付で出願された米国仮特許出願番号第60/548,404号の利益を主張する。
本発明は、液−液抽出による、親水性有機化合物を含有する水性流からの親水性有機化合物の回収方法に関する。
多数の有益な親水性有機化合物、例えばカルボン酸、スルホン酸、ポリヒドロキシ化合物、アミノ酸及びアミドが、水性流を含む生産方法に於いて製造され又は使用されている。例には、発酵法によるカルボン酸の製造及びエステル化反応のための触媒としてのスルホン酸の使用が含まれる。これらの有益な親水性化合物を、これらの化合物を含有する水性液体、例えば発酵ブロス及び廃水流から回収するための、種々の方法、例えばスチームストリッピング、液−液抽出、液−固吸着、クロマトグラフィー及びメンブランベース方法が知られている。
例えば、特許文献1には、有機酸、例えば乳酸の、その水溶液からの回収方法が開示されている。この方法には、有機酸を含有する水溶液を、水、混合物のpHを1.0と4.5との間に維持するために有効な量の鉱酸並びに水及び水溶液との限定された溶解度を有する酸素化された(oxygenated)溶媒を含む混合物によって抽出して、溶媒抽出物及び最初のラフィネートを作ることが含まれる。酸素化された溶媒は、6〜8個の炭素原子及び少なくとも1個のヒドロキシル基、エステル基、ケトン基、エーテル基、カルボニル基又はアミド基を有する。次いで、溶媒抽出物を、水性液体によって逆抽出して、有機酸富化水性抽出物及び有機酸激減溶媒ラフィネートを作る。
特許文献2には、炭素数2〜15のエーテル、ケトン及びグリコールエーテルの群から選択されたある種の有機溶媒による、工業グレードのリン酸の抽出方法が開示されている。これらの溶媒は、(a)35重量%よりも低いリン酸の濃度を有するその水溶液から、リン酸をほとんど抽出せず、そして(b)35重量%よりも高いリン酸の濃度を有するその水溶液から、リン酸の実質的部分を抽出する。
特許文献3には、少なくとも1種のアルカン酸エステル及びアルキレングリコールエーテルを使用する液−液抽出操作による、メルカプトアルカン酸の水溶液からのメルカプトアルカン酸の回収方法が開示されている。
特許文献4には、自然溶媒(native solvent)、例えば水中の溶質の溶液を、自然溶媒と可溶性である一次溶媒と混合し、続いて、自然溶媒又は一次溶媒とは不溶性である変性剤を添加する、液−液抽出方法が開示されている。変性剤を添加することによって、一次溶媒の自然溶媒との溶解度が変化し、それによって近即時相分離を起こす。溶質は、一次溶媒富化相内で濃縮される。幾つかの一次溶媒の例は、アセトアルデヒド、酢酸、アセトニトリル、ブタン酸、エタノール、ギ酸、メタノール、プロパン酸、1−プロパノール、2−プロパノール、2−プロパノン、プロペン酸、ピリジン及びトリエチレングリコールジメチルエーテルである。幾つかの変性剤の例は、酢酸の3−メチルブチルエステル、ベンゼン、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエタン、メチルイソブチルケトン、テトラリン及びトルエンである。
特許文献5には、正抽出方法(forward extraction method)の相転移型であるが、溶媒組成物中の変化ではなくて、相転移を誘導するために温度に於ける変化を使用するものが開示されている。これには、各段に於いて単一液相から二液相への相転移が起こる、多段向流方法が記載されている。必要な相転移は、各段に於いて、内部加熱及び冷却コイル又は他の熱移動手段の使用により誘導される。この方法では、各段に於いて液−液相境界を横断するために、各段に於いて温度を変えることが必要である。
特許文献6及び特許文献7には、遊離乳酸及び乳酸塩を含有する発酵ブロスからの乳酸の分離方法が開示されている。複数の官能基(例えば、アルコール及びエーテル)を有する酸化された溶媒が、それらが乳酸の好ましい分配を与えるならば有用であるとして記載されている。しかしながら、これらの溶媒は、抽出溶媒自体としては使用されず、抽出溶媒である第三級アミン(トリアルキルアミン)との混合物中に使用される。
水性供給物から親水性有機化合物を回収するために使用される公知の液−液抽出方法は、多数の工程、好ましくない分配(経済的ではない低いK値)、所望の溶質には乏しい選択率又は使用した溶媒の回収には劣った効率のために、高価である傾向がある。水性流から有益な親水性有機化合物を回収するための改良方法が見出された。この方法では、公知の液−液抽出装置に於いて、特定の分配比、値Kを有する、ある種のグリコールエーテルが使用される。
米国特許第5,426,219号明細書(W.Lenhardt等) 米国特許第3,556,739号明細書(A.Baniel等) 米国特許第4,322,550号明細書(J.Kimble) 米国特許第5,628,906号明細書(R.Shinnar等) 米国特許第4,954,260号明細書(Z.Ludmer等) 米国特許第6,229,046B1号明細書(A.Eyal等) 米国特許第6,320,077B1号明細書(A.Eyal等)
一つの面に於いて、本発明は、
(a)式:
R’−(OCHR''CHR'')n−O−R'''
(式中、R’は炭素数1〜8、好ましくは1〜4のアルキル基であり、R''は、それぞれの存在に於いて独立に、水素、メチル又はエチルであり、R'''は水素、炭素数1〜4のアルキル基、プロピオニル基又はアセチル基であり、そしてnは1〜4の整数であるが、R’及びR''がそれぞれメチル基であるとき、R'''はメチルである)
を有し、そして、水中で逆溶解度を有し、そして親水性有機溶質についての分配比、値Kが0.1よりも大きい、グリコールエーテルの十分な量を、水性液体と、第一の温度で混合して、水性ラフィネート相並びに前記グリコールエーテル、飽和量の水及び親水性有機化合物の一部を含むグリコールエーテル抽出物相を含んでなる懸濁液を形成する工程、
(b)工程(a)に於いて形成されたグリコールエーテル抽出物相を、水性ラフィネート相から分離する工程、
(c)工程(b)に於いて得られたグリコールエーテル抽出物相を、第一の温度よりも高い第二の温度にまで加熱して、親水性有機化合物の一部を含有する水性抽出物相及びグリコールエーテルラフィネート相を含む懸濁液を形成する工程並びに
(d)工程(c)に於いて形成されたグリコールエーテルラフィネート相を、水性抽出物相から分離する工程
を含んでなる水性液体からの親水性有機化合物の分離方法に関する。
別の面に於いて、本発明は、工程(d)を、以下の2工程:
(e)十分な量の水を、工程(c)に於いて形成された混合物と混合して、親水性有機化合物が更に減少したグリコールエーテルラフィネート相と追加された水及び追加の親水性有機化合物を含有する水性抽出物相との混合物を形成する工程並びに
(f)工程(e)に於いて形成された水性抽出物相を、グリコールエーテルラフィネート相から分離する工程
で置き換え上記の方法に関する。
別の面に於いて、本発明は、工程(c)を、炭素数4〜14のアルコール、炭素数4〜14のケトン、炭素数2〜6の塩素化炭化水素、炭素数6〜12の芳香族化合物、炭素数6〜19のエーテル及びこれらのブレンドからなる群から選択された疎水性有機溶媒の存在下で実施する上記の方法に関する。
別の面に於いて、本発明は、
(a)式:
R’−(OCHR''CHR'')n−O−R'''
(式中、R’は炭素数1〜8、好ましくは1〜4のアルキル基であり、R''はそれぞれの存在に於いて独立に、水素、メチル又はエチルであり、R'''は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、プロピオニル基又はアセチル基であり、そしてnは1〜4の整数であるが、R’及びR''がそれぞれメチル基であるとき、R'''はメチルである)
を有する、グリコールエーテルの十分な量を、水性液体と、下部臨界溶液温度(LCST)より30℃以下高い温度で混合して、水性ラフィネート相並びに前記グリコールエーテル、飽和量の水並びにクエン酸、乳酸、ギ酸、酢酸、コハク酸、アスコルビン酸、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、グルコース、グリセリン及びp−トルエンスルホン酸からなる群から選択される、親水性有機化合物の一部を含むグリコールエーテル抽出物相を含んでなる懸濁液を形成する工程、並びに
(b)工程(a)に於いて形成されたグリコールエーテル抽出物相を、水性ラフィネート相から分離する工程
を含んでなる水性液体からの親水性有機化合物の分離方法に関する。
本発明の方法は、親水性有機化合物を、発酵又は生産工程に於ける或る点で希薄水溶液から回収しなくてはならない、発酵により製造された又は生産工程内で他の方法で製造された若しくは利用される、有益な親水性有機化合物の回収に有用である。本発明の方法は、水に対するその低い揮発性のために又は蒸留温度でのそれらの熱不安定性のために、蒸留によって直接回収することが困難であるか又は不可能である親水性有機化合物の回収に特に有用である。本発明の方法によって適切に回収することができる親水性有機化合物はカルボン酸、スルホン酸、ポリヒドロキシ化合物、アミノ酸及びアミドからなる群から選択された化合物である。好ましくは、親水性有機化合物は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、クエン酸、安息香酸、アスコルビン酸、アジピン酸、コハク酸、メタクリル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、グリコール酸、グルカル酸、グルタミン酸、イタコン酸、レブリン酸、フマル酸、リンゴ酸、アスパラギン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、2,5−フランジカルボン酸、グリセリン、グルコース、カプロラクタム、3−ヒドロキシブチロラクトン、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、キシリトール、ソルビトール、アラビニトール、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホン酸からなる群から選択される。更に好ましくは、親水性有機化合物はギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、アジピン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、グリセリン、グルコース、カプロラクタム、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール及びキシリトールからなる群から選択される。
本発明の方法によって回収することができる親水性有機化合物は、0.10よりも大きい、好ましくは0.5よりも大きい、更に好ましくは1.0よりも大きい、最も好ましくは1.5よりも大きい、分配比、値K(value K)を示さなくてはならない。分配比、値Kは、バンクロフト変数(Bancroft coordinates)の項目、即ち、質量比(K=水相中の水の質量当たりの親水性有機化合物の質量で割った、有機相中のグリコールエーテルの質量当たりの親水性有機化合物の質量)の項目で定義される。バンクロフト変数の使用は、ペリーの化学技術者ハンドブック(Perry's Chemical Engineers' Handbook)(ペリーの化学技術者ハンドブック、第7版、R.H.Perry及びD.W.Green編、マグローヒル社(McGraw-Hill)、ニューヨーク、1997年中の第15章、Robbins,L.A.及びCusack,R.W.、「液−液抽出、操作と装置(Liquid-Liquid Extraction Operations and Equipment)」)に記載されている。分配比を質量比で表現することは、平衡及び操作線が、広い濃度範囲に亘って直線状である傾向であるとき、このようにすることによって、方法性能を解析するために使用される物質収支及び物質移動計算が単純化されるので望ましい。親水性有機化合物の分配比は、それぞれの個々のグリコールエーテルについて変化し、過度の実験なしに当業者によって容易に決定することができる。
本発明の方法に於いて親水性有機化合物を抽出するために適当なグリコールエーテルは、ジプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールt−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールt−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−ペンチルエーテル、プロピレングリコールn−ヘキシルエーテル、ブチレングリコールメチルエーテル、ジブチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールn−ブチルエーテル、エチレングリコールn−ペンチルエーテル、エチレングリコールn−ヘキシルエーテル、エチレングリコールn−ヘプチルエーテル、エチレングリコール2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールn−ヘキシルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールn−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールt−ブチルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールイソブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジエチレングリコールn−ブチルエーテルアセテート並びにこれらのブレンドからなる群から選択される。これらのグリコールエーテルは当該技術分野で公知であり、それらの製造のための種々の方法は文献に記載されており、そして商業的に実施されている。
これらのグリコールエーテルは、100℃での水中の溶解度が、−5℃での水中の溶解度よりも少なくとも1重量%小さいように、水中の逆溶解度を示す。この逆溶解度挙動は、温度感受性水素結合に起因し得る。多くのグリコールエーテルは、それより下ではそれらが水と完全に混和性である、下部臨界溶液温度(Lower Critical Solution Temperature)(LCST)を示すことが知られている。LCSTよりも低い温度で、グリコールエーテルは水と水素結合を形成することができ、そしてこの吸引相互作用は、完全な混和性に至る。LCSTよりも高い温度で、水素結合は、増加する熱エネルギーによって分離され、そしてグリコールエーテルと水との間の疎水性相互作用が支配し始める。これは、部分的混和性及び上昇する温度と共に水中のグリコールエーテルの溶解度の減少(逆溶解度と命名される)になる。特定のグリコールエーテルに依存して、LCSTは−10℃のように低いか又は100℃のように高いであろう。
本発明の方法には、下記の一般的工程、即ち、(a)親水性有機化合物を含有する水性流を、十分な量のグリコールエーテルと、第一の温度で混合して、水性ラフィネート相並びに前記グリコールエーテル、飽和量の水及び親水性有機化合物の一部を含むグリコールエーテル抽出物相を含んでなる懸濁液を形成する工程(forward extraction、正抽出)、(b)工程(a)に於いて形成されたグリコールエーテル抽出物相を、水性ラフィネート相から分離する工程、(c)工程(b)に於いて得られたグリコールエーテル抽出物相を、第一の温度よりも高い第二の温度にまで加熱して、親水性有機化合物の一部を含有する水性抽出物相及びグリコールエーテルラフィネート相を含む懸濁液を形成する工程(back extraction、逆抽出)並びに(d)工程(c)に於いて形成されたグリコールエーテルラフィネート相を、親水性有機化合物を含有する水性抽出物相から分離する工程が含まれる。更に、親水性有機化合物の回収を増強するために、追加の工程を使用することができる。幾つかの態様に於いて、工程(d)を削除し、そして下記の一般化した工程、即ち、(e)十分な量の水を、工程(c)に於いて形成された混合物と混合して、親水性有機化合物が更に減少されたグリコールエーテルラフィネート相と、追加された水及び追加の親水性有機化合物を含有する水性抽出物相との混合物を形成する工程並びに(f)工程(e)に於いて形成された水性抽出物相を、グリコールエーテルラフィネート相から分離する工程で置き換えることができる。
本発明のこの記載に於いて、用語「ラフィネート相」は、この相中に含有されている親水性有機化合物の一部の、他の液相の中への移動のために、親水性有機化合物が減少することになる液相を指す。この他の液相は、抽出物相と命名される。正抽出方法(工程(a))に於いて、水相がラフィネート相であり、そしてグリコールエーテル相が抽出物相である。逆抽出方法(工程(c))に於いて、グリコールエーテル相がラフィネート相であり、そして水相が抽出物相である。
従って、本発明に従って、親水性有機化合物は、K値が、所望の溶質のグリコールエーテル抽出物相の中への移動のために有効である第一の温度で実施される、グリコールエーテル抽出物相の中への正抽出を含む液−液抽出方法によって、これを含有する水性流から抽出される。これに続いて、K値がより低く、親水性有機化合物の水の中への分配に有利である第二の温度で実施される、グリコールエーテル抽出物相から水の中への親水性有機化合物の逆抽出が行われる。しかしながら、或る場合には、正抽出及び逆抽出の両方について、K値は同じものであってよい。抽出方法条件は、正抽出のためのK値の大きさ及びその温度感受性によって決定される。
所望により、本発明の方法に於いて使用されるグリコールエーテルは、回収し、そして方法の中に再循環させることができる。グリコールエーテルの回収及び再循環は、良好な方法経済性を達成するために、グリコールエーテルの少ない損失で実施しなくてはならない。水性ラフィネート相及び親水性有機化合物を含有する水性抽出物相の両方は、抽出方法の間にグリコールエーテルによって飽和されるようになる。典型的に、これらの水相中に溶解されるグリコールエーテルの量は、0.5〜20重量%の範囲内である。グリコールエーテルの飽和量は、使用する特定のグリコールエーテル、温度及び溶液中の他の有機成分の存在によって変化する。水性ラフィネート相及び水性抽出物相中に残留するグリコールエーテルの濃度を、飽和濃度よりも低いレベルまで低下させて、排液処理必要量を最小にし、親水性有機化合物仕様に適合し、そしてメークアップ(補給)溶媒としてのグリコールエーテルの追加量を使用するための必要性を減少させることが望ましいであろう。グリコールエーテルの回収は、任意の公知の溶媒回収方法、例えば、スチームストリッピング、水相中のグリコールエーテルの溶解度を減少させるためにグリコールエーテルと共に疎水性共溶媒を添加すること及び水相から一層容易に回収される疎水性有機溶媒の中への、水相から外へのグリコールエーテルの抽出によって行うことができる。
使用するグリコールエーテルが、高い相対揮発性を有する場合に、グリコールエーテルは、回収方法としてスチームストリッピングを使用する方法の中へのリサイクルバックのために、便利に回収することができる。
グリコールエーテルが十分に疎水性で且つ揮発性でない場合に、スチームストリッピング溶媒回収方法は適当ではない。このような場合に、残留グリコールエーテルを含有する水相へのスチームストリッピング可能な疎水性溶媒の添加によって、この方法へのリサイクルバックのためのグリコールエーテルを回収するための有効な方法が提供される。この疎水性溶媒は、水相からの残留グリコールエーテルを、第二の疎水性溶媒相の中に抽出する。この疎水性溶媒は、グリコールエーテル回収のために妥当に高いK値を有していなくてはならず、そしてその次のスチームストリッピングによる水からの除去を可能にするために、十分に疎水性で且つ揮発性でなくてはならない。
本発明の方法に於いてグリコールエーテルの回収のために有用である疎水性有機溶媒は、炭素数4〜14のアルコール、炭素数4〜14のケトン、炭素数2〜6のハロゲン化炭化水素、炭素数6〜12の芳香族化合物及び炭素数6〜19のエーテルからなる群から選択される。本発明の方法に於いて有用な疎水性有機溶媒の限定されない例示例は、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、2−ペンタノン、2−ノナノン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、塩化メチレン、トルエン、ジクロロベンゼン及びジ−n−ブチルエーテル並びにこれらのブレンドである。
本発明の方法の工程(a)に於けるグリコールエーテルと水性流との混合は、約−5℃〜80℃の温度で便利に実施される。この温度は、下部臨界溶液温度(LCST)よりも、30℃以下、好ましくは20℃以下、更に好ましくは15℃以下高くすべきである。使用される温度は、使用する特定のグリコールエーテルに依存性である。本発明の方法の工程(c)に於ける液体有機相の加熱を実施する温度は、工程(a)に於いて使用される温度よりも高い。一般的に、この温度は、10℃〜120℃であり、また、使用する特定のグリコールエーテルに依存するであろう。
本発明の方法は、大気圧下で有利に実施されるが、或る場合には、より高い及びより低い圧力を使用することができる。
当業者は、使用することができるグリコールエーテル及び有機疎水性溶媒の量を容易に選択することができる。グリコールエーテルは、有機親水性化合物の所望の部分を水性供給流から抽出するために十分な量で使用しなくてはならない。これは、実験によって容易に決定することができる。グリコールエーテルの必要な量は、公知の多段向流液−液抽出方法を使用することによって減少させることができる。
一般的に、疎水性有機溶媒は、溶解しているグリコールエーテルの所望の部分を水性供給溶液から抽出するために十分な量で使用しなくてはならない。これは、また、実験によって容易に決定することができ、そして疎水性有機溶媒の必要な量は、公知の多段向流液−液抽出方法を使用することによって減少させることができる。
本発明の方法は、回分式運転で又は連続的に実施することができ、そして例えば、向流液−液抽出塔を含む、任意の一般的な一段又は多段液−液抽出装置内で実施することができる。
本発明に於いて有用な抽出装置の種類は当該技術分野で公知であり、これには例えば、カール塔抽出器等が含まれる。この抽出方法には、追加的に、低沸点若しくは高沸点グリコールエーテルの回収のための、精製した親水性有機化合物の単離のための又は使用する場合に疎水性有機溶媒の回収のための、種々の種類の公知の蒸留及び蒸発装置が含まれてよい。
本発明の態様を図1に示す。図1に於いて、2個のカール塔抽出器、即ち正抽出工程のための1個及び逆抽出工程のための他のものが使用される。この実施例は、本発明を例示し、明瞭にするためにここに示され、決して本発明の応用を限定するものではない。
正抽出工程に於いて、図1に示すように、関心の親水性有機化合物を含有する水性液体が、塔抽出器13の上部分に配置されている水性液体入口31を経て正抽出カール塔抽出器13の中に供給される。この水性液体は、塔抽出器を下方に移動し、そして塔出口19を経て底から出る水性ラフィネート相を形成する。グリコールエーテルは、塔抽出器13の下部分に配置されているリサイクル/メークアップグリコールエーテル入口22を経て正抽出カール塔抽出器13の中に供給され、水性ラフィネート相の移動に対して向流で、塔抽出器13を上方に移動し、そしてグリコールエーテル抽出物相出口25から出るグリコールエーテル抽出物相を形成する。少量の洗浄水を、水性液体入口31の上の塔の上部分に配置されている第一水入口28を経て正抽出カール塔抽出器13の中に供給して、塔から出るグリコールエーテル抽出物相から、糖などのような任意の不純物を洗い出すことができる。水性ラフィネート相が正抽出カール塔抽出器13を通って移動するとき、親水性有機化合物の一部が、グリコールエーテル抽出物相の中に移動する。塔抽出器13の底に存在する水性ラフィネート相は、飽和量でグリコールエーテルを含有している。グリコールエーテル抽出物相出口25で塔から出るグリコールエーテル抽出物相は、飽和量で水及び水性液体でカール塔抽出器13に入る親水性有機化合物の一部を含有している。この正抽出カール塔抽出器13は、水性液体からグリコールエーテル抽出物相の中への親水性有機化合物の所望の部分の移動を起こすために必要なグリコールエーテルの量が減少するように、親水性有機化合物についての値Kが高く、低温度で保持されている。グリコールエーテル抽出物相出口25で正抽出カール塔抽出器13から出る有機抽出物相は、逆抽出のために第二逆抽出カール塔抽出器34の中に供給される。分離した複数の液−液混合段及び液−液分離段を含む混合器−沈降器カスケードを含む、他の種類の抽出装置を使用して、同じ方法を実施することができる。一般的に、図1に示す正抽出カール塔抽出器13の上部分は、正抽出方法の供給物端を表し、そして図1に示す正抽出カール塔抽出器13の下部分は、正抽出方法のラフィネート端を表す。図1には、また、グリコールエーテル抽出物相が、水性ラフィネート相のものよりも低い比重を有する場合を示す。これは通常事実であるが、僅かの場合に、グリコールエーテル抽出物相の比重が、水性ラフィネート相のものよりも大きいであろう。抽出の当業者は、図1に例示する本発明を、他の種類の抽出装置及び異なった相対比重を使用して実施できる方法を認識しているであろう。
逆抽出工程に於いて、図1に示すように、グリコールエーテル抽出物相出口25から正抽出カール塔抽出器13を出るグリコールエーテル抽出物相が、塔抽出器34の底部分に配置されたグリコールエーテル抽出物相入口37を経て逆抽出カール塔抽出器34の中に供給される。この流中に含有されているグリコールエーテルは、塔を上方に移動し、そして頂部で、グリコールエーテルラフィネート相出口40から出る、逆抽出カール塔抽出器34内のグリコールエーテルラフィネート相を形成する。クリーンな水が、塔抽出器34の上部分に配置された第二水入口43を経て逆抽出カール塔抽出器34の中に供給される。このクリーンな水は、グリコールエーテルラフィネート相の移動に対して向流で、塔を下方に移動し、底部で水性抽出物相出口47から出る水性抽出物相を形成する。グリコールエーテルラフィネート相が塔を通って移動するとき、親水性有機化合物の一部は、水性抽出物相の中に移動する。頂部でグリコールエーテルラフィネート相出口40から塔を出るグリコールエーテルラフィネート相は、飽和量で水を含有している。水性抽出物相出口47を経て底で塔から出る水性抽出物相は、飽和量でグリコールエーテル及び正抽出カール塔抽出器13内で製造されたグリコールエーテル抽出物相中で逆抽出カール塔抽出器34に入る親水性有機化合物の一部を含有している。逆抽出カール塔抽出器34は、正抽出カール塔抽出器13よりも高い温度で保持されている。このより高い温度で、親水性有機化合物のための値Kは、一般的に、正抽出条件に於けるよりも低く、水性抽出物相の中への親水性有機化合物の所望の部分の移動を起こすために必要なクリーンな水の量は減少される。分配比、値Kは、正抽出工程と逆抽出工程とに於いて同じであっても異なっていてもよい。しかしながら、Kの値は、正抽出工程に比較して逆抽出工程に於いて低いことが好ましい。それは、これによって、クリーンな水の量に於ける減少及び水性抽出物相中の親水性有機化合物の濃度に於ける増加が可能になるからである。グリコールエーテルは、(グリコールエーテルラフィネート相出口40から出る)有機ラフィネート相から回収され、そして正抽出カール塔抽出器13の中にリサイクルバックされる(リサイクル/メークアップグリコールエーテル入口22を経て、即ち、リサイクルグリコールエーテルについて矢印23a及びメークアップグリコールエーテルについて矢印23bにより示されるように、これによって、リサイクル源及びメークアップ源の両方からのグリコールエーテルが導入される)。分離した複数の液−液混合段及び液−液分離段を含む混合器−沈降器カスケードを含む、他の種類の抽出装置を使用して、同じ方法を実施することができる。一般的に、図1に示す逆抽出カール塔抽出器34の下部分は、逆抽出方法の供給物端を表し、そして図1に示す逆抽出カール塔抽出器34の上部分は、逆抽出方法のラフィネート端を表す。図1には、また、グリコールエーテルラフィネート相が、水性抽出物相のものよりも低い比重を有する場合を示す。これは通常事実であるが、僅かの場合に、グリコールエーテルラフィネート相の比重が、水性抽出物相のものよりも大きいであろう。抽出の当業者は、図1に例示する本発明を、他の種類の抽出装置及び異なった相対比重を使用して実施できる方法を認識しているであろう。
所望により、本発明の方法に於いて、追加の装置、例えば追加の抽出装置、蒸留装置又は蒸発装置を、正抽出工程に中にリサイクルバックする前にグリコールエーテルラフィネート相から不純物をパージするために、水性抽出物相から親水性有機化合物を単離するために、水性ラフィネート相及び水性抽出物相から溶解しているグリコールエーテルの回収のために並びに使用するとき疎水性溶媒の回収及びリサイクルのために使用することができる。このような追加の装置及び液−液抽出方法に於けるその使用は、当該技術分野で公知である。当業者は、このような追加の装置又はそれらの組合せを、本発明の方法に於いて、従来の液−液抽出方法に於いてこのような装置を使用するために公知である方法で使用するであろう。このような追加の装置又はそれらの組合せの使用は、多くの要因、例えば親水性有機化合物の性質、水性供給物中に存在する他の化合物の性質、使用するグリコールエーテルの性質、疎水性有機溶媒の使用、グリコールエーテル及び/又は疎水性溶媒の使用に伴われるコスト、追加の装置の使用に伴われるコスト並びに方法全体の総括経済性に依存するであろう。
幾つかの場合に、グリコールエーテル及び親水性有機化合物からなるグリコールエーテル抽出物相を、蒸留装置又は蒸発装置の中に直接供給することができ、その場合、グリコールエーテルが親水性有機化合物から分離され、逆抽出工程を回避する。しかしながら、これは、蒸留条件での親水性有機化合物の不安定性のために又は高価な品目、例えば高真空装置及びワイプト−フィルム(wiped-film)蒸発器を含み得る必要な装置に伴われる高いコストのために、必ずしも実際的であるとは限らない。実施可能なとき、この方法により分離されたグリコールエーテルは、正抽出工程の中にリサイクルバックされる。
正抽出工程から出る水性ラフィネート相中に溶解しているグリコールエーテル及び逆抽出工程から出る水性抽出物相中に溶解しているグリコールエーテルは、公知の方法を使用して、例えばスチームストリッピング若しくは蒸留により又は疎水性有機溶媒による抽出によって回収し、方法の中にリサイクルバックするために有機ラフィネート相から回収されたグリコールエーテルと一緒にすることができる。種々の回収方法の効率は、水相中に溶解されているグリコールエーテルの性質、特に水に対するグリコールエーテルの相対揮発性及び水相から疎水性有機溶媒相の中へのグリコールエーテルの抽出のための分配比に依存する。疎水性有機溶媒を使用する場合、これは、水相中に溶解された飽和量がスチームストリッピングによって除去できるものであろう。
本発明に於いて疎水性有機溶媒を使用する目的は二つある。一つの場合に、疎水性有機溶媒は、前記のような水性ラフィネート相又は水性抽出物相から溶解しているグリコールエーテルを抽出するために使用することができる。他の場合に、これは、工程(c)に於いて、親水性化合物のための分配比、値Kを低下させるために使用することができる。工程(c)に於いて疎水性有機溶媒を使用する本発明の方法に於いて、逆抽出工程の頂部から出る、グリコールエーテル及び疎水性有機溶媒を含む有機ラフィネート相は、蒸留装置の中に供給され、そこでグリコールエーテルは疎水性有機溶媒から分離される。分離されたグリコールエーテルは方法の中にリサイクルバックすることができる。
本明細書に於ける全ての部、パーセンテージ及び比は、他の方法で示さない限り重量基準である。
本発明を、本発明の純粋に例示であることを意図する下記の実施例を考慮して更に明瞭にする。
溶解度実験を、サーモウェル、短いバッフルを有するモーター駆動ガラス攪拌機、水冷凝縮器、頂部サンプリングポート及び底ストップコックバルブを取り付けたジャケット付きガラス装置内で実施した。装置内の温度は、ホースによって装置に取り付けたブリンクマン・ラウダ(Brinkmann Lauda)RM6加熱/冷却循環器によって、ジャケットを通して50/50プロピレングリコール/水溶液を循環させることによって調節した。この設定によって、実験を、−15℃〜100℃の温度範囲内で運転することが可能であったが、殆どは0℃〜95℃の範囲内で実施した。
例1
この装置の中に、サンプルポートを通して、約50.0gのジプロピレングリコールn−ブチルエーテル(DPnB)及び約50.0gの10%乳酸水溶液を入れた。サンプルポートをガラス栓で覆った。凝縮器に水を通し、そして攪拌機を始動し、800rpmで混合物を攪拌し始めた。循環器を稼働させ、0℃に設定した。混合物を、それが設定点に到達するまで及び設定点に到達した後10分間、連続的に攪拌した。次いで攪拌機を止め、混合物を2個の透明な層に分離させ、その後サンプルを集めた。サンプルを集めたとき、循環器を95℃にリセットし、サンプルの新しい組を取った。
それぞれの温度で、4個のサンプル(頂部層から2個及び底部層から2個)を取った。底部層のサンプルは、底ストップコックを通して集めた。頂部層のサンプルは、長い針を有する使い捨て注射器を使用して、蓋内のサンプルポートを通して取った。ガスクロマトグラフィー(GC)分析のためのサンプルを、風袋を量った4ドラムのバイアルの中に入れ、そして秤量した。滴定のためのサンプルを、100mLの使い捨て滴定カップの中に入れ、そして秤量した。GC分析のために約0.5gを集め、そして滴定分析のために約1.0gを集めた。
酸濃度は、0.5M KOHでの自動滴定により決定した。水及びグリコールエーテル濃度は、ゼブロン(Zebron)ZB−1カラムを有するGCにより決定した。サンプルは、THF内部標準物質で5倍に希釈した。乳酸の正抽出及び逆抽出についての分配比、値Kは、サンプルから生じたデータから計算し、それぞれ1.2及び0.47であることが見出された(表I参照)。
例2
例1に記載した手順を使用して、エチレングリコールn−ヘキシルエーテル(Ehex)を含有する10%クエン酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例3
例1に記載した手順を使用して、プロピレングリコールn−プロピルエーテル(PnP)を含有する10%クエン酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例4
例1に記載した手順を使用して、DPnBを含有する10%酢酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例5
例1に記載した手順を使用して、DPnBを含有する10%グリセリン水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例6
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する2%アジピン酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例7
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する5%コハク酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例8
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する10%アスコルビン酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例9
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する10%1,3−プロパンジオール水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例10
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する10%グルコース水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例11
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する10%クエン酸水溶液(1%のグルコースが存在する)について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例12
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する0.4%L−グルタミン酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例13
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する8%イタコン酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例14
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する10%レブリン酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例15
例1に記載した手順を使用して、PnBを含有する10%レブリン酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例16
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する9%リンゴ酸水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例17
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する10%1,2,4−ブタントリオール水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
例18
例1に記載した手順を使用して、PnPを含有する10%D−ソルビトール水溶液について、分配比を得た。この分配比を表Iに示す。
Figure 2007525508
種々の疎水性有機溶媒を使用する、水溶液からのPnPの抽出についての分配比を、例19〜31で得た。これらは、疎水性有機溶媒を使用する水相からグリコールエーテルを回収する例である。
例19
この装置の中に、サンプルポートを通して、約40.0gの2−エチルヘキサノール及び約40.0gの10%PnP水溶液を入れた。サンプルポートをガラス栓で覆った。凝縮器に水を通し、そして攪拌機を始動し、800rpmで混合物を攪拌し始めた。循環器を稼働させ、40℃に設定した。混合物を、それが設定点に到達するまで及び設定点に到達した後10分間、連続的に攪拌した。次いで攪拌機を止め、混合物を2個の透明な層に分離させ、その後サンプルを集めた。サンプルを集めたとき、循環器を60℃、80℃及び95℃にリセットし、それぞれの温度でサンプルの新しい組を取った。
それぞれの温度で、2個のサンプル(頂部層から1個及び底部層から1個)を取った。底部層のサンプルは、底ストップコックを通して集めた。頂部層のサンプルは、長い針を有する使い捨て注射器を使用して、蓋内のサンプルポートを通して取った。ガスクロマトグラフィー(GC)分析のためのサンプルを、風袋を量った4ドラムのバイアルの中に入れ、そして秤量した。GC分析のために約0.5gを集めた。
水、グリコールエーテル及び疎水性有機溶媒濃度は、ゼブロンZB−1カラムを有するGCにより決定した。サンプルは、テトラヒドロフラン(THF)内部標準物質で5倍に希釈した。それぞれの温度での分配比、値Kは、サンプルから生じたデータから計算し、40℃でK=12.7、60℃でK=23.0、80℃でK=35.7及び95℃でK=42.7であることが見出された。95℃での分配比を表IIに示す。
例20
例19に記載した手順を使用して、1−オクタノールを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例21
例19に記載した手順を使用して、2−ペンタノンを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例22
例19に記載した手順を使用して、メチルイソブチルケトン(MIBK)を含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例23
例19に記載した手順を使用して、2−ノナノンを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例24
例19に記載した手順を使用して、ジイソブチルケトン(DIBK)を含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例25
例19に記載した手順を使用して、塩化メチレンを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例26
例19に記載した手順を使用して、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)を含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例27
例19に記載した手順を使用して、トルエンを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例28
例19に記載した手順を使用して、ジクロロベンゼンを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例29
例19に記載した手順を使用して、n−ブチルエーテルを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例30
例19に記載した手順を使用して、シクロヘキサンを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
例31
例19に記載した手順を使用して、ケロセンを含有する10%PnP水溶液について、分配比を得た。得られた最大分配比を表IIに示す。
Figure 2007525508
例32
これは、親水性有機化合物の存在下での水からのグリコールエーテルの回収についての例である。例19に記載した2−エチルヘキサノール及び手順を使用して、同じものの存在下でPnP及びクエン酸について、分配比が得られた。水性装入物は10%のPnP及び10%のクエン酸からなっていた。95℃で、PnPは分配比K=19.4を有し、そしてクエン酸は分配比K=0.03を有していた。これらの結果は、グリコールエーテルが、疎水性有機溶媒によって、親水性有機化合物の大きな損失なしに有効に回収できることを示している。
本発明の態様は、本明細書又は本明細書に開示された本発明の実施の考察から、当業者に明らかであろう。明細書及び実施例は例示としてのみ考慮され、本発明の真の範囲及び精神は特許請求の範囲によって示されることが意図される。
前記の本発明の特定の態様のためのフローダイヤグラムである。

Claims (15)

  1. (a)式:
    R’−(OCHR''CHR'')n−O−R'''
    (式中、R’は炭素数1〜8のアルキル基であり、R''は、それぞれの存在に於いて独立に、水素、メチル又はエチルであり、R'''は水素、炭素数1〜4のアルキル基、プロピオニル基又はアセチル基であり、そしてnは1〜4の整数であるが、R’及びR''がそれぞれメチル基であるとき、R'''はメチルである)
    を有し、そして、水中で逆溶解度を有し、そして親水性有機化合物についての分配比、値Kが0.1よりも大きい、グリコールエーテルの十分な量を、水性液体と、第一の温度で混合して、水性ラフィネート相並びに前記グリコールエーテル、飽和量の水及び親水性有機化合物の一部を含むグリコールエーテル抽出物相を含んでなる懸濁液を形成する工程、
    (b)工程(a)に於いて形成されたグリコールエーテル抽出物相を、水性ラフィネート相から分離する工程、
    (c)工程(b)に於いて得られたグリコールエーテル抽出物相を、第一の温度よりも高い第二の温度にまで加熱して、親水性有機化合物の一部を含有する水性抽出物相及びグリコールエーテルラフィネート相を含む懸濁液を形成する工程並びに
    (d)工程(c)に於いて形成されたグリコールエーテルラフィネート相を、水性抽出物相から分離する工程
    を含んでなる水性液体からの親水性有機化合物の分離方法。
  2. 工程(c)を、炭素数4〜14のアルコール、炭素数4〜14のケトン、炭素数2〜6の塩素化炭化水素、炭素数6〜12の芳香族化合物及び炭素数6〜19のエーテル並びにこれらのブレンドからなる群から選択された疎水性有機溶媒の存在下で実施する請求項1に記載の方法。
  3. 工程(a)に於けるグリコールエーテルと水性液体との混合を、下部臨界溶液温度(LCST)より30℃以下高い温度で実施する請求項1に記載の方法。
  4. 工程(d)を、以下の工程:
    (e)十分な量の水を、工程(c)に於いて形成された混合物と混合して、親水性有機化合物が更に減少されたグリコールエーテルラフィネート相と追加された水及び追加の親水性有機化合物を含有する水性抽出物相との混合物を形成する工程並びに
    (f)工程(e)に於いて形成された水性抽出物相を、グリコールエーテルラフィネート相から分離する工程
    で置き換える請求項1,2又は3に記載の方法。
  5. 相を混合及び分離する工程を、向流多段抽出装置内で実施する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 工程(b)に於いて分離した水性ラフィネート相又は工程(d)に於いて分離した水性抽出物相を、疎水性有機溶媒又はそのブレンドと更に、接触させて、残留グリコールエーテルを回収する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  7. 工程(f)に於いて分離した水性抽出物相を、疎水性有機溶媒又はそのブレンドと更に接触させて、残留グリコールエーテルを回収する請求項4に記載の方法。
  8. 親水性有機化合物がカルボン酸、スルホン酸、ポリヒドロキシ化合物、アミノ酸及びアミドからなる群から選択された化合物である請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 親水性有機化合物がギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、クエン酸、安息香酸、アスコルビン酸、アジピン酸、コハク酸、メタクリル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、グリコール酸、グリセリン、グルコース、カプロラクタム、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、キシリトール、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホン酸からなる群から選択される請求項8に記載の方法。
  10. 分配比、K値が、工程(c)に於けるよりも工程(a)に於いて大きい請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  11. 疎水性有機溶媒が1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、2−ペンタノン、2−ノナノン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、塩化メチレン、トルエン、ジクロロベンゼン及びジ−n−ブチルエーテル並びにこれらのブレンドからなる群から選択される請求項2,6又は7に記載の方法。
  12. グリコールエーテルがジプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールt−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールt−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−ペンチルエーテル、プロピレングリコールn−ヘキシルエーテル、ブチレングリコールメチルエーテル、ジブチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールn−ブチルエーテル、エチレングリコールn−ペンチルエーテル、エチレングリコールn−ヘキシルエーテル、エチレングリコールn−ヘプチルエーテル、エチレングリコール2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールn−ヘキシルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールn−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールt−ブチルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールイソブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジエチレングリコールn−ブチルエーテルアセテート並びにこれらのブレンドからなる群から選択される請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  13. (a)式:
    R’−(OCHR''CHR'')n−O−R'''
    (式中、R’は炭素数1〜8のアルキル基であり、R''は、それぞれの存在に於いて独立に、水素、メチル又はエチルであり、R'''は水素、炭素数1〜4のアルキル基、プロピオニル基又はアセチル基であり、そしてnは1〜4の整数であるが、R’及びR''がそれぞれメチル基であるとき、R'''はメチルである)
    を有する、グリコールエーテルの十分な量を、水性液体と、下部臨界溶液温度(LCST)より30℃以下高い温度で混合して、水性ラフィネート相並びに前記グリコールエーテル、飽和量の水並びに、クエン酸、乳酸、ギ酸、酢酸、コハク酸、アスコルビン酸、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、グリセリン及びp−トルエンスルホン酸からなる群から選択される親水性有機化合物の一部を含むグリコールエーテル抽出物相を含んでなる懸濁液を形成する工程、並びに
    (b)工程(a)に於いて形成されたグリコールエーテル抽出物相を、水性ラフィネート相から分離する工程
    を含んでなる水性液体からの親水性有機化合物の分離方法。
  14. 前記温度がLCSTより20℃以下高い請求項13に記載の方法。
  15. 向流多段抽出装置内で前記相の混合及び分離工程を実施する請求項13又は14に記載の方法。
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