JP2008538921A - サイトカインの免疫原性を減らし、細胞表面マーカーを除去する方法 - Google Patents

サイトカインの免疫原性を減らし、細胞表面マーカーを除去する方法 Download PDF

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Abstract

本発明はプロテアーゼのアレルギー性を比較し、評価するための方法を提供する。特に本発明はヒトにおけるアレルギー反応を誘発する任意のプロテアーゼのポテンシャルを質的に評価する手段を提供する。更に、本発明は、各種製品に用いるために、減少したアレルギー性を有するプロテアーゼを選択するための手段を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明はプロテアーゼのアレルギー性を比較し、評価するための方法を提供する。特に本発明はヒトにおいてアレルギー反応を誘発する任意のプロテアーゼのポテンシャルを質的に評価する手段を提供する。更に、本発明は、減少したアレルギー性を有するプロテアーゼを選択して、各種製品に用いるための手段を提供する。
プロテアーゼを含むタンパク質は、潜在的に、生命を脅かす免疫反応を誘発する能力を有している。このことは、最終製品及び最終生産物中に幅広くタンパク質を用いることの障害となっている。すなわち、免疫反応を誘発する可能性は米国食品医薬品機構(ADF)に注目されており、新たなタンパク質療法が承認される前後において、アレルギー性試験が要求されている。しかしながら、アレルギー性を評価するための動物モデルは数多く存在するが、ヒトにおけるアレルギー性を識別するための評価方法は存在しない。
すなわち、プロテアーゼを含むタンパク質のアレルギー性は、酵素の工業的生産において長期間懸念されてきた。工場及び研究室作業員が職業上タンパク質(例えば、プロテアーゼ)に汚染されると、感作を生じることが報告されている。特定のタンパク質に対する感作は、通常、個人がそのタンパク質に免疫反応を示すがどうかを示す試験(タンパク質スキンパッチ)により評価される。
工業的プロテアーゼの製造は、タンパク質に曝された作業員において感作を誘発することが示されている(例えば、Novey et al., J. Allergy Clin. Immunol., 63:98 [1979]; Pepys et al., Clin. Allergy 15:101 [1985]; Vanhanen et al., Occup. Environ. Med., 57:121 [2000]; Schweigert et al., Clin. Exp. Allergy 30:1511 [2000];及びSarlo et al, Fund. Appl. Toxicol., 39:44 [1997]参照のこと)。American College of American Government Industrial Hygienistsにより定義されている職業上の暴露ガイドラインは60ng/m(Groux et al., Nature 389:737 [1997])である。労働の実施及び制御に関する政策の実施により職業的にアレルゲンに曝される作業員が減らすことができる(例えば、Sarlo, Ann. Allergy Asthma Immunol., 90:32 [2003]; and Yamagiwa et al., J. Immunol, 166:7282 [2001]参照のこと)。
感作の割合は、取り扱う物質にも依存するが、年間3乃至11パーセントであると報告されている(Sarlo, Ann. Allergy Asthma Immunol., 90:32 [2003]; and Robinson et al., Toxicol. Sci., 43:39 [1998])。2つの特に関連の高いプロテアーゼ、バチルスレンタス(B.lentus subtilisin)、及びBPN’Y217Lは、アレルゲン曝された工業作業員において、特に高い割合で感作を誘発することが知られている。しかしながら、職業的暴露の間に出会うプロテアーゼの量は in vitro及びin vivoにおいて細胞表面マーカーに確実に影響して、Th2反応を制御するのに必要な酵素のレベルと矛盾する。従って、T細胞分化成分、特にTh分化及びTh分化のプロセスとタンパク質分解活性の間の関係を含むファクターに関しては、依然として知られていない。
CD4+T細胞の分化パスウェイの間にCD4+T細胞が活性すると、抗原提示細胞による抗原特異シグナルを生じる。抗原シグナリング(signaling)の分化の結末を制御する因子は複雑であるが、サイトカイン仲介シグナリング(signaling)を含む。サイトカインLI−4及びLI−2は、天然CD−4T細胞の指令系統に含まれ、それぞれTh2及びTh4になる。LI−4はTh2の反応の進行に必須である(Le Gros et al., J. Exp. Med., 172:921 [1990])。T細胞活性の他の現れとして、無反応性(non−reponsiveness)の誘発がある。多くのメカニズムが存在し、抗原に対する耐性が確立される。前記耐性は、発育中の胸腺及び外来抗原に反応する周辺の両方における活性化の欠失メカニズム;抗原に対する特異性を有するT細胞が隠退した抗原に対して反応しない、クローンのイグノランス(ignorance);及び調節T細胞による反応の活性抑制を含む。TGF−ベータ、及びIL−10は調節T細胞の生成に必須であることが示されているので、調節T細胞の分化はサイトカインシグナルによっても影響を受ける(例えば、 Chen et al, J. Exp. Med., 198:1875 [2003]; and Levings et al., Blood, 105:1162 [2005]参照のこと)。IgE仲介過感反応はTh2 CD+4細胞の優先的な分化により特徴付けられる免疫反応のサブセットを生じる。アレルギー反応の誘発は粘膜表面において発生する傾向がある(例えば、肺及び腸)。肺及び腸の中の調節T細胞は、非アレルギー性の固体においてアレルギー反応のタイプを制御していると考えられている。従って、抗原特異反応の調節不全がアレルギーとなる。Th2タイプ反応に出会ったタンパク質に対する通常の非アレルギー反応から免疫反応を誘発するアレルゲンの性質は、完全に理解されていない。しかしながら、多くの呼吸器系のアレルゲンを含む多くのアレルゲンはタンパク質分解活性を有していることが発見された。例えば、花粉アレルゲンは、各種ペプチダーゼを含む多くのタンパク質の混合複合物である。また、多くの組換えアレルゲンタンパク質もタンパク質分解活性を示す(例えば、 Hewitt et al., Allergy 53:60 [1998]; and Bagarozzi et al., Phytochem., 47:593 [1998]参照のこと)。
タンパク質分解活性のアレルギーポテンシャルへの寄与については調査がなされている。失活したプロテアーゼがアレルギー性を示さないことからタンパク質分解活性はアレルギー反応を誘発するのに必須であることが発見された(例えば、 Shakib and Gough, Clin. Exp. Allergy 30:751 [2000]; Pollock et al., J. Immunol., 170:1746 [2003]; and Kheradmand et al., J. Immunol., 169:5904 [2002]参照のこと)。幾つかの実験において、タンパク質分解性アレルゲンを正常な非アレルギータンパク質と一緒に投与すると、第二タンパク質に対するIgE反応を誘発した。このことは、タンパク質分解活性提携しながら活性化するということを示している。タンパク質分解活性が免疫反応に影響するというメカニズムは、前記活性が細胞表面調節分子上に影響することに起因するものであると説明されている。これらの及び他の反応に基づいて、応答細胞の表面からCD23及びCD25を除去することは、免疫反応におけるタンパク質分解活性の役割を合理的に説明している。それにも関わらず、本分野において用いられている方法はタンパク質のアレルギー性におけるプロテアーゼ活性の寄与について充分に研究してはいなかった。
発明の概要
本発明はプロテアーゼの比較可能なアレルギー性を評価する手段を提供する。特に、本発明はヒトにおいてアレルギー反応を誘発する任意のプロテアーゼに対するポテンシャルを質的に評価する手段を提供する。更に本発明は各種製品に用いるために低いアレルギー性を有するプロテアーゼを選択する方法を提供する。
幾つかの好ましい態様において、本発明はヒト及び他の動物から得られるサイトカイン上のプロテアーゼ活性を決定するための方法及び組成物を提供する。幾つかの更なる好ましい態様において、細胞表面マーカーを除去するプロテアーゼの能力を評価するための方法又は組成物が提供される。
幾つかの代替的な特に好ましい態様において、本発明は各種サイトカインにおけるセリンプロテアーゼの活性を決定するのに好適な組成物及び方法を提供する。幾つかの最も好ましい態様において、前記プロセスはスブチリシンである。幾つかの更なる好ましい態様において前記プロテアーゼはBPN’Y21L.バチルスレンタススブチリシン、スブチリシンCarsberg、LG21スブチリシン、及びN155Gスブチリシンである。しかしながら、本発明はスブチリシンを特定のものに限定することを意図してはいない。
幾つかの追加的な好ましい態様において、本発明は、他の動物から得られたサイトカインのほかにヒトサイトカインを含む各種サイトカイン上のプロテアーゼの活性を決定するのに好適な組成物及び方法を提供する。幾つかの態様において、インターロイキン、インタフェロン、及び形質転換成長因子からなる群より選択されるすくなくとも1つのサイトカイン上のプロテアーゼの活性を評価するための組成物及び方法が提供される。しかしながら、本発明を特定のクラス又は群のサイトカインに限定することは意図していない。
本発明は所望のサイトカインの免疫原性を減らす方法を提供する。前記方法は、所望のサイトカインを少なくとも1つのセリンプロテアーゼに曝して免疫原性の低いサイトカインを生成する工程を含む。幾つかの態様において、前記サイトカインは、ヒトサイトカインである。幾つかの好ましい態様において、前記サイトカインはIL−4、IL−3、IL−12及びIL−10から成る群より選択される。更なる態様において、前記セリンプロテアーゼは、バチルスレンタススブチリスン(Bacillus lentus subtilisin)、バチルスアミロリケファシエンススブチリシン(B. amyloliquefaciens subtilisin)、並びに、前記バチルスレンタススブチリスン(B. lentus subtilisin)及びバチルスアミロニケファシエンンススブチリスン(B. amyloliquefaciens subtilisin)の変異体から成る群より選択される。幾つかの好ましい態様において、前記スブチリスンはBPN’Y21Lである。幾つかの追加的な態様において、前記方法は更に所望のサイトカインと低い免疫原性を有するサイトカインの活性を比較する工程を含む。更なる追加的な態様において、低い免疫原性を有す複数のサイトカインが生成される。
本発明は、末梢血液細胞から細胞表面マーカーを除去するための方法を提供する。前記方法は、末梢血液細胞を少なくとも1つのセリンプロテアーゼに曝して細胞表面マーカーが除去された末梢血液細胞を生成する工程を含む。幾つかの態様において、前記細胞表面マーカーはHLA−DR、CD86、CD4、及びCD8から成る群より選択される。幾つかの好ましい態様において、前記末梢血液細胞は単核細胞である。追加的な態様において、前記セリンプロテアーゼはバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)、バチルスアミロリケファシエンススブチリスン(B. amyloliquefaciens subtilisin)、Carlsberg、LG12並びにバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)及びバチルスアミロリケファシエンススブチリシン(B. amyloliquefaciens subtilisin)の変異体から成る群より選択される。更なる好ましい態様において、前記セリンプロテアーゼはBPN’Y21L及びBPN’Y217変異体N155Gから成る群より選択される。
図1は、細胞表面分子の発現における酵素活性を示すグラフである。ヒト抹消血液単核細胞をPBS中60分の反応時間で記載の酵素濃度で処理した。酵素反応を2%のFCSで停止した。BPN’Y217Lを黒四角で示す。スブチリシンを白ひし形で示す。パネルA及びBにおいて、FSC/SSCパラメーターを用いて単核球についてPBMCをゲートした。一方パネルC乃至Eについて、FSC/SSCパラメーターを用いてリンパ球上でPBMCをゲートした。パネルFは、PHAブラストをFSC/SSC上にゲーティングして30分間酵素で処理した結果を示す。パネルAは、CD86の結果を示す。パネルBはHLA−DRの結果を示す。パネルCはCD3の結果を示す。パネルDはCD4の結果を示す。パネルEはCD8の結果を示す。パネルFはCD25の結果を示す。
図2はBPN’Y217L及びバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)が、ヒトサイトカインにおいて異なる活性を有することを示している。これらのグラフにおいて、BPN’Y217L(四角)、スブチリシン(ひし形)、又はN551G(トライアングル)は5%ヒト血清中37℃で18時間、記載のサイトカインとインキュベートした(パネルAはIL−4の結果を示す。パネルBはIL−13の結果を示す。パネルCはIL−20p70の結果を示す。パネルDはIL−10の結果を示す。)。残りのサイトカインレベルはELISAアッセイを用いて測定した。
図3はバチルスリケニフォルミス(Bacillus licheniformis)Carlsberg及びバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)がIL−4、IL−10、IL−12及びTGF−βにおいて同様の活性を有することを示す。BPN’Y217L(四角)、バチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)又はバチルスリケニフォルミス(Bacillus licheniformis)Carlsberg(三角)を記載のサイトカインとともに、5%ヒト血清中37℃で18時間インキュベートした(パネルAはIL−4の結果を示す。パネルBはTGF−βの結果を示す。パネルCはIL−12p70の結果を示す。パネルDはIL−10の結果を示す。)。残りのサイトカインレベルはELISAアッセイを用いて測定した。
図4は酵素活性がIL−4の機能活性を減らすことを示すグラフである。これらの実験において、500ng/mlのヒトIL−4を記載の濃度のバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)(ひし形)、BPN’Y217L(四角)、又はバチルスリケニフォルミス(Bacillus licheniformis)Carlsberg(三角)で37℃、一晩処理した。酵素をPMSFの添加により失活させ、その後、1ウェル当り2×10個のTF−1細胞を添加した。分化は3日目に測定した。未処理対照培地は500ng/mlのIL−4を含み、31099CPMの平均値を示した。
発明の説明
本発明はプロテアーゼのアレルギー性を比較し、評価するための方法を提供する。特に本発明は任意のプロテアーゼのヒトにおけるアレルギー反応を誘発するポテンシャルを質的に評価する手段を提供する。更に、本発明は各種製品に用いるために、減少したアレルギー性を有するプロテアーゼを選択するための手段を提供する。
定義
ここに違った形で定義されない限り、そしてここに使ったすべての技術用語、科学用語は、一般的に、この発明の属する分野の当業者によって理解されているのと同じ意味を持っている。例えば、Singleton and Sainsbury、Dictionary of Microbiology and Molecular Biology、 2d ed.、 John Wiley and Sons、 New York (1994)、及びHale and Marham、The Harper Collins Dictionary of Biology、 Harper Perennial、 NY (1991)は本発明で用いられる全般的な用語の多くについての一般的な辞書である。ここに説明されたそれらに類似しているか、等しいどのような方法と原料でも本発明の実行またはテストに用いることができるけれども、好適な方法と原料は説明される。従って、すぐ下で定義された用語はこの明細書によってより完全に定義される。
本明細書において、「免疫反応」の語は、免疫原に対して生物個体(例えば、ヒト又の動物)において増強される免疫学的反応を言う。この語は、液体(すなわち、抗体−仲介)、細胞、及び非特異的、免疫反応を含むがこれらに限定されない、すべてのタイプの免疫反応を含む。幾つかの態様において、この語は集団の免疫レベル(すなわち、特定の抗原に対して「免疫」がある及び/又は特定の抗原に対して「免疫がない」ヒトの数)を示す。
本明細書で用いる「減らされた免疫原性」は本来の野生型(例えば、親又は源)タンパク質と比較したときの変異体(例えば、誘導体)タンパク質に見られる免疫反応の低減を意味する。本発明の好ましい態様において、源タンパク質と比較したときに、in vivo及び/又はin vitroにおいて、より小さいロバスト免疫反応を刺激する変異体タンパク質が提供される。減らされた免疫原性を有するこれらのタンパク質は、生物製品、タンパク質治療、食品及び飼料、パーソナルケア製品、界面活性剤並びに、他の治療法、検査方法等の他に他の消費製品を含むがこれらに限定されない各種製品に用いることができる。
本明細書において、「高められた免疫原性」の語は、本来の野生型(例えば、親又は源)タンパク質と比較したときに、変異体(例えば、誘導体)タンパク質に見られる免疫反応が高められていることを意味する。本発明の好ましい態様において、源タンパク質と比較して、in vivo及び/又はin vitroにおいて、より高いロバスト免疫反応を刺激する変異体タンパク質が提供される。高められた免疫原性を有するこれらのタンパク質は、各種治療法、検査方法等の他にワクチン、生物生成物、治療、食品及び飼料添加剤を含むがこれらに限定されない各種製品に用いることができる。
本明細書で用いるように、「減らされたアレルギー性」の語は、本来の野生型(例えば、親又は源)タンパク質と比較したときに、変異体(例えば、誘導体)タンパク質に見られるアレルギー性免疫反応が低減されていることを意味する。本発明の好ましい態様において、源タンパク質と比較したときに、in vivo及び/又はin vitroにおいて、より小さいロバストアレルギー反応を刺激する変異体タンパク質が提供される。低められたアレルギー性を有するこれらのタンパク質は、生物製品、タンパク質治療、食品及び飼料、パーソナルケア製品、界面活性剤並びに、他の治療法、検査方法等の製品を含むがこれらに限定されない各種製品に用いることができる。
本明細書で用いる「サンプル」の語は、最も広い意味に用いられる。しかしながら、好ましい態様において、この語は、解析され、同定され、修飾され、及び/又は他の組成物と比較される所望の組成物を含むサンプル(例えば、アリコート)を意味する。
本明細書で用いる「Tリンパ球」及び「T細胞」の語は、T細胞前駆体 (T細胞レセプター遺伝子を再構築していないThy1陽性細胞を含む)から、成熟T細胞(すなわち、CD4又はCD8のどちらか一方に陽性である表面TCR陽性細胞)までの、Tリンパ系統内のあらゆる細胞を含む。
本明細書で用いる、「細胞表面マーカー」の語は、特定のタイプの細胞の表面で発現する分子(「マーカー」)を意味する。例えば、T細胞は、CD3、CD4、CD8、CD25、CD86等を含むがこれらに限定されない各種「CD」(「クラスター分類(cluster designation)」)マーカーをその表面に発現させる。従って、細胞表面上の各種分子の発現は、お互いの細胞サブセットの区別に用いられる。
本明細書において、細胞表面マーカーの「除去」は、細胞表面分子を除去する効果のあるプロテアーゼを用いて、このプロテアーゼで処理した細胞の表面にマーカーが発現しないようにすることを意味する。プロテアーゼ処理が完全に全ての細胞表面マーカーを除去することは意図していないが、幾つかのケース及び/又は特定の条件下においては起こりうることである。
本明細書で用いる「タンパク質」の語は、アミノ酸及び当業者によりタンパク質と認められているあらゆる物質を意味する。「タンパク質」「ペプチド」及びポリペプチドの語は互換的に使用される。ペプチドがプロテアーゼのタンパク質であるということは、当業者は文脈から理解することができる。
本明細書で用いる、「所望のタンパク質」の語は、解析、同定、及び/又は修飾されるタンパク質(例えば、プロテアーゼ)を意味する。組み替えタンパク質の他に自然発生タンパク質も本発明に用いることができる。すなわち、本発明は、ヒト(及び/又の動物)の免疫原性反応を特徴付ける、及び/又は調節するのに好適なあらゆるタンパク質を用いることができる。幾つかの態様において、ホルモン、サイトカイン、抗原、酵素、構造タンパク質、及び結合タンパク質を含むタンパク質が本発明に用いることができる。幾つかの好ましい態様において、「所望のタンパク質」は「所望のサイトカイン」である。
本明細書において、「サイトカイン」の語は、免疫システムにおいて細胞の中の多くの重要な相互作用を制御する可溶性媒体を意味する。サイトカインは細胞内シグナルペプチド及びグリコプロテインの多様なグループを含む。大部分は遺伝的及び構造的に似通っている。各サイトカインは各種刺激に対する反応における細胞タイプにより選択され、標的細胞の成長、移動性、分化、及び/又は機能に対して独特の影響を生じる。総じて、サイトカインは免疫及び炎症システムにおいてだけでなく、外傷治癒、造血、血管新生、及び他の多くのプロセスに含まれる。この語は、構造及び通常用いられている学名に関係なく全ての各種サイトカインを含むことを意図している。例えば、この語は「モノカイン」(すなわち単核球により生成されるサイトカイン)のほかに「リンフォカイン」(すなわち、リンパ球により生成されるサイトカイン)も含むことを意図する。
本明細書で用いる「サイトカインレセプター」の語は、サイトカインを認識して結合するレセプター分子を意味する。この語は細胞に結合するサイトカインレセプターのほかに可溶性サイトカインレセプターも含むことを意味する。この語は、サイトカインレセプターへのアミノ酸及び/又は核酸配列の置換、欠失、及び/又は付加を含む、修飾されたサイトカインレセプター分子(即ち、変異サイトカインレセプター)も含むことを意図する。従って、この語は野生型のほかに、組み換えサイトカインレセプター、合成サイトカインレセプター、並びに変異体サイトカインレセプターを含むことを意図する。
本明細書において用いる「野生型」及び「天然」タンパク質は、自然界に見られるものである。「野生型源」及び「野生型遺伝子」の語は、本明細書において互換的に使用され、宿主細胞中に本来ある又は自然発生する配列を意味する。幾つかの態様において、この野生型配列はタンパク質工学的な目的における開始点である所望の配列を意味する。
本明細書において用いられる、「プロテアーゼ」は天然プロテアーゼの他に組換えプロテアーゼも意味する。この「プロテアーゼ」の語は、関連するプロテアーゼのプレ型、プロ型の他にプロテアーゼの成熟型も意味する。プロテアーゼのプレプロ型は、プロテアーゼのアミノ末端に作動可能に結合している配列、及びこのプロ配列のアミノ末端に作動可能に結合している「プレ」又は「シグナル」配列を有するプロテアーゼの成熟型を含む。プロテアーゼは、プロテアーゼ又はペプチドのペプチド結合を切断するために作用する酵素である。自然発生プロテアーゼは、例として、α−アミノアシルペプチドヒドロラーゼ、ペプチジルアミノ酸ヒドロラーゼ、アシルアミノヒドロラーゼ、セリンカルボキシペプチダーゼ、メタロカルボキシペプチダーゼ、チオールプロテアーゼ、カルボキシルプロテアーゼ、及びメタロプロテアーゼ等を含むがこれらに限定されない。エンド−及びエキソ−プロテアーゼのほかに、セリン、メタロ、チオ、及び酸プロテアーゼも含まれる。幾つかの好ましい態様において、キモトリプシン及びスブチリシン等のセリンプロテアーゼが用いられる。キモトリプシン及びスブチリシンはアスパラギン、ヒスチジン、及びセリンを含む触媒トリアド(triad)を有する。スブチリシンプロテアーゼにおいて、カルボキシ末端からのアミノ酸の相対的な順番は、アルパラギン酸−ヒスチジン−セリンである。キモトリプシンプロテアーゼにおいて、カルボキシ末端からのアミノ酸の相対的な順番は、ヒスチジン−アルパラギン酸−セリンである。スブチリシンは通常バクテリア、糸状菌、又は酵母の源から得られるが、本明細書で用いる「スブチリシン」の語は、上で定義したスブチリシンプロテアーゼの触媒トライアド(triad)を有するセリンプロテアーゼを意味する。更に、ヒトスブチリシンは、例えば、ヒト由来プロテアーゼのケキシンファミリーのような、スブチリシン活性を有するヒト由来のプロテアーゼである。スブチリシンは当業者に知られており、例えば、バチスルアモロリケノフォルミススブチリシン(B. amyloliquefaciens subtilisin)(BPN’)、バチスルレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)、(例えば、SAVINASE(登録商標)スブチリシン)、バチルススブチススブチリシン(Bacillus subtilis subtilisin)、バチルスレンタススブチリシン(Bacillus licheniformis subtilisin)(例えば、米国特許No.4,760、025(RE34,606)、米国特許No.5,204,015、米国特許No.5,185,258、EP0328299及びWO89/06279参照のこと)。
本明細書において、機能的に似ているプロテアーゼは「関連プロテアーゼ」と定義される。幾つかの態様において、これらのプロテアーゼは、固体のクラス間の違い(例えば、バクテリアスブチリシンと糸状菌スブチリシン)を含む、異なる遺伝子及び/又は種(例えば、バチルススブチリススブチリシン(Bacillus Subtitles subtilisin)及びバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin))由来である。追加的な態様において、関連プロテアーゼは同じ種から提供される。すなわち、本発明を任意の源からの関連プロテアーゼに限定することは意図していない。
本明細書において、「誘導体」という用語は、前駆体タンパク質(例えば、天然プロテアーゼ)に対し、C末端とN末端のうちの一方もしくは両方に1個以上のアミノ酸を付加し、あるいは、そのアミノ酸配列内の1つ又は異なるいくつかの部位において1個以上のアミノ酸を置換し、あるいは、このタンパク質の一端もしくは両端またはそのアミノ酸配列内の1個所以上の部位において1個以上のアミノ酸を欠損させるか、又はそのアミノ酸配列内の1個所以上の部位において1個以上のアミノ酸を挿入することによって得られるタンパク質(例えば、プロテアーゼ)を意味する。タンパク質誘導体は、未修飾タンパク質をコードするDNA配列を修飾し、得られたDNA配列を適当な宿主細胞中で形質転換し、修飾DNA配列を発現させることにより調製することが好ましい。
関連(及び誘導体)タンパク質は、「変異体プロテアーゼ」も含む。好ましい態様において、変異体プロテアーゼは、一方の親プロテアーゼ及び他方の親プロテアーゼと比較すると、いくつかのアミノ酸残基のみが異なる。異なるアミノ酸残基の数は、1以上であり、好ましくは、1、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50または、それ以上である。ある態様において、変異体間で異なるアミノ酸の数は、1から10の間である。特に好ましい態様において、関連プロテアーゼ及び特定の変異体プロテアーゼは、少なくとも、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、及び、99%のアミノ酸配列の相同性を有する。加えて、本明細書で用いられる関連プロテアーゼ又は変異体プロテアーゼは、プロミネント領域の数が、他の関連プロテアーゼ又は親プロテアーゼとは異なる。例えば、幾つかの態様において、変異体プロテアーゼは、親タンパク質とは異なる1、2、3、4、5、又は10の対応するプロミネント領域を有する。1つの態様において、変異体のプロミネント対応領域は、免疫反応のバックグラウンドレベルのみを生産する。
本明細書で用いている「対応する」残基とは、プロテアーゼまたはペプチド内に列挙された位置にある各残基、あるいはプロテアーゼまたはペプチド内に列挙された各残基と類似、相同もしくは同等である残基を意味する。
本明細書で用いる「対応する領域」の語は、通常、関連プロテアーゼ又は親プロテアーゼ中の類似する位置を言う。
本明細書で用いる「類似の(アナロガス)配列」は所望のタンパク質と、同じ機能、三次構造及び/又は、保存残基を有するタンパク質内の配列を言う。具体的な好ましい態様において、類似の配列は、エピトープ又はエピトープの近くにある配列を含む。例えば、アルファヘリックス又はベータシート構造を含むエピトープ領域内で、類似配列内で置換されたアミノ酸は、同じ特定の構造を維持していることが好ましい。
本明細書で用いる「相同(ホモログ)タンパク質」とは、所望のタンパク質(例えば、プロテアーゼ)と同様な作用、構造、抗原性反応/または免疫原性反応を有するタンパク質(例えば、プロテアーゼ)を意味する。相同タンパク質(例えば、プロテアーゼ)と所望のタンパク質(例えば、プロテアーゼ)とは、必ずしも進化の上で関係がなくてもよい。従って、この用語は、異なる種から得られる機能的に同じタンパク質(例えば、プロテアーゼ)を含むと考えられる。好ましい実施態様としては、所望のタンパク質内のエピトープを相同タンパク質からの類似のセグメントで置換すれば、変化による混乱を少なくすることができるので、所望のタンパク質と同様な三次および/または一次構造を有する相同タンパク質を用いることが望ましい。従って、多くの場合、相同性の高いタンパク質は、エピトープの置換の最も好ましい供給源となる。あるいは、所与のタンパク質のヒトにおける類似体に関心を向けることも有利である。
ここで用いる「相同遺伝子」とは、異なる種由来の、または通常は関連種由来の一組の遺伝子対をいい、それぞれが対応し、それぞれ同一または非常に類似しているものをいう。当該用語は種形成(すなわち、新しい種の進化)により分離した遺伝子(例えばオーソロガス遺伝子)、及び遺伝子重複により分離した遺伝子(例えばパラロガス遺伝子)を包含する。
ここで用いる「オーソログ」及び「オーソロガス遺伝子」とは種形成により共通祖先の遺伝子(すなわち相同遺伝子)から進化した異なる種の遺伝子をいう。通常、オーソロガスは進化の過程において同じ機能を保持する。新しく配列決定されたゲノムのオーソロガスを同定することで、信頼性の高い遺伝子機能の推測ができる。
ここで用いる「パラログ」及び「パラロガス遺伝子」とはゲノム内で重複していることにより関連した遺伝子をいう。オーソログは進化の過程を通して同じ機能を維持するが、パラログはいくつかの機能は最初の機能に関連するが、それに加えて新しい機能も有している。パラログ遺伝子の例としては、限定されないが、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ及びトロンビンをコードする遺伝子が挙げられ、これらは全てセリンプロテアーゼであり、同じ種内で一緒に発生する。
配列間の相同性の程度は、本発明の技術分野で知られている適切な方法で決定することができる(例えば、Smith and Waterman,Adv. Appl. Math.,2:482 [1981]; Needleman and Wunsch, J. Mol.Biol., 48:443[1970] ; Pearson and Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:2444 [1988]; the Wisconsin Genetics Software Package (Genetics Computer Group, Madison, WI)のGAP, BESTFIT, FASTA,及びTFASTA等のプログラム; 及び Devereux et al., Nucl. Acid Res., 12: 387-395 [1984]参照のこと)。
例えば、PILEUPは、配列のホモロジーのレベルを決定するのに有用なプログラムである。PILEUPは、累進的で対合的な配列法を用いて関係する配列の群から多重配列アラインメントを作り出す。アラインメントを作るための関係性の集積を示す系統樹(tree)もプロットすることができる。PILEUPは、Feng及びDoolittleの累進的アラインメント方法を簡素化したものである(Feng and Doolittle, J. Mol. Evol., 35:351-360 [1987])。この方法は、Higgins及びSharpによって述べられた方法と同じである(Higgins and Sharp, CABIOS 5:151-153 [1989])。有用なPILEUPパラメーターは、3.00のデフォルトギャップウエイト、0.10のデフォルトギャップレングス、及び、ウエイトエンドギャップを含んでいる。他の有用なアルゴリズムの例は、Altschul等によって述べられたブラストアルゴリズムである(Altschul et al., J. Mol.Biol., 215:403-410, [1990]; and Karlin et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5787 [1993])。ある具体的なBLASTプログラムは、WU-BLAST-2プログラムである(Altschul et al., Meth.Enzymol.266:460-480 [1996]参照のこと)。「W」、「T」及び「X」のパラメーターは、アラインメントの速度及び感度を決定する。BLASTプログラムは、デフォルトとして、ワード長(W)11、BLOSUM62得点マトリックス(Henikoff、Henikoff、Proc. Nat‘l Acad. Sci. USA、 89:p10915(1989)参照)アラインメント(B)50、期待値(e)10、M’5、N’-4、および両ストランドの比較を用いる。
本明細書で用いる「ヌクレオチド配列の相同性の割合(%)」は、候補配列中にある、配列のヌクレオチド配列と同一であるヌクレオチド残基の割合として定義される。
本明細書で用いる、「ハイブリダイゼーション」の語は、本発明の技術分野で知られているように、塩基の対合を通じて、核酸のストランドに相補的なストランドが結合するプロセスであると定義される。
本明細書で用いる、「最大ストリンジェンシー」は通常約Tm−5℃(プローブのTmより5℃低い)で起こり、「高ストリンジェンシー」はTmより約5〜10℃低く、「中間ストリンジェンシー」はプローブのTmより約10〜20℃低く、そして「低ストリンジェンシー」はTmより約20〜25℃低い。機能上、最大ストリンジェンシー条件はハイブリダイゼーションプローブと同一な配列を同定するために用いることができ、中から低いストリンジェンシーなハイブリダイゼーションは相同なポリヌクレオチド配列を同定するために用いることができることは当業者に理解されている。
本明細書で用いる「等しい残基」の語は、特定のアミノ酸残基を共有するタンパク質を言う。例えば、等しい残基は、X線結晶化学によって同定される三次構造を有するあるタンパク質(例えば、所望のプロテアーゼ)の三次構造のホモロジーレベルを検出することによって同定される。等しい残基は、前駆体タンパク質の特定のアミノ酸残基の2個以上の主鎖原子の原子座標が位置合わせ後に0.13nm、好ましくは0.1nm以内であるものと定義される。位置合わせは、対象とする非水素タンパク質原子の原子座標について最大の重複を生じるように最良のモデルが配向、配置された後に達成される。この最良のモデルは、結晶学及びタンパク質の特徴付け/解析の分野において当業者に知られている方法を用いて検出され、利用できる最高の解像度において回折実験データの最低のRファクターが得られる結晶学的なモデルである。
いくつかの態様において、修飾には、好ましくは、前駆体酵素のアミノ酸配列をコードする「前駆体DNA配列」を用いるが、前駆体タンパク質の操作によってでも行うことができる。保存されない残基の場合には、1以上のアミノ酸の置換は、自然界に見られるものに対応しないアミノ酸配列を有する変異体を生産する置換に限定される。好ましい態様において、保存残基の場合、そのような置換は自然発生的する配列にはならない。本発明によって提供される誘導体は、更に、タンパク質の特徴を変える化学修飾も含む。
幾つかの好ましい態様として、タンパク質遺伝子は、適切な発現プラスミドに結合される。次いで、このクローン化したタンパク質遺伝子は、タンパク質遺伝子を発現するための形質転換または形質移入に用いられる。このプラスミドは、プラスミド複製に必要なよく知られたエレメントを含有するように宿主内で複製可能なように設計されるか又は宿主染色体中に組み込まれるように設計することができる。必要なエレメントは、効率的な遺伝子発現のために提供される(例えば、目的の遺伝子に作動可能なように結合したプロモーター)。いくつかの実施態様として、必要なエレメントは、もしそれが、外因性である又はタンパク質遺伝子の内性ターミネーター領域により提供される転写ターミネーター(真核宿主細胞のポリアデニル化領域)を認識するならば遺伝子自身の相同プロモーター (即ち、その宿主細胞により転写される)として与えられる。いくつかの態様として、プラスミド感染宿主細胞の連続的な培養維持を可能にする抗生物質抵抗性遺伝子のような選択遺伝子も含まれる。
プロテアーゼを含む好ましい態様において、カゼイン、ケラチン、エラスチン、及びコラーゲンを含むがこれらに限定されない市販の基質に対する所望のプロテアーゼの相互作用を評価することにより所望のプロテアーゼ活性と変異体プロテアーゼ活性を決定し比較する。すなわち、プロテアーゼ活性は当業者に知られている好適な方法により決定される。プロテアーゼ活性を決定するための典型的なアッセイは、スクシニル−Ala−Ala−Pro−Pheニトロアニリド(SAAPFpNA)(サイテーション(citation))アッセイ、及び2,4,6−トリニトロベンゼンスルホネートナトリウム塩(TNBS)アッセイを含むがこれらに限定されない。SAAPFpNAアッセイにおいて、プロテアーゼはペプチドとp−ニトロアニリンとの間の結合を切断して405mmに吸収を持つ黄色の液体を生成する。TNBS色反応方法は、基質を遊離アミノ基を含むポリペプチドへの酵素的な加水分解を測定する。これらのアミノ基はTNBSを反応して黄色の複合体を形成する。従って、より濃い発色を示す反応により、活性がより高いことが示される。この黄色は当該分野において既知の各種解析法又はスペクトロフォトメーターにより決定される。
変異体プロテアーゼの他の特徴は、当該分野において既知の方法により決定される。典型的な特徴は、熱安定性、アルカリ安定性、及び各種基質、緩衝液、又は製品中での特定のプロテアーゼの安定性を含むがこれらに限定されない。
例えば、アルカリ安定性は当該分野で知られている好適な方法により測定される。好ましい態様において、アルカリ安定性における実質的な変化は、前駆体プロテアーゼと比較したときに、変異体の酵素活性の半減期が少なくとも約5%又はそれ以上の増加又は減少する(大部分の態様において、好ましくは増加する)。
更に、熱安定性は、当該分野で知られている好適な方法により決定することができる。好ましい態様において、熱安定性における実質的な変化は、比較的高温及び中性pHにさらして、前駆体プロテアーゼと比較したときに、変異体の酵素活性の半減期が少なくとも約5%又はそれ以上の増加又は減少する(大部分の態様において、好ましくは増加する)。
発明の詳細な説明
本発明はプロテアーゼのアレルギー性を比較し、評価するための方法を提供する。特に本発明はヒトにおけるアレルギー反応を誘発する任意のプロテアーゼのポテンシャルを質的に評価する手段を提供する。更に、本発明は、各種製品に用いるために、減少したアレルギー性を有するプロテアーゼを選択するための手段を提供する。
通常の空気アレルゲンによるタンパク質分解活性はTh2反応の促進として説明されてきた。Der p1等のタンパク質分解性アレルゲンはT及びB細胞の表面から免疫調節細胞表面マーカーを除去する。工業的プロテアーゼはアレルギー反応を含むみ及びその可能性を有することが知られている。更に、工業的プロテアーゼは職業的に暴露された作業員において別のアレルギーの可能性を示す。本明細書において多く述べているように、3つの工業的プロテアーゼ、バチルスレンタススブチリシン(B.lentus subtilisin)、BPN’Y217L及びバチルスリケニフォルミススブチリシン(B.lichniformis subtilisin)の細胞表面マーカー及びヒトサイトカインに対する影響を、アレルギー誘発のメカニズムの可能性について評価し、及びこれらの他の可能性に関しても評価した。
本明細書において、CD25、CD8、及びCD4の除去を含む、細胞表面マーカーに対してこれらのプロテアーゼが似た影響を有することが発見された。これらのプロテアーゼは、ヒトIL−10(即ち、インターロイキン−10)、TGF−β(即ち、軽質転換因子β)、及びIL−3に対して、有意な特異性(IC50値がng/mlの範囲である)を示すことが発見された。本発明を特定のメカニズムに限定することを意図しないけれども、観察されたアレルギーポテンシャルの違いの少なくとも1つの説明は、IL−4の活性に依存すると考えられる。即ち、関係するサイトカインの調節細胞上のこれらのプロテアーゼの活性がアレルギー性全体を説明することができると予測される。上で示したように、本発明を特定のメカニズムに限定することを意図してはいないけれども、サイトカイン対するタンパク質分解活性が、アレルギー誘発の一般的なメカニズムの少なくとも1つであることが予測される。
CD4+T細胞分化経路に沿ったこれらの活性化は抗原提示細胞による抗原特異的シグナルを生じる。抗原シグナルの分化発生を制御する因子は複雑であるが、サイトカイン仲介シグナルを含んでいる。サイトカインIL−4及びIL−12は天然CD4+T細胞の介入によりそれぞれTh2及びTh1細胞になる。IL−4はTh2反応の進行に必要とされている(例えば、Le Gros et al.,J.Exp. Med.,172:921[1990]参照)。T細胞活性の他の結果は、無反応性の誘発である。数多くのメカニズムがあり、それによって、発育の間の胸腺の外因性の抗原に反応する周辺における活性メカニズムの欠損、クローンの「イグノランス」(即ち、抗原に特異性を有するT細胞が封じ込められた抗原に対して反応を反応しない)、及び調節T細胞による反応の抑制を含む、抗原に対する耐性が確立されると信じられている。調節T細胞の分化は、TGF−β及びIL−10等のサイトカインシグナルに影響され、それらの生産に必要であることも示されている(例えば、Chen et al., J.Exp.Med.,198:1875及びLevings et al., 105:1162[2005]参照)。
IgE仲介過感作反応はTh2CD4+T細胞の優位な分化を特徴とする免疫反応のサブセットを生じる。アレルギー反応の誘発は粘膜表面で発生する傾向がある(例えば、肺及び腸)。本発明を特定のメカニズムに限定することを意図するわけではないが、肺及び腸の中の調節T細胞は非アレルギー性固体においてアレルギー性タイプの反応を制御していると信じられている。従って、抗原特異反応の調節の不具合は、幾つかの固体においてアレルギーを生じる結果になることが予測される。Th2タイプの反応に遭遇したタンパク質が通常の非アレルギー反応から免疫反応を生じるアレルゲンの性質は完全には理解されていない。しかしながら、多くの呼吸器系におけるアレルゲンを含む多くのアレルゲンはタンパク質分解活性を有すると説明されている。例えば、花粉アレルギーは、各種ペプチダーゼを含む多くのタンパク質の混合複合体であり、多くの組換えアレルゲンタンパク質もタンパク質分解活性を示す(Hewitt et al.,Allergy 53:60[1998]、及びBagarozzi et al.,Phytochem.,47:597[1998]参照)。
幾つかの実験において、不活性化されたプロテアーゼがアレルギー性を示さなかったことから、タンパク質分解活性はアレルギー反応を誘発するのに必要とされることが発見された(例えば、Shakib et al.,Clin. Exp. Allergy 30:751[2000];Pollpck et al., J.Immunol.,170:1746[2002];及びKheradmand et al., J.Immunol.,169:5904[2002]参照)。タンパク質分解活性を有するアレルゲンを通常の非アレルギー性タンパク質と共に投与すると、第二タンパク質に対するIgE反応を誘発することが発見された。このことは、タンパク質分解活性が提携しながら作用していることを示している。タンパク質分解活性が免疫反応に影響するというメカニズムは、細胞表面調節分子への影響を制御することを基に説明されている。反応している細胞からCD23及びCD25を除去すると、免疫反応におけるタンパク質分解活性の役割を十分に説明することができる。しかしながら、本発明をプロテアーゼ及び免疫反応を含む特定のメカニズムに限定することは意図しない。
すでに説明したように、工業的プロテアーゼの生産は曝された作業員において感作を誘発することが示されている(例えば、Cullinan et al., Novery et al.,上記;Pepys et al.,上記;Vanhanen et al., 上記;及びSchweight et al.,上記、参照)。上で示したように、感作の割合は、年間3乃至11パーセントの範囲である(例えば、Salo and Krichner 上記;及びSalo et al., Fund.Appl.Toxicol.,上記参照)。しかしながら、2つの高い特に関連するプロテアーゼ、バチルスレンタススブチリシン(B.lentus subtilisin)及びBPN’Y217Lは、曝された工場作業員において、明瞭に区別することができる異なる割合の感作を誘発する。労働の実施及び制御に関する政策の実施により職業的にアレルゲンに曝される作業員が減らすことができる(例えば、Salo andKrichner、上記;及びSalo、 上記参照)。職業的暴露中にであうプロテアーゼの量はin vivo及びin vitroにおいて細胞表面に確実に影響し、Th2反応を誘発するのに必要な酵素の量と一致しない。従って、本発明を開発する間、Th細胞分化を制御し、及びタンパク質分解活性によく反応する他の因子を調査した。2つの関連する工業的プロテアーゼのポテンシャルの違いを評価するために、各種試験を行い、ヒトサイトカインに対する各種工業的プロテアーゼ活性の可能性を評価した。
本発明の開発の間に得られた結果はヒトサイトカインがセリンプロテアーゼアレルギーに対して異なる感受性を有することを示している。調節T細胞に関係するサイトカインは試験された3つのプロテアーゼのよるタンパク質分解活性に最も感受性が高かった。IL−10、IL−13、及びTGF−βに対するIC50値は、100ng/ml未満であった。対照的に、Th1反応の確立に関係するサイトカイン、IL−12及びTNF−γは比較的感受性が低く、IC50の値がμg/mlのレベルであった。面白いことに、比較的低いアレルゲン性を有するBPN’Y217Lが、他の2つの関連するセリンプロテアーゼよりもIL−4上で有意な活性を示したので、Th2サイトカインIL−4は、アレルゲンポテンシーのインジケーターになると考えられる。しかしながら、本発明を特定のサイトカイン又はプロテアーゼ、単独又はこれらの組合せに限定することは意図しない。
IL−10及びTGF−βはマウス及びヒトの両方において調節T細胞の分化及びエフェクター機能の両方に関係するサイトカインである(例えば、Chen et al.,上記;Groux et al.Nature 389:737[1997];Yamagiwa et al.,J.Immunol.,166:77282[2001];Read et al., J. Exp. Med.,192:295[2000];及びAkbari et al., Nat. Immunol., 2:725[2001)参照)。非アレルギー性固体において、調節T細胞がアレルギータイプの反応を制御していると信じられていることから、試験されたプロテアーゼのアレルギー性質は、タンパク質抗原に反応する調節細胞の分化の抑制を介して、及び/又は前から存在している調節T細胞よる抑制活性の阻害を介して、免疫調節サイトカインIL−10及び/又はTGF−βのレベルを減らすことが予測される(Taylor et al., Int. Arch. Allergy Immunol., 135:73 [2004]; 及びAkdis et al., J. Exp. Med., 199:567 [2004])参照)。しかしながら、本発明特定のメカニズムに限定することは意図しない。
サイトカインはアレルギー性反応の進展に寄与していると説明されていることから、IL−13上に影響するプロテアーゼは重要である(Herrick et al., J. Immunol., 170:2488[2003]参照)。それゆえ、アレルギー反応が起きている微環境でこのサイトカインを減らすとアレルギー反応を減らすことが予測される。しかしながら、IgE誘発及び好酸球増加とは別に、IL−13は気道の過感作(AHR)及び粘膜の分泌を誘発することが示されていることから、IL−13もアレルギー性喘息の進展において独特の役割を果たしていることが予測される(Grunig et al., Science 282:2261[1998]; Wills−Karp et al., Science 282:2258[1998]; 及びFord et al., J. Immunol., 167:1769[2001]参照)。IL−4の通常のレベルの存在下におけるIL−13レベルの低下は、AHR及び粘膜分泌性喘息を伴わないIgE仲介アレルギー反応を示す結果となる。マウスにおけるこれらの酵素の経年試験の間、気道過感作は起こらなかった(Robinson et al., Fund. Appl. Toxicol., 34:15[1996]参照)。アスペルギルスタンパク質分解酵素のマウス経年試験においても、AHRの誘発を示さなかった(Kherammand et al.,上記参照)。AHRの進展とは関係なく、これらの特定の酵素は独特のタイプのアレルギー反応を誘発した。しかしながら、上で述べたように、本発明を特定のメカニズムに限定することは意図しない。
他の調節メカニズムもプロテアーゼ活性に影響されていることが予測される。例えば、CD8+サプレッサー細胞は、アレルギー性炎症のマウスモデルにおいて抑制調節を示すことが近年説明され、証明されてきた(例えば、Stock et al., Eur. J. Immunol., 34:1817[2004]参照)。本明細書で述べるように、細胞表面のCD8は、酵素、他のメカニズムに対してとても敏感であり、それゆえ、酵素が抑制反応を修飾することが予測される。IL−2レセプターアルファ鎖(CD25)は活性化したT細胞とCD4の両方のマーカーであり、foxp3発現は調節T細胞のマーカーである。バチルスレンタススブチリシン(B.lentus subtilisin)及びBPN’Y217はPHA誘導PBMCブラストの表面から、とても低い酵素濃度でCD25を除去する。細胞表面からのCD25の除去は引き続き起こるT細胞の活性化に影響することが予測される。即ち、このことは、一つのメカニズムとして提唱されており、それゆえ、幾つかの他のタンパク質分解アレルゲンはそれらの影響を仲介している(例えば、Schultz et al., J. Exp.Med. 187:271[1998];及びShakib et al., Immunol. Today 19:313[1998]参照)。本明細書で説明する酵素の2つは職業的暴露の作業員において、異なるアレルギー性能を有しており、バチルスレンタススブチリシン(B.lentus subtilisin)はBPN’Y217よりも強い。しかしながら、本明細書で説明するように、CD25を含む、細胞表面マーカー全体への影響は異ならない。唯一の有意な違いは、IL−4に対するタンパク質分解特異性である。低いアレルギー性プロテアーゼはIL−4に対して有意に低いIC50の値を示す。この結果は、より高いアレルゲンであるバチルスレンタス(B.lentus subtilisin)が微環境における適合性を変えずに、IL−4のレベルを脱して(leaving)、IL−10及びTHG−βの局所的濃度を減らし、調節活性を減らすことによりその影響を仲介することを示している。このことは、Th2に基づく免疫反応の進行をサポートすることが予測される。しかしながら、上で述べたように、本発明を任意の特定のメカニズムに限定することは意図しない。
影響を生ずるのに必要な濃度がとても低いことから、サイトカイン上のプロテアーゼの作用は濃度に関係があることが予測された。公知の細胞表面マーカー発現におけるタンパク質分解性アレルゲン分子の影響とは対照的に(CCD25除去のために5−10μg/ml(Shakib et al.,上記))、本明細書で述べたタンパク質分解活性に対する結果は、pg/mlレベルのサイトカインに対するIC50レベルを示した。これらのアッセイ全ては、5%ヒト血清を含む培地で実施されたので、サイトカイン分子の有意な特異性が示された。in vivoにおいて影響が観察されるのに必要な、他のプロテアーゼの濃度とは異なり、工業的にセッティングされているこれらのプロテアーゼの暴露はとても低い。しかし、このような濃度においてもin vivoにおいてアレルギータイプの反応が引き起こされている。例えば、Der p1は10μg/マウスの濃度でin vivoにおいて投与すると、Th2及びIgEに対してゆるぎ(skewing)を引き起こす一方で、この濃度はin virtoで生物学的影響を示すのに必要な濃度を同じではない(Gough et al., J. Exp. Med., 190:1897[1999]参照)。同様に、in vivoモデルにおいて、アスペルギルスフミガタス(Aspergillus fumigatus)プロテアーゼは33μg/マウスの濃度でTh2反応の発生に活性を示す(Kheradmand et al.,上記参照)。
多くのアレルゲンは、タンパク質分解活性を有していると報告されている(Hewitt et al., Allergy 53:60 [1998]; Stewart et al., Curr. Opin. Allergy Clin. Immunol, 1:95 [2001]; 及びWidmer et al., Clin. Exp. Allergy 30:571 [2000])。更に、花粉粒子はサブスタンスP及びアンギオテンシン1及び2等の免疫調節ペプチドに対する活性を有するセリンエンドペプチダーゼを含む、タンパク質の混合複合体から成る(Bagarozzi et al., Phytochem., 47:593 [1998]; 及びBagarozzi et al., Am. J. Resp. Cell MoI. Biol., 18:363 [1998])。もし、免疫調節サイトカイン上のタンパク質分解活性が調節細胞の失活を引き起こし、引き続きアレルギータイプの反応が引き起こるならば、近くに存在する抗原に対する免疫反応も影響されるであろう。この影響は非アレルギー性タンパク質におけるプロテアーゼの増強効果を説明する(Kheradmand et al., 上記; Kurup et al., Int. Arch. Allergy Immunol., 129:129 [2002]; 及びSarlo et al., J. Allergy Clin. Immunol., 100:480 [1997])。このことは、アレルギー性ドナーが単一のタンパク質に対して本当にアレルギー性を有しているという観察についての1つの説明を提供する。
以下の実施例は、特定の好ましい態様及び本発明の側面を説明する。説明される実施例に本発明を限定することは意図しない。
以下の実験に関する開示においては、次の略語が適用される:eq(等価物);M(モル濃度の);μM(マイクロモル濃度の);N(ノルマル);mol(モル);mmol(ミリモル);μmol(マイクロモル);nmol(ナノモル);g(グラム);mg(ミリグラム);kg(キログラム);μg(マイクログラム);L(リットル);ml(ミリリットル);μl(マイクロリットル);cm(センチメートル);mm(ミリメートル);μm(マイクロメートル);nm(ナノメートル);℃(摂氏温度);h(時間);min(分);sec(秒);msec(ミリ秒);xg(倍比重);Ci(キュリー);OD(光学密度);ダルベッコ(Dulbecco’s)リン酸緩衝溶液(DPBS);HEPES(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン―N−[2−エタンスルホン酸]);HBS(HEPES緩衝生理食塩液);SDS(ドデシル硫酸ナトリウム);トリス−HCl(トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン-塩酸);IC50(50%の抑制濃度);Klenow(DNAポリメラーゼIラージ(Klenow)フラグメント);rpm(1分間当たりの回転数);EGTA(エチレングリコール-ビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N’,N’−四酢酸);EDTA(エチレンジアミン四酢酸);SPT+(皮膚針試験陽性);ATCC(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)、ロックビル、メリーランド州);BDIS(ベクトン−ディックソンイムノサイトメトリーシステム、サンジョース、カリフォルニア);ベンダーメドシステム(ベンダーメドシステム、ビエナ、オーストリア);セダーレーン(セダーレーンラボラトリーズ、オンタリオ、カナダ);ギブコ及びギブコ/ライフテクノロジーズ(ギブコ/ライフテクノロジーズ、グランドアイランド、ニューヨーク州);シグマ (シグマ・ケミカル社、セントルイス、ミズーリ州);ファルマシア
(ファルマシア・バイオテク社、ピスカタウェイ、ニュージャージー州);パーセプティブ(パーセプティブバイオシステム;フラミングハム、マサチューセッツ州);プロクター&ギャンブル(プロクターアンドギャンブル、シンシナティー、オハイオ州);ジェネンコア(ジェネンコアインターナショナル、パロアルト、カリフォルニア州);エンドゲン(エンドゲン、ウォーバン、マサチューセッツ州);セダーレン(セダーレン、トロント、カナダ);ダイナル(ダイナル、ノルウェイ);ノボ(ノボインダストリアル A/S、コペンハーゲン、デンマーク);バイオシンセシス(バイオシンセシス、スイスヴィラ、テキサス州);R&Dシステム(R&Dシステムインク、ミネアポリス、ニュージャージー州);トリラックスベータ(トリラックスベータ、ウォーレス、フィンランド);ウォーレス(ウォーレス、トラーク、フィンランド);デュポン/NEN(デュポン/NENリサーチプロダクツ、ボストン、マサチューセッツ州);トムテック(ハムデン、コネチカット州);およびストラタジーン (ストラタジーン、ラ・ホーヤ、カナダ)。
以下の実施例において、以下のプロテアーゼを用いた。バチルスレンタススブチリシン(B.lentus subutilisin)(スイスポートアソシエーションNo.P29600)、BPN’Y217L(スイスポートアソシエーションNo.P00782)、バチルスリケニフォルミススブチリシン(B.licheniformis subtilisin)(「Carlsberg」;アセッションNo.AAU40017)、LG−12(バチスル種、アセッションNo.U39230)及びBPN’Y217L N155G(「N155G」;このプロテアーゼは、合成培地suuc−pAAPFにおいて0.1%酵素までタンパク質分解活性を減らすアミノ酸置換を有するBPN’Y217Lの変異体である)。これらの酵素は、Bio Cad700Eシステム(パーセプティブ)、及びポリスチレン細孔ビーズのPOROS HS/Mレレジン(パーセプティブ)を用いた培地ブロスから精製され、1mMCaCl、pH5.8、20mMMES中、約45mg/mlで使用される。スブチリシンのアリコートは−20℃で使用されるまで凍結した。
ELISA 試験
ELISAアッセイは、試験酵素に曝した後のサイトカインの活性を決定するために用いた。これらの試験において、精製された組換えサイトカインはR&Dシステムより購入した。サイトカインは活性酵素と共に、5%ヒトAB血清含有RPM−1640(ギブコ)中で、37℃12乃至18時間培養した。酵素活性は1mMPMSFで停止した。ELISAはIL−2、IL−10、IL−12p70及びTHG−βのためのDuoSet ELISAキット(R&Dシステム)を用いて行った。インスタントEILSAキット(ベンダーメドシステムズ)をIL−4及びINF−γの測定のために用いた。全てのキットは、仕様説明書に従って使用した。IC50の値は検量線を用いて、50%の値のためには傾斜方程式を解くことにより回帰曲線から計算した。
細胞表面切断アッセイ
抹消血液単核細胞(PBMC)はスタンフォード血液センター(パロアルト、カリフォルニア)から購入した軟膜ドナーから調製した。軟膜物質はDPBSで希釈され、不連続のLymphopaqueグラジエント(ギブコ)上に分散された。PBMCはDPBS(ギブコ)中10細胞/mlになるように懸濁され、その後、各種濃度のスブチリシンとともに室温で1時間インキュベートされた。2%FCS(シグマ)をDPBS中に添加して、反応を停止し洗浄を繰り返した。酵素処理の後、細胞をDPB中で懸濁し、蛍光標識した、抗体で30分間室温でインキュベーションした。細胞をDPSで洗浄し、その後、FACCalibureフローサイトメトリー(BDIS)で解析し、データをセルクエストソフトフェアー(BDIS)で解析した。
機能アッセイ
TF−1細胞(CRL−2003)をATCCから購入した。IL−4とプロテアーゼを一晩インキュベーションした後、PMSFを最終濃度が1mMになるように添加した、TF−1細胞を3回洗浄し、96ウェルプレート中で1ウェル当たり2×10の細胞を酵素処理した細胞と培養した。培地を37℃、5%CO中で、48時間インキュベーションした。その後、トリチウム化したチミジン、0.5uCiを各ウェルに添加した。培地を18時間後に収穫し、Tri−Luxシンチレーションカウンター(Wallac)を用いてシンチレーションカウントを行った。
実施例1
細胞表面マーカー
これらの実験は、プロテアーゼにより細胞表面分子の除去が、後の免役反応のタイプに影響するかどうかを評価するために行う。特に、本明細書で述べるプロテアーゼは異なるアレルギーポテンシャルを有しているので、これらの細胞表面マーカーを除去することにより影響が区別可能であるかどうかを評価するために行う。ヒトPBMCをバチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin)及びBPN’Y217Lで処理した。処理後、細胞表面マーカーの存在をフローサイトメトリーを用いて検出した(図3)。いずれの酵素もヒト単核球の表面からHLA−DRをCD86を除去しなかった。実際に、酵素処理の結果はCD86及びHLA−DRの僅かではあるが再現性のある上向き調節となった。酵素は、CD3発現においても影響を及ぼさなかった。バチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin)及びBPN’Y217LはCD4の発現及びIC50において同一の活性を示した。しかしながら、BPN’Y217L処理は高投与において発現レベルを低め、IC50を低めた。PBMCの表面から除去されたCD4及びCD8の両方のIC50の値は、μg/mlの範囲であった。従って、この試験の結果は、細胞表面マーカーは、BPN’Y217L 及びバチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin)の両方により同様に除去されることを示す。
実施例2
ヒトサイトカイン上のセリンプロテアーゼの活性
ヒトサイトカインにおけるセリンプロテアーゼの活性を決定することを意図するこれらの実験において、BPN’Y217L及びバチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin)を5%ヒト血清中で、組換えヒトサイトカインと37℃で一晩インキュベーションした。対照として、BPN’Y217L変異体N155Gも試験した。N155Gはテトラペプチド基質succ−pAAPF上で対照酵素活性の0.1%の活性を示すことがわかっている。インキュベーションの後、プロテアーゼ活性をPMSFを最終濃度1mMで添加して停止した。残りのサイトカインレベルをELISAアッセイにより測定した。図2はIL−4、IL―13、IL−12及びIL−10の結果を示すグラフである。
BPN’Y217L及びバチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin)はIL−4以外の試験されたサイトカインの全てにおいて等しい活性を示すことがわかった。BPN’Y217L及びスブチリスンの間には、IL−4の検出可能なレベルを減らすのに必要な酵素のレベルにおいて有意な違いが存在する。以下の表1で示すように、BPN’Y217Lは約60倍以上の活性がある。これらのデータは示した2つの実験の結果を示す。表1において、「ND」は試験を行っていなことを示す。これらの酵素はIL−3においてng/mlの範囲で活性であった。一方、IL−10においては、μg/mlの投与の範囲で活性が見られた。従って、これらの試験において見られた結果はin vitroにおいてセリンプロテアーゼが低いレベルにおいてヒトサイトカインに上で活性があることを示している。
Figure 2008538921
これらの試験から得られた結果は、低いアレルゲン性は、IL−4上においてより活性を有することを示す。上で述べたように、4つの異なるセリンプロテアーゼのヒトサイトカインに対する活性を試験した。バチルスリケニフォルミス(B.licheniforimis)プロテアーゼCarlsberg及びバチルスレンタススブチリスン(B.lentus subtilisine)はアレルギー性の動物において等しい活性を有し、職業的に暴露された作業員においてほど同じ割合の感作を誘発する(例えば、Robinson et al.,Toxical.Sci.,43:39[1998]参照)。
BPN’Y217Lは動物モデルにおいて活性が低く、Carlsbergの約0.3倍のポテンシャルを有していた。BPN’Y217Lはヒトにおいて、Carlsberg又はバチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin)よりも低い感作の割合を示す。バチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin)及びCarlsbergの両者は、それらの同様なアレルギーポテンシーと同様に、試験されたサイトカインにおいて、等しいレベルの活性を示した(図3参照)。IC50の値は、IL−12においてμg/mlであり、IL−10及びTGF−βにおいて200ng/ml未満であった。例外はヒトIL−4であり、バチルスレンタススブチリスンB.lentus subutilisin)及びCarlsbergはBPN’Y217Lと比較してかなり低い活性を示した。
LG−12プロテアーゼはヒトサイトカイン全体に対してより活性が高い。しかしながら、そのIL−4に対して示した活性に依存して、バチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin)及びBPN’217Lの間を仲介するアレルギー性を有することが予測される。LG−12に対するヒト暴露のデータは無い。
表1が示すように、ヒトサイトカインにおけるプロテアーゼの活性は通常IC50がμg/mlのレンジ及びIC50がng/mlのレンジの2つのカテゴリーに分類される。セリンプロテアーゼの切断に対するサイトカインのコンパチビリティーは、IL−12及びINF−γに見られた。IL−4はバチルスレンタススブチリスン(B.lentus subutilisin))及びCarlsbergに対して耐性がある。感受性の高いサイトカインはIL−13、IL−10、及びTHF−βを含む。感受性の高いサイトカインに対するIC50の値は100ng/ml未満であるとされた。
これらの試験に含まれる酵素は高いセリンプロテアーゼ活性を有することが知られており、ELISAアッセイ成分を活性化する能力があるので、これらの試験に用いた3つのプロテアーゼは試験され、及びこのアッセイの大部分において用いられている試薬でコートされたマウスIgG1ELISAプレート検出可能な影響が見られなかった。このことは、試験されたサイトカイン上のタンパク質分解活性が生物学的機能に影響しないだけでなくELISAアッセイにおいて検出されうる能力が崩壊されていることを示している。この試験のために、ヒトIL−4を図2及び3において示したELISAアッセイに用いたのと同様にプロテアーゼで処理した。インキュベーション及びPMSFでの酵素反応停止の後、TF−1細胞に反応したIL−4をウェルに添加した。TF−1細胞の分化を3日目に検出した(図4参照)。TF−1細胞による分化の減少は、ELISAアッセイにおけるIL−4の減少と一致していた。従って、タンパク質分解活性はヒトIL−4の機能活性を減らす。
本明細書で言及する全ての特許及び刊行物は本発明が属する分野における当業者のレベルを示すために用いる。全ての特許及び刊行物は、明確に及び別個に参照により本明細書に援用される範囲において、参照により本明細書に援用される。
本発明の好ましい態様を説明したけれども、当業者は開示された態様の明らかな各種変更をすることができ、そのような変更は本発明の範囲内であることは理解されるであろう。
当業者は、本明細書において述べたほかに、言及した目的、結果及び利益を得るために本発明が適していることを理解する。本明細書で述べた組成物及び方法は、好適な態様であり、例示であり、本発明をこれらの態様に限定することを意図しない。当業者にとって、本発明の範囲の精神を逸せずに、本発明の各種置換及び変更をなし得ることは明らかである。
例示的に本明細書において開示された本発明は、本明細書において特定されていない任意の構成要素又は限定がなくても実施することができる。用いた文言及び表現は、説明のための言葉であり、限定をするための言葉ではない。それらの特徴を示す、又は説明する又はその一部分に等しいものを含むそのような文言及び表現の使用を意図するものではない。しかし、特許請求の範囲内における可能な変更は意図される。したがって、本発明は好ましい態様により説明されるけれども、ここで開示されたコンセプトの任意の特徴、修飾、及び変更は当業者によりなされ、そのような修飾の変更は本明細書において開示する特許請求の範囲内であると考えられる。
本発明は幅広く一般的に説明されている。包括的な開示の範囲内に当たる各下位概念も本発明の一部を形成する。このことは、削除された物質が本明細書に記載されているかどうかに関わらず、類概念から任意の主題を削除した条件付け又は負の限定を伴う、本発明の包括的な説明を含む。
図1は、細胞表面分子の発現における酵素活性を示すグラフを提供する。 図2はBPN’Y217L及びバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)が、ヒトサイトカインにおいて異なる活性を有することを示している。 図3はバチルスリケニフォルミス(Bacillus licheniformis)Carlsberg及びバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)がIL−4、IL−10、IL−12及びTGF−βにおいて同様の活性を有することを示す。 図4は酵素活性がIL−4の機能活性を減らすことを示すグラフである。

Claims (11)

  1. 所望のサイトカインを少なくとも1つのセリンプロテアーゼに曝して、免疫原性が減少しているサイトカインを生成する工程を含む、所望のサイトカインの免疫原性を減らす方法。
  2. 前記サイトカインがヒトサイトカインである、請求項1の方法。
  3. 前記サイトカインがIL−4、IL−13、IL−12、及びIL−10からなる群より選択される請求項2の方法。
  4. 前記セリンプロテアーゼがバチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)、バチルスアミロリケファシエンススブチリシン(B.amyloliquefaciens subtilisin)、並びに前記バチルスレンタススブチリシン(B.lentus subtilisin)及び前記バチルスアミロリケファシエンススブチリスン(B.amyloliquefaciens subtilisin)の変異体から成る群より選択される請求項1の方法。
  5. 前記スブチリスンがBPN’Y217Lである請求項4の方法。
  6. 減少した免疫原性を有する前記サイトカインの活性を前記所望のサイトカインの活性と比較する工程を更に含む請求項1の方法。
  7. 前記末梢血液細胞を少なくとも1つのセリンプロテアーゼに曝して細胞表面マーカーが除去された末梢血液細胞を生成する工程を含む、末梢血液細胞から細胞表面マーカーを除去する方法。
  8. 前記細胞表面マーカーがHLA−DR、CD86、CD4、及びCD8から選択される、請求項7の方法。
  9. 前記末梢血液細胞が単核細胞である請求項7の方法。
  10. 前記セリンプロテアーゼが、バチルスレンタススブチリシン(Bacillus lentus subtilisin)、バチルスアミロリケファシエンススブチリシン(B. amyloliquefaciens subtilisin)、Carlsberg、並びに前記バチルスレンタススブチリスン(B.lentus subtilisin)及び前記バチルスアミロリケファシエンススブチリスン(B.amyloliquefaciens subtilisin)の変異体から成る群より選択される請求項7の方法。
  11. 前記セリンプロテアーゼがBPN’Y217L及びBPN’Y217L変異体N155Gである請求項10の方法。
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