JP2007519400A - β−ラクタマーゼCD4+T細胞エピトープ - Google Patents
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Abstract
【選択図】図15
Description
本発明は、親β−ラクタマーゼに比較して低下した免疫原性応答を示す変異体と同様に、β−ラクタマーゼCD4+T細胞エピトープに関する。本発明はさらに、β−ラクタマーゼをより低下した免疫原性にするための方法と同様に、新規なβ−ラクタマーゼ変異体をコードするDNA分子、新規なβ−ラクタマーゼ変異体をコードするDNAを含む宿主細胞に関する。さらに本発明は、野生型のβ−ラクタマーゼより免疫原性の低下したこれらのβ−ラクタマーゼ変異体を含む様々な組成物に関する。いくつかの態様において、本発明は、本発明の方法を用いる同定され、および/または特徴づけられた低下した免疫原性を有するβ−ラクタマーゼ変異体に関する。
本発明は、親β−ラクタマーゼに比較して低下した免疫原性応答を示す変異体と同様に、β−ラクタマーゼCD4+T細胞エピトープを提供する。本発明はさらに、β−ラクタマーゼをより低下した免疫原性にするための方法と同様に、新規なβ−ラクタマーゼ変異体をコードするDNA分子、新規なβ−ラクタマーゼ変異体をコードするDNAを含む宿主細胞を提供する。さらに本発明は、野生型のβ−ラクタマーゼより免疫原性の低下したこれらのβ−ラクタマーゼ変異体を含む様々な組成物を提供する。幾つかの態様において、本発明は、本発明の方法を用いる同定され、および/または特徴づけられた低下した免疫原性を有するβ−ラクタマーゼ変異体を提供する。
図1は、β−ラクタマーゼのアミノ酸配列を記述するペプチドセットに対する69の群ドナーの応答を示すグラフである。
図2は、ペプチド#6(配列番号2)および2つの変異体(配列番号10および11)への応答を示すグラフである。
図3は、ペプチド#36(配列番号3)および3つの変異体(配列番号20、21および25)への応答を示すグラフである。
図4は、ペプチド#49(配列番号4)および1つの変異体(配列番号40)への応答を示すグラフである。
図5は、ペプチド#107(配列番号5)および5つの変異体(配列番号48、49、50、52および53)への応答を示すグラフである。
図6は、ペプチド#49(配列番号4)および一連の修飾エピトープへの応答を示すグラフである。
図7は、置換I155Fを含むペプチド#49(配列番号59)およびこの配列に基づくペプセットへの応答を示すグラフである。
図8は、置換I155Vを含むペプチド#49(配列番号63)およびこの配列に基づくペプセットへの応答を示すグラフである。
図9は、置換I155Lを含むペプチド#49(配列番号69)およびこの配列に基づくペプセットへの応答を示すグラフである。
図10は、置換T147Qを含むペプチド#49(配列番号75)およびこの配列に基づくペプセットへの応答を示すグラフである。
図11は、置換L149Sを含むペプチド#49(配列番号82)およびこの配列に基づくペプセットへの応答を示すグラフである。
図12は、置換L149Rを含むペプチド#49(配列番号87)およびこの配列に基づくペプセットへの応答を示すグラフである。
図13は、β−ラクタマーゼ(配列番号1)および2つのエピトープ修飾β−ラクタマーゼを試験するために用いたアッセイから得られた結果を示すグラフである。パネルAは各酵素について得られた平均増殖応答を示すグラフであり、パネルBは各酵素についてレスポンダーのパーセントを示すグラフである。
図14は、BLAペプチドに対するBLA(パネルA)またはCD1.1(パネルB)感作マウス由来のマウス脾臓細胞の増殖応答を示すグラフである。
図15は、総蛋白BLA(パネルA)またはCD1.1(パネルB)に対する増殖応答に関してin vitroで試験した感作マウス由来の脾臓細胞についての結果を示すグラフである。これらの結果は図15に示す。
図16は、3回感作したマウスについてのELISAの結果を示すグラフである。
本発明は、親β−ラクタマーゼに比較して低下した免疫原性応答を示す変異体と同様に、β−ラクタマーゼCD4+T細胞エピトープを提供する。本発明はさらに、β−ラクタマーゼをより低下した免疫原性にするための方法と同様に、新規なβ−ラクタマーゼ変異体をコードするDNA分子、新規なβ−ラクタマーゼ変異体をコードするDNAを含む宿主細胞を提供する。さらに本発明は、野生型のβ−ラクタマーゼより免疫原性の低下したこれらのβ−ラクタマーゼ変異体を含む様々な組成物を提供する。いくつかの特定の態様において、本発明は、本発明の方法を用いる同定され、および/または特徴づけられた低下した免疫原性を有するβ−ラクタマーゼ変異体を提供する。
本発明において別に定義されない限り、本発明で用いられる全ての技術および科学用語は、本発明の属する技術分野における当業者により共通に理解されるものと同様の意義を有する。例えば、シングルトンおよびセインズベリー(Singleton and Sainsbury)著、「微生物・分子生物学辞典」、第二版、ジョン・ウィリー・アンド・サン社、ニューヨーク(1994年)、およびヘイルおよびマーハム(Hale and Marham)著、「ザ・ハーパー・コリンズ生物学辞典」、ハーパー・ペレニアル(Harper Perennial)社、ニューヨーク(1991年)は、本発明で用いられる多くの用語の一般辞書を当業者に提供する。本発明で記載されるものと類似または同等な任意の方法および物質は本発明の実施において用いられるが、好ましい方法および物質は本発明に記載されている。したがって、すぐ下記に定義する用語は、全体として明細書を参照することによりより完全に記述されている。また、本発明で用いられる単数形は、別に文脈的に明示されない限り、複数形も含んでいる。
いくつかの態様において組換β−ラクタマーゼは細菌宿主細胞において発現され、これらの組換ラクタマーゼは宿主細胞の他の構成成分を除去することにより精製される。これにより組換β−ラクタマーゼ・ポリペプチドのパーセントは試料中で上昇する。
90:5873-5787〔1993年〕)によって記述されたBLASTアルゴリズムである。1つの特別に有用なBLASTプログラムは、WU−BLAST−2プログラムである(Altschul他、Meth.Enzumol、266:460-480〔1996年〕を参照されたい)。パラメータ「W」、「T」および「X」は、アラインメントの感度と速度を決定する。BLASTプログラムは、デフォルトとして11の語長(W)、BLOSUM62スコアマトリクス(ヘニコフおよびヘニコフ(Henikoff and Henikoff)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA89:10915〔1989年〕を参照されたい)、50のアラインメント(B)、10の期待値、M’5、N’−4、および両方の鎖(strands)の比較を使用する。
本発明は、親β−ラクタマーゼに比較して低下した免疫原性応答を示す変異体と同様に、β−ラクタマーゼCD4+T細胞エピトープを提供する。本発明はさらに、β−ラクタマーゼをより低下した免疫原性にするための方法と同様に、新規なβ−ラクタマーゼ変異体をコードするDNA分子、新規なβ−ラクタマーゼ変異体をコードするDNAを提供する。さらに本発明は、野生型のβ−ラクタマーゼより免疫原性の低下したこれらのβ−ラクタマーゼ変異体を含む様々な組成物を提供する。幾つかの態様において、本発明は、本発明の方法を用いる同定され、および/または特徴づけられた低下した免疫原性を有するβ−ラクタマーゼ変異体を提供する。
以下の実施例は本発明の特定の好ましい態様および側面を説明するために役立つが、その特許請求の範囲を限定するように意図されていない。
全てのペプチドは市販源より入手した(ミモトペス社(Mimotopes)サンジエゴ、カリフォルニア州)。本発明で記載するI−MUNE(登録商標)アッセイ系について、関心のあるタンパク質の完全配列を記載する3アミノ酸による15merペプチド分画はマルチピン・フォーマット(マエジ(Maeji)他著、ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッド、134巻、23〜33頁、1990年)で合成した。ペプチドは約1〜2mg/mlの濃度でDMSOに再懸濁し、使用の前に−70℃で保存した。各ペプチドは少なくとも2回ずつ試験した。各ペプチドについての結果は平均値を出した。ある場合には、刺激指数は各ペプチドごとに計算した。
ボランティアのドナーヒト血液軟膜サンプルは2つの市販源(スタンフォード・ブラッド・センター、パロアルト、カリフォルニア州、およびサクラメント・メディカル財団、サクラメント、カリフォルニア州)より入手した。軟膜サンプルは密度分離によりさらに精製した。各サンプルは市販のPCRに基づくキット(バイオ・シンセシス社)を用いてHLA−DRおよびHLA−DQについてHLAタイプ分類を行った。ドナー・プールにおけるHLAのDRおよびDQ表現型は北アメリカ参照標準(モリ他著、トランスプラント、64巻、1017〜1027頁、1997年)とは有意に異なると同定された。しかしながら、前記ドナー・プールはサンフランシスコ湾地域に共通の民族性に僅かに富むことを証明しなかった。
各個体の軟膜サンプルに関して、全ペプチドの平均CPM値が分析された。「刺激指数」(SI)を決定するために、各ペプチドについての平均CPM値を、対照(DMSOのみ)ウェルについての平均CPM値で除した。ドナーは、各ペプチドセットを用いて、1ペプチドにつき2以上の応答の平均値が集められるまで試験された。各タンパク質についてのデータは、前記セット内の各ペプチドへの応答者率を示すグラフにされた。SI値が2.95以上であった場合、陽性応答が照合された。この値は、標準の母集団分布における3つの標準偏差の差異に近似するように選択された。評価された各タンパク質について、個々のドナーによる個々のペプチドへの陽性応答が集められた。所与のタンパク質についてのバックグラウンド応答を測定するために、前記セットの各ペプチドへの応答者率が平均化され、および標準偏差が計算された。統計的有意性は、前記データセット内の各ペプチドへの応答者数についてポアソン統計を用いて計算された。本発明で記載されるように異なる統計的方法が用いられた。前記ペプチドへ応答するドナー数のいずれかがp<0.05を有するデータセットにより定義されるポアソン分布と異なる場合、および/または応答率がバックグラウンドより少なくとも3倍大きい場合、ペプチドへの応答は有意と見なされた。
ペプチド応答の統計的な有意性は、ポワソン統計に基づいて計算された。応答者の平均頻度は、応答総数および前記セット内のペプチド数に基づいたポワソン分布を計算するために用いられた。応答は、p<0.05の場合、有意であるとみなされた。加えて、異なった分散を持つスチューデントの両側t検定が行われた。低いバックグラウンド応答率を有するデータを用いたエピトープ測定に関して、下記式に基づく保存的ポワソンが適用された。
HLA−DRおよびDQタイプは定義されたエピトープペプチドへの応答への関連性を分析した。有意差を決定するために、自由度1をもつΧ二乗分析を用いた。応答者および非応答者プールの両方に対立遺伝子が存在する場合には、相対危険度が計算された。
ヒトT細胞を用いたβ−ラクタマーゼにおけるペプチドT細胞エピトープの同定のためのI−MUNE(登録商標)アッセイ系で用いられる細胞の調製
新鮮ヒト末梢血細胞をβ−ラクタマーゼへの曝露が知られていない69名のヒトから収集した。これらの細胞は実施例3で記述されるようにβ−ラクタマーゼ中の抗原エピトープを決定するために試験した。
(2)単球細胞の樹状細胞への分化は以下のように行った。非接着細胞を除去し、残った接着細胞(単球)を30mlのAIMV、800単位/mlのGM−CSF(エンドジェン社製)および500単位/mlのIL−4(エンドジェン社製)を混合し、得られた混合液は5%CO2雰囲気下37℃で5日間培養した。5日間のインキュベートの後、サイトカインであるTNFα(エンドジェン社製)を0.2単位/mlまで添加し、またサイトカインであるIL−1α(エンドジェン社製)を50単位/mlの最終濃度まで添加して、この混合液を5%CO2雰囲気下37℃で2日以上インキュベートした。
(3)7日目に、既に分化した樹状細胞カルチャーの成長を停止させるため、100mMEDTA含有PBS中50μg/mlの濃度までマイトマイシンCを添加した。この溶液を37℃、5%CO2雰囲気下で60分インキュベートした。フラスコを穏やかに叩いて樹状細胞をプラスティック表面からとりはずした。次に樹状細胞を600×gで5分遠心分離し、DPBS中で洗浄し、上述のように計数した。
(4)調製した樹状細胞を、ウエルごとに100μl総容量のAIMV媒体中、2×104の濃度で96穴丸底プレートにとった。
β−ラクタマーゼ中のT細胞エピトープの同定
実施例3に記載されるI−MUNE(登録商標)アッセイに用いられるペプチドは、下記の配列を有するジェンバンク受託番号P05364号のエンテロバクター・クロアカエ由来のβ−ラクタマーゼ前駆体(セファロスポリナーゼ)の配列に基づいて調製された
2×104 CD4+
2×105 樹状細胞(10:1のR:S)
5μM ペプチド
ヒトT細胞を用いたβ−ラクタマーゼ中のペプチドT細胞エピトープの同定用のI−MUNE(登録商標)アッセイ
一旦、アッセイ試薬(すなわち、細胞、ペプチド等)が調製され、96ウエル・プレート中に分けられると、I−MUNE(登録商標)アッセイが行われた。コントロールには、CD4+T細胞のみを加えた(DMSO担体とともに)樹状細胞および約5Lf/mLの破傷風毒が含まれた。
エピトープペプチド番号とHLA関連
上述の両方のアッセイ試験で試験された65名のドナーのHLA−DRおよびDQ表現型は、市販で入手できるPCRに基づくHLAタイピング・キット(バイオ−シンセシス社製)を用いて評価した。応答者および非応答者中で4つのエピトープ(ペプチド#6、#36、#49、および#107)に対する個々のHLA−DRB1およびDQB1抗原の表現型頻度は自由度1をもつΧ二乗分析を用いて検定した。応答性および非応答性ドナーのいずれのどこにHLA抗原が存在しても、相対危険度(すなわち、HLA抗原の存在に条件付けられた反応提示の増加または減少見込み)が計算された。特定のエピトープに反応した及び反応しなかったドナーの中の対立遺伝子頻度も計算した。ペプチド#6、#36、#49、および#107に対する量的な応答におけるHLA抗原の効果を片側t検定を用いて検定した。さらに、各ペプチドについて量的応答の平均値および標準誤差を測定した。
臨界残基試験(Critical Residue Testing)
この実施例では、臨界残基試験がペプチド#6、#36、#49、および#107の変異体について実験される。これらの実験において、各親ペプチド(すなわち、ペプチド#6、#36、#49、および#107)の変異体を生成するためにアラニン・スキャンが各ペプチドについて行われる。これらの変異体ペプチドは、当該技術分野で既知のマルチ−ピン合成技術(例えば、マエジ他著、ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッド、134巻、23〜33頁、1990年)を用いてミモトープ社(Mimotopes、サンジエゴ、カリフォルニア州)により合成された。
ペプチド#49への修飾
上記に示されるように、アラニン・スキャン突然変異ペプチドに一致した69ドナーの追加群について、ペプチド#49における特定アミノ酸置換をI−MUNE(登録商標)アッセイ(上記を参照されたい)で試験した。これらのペプチドは、エピトープ#49を含むβ−ラクタマーゼのペプチド配列にわたる3アミノ酸による15merペプチド分画として試験された。これらの試験は、アミノ酸変異体が他のフレームのCD4+T細胞エピトープをde novo産生しなかったことを確認するために実施された。
PBMC増殖アッセイ
この実施例では、PBMCを刺激するためにβ−ラクタマーゼおよびエピトープ修飾β−ラクタマーゼの能力を評価するために実施される実験が記述される。全てのタンパク質は約2mg/mlまで精製された。
CB6F1マウスにおける低減した免疫原性BLA変異体、pCD1.1の試験
この実施例では、in vivoにおけるpCD1.1の低減した免疫原性を試験するために実施される実験が記述される。これらの実験では、当該技術分野でしられているように、マウスごとにアラム(alum)中の20μgの野生型BLAまたはCD1.1蛋白を用いてCB6F1マウスが腹腔内投与で免疫感作された。マウスは1、7、および15日目(すなわち、d=1、d=7、およびd=15)に免疫感作された。脾臓細胞は、19日目にBLAペプチドを用いて反応性が試験された。図14は、BLAペプチドに対してBLAまたはCD1.1免疫感作されたマウスからのマウス脾臓細胞の増殖応答を示している。これらのデータにより示されるように、BLAで免疫感作されたマウスからの脾臓細胞はペプチド107の周りの領域に強く応答する。この応答はヒトの定義されたエピトープの1つと相関する。また、応答はペプチド114領域について言及される。CD1.1蛋白で免疫感作されたマウスからの脾臓細胞はもはやペプチド107領域にも、114領域にも応答しなかった。これらの結果は107ペプチドにおけるS324突然変異が増殖を誘導するペプチドの能力に影響することを示している。
Claims (34)
- β−ラクタマーゼの少なくとも1つのT細胞エピトープを同定する方法であって、
(a)単一のヒト血液源から、樹状細胞の溶液と未処理CD4+および/またはCD8+T細胞の溶液とを取得し、
(b)前記樹状細胞を分化して分化した樹状細胞を産生し、
(c)前記分化した樹状細胞および前記未処理CD4+および/またはCD8+T細胞の溶液をβ−ラクタマーゼのペプチド断片と混合し、および
(d)工程(c)におけるT細胞の増殖を測定する
工程を含むことを特徴とする方法。 - 前記β−ラクタマーゼが微生物β−ラクタマーゼであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記微生物β−ラクタマーゼが、グラム陽性微生物およびグラム陰性微生物からなる群から選択される生物体から取得されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 前記β−ラクタマーゼが配列番号1で示される配列の少なくとも一部分を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法を用いて同定された少なくとも1つのβ−ラクタマーゼのエピトープ。
- β−ラクタマーゼの免疫原性を低減させる方法であって、
(a)β−ラクタマーゼにおける少なくとも1つのT細胞エピトープを、
(i)in vitroで少なくとも1つのサイトカインに曝露させることにより分化した接着性単球由来の樹状細胞を、前記T細胞エピトープを含む少なくとも1つのペプチドに接触させ、および
(ii)前記樹状細胞および前記ペプチドを未処理T細胞に接触させる、ここで前記未処理T細胞が前記接着性単球由来の樹状細胞と同一の血液源から取得され、これにより前記ペプチドに応答して前記T細胞が増殖することを特徴とする
ことにより同定し、および
(b)前記変異体β−ラクタマーゼが実質的に前記未処理T細胞のベースライン増殖以下の増殖を誘導するように、変異体β−ラクタマーゼを産生する前記T細胞を中和するために前記β−ラクタマーゼを修飾する
工程を含むことを特徴とする方法。 - 前記β−ラクタマーゼが微生物β−ラクタマーゼであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記微生物β−ラクタマーゼが、グラム陽性微生物およびグラム陰性微生物からなる群から選択される生物体から取得されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
- 前記β−ラクタマーゼが配列番号1で示される配列の少なくとも一部分を含むことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法を用いて産生された低減した免疫原性を有する少なくとも1つのβ−ラクタマーゼのエピトープ。
- 前記β−ラクタマーゼのエピトープが、前記T細胞エピトープのアミノ酸配列を前記β−ラクタマーゼのホモログからの類似の配列で置換することにより修飾され、ここで前記置換が実質的に前記T細胞エピトープの主要な三次元構造特性を擬態していることを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記β−ラクタマーゼが、配列番号2、3、4、および5からなる群から選択される少なくとも1つのエピトープで変化することにより修飾されたことを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 前記β−ラクタマーゼが、前記T細胞エピトープの少なくとも1つのアミノ酸残基における欠失により修飾されたことを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記β−ラクタマーゼが、前記T細胞エピトープの少なくとも1つのアミノ酸残基における付加により修飾されたことを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 配列番号1で示される配列を含む単離微生物β−ラクタマーゼ。
- 請求項15に記載されるβ−ラクタマーゼをコードするポリヌクレオチド配列を含む発現ベクター。
- 請求項16に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
- 請求項17に記載の宿主細胞により産生されたβ−ラクタマーゼ。
- 請求項15に記載のβ−ラクタマーゼをコードする単離核酸。
- 配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むE.クロアカエ(cloacae)の位置に同等な位置でなされる少なくとも1つのアミノ酸修飾を含むアミノ酸配列を有する単離微生物β−ラクタマーゼ変異体。
- 請求項20に記載のβ−ラクタマーゼをコードするポリヌクレオチド配列を含む発現ベクター。
- 請求項21に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
- 請求項22に記載の宿主細胞により産生されたβ−ラクタマーゼ。
- 少なくとも1つのエピトープにおける少なくとも1つの変化を含む単離変異体β−ラクタマーゼ。
- 前記β−ラクタマーゼが、配列番号10、11、20、21、25、40、48、49、50、52、53、59、69、および84からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む少なくとも1つのエピトープを含むことを特徴とする請求項24に記載の単離変異体β−ラクタマーゼ。
- 前記β−ラクタマーゼが、配列番号55〜90からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む少なくとも1つのエピトープを含むことを特徴とする請求項24に記載の単離変異体β−ラクタマーゼ。
- 野生型β−ラクタマーゼにより産生された免疫原性応答よりも大きい免疫原性応答を産生する単離変異体β−ラクタマーゼ。
- 野生型β−ラクタマーゼにより産生された免疫原性応答よりも小さい免疫原性応答を産生する単離変異体β−ラクタマーゼ。
- 配列番号2、3、4、5、10、11、20、21、25、40、48、49、50、52、53、59、69、および84からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むペプチド。
- 配列番号55〜90からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むペプチド。
- 請求項15に記載のβ−ラクタマーゼを含む組成物。
- 請求項20に記載のβ−ラクタマーゼを含む組成物。
- 請求項15に記載のβ−ラクタマーゼに対する抗体。
- 請求項20に記載のβ−ラクタマーゼに対する抗体。
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