JP2007523892A - 処理中の家禽類を中鎖ペルオキシカルボン酸組成物で洗浄する方法 - Google Patents

処理中の家禽類を中鎖ペルオキシカルボン酸組成物で洗浄する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、家禽類もしくは処理中の家禽類で使用される表面の微生物汚染を減少させる方法、中鎖ペルオキシカルボン酸を含む組成物の使用方法、および前記組成物に関する。この方法は、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を家禽類またはその表面に適用する工程を含む。

Description

本発明は、家禽類もしくは処理中の家禽類で使用される表面の微生物汚染を減少させる方法、中鎖ペルオキシカルボン酸を含む組成物の使用方法、および前記組成物に関する。この方法は、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を家禽類またはその表面に適用する工程を含む。
処理環境に入ってくる家禽類屠体は全て微生物で汚染されており、一部はサルモネラ菌などの病原性細菌で汚染されている。糞便とごみがこの汚染の主な源である。このような汚染の結果として、家禽類は、典型的には、生きている鳥から食べられる食品に変換されるプロセス中のどの段階においても洗浄される。このような洗浄は、家禽類からごみ、屑、血液、内臓、その他の破片、および微生物を除去することを目的とする。微生物の除去または減少させることは家禽類を安全に貯蔵し消費することの一助となるが、現在の洗浄手順の多くは家禽類の微生物負荷を有意に減らすことができていない。家禽の皮膚が二次汚染する可能性は、全ての微生物型が接触してわずか15秒以内に粘着する能力を有するために大きくなる。いったん処理環境に入ると、相当な数の屠体が手を触れたり、熱湯につけたり、機械的に処理したり、冷却したりするときに病原体によって二次汚染し得る。これらの手順の多くで、現行の方法は家禽類の微生物負荷を有意に減少させることができていない。
洗浄又は他のこれらの手順で使用される水は、しばしば、長期にわたり反復使用されるが、これがまた、家禽類の微生物負荷を減らすよりもむしろ拡げる機会を与えている。例えば、水は家禽類からの有機物と微生物で汚染され、有機物は微生物が水中で長い時間の間にまたは更に使用されるときに微生物成長するための養分になる。これらの微生物は、成長し続け、さらなる家禽類および処理設備を汚染し得る。特に、水浸浴(submersion bath)に処理されないままになっている水は、入れ替え(shift)の初期のうちは家禽類の汚染を除去するように働き、入れ替えの後の方では家禽類を汚染する傾向がある。実際、このような水は家禽類処理中の大腸菌型、大腸菌(E.coli)、およびサルモネラ(Salmonella)の汚染または二次汚染の潜在的な源であると同定されている。サルモネラおよびその他の微生物は一般に家禽類にとって望ましくなく、水と接触している全ての表面に粘液またはバイオフィルムを蓄積させることができ、これは頻繁にクリーニングして除去する必要がある。
水による家禽類の微生物汚染または二次汚染は、家禽類処理業者とエンドユーザーにとって依然として大きな関心事である。家禽類の屠体を水で洗浄し、冷却し、加熱することによって汚染の可能性を減らすことができるが、処理する水も汚染または二次汚染の源になり得る。水中の病原性微生物を除去するか、不活性化するか、または別の方法で制御されない場合、これらが他の家禽類に拡大し、家禽類を汚染する可能性がある。さらに、多くの家禽類の個別部分をプールする取り扱い工程または処理工程は1つの汚染物がロット全体を汚染し得る危険性を増大させる傾向がある。家禽類の新鮮な水への浸漬または噴霧洗浄により、表面の微生物個体群を減少させる一助となり得る。しかし、反復洗浄による滅菌は、家禽類の組織内部の微生物がそのままとどまるので、滅菌水でさえも達成できない。
洗浄または処理水への抗微生物剤の添加により、水中の増殖期の細菌細胞を不活性化することができ、汚染の防止に役立つ。理想的には、このようなシステムで用いられる抗微生物剤または化合物は、抗微生物的な効力の他にいくつかの重要な性質を有する。化合物または抗微生物剤は、最終食品に技術的な影響を及ぼすべきではない。残留する活性は、抗微生物効果を有し続ける抗微生物物質のフィルムの存在を意味し、その食品を更にリンスする必要があるかもしれない。抗微生物剤はまた、望ましくない臭いが食品に移るのを防ぐために無臭であり得る。食品に直接接触する場合、抗微生物剤はまた、食品の健全さを損なわず、偶発的に摂取しても人間に影響を及ぼさない食品添加物から構成されるべきである。さらに、抗菌剤は天然に存在するか無害な成分から構成され、化学的に環境に適合し、水中の有毒な残留物となる心配がない。
これまで、家禽類を洗浄または処理する水は、一般に、塩素化合物、有機酸、酸性化亜塩素酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、またはオゾンによって処理されてきた。一般に、これらの材料は家禽類の微生物汚染を減少させるのに有効である。しかし、これらの抗菌剤は低濃度では有効でないか、家禽類に含まれる有機的負荷(organic load)が高くて急速に消費される傾向があるために、その使用率は非常に高い。食品処理水を次亜塩素酸塩による過剰な塩素化により、毒性または発癌性の有機塩素化合物およびその他の副生成物が過剰生成される懸念が高まる。
さらに、家禽類表面における従来の抗菌剤の有効性はしばしば限られている。例えば、一般に、家禽類の皮膚のネズミチフス菌(S.typhimurium)による汚染の効果的な軽減には4重量%を超える有機酸または5〜10重量%のリン酸三ナトリウムという濃度が必要であると報告されている。過酸化物または乳酸などの抗菌剤により、家禽類組織が変色、漂白、または膨張し得る。
EPAは、果物および野菜の輸送または処理水における微生物の成長の抑制およびバイオフィルム形成の減少のためのペルオキシ酢酸ベースの組成物を1996年に認可した。歴史的認識から、ペルオキシ酢酸は食品接触表面の衛生化、無菌包装、および医療装置の低温殺菌に使用されてきた。その殺微生物性に加えて、分解副生成物が環境に優しく有機物の存在下での安定性が高いために、このテクノロジーは果物および野菜の包装、取扱い、および加工業者たちの間で受け容れられている。このような従来のペルオキシカルボン酸組成物には、典型的には、短鎖ペルオキシカルボン酸または短鎖ペルオキシカルボン酸の混合物および中鎖ペルオキシカルボン酸が含まれる(例えば、米国特許第5,200,189号、同第5,314,687号、同第5,409,713号、同第5,437,868号、同第5,489,434号、同第6,674,538号、同第6,010,729号、同第6,111,963号、および同第6,514,556号を参照のこと)。
それにも関わらず、家禽類を洗浄または処理するのに用いられる水に加える改良された抗微生物組成物が依然として求められている。
本発明は、家禽類もしくは処理中の家禽類で使用される表面の微生物汚染を減少させる方法、中鎖ペルオキシカルボン酸を含む組成物の使用方法、および前記組成物に関する。この方法は、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を家禽類または表面に適用する工程を含む。本発明の組成物および方法は、抗微生物有効性が高く、且つヒトが安全に摂取可能でありながら受け入れられない環境的不適合性を持たない、家禽類の洗浄または処理用の水で有用な抗菌剤を提供する。
本発明の組成物および他の中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を、家禽類または家禽類の洗浄または処理で使用する水の微生物汚染を減少させる方法で使用することができる。これらの方法は、例えば、微生物個体群の減少に十分な量および時間で中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を処理中の家禽類に適用する工程を含む。水浸、リンス、噴霧、空気冷却(air chilling)、またはこれら経路の組み合わせを含む方法によって組成物を適用することができる。処理中、組成物を、丸のままの、解体した、切り分けた、または骨抜きした家禽類に適用することができる。
1つの実施形態では、本方法は、家禽類に以前に適用した中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を回収する工程を含む。回収された組成物を、再生利用した前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を得るのに十分な量の中鎖ペルオキシカルボン酸の添加によって処置することができる。再生利用された中鎖組成物は、ヒト病原体などの微生物レベルが減少し、より安全に処分することができる。あるいは、再生利用された中鎖組成物を、処理中の家禽類に適用することができる。1つの実施形態では、再生利用された組成物を形成するために添加した中鎖ペルオキシカルボン酸は、抗微生物レベルの中鎖ペルオキシカルボン酸を適切に使用した組成物を形成するための中鎖ペルオキシカルボン酸の濃縮組成物の添加によって形成される。
1つの実施形態では、家禽類の洗浄に使用された水(例えば、中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物)を、家禽類または家禽類の輸送もしくは処理に使用される装置もしくはプラントを洗浄するために回収し、再利用することができる。1つの実施形態では、家禽類洗浄水の再生利用方法は、家禽類処理におけるより早い洗浄手順での1つまたは複数の洗浄手順から回収した洗浄水の使用を含む。1つの実施形態では、家禽類洗浄水の再生利用方法は、家禽類処理プラント中の洗浄装置またはプラント自体の一部のための1つまたは複数の洗浄手順から回収した水の使用を含む。
1つの実施形態では、本発明の抗微生物組成物は、中鎖ペルオキシカルボン酸、可溶化剤、酸化剤、および酸性化剤を含む。このような組成物は、約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;約0.001〜約10重量%の中鎖カルボン酸;約0〜約99.99重量%の水;および約0.001〜約80重量%の前記中鎖ペルオキシカルボン酸および前記中鎖カルボン酸の可溶化に有効な可溶化剤を含み得る。組成物は、マイクロエマルジョンおよび/または各7重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。使用形態では、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物は、約2〜約500ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸;約5〜約2000ppmの中鎖カルボン酸;約95〜約99.99重量%の水;および約2〜約16,000ppmの可溶化剤を含み得る。
定義
本明細書中で使用される、句「中鎖カルボン酸」は、1)同濃度の小鎖(small chain)カルボン酸に関連する悪臭、刺激臭、または不快臭と比較して臭気が軽減されているか欠いているカルボン酸、および2)中性pHでの水性緩衝液中の臨界ミセル濃度が1mMを超えるカルボン酸をいう。20℃の水に無限に溶解するか混和性のあるカルボン酸は中鎖カルボン酸から排除される。中鎖カルボン酸には、沸点(760mmHg圧力)が180〜300℃のカルボン酸が含まれる。1つの実施形態では、中鎖カルボン酸には、沸点(760mmHg圧力)が200〜300℃のカルボン酸が含まれる。1つの実施形態では、中鎖カルボン酸には、25℃での水溶性が1g/L未満のカルボン酸が含まれる。中鎖カルボン酸の例には、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、およびドデカン酸が含まれる。
本明細書中で使用される、句「中鎖ペルオキシカルボン酸」は、中鎖カルボン酸のペルオキシカルボン酸形態をいう。
本明細書中で使用される、句「短鎖カルボン酸」は、1)特徴的な悪臭、刺激臭、または不快臭を有するカルボン酸、および2)20℃の水に無限に溶解するか混和性のあるカルボン酸をいう。短鎖カルボン酸の例には、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、および酪酸が含まれる。
本明細書中で使用される、句「短鎖ペルオキシカルボン酸」は、短鎖カルボン酸のペルオキシカルボン酸形態をいう。
本明細書中で使用される、用語「可溶化剤」は、中鎖カルボン酸、中鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を溶解させるかキャリア(例えば、水)中での溶解性を増加させる本発明の組成物の成分をいう。例えば、1つの実施形態では、可溶化剤は、溶液中の中鎖カルボン酸、中鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を含む組成物を保持することができるか、通常の保存条件下で分離層を形成することなく組成物を微細且つ均一に保持することができる。可溶化剤は、例えば、中鎖カルボン酸を過酸化水素などの酸化剤と反応するのに十分な範囲に可溶化することができる。可溶化剤を、室温、100゜F、または60℃などの通常の保存条件で相分離を測定する試験によって同定することができる。本明細書中で使用される、用語「可溶化剤」には、短鎖カルボン酸は含まれず、これらは可溶化剤ではない。
本明細書中で使用される、「マイクロエマルジョン」は、界面活性剤の界面薄膜によって安定化されたある液相を別の液相中に含む熱力学的に安定な分散液をいう。分散液は水中油滴型または油中水滴型であり得る。マイクロエマルジョンは、典型的には、液滴の直径が約100nm以下である場合に透明な液体である。1つの実施形態では、本発明のマイクロエマルジョン組成物は、青色チンダル外観(blue tyndall appearance)を有するずり流動化粘弾性ゲルである。
本明細書中で使用される、句「青色チンダル外観」または「青色チンダル」は、光スペクトルの青色光または青色領域の散乱に起因する青みがかった色調をいう。
本明細書中で使用される、句「粘弾性ゲル」および「粘弾性液体」は、長距離秩序または構造を示す、粘性および弾性の両方の特徴または反応を表す液体組成物をいう。
本明細書中で使用される、一定の成分「から本質的になる」組成物または組み合わせは、一定の成分を含み、且つ組成物または方法の基本的および新規の特徴に実質的に影響を及ぼすいかなる成分も欠く組成物をいう。句「から本質的になる」は、このような成分がこの句の後に具体的に列挙される限り、特許請求の範囲に記載の組成物および方法から短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を排除する。
本明細書中で使用される、1つまたは複数の成分を「実質的に含まない」組成物または組み合わせは、前記成分を全く含まないか、前記成分を微量または偶発的な(incidental)量しか含まない組成物をいう。微量または偶発的量には、別の成分中に夾雑物として見出されるか中鎖ペルオキシカルボン酸の形成または分解中の副反応で生成される成分の量が含まれ得る。
本明細書中で使用される、句「可溶化に不十分なレベル」は、成分が不溶性材料を可溶化し、組成物を実質的に1つの相に維持するのに十分でない成分の濃度をいう。
本明細書中で使用される、句「不愉快な臭い」、「不快な臭い」、または「悪臭」は、鋭い、刺激のある、もしくは不快な臭い、または典型的な人ができることなら避ける大気環境をいう。快・不快度(hedonic tone)は、臭いが心地よいか不快かの程度の基準を示す。「不愉快な臭い」、「不快な臭い」、または「悪臭」は、5重量%の酢酸、プロピオン酸、酪酸、またはこれらの混合物の溶液と同等の不快さまたはこれを超える不快さと評価される快・不快度を有する。
本明細書中で使用される、用語「微生物」は、任意の非細胞生物または単細胞生物(群体生物が含まれる)をいう。微生物には、全ての原核生物が含まれる。微生物には、細菌(ラン藻類が含まれる)、苔癬、真菌、原生動物、ビリノ、ウイロイド、ウイルス、ファージ、およびいくつかの藻類が含まれる。本明細書中で使用される、用語「微生物(microbe)」は、微生物の同義語である。
本明細書中で使用される、用語「家禽類」は、食肉または卵のために飼われ、収穫され、または飼い慣らされるあらゆる形態の鳥をいい、ニワトリ、七面鳥、ダチョウ、ゲームヘン(game hen)、雛鳥、ホロホロ鳥、キジ、ウズラ、アヒル、ガチョウ、またはエミューなど、およびこれらの鳥の卵をいう。家禽類には、丸のままの、解体された、加工された、料理された、または生の家禽類が含まれ、あらゆる形態の鳥肉、副生成物(by−products)、および副産物(side products)が含まれる。鳥肉は、筋肉、脂肪、内臓、皮、骨、および体液など、動物を構成する成分を含む。鳥肉の形態には、例えば、単独でまたは他の成分との組み合わせた丸のままの鳥肉またはその一部が含まれる。典型的な形態には、例えば、保存処理された家禽肉、解体して成形された肉、ひき肉、細かく刻まれた肉、および丸のままの肉などの処理された家禽肉が含まれる。
本明細書中で使用される、句「家禽類処理表面」は、家禽類の処理、調製、または保存活動の一部として使用されるツール、機械、装置、構造物、または建物などの表面をいう。家禽類処理表面の例には、家禽類の処理または調製装置の表面、家禽類処理の用具または器具の表面、および家禽類を処理する構造物の床、壁、または固定具の表面が含まれる。家禽類処理の器具またはツールには、失神装置、ナイフ、金属砥石、砥石、ナイフ保持のための鞘およびベルト、肉用の鋸(meat saw)、大包丁、コンベヤ、バケツ、養殖台、湯漬け用の容器やタンク、ポット、熱湯用容器やシステム、スクレーパー、擦過用のテーブルまたはプラットフォーム、温度計、フック、放血用フック、血液を受けるための桶、洗い桶、手洗い用のたらい、棚、テーブル、タンク、切断用テーブル、トート(tote)、ゴミ箱、包装用テーブル、家禽類を包装するための紙またはプラスチック製のフォイル/バッグ、ツールホルダー、金属製のマスク、安全手袋、骨抜き用エプロン、および安全エプロンなどが含まれる。
本明細書中で使用される、句「家禽類処理機械」は、最初の処理または食肉解体から冷却までに使用される装置をいい、コンベヤ、拘束道具、屠殺装置、血液トンネル(blood tunnel)、湯漬け器、脱羽装置、脱羽後リンスキャビネット、フィート「ホック」カッター(feet「hock」cutter)、ヘッドカッター(head cutter)、ネックブレーカー(neck breaker)/脂腺(尾腺)除去装置、ベントカッター、開口装置(opening machine)、摘出装置、パックプラー(pack puller)、素嚢除去器、肺除去器、屠体洗浄器、内外洗浄器、抗菌リンスキャビネット、冷却機が含まれ、第2の処理または処理の一部(例えば、骨抜きおよび食事量の制限の一部)のために使用される装置もいい、屠体分配機(splitter)、骨抜き器(deboner)、カッター、および包装が含まれる。
本明細書中で使用される、句「家禽類破片」とは、処理の際に家禽類(屠体)またはその一部から除去され、廃物の流れに入ってくる任意の破片、残留物、材料、ごみ、あら、家禽類の一部、家禽類の廃物、家禽類の内臓、家禽類の器官、断片、またはこのような材料の組み合わせをいう。
「ペルオキシカルボン酸組成物」または「ペルオキシカルボン酸」に関して使用する場合、本明細書中で使用される、用語「混合された」または「混合物」は、ペルオキシ酢酸およびペルオキシオクタン酸を含む組成物または混合物などの1つを越えるペルオキシカルボン酸を含む組成物または混合物をいう。
本明細書中で使用される、句「緻密化(densified)流動物」は、臨界状態、未臨界状態、近臨界(near critical)状態、または超臨界状態の流動物をいう。流動物は、一般に、1大気圧および0℃の標準的条件下で気体である。本明細書中で使用される、句「超臨界流動物」は、その臨界温度を超える温度(それより上では圧力によって液化することができない温度)で維持された濃密ガスをいう。超臨界流動物は、典型的には、液体よりも粘性が低く、より容易に拡散する。1つの実施形態では、緻密化流動物は、その臨界点、臨界点を超えているか、わずかに臨界点未満にある。本明細書中で使用される、句「臨界点」は、物質の液体状態と気体状態が互いに1つになり、物質の臨界温度と臨界圧力との組み合わせを示す転移点である。臨界圧力は、臨界温度で2つの相をちょうど出現させるに十分な圧力である。多数の有機化合物および無機化合物ならびにいくつかの元素についての臨界温度および臨界圧力が報告されている。
本明細書中で使用される、用語「近臨界」流動物または「未臨界」流動物は、典型的には、超臨界流動物の臨界温度未満であるが、流体状態を維持し、流動物に及ぼす圧力の効果によって典型的な気体よりも密度が高い流体物質をいう。1つの実施形態では、未臨界流動物または近臨界流動物は、臨界点の少し下の温度および/または圧力である。例えば、未臨界流動物または近臨界流動物は、その臨界温度未満であるがその臨界圧力を超え得るか、その臨界圧力未満であるがその臨界温度を超え得るか、その臨界温度および臨界圧力未満であり得る。用語「近臨界」および「未臨界」は、その通常の気体状態または液体状態での物質をいわない。
本発明の組成物中の成分の量を修飾するか本発明の方法で使用される、本明細書中で使用される、用語「約」は、例えば、現実の世界で濃縮物または使用溶液(use solution)の作製のために使用される典型的な測定および液体取扱い手順によって;これらの手順における不注意なエラーによって;組成物を作製するか方法を実行するために用いられる成分の製造、供給源、または純度の相違などによって起こり得る数量の変動をいう。用語「約」はまた、特定の初期混合物から生ずる組成物の異なる平衡状態によって異なる量を含む。用語「約」によって修飾されるかどうかに関わりなく、特許請求の範囲は量の等価物を含む。
抗菌的な「−殺菌(−cidal)」または「−制菌(−static)」活性の区別、有効性の程度を表す定義、およびこの有効性を測定するための公的な実験プロトコールは、抗微生物剤および抗微生物組成物の関連性を理解するための考慮すべき事項である。抗微生物組成物は、微生物細胞に2種類のダメージを与えることができる。第1は、致死的な、不可逆的作用であって、微生物細胞を完全に破壊するか無能にする。第2のタイプの細胞ダメージは可逆的であって、生物がこの薬剤から解き放たれれば生物は再び増殖できるようになる。前者は殺微生物的と呼ばれ、後者は制菌的と呼ばれる。殺微生物剤と消毒剤は、定義により、抗微生物活性または殺微生物活性を有する薬剤である。対照的に、防腐剤は、一般に、インヒビターまたは制微生物組成物と表現される。
本特許出願の目的のために、微生物個体群が少なくとも約50%減少するか、水での洗浄よりも有意に減少する場合、首尾よく微生物が減少する。微生物個体群が減少されるほど、処理した家禽類製品の保護レベルが高くなる。
本明細書中で使用される、一定の成分「から本質的になる」組成物または組み合わせは、一定の成分を含み、且つ組成物または方法の基本的および新規の特徴に実質的に影響を及ぼすいかなる成分も欠く組成物をいう。句「から本質的になる」は、このような成分がこの句の後に具体的に列挙される限り、カップリング剤;米国政府の規則または法規に従って食品または食品の洗浄、取扱い、もしくは処理で使用することができない成分;および/または10個以上の炭素原子を有するペルオキシカルボン酸もしくはカルボン酸を特許請求の範囲に記載の組成物および方法から排除する。
中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を使用した家禽類処理
本発明の濃縮物および使用組成物を、種々の抗微生物目的(例えば、家禽類の処理および/または洗浄のための水ベースのシステムの形成)のために使用することができる。本発明の組成物および方法を、生きた鳥の収容から最終製品の包装までの任意の工程での家禽類および/または家禽肉の処理で使用することができる。例えば、本発明の組成物および方法を、家禽類屠体、家禽類屠体の一部、または家禽類器官の洗浄、リンス、冷却、または湯漬け時に、損傷/腐敗の原因微生物および病原性微生物によるこれらの品目の汚染を減少させるために使用することができる。
処理前に、生きた家禽類を、一般に、輸送し、処理ラインの初めに集める。処理ラインに入れる前に家禽類を洗浄することができる。処理を、典型的には、例えば、電気的失神ならびにその後の断首および放血による鳥の屠殺から開始する。放血後に湯漬け(例えば、水浸湯漬けまたは浸漬湯漬け)として公知の第1の洗浄工程を行い、家禽類の皮膚への羽の付着をほぐすことができる。本発明の方法にしたがって組成物を使用して、水浸湯漬けを行うことができる。水浸湯漬けは、失神および放血させた鳥を、例えば、約50〜80℃または約50〜約60℃の水または液体抗微生物組成物の湯漬け熱浴に、浸漬する工程を含み得る。浴中の液体抗微生物組成物を、振動させるか、超音波処理するか、ポンピングして、組成物と屠体との接触を増加させることができる。家禽屠体を完全に水浸するのに十分な液体の深さを有する湯漬け液を含む湯漬けタンクまたは桶中で湯漬けを行うことができる。屠体を、湯漬け液中に数分間水浸させる速度でのコンベヤによってタンクまたは桶を通過させて輸送することができる。
本発明によれば、湯漬け浴は、中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物(例えば、本発明の組成物)を含み得る。1つの実施形態では、湯漬け熱浴は、約2〜約50ppm、約10〜約200ppm、または約10〜約20ppmのペルオキシカルボン酸ならびに本明細書中に記載の量およびさらなる成分を含む中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を含む。湯漬け浴はまた、湯漬け浴中に許可された1つまたは複数のさらなる成分を含み得る。
水浸湯漬け後、家禽類を、次の洗浄過程の前に、脱羽し、リンスし、任意選択的に毛焼きすることができる。この第2の洗浄過程は、一般に、「化粧(dress)」リンス、「ニューヨーク(New York)化粧」リンス、または脱羽後リンスとして公知であり、これらは、屠体から残存する羽や毛嚢の残留物をリンスする。化粧リンスは、脱羽屠体に、例えば、約5〜約30℃の温度の水を噴霧する工程を含み得る。屠体との接触を増大するために、抗微生物組成物を含む噴霧水を、より高い圧力、流速、温度で適用するか、振動させるか超音波エネルギーを使用して適用することができる。化粧リンスを、静止または移動噴霧ノズルを備えた洗浄または噴霧キャビネットなどの洗浄装置を使用して実施することができる。あるいは、脱羽直後に、「流水(flood)」リンスまたは液体水浸洗浄装置を使用することができる。
本発明によれば、脱羽リンスまたは化粧リンスを、中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物(例えば、本発明の組成物)を使用して行うことができる。例えば、化粧リンスは、約2〜約500ppm、約10〜200ppm、約50〜約300ppm、または約100〜約200ppmの本明細書中に記載のペルオキシカルボン酸およびさらなる成分を含む中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を使用することができる。
化粧リンスは、家禽類の解体前の最終洗浄工程であり得る。解体は、家禽類処理で一般に用いられている任意の順序で、頭および足の除去、内臓摘出、首の除去を含み得る。解体中に洗浄することもできる。解体され、内臓を摘出した家禽類を、鳥の内外洗浄(IOBW)として公知の洗浄工程に供することができる。鳥の内外洗浄は、鳥の内部(体腔)および外部を洗浄する。鳥の内外洗浄は、例えば、約5〜約30℃の温度の水流で屠体の内面および外面をリンスする工程を含み得る。屠体との接触を増大するために、抗微生物組成物を含む噴霧水を、より高い圧力、流速、温度で適用するか、振動させるか超音波エネルギーを使用して適用することができる。鳥の内外洗浄を、屠体の内腔および外部を流水で洗い流す装置によって行うことができる。このような装置は、抗微生物組成物を鳥の外部に適用する一連の固定噴霧ノズルおよび体腔に入って抗微生物組成物を適用するリンスプローブまたは差し込み部分を含み得る。
本発明によれば、鳥の内外洗浄を、中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物(例えば、本発明の組成物)を使用して行うことができる。例えば、鳥の内外洗浄は、約2〜約500ppm、約10〜200ppm、約20〜約200ppm、または約50〜約100ppmの本明細書中に記載のペルオキシカルボン酸およびさらなる成分を含む中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を使用することができる。
鳥の内外洗浄の後、鳥の内部と外部をさらなる汚染除去に供することができる。このさらなる汚染除去を、部分的に、抗微生物噴霧洗浄、清浄リンス、または仕上げ洗浄として一般に公知の工程によって行うことができる。このようなリンスは、約5〜約30℃の温度の水で屠体の内面および外面を噴霧する工程を含み得る。屠体との接触を増大するために、抗微生物組成物を含む噴霧水を、固定ノズルまたは関節ノズルによって、より高い圧力、流速、温度で適用するか、振動させるか超音波エネルギーを使用するか、回転ブラシを使用して適用することができる。噴霧リンスを、静止または移動噴霧ノズルを備えた噴霧キャビネットなどの装置によって行うことができる。ノズルは、屠体表面と接触する霧、蒸気、または噴霧を発生する。
本発明によれば、抗微生物噴霧リンス、清浄リンス、または仕上げリンスを、中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物(例えば、本発明の組成物)を使用して行うことができる。例えば、噴霧リンスは、約2〜約500ppm、約10〜200ppm、約50〜約300ppm、または約100〜約200ppmの本明細書中に記載のペルオキシカルボン酸およびさらなる成分を含む中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を使用することができる。
噴霧リンスの後、鳥を、包装のために、または冷却、具体的には水浸冷却または空気冷却によるさらなる処理のために準備することができる。水浸冷却浴は、肉の質を保持するために鳥を洗浄し冷却する。水浸冷却は、屠体の温度が水またはスラッシュ(slush)の温度に近づくまで、例えば、約5℃未満の温度の水またはスラッシュに屠体を完全に水浸する工程を含み得る。屠体の冷却を、単一の浴または2つ以上の段階(それぞれ低温)への水浸によって行うことができる。水を、屠体との接触を増やすために撹拌または超音波のエネルギーを使用して適用することができる。水浸冷却を、家禽類屠体を完全に水浸するのに充分な液体深さを有する冷却液を含むタンクなどの装置によって行うことができる。屠体を、オーガーフィード(auger feed)またはドラッグボトムコンベヤ(drag bottom conveyor)などの種々の機構による冷却機によって輸送することができる。水浸冷却を、冷却水カスケードへの屠体の回転によっても行うことができる。
本発明によれば、水浸冷却を、中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物(例えば、本発明の組成物)を使用して行うことができる。例えば、水浸冷却は、約2〜約500ppm、約10〜200ppm、約2〜約100ppm、または約2〜約30ppmの本明細書中に記載のペルオキシカルボン酸およびさらなる成分を含む中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を使用することができる。
水浸冷却と同様に、空気冷却または低温冷却は、肉の質を保持するために鳥を冷却する。空気冷却は、典型的には、空気は汚染物質を溶解したり、懸濁したり、洗い流したりしないので、鳥の汚染除去に有効である可能性が低い。しかし、抗微生物剤を含む気体による空気冷却は、鳥の微生物負荷およびその他の汚染を減少させることができる。空気冷却は、屠体が冷却されるまで約5℃未満の温度のチャンバー中に屠体を入れる工程を含み得る。空気冷却を、低温の流動物または気体をブランケット(blanket)または噴霧として適用することによって行うことができる。
本発明によれば、空気冷却を、中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物(例えば、本発明の組成物)を使用して行うことができる。例えば、空気冷却組成物は、気体状のまたは緻密化流動物の中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を含むことができる。
冷却後、鳥を、さらなる処理工程(冷却後水浸、冷却後噴霧、計量、品質格付け、割り当て、切り分け、および骨抜きなどが含まれる)に供することができる。このさらなる処理はまた、本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物での洗浄方法または組成物を含み得る。例えば、鳥の切り分けによって形成される家禽の部分(例えば、足、胸肉、および手羽などを洗浄することは有益であり得る。このような切り分けによって、新規の肉、皮、または骨の表面が形成されるか出現し、これらは汚染し得るので、中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物での処理が有益である。同様に、家禽類屠体または家禽類屠体の一部の骨抜きによって、肉または骨のさらなる領域が微生物汚染に曝され得る。骨抜きした家禽類屠体またはその部分を中鎖ペルオキシカルボン酸組成物で洗浄することによって任意のこのような汚染を有利に減少させることができる。さらに、任意のさらなる処理中に、骨抜きした肉はまた、例えば、汚染表面上の微生物と接触し得る。骨抜きした肉を中鎖ペルオキシカルボン酸組成物で洗浄することにより、このような汚染を減少させることができる。洗浄を、噴霧、水浸、回転、もしくはこれらの組み合わせ、または気体状もしくは緻密化流動物の抗微生物組成物の適用によって行うことができる。
家禽類の使用可能な副産物には、心臓、肝臓、および砂嚢(例えば、臓物)、せせり、および足などが含まれる。これらは、典型的には、処理の後半で収穫され、食品として販売される。勿論、このような食品の微生物汚染は望ましくない。したがって、これらの副産物を、本発明の方法で中鎖ペルオキシカルボン酸組成物によって洗浄することもできる。典型的には、これらの副産物を、家禽類屠体からの収穫後且つ包装前に洗浄する。副産物を、水浸または噴霧によって洗浄するか、抗微生物組成物を含む流水路(flume)中に輸送することができる。副産物を、臓物冷却器または氷冷却器の中で本発明の抗微生物組成物と接触させることができる。
家禽類、家禽類製品、家禽類部分、または家禽類副産物などを、追加の処理、別の処理業者、市場へ、または消費者へ送る前に包装することがある。任意のこのような家禽類を、水ベースの中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物で洗浄し、その後、それを家禽類から除去する(例えば、水分を抜く、吹き飛ばす、または吸い取る)ことができる。一定の環境では、包装前に家禽類を濡らすことは不利である。このような環境では、ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物の気体状または緻密化流動物形態を、家禽類の微生物負荷の減少に使用することができる。このような気体状組成物を、包装前または包装中に家禽類の気体への曝露について公知の種々の方法(調整気相包装(modified atmosphere packaging)など)で使用することができる。
家禽類の破片または残留物の存在を含むこのような方法における中鎖ペルオキシカルボン酸組成物の有利な安定性により、これらの組成物がより安価で安定性の低く、潜在的に有毒な塩素化合物との競争力が高まる。本発明の方法の実施形態には、特に、使用組成物を作製するために濃縮物を水に加える場合の使用組成物の攪拌または超音波処理が含まれる。1つの実施形態では、本発明の方法は、溶液のいくらかの攪拌、噴霧、または他の混合が行われる水システムを含む。家禽類製品を、本発明の組成物と効果的に接触させることができ、残存微生物調製を、水での洗浄よりも有意に減少させることができるか、少なくとも50%、少なくとも90%、または少なくとも99%減少させることができる。
本発明の方法は、有意な抗菌効果を得るための組成物と家禽類との一定の最小接触時間を使用することができる。接触時間は、使用組成物の濃度、使用組成物の適用方法、使用組成物の温度、家禽類に付着している土の量、または家禽類に付着している微生物数などによって変化し得る。1つの実施形態では、曝露時間は、少なくとも約5〜約15秒間である。
家禽類への噴霧
本方法の家禽類の洗浄方法の実施形態は、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物の圧力噴霧を使用する。家禽類製品への噴霧溶液の適用時に、家禽類製品の表面を機械的作用(例えば、振動、擦り、ブラッシングなど)で移動させることができる。振動は、加圧下での噴霧溶液の作用、超音波による家禽類製品の物理的擦りまたは他の方法によるものであり得る。振動は、おそらく微生物を含む割れ目や小さなコロニーに噴霧溶液をより良好に曝露することによって、噴霧溶液が微生物死滅させる有効性を高める。有効性を高めるために、適用前に、噴霧溶液を約15〜20℃または約20〜60℃の温度に加熱することもできる。
噴霧による材料の適用を、手動の噴霧管の適用、完全な接触を確実にするための多数の噴霧ヘッドを使用した生産ラインに沿って移動する家禽類製品への自動的噴霧、または他の噴霧装置を使用して行うことができる。1つの自動噴霧の適用は、噴霧ブースの使用を含む。噴霧ブースは、噴霧される組成物を実質的にブースのパラメータの範囲内に限定する。生産ラインにより家禽類製品が入口から噴霧ブースの中へ移動し、ブースの内部で家禽類製品のその外側表面全体に噴霧物が噴霧される。ブース内での材料の完全な被覆および家禽類製品からの材料の排出後、家禽類製品は、充分に処理された形態でブースから抜け出すことができる。噴霧ブースにスチームジェットを備えることができ、これを用いて本発明の抗微生物組成物を適用することができる。これらのスチームジェットを冷却水と組み合わせて用いて、家禽類製品の表面に達する処理物を確実に65℃未満または60℃未満にすることができる。家禽類製品に対する噴霧の温度は、確実に噴霧の温度によって家禽類製品が実質的に変化しない(調理されない)ようにすることができる。噴霧パターンは、実質的に任意の有用な噴霧パターンであり得る。
家禽類の浸漬
家禽類製品の処理の際、家禽類製品をある量の洗浄液を含むタンクに浸漬することができる。洗浄液を攪拌して、溶液の有効性を高め、溶液が家禽類製品に付着している微生物を減らす速度を高める。従来の方法(超音波、溶液へのバブリングによる曝気、機械的方法(濾過器、パドル、ブラシ、ポンプで駆動する液体ジェットなど)、またはこれらの方法の組み合わせが含まれる)によって振動させることができる。洗浄液を加熱して微生物を死滅させる溶液の有効性を高めることができる。1つの実施形態では、家禽類製品の内蔵除去後且つ冷却タンクまたは冷却水噴霧などの任意の冷却プロセスの前に洗浄液に浸漬することができる。1つの実施形態では、家禽類製品を、冷却後に洗浄組成物に浸漬することができる。
家禽類の泡処理
本発明の別の実施形態では、家禽類製品を、組成物の泡バージョンで処理することができる。泡を、使用時に発泡界面活性剤と洗浄液と混合することによって調製することができる。発泡界面活性剤は、非イオン性、陰イオン性、または陽イオン性であり得る。有用な界面活性剤型の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:アルコールエトキシレート、アルコールエトキシレートカルボキシレート、アミンオキシド、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、スルホネート、第4級アンモニウム化合物、アルキルサルコシン、ベタイン、およびアルキルアミドなど。発泡性界面活性剤を、使用時に洗浄液と混合することができる。使用溶液における発泡剤のレベルは、約50ppm〜約2.0重量%である。使用時に、混合物に圧縮空気を注入し、タンク発泡機(foamer)または壁掛け式吸引起泡機などの泡吹き付け(foam application)デバイスによって家禽類製品の表面に適用することができる。
家禽類のゲル処理
本発明の別の実施形態では、家禽類製品をこの組成物の増粘化またはゲル化されたバージョンで処理することができる。増粘化またはゲル化された状態で、洗浄液は家禽類製品の表面に長時間接触したままであり、それによって抗菌有効性が高められる。増粘化またはゲル化された溶液は、垂直表面にも付着する。この組成物または洗浄液は、既存のテクノロジー(キサンタンガム、高分子増粘剤、またはセルロース増粘剤などなど)を使用して増粘化またはゲル化することができる。アミンオキシドとアニオン対イオンなどの棒状ミセル形成システムを用いることもできる。増粘剤またはゲル化剤を、濃縮生成物中で用いても、使用時に洗浄液に混合してもよい。増粘剤またはゲル化剤の典型的な使用レベルは、約100ppm〜約10重量%である。
家禽類の光処理
本発明の別の実施形態では、家禽類製品を、洗浄液の適用後に活性化光(activating light)(または他の電磁放射線)の供給源に曝露することができる。活性化光(または他の電磁放射線)は、洗浄液の抗菌有効性を改良することができる。光は、紫外線、赤外線、可視光、またはこれらの組み合わせであり得る。他の形態の電磁放射線には、レーダーおよびマイクロ波などが含まれる。
家禽類洗浄水の処理
家禽類の洗浄は、大量の水または別のキャリアを使用することができる。再生利用された洗浄水で洗浄された家禽類に望ましくない微生物が伝達されないように水を処理することができる場合、家禽類洗浄水を1回を超えて使用(再生利用)することができる。このような望ましくない微生物の伝達を防止するための1つの方法は、ペルオキシカルボン酸の混合物の添加によって再生利用される洗浄水の微生物負荷を減少させることである。例えば、再生利用されるべき流動物が水ベースであり、且つペルオキシカルボン酸を欠く場合、中鎖ペルオキシカルボン酸濃縮組成物添加して、再生利用すべき流動物中に有効な抗菌濃度のペルオキシカルボン酸を得ることができる。あるいは、再生利用すべき流動物が既にペルオキシカルボン酸を含んでいるか含んでいた場合、中鎖ペルオキシカルボン酸濃縮組成物を添加して、任意の濃度のペルオキシカルボン酸を有効な抗微生物レベルに増加させることができる。再生利用すべき溶液中のペルオキシカルボン酸が完全に枯渇している場合、より多くの中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を添加することが可能である。
いくつかの環境では、再生利用すべき水は、有機物や微生物で相当に汚染されている。これが事実である場合、その水は再生利用には不適切である。しかし、その水を再生利用すべきである場合、オペレーターは、既に存在している有機物の負荷や微生物によって一定量が消費された後に抗微生物的有効量のペルオキシカルボン酸を得るのに充分な量の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を添加する。次いで、抗微生物効果を有する再生利用した流体を使用することができる。ペルオキシカルボン酸レベルまたは有機物負荷レベルを決定するために、日常的な試験を使用することができる。
いずれの場合にも、家禽類洗浄水を再生利用する方法は、家禽類洗浄水を回収する工程と、中鎖ペルオキシカルボン酸を含む組成物を添加する工程と、および、例えば、上記の家禽類を洗浄するために前記家禽類洗浄水を再使用する工程とを含む。家禽類洗浄水を、家禽類処理工程(水浸湯漬け、化粧リンス、鳥の内外洗浄、噴霧リンス、および水浸冷却が含まれる)から回収することができる。これらの工程から洗浄水を回収する方法は、家禽類洗浄および/または処理分野の当業者に周知である。洗浄水を、再生利用中に、濾過(strained)、フィルタ処理(filtered)、または希釈するか、そうでなければ清浄化して処理することもできる。
1つの実施形態では、家禽類の洗浄に使用された水(例えば、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物)を、家禽類または家禽類の輸送もしくは処理に使用された装置もしくはプラントを洗浄するために回収し、再利用することができる。この実施形態では、再生利用した洗浄水で洗浄した家禽類、装置、またはプラントに望ましくない微生物が伝達されないように水を処理することができる。病原性微生物を含まないか、糞便性大腸菌群を含まないか、その両方を含まない再生利用した組成物の使用によって望ましくない微生物が伝達されない。望ましくない微生物の非伝達は、再生利用した組成物の汚染(例えば、物理的、化学的、または微生物学的汚染)を減少させて製品の混合を防止する工程を含み得る。望ましくない微生物の非伝達は、再生利用した組成物の汚染(例えば、物理的、化学的、または微生物学的汚染)を減少させて製品の汚染または混合を防止する工程を含み得る。中鎖ペルオキシカルボン酸濃縮組成物の添加、水のフィルタ処理もしくは濾過、および/または水の光処理によって水を処理することができる。次いで、家禽類洗浄水の再生利用方法は、例えば、上記の家禽類洗浄のために家禽類洗浄水を再使用する工程を含む。
1つの実施形態では、家禽類洗浄水(例えば、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物)の再生利用方法は、家禽類処理でのより早い洗浄手順における1つまたは複数の洗浄手順から回収した洗浄水を使用する工程含む。例えば、本発明の方法は、水浸冷却から家禽類洗浄水を回収する工程と、水を処理する工程と、水浸湯漬け、化粧リンス、鳥の内外洗浄、および噴霧リンスの少なくとも1つで処理した洗浄水を使用する工程とを含み得る。例えば、本発明の方法は、噴霧リンスから家禽類洗浄水を回収する工程と、水を処理する工程と、水浸湯漬け、化粧リンス、および鳥の内外洗浄の少なくとも1つで処理した洗浄水を使用する工程とを含み得る。例えば、本発明の方法は、鳥の内外洗浄から家禽類洗浄水を回収する工程と、水を処理する工程と、水浸湯漬けおよび化粧リンスの少なくとも1つで処理した洗浄水を使用する工程とを含み得る。例えば、本発明の方法は、化粧リンスから家禽類洗浄水を回収する工程と、水を処理する工程と、水浸湯漬けで処理した洗浄水を使用する工程とを含み得る。
1つの実施形態では、家禽類洗浄水(例えば、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物)の再生利用方法は、家禽類処理プラントの洗浄装置またはプラント自体の一部(例えば、床、壁、または外部通路など)の1つまたは複数の洗浄手順から回収した洗浄水を使用する工程含む。例えば、本発明の方法は、水浸冷却、化粧リンス、鳥の内外洗浄、噴霧リンス、および水浸湯漬けの少なくとも1つから家禽類洗浄水を回収する工程と、水を処理する工程と、処理装置の洗浄のために処理した水を使用する工程とを含み得る。例えば、本発明の方法は、水浸冷却、化粧リンス、鳥の内外洗浄、噴霧リンス、および水浸冷却の少なくとも1つから家禽類洗浄水を回収する工程と、水を処理する工程と、処理プラントの一部(床、壁、または外部通路など)の洗浄のために処理した水を使用する工程とを含み得る。例えば、本発明の方法は、水浸冷却、化粧リンス、鳥の内外洗浄、噴霧リンス、および水浸冷却の少なくとも1つから家禽類洗浄水を回収する工程と、水を処理する工程と、例えば、家禽類をプラントに輸送するためのトラックまたはケージの洗浄のために処理した水を使用する工程とを含み得る。例えば、本発明の方法は、水浸湯漬け、化粧リンス、鳥の内外洗浄、噴霧リンス、および水浸冷却の少なくとも1つから家禽類洗浄水を回収する工程と、水を処理する工程と、プラントに入る家禽類の洗浄のために処理した水を使用する工程とを含み得る。
家禽類の微生物個体群の減少を試験する方法
本発明の抗微生物組成物の噴霧適用を試験し、家禽類屠体サンプルの細菌病原体汚染が有意に減少することを示すことができる。屠体サンプルを、例えば、ネズミチフス菌ATCC 13311、大腸菌血清型O157:H7 ATCC 43895、またはリステリア・モノサイトジェネス(Listeria monocytogenes)(Petite Scott A)ATCC 49594で汚染されている可能性がある。これらの細菌の同一性を、グラム染色反応、顕微鏡的形態学、および適切な選択培地を使用した成長の特徴に基づいて確認することができる。これらの株を、従来の技術によって培養で成長させ、例えば、107を超えるコロニー形成単位/mL(CFU/mL)が得られるように調整することができる。
屠体サンプルを、適切な体積の病原体培養物での鳥の皮の解凍片外部の接種によって準備することができる。皮膚の一部を押し下げて窪みを形成することができ、培養物をこの窪みに、例えば、5分間保持して細菌を付着させることができる。付着後、培養物を皮膚サンプルから除去することができ、各サンプルを、金属性のスタンド、表皮側/接触側を上にして置くことができる。
次いで、皮膚サンプルに抗微生物組成物を噴霧することができる。使用するために、組成物を、例えば、総中鎖ペルオキシカルボン酸が200±10ppmになるように希釈することができる。家禽類屠体サンプルに、組成物を、例えば、60psiおよび室温で15秒間噴霧することができる。
噴霧後、皮膚サンプルを無菌的に取り出し、細菌を死滅させることなくペルオキシカルボン酸を不活性化する薬剤を含む溶液に入れることができる。残存細菌をボルテックスによって懸濁し、この溶液の連続希釈物をプレートして細菌を成長させることができる。希釈物を、リン酸緩衝化希釈水(PBDW)を使用して調製することができる。ネズミチフス菌およびリステリア・モノサイトジェネスのプレートを、37℃で48時間培養することができる。大腸菌O157:H7のプレートを、37℃で24時間培養することができる。各サンプルについて、正方形の皮膚あたりのコロニー形成単位数を計算することができる。
皮膚サンプル上の細菌数の分析により、本発明の抗微生物組成物の噴霧適用によって、例えば、ネズミチフス菌、大腸菌、およびリステリア・モノサイトジェネスのレベルが有意に減少することを証明することができる。
本発明の抗微生物組成物の水浸適用を試験し、家禽類屠体サンプルの細菌病原体汚染が有意に減少することを示すことができる。
細菌を、例えば、屠体サンプルの接種のために106以上のコロニー形成単位/mL(CFU/mL)に希釈することができること以外は、一般に、上記のように細菌を選択し、培養することができる。
屠体サンプルを、凍結したニワトリの手羽先および肝臓の解凍によって準備することができる。解凍したサンプルを、細菌懸濁液への水浸によって接種することができる。他の表面には接種することができない。接種した表面を、識別のために印をつけ、排出し、室温で5分間静置することができる。
抗微生物組成物は、上記の同様であり得る。使用溶液を、例えば、総中鎖ペルオキシカルボン酸が30ppmになるまで希釈することができる。抗微生物剤を、接種表面および非接種表面を同一の2リットルの抗微生物剤の使用溶液への4℃で60分間に水浸させることによって適用することができる。抗微生物剤を使用しない水を使用して、同一の実験を行うことができる。
水浸後、摂取表面および非摂取表面を、抗微生物剤使用溶液または水から取り出し、細菌を死滅させることなくペルオキシカルボン酸を不活化させる薬剤を含む溶液中で穏やかに撹拌することができる。非接種表面の取り出しおよび分析は、接種表面由来の細菌の二次汚染の測定に必要であり得る。この溶液の連続希釈物を、上記の実施例2に記載のように細菌の成長のためにプレートすることができる。二次汚染減少の対数は、水浸した非接種表面上の静菌数の対数から抗微生物使用溶液中に水浸した非接種表面上の細菌数の対数を引くことによって計算することができる。
屠体サンプル上の細菌数の分析により、本発明の抗微生物組成物の水浸適用によって、例えば、ネズミチフス菌、大腸菌、およびリステリア・モノサイトジェネスのレベルが有意に減少することを証明することができる。
中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を含む水を、内蔵除去したニワトリ屠体の噴霧または水浸のために使用して、例えば、総好気性細菌数、総大腸菌群数、および総大腸菌数を減少させることができる。
新たに回収したニワトリ屠体を、上記の抗微生物組成物を使用した噴霧または水浸に供することができる。使用溶液、噴霧の時間および圧力、ならびに水浸の温度と持続時間は、上記の通りであり得る。いくつかの屠体に、噴霧と浸漬との両方を行うことができる。コントロール屠体は未処理であり得る。
次いで、各屠体を、新しい手袋をした手で回収バッグに入れることができる。バッグ中で、屠体を、Butterfieldリン酸希釈物(BPD)でリンスし、BPD液を微生物試験のために回収することができる。例えば、総好気性細菌数、総大腸菌群数、および総大腸菌数の標準的な定量化手段を使用することができる。
屠体サンプル上の細菌数の分析により、本発明の抗微生物組成物の噴霧、水浸、および組み合わせ適用によって、例えば、総好気性細菌レベル、総大腸菌群レベル、および総大腸菌レベルが有意に減少することを証明することができる。
中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物
本発明は、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を含む。本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物は、従来のペルオキシカルボン酸組成物と比較して増加したレベルの中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。本発明の組成物は、中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含み得る。可溶化剤は、中鎖ペルオキシカルボン酸の可溶性を増大させるか維持することができる。本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物は、マイクロエマルジョンまたはマイクロエマルジョンを形成することができる界面活性剤を含み得る。本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物は、実質的な量の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を含む必要はない。従来の混合ペルオキシカルボン酸組成物では、短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物は中鎖ペルオキシカルボン酸を可溶化することができると考えられている。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。これらの組成物はまた、中鎖カルボン酸を含み得る。このような組成物は、有利に高レベルの中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各7重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各6重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各5重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各4重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各3重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む。可溶化剤には、溶媒、界面活性剤、またはこれらの混合物が含まれ得る。適切な溶媒には、中鎖ペルオキシカルボン酸を可溶化するが、有意に分解しない種々の溶媒のいずれかが含まれる。一定の実施形態では、適切な溶媒には、ポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、またはこれらの混合物などが含まれる。適切な溶媒には、アルコキシル化界面活性剤などの非イオン性界面活性剤が含まれる。適切なアルコキシル化界面活性剤には、例えば、EO/POコポリマー、キャッピングされたEO/POコポリマー、アルコールアルコキシレート、キャッピングされたアルコールアルコキシレート、またはこれらの混合物などが含まれる。溶媒として使用する場合、非イオン性界面活性剤などの界面活性剤は、従来使用されるよりも高い濃度であり得る。
可溶化剤には、界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)が含まれ得る。適切な界面活性剤には、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、またはこれらの混合物などが含まれる。可溶化剤には、マイクロエマルジョン形成界面活性剤が含まれ得る。適切なマイクロエマルジョン形成界面活性剤には、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、またはこれらの混合物などが含まれる。適切なマイクロエマルジョン形成界面活性剤には、非イオン界面活性剤(硫酸塩界面活性剤、スルホン酸塩界面活性剤、リン酸塩界面活性剤、(リン酸エステル界面活性剤)、およびカルボン酸塩界面活性剤など)またはこれらの混合物等が含まれる。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、実質的な量の短鎖ペルオキシカルボン酸を含む必要はない。例えば、本発明の組成物は、余分な短鎖ペルオキシカルボン酸を含まない。本明細書中で使用される、「余分な材料を含まない」は、例えば、成分または別の成分中の夾雑物として見出されるか、軽微な副反応から偶発的に生成された偶発的量または微量しか前記材料を含まない組成物をいう。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、短鎖ペルオキシカルボン酸を比較的少量しか含まない。例えば、本発明の組成物は、各8重量部の単鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。例えば、本発明の組成物は、典型的な人が不快な臭いを生じるには不十分なレベルの短鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、実質的な量のペルオキシ酢酸を含まないか、余分なペルオキシ酢酸を含まないか、各8重量部のペルオキシ酢酸について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含むか、典型的な人が不快な臭いを生じるには不十分なレベルのペルオキシ酢酸を含む。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、実質的な量の短鎖カルボン酸を含まない。例えば、本発明の組成物は、余分な短鎖カルボン酸を含まない。1つの実施形態では、本発明の組成物は、比較的少量の短鎖カルボン酸しか含まない。さらなる例として、本発明の組成物は、各8重量部の短鎖カルボン酸について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。例えば、典型的な人が不快な臭いを生じるには不十分なレベルの短鎖カルボン酸を含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、実質的な量の酢酸を含まないか、余分な酢酸を含まないか、各8重量部の酢酸について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含むか、典型的な人が不快な臭いを生じるには不十分なレベルの酢酸を含む。一定の実施形態では、本発明の組成物は、例えば、10重量%未満、5重量%未満、2重量%未満、または1重量%未満の酢酸を含む。一定の実施形態では、本発明の組成物は、例えば、40ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、または5ppm未満の酢酸を含む。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、実質的な量の短鎖ペルオキシカルボン酸、短鎖カルボン酸、またはこれらの混合物を含む必要はない。例えば、本発明の組成物は、余分な短鎖ペルオキシカルボン酸、短鎖カルボン酸、またはこれらの混合物を含まない。例えば、本発明の組成物は、典型的な人が不快な臭いを生じるには不十分なレベルの短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を含み得る。一定の実施形態では、本発明の組成物は、実質的な量の酢酸、ペルオキシ酢酸、またはこれらの混合物を含まないか、余分な酢酸、ペルオキシ酢酸、またはこれらの混合物を含まないか、各8重量部の酢酸、ペルオキシ酢酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含むか、典型的な人が不快な臭いを生じるには不十分なレベルの酢酸、ペルオキシ酢酸、またはこれらの混合物を含む。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、各8重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各7重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各6重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各5重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各4重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各3重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各2重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、各1重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、5、4、3、2、または1重量%の酢酸水よりも不快度(例えば、快・不快度評価による測定)が低い臭いを有する。1つの実施形態では、本発明の組成物は、5重量%の酢酸水よりも不快度(例えば、快・不快度評価による測定)が低い臭いを有する。1つの実施形態では、本発明の組成物は、4重量%の酢酸水よりも不快度(例えば、快・不快度評価による測定)が低い臭いを有する。1つの実施形態では、本発明の組成物は、3重量%の酢酸水よりも不快度(例えば、快・不快度評価による測定)が低い臭いを有する。1つの実施形態では、本発明の組成物は、2重量%の酢酸水よりも不快度(例えば、快・不快度評価による測定)が低い臭いを有する。1つの実施形態では、本発明の組成物は、1重量%の酢酸水よりも不快度(例えば、快・不快度評価による測定)が低い臭いを有する。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)酸化剤、酸性化剤、安定剤、またはこれらの混合物などを含む。本発明の組成物は、種々の酸化剤のいずれか(例えば、過酸化水素)を含み得る。酸化剤は、中鎖カルボン酸から中鎖ペルオキシカルボン酸への変換に有効であり得る。酸化剤は抗微生物活性も有し得るが、このような活性を示すのに十分な濃度で存在しなくてもよい。本発明の組成物は、種々の酸性化剤のいずれか(例えば、無機酸)を含み得る。酸性化剤は、本発明の濃縮組成物のpHを1未満にするか、本発明の使用組成物のpHを約5またはそれ未満、約4またはそれ未満、または約3またはそれ未満にするのに有効であり得る。酸性化剤は、本発明の組成物の抗微生物活性を増大させることができる。本発明の組成物は、種々の安定化剤のいずれか(例えば、金属イオン封鎖剤(例えば、リン酸金属イオン封鎖剤))を含み得る。金属イオン封鎖剤は、ペルオキシカルボン酸の安定化に有効であり得る。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、ペルオキシカルボン酸の有利な安定性を示す。周囲条件または室温で約1年(または60℃で1週間)で、組成物中のペルオキシカルボン酸量は、最初の値または使用組成物レベルの約80%以上、約85%以上、約90%以上、または約95%以上と考えられる。このような経年(aged)組成物は、本発明の範囲内に含まれる。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、同レベルの活性の他の抗微生物組成物と比較して有利な有効性を示す。一定の実施形態では、本発明の組成物は、従来のペルオキシカルボン酸組成物と比較して揮発性有機化合物が減少しているか全く含まれない。1つの実施形態では、本発明の組成物は、従来のペルオキシカルボン酸組成物と比較して引火点がより高い。1つの実施形態では、本発明の組成物は、従来のペルオキシカルボン酸組成物と比較してオペレーターまたは使用者に対する安全性が改良されている。1つの実施形態では、本発明の組成物は、従来のペルオキシカルボン酸組成物と比較して保存または輸送安全性が改良されている。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約0.3〜約7重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約0.5〜約4重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約0.8〜約3重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約1〜約3重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、または約1〜約2重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約8重量%の中鎖カルボン酸、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約1〜約8重量%の中鎖カルボン酸、約1.5〜約6重量%の中鎖カルボン酸、約2〜約8重量%の中鎖カルボン酸、約2〜約6重量%の中鎖カルボン酸、約2〜約4重量%の中鎖カルボン酸、約2.5〜約5重量%の中鎖カルボン酸、約3〜約6重量%の中鎖カルボン酸、または約3〜約5重量%の中鎖カルボン酸を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0〜約98重量%のキャリア、約0.001〜約99.99重量%のキャリア、約0.2〜約60重量%のキャリア、約1〜約98重量%のキャリア、約5〜約99.99重量%のキャリア、約5〜約97重量%のキャリア、約5〜約90重量%のキャリア、約5〜約70重量%のキャリア、約5〜約20重量%のキャリア、約10〜約90重量%のキャリア、約10〜約80重量%のキャリア、約10〜約50重量%のキャリア、約10〜約20重量%のキャリア、約15〜約70重量%のキャリア、約15〜約80重量%のキャリア、約20〜約70重量%のキャリア、約20〜約50重量%のキャリア、約20〜約40重量%のキャリア、約20〜約30重量%のキャリア、約30〜約75重量%のキャリア、約30〜約70重量%のキャリア、約40〜約99.99重量%のキャリア、約40〜約90重量%のキャリア、または約60〜約70重量%のキャリアを含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約80重量%の可溶化剤、約0.001〜約60重量%の可溶化剤、約1〜約80重量%の可溶化剤、約1〜約25重量%の可溶化剤、約1〜約20重量%の可溶化剤、約2〜約70重量%の可溶化剤、約2〜約60重量%の可溶化剤、約2〜約20重量%の可溶化剤、約3〜約65重量%の可溶化剤、約3〜約15重量%の可溶化剤、約4〜約10重量%の可溶化剤、約4〜約20重量%の可溶化剤、約5〜約70重量%の可溶化剤、約5〜約60重量%の可溶化剤、約5〜約20重量%の可溶化剤、約10〜約70重量%の可溶化剤、約10〜約65重量%の可溶化剤、約10〜約20重量%の可溶化剤、約20〜約60重量%の可溶化剤、または約40〜約60重量%の可溶化剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約30重量%の酸化剤、約0.001〜約10重量%の酸化剤、0.002〜約10重量%の酸化剤、約2〜約30重量%の酸化剤、約2〜約25重量%の酸化剤、約2〜約20重量%の酸化剤、約4〜約20重量%の酸化剤、約5〜約10重量%の酸化剤、または約6〜約10重量%の酸化剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約50重量%の酸性化剤、約0.001〜約30重量%の酸性化剤、約1〜約50重量%の酸性化剤、約1〜約30重量%の酸性化剤、約2〜約40重量%の酸性化剤、約2〜約10重量%の酸性化剤、約3〜約40重量%の酸性化剤、約5〜約40重量%の酸性化剤、約5〜約25重量%の酸性化剤、約10〜約40重量%の酸性化剤、約10〜約30重量%の酸性化剤、約15〜約35重量%の酸性化剤、約15〜約30重量%の酸性化剤、または約40〜約60重量%の酸性化剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約50重量%の安定化剤、約0.001〜約5重量%の安定化剤、約0.5〜約50重量%の安定化剤、約1〜約50重量%の安定化剤、約1〜約30重量%の安定化剤、約1〜約10重量%の安定化剤、約1〜約5重量%の安定化剤、約1〜約3重量%の安定化剤、約2〜約10重量%の安定化剤、約2〜約5重量%の安定化剤、または約5〜約15重量%の安定化剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
中鎖カルボン酸および/またはペルオキシカルボン酸の組成物
ペルオキシカルボン酸(過カルボン酸)は、一般に、式:R(CO3H)n(式中、例えば、Rは、アルキル基、アリールアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基、または複素環基であり、nは、1、2、または3である)を有し、親酸の前にペルオキシを付けることによって命名される。R基は、飽和または不飽和であり、置換または非置換であり得る。本発明の組成物および方法は、例えば、6〜12個の炭素原子を含む中鎖ペルオキシカルボン酸を使用することができる。例えば、中鎖ペルオキシカルボン酸(または過カルボン酸)は、式:R(CO3H)n(式中、Rは、C5〜C11アルキル基、C5〜C11シクロアルキル基、C5〜C11アリールアルキル基、C5〜C11アリール基、またはC5〜C11複素環基であり、nは、1、2、または3である)を有する。
ペルオキシカルボン酸を、カルボン酸に対する酸化剤の直接反応、アルデヒドの自己酸化によるか、酸塩化物および水素化物またはカルボン酸無水物と過酸化水素または過酸化ナトリウムとの反応から作製することができる。1つの実施形態では、中鎖過カルボン酸を、中鎖カルボン酸に対する過酸化水素の直接的な酸触媒平衡反応によって作製することができる。スキーム1は、左側のカルボン酸および酸化剤(Ox)と右側のペルオキシカルボン酸および還元された酸化剤(Oxred)との間の平衡を示す。
RCOOH+Ox□RCOOOH+Oxned(1)
スキーム2は、左側の酸化剤が過酸化水素であり、右側がペルオキシカルボン酸および水であるスキーム1の平衡の実施形態を示す。
RCOOH+H22□RCOOOH+H2O(2)
従来の混合ペルオキシカルボン酸組成物では、スキーム2に示した反応の平衡定数は約2.5であり、これは、酢酸の平衡を反映し得ると考えられる。本発明を制限しないが、本発明の組成物の平衡定数は約4であると考えられる。
本発明の組成物および方法で有用なペルオキシカルボン酸には、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシヘプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、ペルオキシウンデカン酸、ペルオキシドデカン酸、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシクエン酸、ペルオキシピメリン酸、ペルオキシスベリン酸、またはこれらの混合物などが含まれる。これらの中鎖ペルオキシカルボン酸のアルキル骨格は、直鎖、分岐鎖、またはこれらの混合物であり得る。1つを超えるカルボン酸部分を有するカルボン酸のペルオキシ形態は、1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)ペルオキシカルボキシル部分として存在するカルボキシル部分を有し得る。
ペルオキシオクタン酸(または過オクタン酸)は、例えば、n−ペルオキシオクタン酸の式:CH3(CH26COOOHを有するペルオキシカルボン酸である。ペルオキシオクタン酸は、直鎖アルキル部分を有する酸、分岐アルキル部分を有する酸、またはこれらの混合物であり得る。ペルオキシオクタン酸は、表面が活性であり、微生物の疎水性表面などの疎水性表面の加湿を補助することができる。
本発明の組成物は、カルボン酸を含み得る。一般に、カルボン酸は、式R−COOH(式中、Rは、任意の数の異なる基(脂肪族基、脂環式基、芳香族基、複素環基が含まれる)を示すことができ、その全てが飽和または不飽和および置換または非置換であり得る)を有する。カルボン酸は、1つ、2つ、3つ以上のカルボキシル基を有し得る。本発明の組成物および方法は、典型的には、例えば、6〜12個の炭素原子を含む中鎖カルボン酸を使用する。例えば、中鎖カルボン酸は、式:R−COOH(式中、Rは、C5〜C11アルキル基、C5〜C11シクロアルキル基、C5〜C11アリールアルキル基、C5〜C11アリール基、またはC5〜C11複素環基であり得る)を有し得る。
適切な中鎖カルボン酸には、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、アスコルビン酸、クエン酸、アジピン酸、ピメリン酸、およびスベリン酸が含まれる。これらの中鎖カルボン酸のアルキル骨格は、直鎖、分岐鎖、またはこれらの混合物であり得る。一般に有用なカルボン酸は、R基がC4〜C11の長さの第1級アルキル鎖である、1つまたは2つのカルボキシル基を有するカルボン酸である。第1級アルキル鎖は、分子の炭素鎖が最も長い炭素原子を有し、カルボキシル官能基に直接付加している。
本発明の組成物および方法は、中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。中鎖ペルオキシカルボン酸には、C6〜C12ペルオキシカルボン酸が含まれ得るか、C6〜C12ペルオキシカルボン酸であり得る。C6〜C12ペルオキシカルボン酸には、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシヘプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、ペルオキシウンデカン酸、ペルオキシドデカン酸、またはこれらの混合物が含まれ得るか、これらであり得る。中鎖ペルオキシカルボン酸には、C7〜C12ペルオキシカルボン酸が含まれ得るか、C7〜C12ペルオキシカルボン酸であり得る。C7〜C12ペルオキシカルボン酸には、ペルオキシヘプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、ペルオキシウンデカン酸、ペルオキシドデカン酸、またはこれらの混合物が含まれ得るか、これらであり得る。中鎖ペルオキシカルボン酸には、C6〜C10ペルオキシカルボン酸が含まれ得るか、C6〜C10ペルオキシカルボン酸であり得る。C6〜C10ペルオキシカルボン酸には、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシヘプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、またはこれらの混合物が含まれ得るか、これらであり得る。中鎖ペルオキシカルボン酸には、C8〜C10ペルオキシカルボン酸が含まれ得るか、C8〜C10ペルオキシカルボン酸であり得る。C8〜C10ペルオキシカルボン酸には、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、またはこれらの混合物が含まれ得るか、これらであり得る。一定の実施形態では、中鎖ペルオキシカルボン酸には、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシデカン酸、またはこれらの混合物が含まれるか、これらである。1つの実施形態では、中鎖ペルオキシカルボン酸には、ペルオキシオクタン酸が含まれるか、ペルオキシオクタン酸である。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約0.3〜約7重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約0.5〜約4重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約0.8〜約3重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約1〜約3重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、または約1〜約2重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
1つの実施形態では、本発明の組成物および方法は、中鎖カルボン酸を含む。中鎖カルボン酸には、C6〜C12カルボン酸が含まれ得るか、C6〜C12カルボン酸であり得る。C6〜C12カルボン酸には、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、またはこれらの混合物が含まれ得るか、これらであり得る。中鎖カルボン酸には、C7〜C12カルボン酸が含まれ得るか、C7〜C12カルボン酸であり得る。C7〜C12カルボン酸には、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、またはこれらの混合物が含まれ得るか、これらであり得る。中鎖ペルオキシカルボン酸には、C6〜C10カルボン酸が含まれ得るか、C6〜C10カルボン酸であり得る。C6〜C10カルボン酸には、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、またはこれらの混合物が含まれ得るか、これらであり得る。中鎖カルボン酸には、C8〜C10カルボン酸が含まれ得るか、C8〜C10カルボン酸であり得る。C8〜C10カルボン酸には、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、またはこれらの混合物が含まれ得るか、これらであり得る。一定の実施形態では、中鎖カルボン酸には、オクタン酸、デカン酸、またはこれらの混合物が含まれるか、これらである。1つの実施形態では、中鎖カルボン酸には、オクタン酸が含まれるか、オクタン酸である。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約8重量%の中鎖カルボン酸、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約1〜約8重量%の中鎖カルボン酸、約1.5〜約6重量%の中鎖カルボン酸、約2〜約8重量%の中鎖カルボン酸、約2〜約6重量%の中鎖カルボン酸、約2〜約4重量%の中鎖カルボン酸、約2.5〜約5重量%の中鎖カルボン酸、約3〜約6重量%の中鎖カルボン酸、または約3〜約5重量%の中鎖カルボン酸を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
1つの実施形態では、組成物および方法は、中鎖ペルオキシカルボン酸および対応する中鎖カルボン酸を含む。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)食品に関連する食品媒介病原性細菌(ネズミチフス菌、サルモネラ・ジャビアナ(Salmonella javiana)、カンピルバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、リステリア・モノサイトジェネス(Listeria monocytogenes)、および大腸菌O157:H7、酵母(S.cerevisiae)、およびカビなど)の死滅に有効な量の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。1つの実施形態では、本発明の組成物は、1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)医療機器(health care)の表面および環境に関連する病原性細菌(ネズミチフス菌、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、サルモネラ・コレラエスルス、緑膿菌、大腸菌、放線菌、酵母、およびカビなど)の死滅に有効な量の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。本発明の組成物および方法は、広範な種々の微生物(グラム陽性細菌(例えば、リステリア・モノサイトジェネスまたは黄色ブドウ球菌(S.aureus))およびグラム陰性細菌(例えば、大腸菌または緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa))、酵母、カビ、細菌胞子、ウイルスなど)に対する活性を有する。本発明の組成物および方法は、上記のように、広範な種々のヒト病原体に対する活性を有する。本発明の組成物および方法は、食品処理表面、食品表面、食品の洗浄もしくは処理に使用される水、医療機器表面、または医療機器環境における広範な種々の微生物を死滅させることができる。
本発明の実施形態は、中鎖カルボン酸および中鎖ペルオキシカルボン酸を含み、一定の実施形態は、特に、短鎖ペルオキシカルボン酸、短鎖カルボン酸、またはこれらの混合物を除く。それにもかかわらず、本発明の組成物の実施形態は、短鎖ペルオキシカルボン酸、短鎖カルボン酸、またはこれらの混合物を含み得る。短鎖ペルオキシカルボン酸、短鎖カルボン酸、またはこれらの混合物を組成物に添加すると必ず本発明の精神および範囲外に組成物をするべきであるということを意図しない。
可溶化剤
本発明の組成物は、可溶化剤を含み得る。本発明は、中鎖カルボン酸および中鎖ペルオキシカルボン酸の可溶化剤に関する。1つの実施形態では、可溶化剤は、中鎖ペルオキシカルボン酸または中鎖カルボン酸の組成物の溶解性を増加させるか維持することができる。本発明の組成物および方法は、種々の適切な可溶化剤のいずれかを含み得る。例えば、可溶化剤には、溶媒、界面活性剤、またはこれらの混合物が含まれ得る。1つの実施形態では、界面活性剤を、溶媒として使用することができる。1つの実施形態では、界面活性剤は、マイクロエマルジョンを形成することができる。1つの実施形態では、本発明の可溶化剤を含む組成物は、粘弾性のゲルまたは液体の形態を取る。1つの実施形態では、可溶化剤は、5重量%の濃度のオクタン酸水溶液を溶解するのに有効である。1つの実施形態では、可溶化剤は、4重量%の濃度のオクタン酸水溶液を溶解するのに有効である。1つの実施形態では、可溶化剤は、3重量%の濃度のオクタン酸水溶液を溶解するのに有効である。1つの実施形態では、可溶化剤は、2重量%の濃度のオクタン酸水溶液を溶解するのに有効である。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約80重量%の可溶化剤、約0.001〜約60重量%の可溶化剤、約1〜約80重量%の可溶化剤、約1〜約25重量%の可溶化剤、約1〜約20重量%の可溶化剤、約2〜約70重量%の可溶化剤、約2〜約60重量%の可溶化剤、約2〜約20重量%の可溶化剤、約3〜約65重量%の可溶化剤、約3〜約15重量%の可溶化剤、約4〜約10重量%の可溶化剤、約4〜約20重量%の可溶化剤、約5〜約70重量%の可溶化剤、約5〜約60重量%の可溶化剤、約5〜約20重量%の可溶化剤、約10〜約70重量%の可溶化剤、約10〜約65重量%の可溶化剤、約10〜約20重量%の可溶化剤、約20〜約60重量%の可溶化剤、または約40〜約60重量%の可溶化剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
溶媒可溶化剤およびこれを含む組成物
1つの実施形態では、本発明の組成物および方法は、可溶化剤として1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)溶媒を含み得る。適切な溶媒には、中鎖ペルオキシカルボン酸を可溶化するが、有意に分解しない種々の溶媒のいずれかが含まれる。適切な溶媒には、ポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、グリコールエーテル、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物などが含まれる。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、中鎖ペルオキシカルボン酸、中鎖カルボン酸、キャリア、およびポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含む。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約1〜約98重量%のキャリア、および約1〜約80重量%のポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含み得る。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約5〜約35重量%のキャリア、および約20〜約65重量%のポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含み得る。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約10〜約35重量%のキャリア、および約40〜約60重量%のポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含み得る。1つの実施形態では、本発明の組成物は、溶媒可溶化剤および35重量%以下のキャリア(例えば、水)を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、C8ペルオキシカルボン酸、C8カルボン酸、水、およびポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含む。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%のC8ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%のC8カルボン酸、約1〜約98重量%の水、および約1〜約80重量%のポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含み得る。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%のC8ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%のC8カルボン酸、約5〜約35重量%の水、および約20〜約65重量%のポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含み得る。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%のC8ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%のC8カルボン酸、約10〜約35重量%の水、および約40〜約60重量%のポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物を含み得る。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約80重量%の可溶化剤としての溶媒、約0.001〜約60重量%の可溶化剤としての溶媒、約1〜約80重量%の可溶化剤としての溶媒、約5〜約70重量%の可溶化剤としての溶媒、約10〜約65重量%の可溶化剤としての溶媒、または約20〜約60重量%の可溶化剤としての溶媒を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
1つの実施形態では、本発明の組成物および方法は、可溶化剤としての溶媒を含み、これらは、かなりの量または任意の量でさえも短鎖ペルオキシカルボン酸、短鎖カルボン酸、またはこれらの混合物を含む必要はない。短鎖カルボン酸の例には、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、およびブタン酸が含まれる。短鎖カルボン酸およびペルオキシカルボン酸には、4個またはそれ未満の炭素原子を有するものが含まれる。1つの実施形態では、溶媒可溶化剤を含む本発明の組成物および方法は、実質的な量の短鎖ペルオキシカルボン酸を含む必要はない。1つの実施形態では、溶媒可溶化剤を含む本発明の組成物および方法は、余分な短鎖ペルオキシカルボン酸を含まない。
1つの実施形態では、溶媒可溶化剤を含む本発明の組成物および方法は、短鎖ペルオキシカルボン酸と比較して、従来の組成物で見出されるより高い比率で中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。例えば、本発明の組成物および方法は、溶媒可溶化剤および各8重量部の単鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。例えば、本発明の組成物は、典型的な人が不快な臭いを生じるには不十分なレベルの溶媒可溶化剤および単鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を含み得る。
ポリアルキレンオキシド可溶化剤
適切なポリアルキレンオキシドには、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、またはこれらの混合物などが含まれる。適切なキャッピングされたポリアルキレンオキシドには、各ポリアルキレンオキシドのモノアルキルエーテルおよびジアルキルエーテル(ポリアルキレングリコールのモノ−およびジ−メチルエーテル、ポリアルキレングリコールのモノ−およびジ−エチルエーテル、ポリアルキレングリコールのモノ−およびジ−プロピルエーテル、ポリアルキレングリコールのモノ−およびジ−ブチルエーテル、またはこれらの混合物など)が含まれる。適切なキャッピングされたポリアルキレンオキシドには、メチルポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル)、ジメチルポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル)、またはこれらの混合物などが含まれる。
グリコールエーテル可溶化剤
適切な溶媒可溶化剤には、グリコールエーテルが含まれる。適切なグリコールエーテルには、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールt−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールtert−ブチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル(Dow Chemical Co.からDOWANOL EPH(商標)として市販されている)、およびプロピレングリコールフェニルエーテル(Dow Chemical Co.からDOWANOL PPH(商標)として市販されている)などまたはこれらの混合物が含まれる。さらなる適切な市販のグリコールエーテル(その全てがUnion Carbide Corp.から市販されている)には、ブトキシエチルPROPASOL(商標)、ブチルCARBITOL(商標)アセテート、ブチルCARBITOL(商標)、ブチルCELLOSOLVE(商標)アセテート、ブチルCELLOSOLVE(商標)、ブチルDIPROPASOL(商標)、ブチルPROPASOL(商標)、CARBITOL(商標)PM−600、CARBITOL(商標)低比重、CELLOSOLVE(商標)アセテート、CELLOSOLVE(商標)、エステルEEP(商標)、FILMER IBT(商標)、ヘキシルCARBITOL(商標)、ヘキシルCELLOSOLVE(商標)、メチルCARBITOL(商標)、メチルCELLOSOLVE(商標)アセテート、メチルCELLOSOLVE(商標)、メチルDIPROPASOL(商標)、メチルPROPASOL(商標)アセテート、メチルPROPASOL(商標)、プロピルCARBITOL(商標)、プロピルCELLOSOLVE(商標)、プロピルDIPROPASOL(商標)、およびプロピルPROPASOL(商標)が含まれる。
非イオン性界面活性剤
溶媒用として適切な非イオン性界面活性剤には、アルコキシル化界面活性剤が含まれる。適切なアルコキシル化界面活性剤には、EO/POコポリマー、キャッピングされたEO/POコポリマー、アルコールアルコキシレート、キャッピングされたアルコールアルコキシレート、またはこれらの混合物などが含まれる。溶媒用として適切なアルコキシル化界面活性剤には、EO/POブロックコポリマー(Pluronicおよび逆Pluronic界面活性剤など)、アルコールアルコキシレート(Dehypon LS−54(R−(EO)5(PO)4)およびDehypon LS−36(R−(EO)3(PO)6)など)、およびキャッピングされたアルコールアルコキシレート(Plurafac LF221およびTegoten EC11など)、またはこれらの混合物などが含まれる。溶媒として使用する場合、非イオン性界面活性剤などの界面活性剤は、界面活性剤として従来使用されている濃度よりも高い濃度であり得る。
半極性非イオン性界面活性剤
半極性型の非イオン性表面活性剤(surface active agent)は、本発明の組成物で有用な別のクラスの非イオン性界面活性剤である。半極性非イオン性界面活性剤には、アミンオキシド、ホスフィンオキシド、スルホキシド、およびそのアルコキシル化誘導体が含まれる。
アミンオキシドは、一般式:
Figure 2007523892
(式中、矢印は従来の半極性結合の表示であり、R1、R2、およびR3は、脂肪族、芳香族、複素環、脂環式、またはこれらの組み合わせであり得る)に対応する第3級アミンオキシドである。一般に、目的の界面活性剤のアミンオキシドについて、R1は、約8〜約24個の炭素原子のアルキルラジカルであり、R2およびR3は、1〜3個の炭素原子のアルキルまたはヒドロキシルアルキルまたはこれらの混合物であり、R2およびR3は、例えば、酸素原子または窒素原子を介して互いに結合して環構造を形成することができ、R4は2〜3個の炭素原子を含むアルキレン基またはヒドロキシアルキレン基であり、nは、0〜約20の範囲である。
有用な水溶性アミンオキシド界面活性剤は、オクチル、デシル、ドデシル、イソドデシル、ココナッツ、または獣脂のアルキルジ−(低級アルキル)アミンオキシドから選択され、その特定の例は、オクチルジメチルアミンオキシド、ノニルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ウンデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジメチルアミンオキシド、イソ−ドデシルジメチルアミンオキシド、トリデシルジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド、ペンタデシルジメチルアミンオキシド、ヘキサデシルジメチルアミンオキシド、ヘプタデシルジメチルアミンオキシド、オクタデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジプロピルアミンオキシド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジブチルアミンオキシド、オクタデシルジブチルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−ドデコキシ−1−ヒドロキシプロピルアミンオキシド、ジメチル−(2−ヒドロキシドデシル)アミンオキシド、3,6,9−トリオクタデシルジメチルアミンオキシド、および3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ−(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシドである。
界面活性剤可溶化剤およびこれを含む組成物
1つの実施形態では、本発明の組成物および方法は、可溶化剤として1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含み得る。適切な界面活性剤には、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、またはこれらの混合物などが含まれる。適切なマイクロエマルジョン形成界面活性剤には、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、またはこれらの混合物などが含まれる。適切なマイクロエマルジョン形成界面活性剤には、非イオン界面活性剤が含まれる。マイクロエマルジョン形成界面活性剤は、中鎖ペルオキシカルボン酸、中鎖カルボン酸、またはこれらの混合物を含む組成物中でマイクロエマルジョンを形成することができる。1つの実施形態では、本発明の組成物は、マイクロエマルジョンを含む。
1つの実施形態では、本発明の組成物を、青色チンダル外観を有するずり流動化粘弾性ゲルまたは液体であることについて組成物を試験することによってマイクロエマルジョンであると決定することができる。本発明を制限しないが、青色チンダル外観は、青色の散乱で有効な小さな懸濁分散液(例えば、マイクロエマルジョン)の不均一系を示すと考えられる。
1つの実施形態では、本発明の組成物を、異なる濃度の界面活性剤可溶化剤で物理的に安定な組成物を形成する能力の試験によってマイクロエマルジョンであると決定することができる。マイクロエマルジョンは、ある濃度で物理的安定性が最大になり、より高い濃度およびより低い濃度で組成物が不安定になる曲線を得ることができる。典型的には、溶媒と界面活性剤(例えば、酢酸と界面活性剤)との混合物は、マイクロエマルジョンを形成しない。
1つの実施形態では、界面活性剤可溶化剤を含む組成物は、粘弾性のゲルまたは液体の形態を取る。中鎖カルボン酸、中鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物の濃度の増加により、組成物が粘弾性のゲルまたは液体である程度に増加し得る。界面活性剤可溶化剤の濃度の増加により、組成物が粘弾性のゲルまたは液体である程度に増加し得る。1つの実施形態では、ゲルは、その成形された形状を保持するのに十分な粘弾性を示し得る。アルキルベンゼンスルホネート界面活性剤(例えば、LAS)を使用して、その成形された形状を保持することができる粘弾性のゲルまたは液体を形成することができる。1つの実施形態では、粘弾性ゲルを含むアルキルベンゼンスルホネート界面活性剤は、60℃でさえもその形状を保持することができる。
本発明を制限しないが、本発明の組成物は、マイクロエマルジョン表面に閉じ込めた中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。これは、夾雑物の回避またはバルク水中に含まれる薬剤の減少によってペルオキシカルボン酸を安定化することができる。これは、溶液からペルオキシカルボン酸を脱することによってペルオキシカルボン酸の生成を増加させることができる。本発明を制限しないが、本発明の組成物のゲルの粘弾性についての1つの説明として、これらがマイクロエマルジョン形成界面活性剤によって安定化された分散液/液滴間の反発力に起因すると考えられる。荷電した界面活性剤は、静電反発力を増加させることができる。適切な荷電界面活性剤には、陰イオン界面活性剤が含まれる。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、陰イオン界面活性剤および別の界面活性剤を含む。例えば、本発明の組成物は、陰イオン界面活性剤および非イオン性界面活性剤または半極性非イオン性界面活性剤を含み得る。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、中鎖ペルオキシカルボン酸、中鎖カルボン酸、キャリア、および1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含む。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約5〜約97重量%のキャリア、および約1〜約20重量%の界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含み得る。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約15〜約80重量%のキャリア、および約1〜約20重量%の界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含み得る。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約30〜約70重量%のキャリア、および約2〜約20重量%の界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含み得る。1つの実施形態では、本発明の組成物は、界面活性剤またはマイクロエマルジョン形成界面活性剤および35重量%以上のキャリア(例えば、水)を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、C8ペルオキシカルボン酸、C8カルボン酸、水、および1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含む。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%のC8ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%のC8カルボン酸、約5〜約97重量%の水、および約1〜約20重量%の界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含み得る。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%のC8ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%のC8カルボン酸、約15〜約80重量%の水、および約1〜約20重量%の界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含み得る。例えば、本発明の組成物は、約0.5〜約5重量%のC8ペルオキシカルボン酸、約1〜約10重量%のC8カルボン酸、約30〜約70重量%の水、および約2〜約20重量%の界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含み得る。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約60重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、約1〜約25重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、約1〜約20重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、約2〜約20重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、約3〜約15重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、約4〜約20重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、約4〜約10重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、約5〜約20重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、または約10〜約20重量%の可溶化剤としての界面活性剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
陰イオン界面活性剤
本発明の組成物は、可溶化剤として陰イオン界面活性剤を含み得る。適切な陰イオン界面活性剤には、有機スルホン酸塩界面活性剤、有機硫酸塩界面活性剤、リン酸エステル界面活性剤、カルボン酸塩界面活性剤、またはこれらの混合物などが含まれる。1つの実施形態では、陰イオン界面活性剤には、アルキルスルホネート、アルキルアリールスルホネート、アルキル化ジフェニルオキシドジスルホネート、アルキル化ナフタレンスルホネート、アルコールアルコキシレートカルボキシレート、サルコシネート、タウレート、アシルアミノ酸、アルカン酸エステル、リン酸エステル、硫酸エステル、またはこれらの塩形態、酸形態、または混合物が含まれる。特定の塩を、適切には、特定の処方物およびニーズに応じて選択する。
適切な陰イオン界面活性剤には、スルホン酸(およびその塩)(イセチオネート(例えば、アシルイセチオネート)など)、アルキルスルホン酸およびその塩、アルキルスルホネート、および第2級アルカンスルホネートなどが含まれる。
適切な合成水溶性陰イオン界面活性剤化合物の例には、アンモニウムおよび置換アンモニウム(モノ−、ジ−、およびトリエタノールアミンなど)およびアルキル単核芳香族スルホン酸のアルカリ金属(ナトリウム、リチウム、およびカリウムなど)塩(直鎖または分岐鎖のアルキル基中に約5〜約18個の炭素原子を含むアルキルベンゼンスルホネート(例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩またはアルキルトルエン、キシレン、クメン、およびフェノールスルホン酸塩)など)、アルキルナフタレンスルホネート、ジアミルナフタレンスルホネート、およびジノニルナフタレンスルホネート、およびアルコキシル化誘導体またはその遊離酸が含まれる。適切なスルホネートには、オレフィンスルホネート(長鎖アルケンスルホネート、長鎖ヒドロキシアルケンスルホネートなど)またはアルケンスルホネートとヒドロキシアルケンスルホネートとの混合物が含まれる。適切なスルホネートには、第2級アルカンスルホネートが含まれる。
通常のC8スルホネートなどの陰イオン界面活性剤を含む本発明の組成物は、非泡組成物または低泡組成物であり得る。このような組成物は、所定の位置の清掃、用具の機械洗浄、汚れの除去、清浄化、衣類の洗浄、汚れの除去、および清浄化などへの適用で有利であり得る。
発泡が望ましい適用について、発本発明の組成物の一部としてか個別に泡剤を添加することができる。2工程での使用では、発泡剤を、非泡組成物または低泡組成物と組み合わせて、使用溶液を発泡させることができる。1工程での使用では、発泡剤を、濃縮組成物に組み込むことができる。1つの適切な発泡剤は、LAS酸である。LAS酸は、本発明の組成物中にマイクロエマルジョンを形成することができる。LAS酸は、本発明の組成物中に粘弾性のゲルまたは液体を形成することができる。さらなる適切な発泡剤には、第2級アルカンスルホネート、アルキル化ジフェニルオキシドジスルホネート(例えば、C12アルキルジフェニルオキシドジスルホネート)、アルキルエーテルスルフェート(例えば、n=1〜3)(例えば、ラウレス硫酸ナトリウム(n=1、2、または3))、またはラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。
1つの実施形態では、このような発泡剤により、1つまたは複数の望ましい発泡特性を有する発泡組成物が得られる。望ましい発泡特性には、例えば、発泡から約5分後に視覚可能な泡、(例えば、垂直面に適用した場合に)連続的且つ流れが良い泡、例えば、透明な外観に乾燥する泡(例えば、ステンレススチール表面上に視覚可能な残留物がない泡)、および/または従来のペルオキシ酢酸を含む泡と比較して中程度または低い臭いで適用することができる泡が含まれる。
本発明の組成物で用いる陰イオン硫酸塩界面活性剤には、アルキルエーテルスルフェート、アルキルスルフェート、直鎖および分岐鎖の第1級および第2級アルキルスルフェート、アルキルエトキシスルフェート、脂肪オレイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルスルホネート、C5〜C17アシル−N−(C1〜C4アルキル)、および−N−(C1〜C2ヒドロキシアルキル)グルカミンスルフェート、およびアルキルポリグルコシドの硫酸塩などのアルキルポリサッカリドの硫酸塩などが含まれる。アルキルスルフェート、アルキルポリ(エチレンオキシ)エーテルスルフェート、および芳香族ポリ(エチレンオキシ)スルフェート(エチレンオキシドおよびノニルフェノール(通常、1分子あたり1〜6個のオキシエチレン基)の硫酸塩または縮合生成物など)も含まれる。
本発明の組成物で用いる陰イオンカルボン酸塩界面活性剤には、アルカン酸(およびアルカン酸塩)、エステルカルボン酸(例えば、アルキルスクシネート)、およびエーテルカルボン酸などのカルボン酸(および塩)が含まれる。このようなカルボキシレートには、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルアリールエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤、およびセッケン(例えば、アルキルカルボキシル)が含まれる。本発明の組成物で有用な第2級カルボキシレートには、第2級炭素に連結したカルボキシル単位を含むものが含まれる。第2級炭素は、環構造(例えば、p−オクチル安息香酸またはアルキル置換シクロヘキシルカルボキシレート)であり得る。第2級カルボン酸塩界面活性剤は、典型的には、エーテル結合、エステル結合、および水酸基を含まない。さらに、これらは、典型的には、末端基(両性部分)に窒素原子を欠く。適切な第2級セッケン界面活性剤は、典型的には、全部で11〜13個の炭素原子を含むが、より多数の炭素原子(例えば、16個まで)が存在し得る。適切なカルボキシレートには、アシルグルタメート、アシルペプチド、サルコシネート(例えば、N−アシルサルコシネート)、タウレート(例えば、N−アシルタウレートおよびメチルタウリドの脂肪酸アミド)などのアシルアミノ酸(および塩)も含まれる。
適切な陰イオン界面活性剤には、式3:
R−O−(CH2CH2O)n(CH2m−CO2X(3)
(式中、Rは、C8〜C22アルキル基または
Figure 2007523892
であり、R1は、C4〜C16アルキル基であり、nは1〜20の整数であり、mは1〜3の整数であり、Xは対イオン(水素、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムなど)またはアミン塩(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、またはトリエタノールアミンなど)である)のアルキルまたはアルキルアリールエトキシカルボキシレートが含まれる。1つの実施形態では、式3において、nが4〜10の整数であり、mは1である。1つの実施形態では、式3において、Rは、C8〜C16アルキル基である。1つの実施形態では、式3において、Rは、C12〜C14アルキル基でありnは4であり、mは1である。
1つの実施形態では、式3において、Rは、
Figure 2007523892
であり、R1は、C6〜C12アルキル基である。1つの実施形態では、式3において、R1は、C9アルキル基であり、nは10であり、mは1である。このようなアルキルおよびアルキルアリールエトキシカルボキシレートは市販されている。これらのエトキシカルボキシレートは、典型的には、陰イオン形態または塩形態に容易に変換することができる酸形態として市販されている。市販されているカルボキシレートには、Neodox 23−4(Cl2~l3アルキルポリエトキシ(4)カルボン酸)(Shell Chemical)、およびEmcol CNP−110(C9アルキルアリールポリエトキシ(10)カルボン酸)(Witco Chemical)が含まれる。カルボキシレートはまた、Clariant(例えば、Sandopan(登録商標)DTC(C13アルキルポリエトキシ(7)カルボン酸))から市販されている。
両性界面活性剤
両性界面活性剤は、塩基性および酸性の親水性および有機疎水性基の両方を含む。これらのイオン構成要素(entity)は、他の界面活性剤型について本明細書中に記載の陰イオン基または陽イオン基のいずれかであり得る。塩基性の窒素および酸性のカルボキシレート基は、塩基性および酸性親水性基として使用される典型的な官能基である。いくつかの界面活性剤では、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、またはホスフェートにより、負電荷になる。
両性界面活性剤を、脂肪族第2級および第3級アミンの誘導体として広義に説明することができ、脂肪族ラジカルは直鎖または分岐鎖であってよく、脂肪族置換基のうちの一方は約8から18個の炭素原子を含み、他方は、陰イオン性水可溶化基(water solubilizing group)(例えば、カルボキシ、スルホ、スルファト、ホスファト、またはホスホノ)を含む。両性界面活性剤は、当業者に公知の2つの主なクラスに分類されており、「Surfactant Encyclopedia」Cosmetics & Toiletries,Vol.104(2)69−71(1989)に記載されている。第1のクラスには、アシル/ジアルキルエチレンジアミン誘導体(例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン誘導体)およびその塩が含まれる。第2のクラスには、N−アルキルアミノ酸およびその塩が含まれる。いくつかの両性界面活性剤を、両クラスに当てはめるように想定することができる。
両性界面活性剤を、当業者に公知の方法によって合成することができる。例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリンを、長鎖カルボン酸(または誘導体)とジアルキルエチレンジアミンとの縮合および閉環によって合成する。市販の両性界面活性剤を、その後の加水分解および、例えば、クロロ酢酸または酢酸エチルでのアルキル化によるイミダゾリン環の開環によって誘導する。アルキル化中、1つまたは2つのカルボキシ−アルキル基が反応して第3級アミンが形成され、異なるアルキル化剤とのエーテル結合によって異なる第3級アミンが得られる。
本発明で適用される長鎖イミダゾリン誘導体は、一般に、一般式:
Figure 2007523892
(式中、Rは約8〜18個の炭素原子を含む非環式疎水性基であり、Mは陰イオンの電荷を中和するための陽イオン(一般に、ナトリウム)である)を有する。本発明の組成物で使用することができる市販の有名なイミダゾリン誘導性両性界面活性剤には、例えば、以下が含まれる:ココアンホプロピオネート、ココアンホカルボキシ−プロピオネート、ココアンホグリシネート、ココアンホカルボキシ−グリシネート、ココアンホプロピル−スルホネート、およびココアンホカルボキシ−プロピオン酸。アンホカルボン酸(amphocarboxylic acid)を、脂肪イミダゾリンから生成することができ、アンホジカルボン酸のジカルボン酸の官能基は、二酢酸および/またはジプロピオン酸である。
上記のカルボキシメチル化化合物(グリシネート)は、頻繁に、ベタインと呼ばれる。ベタインは、以下のタイトルが「双性イオン界面活性剤」の項で考察している特定の両性界面活性剤クラスである。
長鎖N−アルキルアミノ酸は、RNH2(式中、R=C8〜C18直鎖または分岐鎖のアルキル脂肪アミン)とハロゲン化カルボン酸との反応によって容易に調製される。アミノ酸の第1アミノ基のアルキル化により、第2級アミンおよび第3級アミンが得られる。アルキル置換基は、1つを超える反応性窒素中心が得られるさらなるアミノ基を有し得る。最も市販されているN−アルキルアミン酸は、β−アラニンまたはβ−N(2−カルボキシエチル)アラニンのアルキル誘導体である。本発明で適用される市販のN−アルキルアミノ酸両性電解質の例には、アルキルβ−アミノジプロピオネート、RN(C24COOM)2およびRNHC24COOMが含まれる。1つの実施形態では、Rは、約8〜約18個の炭素原子を含む非環式疎水性基であってよく、Mは陰イオンの電荷を中和するための陽イオンである。
適切な両性界面活性剤には、ココナッツオイルまたはココナッツ脂肪酸などのココナッツ製品由来のものが含まれる。さらなる適切なココナッツ由来の界面活性剤には、その構造の一部(エチレンジアミン部分、アルカノールアミド部分、アミノ酸部分(例えば、グリシン)、またはこれらの組み合わせ)、約8〜約18個(例えば、12個)の炭素原子脂肪族置換基が含まれる。このような界面活性剤を、アルキルアンホジカルボン酸と見なすこともできる。これらの両性界面活性剤には、以下のように示される化合構造が含まれ得る:C12−アルキル−C(O)−NH−CH2−CH2−N+(CH2−CH2−CO2Na)2−CH2−CH2−OHまたはC12−アルキル−C(O)−N(H)−CH2−CH2−N+(CH2−CO2Na)2−CH2−CH2−OH。ココアンホジプロピオン酸二ナトリウムは、適切な両性界面活性剤の1つであり、Rhodia Inc.,Cranbury,N.J.からMiranol(商標)FBSという商標名で市販されている。化学名がココアンホ二酢酸二ナトリウムである別の適切なココナッツ由来の両性界面活性剤は、これもRhodia Inc.,Cranbury,N.J.からMirataine(商標)JCHAという商標名で販売されている。
両性クラスおよびこれらの界面活性剤種の典型的なリストは、1975年12月30日にLaughlin and Heuring に付与された米国特許第3,929,678号に記載されている。さらなる例は、「Surface Active Agents and Detergents」(Vol.I and II by Schwartz,Perry and Berch)に記載されている。
双性イオン界面活性剤
双性イオン界面活性剤は、両性界面活性剤のサブセットと考えることができ、陰性に荷電し得る。双性イオン界面活性剤は、第2級および第3級アミンの誘導体、複素環の第2級および第3級アミンの誘導体、または第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、もしくは第3級スルホニウム化合物の誘導体として広義に説明することができる。典型的には、双性イオン界面活性剤には、正電荷の第4級アンモニウムイオン、いくつかの場合、スルホニウムイオンまたはホスホニウムイオン、負電荷のカルボキシル基、およびアルキル基が含まれる。双性イオン界面活性剤は、一般に、陽イオン基および陰イオン基を含み、これらにより、分子の等電領域中でほぼ同程度にイオン化し、正−負電荷中心間の強力な「内部塩(inner−salt)」引力(attraction)を得ることができる。このような合成双性イオン界面活性剤の例には、脂肪族第4級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体が含まれ、脂肪族ラジカルは直鎖または分岐鎖であってよく、脂肪族置換基のうちの一方は8から18個の炭素原子を含み、他方は、陰イオン性水可溶化基(例えば、カルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、またはホスホネート)を含む。ベタインおよびスルタイン界面活性剤は、本明細書中で用いる双性イオン界面活性剤の例である。
これらの化合物の一般式は、
Figure 2007523892
(式中、R1は、0〜10個のエチレンオキシド部分および0〜1個のグリセリル部分を有する8〜18個の炭素原子のアルキルラジカル、アルケニルラジカル、またはヒドロキシアルキルラジカルであり、Yは、窒素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群から選択され、R2は、1〜3個の炭素原子を含むアルキル基またはモノヒドロキシアルキル基であり、xは、Yが硫黄原子である場合は1であり、Yが窒素原子またはリン原子である場合は2であり、R3は、1〜4個の炭素原子のアルキレン、ヒドロキシアルキレン、またはヒドロキシアルキレンであり、Zは、カルボキシレート基、スルホネート基、スルフェート基、ホスホネート基、およびホスフェート基からなる群から選択されるラジカルである)である。
上記列挙の構造を有する双性イオン界面活性剤の例には、以下が含まれる:4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−ヘキサデシルスルホニオ]−3−ヒドロキシペンタン−1−スルフェート、3−[P,P−ジエチル−P−3,6,9−トリオキサテトラコサンホスホニオ]−2−ヒドロキシプロパン−1−ホスフェート、3−[N,N−ジプロピル−N−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル−アンモニオ]−プロパン−1−ホスホネート、3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−プロパン−1−スルホネート、3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシ−プロパン−1−スルホネート、4−[N,N−ジ(2(2−ヒドロキシエチル)−N(2−ヒドロキシドデシル)アンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、3−[S−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル)スルホニオ]−プロパン−1−ホスフェート、3−[P,P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−プロパン−1−ホスホネート、およびS[N,N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−ペンタン−1−スルフェート。前記界面活性剤中に含まれるアルキル基は、直鎖または分岐鎖であってよく、飽和または不飽和であってよい。
本発明の組成物での使用に適切な双性イオン界面活性剤には、一般式:
Figure 2007523892
のベタインが含まれる。これらの界面活性剤ベタインは、典型的には、極端なpHで強い陽イオン性や陰イオン性を示さず、その等電領域で水溶性が減少しない。「外部」第4級アンモニウム塩と異なり、ベタインは、陰イオンに適合する。適切なベタインの例には、ココナッツアシルアミドプロピルジメチルベタイン、ヘキサデシルジメチルベタイン、C12~14アシルアミドプロピルベタイン、C8~14アシルアミドヘキシルジエチルベタイン、4−C14~16アシルメチルアミドジエチルアンモニオ−1−カルボキシブタン、C16~18アシルアミドジメチルベタイン、C12~16アシルアミドペンタンジエチルベタイン、およびC12~16アシルメチルアミドジメチルベタインが含まれる。
本発明で有用なスルタインには、式(R(R12+2SO3-(式中、RはC6〜C18ヒドロカルビル基であり、R1は、典型的には、独立してC1〜C3アルキル(例えば、メチル)であり、R2は、C1〜C6ヒドロカルビル基(例えば、C1〜C3アルキレン)またはヒドロアルキレン基である)を有する化合物が含まれる。
双性イオンクラスおよびこれらの界面活性剤種の典型的なリストは、1975年12月30日にLaughlin and Heuring に付与された米国特許第3,929,678号に記載されている。さらなる例は、「Surface Active Agents and Detergents」(Vol.I and II by Schwartz,Perry and Berch)に記載されている。
1つの実施形態では、本発明の組成物には、ベタインが含まれる。例えば、組成物には、ココアミドプロピルベタインが含まれ得る。
組成物の実施形態
本組成物の実施形態についての代表的な構成要素の濃度のいくつかの例を、表A〜Cに見出すことができ、表中の値は、組成物の総重量を参照した成分の重量%で示す。一定の実施形態では、表A〜C中の比率および量を、「約」で修飾することができる。
Figure 2007523892
Figure 2007523892
Figure 2007523892
本組成物のさらなる実施形態についての代表的な構成要素の濃度のいくつかの例を、表D〜Fに見出すことができ、表中の値は、組成物の総重量を参照した成分の重量%で示す。一定の実施形態では、表D〜F中の比率および量を、「約」で修飾することができる。
Figure 2007523892
Figure 2007523892
Figure 2007523892
1つの実施形態では、本発明の組成物には、例えば、政府(例えば、FDAまたはUSDA)の規則または法規(21CFR§170〜178)に従って食品または食品の洗浄、取扱い、もしくは処理で使用することができる成分のみが含まれる。1つの実施形態では、本発明の組成物には、USEPA、40 CFR§180.940による偶発的食品接触を許可されている濃度での成分のみが含まれ得る。
本発明の組成物は、液体、固体、ゲル、ペースト、単位用量、またはゲルパックなどの形態を取ることができる。本発明の組成物を、種々のコンテナまたは媒体(2区画容器または予め湿らせたワイプ、タオル、またはスポンジなど)のいずれかに入れて供給することができる。
キャリア
本発明の組成物は、キャリアも含み得る。キャリアは、本発明の他の成分を溶解するか、懸濁するか、運ぶ媒体を提供する。例えば、キャリアは、ペルオキシカルボン酸の可溶化、懸濁、または生成および平衡混合物の形成のための媒体を提供することができる。キャリアはまた、本発明の抗微生物組成物を対象物上に送達させて湿らせるように機能することができる。この目的を達成するために、キャリアは、これらの機能を容易にすることができる任意の成分を含み得る。
一定の実施形態では、キャリアには、主に、溶解性を促進し、反応および平衡のための媒体として作用することができる水が含まれる。キャリアには、単純なアルキルアルコール(例えば、エタノール、イソプロパノール、およびn−プロパノールなど)などの有機溶媒が含まれ得るか、主にこれらであり得る。ポリオールも有用なキャリアであり、グリセロールおよびソルビトールなどが含まれる。
適切なキャリアには、グリコールエーテルが含まれる。適切なグリコールエーテルには、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールt−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールtert−ブチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、およびトリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル(Dow Chemical Co.からDOWANOL EPH(商標)として市販されている)、およびプロピレングリコールフェニルエーテル(Dow Chemical Co.からDOWANOL PPH(商標)として市販されている)などまたはこれらの混合物が含まれる。さらなる適切な市販のグリコールエーテル(その全てがUnion Carbide Corp.から市販されている)には、ブトキシエチルPROPASOL(商標)、ブチルCARBITOL(商標)アセテート、ブチルCARBITOL(商標)、ブチルCELLOSOLVE(商標)アセテート、ブチルCELLOSOLVE(商標)、ブチルDIPROPASOL(商標)、ブチルPROPASOL(商標)、CARBITOL(商標)PM−600、CARBITOL(商標)低比重、CELLOSOLVE(商標)アセテート、CELLOSOLVE(商標)、エステルEEP(商標)、FILMER IBT(商標)、ヘキシルCARBITOL(商標)、ヘキシルCELLOSOLVE(商標)、メチルCARBITOL(商標)、メチルCELLOSOLVE(商標)アセテート、メチルCELLOSOLVE(商標)、メチルDIPROPASOL(商標)、メチルPROPASOL(商標)アセテート、メチルPROPASOL(商標)、プロピルCARBITOL(商標)、プロピルCELLOSOLVE(商標)、プロピルDIPROPASOL(商標)、およびプロピルPROPASOL(商標)が含まれる。
一定の実施形態では、キャリアは、本発明の組成物の大部分を形成し、活性抗微生物成分、可溶化剤、酸化剤、およびアジュバントなどを別にした組成物の均衡であり得る。繰り返すが、キャリアの濃度および型は、他の要因もあるが、全体としての組成物の性質、環境下での保存、および適用方法(中鎖ペルオキシカルボン酸の濃度が含まれる)に依存する。特に、キャリアを、本発明の組成物中の中鎖ペルオキシカルボン酸の抗微生物有効性を阻害しない濃度で選択および使用すべきである。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0〜約98重量%のキャリア、約0.001〜約99.99重量%のキャリア、約0.2〜約60重量%のキャリア、約1〜約98重量%のキャリア、約5〜約99.99重量%のキャリア、約5〜約97重量%のキャリア、約5〜約90重量%のキャリア、約5〜約70重量%のキャリア、約5〜約20重量%のキャリア、約10〜約90重量%のキャリア、約10〜約80重量%のキャリア、約10〜約50重量%のキャリア、約10〜約20重量%のキャリア、約15〜約70重量%のキャリア、約15〜約80重量%のキャリア、約20〜約70重量%のキャリア、約20〜約50重量%のキャリア、約20〜約40重量%のキャリア、約20〜約30重量%のキャリア、約30〜約75重量%のキャリア、約30〜約70重量%のキャリア、約40〜約99.99重量%のキャリア、約40〜約90重量%のキャリア、または約60〜約70重量%のキャリアを含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
酸化剤
本発明の組成物および方法は、種々の酸化剤のいずれかを含み得る。酸化剤を、ペルオキシカルボン酸の維持または生成のために使用することができる。
無機酸化剤の例には、以下の化合物型もしくはこれらの化合物の供給源またはこれらの化合物型を含むか付加物を形成するアルキル金属塩が含まれる:
過酸化水素;
1(IA)族酸化剤(例えば、過酸化リチウムおよび過酸化ナトリウムなど);
2(IIA)族酸化剤(例えば、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、および過酸化バリウムなど);
12(IIB)族酸化剤(例えば、過酸化亜鉛など);;
13(IIIA)族酸化剤(例えば、過ホウ酸塩などのホウ素化合物(例えば、式:Na2[Br2(O22(OH)4]・6H2Oの過ホウ素酸ナトリウム六水和物(過ホウ素酸ナトリウム四水和物とも呼ばれ、以前はNaBO3・4H2Oと表記していた);式:Na2Br2(O22[(OH)4]・4H2Oの過ホウ素酸ナトリウム四水和物(過ホウ素酸ナトリウム三水和物とも呼ばれ、以前はNaBO3・3H2Oと表記していた);および式:Na2[B2(O22(OH)4]の過ホウ素酸ナトリウム(過ホウ素酸ナトリウム一水和物とも呼ばれ、以前はNaBO3・H2Oと表記していた))など)、1つの実施形態では、過ホウ素酸塩;
14(IVA)族酸化剤(例えば、過ケイ酸塩およびペルオキシカルボン酸塩(過炭酸塩とも呼ばれる)(過ケイ酸またはペルオキシカルボン酸のアルカリ金属塩など));1つの実施形態では、過炭酸塩;1つの実施形態では、過ケイ酸塩;
15(VA)族酸化剤(例えば、ペルオキシ亜硝酸およびその塩;ならびにペルオキシリン酸およびその塩(例えば、過リン酸塩)など);1つの実施形態では、過リン酸塩;
16(VIA)族酸化剤(例えば、ペルオキシ硫酸およびその塩(ペルオキシ一硫酸およびペルオキシ二硫酸ならびにその塩(過硫酸塩(例えば、過硫酸ナトリウム)など)など));1つの実施形態では、過硫酸塩;
VIIa族酸化剤(過ヨウ素酸ナトリウムおよび過塩素酸カリウムなど)。
他の活性無機酸素化合物には、遷移金属ペルオキシド、他のこのような過酸化化合物、およびこれらの混合物が含まれ得る。
1つの実施形態では、本発明の組成物および方法は、1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)上記列挙の無機酸化剤を使用する。適切な無機酸化剤には、オゾン、過酸化水素、過酸化水素付加物、IIIA族酸化剤、VIA族酸化剤、VA族酸化剤、VIIA族酸化剤、またはこれらの混合物が含まれる。このような無機酸化剤の適切な例には、過炭酸塩、過ホウ酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、またはこれらの混合物が含まれる。
過酸化水素は、無機酸化剤の1つの適切な例である。過酸化水素を、過酸化水素と水との混合物として(例えば、液体過酸化水素水として)得ることができる。過酸化水素は、35%、70%、および90%の濃度の水溶液で市販されている。安全のために、35%が一般に使用される。本発明の組成物は、例えば、約2〜約30重量%または約5〜約20重量%の過酸化水素を含み得る。
1つの実施形態では、無機酸化剤には、過酸化水素付加物が含まれる。例えば、無機酸化剤には、過酸化水素、過酸化水素付加物、またはこれらの混合物が含まれ得る。種々の過酸化水素付加物のいずれかが、本発明の組成物および方法での使用に適切である。例えば、適切な過酸化水素付加物には、過炭酸塩、過酸化尿素、過ホウ酸アセチル(peracetyl borate)、H22の付加物、ポリビニルピロリドン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、またはこれらの混合物などが含まれる。適切な過酸化水素付加物には、過炭酸塩、過酸化尿素、過ホウ酸アセチル、H22の付加物、ポリビニルピロリドン、またはこれらの混合物が含まれる。適切な過酸化水素付加物には、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、またはこれらの混合物(例えば、過炭酸ナトリウム)が含まれる。
1つの実施形態では、本発明の組成物および方法は、酸化剤として過酸化水素を含み得る。過カルボン酸と組み合わせた過酸化水素により、微生物に対する一定の抗菌作用を得ることができる。さらに、過酸化水素により、適用された任意の表面を活性化させることができる発泡性作用を得ることができる。過酸化水素は、一旦適用すると、機械的洗浄作用と共に作用して対象物の表面をさらに清浄化することができる。過酸化水素のさらなる利点は、使用の際にこの組成物が食品と適合し、分解することである。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約30重量%の酸化剤、約0.001〜約10重量%の酸化剤、0.002〜約10重量%の酸化剤、約2〜約30重量%の酸化剤、約2〜約25重量%の酸化剤、約2〜約20重量%の酸化剤、約4〜約20重量%の酸化剤、約5〜約10重量%の酸化剤、または約6〜約10重量%の酸化剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
酸性化剤
1つの実施形態では、本発明の組成物は、酸性化剤を含み得る。酸性化剤は、カルボン酸のペルオキシカルボン酸への変換のための触媒として作用することができる。酸性化剤は、約pH1以下の濃縮組成物を形成するのに有用であり得る。酸性化剤は、約pH5、約pH5以下、約pH4、約pH4以下、約pH3、約pH3以下、約pH2、約pH2以下などの使用組成物を形成するのに有用であり得る。1つの実施形態では、酸性化剤には、無機酸が含まれる。適切な無機酸には、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、またはこれらの混合物などが含まれる。
1つの実施形態では、酸性化剤には、4未満のpKaのカルボン酸が含まれる。4未満のpKaの適切なカルボン酸には、ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシプロピオン酸、他のヒドロキシカルボン酸、またはこれらの混合物などが含まれる。このような酸性化剤は、可溶化剤として作用しない濃度で存在する。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約50重量%の酸性化剤、約0.001〜約30重量%の酸性化剤、約1〜約50重量%の酸性化剤、約1〜約30重量%の酸性化剤、約2〜約40重量%の酸性化剤、約2〜約10重量%の酸性化剤、約3〜約40重量%の酸性化剤、約5〜約40重量%の酸性化剤、約5〜約25重量%の酸性化剤、約10〜約40重量%の酸性化剤、約10〜約30重量%の酸性化剤、約15〜約35重量%の酸性化剤、約15〜約30重量%の酸性化剤、または約40〜約60重量%の酸性化剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
安定剤
例えば、過酸および過酸化水素を安定化し、本発明の組成物中のこの構成要素の未熟な酸化を防止するために、1つまたは複数の安定剤を、本発明の組成物に添加することができる。
適切な安定剤には、キレート剤または金属イオン封鎖剤が含まれる。適切な金属イオン封鎖剤には、溶液中の金属イオン、特に遷移金属イオンを封鎖する有機キレート化合物が含まれる。このような金属イオン封鎖剤には、有機アミノ−またはヒドロキシ−ポリホスホン酸錯化剤(酸形態または可溶性塩形態のいずれか)、カルボン酸(例えば、高分子ポリカルボキシレート)、ヒドロキシカルボン酸、またはアミノカルボン酸が含まれる。
金属イオン封鎖剤は、ホスホン酸またはホスホン酸塩であり得るか、これらが含まれ得る。適切なホスホン酸およびホスホン酸塩には、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(CH3C(PO322OH)(HEDP)、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタキスメチレンホスホン酸(DTPMP)、シクロヘキサン−1,2−テトラメチレンホスホン酸、アミノ[トリ(メチレンホスホン酸)]、(エチレンジアミン[テトラメチレン−ホスホン酸])、2−ホスフェンブタン−1,2,4−トリカルボン酸、またはこれらの塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩、またはアルキロイルアミン塩(モノ、ジ、テトラ−エタノールアミン塩など)など)、またはこれらの混合物が含まれる。
適切な有機ホスホン酸塩には、HEDPが含まれる。
市販の食品添加物であるキレート剤には、商標名DEQUEST(登録商標)で販売されているホスホン酸塩(例えば、DEQUEST(登録商標)2010としてMonsanto Industrial Chemicals Co.,St.Louis,MOから市販されている1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、DEQUEST(登録商標)2000としてMonsantoから市販されているアミノ(トリ(メチレンホスホン酸))(N[CH2PO323)、DEQUEST(登録商標)2041としてMonsantoから市販されているエチレンジアミン[テトラ(メチレンホスホン酸)]、およびBayhibit AMとしてMobay Chemical Corporation,Inorganic Chemicals Division,Pittsburgh,PAから市販されている2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸が含まれる。
金属イオン封鎖剤は、アミノカルボン酸型金属イオン封鎖剤であり得るか、これが含まれ得る。適切なアミノカルボン酸型金属イオン封鎖剤には、酸またはそのアルカリ金属塩(例えば、アミノ酢酸およびその塩)が含まれる。適切なアミノカルボン酸塩には、N−ヒドロキシエチルアミノ二酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン四酢酸(DTPA)、およびアラニン−N,N−二酢酸、ならびにこれらの混合物が含まれる。
金属イオン封鎖剤は、ポリカルボン酸塩であり得るか、これが含まれ得る。適切なポリカルボン酸塩には、例えば、ポリアクリル酸、マレイン酸/オレフィンコポリマー、アクリル酸/マレイン酸コポリマー、ポリメタクリル酸、アクリル酸−メタクリル酸コポリマー、加水分解ポリアクリルアミド、加水分解ポリメタクリルアミド、加水分解ポリアミド−メタクリルアミドコポリマー、加水分解ポリアクリロニトリル、加水分解ポリメタクリロニトリル、加水分解アクリロニトリル−メタクリロニトリルコポリマー、ポリマレイン酸、ポリフマル酸、アクリル酸とイタコン酸とのコポリマー、ホスフィノポリカルボン酸塩、これらの酸形態または塩形態、およびこれらの混合物が含まれる。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.5〜約50重量%の金属イオン封鎖剤、約1〜約50重量%の金属イオン封鎖剤、約1〜約30重量%の金属イオン封鎖剤、約1〜約15重量%の金属イオン封鎖剤、約1〜約5重量%の金属イオン封鎖剤、約1〜約4重量%の金属イオン封鎖剤、約2〜約10重量%の金属イオン封鎖剤、約2〜約5重量%の金属イオン封鎖剤、約5〜約15重量%の金属イオン封鎖剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
一定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.001〜約50重量%の安定化剤、約0.001〜約5重量%の安定化剤、約0.5〜約50重量%の安定化剤、約1〜約50重量%の安定化剤、約1〜約30重量%の安定化剤、約1〜約10重量%の安定化剤、約1〜約5重量%の安定化剤、約1〜約3重量%の安定化剤、約2〜約10重量%の安定化剤、約2〜約5重量%の安定化剤、または約5〜約15重量%の安定化剤を含む。組成物は、約で修飾されていないこれらの範囲または量のいずれかを含み得る。
アジュバント
本発明の組成物は、任意の数のアジュバントも含み得る。具体的には、本発明の組成物は、組成物に添加することができる任意数の構成要素のうち、抗微生物溶媒、抗微生物剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、界面活性剤、発泡剤、凝固剤、審美増強剤(すなわち、着色料(例えば、色素))、着臭剤、香料を含み得る。このようなアジュバントを、本発明の抗微生物組成物を使用して予備処方し、同時または抗微生物組成物の添加後でさえも系に添加することができる。本発明の組成物は、公知であり、且つ本発明の活性を促進することができる適用で必要な任意の数の他の構成要素も含み得る。
抗菌溶媒
種々の溶媒のいずれかは、本発明の抗微生物溶媒として有用であり得る。使用前に、抗菌溶媒を使用組成物に添加することができる。適切な抗微生物溶媒には、アセトアミドフェノール、アセタニリド、アセトフェノン、2−アセチル−1−メチルピロール、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、ベンジルオキシエタノール、エッセンシャルオイル(例えば、ベンズアルデヒド、ピネン、テルピネオール、テルピネン、カルボン、シンナミルアルデヒド(cinnamealdehyde)、竜脳およびそのエステル、シトラール、イオネン、ジャスミンオイル、リモネン、ジペンテン、リナロール、およびそのエステル)、ジカルボン酸ジエステル(例えば、二塩基酸エステル)(アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタミン酸ジメチル(DuPont Nylonから商品名DBE、DBE−3、DBE−4、DBE−5、DBE−6、DBE−9、DBE−IB、およびDBE−MEで市販されている商品が含まれる)、マロン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、コハク酸ジエチル、グルタミン酸ジエチル、コハク酸ジブチル、グルタミン酸ジブチルなど)、セバシン酸ジメチル、ピメリン酸ジメチル、スベリン酸ジメチル、炭酸ジアルキル(炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジイソプロピル、および炭酸ジブチルなど)、有機ニトリル(アセトニトリルおよびベンゾニトリルなど)、フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチルヘキシル、およびフタル酸ジエチルなど)が含まれる。所望ならば、抗微生物溶媒の混合物を使用することができる。
抗微生物組成物が適用される表面および微生物の特徴ならびに抗微生物組成物と接触し、任意選択的に表面から除去される任意のコーティング、汚れ、または他の材料に基づいて、抗微生物溶媒を選択することができる。極性溶媒および水素結合することができる溶媒は、典型的には、種々の表面および微生物に対して十分に役割を果たし、したがって、このような適用のために選択することができる。一定の適用では、引火点が高く(例えば、約30℃超、約50℃超、または約100℃超)、臭いが少なく、ヒトおよび動物への毒性が低い抗微生物溶媒を選択することができる。
1つの実施形態では、抗微生物組成物は、間接的または直接的食品添加物または物質として適合する(特に、Code of Federal Regulations(CFR),Title21−−Food and Drugs,parts 170 to 186に記載の抗微生物組成物)。本発明の組成物は、所望の微生物減少率および型を得るのに十分な抗微生物溶媒を含むべきである。
本発明の組成物は、有効量の抗微生物溶媒(約0.01重量%〜約60重量%の抗微生物溶媒、約0.05重量%〜約15重量%の抗微生物溶媒、約0.08重量%〜約5重量%の抗微生物溶媒、など)を含み得る。
さらなる抗微生物剤
本発明の抗微生物組成物は、さらなる抗菌剤を含み得る。使用前に、さらなる抗微生物剤を、使用組成物に添加することができる。適切な抗菌剤には、所望の微生物防御度を得るのに十分な量のカルボン酸エステル(例えば、安息香酸p−ヒドロキシアルキルおよび桂皮酸アルキル)、スルホン酸(例えば、ドデシルベンゼン硫酸)、ヨウ素化合物または活性ハロゲン化合物(例えば、ハロゲン元素、ハロゲンオキシド(例えば、NaOCl、HOCl、HOBr、ClO2)、ヨウ素、インターハライド(interhalide)(例えば、ヨウ素モノクロリド、ヨウ素ジクロリド、ヨウ素トリクロリド、ヨウ素テトラクロリド、臭素クロリド、ヨウ素モノブロミド、またはヨウ素ジブロミド)、ポリハライド、次亜塩素酸塩、次亜塩素酸、次亜臭素酸塩、次亜臭素酸、クロロ−およびブロモ−ヒダントイン、二酸過塩素、および塩化ナトリウム)、有機過酸化物(過酸化ベンゾイル、過酸化アルキルベンゾイル、オゾン、一重項酸素生成物(generator)、およびこれらの混合物が含まれる)、フェノール誘導体(例えば、o−フェニルフェノール、o−ベンジル−p−クロロフェノール、tert−アミルフェノール、およびC1〜C6アルキルヒドロキシルベンゾエート)、第4級アンモニウム化合物(例えば、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、およびこれらの混合物)、ならびにこのような抗微生物剤の混合物が含まれる。
本発明の抗微生物組成物は、有効量の抗微生物剤(0.001重量%〜約60重量%の抗微生物剤、約0.01重量%〜約15重量%の抗微生物剤、または約0.08重量%〜約2.5重量%の抗微生物剤など)を含み得る。
湿潤剤または消泡剤
湿潤剤または消泡剤も本発明の組成物で有用である。湿潤剤は、本発明の抗微生物組成物の表面接触または透過活性を増加させるように機能する。本発明の組成物で使用することができる湿潤剤には、本発明の組成物の表面活性を高めることが当該分野で公知の任意の構成要素が含まれる。
本発明で使用することができる適切な消泡剤には、シリカおよびシリコン、脂肪族系酸またはエステル、アルコール、硫酸塩またはスルホン酸塩、アミンまたはアミド、ハロゲン化化合物(フルオロクロロ炭化水素など)、植物油、ワックス、鉱物油、およびその硫酸化誘導体、脂肪酸セッケン(アルカリセッケン、アルカリ土類金属セッケンなど)、ホスホン酸塩およびホスホン酸エステル(アルキルおよびアルカリ二リン酸(特に、リン酸トリブチル)など)、ならびにこれらの混合物が含まれる。
1つの実施形態では、本発明の組成物には、本発明の適用において食品用の泡消し剤または消泡剤が含まれ得る。この目的を達成するために、より有効な泡消し剤の1つには、シリコーンが含まれる。ジメチルシリコーンなどのシリコーン、グリコールポリシロキサン、メチルフェノールポリシロキサン、トリアルキルまたはテトラアルキルシラン、疎水性シリカ消泡剤、およびこれらの混合物は全て消泡のために使用することができる。市販の消泡剤には、特に、有機乳濁液中で結合したシリコーンであるArmour Industrial Chemical CompanyのArdefoam(登録商標)、シリコーンおよび非シリコーン型消泡剤およびシリコーンエステルであるKrusable Chemical Companyから市販されているFoam Kill(登録商標)またはKresseo(登録商標);共に食品用シリコーンであるDow Corning CorporationのAnti−Foam A(登録商標)およびDC−200が含まれる。これらの消泡剤は、約0.01重量%〜5重量%、約0.01重量%〜2重量%、または約0.01重量%〜約1重量%の範囲の濃度で存在することができる。
増粘剤またはゲル化剤
本発明の組成物は、種々の公知の増粘剤のいずれかを含み得る。適切な増粘剤には、天然ゴム(キサンタンガム、グアーガム、または植物粘液由来の他のガムなど)、ポリサッカリドベースの増粘剤(アルギン酸、デンプン、およびセルロースポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース)など)、ポリアクリル酸増粘剤、および親水コロイド増粘剤(ペクチンなど)が含まれる。1つの実施形態では、増粘剤は、対象物表面上の汚染残留物を離さない。例えば、増粘剤またはゲル化剤は、食品または接触領域中の他の敏感な製品と適合することができる。一般に、本発明の組成物および方法で使用される増粘剤の濃度は、最終組成物内の所望の粘度によって決定する。しかし、一般的なガイドライとして、本発明の組成物中の増粘剤の粘度は、約0.1重量%〜約1.5重量%、約0.1重量%〜約1.0重量%、または約0.1重量%〜約0.5重量%の範囲である。
凝固剤
本発明の組成物は、固体形態中の組成物の維持に関与し得る凝固剤を含み得る。適切な凝固剤には、固体ポリエチレングリコール(PEG)および固体EO/POブロックコポリマーなど、アミド(ステアリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、またはアルキルアミドなど)、酸またはアルカリ処理過程を介して水溶性にされたデンプン、水溶性にされたセルロール、無機物質など、ポリ(無水マレイン酸/メチルビニルエーテル)、ポリメタクリル酸、融点の高い他の一般的に官能的または不活性な材料などが含まれる。
一定の実施形態では、凝固剤には、固体PEG(例えば、PEG1500からPEG20,000まで)が含まれる。一定の実施形態では、PEGには、PEG1450、PEG3350、PEG4500、PEG8000、およびPEG20,000などが含まれる。さらに適切な凝固剤には、EO/POブロックコポリマー商標名Pluronic 108、Pluronic F68で販売されているもの;アミド(ラウリル酸ジエタノールアミドまたはココジエチレンアミドなど)一定の実施形態では、凝固剤には、凝固剤の組み合わせ(PEGとEO/POブロックコポリマーとの組み合わせ(Pluronicなど)およびPEGとアミドとの組み合わせ(ラウリル酸ジエタノールアミドアミドまたはステアリン酸モノエタノールアミドなどが含まれる。
香料
1つの実施形態では、本発明の組成物は、香料を含む。組成物の安定性または有効性に及ぼす望ましくない影響を回避するために、香料を選択することができる。適切な香料には、酢酸アミル、酢酸イソボルニル、およびサリチル酸アルキル(サリチル酸メチルなど)が含まれる。1つの実施形態では、香料には、アルキルサリチル酸塩が含まれ得る。
中鎖ペルオキシカルボン酸組成物のさらなる実施形態
本発明は、中鎖ペルオキシカルボン酸を含む組成物、これらの組成物の作製方法、および微生物個体群の減少方法に関する。一定の実施形態では、組成物は、有利に高レベルの中鎖ペルオキシカルボン酸を含むことができ、容易に作製することができ、そして/または臭いを減少させることができる。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、中鎖ペルオキシカルボン酸、中鎖カルボン差、キャリア、および可溶化剤を含み得る。一定の実施形態では、本発明の組成物は、各7重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部またはこれを超える中鎖ペルオキシカルボン酸、各5重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部またはこれを超える中鎖ペルオキシカルボン酸、各4重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部またはこれを超える中鎖ペルオキシカルボン酸、各3重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む。
1つの実施形態では、可溶化剤には、溶媒、界面活性剤、またはこれらの混合物が含まれる。1つの実施形態では、界面活性剤可溶化剤には、マイクロエマルジョン形成界面活性剤(例えば、陰イオン界面活性剤)が含まれる。1つの実施形態では、組成物はマイクロエマルジョンを含む。1つの実施形態では、可溶化剤には、ポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、陰イオン界面活性剤、またはこれらの混合物が含まれる。1つの実施形態では、溶媒可溶化剤には、ポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、非イオン性界面活性剤、またはこれらの混合物が含まれる。
1つの実施形態では、本発明の組成物は、短鎖ペルオキシカルボン酸、短鎖カルボン酸、またはこれらの混合物を全く含まないか、少量含むか、比較的少量で含む。例えば、1つの実施形態では、組成物は、余分な短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を実質的に含まない。例えば、1つの実施形態では、組成物は、中鎖ペルオキシカルボン酸を可溶化するのに不十分なレベルの短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を含み得る。例えば、1つの実施形態では、組成物は、不快な臭いを生じるには不十分なレベルの短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物を含み得る。例えば、1つの実施形態では、組成物は、各8重量部の短鎖カルボン酸、短鎖ペルオキシカルボン酸、またはこれらの混合物について約1重量部またはこれを超える中鎖ペルオキシカルボン酸を含み得る。
1つの実施形態では、組成物はまた、酸化剤、無機酸、安定化剤、別のアジュバントもしくは付加物、またはこれらの混合物を含む。
1つの実施形態では、本発明は、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を作製する方法を含む。本方法は、キャリア、可溶化剤、酸性化剤、安定剤、またはこれらの混合物の存在下で中鎖カルボン酸と酸化剤とを反応させる工程を含み得る。本方法により、有利に短時間で有利に高レベルの中鎖ペルオキシカルボン酸を形成することができる。例えば、1つの実施形態では、本方法は、約24時間またはこれ未満で20%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換する工程を含む。例えば、1つの実施形態では、本方法は、約24時間またはこれ未満で25%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換する工程を含む。例えば、1つの実施形態では、本方法は、約24時間またはこれ未満で30%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換する工程を含む。例えば、1つの実施形態では、本方法は、約24時間またはこれ未満で35%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換する工程を含む。例えば、1つの実施形態では、本方法は、約24時間またはこれ未満で40%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換する工程を含む。
1つの実施形態では、本発明は、中鎖ペルオキシカルボン酸組成物の使用方法を含む。本方法は、対象物を本発明の組成物(例えば、使用組成物)と接触させる工程を含むことができ、それにより、対象物上の1つまたは複数の微生物の個体群を減少させることができる。
使用組成物
本発明の組成物は、濃縮組成物および使用組成物を含む。例えば、濃縮組成物を、例えば、水で希釈して使用組成物を形成することができる。1つの実施形態では、濃縮組成物を、対象物への適用前に使用溶液に希釈することができる。経済的理由のために、濃縮物を販売し、最終使用者は、濃縮物を水または水性希釈剤で使用溶液に希釈することができる。
濃縮組成物中の有効成分レベルは、意図する希釈因子および所望の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物活性に依存する。一般に、約1液量オンスの約20ガロンの水への希釈から約5液量オンスの約1ガロンの水への希釈までの希釈を、水性抗微生物組成物に使用する。高い使用温度(例えば、25℃を超える)または長期間の曝露時間(30秒を超える)を使用することができる場合、より高い使用希釈度で使用することができる。典型的な使用場所では、濃縮物を市販の生水または用水を使用した大量の水で希釈し、100ガロンの水あたり約3〜約20オンスの濃縮物の希釈比で材料を混合する。
例えば、使用組成物は、約0.01〜約4重量%の濃縮組成物および約96〜約99.99重量%の希釈剤、約0.5〜約4重量%の濃縮組成物および約96〜99.5重量%の希釈剤、約0.5、約1、約1.5、約2、約2.5、約3、約3.5、もしくは約4重量%の濃縮組成物、約0.01〜約0.1重量%の濃縮組成物、または約0.01、約0.02、約0.03、約0.04、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09、または約0.1重量%の濃縮組成物を含み得る。使用組成物中の成分の量を、濃縮組成物およびこれらの希釈因子について上記列挙の量から計算することができる。
本発明の方法は、1つまたは複数の微生物個体群の減少に有効な濃度で中鎖ペルオキシカルボン酸を使用することができる。このような有効濃度には、約2〜約500ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約2〜約300ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約5〜約100ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約5〜約60ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約5〜約45ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約5〜約35ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約5〜約25ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約8〜約50ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約10〜約500ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約10〜約50ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約40〜約140ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約100〜約250ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、または約200〜約300ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸が含まれる。1つの実施形態では、使用組成物は、約2〜約500ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸、約5〜約2000ppmの中鎖カルボン酸、約95〜約99.99重量のキャリア、および/または希釈剤(例えば、水)ならびに約2〜約23,000ppmのポリアルキレンオキシド、キャッピングされたポリアルキレンオキシド、アルコキシル化界面活性剤、陰イオン界面活性剤、またはこれらの混合物を含み得る。
使用組成物中の反応種(ポリオキシカルボン酸および/または過酸化水素など)のレベルは、使用組成物中見出されるか使用組成物に付加される有機物に影響を受け得る。例えば、使用組成物が対象物の洗浄のために使用される浴または噴霧である場合、対象物上の汚れは、ペルオキシ酸およびペルオキシドを消費し得る。したがって、使用組成物中の成分の量は、使用前または使用初期の組成物をいい、この量は使用組成物に有機物が付加されるにつれて減少することが理解される。
1つの実施形態では、本発明の使用組成物を、濃縮物を酸性化カラムに通過させることまたはさらなる酸性化剤を使用組成物に添加することによってより酸性度を高くすることができる。
他の流動組成物
本発明の組成物は、臨界、近臨界、または未臨界(緻密化)流動物および抗菌剤または抗菌剤のガス状組成物を含み得る。緻密化流動物は、近臨界流動物、臨界流動物、超臨界流動物、または超臨界流動物の性質を有する他の流動物型であり得る。緻密化に適切な流動物には、二酸化炭素、亜酸化窒素、アンモニア、キセノン、クリプトン、メタン、エタン、エチレン、プロパン、および一定のフルオロアルカン(例えば、クロロトリフルオロメタンおよびモノフルオロメタン)など、またはこれらの混合物が含まれる。適切な流動物には、二酸化炭素が含まれる。
1つの実施形態では、本発明の組成物または方法は、緻密化二酸化炭素、中鎖ペルオキシカルボン酸、および中鎖カルボン酸を含む。このような組成物を、緻密化流動物中鎖ペルオキシカルボン酸組成物ということができる。別の実施形態では、抗微生物組成物は、流動物、抗微生物剤、および任意選択的または余分な成分のいずれかを含むが、気体の形態である。
緻密化流動物抗微生物組成物を、当業者に公知のいくつかの方法のいずれかによって適用することができる。このような方法は、対象物を緻密化流動物および抗微生物剤を含む容器に通気する工程を含む。水相(過酸化水素が含まれる)は、有利にデバイス中に維持される。通気した気体は、緻密化流動物ペルオキシカルボン酸組成物を有効な抗微生物剤にするのに有効な量の抗微生物剤を含む。
本発明の緻密化流動組成物が高圧であるので、これらの組成物を、典型的には、組成物を含む容器を対象物の急速且つ有効な被覆を促進するようにデザインされた圧力除去デバイスに通すことによって適用する。このような圧力除去デバイスを含むデバイスには、散布装置(sprayer)、噴霧器、発泡器、フォームパッドアプリケーター、ブラシ、または高圧から周囲圧力まで流動物を拡大させながら、材料を対象物に適用する任意の他のデバイスが含まれる。緻密化流動物ペルオキシカルボン酸組成物を、ガス状因子の対象物への適用について公知の種々の方法のいずれかによって対象物に適用することもできる。
緻密化流動組成物を、緻密化流動物を含む媒体中で酸化基質と酸化剤とを反応させ、それにより抗微生物組成物を形成することによって作製することができる。この反応を、典型的には、緻密化流動物を含有するのに適切な容器中で行う。反応は、容器に酸化基質および酸化剤を添加する工程と、容器に流動物を添加して緻密化流動物を形成する工程を含み得る。1つの実施形態では、中鎖カルボン酸と過酸化水素の間で反応が起こり、それにより、対応するペルオキシカルボン酸が形成される。過酸化水素は、過酸化水素水の形態で一般に供給されている。
このような流動物と共に使用することができる超臨界、未臨界、近超臨界、ならびに他の高密度流動物および溶媒は、1994年4月26日発行のHoy et al.に付与された米国特許第5,306,350号に開示されている(このような開示が本明細書中で参考として援用される)。二酸化炭素の超臨界形態および他の高密度形態ならびにこれらの二酸化炭素形態と共に使用することができる共溶媒、共界面活性剤(cosurfactant)および他の付加物は、1999年2月2日発行のDeSimone et al.に付与された米国特許第5,866,005号に開示されている(このような開示が本明細書中で参考として援用される)。
中鎖ペルオキシカルボン酸組成物の作製
本発明の方法で使用される組成物を、中鎖カルボン酸と酸化剤(過酸化水素など)との組み合わせまたは反応によって作製することができる。中鎖カルボン酸と酸化剤との組み合わせまたは反応により、中鎖ペルオキシカルボン酸が生成される。1つの実施形態では、組み合わせには、混合が含まれる。本発明の組成物の作製のために組み合わされる処方物には、可溶化剤、酸性化剤、キャリア、安定剤、またはこれらの混合物も含まれ得る。1つの実施形態では、処方物は、可溶化剤を含む。あるいは、1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)可溶化剤、酸性化剤、キャリア、またはこれらの混合物を、いくつかまたは全てのペルオキシカルボン酸の生成後に添加することができる。
1つの実施形態では、本発明は、中鎖ペルオキシカルボン酸の作製方法を含む。本方法は、中鎖カルボン酸、キャリア(例えば、水)、酸化剤(例えば、過酸化水素)、可溶化剤、および安定剤を組み合わせるか反応させる工程を含み得る。本方法は、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約0〜約98重量%のキャリア、約2〜約30重量%の酸化剤、約1〜約80重量%の可溶化剤、約1〜約50重量%の酸性化剤、および約0.5〜約50重量%の安定剤の濃度の成分を混合する工程を含み得る。本方法は、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約5〜約97重量%のキャリア、約2〜約30重量%の酸化剤、約1〜約20重量%の可溶化剤(例えば、マイクロエマルジョン形成界面活性剤)、約1〜約50重量%の酸性化剤、および約0.5〜約50重量%の安定剤の濃度の成分を混合する工程を含み得る。本発明の組成物には、組成物のこれらの成分が平衡になり、それにより、中鎖ペルオキシカルボン酸を形成する組成物も含まれる。
1つの実施形態では、本発明の方法は、有利に短時間で有利に高レベルの中鎖ペルオキシカルボン酸を生成する。有利に短時間には、例えば、約24時間またはこれ未満、約6時間またはこれ未満、約3時間またはこれ未満、または約0.5時間が含まれる。1つの実施形態では、高レベルの中鎖ペルオキシカルボン酸を、ほぼ瞬時に得ることができる。高レベルの中鎖ペルオキシカルボン酸を、20%またはこれを超える、25%またはこれを超える、30%またはこれを超える、35%またはこれを超える、または40%の中鎖カルボン酸の中鎖ペルオキシカルボン酸への変換によって達成することができる。このような変換を、室温または室温で出発して発熱によって加温される反応で達成することができる。より低い温度で同量の変換に到達するためにはより長い時間が必要であり得る。時間を、典型的には、カルボン酸、酸化剤、可溶化剤、および酸性化剤を組み合わせるか反応させた時点から測定する。
例えば、1つの実施形態では、本発明の方法は、約24時間またはこれ未満で20%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換することができる。例えば、1つの実施形態では、本発明の方法は、約24時間またはこれ未満で25%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換することができる。例えば、1つの実施形態では、本発明の方法は、約24時間またはこれ未満で30%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換することができる。例えば、1つの実施形態では、本発明の方法は、約24時間またはこれ未満で35%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換することができる。例えば、1つの実施形態では、本発明の方法は、約24時間またはこれ未満で40%またはこれを超える中鎖カルボン酸を中鎖ペルオキシカルボン酸に変換することができる。
1つの実施形態では、本発明の組成物の作製は、マイクロエマルジョンを形成する工程を含む。マイクロエマルジョンを、所望の成分(マイクロエマルジョン形成界面活性剤が含まれる)の混合によって形成することができる。本方法は、約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸、約5〜約97重量%のキャリア(例えば、水)、約2〜約30重量%の酸化剤、約1〜約20重量%のマイクロエマルジョン形成界面活性剤、および約1〜約50重量%の安定剤の濃度の成分を組み合わせるか混合する工程を含み得る。本発明の組成物には、組成物のこれらの成分が平衡になり、それにより、中鎖ペルオキシカルボン酸を形成する組成物も含まれる。成分を、任意の種々の順序で添加することができる。1つの実施形態では、マイクロエマルジョン形成界面活性剤の添加後、中鎖ペルオキシカルボン酸の形成が急速に進行し得る。本発明を制限しないが、マイクロエマルジョンの形成により反応に有効な中鎖カルボン酸の表面積(微小液滴として)が有意に増加し得ると考えられる。
本発明の組成物を、濃縮物としてプラントで作製し、最終使用者に出荷することができ、最終使用者は、使用組成物を形成するために濃縮物を希釈することのみが必要である。本中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、使用者側で作製することもできる。例えば、生成物を、2つまたはこれを超える部分の組成物またはキットとして出荷することができる。次いで、使用者は、2つまたはこれを超える組成物またはキットの成分を組み合わせて、本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を生成することができる。あるいは、処方装置および原料コンテナのシステムを使用者側で準備し、本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を混合および分注するようにプログラミングまたは操作することができる。
1つの実施形態では、生成物を、2つまたはこれを超える部分の組成物として供給することができる。1つの組成物は、カルボン酸および1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)可溶化剤、酸性化剤、キャリア、安定化剤、またはこれらの混合物などを含み得る。第2の組成物は、酸化剤および1つまたは複数の(例えば、少なくとも1つの)可溶化剤、酸性化剤、キャリア、安定化剤、またはこれらの混合物などを含み得る。あるいは、可溶化剤、酸性化剤、キャリア、安定化剤、またはこれらの混合物などを、さらなる組成物として供給することができる。
1つの実施形態では、濃縮組成物のpHは、約1または約2未満であり得る。1つの実施形態では、1%または1.5%の混合物の水溶液のpHは、1%溶液の他の成分に依存して、約1または2〜約7である。1つの実施形態では、使用組成物のpHは、他の成分に依存して、約2〜約7であり得る。
中鎖ペルオキシカルボン酸組成物の作製方法で有用な成分の代表的な濃度のいくつかの例を、表GおよびHに見出すことができ、表中の値は、組成物の総重量を参照した成分の重量%で示す。一定の実施形態では、表G〜H中の比率および量を、「約」で修飾することができる。本発明の組成物には、成分のこれらの組み合わせが平衡になり、それにより、中鎖ペルオキシカルボン酸を形成する組成物も含まれる。
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本発明は、以下の実施例を参照してより深く理解することができる。これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を代表することを意図し、本発明の範囲の制限を意図しない。
実施例
実施例1−−中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む組成物
表1〜5は、中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む本発明の組成物の実施例を示す。表中の量は、重量%である。
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A〜Qの各組成物では、中鎖ペルオキシカルボン酸はペルオキシオクタン酸であり、中鎖カルボン酸はオクタン酸であり、キャリアは水であり、酸化剤は過酸化水素(35%溶液で供給されている)であり、安定剤はHEDP(60重量%HEDPを含むDequest2010として供給されている)であった。
A〜L、O、P、およびQの各組成物では、酸性化剤は、濃硫酸であった。組成物MおよびNでは、酸性化剤は、リン酸(それぞれ85%および75%リン酸として供給されている)であった。可溶化剤は、これらの組成物間で変動した。組成物AおよびBでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコール300であった。組成物C、D、およびEでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル(MPEG550)であった。組成物Fでは、可溶化剤は、非イオン性界面活性剤、特に、Pluronic17R4(40%EOおよび60%POとの(PO)x(EO)y(PO)x逆トリブロックコポリマー)であった。組成物Gでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコール300+LAS酸(98%直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸)であった。組成物Hでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコール300+1−オクタンスルホネート(38%活性として商標名NAS−FALで供給されている)であった。組成物Iでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコール300+Dowfax Hydrotrope acid(C6アルキル化ジフェニルオキシドジスルホン酸)であった。組成物Jでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル(ポリDME250)およびLAS酸であった。組成物Kでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル(ポリDME250)およびNAS−FALであった。組成物Lでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル(ポリDME250)およびDowfax Hydrotrope acidであった。組成物M、N、O、およびPでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル(ポリDME250)およびNAS−FALであった。組成物Qでは、可溶化剤は、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル(ポリDME250)およびNAS酸(93%1−オクタンスルホン酸として供給されている)であった。
これらの組成物を、5重量%の中鎖カルボン酸を含む組成物から作製した。
R〜Zの各組成物では、中鎖ペルオキシカルボン酸はペルオキシオクタン酸であり、中鎖カルボン酸はオクタン酸であり、キャリアは水であり、酸化剤は過酸化水素(35%溶液で供給されている)であり、安定剤はHEDP(60重量%HEDPを含むDequest2010として供給されている)であった。
組成物RおよびSでは、酸性化剤は、リン酸(75%リン酸として供給されている)であった。T、U、およびVの各組成物では、酸性化剤は試薬用(98%)の濃硫酸(15重量%)およびリン酸(23重量%)(75%リン酸として供給されている)であった。組成物W、X、Y、およびZでは、酸性化剤は、濃硫酸(25重量%)およびリン酸(14重量%)(75%リン酸として供給されている)であった。
Figure 2007523892
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可溶化剤は、これらの組成物間で変動した。組成物Rでは、可溶化剤は1−オクタンスルホネート(1.9重量%)およびTegotensEC−11(ブトキシキャッピングされたアルコールエトキシレート、早く湿潤する界面活性剤)(15重量%)であった。組成物S、T、およびWでは、可溶化剤は、TegotensEC−11であった。組成物UおよびYでは、可溶化剤は、Dehypon LS−54(R(EO)5(PO)4、早く湿潤する界面活性剤)であった。組成物VおよびZでは、可溶化剤は、Dehypon LT−104(ブチルキャッピングされたアルコールエトキシレート)であった。組成物Xでは、可溶化剤は、LF−221(ブトキシキャッピングされたアルコールエトキシレート)であった。
AA〜VVの各組成物では、中鎖ペルオキシカルボン酸は、ペルオキシオクタン酸であり、中鎖カルボン酸はオクタン酸であり、キャリアは水であり、酸化剤は過酸化水素(35%水溶液で供給されている)であり、安定剤はHEDP(60重量%HEDPを含むDequest2010として供給されている)であった。
AA、AA−O、DD、EE、GG、KK、LL、MM、NN、OO、PP、QQ、RR、SS、TT、UU、およびVVの各組成物では、酸性化剤は、リン酸(75%リン酸として供給されている)であった。組成物BB、HHでは、酸性化剤は濃硫酸(試薬用、98%)であった。組成物CCでは、酸性化剤はメタンスルホン酸(99.5%+Aldrich)であった。組成物FFでは、酸性化剤は、硝酸(70%硝酸として供給されている)であった。組成物IIでは、酸性化剤は濃硫酸(工業用、93%)であった。組成物JJでは、酸性化剤は、硫酸(50%硫酸として供給されている)であった。
可溶化剤は、これらの組成物間で変動した。組成物AA、AA−O、BB、CC、DD、FF、LL、HH、II、およびJJでは、可溶化剤は、1−オクタンスルホネートであった。組成物EEおよびGGでは、可溶化剤は、1−オクタンスルホネート(3.8重量%)およびDehypon LS−54(0.2重量%)であった。組成物KKでは、可溶化剤は、1−オクタンスルホネート(NAS−FAL)であった。組成物MMでは、可溶化剤は、1−オクタンスルホネート(3.8重量%)およびBarlox 12(ドデシルジメチルアミンオキシド、30%活性)(0.25重量%)であった。組成物NNでは、可溶化剤は、1−オクタンスルホネート(3.8重量%)およびBarlox 12(0.5重量%)であった。組成物OOでは、可溶化剤は、1−オクタンスルホネート(3.8重量%)およびBarlox 12(1重量%)であった。組成物PP、QQ、RR、およびSSでは、可溶化剤は、LAS酸であった。組成物TTでは、可溶化剤は、ココアンホ次プロピオン酸二ナトリウム(商標名Miranol(登録商標) FBSで供給されている(39%固体を含む))であった。組成物UUでは、可溶化剤は、アミノプロピオン酸ベタイン(商標名Mirataine(登録商標) JC−HAで供給されている(42%固体を含む))であった。組成物VVでは、可溶化剤は、C12〜13アルコール4モルEOカルボン酸(双表明Neodox 23−4で供給されている、90%活性)であった。
60℃で7.5日後の組成物PP、QQ、RR、およびSS中の中鎖ペルオキシカルボン酸の量を決定した。
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WW、XX、YY、ZZ、およびBAの各組成物では、中鎖ペルオキシカルボン酸は、ペルオキシオクタン酸であり、中鎖カルボン酸はオクタン酸であり、キャリアは水であり、酸化剤は過酸化水素(35%水溶液で供給されている)であり、安定剤はHEDP(60重量%HEDPを含むDequest2010として供給されている)であり、可溶化剤は、NAS−FALであった。
酸性化剤は、これらの組成物間で変動した。組成物WWでは、酸性化剤は、ヒドロキシ酢酸(75%ヒドロキシ酢酸として供給されている)(19重量%)および硫酸(試薬用、98%)(5重量%)であった。組成物XXでは、酸性化剤は、ヒドロキシ酢酸(75%ヒドロキシ酢酸として供給されている)(19重量%)およびメタンスルホン酸(99.5%+Aldrich)(5重量%)であった。組成物YYでは、酸性化剤は、ヒドロキシ酢酸(75%ヒドロキシ酢酸として供給されている)であった。組成物ZZでは、酸性化剤は、精製ヒドロキシ酢酸であった。組成物BAでは、酸性化剤は、ヒドロキシプロピオン酸(22%の3−ヒドロキシプロピオン酸として供給されている)であった。
これらの組成物では、ヒドロキシカルボン酸は、事実上中鎖カルボン酸の可溶化に寄与しなかった。組成物は、可溶化剤を必要とした。
例示組成物の作製
表6は、組成物KKの作製で達成されたペルオキシオクタン酸の迅速な生成を示す。
Figure 2007523892
高レベルの硫酸を酸性化剤として使用した場合(実施例は、B、E、O、およびQを含む)、強い発熱反応が起こり、中鎖ペルオキシカルボン酸が、急速に、例えば、実質的に瞬時に生成された。これらの組成物のいくつかについて、硫酸を、冷却して170°F未満または120°F未満に保持しながらゆっくり添加する必要があった。中鎖ペルオキシカルボン酸を生成することができるこのような処方物を、使用場所での現地生成(site generation)のために、迅速またはほとんど瞬時に使用することができる。
本実施例で報告したペルオキシオクタン酸の濃度を、十分に確立され、且つ標準化された適定プロトコールによって決定した。第1に、過酸化水素含有量を、硫酸セリウムでの酸化還元適定によって決定した。この適定が終点に到達した後、過剰なヨウ化カリウムを溶液に添加した。ヨウ化カリウムは、ペルオキシカルボン酸と反応してヨウ素を遊離する。遊離したヨウ素を、チオ硫酸ナトリウムの標準溶液で適定して、ペルオキシカルボン酸の濃度を得た。残りのカルボン酸レベルを計算することができる。
本実施例で使用したオクタン酸を、供給元(Procter & Gamble Chemicalsが含まれる)から入手し、これは、最低で95%のオクタン酸を含み、少量のヘキサン酸(約2%)、デカン酸(約2%)、ドデカン酸(0.5%未満)を含む。
実施例2−−中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む組成物の安定性
本発明の組成物を評価し、中鎖ペルオキシカルボン酸の物理的安定性および有利な安定性を証明した。
材料と方法
いくつかの本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、中鎖ペルオキシカルボン酸の安定性について評価した。組成物を含む密封容器を、高温のオーブンに入れるか、室温で一定時間放置した。温度および時間を、以下の表で報告する。60℃で1週間は、室温(RT)で1年間と等価であると見なすことができる。ペルオキシカルボン酸の量を、適定によって決定した。
いくつかの本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物も物理的安定性について評価した。サンプルを周期的に目視し、その時にペルオキシカルボン酸レベルも決定した。
結果
中鎖ペルオキシカルボン酸の安定性および物理的安定性の決定のために得た結果を、以下の表7および8で報告する。
組成物MおよびNについての表7に示す結果は、リン酸を25%から35%に増加した場合に中鎖ペルオキシカルボン酸の安定性が減少することを示す。これにより、溶媒可溶化剤を含む組成物は、工業用リン酸中に存在する夾雑物に起因する分解に感受性を示すことが示唆される。
表8に示す結果(特に、青色チンダル外観)は、これらの各組成物がマイクロエマルジョンの形態であることを示す。
混合ペルオキシカルボン酸組成物の促進老化研究は、混合過酸組成物中のペルオキシオクタン酸が60℃で7日間に有意に分解されることを示した。7日後、3つのサンプルは、20%、23%、および54%分解した。
マイクロエマルジョン組成物は、夾雑物による分解に対する感受性が低かった。例えば、組成物KKおよびLLは、工業用のリン酸を含んでいたが、安定性は良好であった。対照的に、従来のペルオキシカルボン酸の処方でリン酸を使用しなければならない場合、受け入れられない分解を回避するために高純度のリン酸が必要である。
組成物A、B、C、D、およびEは、2相組成物であった。
Figure 2007523892
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実施例3−−中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む組成物のずり流動化粘性
本発明の組成物を評価し、マイクロエマルジョンの特徴である有利なずり流動化粘性を有することを証明した。
材料と方法
いくつかの本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、LVT粘度計およびN2スピンドルを使用して、スピンドル回転の関数として粘度を評価した。組成物の温度は室温であった(約75°F)。
結果
本発明の組成物の粘度の証明のために得た結果を、以下の表7に報告する。スピンドル回転率の増加につれて粘度が減少することは、マイクロエマルジョンの特徴であるずり流動化を示す。各試験組成物は、ずり流動化粘性を示した。
Figure 2007523892
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結論
本発明のずり流動化粘性は、マイクロエマルジョンなどの構造化された組成物の特徴である。
実施例4−−中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む本発明の組成物の抗微生物有効性
本発明の組成物を評価し、グラム陰性細菌、グラム陽性細菌、真菌、胞子、ウイルス、および放線菌などの微生物に対する有利な抗微生物活性が証明された。
材料と方法
2つの十分に確立された方法にしたがって抗微生物活性を決定した。第1の方法は、Germicidal and Detergent Sanitizing Action of Disinfectants,Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists,paragraph 960.09 and applicable sections,15th Edition,1990(EPA Guideline 91−2)に記載の手順であった。第2の方法は、A.O.A.C.Use Dilution Methods,Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists,paragraph 955.14 and applicable sections,15th Edition,1990(EPA Guideline 91−2)に記載の手順であった。簡単に述べれば、本発明組成物の抗微生物活性を、標的微生物を含む1mLアリコートを所望の温度で99mLの所望の濃度の試験物質を曝露することによって決定した。特定の接触時間後、微生物を含む1mLの試験溶液を中和し、生菌数を数えた。
本発明の組成物の院内殺菌有効性を、ステンレススチールキャリア上での標的微生物の乾燥および所望の温度で特定の接触時間での10mLの所望の濃度の試験組成物へのキャリアの曝露によって決定した。次いで、キャリアを、中和/継代培養培地に無菌的に移した。
単純ヘルペスウイルス1型に対する抗ウイルス活性を、公知の手順によって決定した。簡単に述べれば、単純ヘルペスウイルス1型を、ガラス表面上で乾燥させた。ウイルスのフィルムを、室温で10分間試験物質に曝露した。次いで、フィルムと試験物質との混合物をゲル濾過に供して、ウイルス粒子から小分子を分離した。回収したウイルスを、許容されているアッセイ方法によって感染力についてアッセイした。
ポリオウイルス1型に対する抗ウイルス活性を、公知の手順によって決定した。簡単に述べれば、ポリオウイルス1型を、ガラス表面上で乾燥させた。ウイルスのフィルムを、室温で5分間試験物質に曝露した。次いで、フィルムと試験物質との混合物をゲル濾過に供して、ウイルス粒子から小分子を分離した。回収したウイルスを、許容されているアッセイ方法によって感染力についてアッセイした。
結果
表12〜21は、いくつかの異なる試験型で細菌、真菌、および胞子に対して試験した場合に本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が抗菌活性を有したことを示すデータを含む。
表12に示したデータは、本発明の組成物が、希釈剤でpH4未満に希釈した場合に有意な抗菌活性を示したことを証明している。組成物を希釈し、その後pHを4未満または4にした場合、有効性はあまり高くなかった。これらの結果は、有意なレベルの酸性化剤と共に、本発明の組成物は一定の環境下で有利な活性を示したことを示す。
表13に示したデータは、本発明の組成物が、pH2.6〜3.5で有意な抗菌活性を示すことを証明する。これらの結果は、pH6.1で、11ppmのペルオキシオクタン酸(POOA)は、依然として7.04logを超える黄色ブドウ球菌の減少に有効であることを示す。表14に示したデータは、この組成物の有効性は、希釈してpHを4未満にした場合に大腸菌に対してあまり高くないことを証明する。
表15に示したデータは、本発明の組成物が有意な抗微生物活性を示したことを証明する。試験した全処方物は、500ppmの合成硬水に希釈した場合に0.069%、30秒間で大腸菌の5logを超える減少を達成した。また、これらの組成物は、500ppmの合成硬水に希釈した場合に0.082%、30秒間で緑膿菌の完全な死滅(7logを超える減少)を達成した。ある組成物におけるより高いpHとより低いppmとの組み合わせは、より低いlog減少に寄与することができた。
表16に示したデータは、本発明の組成物がいくつかの真菌および細菌に対して有意な抗菌活性を示したことを証明する。本発明の組成物は、低レベルの中鎖ペルオキシカルボン酸で細菌および真菌に対して広範な抗微生物活性を示した。これらの結果は、組成物106が組成物DDよりも有効であることを示す。組成物BBは、類似のレベルのペルオキシカルボン酸でクロカビ(A.nigen)および緑膿菌をより減少させた。
表17に示したデータは、本発明の組成物がいくつかの真菌および細菌に対して有意な抗菌活性を示したことを証明する。
表18に示したデータは、本発明の組成物の1つ(KK)が大腸菌O157:H7、ネズミチフス菌、およびL.モノサイトジェネスに対して有意な抗菌活性を示したことを証明する。この組成物は、30秒間の曝露時間以内で99.999%を超える減少を達成した。
表19に示したデータは、本発明の組成物が、院内殺菌試験においていくつかの細菌に対して有意な抗菌活性を示したことを証明する。院内殺菌試験は、組成物がステンレススチールキャリア上の全微生物を死滅させたかどうかを測定する。10/10として列挙した組成物は、10個の各キャリア上で全細菌を死滅させた。同様に、60/60の結果は、組成物が60個の各キャリア上で全細菌を死滅させることを示す。抗微生物剤が5%のウシ胎児血清の存在下での活性が必要であるので、これらの結果は抗微生物剤についてより大きな難問を示す。したがって、本発明の組成物が血液の汚れ(blood soil)の存在下で院内殺菌剤として有効であったことを示す。
表20に示したデータは、本発明の組成物の1つが、従来の市販の抗微生物剤と比較して、院内殺菌試験においていくつかの細菌に対してより優れた抗微生物活性を示したことを証明する。院内殺菌試験は、組成物が特定のキャリア上の全微生物を死滅させたかどうかを測定する。本発明の組成物(AA−O)は、院内殺菌試験を通過し、60個のキャリアのうちの59個で完全に死滅させた。従来の抗微生物剤(活性物として過酸化水素を含む)は試験を通過しなかった。この抗微生物剤により、60個のキャリア中58個しか完全に死滅しなかった。これらの結果は、ウシ胎児血清の存在下で合成硬水で希釈した場合、本組成物は市販の院内殺微生物剤よりも有効であったことを示す。
表21に示したデータは、本発明の組成物が、細菌胞子に対して有意な抗微生物活性を示したことを証明する。細菌胞子は、死滅させるのが困難である。これらの結果は、高温で本発明の組成物有効性が増加し、短い接触時間で有効に死滅させることを示す。
表22に示したデータは、本発明の組成物が、従来の過酸化物およびペルオキシカルボン酸抗微生物物質と比較して細菌胞子に対してより優れた抗微生物活性を示したことを証明する。本発明の組成物により、同等またはそれ未満の抗微生物活性でより多数を死滅させた。これらの結果は、本発明の組成物が、従来の抗微生物物質と比較してより優れた抗微生物活性を示したことを示す。
表23に示したデータは、本発明の組成物が、マイコバクテリウム・ボビスに対して有効な抗菌活性を示したことを証明する。本発明の組成物(B)は、曝露時間が6分の短さで1oz/4galおよび1oz/6galの希釈にてM.ボビスを完全に死滅させた。これらの結果は、本発明の組成物を結核菌殺微生物剤として使用することができることを示す。
単純ヘルペスウイルス1型に対する試験により、このウイルスが完全に死滅した。硬い表面上でウイルスを乾燥させた。硬い表面上のウイルスを、1oz/6ガロンまたは1oz/8ガロンに希釈した組成物Bと10分間接触させた。両希釈物により完全に死滅し、5.3logを超えるウイルスが減少した。ウイルスおよび細胞は、適切なコントロールでは生存していた。これらの結果は、本発明の組成物が有効な殺ウイルス剤であることを示す。
ポリオウイルス1型に対する試験により、このウイルスがほぼ完全に死滅した。ウイルスを硬い表面上で乾燥させた。硬い表面上のウイルスを、1oz/1ガロンまたは1oz/0.5ガロンに希釈した組成物LLと10分間接触させた。1oz/1ガロンの希釈物により、5つの異なる力価でポリオウイルスが完全に死滅し、より高い力価でウイルスは死滅せず、2番目および3番目に高い力価で不完全に死滅した。この希釈物により、ウイルス力価で1.5log減少した。1oz/0.5ガロンの希釈物により、試験した全力価でポリオウイルスを完全に死滅させた。この希釈により、ウイルス力価が4logを超えて減少した。ウイルスおよび細胞は、適切なコントロールでは生存していた。これらの結果は、本発明の組成物が有効な一般的殺ウイルス剤であることを示す。
表24に示したデータは、本発明の組成物が、組成物に添加された合成中鎖ペルオキシカルボン酸を含む組成物より優れた抗微生物活性を示したことを証明する。Milli−Q水で作製したより低いpHの溶液中でより高い有効性が見出された。60ppmサンプルにより、30秒間で5logの減少がほぼ達成された。しかし、このデータは、試験溶液のpHが活性なPOOAのppmよりも重要であり得ることを示す。
表25に示したデータは、本発明の組成物が、組成物に添加された合成中鎖ペルオキシカルボン酸を含む組成物より優れた抗菌活性を示したことを証明する。これらのデータにより、POOAが、どのように希釈物が使用されようとも、pH約4および5ppmを超える濃度で大腸菌に対する活性がより高いことがさらに示唆される。黄色ブドウ球菌POOAに対して、5ppmの濃度およびpH約5で5log減少を達成した。いずれかの生物についてのMilli−Q水および軟水で認められる減少の間に相違はなかった。
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実施例5−−中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む組成物
表26は、中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む本発明の組成物のさらなる例を示す。表中の量は、重量%である。
AB〜AQの各組成物では、中鎖ペルオキシカルボン酸はペルオキシオクタン酸であり、中鎖カルボン酸はオクタン酸であり、キャリアは水であり、酸化剤は過酸化水素(35%溶液で供給されている)であり、安定剤はHEDP(60重量%HEDPを含むDequest2010として供給されている)であり、酸性化剤はリン酸(75%リン酸として供給されている)であった。組成物ACは、香料(1重量%)(ミントアップルフレグランス)を含む。
可溶化剤は、これらの組成物間で変動した。AB−AD、AH、AI、ANの各組成物では、可溶化剤は、LAS酸であった。組成物AEおよびAJでは、可溶化剤は、LAS酸+C8アミンオキシドであった。組成物AFでは、可溶化剤は、LAS酸+n−オクチルアミンであった。組成物AGでは、可溶化剤は、LAS+C8−ジメチルアミンであった。組成物AKでは、可溶化剤は、LAS+アルキル化ジフェニルオキシドスルホネート(酸形態)であった。組成物ALでは、可溶化剤は、アルキル化ジフェニルオキシドジスルホネート(酸形態)であった。組成物AMでは、可溶化剤は、LAS酸+アルキルかジフェニルオキシドジスルホネート(酸形態)およびC8アミンオキシドであった。組成物AOでは、可溶化剤は、ラウレス硫酸ナトリウムであり、試験した適切なラウレス硫酸ナトリウムには、n=1および3のものが含まれる。組成物APでは、可溶化剤は、アルキル化ジフェニルオキシドジスルホネート(塩形態)であった。組成物AQでは、可溶化剤は、アルキル化ジフェニルオキシドジスルホネート(塩形態)+NAS−FALであった。
AR〜AWの各組成物では、キャリアは水であり、酸化剤は過酸化水素(35%溶液で供給されている)であり、安定剤はHEDP(60重量%HEDPを含むDequest2010として供給されている)であり、酸性化剤はリン酸(75%リン酸として供給されている)であり、可溶化剤はLAS酸であった。
中鎖ペルオキシカルボン酸および中鎖カルボン酸は、これらの組成物間で変動した。組成物ARでは、中鎖ペルオキシカルボン酸はペルオキシノナン酸であり、中鎖カルボン酸はノナン酸(直鎖ノナン酸)であった。組成物AS−AWでは、中鎖ペルオキシカルボン酸はペルオキシオクタン酸およびペルオキシノナン酸であり、中鎖カルボン酸はオクタン酸およびノナン酸であり、ノナン酸(3つのメチル懸垂基を有する6炭素の主鎖と考えられる)はそれぞれAS−AWについて0.5、1、0.1、0.2、および0.3重量%で存在した。
Figure 2007523892
AX〜AZおよびBC〜BFの各組成物では、中鎖ペルオキシカルボン酸はペルオキシオクタン酸であり、中鎖カルボン酸はオクタン酸であり、キャリアは水であり、酸化剤は過酸化水素(35%溶液で供給されている)であり、安定剤はHEDP(60重量%HEDPを含むDequest2010として供給されている)であり、酸性化剤はリン酸(75%リン酸として供給されている)であった。
可溶化剤は、これらの組成物間で変動した。組成物AXでは、可溶化剤は、LAS酸+ラウリル硫酸ナトリウムであった。組成物AYでは、可溶化剤は、LAS酸+ラウリル硫酸ナトリウムおよびC8ジメチルアミンであった。組成物AZおよびBC〜BFでは、可溶化剤は、第2級アルカンスルホネート(商標名SASで販売されているスルホン化パラフィンの混合物)であった。
BG〜BKの各組成物では、中鎖ペルオキシカルボン酸はペルオキシオクタン酸であり、中鎖カルボン酸はオクタン酸であり、キャリアは水であり、酸化剤は過酸化水素(35%溶液で供給されている)であり、安定剤はHEDP(60重量%HEDPを含むDequest2010として供給されている)であり、可溶化剤は第2級アルカンスルホネート(商標名SASで販売されているスルホン化パラフィンの混合物)であり、酸性化剤は硫酸であった。
可溶化剤としてLAS、第2級アルカンスルホネート、アルキル化ジフェニルオキシドジスルホネート、またはラウリル硫酸ナトリウムを含む組成物は、発泡性組成物であった。具体的には、化合物ABおよびACが発泡性組成物である。
ほとんどの組成物は、相安定性を示した。特に、組成物AXおよびAYは、60℃で相安定性を示すと判断した。例えば、中鎖ペルオキシカルボン酸の重量%を決定していない(nd)いくつかの組成物は相安定性を示さなかった。すなわち、これらは、40°F、室温、100°F、または140°F(60℃)の1つまたは複数(少なくとも1つ)で予め決定した後に1つを超える相に分離した。
本実施例で報告したペルオキシオクタン酸の濃度を、十分に確立され、且つ標準化された適定プロトコールによって決定した。第1に、過酸化水素含有量を、過マンガン酸カリウムでの酸化還元適定によって決定した。この適定が終点に到達した後、過剰なヨウ化カリウムを溶液に添加した。ヨウ化カリウムは、ペルオキシカルボン酸と反応してヨウ素を遊離する。遊離したヨウ素を、チオ硫酸ナトリウムの標準溶液で適定して、ペルオキシカルボン酸の濃度を得た。残りのカルボン酸レベルを計算することができる(計算した)。
ペルオキシカルボン酸を、研究所で実施した処方後に適定した。例えば、サンプルを室温で0、2(BD)、または3(AP、AU、およびAV)日間静置した後、ペルオキシカルボン酸を、組成物AB、AD、AE、AF、AG、AH、AK、AL、AO、AP、AQ、AU、AV、AZ、BC、およびBDについて適定した。例えば、サンプルを100°Fで4日間(AC)または7日間(BG〜BK)で静置した後、ペルオキシカルボン酸を、組成物ACおよびBG〜BKについて適定した。例えば、サンプルを140°F(60℃)で1日間(AI、AR、およびBE)または4日間(ANおよびBF)で静置した後、ペルオキシカルボン酸を、組成物AI、AN、AR、BE、およびBFについて適定した。
組成物ABについて、140°F(60℃)で7日間の組成物の経時(aging)の際にペルオキシカルボン酸の分解は認められなかった。組成物ACについて、100°Fで34日間の組成物の経時(aging)の際にペルオキシカルボン酸の分解は認められなかった。他の組成物は、安定なペルオキシカルボン酸を含むことが認められた。
本実施例で使用したオクタン酸を、供給元(Procter & Gamble Chemicalsが含まれる)から入手し、これは、最低で95%のオクタン酸を含み、少量のヘキサン酸(約2%)、デカン酸(約2%)、ドデカン酸(0.5%未満)を含む。
香料
一定の組成物を、香料の添加後に相安定性および匂いについて評価した。特に、組成物ABおよびAGを評価した。評価した香料には、Green Meadow(Klabin)、Vinegar Mask I(J & E Sozio)、Vinegar Mask II(J&E Sozio)、酢酸アミル、酢酸イソボルニル、およびサリチル酸メチルが含まれていた。
組成物ACは、香料(1重量%)(特に、サリチル酸アルキルであるかこれを含むと考えられているミントアップル香料)を含んでいた。組成物ACは、40°F、室温、および70°Fで単相を維持する10重量%のLASを含むことが異なっていた。
発泡
表27に示した結果は、本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が所望の量の泡を発生したことを示す。本研究は、わずかに湿った泡を発生するように設定した(中間点から2回転)「FOAM IT」ブランドのタンク発泡器を使用した。95〜98°Fの使用組成物から泡を分注した。泡を、約10ftの距離から垂直方向のステンレススチール表面(約15ft×15ft)に噴霧した。表27の結果は、本発明の組成物が所望の垂れ時間(hang time)および密度の泡を発生することを証明する。1oz/6galで試験した各組成物は、所望の特徴(約5分間での視覚可能な消泡、垂直面からの十分な泡の流れ、垂直面を良好に広がりながら落ちていくこと、および視覚可能な残留物がなく均一に乾燥することなど)を有する泡を発生した。
実施例6−−中鎖ペルオキシカルボン酸および可溶化剤を含む本発明の組成物の抗微生物有効性
本発明のさらなる組成物を評価し、グラム陰性細菌、グラム陽性細菌、真菌、胞子、ウイルス、およびマイコバクテリウムなどの微生物に対する有利な抗菌活性を証明した。
Figure 2007523892
材料と方法
上記の実施例4に記載のように、抗微生物活性を決定した。
結果
表28〜29は、いくつかの異なる試験型で細菌、真菌、および胞子に対して試験した場合に本発明の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が抗微生物活性を有したことを示すデータを含む。
表28に示したデータは、本発明の組成物が有意な抗微生物活性を示したことを証明する。試験1は、室温での組成物ABへの微生物の5分間の曝露を含んでいた。試験1の微生物は、エンテロバクター・アエロゲネスATCC13048および黄色ブドウ球菌ATCC6538を含んでいた。表2は、組成物ABへの微生物の室温で30秒間の曝露を含んでいた。試験2の微生物は、黄色ブドウ球菌ATCC6538、大腸菌ATCC11229、および緑膿菌ATCC13442を含んでいた。
表29に示したデータは、本発明の組成物の殺胞子活性を証明する。
ポリオウイルス1型に対する試験により、このウイルスがほぼ完全に死滅した。ウイルスを硬い表面上で乾燥させた。硬い表面上のウイルスを、1oz/1ガロンまたは1oz/0.5ガロンに希釈した組成物AGと10分間接触させた。組成物AGは、20℃で3分間または5分間の曝露後のポリオウイルス1型の不活化を証明した。組成物により、それぞれ3分間および5分間で6logおよび5.3logを超えて減少した。ウイルスおよび細胞は、適切なコントロールでは生存していた。これらの結果は、本発明の組成物が有効な一般的殺ウイルス剤であることを示す。
香料を含む組成物は、香料由来の抗微生物有効性に対する負の効果を示さなかった。いくつかのさらなる組成物を抗微生物活性について試験し、本実施例で報告した結果に類似の結果を示した。
Figure 2007523892
Figure 2007523892
本明細書中および添付の特許請求の範囲で使用される、内容を他で明確に指示しない限り、単数形「a」、「an」、および「the」には複数形が含まれることに留意すべきである。したがって、例えば、「a compound」を含む組成物の言及には、2つまたはこれを超える化合物の混合物が含まれる。用語「または」を、他で明確に指示しない限り、「および/または」を含むその意味で使用されることにも留意すべきである。
本明細書中の全ての刊行物および特許出願は、本発明に属する当業者のレベルを示す。
本発明は、種々の特定かつ好ましい実施形態および技術を参照して記載している。しかし、多数の変形形態および修正形態を実施することができるが、本発明の精神および範囲内にとどまると理解すべきである。

Claims (48)

  1. 処理中の家禽類における微生物個体群を減少させる方法であって、
    微生物個体群を減少させるのに十分な量および時間で中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を処理中の家禽類に適用する工程と、
    前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物が、
    約2〜約500ppmのペルオキシオクタン酸;
    約5〜約2000ppmのオクタン酸;
    約95〜約99.99重量%の水;および
    約2〜約16,000ppmのポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンオキシドのモノアルキルエーテル、ポリアルキレンオキシドのジアルキルエーテル、非イオン性界面活性剤、および陰イオン界面活性剤の少なくとも1つ;
    を含むことと、
    前記組成物が、各7重量部のオクタン酸について少なくとも約2重量部のペルオキシオクタン酸を含むことと、
    を含む、処理中の家禽類における微生物個体群を減少する方法。
  2. 以前に家禽類に適用した水を再生利用する方法であって、前記方法が、
    以前に家禽類に適用した中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を回収する工程と、
    回収した前記組成物に再生利用した前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を得るのに十分な量の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を添加する工程と、
    添加した前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が、
    約0.0005〜約5重量%のペルオキシオクタン酸;
    約0.001〜約10重量%のオクタン酸;
    約5〜約99.99重量%の水;
    約0.001〜約60重量%のポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンオキシドのモノアルキルエーテル、ポリアルキレンオキシドのジアルキルエーテル、非イオン性界面活性剤、および陰イオン界面活性剤の少なくとも1つ;
    約0.002〜約10重量%の酸化剤;
    約0.001〜約30重量%の無機酸;および
    約0.001〜約5重量%の金属イオン封鎖剤;
    を含むことと、
    前記組成物が、各7重量部のオクタン酸について少なくとも約2重量部のペルオキシオクタン酸を含むことと、
    を含む、以前に家禽類に適用した水を再生利用する方法。
  3. 以前に家禽類に適用した水を再生利用する方法であって、前記方法が、
    以前に家禽類に適用した中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を回収する工程と、
    回収した前記組成物に再生利用した前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を得るのに十分な量の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を添加する工程と、
    添加した前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が、
    約0.5〜約5重量%のペルオキシオクタン酸;
    約1〜約10重量%のオクタン酸;
    約5〜約97重量%の水;
    約1〜約20重量%の陰イオン界面活性剤;
    約5〜約10重量%の酸化剤;
    約15〜約35重量%の無機酸;および
    約1〜約5重量%の金属イオン封鎖剤;
    を含むことと、
    前記組成物が、マイクロエマルジョンを含むことと、
    を含む、以前に家禽類に適用した水を再生利用する方法。
  4. 以前に家禽類に適用した水を再生利用する方法であって、前記方法が、
    以前に家禽類に適用した中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を回収する工程と、
    回収した前記組成物に再生利用した前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を得るのに十分な量の中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を添加する工程と、
    添加した前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が、
    約0.0005〜約5重量%のペルオキシオクタン酸;
    約0.001〜約10重量%のオクタン酸;
    約40〜約99.99重量%の水;
    約0.001〜約60重量%のポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンオキシドのモノアルキルエーテル、ポリアルキレンオキシドのジアルキルエーテル、非イオン性界面活性剤、および陰イオン界面活性剤の少なくとも1つ;
    約0.002〜約10重量%の酸化剤;
    約0.001〜約30重量%の無機酸;および
    約0.001〜約5重量%の金属イオン封鎖剤;
    を含むことと、
    を含む、以前に家禽類に適用した水を再生利用する方法。
  5. 家禽類の表面上の微生物負荷の軽減に有効な中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を含む抗微生物濃縮組成物であって、前記組成物が、
    約0.0005〜約5重量%のペルオキシオクタン酸;
    約0.001〜約10重量%のオクタン酸;
    約5〜約99.99重量%の水;
    約0.001〜約60重量%のポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンオキシドのモノアルキルエーテル、ポリアルキレンオキシドのジアルキルエーテル、非イオン性界面活性剤、および陰イオン界面活性剤の少なくとも1つ;
    約0.002〜約10重量%の酸化剤;
    約0.001〜約30重量%の無機酸;および
    約0.001〜約5重量%の金属イオン封鎖剤;
    を含み、
    前記組成物が、各7重量部のオクタン酸について少なくとも約2重量部のペルオキシオクタン酸を含む、抗微生物濃縮組成物。
  6. 家禽類の表面上の微生物負荷の軽減に有効な中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を含む抗微生物濃縮組成物であって、前記組成物が、
    約0.5〜約5重量%のペルオキシオクタン酸;
    約1〜約10重量%のオクタン酸;
    約5〜約97重量%の水;
    約1〜約20重量%の陰イオン界面活性剤;
    約5〜約10重量%の酸化剤;
    約15〜約35重量%の無機酸;および
    約1〜約5重量%の金属イオン封鎖剤;
    を含み、
    前記組成物が、マイクロエマルジョンを含む、抗微生物濃縮組成物。
  7. 家禽類の表面上の微生物負荷の軽減に有効な中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を含む抗微生物濃縮組成物であって、前記組成物が、
    約0.0005〜約5重量%のペルオキシオクタン酸;
    約0.001〜約10重量%のオクタン酸;
    約40〜約99.99重量%の水;
    約0.001〜約60重量%のポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンオキシドのモノアルキルエーテル、ポリアルキレンオキシドのジアルキルエーテル、陰イオン界面活性剤、および非イオン性界面活性剤の少なくとも1つ;
    約0.002〜約10重量%の酸化剤;
    約0.001〜約30重量%の無機酸;および
    約0.001〜約5重量%の金属イオン封鎖剤;
    を含む、抗微生物濃縮組成物。
  8. 微生物個体群を減少させるのに十分な量および時間で中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を処理中の家禽類に適用する工程を含む、処理中の家禽類における微生物個体群を減少させる方法。
  9. 前記処理される家禽類が、ニワトリ、七面鳥、ダチョウ、ゲームヘン(game hen)、雛鳥、ホロホロ鳥、キジ、カモ、ガチョウ、エミュー、またはこれらの組み合わせを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を前記家禽類の水浸(submersing)によって適用する工程を含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、水浸湯漬け(submersion scalding)、水浸冷却(submersion chilling)、ハイドロクーリングもしくはハイドロチリング(hydro−chilling)、回転浸漬(tumble immersion)、またはこれらの組み合わせによって適用する工程を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、皮下出血、プール血液(pooled blood)、またはその組み合せの視覚的に僅かな黒ずみを得るために選択される持続時間および濃度で適用する工程を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、前記家禽類のリンスまたは噴霧によって適用する工程を含む、請求項8に記載の方法。
  14. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、脱羽毛ピッカー(de−feathering picker)、鳥の内外洗浄(inside−outside bird washing)、ドレスリンス(dress rinsing)、噴霧リンス(spray rinsing)、またはこれらの組み合わせによって適用する工程を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、完全体の家禽類屠体に適用する工程を含む、請求項8に記載の方法。
  16. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、失神、放血、湯漬け、脱羽、毛焼き(singeing)、またはこれらの組み合わせに供した家禽類屠体に適用する工程を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、家禽類屠体の1つまたは複数の解体部分に適用する工程を含む、請求項8に記載の方法。
  18. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、断頭、脚の除去、内蔵除去、断首、切り分け、またはこれらの組み合わせに供した家禽類屠体に適用する工程を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、切り分けに供した家禽類の脚、大腿部、胸肉(breast quater)、手羽先、または家禽類のこれらの組み合わせに適用する工程を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、骨抜きにも供した家禽類に適用する工程を含む、請求項17に記載の方法。
  21. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、骨抜きした家禽類の脚、大腿部、胸肉、手羽先、またはこれらの組み合わせに適用する工程を含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を、空気冷却(air chilling)によって適用する工程を含む、請求項8に記載の方法。
  23. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が、ペルオキシオクタン酸を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記空気冷却が、ガス状または緻密化(densified)流動物の抗微生物組成物を適用する工程を含む、請求項22に記載の方法。
  25. 前記家禽類を活性化光(activated light)に曝露する工程をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  26. 前記活性化光が、紫外線、赤外線、可視光線、またはこれらの組み合わせを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物が、
    約2〜約500ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約5〜約2000ppmの中鎖カルボン酸;
    約95〜約99.99重量%の水;および
    約2〜約16,000ppmの可溶化剤;
    を含む、請求項8に記載の方法。
  28. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物が、安定剤、湿潤剤、増粘剤、発泡剤、酸性化剤(acidulant)、顔料、染料、またはこれらの組み合わせをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記微生物個体群が、糞便または消化管内容物による汚染の結果である、請求項8に記載の方法。
  30. 前記微生物個体群が、連続オンラインプロセスによって減少する、請求項29に記載の方法。
  31. 適用後、
    適用した前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を回収する工程と、
    回収した前記組成物に再生利用した前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を得るのに十分な量の中鎖ペルオキシカルボン酸を添加する工程と、
    をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  32. 再生利用した前記組成物を処理中に家禽類に適用する工程をさらに含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸が、
    約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約5〜約97重量%の水;および
    約1〜約20重量%のマイクロエマルジョンフォーマー(former);
    を含み、
    前記組成物が、マイクロエマルジョンを含む、請求項31に記載の方法。
  34. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸が、
    約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約0.001〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約0〜約99.99重量%の水;および
    約0.001〜約80重量%の前記中鎖ペルオキシカルボン酸および前記中鎖カルボン酸の可溶化に有効な可溶化剤;
    を含み、
    前記組成物が、各7重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む、請求項31に記載の方法。
  35. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸が、
    約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約0.001〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約40〜約99.99重量%の水;および
    約0.001〜約80重量%の前記中鎖ペルオキシカルボン酸および前記中鎖カルボン酸の可溶化に有効な可溶化剤;
    を含む、請求項31に記載の方法。
  36. 前記再利用した中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物が、
    約2〜約500ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約5〜約2000ppmの中鎖カルボン酸;
    約95〜約99.99重量%の水;および
    約2〜約16,000ppmの可溶化剤;
    を含む、請求項31に記載の方法。
  37. 以前に家禽類に適用した水を再生利用する方法であって、前記方法が、
    以前に家禽類に適用した中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を回収する工程と、
    回収した前記組成物に再生利用した前記中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を得るのに十分な量の中鎖ペルオキシカルボン酸を添加する工程と、
    を含む、以前に家禽類に適用した水を再生利用する方法。
  38. 前記再生利用した組成物を処理中に家禽類に適用する工程をさらに含む、請求項37に記載の方法。
  39. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が、
    約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約0.001〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約0〜約99.99重量%の水;および
    約0.001〜約80重量%の前記中鎖ペルオキシカルボン酸および前記中鎖カルボン酸の可溶化に有効な可溶化剤;
    を含み、
    前記組成物が、各7重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む、請求項37に記載の方法。
  40. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が、
    約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約5〜約97重量%の水;および
    約1〜約20重量%のマイクロエマルジョンフォーマー;
    を含み、
    前記組成物が、マイクロエマルジョンを含む、請求項37に記載の方法。
  41. 前記中鎖ペルオキシカルボン酸組成物が、
    約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約0.001〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約40〜約99.99重量%の水;および
    約0.001〜約80重量%の前記中鎖ペルオキシカルボン酸および前記中鎖カルボン酸の可溶化に有効な可溶化剤;
    を含む、請求項37に記載の方法。
  42. 前記組成物が以前に屠体の洗浄またはリンスに適用されている、請求項37に記載の方法。
  43. 前記組成物が以前に鳥の内外洗浄に適用されている、請求項37に記載の方法。
  44. 家禽類の表面上の微生物負荷の軽減に有効な中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を含む抗微生物濃縮組成物であって、前記組成物が、
    約0.5〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約1〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約5〜約97重量%の水;および
    約1〜約20重量%のマイクロエマルジョンフォーマー(former);
    を含み、
    前記組成物が、マイクロエマルジョンを含む、抗微生物濃縮組成物。
  45. 家禽類の表面上の微生物負荷の軽減に有効な中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を含む抗微生物濃縮組成物であって、前記組成物が、
    約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約0.001〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約0〜約99.99重量%の水;および
    約0.001〜約80重量%の前記中鎖ペルオキシカルボン酸および前記中鎖カルボン酸の可溶化に有効な可溶化剤;
    を含み、
    前記組成物が、各7重量部の中鎖カルボン酸について約2重量部以上の中鎖ペルオキシカルボン酸を含む、抗微生物濃縮組成物。
  46. 家禽類の表面上の微生物負荷の軽減に有効な中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を含む抗微生物濃縮組成物であって、前記組成物が、
    約0.0005〜約5重量%の中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約0.001〜約10重量%の中鎖カルボン酸;
    約40〜約99.99重量%の水;および
    約0.001〜約80重量%の前記中鎖ペルオキシカルボン酸および前記中鎖カルボン酸の可溶化に有効な可溶化剤;
    を含む、抗微生物濃縮組成物。
  47. 家禽類の表面上の微生物負荷の軽減に有効な中鎖ペルオキシカルボン酸組成物を含む抗微生物的に使用される組成物であって、前記組成物が、
    約2〜約500ppmの中鎖ペルオキシカルボン酸;
    約5〜約2000ppmの中鎖カルボン酸;
    約95〜約99.99重量%の水;および
    約2〜約16,000ppmの可溶化剤;
    を含む、抗微生物的に使用される組成物。
  48. 家禽類の処理表面上の微生物個体群を減少させる方法であって、前記方法が、
    微生物個体群を減少させるのに十分な量および時間で中鎖ペルオキシカルボン酸抗微生物組成物を家禽類の処理表面に適用する工程、
    を含む、家禽類の処理表面上の微生物個体群を減少させる方法。
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