JP2007517049A - 再発性病状を治療するための組成物および方法 - Google Patents

再発性病状を治療するための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】
本発明は不安によって生じるか、または悪化する再発性内科的苦痛を緩和するための方法および組成物について述べる。苦痛に苦しむ対象は学習を向上させる薬剤と苦痛の治療に有用であると認められている二次的薬剤との併用を用いて治療される。代表的な苦痛には不眠症、勃起障害、女性の性機能不全、神経障害性痛み、注意欠陥障害およびうつ病が含まれる。
【選択図】 なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2003年12月29日に出願された米国特許仮出願である米国仮出願第60/533,003号、および2004年11月5日に出願された米国仮出願第60/625,253号に基づき優先権を主張するものである。
本発明は薬学的技術に関するものである。
不眠症および勃起不全等の健康障害に対して広く処方されている薬剤は、苦痛の生化学的生理現象のみを標的にしており、心理的要素を無視している。このようなことは、不眠症や勃起不全などの障害のための薬剤が、良好な生理的結果の副作用として、前記疾患に関連した不安の一時的な緩和に苦しむ個人をもたらす可能性があるために、機会を無駄にしている。しかし、この心理的「処置」は単に一時的なものであり、既存の薬学的療法は好ましい心理的反応を得るかあるいは確立する機会を軽視している。代わりに、障害に関して苦しむ個人の不安が再発し、障害の再発が誘発または悪化することが多い。
感情的に中性の刺激が、フットショックのような不健全で有害な刺激(無条件刺激[US])と一緒になる場合、古典的恐怖条件付けが生じる。その後、前の中性刺激(すなわち、現在の条件刺激[CS])によって多様な自律神経、ホルモン、および骨格応答を誘導することができ、これらは、ヒトにおいて恐怖の意識的経験を生じ、また、実験動物においては恐怖を操作的に定義するために使用される。条件刺激の恐怖誘導性特性は、無条件刺激の無い状態で条件刺激を繰り返し提示することによって消去することができる。消去は元の関連性の未学習を反映しているのではなく、むしろ、前の条件反応と競合する新しい関連が形成されたことに関与していると一般に考えられている。
認知神経科学の分野における最近の結果では、学習を向上させる薬物によって刺激に対する好ましい心理的反応が統合され得ることが示された。(国際特許第WO02/078629号はこの参照により本明細書に完全に組み込まれる)最近の臨床治験により、認知行動療法を受けている被験者は、治療セッションと同時に学習を向上させる薬物を投与した場合、臨床的治癒(例えば、75%未満)に到達するためのセッションの回数が実質的により少なくて済むことが示されたため、この結果は恐怖障害の治療において極めて重要であった(Davis,Arch Gen Psychiatry.2004;61:1136−1144)。学習の向上に適切な薬剤はD−サイクロセリン(「DCS」)である。DCSはFDAに承認された、特許期限の切れた、結核の二次治療であり(商標名Seromycin(登録商標)、以後「DSC」と称す、イーライリリー社販売)、慢性的投与により効果は制限されるか、または逆作用となる傾向があるが、学習の向上の副作用を有する。他の認知向上剤、特に他のグリシンNMDA受容体部分的作用薬もまた、有効であると考えられる。
したがって、先行技術では、学習を向上させる薬剤の急性的投与と併用した行動認知療法を有する恐怖障害の治療が述べられている。
先行技術ではまた、アルツハイマー病および神経精神病的障害を治療するためにNMDA作用薬の長期的投与について述べている。米国特許第6,228,875号明細書は、統合失調症、注意欠陥障害、およびその他の神経精神病障害を治療するためにDCS(または他のNMDA受容体作用薬)105〜500mgの長期的投与について述べている。そこでは他の薬剤と併用したDCSの急性投与の利点については教示していない。
前記先行技術では、うつ病、不眠症、勃起不全、および慢性的痛みのような他の障害の、これらの病状の薬物療法と学習を向上させる薬剤の急性的投与とを組み合わせた治療については述べていない。
不安要素を有する疾患や障害の治療を改善する組成物や方法についての技術が必要であると長い間考えられていた。本発明はこれらのニーズを満足させるものである。
本発明は不安によって引き起こされるか、または悪化する再発性の内科的苦痛を軽減するための方法および組成物について述べる。苦痛に苦しむ対象物は以下の組合せで治療される。
(1)学習を向上させる薬学的化合物および(二次的薬剤)
(2)特定の苦痛の軽減に有効であると認められる第2の薬学的化合物(主要薬剤)
我々の技術では、主要薬剤での治療から生じる心理的な利点を固定化することによって、前記主要薬剤の効力を向上する学習向上性二次薬剤として1若しくはそれ以上のNMDA受容体部分的作用薬を利用する。前記第2の薬学的化合物のみ、すなわち、主要薬剤のみで治療された対象と比べて、学習を向上させる化合物を含む前記薬学的な組合せを用いて治療された対象において、平均的に、前記苦痛はより大幅に軽減される。これらの利点が分子レベルまたは細胞レベルでの単純な生化学的な標的ではなく、対象の全体的心/体の応答に焦点が当てられるため、本発明の方法と組成物の有利な効果は、従来の生化学的検査ではしばしば観察されない。
本発明の方法および組成物に従って治療される代表的な障害には、不眠症、勃起不全、女性の性機能不全、神経障害性の痛み、注意欠陥多動障害、うつ病および不安障害が含まれる。いくつかの再発性内科的苦痛の場合、苦痛は一過性であり、薬剤の急性投与によって治療される。注目すべき例は勃起不全および女性の性機能不全である。関連する内在的な心理的要素があるいくつかの他の苦痛は、薬剤の日常的反復投与によって習慣的に治療される。代表的な苦痛には、なかでも、不眠症、(急性ベースでも治療される場合がある)、慢性痛、神経障害性痛み、不安、うつ病、および注意欠陥多動障害がある。本明細書において述べられる本発明は、前記対象に
(1)特定の病状を軽減する化合物と、
(2)学習を向上させる化合物と
を投与することを含むこれらの再発性内科的苦痛を緩和するための方法および組成物を目的とし、
ここで、特定の病状を治療する前記化合物は平均して、少なくとも24時間毎に1回投与され、学習を向上させる前記化合物、好ましくはNMDA受容体部分的作用薬は、1週間に2回以下の回数で、前記対象に投与される。
DCSが使用される実施形態において、学習を向上させる前記化合物はその後、DCSをより頻回に、すなわち、毎日、または一週間に3回若しくはそれ以上投与した場合、学習向上剤としての有意なプラス効果は有さず、マイナスの効果を有し得る。
本明細書で用いられる以下の各用語は以下に述べることに関連する意味を有する。
本明細書で用いられる冠詞「a」および「an」は冠詞の文法的対象の1若しくはそれ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指す。例えば、「an element」は1若しくはそれ以上の要素を意味する。
本明細書で用いられる「複数」は少なくとも2つを意味する。
本明細書で用いられる「FDA」は米国食品医薬品局を意味する。
本明細書で引用するあらゆる範囲は、包括的であり、例えば、「約50mg〜100mg」は50mgの組成物と100mgの組成物を含む。
本明細書で用いられる治療的「急性」投与は、前記対象の治療的有効量での学習または状態を向上させる薬物への長期間内の1回の暴露を意味する。この「急性」の定義に関連して、長期間とは4日間若しくは、それ以上、例えば、DCSの1週間に1回の投与は急性投与となる。24時間後にDCSの2回目の用量を対象に投与する場合は急性投与とはならない。即効性と遅効性の両方を有するように製剤化されているDCSの単回投与量の投与は、投与後12時間以内に対象のDCSの最高血中濃度が得られる場合は、急性投与となる。
「疾患」は動物(哺乳動物)の1つの健康状態であり、この場合、前記動物はホメオスタシスを維持できず、前記疾患が改善されないと、前記動物の健康は悪化し続ける。反対に、動物における「障害」とは、前記動物はホメオスタシスを妥当に維持できるが、前記動物の健康状態は障害がない場合より比較的好ましくないような状態である。障害は、治療しなくても、前記動物の健康状態がさらに低下する原因になるとは限らない。
本明細書で用いられる「再発性内科的苦痛」とは、ヒトにおける再発性または慢性の障害を指し、少なくとも個人によっては、障害への不安またはストレスによって生じるか、または悪化される。この定義の目的の場合、「不安」または「ストレス」は、障害についての関心、または心配、または懸念あるいは、心理的不快の状態である。不安またはストレスは対象によって認識される場合があり、または対象が意識しなくても存在する場合がある。障害への不安は、再発性内科的苦痛として定義されるすべての対象の障害に伴うとは限らない。反対に、ある対象が障害について不安または精神的重圧になる時がある場合は、障害の定義に当てはまる。本発明の目的のために再発性内科的苦痛を有すると言われる個人は本発明の方法で治療することができる1若しくはそれ以上の障害を有する。このように、個人は1つの障害を有するか、または本明細書に述べる方法によって治療することができる障害の布置を有する場合がある。本発明で意図する再発性内科的苦痛には、これらに限定されないが、勃起不全、女性の性機能不全、慢性の痛み、神経障害性痛み、不眠症、注意欠陥多動障害、嗜癖、疲労、不安障害、うつ病、偏頭痛および摂食障害が含まれる。
本明細書で用いられる対象は、医学的障害または疾患を軽減するための真剣な試みがなされた時に「治療される」、または「治療」の対象となる。例えば、治療が前記障害の軽減に実際に成功的であるかどうかにかかわらず、対象は前記障害の軽減を目的とする薬物を投与されることによって、障害を治療することができる。
本明細書で用いられる疾患または障害または再発性内科的苦痛は、前記疾患または障害または再発性内科的苦痛の症状の重症度、対象がこのような症状を経験する頻度、またはそれらの両方が減少された場合、「軽減される」。
診断または治療の「対象」はヒトである。
「治療」処置はこれらの徴候を減少または除去するための病理的徴候を示す対象に投与される処置である。
化合物の「治療有効量」とは、前記化合物が投与される前記対象に有利な効果をもたらすことができる量の化合物である。
本明細書で使う「ビタミンB群」はチアミン(B1)、リボフラビン(B2)、ナイアシン(B3)、ピリドキシン(B6)、葉酸(B9)、シアノコバラミン(B12)、パントテン酸およびビオチンを含む群から選択される1若しくはそれ以上のビタミン類である。
本発明の組合せ方法を用いて、学習を向上させる化合物と、一般に、再発性内科的苦痛の軽減に有用であるとされている主要薬剤との両方を妥当な時間内(例えば、12時間以内、好ましくは4時間以内)に対象に投与することが高く評価される。前記化合物は薬学的に許容される同じ担体(キャリア)内に入れることができ、したがって、同時に投与することができる。これらは、同時に服用される従来の経口的投与形態のような別の薬学的担体に入れることもできる。上記で用いる用語の組合せ(併用)は、また、化合物が12時間以内、好ましくは4時間以内に投与される場合は、化合物は個別の投与形態で提供され、順次投与される場合を指す。
本明細書で用いられる用語「うつ病」は抑うつ性障害、例えば、1つのエピソード、または、再発性の大うつ病性障害、および気分変調性障害、抑うつ神経症、および神経症性うつ病;メランコリックうつ病(拒食症、体重減少、不眠症および早朝目覚めおよび精神運動遅滞など;食欲増加、過眠症);非定型うつ病(または反応性うつ病)(食欲増加、過眠症、精神運動性動揺、または神経過敏、不安および恐怖症、季節性感情障害、または双極性障害、あるいは、躁うつ病、例えば、双極性I型障害および双極性II型障害および循環病など)が含まれる。
本明細書で用いられる用語「神経病性痛み」は神経または神経系の損傷または機能不全に起因する痛みを意味する。「慢性の痛み」は三ヶ月以上続いた痛みで、一般に、大きな心理的、感情的影響をもたらし、個人の能力を十分に働かせることが制限される。
本明細書で用いられる用語「不眠症」は、定期的な睡眠時間中に眠りに落ち入ることができないか、または十分な時間眠ることができない場合を定義する。これには一過性、または短時間生じる急性不眠症および慢性不眠症が含まれる。これにはまた、初期不眠症と定義される眠りに落ち入るのが困難なもの、中等度不眠症と定義される真夜中に目覚め、その後最終的には眠りつくもの、および末期不眠症と定義される通常の目覚め時間より前に目覚め、再び寝つく事が出来ないものがある。
本明細書で用いられる「注意欠陥多動障害」は、注意欠陥障害を指す場合もあり、不注意性、転導性、衝動性および活動過多に関して重症で持続的な困難を特徴とする個人における障害として定義される。
本明細書で用いられる「勃起不全」は、男性の陰茎の勃起の達成、または維持の不能がもたらすインポテンスである。
本明細書で用いられる「女性の性機能不全」は欲望、性的刺激またはオルガスムの好ましくない欠乏を特徴とする。米心理学会(APA)は女性の性的問題(性的欲望または刺激の喪失、性交時の不快感、膣への血流の減少、性に対する外傷関連性嫌悪、およびオルガスム達成の不能)を精神障害として分類している。
本明細書で用いられる「学習を向上させる」化合物、または「認知向上剤」は、本発明の方法に基づいて使用すると認知機能を改善できる薬物であるものとして、当業者によって認められているあらゆる薬物である。例えば、このような薬物の1つのクラスには、脳内のアセチルコリンのレベルを増加する化合物があり、これらには、例えば、アセチルコリンの分解を妨げる化合物が含まれる。このような化合物の例には、これらに限定されないが、ドネペジル、E2020およびコリンエステラーゼ活性を阻害するタクリンが含まれる。学習を向上させる他のクラスの化合物は、脳内のN―メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体の活性化または伝達(カチオンフロー)を向上させる薬物である。有意な神経毒を生じることなく、脳内のN―メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体の活性化または伝達を向上させる薬物が特に有用である。このようなNMDA受容体伝達の増強は当業者に既知の多様な方法によって測定することができる。例えば、黄体形成ホルモン(LH)分泌はNMDA受容体の活性化の尺度として用いられる(van Berckel他(1997)Neuropsychopharm.16(5):317−324を参照)。他の方法には電子生理学的、化学的方法がある(Mothet 他(2000) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97(9):4926−4931を参照)。神経毒性は、例えば、Boje他(1993)Brain Res.603(2):207−214に記載されている小脳顆粒神経系の培養によって測定することができる。
本明細書で用いられる用語「NMDA受容体」、または「NMDAチャネル」は、グルタミン酸受容体チャネルNMDAサブタイプ(Yamakura及びShimoji(1999)Prog.Neurobiol.59(3):279−298)を指す。用語「作用薬(アゴニスト)」は、NMDA受容体(すなわち、チャネルオープナー)のようなイオノトロフィック型(ionotrophic)受容体を通してカチオンの流れを増加する、また、同じ受容体によってカチオンの流れを減少することが観察されていないあらゆる化合物を包含する。「拮抗薬(アンタゴニスト)」は、NMDA受容体(すなわち、チャネルクローザー)のようなイオノトロピック型受容体を通してカチオンの流れを減少する、また、同じ受容体によってカチオンの流れを増加することが観察されていないあらゆる化合物を包含する。用語「部分作用薬」は、NMDA受容体のようなイオノトロピック型受容体上のアロステリック部位を調節してリガンド開閉型チャネルを通るカチオンの流束を、主要部位のリガンドの有無、すなわち、前記受容体上の1つの部位に結合する既知の内生的リガンドの有無に依存して増加、または減少する化合物を指す。主要部位のリガンドが無い場合は、部分作用薬がリガンド開閉型チャネルを通るカチオンの流れを増加するが、主要部位のリガンドによって達成される場合より、少ない流束で流れる。部分作用薬は受容体チャネルを一部開く。主要部位のリガンドが存在する場合、部分作用薬は主要部位のリガンドによって通常得られる流束以下にリガンド開閉型チャネルを通るカチオンの流れを減少する。本明細書で使う「NMDA受容体作用薬」、「NMDA受容体拮抗薬」および「NMDA受容体部分作用薬」は、それぞれ、交互に「NMDA作用薬」、「NMDA拮抗薬」および「NMDA部分作用薬」と称される。また、「NMDA受容体部分作用薬」は「部分NMDA受容体作用薬」でも置き換えられると思われる。本発明は、このような部分NMDA受容体作用薬として作用する多様な分子について熟考する。このような薬物の実施例には、これらに限定されないが、DCS、D−セリンおよび1−アミノサイクロプロペイン−カルボキシル酸(ACPC)を含むNMDA受容体のグリシン調節部位で作用する化合物が含まれる(この参照により組み込まれる米国特許出願第5,086,072号および第5,428,069号を参照のこと)。NMDA受容体部分作用薬は学習を向上させることができ、本発明の前記方法と組成物に基づいて用いられた場合に特に有用となる化合物である。
DCSは結核治療用としてFDAに承認されて約20年になる。これは過去10年間にわたり、いくつかの臨床治験で認知向上剤として試験されている。結核の場合、DCSは一般に長期的治療で1日に500〜1000mgを2回(PDR1997)に分けて投与される。500mg/日の用量で、25〜30mg/mlの血中濃度が通常維持される。これは投与後3〜8時間以内に最高血中濃度となり、半減期は10時間で、主に腎臓から排泄される。長期投与計画の対象(一般に慢性的な結核患者であった)において、まれに見られる副作用として眠気、頭痛、意識混濁、振戦、めまい、および記憶困難、感覚異常および痙攣がある。副作用は用量に密接に相関する。
米国では、DCSは250mgの用量で結核治療薬として承認されている(Seromycin(登録商標)、イーライリリー社から入手可能)。十分な抗菌活性を得るためには比較的高濃度の活性成分が必要である。しかし、DCSの認知向上効果ははるかに低用量で得られる。したがって、本発明の方法と組成物は、好ましくは約25mg〜約100mgの範囲の濃度で対象にDCSを投与することを含み、これによって、DCSに関連する副作用のいくつかは避けられるか、または減少し、薬物の副抗菌的用量をも得られる。
DCSはまた、対象の血中の特定の重要化学物質(カルシウム、葉酸、マグネシウム、ビタミンK、ビタミンB6およびビタミンB12など)の濃度を減少することが報告されている。これらの成分のあらゆる栄養補助食品をDCSと同時に投与することを本発明の方法と組成物では考慮している。特に、DCSのビタミンB6、ビタミンB12または、それらの配合を考慮する。一実施形態では、50mgDCSを含有する錠剤は、ピリドキシン50mgをも含有する。本発明の他の実施形態では、ピリドキシンはDCSの用量の最高10倍のレベルまで補われる。
DCSは本発明の前記方法および組成物において有用な、学習を向上させる好ましい化合物であるが、他の学習向上剤もまた、考慮される。特に、他のNMDA受容体部分的アゴニストが考慮される。本発明の前記方法および組成物では、薬学的に許容できるDCSの塩であるDCS類縁物質およびプロドラッグについてもまた、考慮し、これらには、生理的に許容されるアニオンを生じる、酸で形成される有機酸塩(トシレート、メタンスルフォネート、酢酸塩、クエン酸塩、マロネート、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、 アスコルビン酸塩、ケトグルタル酸塩およびグリセロリン酸塩等)、および無機酸の適切な酸付加塩(塩酸、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、および炭酸塩)が含まれる。
再発性病状の軽減に有用な薬物であると当業者に認められているあらゆる薬物を主要薬剤として、本発明の方法と組成物にしたがって使用することができる。
勃起不全
勃起不全の軽減に有用な、あらゆる薬理学的物質を本発明の前記方法および組成物において使用することができる。勃起不全は満足な性交または他の性的表現に十分なペニス勃起を得ることおよび維持することが出来ないことである。例えば、外傷、骨盤の手術、高コレステロール血症、虚血性心疾患、末梢血管疾患、慢性腎不全、糖尿病、または血圧降下薬またはジゴキシン、あるいは、不法薬物などの薬物の使用、タバコまたはアルコールなど多くの要因によって個人はこの障害のリスクにさらされる。勃起不全の治療方法には、バキューム装置および陰茎インプラント、並びに、薬剤の投与(ヨヒンビン、パパベリンおよびアポモルヒネ)、およびホスホジエステラーゼ−5(PDE−5)阻害剤(バルデナフィル、タダラフィル(tadalafil)およびシルデナフィル)での治療がある。PDE−5は男性の勃起を達成し維持する能力を向上する。他の生理経路を標的とする臨床治験中の他の勃起不全治療薬がある。例えば、パラチンテクノロジーズ(Palatin Technologies)のPT−141は中枢神経系を標的にする。エンドセリン(Endothelin)拮抗薬は勃起不全の治療に提示される他のクラスの化合物である。勃起不全の薬物療法は一般に非常に有効的であるが、苦痛を治癒せず、根本的問題に逆に作用し、むしろ、急性の一時的利点を有する。DCSと1若しくはそれ以上の勃起不全治療薬との配合からなる薬学的組成物は、DCSを含まない勃起不全治療薬を有する薬学的組成物に比べて多くの対象に有益である可能性が高い。
勃起不全の原因は多くあり、その原因が完全に心因性(すなわち、すべて心的なもの)のものは、症例の約10〜20%のみである。これは、能力の不安によって、主因が生理的である多くの症例を複雑にしていると言われている。シルデナフィルの使用は、原因が純粋に心因性であると思われる対象の治療に成功している。例えば、Birk(Birk,(2004)Journal of Clinical Psychology,Vol 60(8),867−879)は、性的実行不安、純粋な行動療法に完全に反応しない対象について述べている。前記対象は、シルデナフィルでの薬物治療に反応し、予測される性機能への自信が増加した。シルデナフィルでの治療によって、精神療法が成功した時によく似た心理的結果が得られた。
DCSとシルデナフィルとの組合せにより、対象の性的状況に対して自信に満ちた反応を統合することができ、それによって、刺激に対する前の否定的反応を肯定的反応に置き換えるのに必要な時間が減少する。言い換えると、同じ望ましい心理的エンドポイントに到達するためには、薬物使用による良好な薬理学的診療の減少が必要とされ、有害な能力不安が無くなる。DCSとシルデナフィルの有効量を組合せて数回治療を行った後、男性の能力不安は減少または除去され、理想的には、能力の改善を実際にもたらす自信の意識に置き換えられる。有害な能力不安を除くためには薬学的診療の減少が必要とされ、失敗する(新たに学習した心理的反応を損なう)機会が少なくなる。
特定の恐怖症の対象を含む臨床治験において、心理療法とともにDCSを投与された対象は、平均2回のセッションだけで臨床的治癒に到達するが、心理療法だけで治療された対象は平均8回のセッションが必要であった(Davis,Arch Gen Psychiatry.2004;61:1136−1144)。我々は性的能力不安に対する類似の回数を判定するためのヒトによる臨床試験をまだ行っていない。
勃起不全の治療に有用な化合物、特にシルデナフィル、バルデナフィル、およびタダラフィルからなる群から選択されるPDE−5阻害薬は通常、対象における有害な能力不安を克服するために十分な生理的能力の増加を提供し、これによって性的結果が成功する。学習を向上させる化合物を勃起不全の治療に有用な化合物とともに投与した場合、これは肯定的心理的メリットを統合して薬物療法の成功をもたらす。
一実施形態において、DCSと適切なPDE−5阻害薬の組合せを用いた1〜10回にわたる薬物療法の経過後、勃起不全を有する対象の能力への有害な不安は実質的に除去されるべきである。したがって、その後、性的能力の成功に必要な生理的促進(boost)は減少される。原因が主に心因性である勃起不全の対象の場合、能力へのこの有害な不安を除去することは、前記対象を治癒するのに十分であり、将来の薬物使用の必要は無くなる。勃起の達成または維持に対して大きい生理的障害を有する勃起不全の対象の場合、薬物療法はなお必要であるが、薬物によって得られる生理的促進は、能力への否定的不安のさらなる障害に打ち勝つ必要はないため薬物療法の成功率は高い。言い換えると、DCSと1若しくはそれ以上のPDE−5阻害薬との組合せは、治癒を提供しないまでも、能力への不安の否定的影響を排除することによって現行の治療の効力を改善することができる。したがって、本発明の方法および組成物は、苦痛が主に心因性である対象に限定されず、大部分の勃起不全の対象の治療に有用である。
一実施形態において、本発明はDCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とシルデナフィル、クエン酸シルデナフィル、または他の薬学的に妥当なシルデナフィルの塩(10mg〜200mg、好ましくは25mg、50mg、または100mg)の薬学的組成物を考慮する。他の実施形態において、本発明はDCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とタダラフィルまたはあらゆる薬学的に妥当なその塩を有する薬学的組成物(2.5mg〜50mg、好ましくは5mg、10mg、または20mg)を考慮する。他の実施形態において本発明は、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とタダラフィルまたはあらゆる薬学的に妥当なその塩を有する薬学的組成物を考慮する。他の実施形態おいて本発明は、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とバルデナフィル、塩酸バルデナフィル、または、バルデナフィルの薬学的妥当な他の塩(2.5mg〜50mg、好ましくは5mg、10mg、または20mg)を有する薬学的組成物を考慮する。他の実施形態において、本発明はまた、DCSと、ヨヒンビン、PT−141、パパベリンおよびアポモルヒネから成る群から選択される第2の化合物の組合せを有する薬学的組成物を考慮する。
本発明の代表的方法には勃起不全に苦しむ対象に上記のような配合薬剤を投与することが含まれる。本発明の他の方法において、対象は2つの別の薬学的実体(entities)を投与され、その1つ目は勃起不全の治療に有用な薬剤であり、その2つ目は学習向上剤である。その方法の好ましい実施形態では、勃起不全治療に有用な薬剤はPDE−5阻害薬であり、学習向上剤はNMDA部分受容体作用薬である。それらの一つの実施形態において、NMDA部分受容体作用薬はDCS、または薬学的に許容されるその塩である。
多くの実施形態において、DCSおよびPDE−5阻害薬は同時投与される。他の実施形態において、DCSはPDE−5阻害薬の投与前または投与後12時間以内に投与することができる。DCSは学習後に学習を統合するように作用するため、PDE−5阻害薬での治療の成功の後にDCSを投与することが考えられる。
女性の性機能不全
男性の勃起不全の治療に承認されているか、または推奨されている多くの薬物は、女性の性機能不全の治療としても推奨されているか、または試みられている。例えば、以下の物質は、女性の性機能不全の治療に短期的または長期的に試験されている:アルプロスタジル、フェントラミン、エストラジオール、フリバンセリン、アポモルヒネ、ビュープロピオン、テストステロン、シルデナフィル、 PT−141、バルデナフィル、ヨヒンビン、タダラフィル、およびそれらの組合せ。これらの薬物は経口的に投与される場合もあり、また他の場合はクリーム、吸入噴霧剤、または経皮的に投与される。本発明は、女性の性機能不全を軽減する方法および組成物を熟考し、(i)上述した薬剤の1若しくはそれ以上と、(ii)学習を向上させる化合物、好ましくはDCSとの組合せを女性の対象に投与することを含む。心理的問題が男性の勃起不全の場合よりも、女性の性機能不全の場合に、より大きい原因となっていると一般に考えられている。本発明の前記方法と組成物は、DCSを、薬物の主要作用モードが血管内血流よりも中枢神経系に集中される薬物と組み合わせた場合に有用である。このような薬物の例には、アポモルヒネ、ビュープロピオン、およびPT−141が含まれる。
本発明の多くの実施形態において、女性の性機能不全の治療に有用な主要薬剤を、予測されるロマンチックな状況になる前に急性ベースで、DCSと同時投与する。このような実施形態において、女性の性機能不全の軽減に有用な薬学的組成物は、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とシルデナフィル、クエン酸シルデナフィルまたは、他の薬学的に妥当なシルデナフィルの塩(5mg〜200mg、好ましくは10mg〜100mg)を含む。他の実施形態において、女性の性機能不全の軽減に有用な薬学的組成物は、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とタダラフィル、または、薬学的に妥当なタダラフィルのすべての塩(1mg〜50mg、好ましくは2mg〜20mg)を含む。他の実施形態において、女性の性機能不全の軽減に有用な薬学的組成物は、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とバルデナフィル、塩酸バルデナフィル、または、他の薬学的に妥当なバルデナフィルのすべての塩(1mg〜50mg、好ましくは2mg〜20mg)を含む。他の実施形態において、女性の性機能不全の軽減に有用な薬学的組成物は、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とPT−141または薬学的に許容されるその塩(約2mg〜20mg)を含む。他の実施形態において、女性の性機能不全の軽減に有用な薬学的組成物は、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)と塩酸アポモルヒネ(約2mg〜25mg)を含む。他の実施形態において、女性の性機能不全の軽減に有用な薬学的組成物は、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)とビュープロピオン(約30mg〜300mg)か、または薬学的に許容されるその塩を含む。
他の実施形態において、ビュープロピオンとDCSの薬学的組成物は急性ベースで対象に投与され、一方、ビュープロピオンまたは薬学的に許容されるその塩は、DCSとビュープロピオンの配合剤が前記対象に投与されない日に投与される。製薬キットが考慮され、2つのタイプの錠剤を多数含む:
用量タイプ1は、有効量の塩酸ビュープロピオン(30mg〜300mg)、有効量のDCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)、および不活性成分を含み、さらに、
用量タイプ2は、有効量の塩酸ビュープロピオン(30mg〜300mg)、および不活性成分を含む。
異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに入れ、2個の用量タイプ1単位の間に、少なくとも3個、通常5〜10個の用量タイプ2単位を配置する。例えば、典型的なパッケージは、用量タイプ1単位が第1日目、第8日目、第15日目および第22日目の投与に組み込まれ、用量タイプ2単位がその他のすべての日に提供される。
本発明の他の方法において、対象は2つの別々の薬学的実体を投与され、その中の1つ目は女性の性機能不全治療用薬剤であり、その中の2つ目は学習向上剤である。
不眠症
不眠症の治療に有用な薬物は本発明の方法において使用することができる。ザレプロン、ゾビクロン、およびゾルピデムはすべて、不眠症の治療に適応される中枢神経系抑制薬である。ベンゾジアゼピン、例えば、ロラゼパム、クロナゼパム、オキサゼパム、フルラゼパム、トリアゾラム、テマゼパム、アルプラゾラムと、薬学的に許容されるそれらの塩もまた、不眠症の治療にしばしば用いられる。エスゾピクロンおよびインディプロンは、不眠症の治療の臨床治験を進行中の、または最近終了した2種の他の非ベンゾジアゼピン化合物である。(i)1若しくはそれ以上の認知向上剤と(ii)不眠症の治療に有用な1若しくはそれ以上の中枢神経系抑制薬の医薬配合剤が、本発明の方法および組成物に従って考慮される。対象への前記組合せ(配合剤)の投与は、不眠症薬の作用を統合し、不眠症の再発を少なくすることによって、対象にとって有益となり得る。いくつかの実施形態において、対象は、これらに限定されないが、ザレプロン(5mg〜40mg)、ゾピクロン(2.5mg〜50mg)、ゾルピデム(2.5mg〜40mg)、エスゾピクロン(1mg〜10mg)、インディプロン(約2.5mg〜50mg)、トリアゾラム(約0.05mg〜1mg)、クロナゼパム(約0.1mg〜2mg)、アルプラゾラム(約0.1mg〜25mg)、ロラゼパム(約0.5mg〜2.5mg)および薬学的に許容されるそれらの塩を含む不眠症治療に有用であることが一般に知られている1若しくはそれ以上の薬物と組み合わせてDCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)を投与することができる。
複数のタイプの組合せが本発明の方法および組成物によって考慮される。例えば、エスゾピクロンは通常2mgまたは3mgの投与量で投与される。一実施形態において、製薬キットが考慮され、2つのタイプの錠剤を多数含み:
用量タイプ1は、治療有効量のエスゾピクロン(1mg〜10mg、好ましくは2mg〜3mg)と、DCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)と、不活性成分と含み:
用量タイプ2は、治療有効量のエスゾピクロン(1mg〜10mg、好ましくは2mg〜3mg)と不活性成分とを含む。
異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに入れ、2個の用量タイプ1単位の間に、少なくとも3個、通常5〜10個の用量タイプ2単位を配置する。例えば、典型的なパッケージは、用量タイプ1単位が第2日目、第8日目、第16日目および第25日目の投与に組み込まれ、用量タイプ2単位がその他のすべての日に提供される。
本発明の前記方法はまた、2つの異なる薬剤を提供することによって実施される。例えば、慢性不眠症の対象には2種の異なる薬剤を処方することができる。1つは不眠症の標準治療薬、例えば、インディプロン、1日20mg、または酒石酸ゾルピデム1日10mgであり、2つ目の薬剤は、製薬キットにおいて処方されるDCSであり、2種の用量タイプを有し:
用量タイプ1は、DCSの有効量(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)および不活性成分を含み;
用量タイプ2は、不活性成分のみを含む。
異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに配置され、2個の用量タイプ1単位が、少なくとも3個、一般には5〜10個の用量タイプ2単位を配置する。例えば、典型的なパッケージは、第5日目、第12日目、第19日目および第26日目の投与に組み込まれる用量タイプ1単位、その他のすべての日に投与される用量タイプ2単位を有する。前記対象は、両方の薬剤を毎日服用するが、これは、対象が毎日従来の不眠症治療薬を摂取すると同時にDCSか、またはプラセボを含有する第2の錠剤を服用することを意味する。
本発明の他の実施形態において、前記対象は不眠症の治療に有用な薬物(例えば、酒石酸ゾルピデム、2.5〜20mg、好ましくは5mg〜10mg)を毎日服用し、さらに前記対象はDCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)を一週間に1回投与される。
本発明の他の実施形態において、前記対象はDCS(10−500mg、好ましくは約25−250mg、より好ましくは、25−100mg)と塩酸アミトリプチリン(5mg〜500mg、好ましくは約10mg〜100mg)のような三環系抗うつ薬の組合せを服用する。
痛み
多くの個人は慢性的痛み、しばしば、慢性の神経障害性痛みに苦しんでいる。経皮電気的神経刺激(TENS)、鍼療法、理学療法および、心理療法を含む多くの非薬物的手法が神経障害性痛みの治療に用いられているが、様々な治療結果があるとはいえ、薬物療法が神経障害性痛みの治療法として最も広く用いられている。局所用剤、三環系抗うつ薬、セロトニン特異的再取り込み阻害剤(SSRIs)、抗けいれん剤、非オピオイド性鎮痛薬を含むいくつかの異なるクラスの薬剤が神経障害性痛みの治療に一般に使われている。
最近の研究(Science,Vol 303,1162−1167(2004))では、ヒトは痛みが軽減されると信じた場合、痛みを異なって感じることが示された。痛みの経験は、そのヒトの信じることや期待などの生理的要因と心理的要因の両方から生じる。したがって、本来の薬理効果を持たないプラセボ治療は、期待を変更することによって無痛をもたらす。2つの機能的磁気共鳴画像化(fMRI)実験で、プラセボ性無痛は、痛みを感じる脳領域(視床、島、および前方帯状皮質など)での脳活性が低下することに関連し、また、前前頭皮質において痛みを予期している間は活性が増加することに関連することを研究者達は発見し、プラセボが痛みの経験を変えることが実証された。
この結果によると、対象の痛み刺激への応答は、多くの要因に支配され、その多くは心理的なものであることは明らかである。対象が痛みを心配している場合、前記対象が痛みを心配していない場合より、経験する痛みは、通常ひどくなる。それ故、慢性の痛みが認知行動療法を用いて効果的に治療されることは驚くべきことではない。痛みを低減する薬剤の投与によって、対象の痛みへの応答は有利な様態に変えられる。DCSを同時投与することによって、将来起こり得る有害な応答を減少して、その有利な応答を可能性のある痛みに統合する。
神経障害性痛みまたは慢性の痛みは、ガバペンチン、プレガバリン、デジプラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、フルボキサミン、シタロプラム、ベンラファキシン、トラマドール、およびフェニトインなどの種々の薬剤で治療されて来た。本発明のいくつかの実施形態において神経障害性痛みに関連する不安要素は、対象をDCS(10mg〜500mg、好ましくは、約25mg〜250mg)と、ガバペンチン(1日総投与量100mg〜4000mg)、プレガバリン(1日総投与量50mg〜1000mg)、デジプラミン(1日総投与量10mg〜300mg)、アミトリプチリン(1日総投与量5mg〜500mg)、ノルトリプチリン(1日総投与量5mg〜400mg)、パロキセチン(1日総投与量5mg〜100mg、好ましくは10mg〜40mg)、セルトラリン(1日総投与量10mg〜200mg)、シタロプラム(1日総投与量10mg〜100mg、好ましくは20mg〜60mg)、フルオキセチン(1日総投与量10mg〜 80mg)、フルボキサミン(1日総投与量25mg〜300mg)、ベンラファキシン(1日総投与量5mg〜300mg)、およびトラマドール(1日総投与量10mg〜200mg)から成る群から選択される1若しくはそれ以上の薬剤との組合せで治療して除去される可能性が高い。本発明の方法による神経障害性痛みの軽減に有用な配合薬を製薬するためのDCSまたは他の学習向上剤を組み合わせることができる他の薬剤には、学習を向上させる化合物での治療に寄与する認識の向上を大きく低下しない薬剤であれば、慢性の痛みに有用な他のあらゆる薬剤(例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、および、麻薬を含む強力な鎮痛剤)が含まれる。
本発明の方法および組成物による、慢性痛または神経障害性痛みを軽減するための複数の配合剤が考慮される。ガバペンチンは通常、対象の応答に応じて多様な用量で投与される。一実施形態において、2つのタイプの錠剤を多数有する製薬キットを考慮する。用量タイプ1は、ガバペンチンの有効量(100〜1200mg)、DCSの有効量(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)および不活性成分を含み、また、用量タイプ2はガバペンチンの有効量と不活性成分を含む。
ガバペンチンは通常1日3回投与される。したがって、この場合、異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに入れ、2個の用量タイプ1単位の間に、少なくとも9個、通常21〜30個の用量タイプ2単位を配置する。例えば、典型的なパッケージは、第2日目、第8日目、第16日目および第25日目(例えば、6錠目、23錠目、47錠目および75錠目に対応する)の投与に組み込まれる用量タイプ1単位、その他のすべての日に投与される用量タイプ2単位を有する。
また、DCSもまた、8時間の間隔をあけて送達される2種の連続する錠剤に含められることも考えられる。
本発明の方法は、また、2つの異なる処方の薬剤を提供することによって実施され得る。例えば、神経障害性痛み、または他の慢性痛に苦しむ対象には、2種の異なった製剤薬剤を処方することができる。そのような薬剤の1つは、ガパペンチン、プレガバリン、またはアミノトリプチリンのような痛みの標準治療薬であろう。2番目の薬剤は2種の用量タイプを有する製薬キットに入ったDCSであり:
用量タイプ1は、DCSの有効量(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)および不活性成分を含み、さらに
用量タイプ2は不活性成分のみを含む。
異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに入れ、2個の用量タイプ1単位の間に、少なくとも3個、通常5〜10個の用量タイプ2単位を配置する。
毎日、前記対象は両方のタイプの薬剤を摂取し、それによって、鎮痛用の錠剤(ガバペンチン、アミトリプチリン、プレガバリンなど)と製薬キットの錠剤(DCSか、またはプラセボのどちらかを含有する)を受ける。
ガバペンチンの徐放性型もまた考慮され、本発明の方法に従ってDCSと組み合わせて有用となり得る。
他の実施形態において、製薬キットは2種のタイプの錠剤を多数有し、
用量タイプ1は、アミトリプチリンの有効量(例えば、20mg)、DCSの有効量(例えば、50mg)および不活性成分を含み、さらに、
用量タイプ2はアミトリプチリンの有効量(例えば、20mg)と不活性成分含む。
異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに入れ、2個の用量タイプ1単位の間に、少なくとも3個、通常5〜10個の用量タイプ2単位を配置する。例えば、典型的なパッケージは、第1日目、第8日目、第14日目および第23日目の投与に組み込まれる用量タイプ1単位、その他のすべての日に投与される用量タイプ2単位を有する。
本発明の他の実施形態において、前記対象は、慢性痛の治療用薬剤(例えば、アミトリプチリン、約5mg〜100mg)を毎日、および、前記対象は、DCS錠(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)を周に1回服用する。
うつ病
うつ病の第一線の標準的薬物療法には、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリンおよびフルボキサミンのような選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRIs)の投与から成る。SSRIsは長期間定期的に毎日投与される。承認されたSSRIsには、プラセボ単独に比べて更なる利点があるが、多くの臨床試験は、臨床治験に加わったうつ病の対象の健康上の利益に関して、FDA承認のSSRIsを服用している対象とプラセボを服用している対象の間の差が、プラセボを服用する対象と何の治療も受けないコントロールの対象の間の差より少ない。言い換えると、SSRIsを服用する多くのコントロールの対象について、対象の成功への期待に由来する心理的利益が、薬物の生化学的効果から生じる心理的利益を上回った。うつ病と不安障害に通常処方される他の薬物には三環系抗うつ薬が含まれる。
本発明の方法および組成物において複数の組合せが考慮される。例えば、セルトラリンは通常50mg、100mg、または200mgの用量で投与される。一実施形態において、製薬キットは、2種のタイプの錠剤を多数有するように考慮され:
用量タイプ1は、有効量のセルトラリン(好ましくは10mg〜200mg)、有効量のDCS(10mg〜500mg、好ましくは約25mg〜250mg)および不活性成分を含み、さらに、
用量タイプ2は、有効量のセルトラリン(好ましくは10mg〜200mg)および不活性成分を含む。
異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに入れ、2個の用量タイプ1単位の間に、少なくとも3個、通常5〜10個の用量タイプ2単位を配置する。例えば、典型的なパッケージは、第2日目、第8日目、第16日目および第25日目の投与に組み込まれる用量タイプ1単位、その他のすべての日に投与される用量タイプ2単位を有する。
本発明の方法はまた、2つの異なった医薬品製剤を提供することによって実施することができる。例えば、うつ病または対人恐怖症の対象には2つの異なった医薬品製剤を処方することができる。その製剤の第1番目は、病状のための標準SSRI治療薬、例えば、総投与量5mg〜100mg/日、好ましくは10mg〜40mg/日のパロキセチン、または総投与量10mg〜200mg/日のセルトラリン、または総投与量10mg〜100mg/日、好ましくは20mg〜60mg/日のシタロプラム、または総投与量10mg〜80mg/日のフルオキセチン、または総投与量25mg〜300mg/日のフルボキサミンであり、第2番目の薬剤は、2種の用量タイプを有する製薬キットに入ったDCSであり、
用量タイプ1は、有効量のDCS(25mg〜500mg、好ましくは50〜100mg)を含み、さらに、
用量タイプ2は、不活性成分を有する不活性成分のみを含む。
異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに入れ、2個の用量タイプ1単位の間に、少なくとも3個、通常5〜10個の用量タイプ2単位を配置する。例えば、典型的なパッケージは、第5日目、第12日目、第19日目および第26日目の投与に組み込まれる用量タイプ1単位、その他のすべての日に投与される用量タイプ2単位を有する。
前記対象は両方の薬剤を毎日服用し、つまり、前記対象は毎日従来のSSRI治療薬を服用すると同時に、DCSか、またはプラセボのどちらかを含む2番目の錠剤をも服用する。
本発明の他の実施形態において、対象は毎日SSRI治療薬を服用し、また、前記対象は週に1日DCS錠を服用する。
本発明の他の実施形態において、対象はDCSと三環系抗うつ薬の組合せを投与される。好ましい実施形態において、前記三環系抗うつ薬は、アミトリプチリン、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリンおよびドキセピンから成る群から選択される。
注意欠陥多動障害(ADHD)
ADHDの従来の療法を改善するために対象はADHDの軽減に有用であることがわかっている、メチルフェニデート、アトモキセチンおよびADDERALLXR(登録商標)(アンフェタミン塩の混合物、Shire U.S.Inc.,Wayne,PAから入手可能)を含む、1若しくはそれ以上の化合物と併用して学習を向上させる1若しくはそれ以上の化合物を投与される。これらの製剤の組合せにおいて、学習を向上させる前記化合物は、ADHD薬を用いた治療から生じる好ましい行動反応を統合するように作用する。
本発明の方法はまた、2つの異なった薬剤を提供することによって実施できる。例えば、ADHDを伴う対象には2つの異なった薬剤を処方することができる。1つは病状に対するSSRI標準治療、例えば、メチルフェニデート(10〜40mg、2回/日)、アトモキセチン(10〜60mg、1〜2回/日)、またはアンフェタミン塩の混合物(5〜30mg/日)であり、第2番目の薬剤は、2種類の用量タイプを有する製薬キットに入ったDCSであり、
用量タイプ1は、有効量のDCS(10〜500mg、好ましくは体重1kg当たり0.5mg〜2.0mg)および不活性成分を含み、さらに、
用量タイプ2は、不活性成分のみを含む。
異なる用量単位は連続番号を付けて1つのパッケージに入れ、2個の用量タイプ1単位の間に、少なくとも3個、通常5〜10個の用量タイプ2単位を配置する。例えば、典型的なパッケージは、第5日目、第12日目、第19日目および第26日目の投与に組み込まれる用量タイプ1単位、その他のすべての日に投与される用量タイプ2単位を有する。
前記対象は毎日両方の薬剤を服用する、つまり、前記対象は毎日ADHD治療用の従来の薬物(1日に複数回か、または徐放性剤を1日1回)と同時にDCSか、またはプラセボのどちらかを有する2番目の薬物を摂取する。
本発明の他の実施形態において、前記対象はメチルフェニデートを1日2回服用し、DCS錠剤を週に1回服用する。
薬学的組成物の製剤化
本発明の方法および組成物によって考慮される薬学的組成物は、製剤化され、本明細書に開示する疾患または苦痛の治療のために対象に以下に述べるように投与される。
本発明は、活性成分として本明細書に開示する疾患や障害の治療に有用な化合物(または化合物の組合せ)を有する薬学的組成物の製剤および使用を包含する。このような薬学的組成物は対象への投与に適切な形態で活性成分(複数)単独を含むか、または、前記薬学的組成物は前記活性成分および1若しくはそれ以上の薬学的に許容される担体、1若しくはそれ以上の追加の成分、あるいは、これらの組合せ(配合)を有する。前記活性成分は、技術上周知の、生理的に許容されるカチオンまたはアニオンとの組合せのような、生理的に許容されるエステルまたは塩の形態で薬学的組成物内に存在し得る。
本発明の前記化合物はまた、塩の形態にすると有用である。化合物が安定な非毒性の酸または塩基の塩を形成できる塩基性または酸性である場合、塩として前記化合物を投与することが適切である。薬学的に許容できる塩の例は、酸と形成された有機酸付加塩であり、例えば、トシレート、メタンスルフォン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、ケトグルタル酸塩、およびグリセロリン酸塩である。塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、および炭酸塩を含む無機酸の適切な酸付加塩もまた、形成され得る。薬学的に許容される塩は技術上周知の標準の方法を用いて、例えば、生理的に許容されるアニオンを生じる適切な酸とアミンのような十分塩基性の化合物を反応させることによって得られる。カルボン酸のアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム、またはリチウム)またはアルカリ土類金属(例えば、カルシウム)塩もまた作成することができる。
本明細書で用いる用語「薬学的に許容される担体」は、前記活性成分が結合され得る化学組成物、また、結合後、活性成分を対象に投与するために使うことができる化学組成物を意味する。
本明細書で用いる用語「生理的に許容される」エステルまたは塩とは、これは前記組成物が投与される前記対象に有害でない薬学的組成物の他の成分と和合性である前記活性成分のエステルまたは塩の形態を意味する。
本明細書で述べる薬学的組成物の製剤は、薬理学技術において既知の、または今後開発されるあらゆる方法によって調製することができる。一般に、このような製法には、活性成分を担体または1若しくはそれ以上の他の副成分と会合させ、次に必要または望むならば、製品を望ましい単一または複数の用量単位に成形し、包装するステップが含まれる。
ここに述べる薬学的組成物の記載はヒトへの倫理的な投与に適切である薬学的組成物を対象にしている。本発明の方法において有用である薬学的組成物は、経口、直腸、膣、非経口、局所、肺、鼻腔内、舌下、眼、鞘内または他の投与経路に適切な剤型に製剤され、包装され、販売され得る。他の考慮する製剤には、考案されたナノ粒子、リポソーム製剤、前記活性成分を含む再封鎖赤血球(resealed erythrocytes)、および免疫ベースの製剤が含まれる。
本発明の薬学的組成物は、1回服用量、または一回服用量の複数として、大量に製剤され、包装され、または販売される。ここで使う「一回服用量」は事前に決めた活性成分の量を有する薬学的組成物の個別の量である。前記活性成分の前記量は一般に対象に投与される活性成分の投与量に通常等しいか、または例えば、このような投与量の2分の1か、または3分の1など、この用量の便利な一部分に等しい。
本発明の活性成分の組合せは医薬パックの構成成分として提供することができる。2つの薬物は、一緒に、または別々に、および、個別の投与量に製剤することができる。
本発明の薬学的組成物における活性成分の相対量、薬学的に許容される担体、および添加成分は、治療される対象の個性、大きさ、および状態によって異なり、さらに、前記組成物が投与されるべき経路によって異なる。一例として、前記組成物は0.1%〜100%(W/W)の活性成分を有する。
前記薬物の治療有効量は、薬学的に許容される投与様式を用いて投与することができる。熟練した人は、当業者に既知の投与形態の何れかを考慮するであろうが、前記薬物は、推奨される投与形態、例えば、市販の薬剤の添付文書に記載されている投与様式にしたがって投与されることが好ましい。
本発明の制御放出または徐放性製剤が従来の技術を用いて作られ得る。
経口投与に適した本発明の薬学的組成物の製剤は、これらに限定されないが、錠剤、硬カプセル剤、または軟カプセル剤、カセ剤(cachet)、トローチ、または口中錠を含む別個の固形の用量単位の形態で製剤され、包装され、販売され、各々事前に決められた量の活性成分を含有する。経口投与に適した他の製剤は、これらに限定されないが、粉末剤、顆粒剤、水性または油性懸濁液、または乳濁液が含まれる。
本明細書で用いられる「油性」液は、炭素含有流動性分子を有し、水より低い極性を示すものである。
活性成分を有する錠剤は、例えば、活性成分を任意に1若しくはそれ以上の追加の成分とともに圧縮または成形して作られる。圧縮された錠剤は、適切な装置において粉末または顆粒製剤のような自由に流動する形態の活性成分を、任意で1若しくはそれ以上の結合剤、潤滑剤、賦形剤、界面活性剤、および分散剤と混合し、圧縮して製剤される。成形された錠剤は、活性成分、薬学的に許容される担体、および混合物を少なくとも湿らせるのに十分な量の液を適切な装置内で成形して製造される。錠剤の製造に用いられる医薬上許容される賦形剤は、これらに限定されないが、不活性希釈剤、顆粒化剤、崩壊剤、結合剤、および潤滑剤が含まれる。既知の分散剤には、これらに限定されないが、かたくり粉、およびグリコール酸ナトリウム澱粉が含まれる。既知の界面活性剤には、これに限定されないが、ラウリル硫酸ナトリウムがある。既知の希釈剤には、これらに限定されないが、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、微結晶性セルロース、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウムおよびリン酸ナトリウムが含まれる。既知の顆粒化剤、および崩壊剤には、これらに限定されないが、トウモロコシ澱粉およびアルギン酸がある。既知の結合剤には、これらに限定されないが、ゼラチン、アカシア、事前ゼラチン化メイズ澱粉、ポリビニルピロリドンおよび、ヒドロキシプロピル・メチルセルロースが含まれる。既知の潤滑剤には、これらに限定されないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、シリカおよび、タルクが含まれる。
錠剤はコーティングしないか、または対象の胃腸管での分解を遅延させるために既知の方法を用いてコーティングすることができ、これによって、前記活性成分の徐放性と吸収を提供できる。一例として、モノステアリン酸グリセリンまたは、ジステアリン酸グリセリンのような材料を用いて錠剤はコーティングされる。さらに、一例として、錠剤は、米国特許出願第4,256,108号、第4,160,452号、および第4,265,874号に記載される方法を用いて、浸透性制御放出錠を形成することができる。錠剤は、さらに、上品で、味の良い医薬製剤とするために、さらに、甘味剤、香料添加剤、着色剤、防腐剤、または、これらのいくつかの組合せを有する。
前記活性成分を有する硬カプセル剤は、ゼラチンのような生理的分解性組成物を用いて作られる。このような硬カプセル剤は活性成分を有し、さらに、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンのような不活性の固形希釈剤などの追加の成分を有する。前記活性成分を有する軟カプセル剤は、ゼラチンのような生理的分解性組成物を用いて作られる。このような軟カプセル剤は、水または、落花生油、流動パラフィン、オリーブ油のような油媒質と混合される活性成分を有する。
経口投与に適する本発明の薬学的組成物の液剤は、液体の形態か、または、使用前に水または適切な媒体で再構成することを目的とする乾燥製品の形態に製剤され、包装され、販売され得る。
水性または油性媒体内で前記活性成分の懸濁液にする従来の方法を用いて調製される。水性媒体には、例えば、水および等張性生理的食塩水が含まれる。油性媒体には、例えば、アーモンドオイル、油性エステル、エチルアルコール、野菜油(落花生油、オリーブ、ゴマ油、またはココナッツ油、分画化野菜油など)、および流動パラフィンのような鉱物油が含まれる。懸濁液はさらに、これらに限定されないが、懸濁化剤、分散剤、湿潤剤、乳化剤、緩和剤、保存剤、緩衝剤、塩、人工甘味料、着色剤、および甘味剤を含む1若しくはそれ以上の追加の成分を有する。油性懸濁液はさらに、増粘剤を有する。既知の懸濁化剤には、これらに限定されないが、ソルビトールシロップ、水素化食用脂、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカント、アラビアゴム、およびセルロース誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)が含まれる。既知の分散剤、または湿潤剤にはこれらに限定されないが、レシチンなどの天然発生のリン脂質、脂肪酸とアルキレンオキシドとの縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、長連鎖の脂肪アルコールとアルキレンオキシドの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、脂肪酸およびヘキシトール由来の部分エステルとアルキレンオキシドの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレン・ソルビトール・モノオレエート)、または、脂肪酸および無水ヘキシトール由来の部分エステルとアルキレンオキシドの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレン・ソルビタン・モノオレエート)が含まれる。既知の乳化剤には、これらに限定されないが、レシチンおよびアカシアがある。既知の保存剤には、これらに限定されないが、メチルヒドロキシベンゾエート、エチルヒドロキシベンゾエート、または、n−プロピルーパラーヒドロキシベンゾエート、アスコルビン酸、およびソルビン酸が含まれる。既知の甘味剤には、例えば、グリセロール、プロピレン・グリコール、ソルビトール、蔗糖、およびサッカリンが含まれる。油性懸濁液の既知の増粘剤には、例えば、蜜蝋、固形パラフィンおよびセチルアルコールが含まれる。
水性または油性溶剤中の活性成分の溶液は、懸濁液と事実上同じ方法で調製され、主な相違は、活性成分が溶剤中に懸濁ではなく、溶解していることである。本発明の薬学的組成物の溶液は、懸濁液に関して述べた成分の各々を有しており、懸濁化剤は、溶剤中の活性成分の溶解を必ずしも補助しないことが理解される。水溶性溶剤には、例えば、水および等張生理食塩水が含まれる。油性溶剤には、例えば、アーモンドオイル、油性エステル、エチルアルコール、野菜油(ラッカセイ油、オリーブ油、ごま油またはココナッツ油など)、分画した野菜油、および流動パラフィンのような鉱物油が含まれる。
本発明の薬剤の粉末剤および顆粒剤は、既知の方法を用いて製剤化される。このような製剤は、直接対象に投与されるか、または、例えば、錠剤の成形、カプセルへの充填に用いられるか、または、それに水性または油性媒体を添加して水性または油性懸濁液か、溶液を調製するために用いられる。これらの製剤の各々はさらに、1若しくはそれ以上の分散剤または湿潤剤、懸濁化剤、および保存剤を有する。賦形剤および、甘味料、人工甘味料または、着色剤のような追加の医薬品添加物もまた、これらの製剤に含まれる。本発明の薬学的組成物はまた、水中油乳剤または油中水乳剤の形態で調製され、包装され、または販売される。油相は、オリーブまたは落花生油のような野菜油、または流動パラフィンのような鉱物油、またはこれらの組合せである。このような組成物はさらに、天然型ゴム(アラビアゴムまたはトラガカント)、天然型リン脂質(大豆またはレシチンリン脂質)、脂肪酸および無水ヘキシトールの組合せから由来するエステルまたは部分エステル(ソルビタン・モノオレエート)および、この部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物(ポリオキシエチレン・ソルビタン・モノオレエート)などの1若しくはそれ以上の乳化剤を有する。これらの乳剤はまた、例えば、甘味剤または人工甘味料を含む追加の成分を含有する。
本発明の薬学的組成物は、直腸投与に適する剤型で調製され、包装され、販売される。この組成物は、例えば、座剤、保持性浣腸製剤、および直腸または腸の洗浄浣腸用溶液の形態とされる。
座剤は、通常の室温(すなわち、約20℃)で固形であり、対象の直腸温度(すなわち、健常人で約37℃)で液体となる非刺激性の医薬上許容される添加物と活性成分を混合して作られる。適切な医薬上許容される添加物には、これらに限定されないが、カカオ脂、ポリエチレン・グリコール、および種々のグリセライドがある。座剤はさらに、これらに限定されないが、酸化防止剤および保存剤を含む種々の追加の成分を有する。
保持性浣腸製剤または直腸または腸の洗浄浣腸用溶液は、前記活性成分を医薬上許容される液体担体と混合して製造される。当業者に周知のように、浣腸製剤は対象の直腸構造に適応する送達器具を用いて投与され、前記送達器具内に包装される。浣腸製剤はさらに、これらに限定されないが、酸化防止剤および保存剤を含む種々の追加の成分を有する。
本発明の薬学的組成物は膣投与に適する製剤で調製され、包装され、販売される。このような組成物は、例えば、座剤、タンポン、灌注器剤のような含浸性、または、コーティングされた膣挿入性材、ジェルまたはクリーム、あるいは、膣洗浄用溶液の形態になっている。
化学成分を有する物質を含浸またはコーティングする方法は既知の技術であり、これらに限定されないが、化学成分を表面に溶着または結合させる方法、材料の合成時に材料の構造内に化学成分を組み込ませる方法(すなわち、生理的崩壊性材料とともに)および、吸湿材に水性または油性溶液または懸濁液を吸収させる(その後乾燥させるか、乾燥させない)方法がある。
膣洗浄用灌注液製剤または溶液は、活性成分を薬学的に許容される液体担体と混合して調製される。当業者に周知の灌注液製剤は対象の膣解剖に適応する送達器具を用いて投与され、また、前記送達器具内に包装される。灌注液製剤はさらに、これらに限定されないが、酸化防止剤、抗生物質、抗真菌剤、および保存剤を含む種々の追加成分を有する。
本明細書で用いられる薬学的組成物の「非経口的投与」は、対象の組織を物理的に破ることを特徴とする投与経路、および組織の裂け目による薬学的組成物の投与経路を含む。したがって、非経口的投与は、これらに限定されないが、組成物の注射による、外科的切開での組成物の適用による、組織貫通非外科的傷を通した組成物の適用による、および類似による薬学的組成物の投与を含む。特に、非経口的投与は、これらに限定されないが、皮下的、腹腔内、筋肉内、胸骨内注入、および腎臓透析注入手技を含むことが考慮される。非経口的投与に適する薬学的組成物製剤は、滅菌水、または滅菌等張生理食塩水のような医薬上許容される担体と混合された活性成分を有する。このような製剤は、ボーラス投与または持続的投与に適切な形態で製剤され、包装され、販売される。注射剤はアンプル、または保存剤を含有する複数用量容器の単位投与形態に製剤され、包装され、販売される。非経口的投与用製剤は、これらに限定されないが、懸濁液、溶液、油性媒体または水性媒体乳液、ペースト、および移植可能な徐放性または生体分解性製剤を含む。このような製剤はさらに、これらに限定されないが、懸濁化剤、安定化剤、または分散剤を含む1若しくはそれ以上の追加成分を有する。非経口的投与製剤の一実施形態において、活性成分は、再構成成分の非経口的投与の前に適切な媒体(発熱性物質を含まない滅菌水)による再構成用の乾燥(すなわち、粉末または顆粒)形態で提供される。
前記薬学的組成物は水溶性または油性滅菌注射液の形態で製剤され、包装され、販売される。この懸濁剤または溶液は、既知の技術にしたがって製剤化され、活性成分に加えて、本明細書に記載の散剤、湿潤剤、または懸濁化剤のような追加の成分を有する。このような滅菌注射剤は、例えば、水または1,3−ブタンジオールのような非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶剤を用いて調製される。他の許容される希釈剤および溶剤には、これらに限定されないが、リンゲル液、生理食塩液、および合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドのような不揮発性油が含まれる。他の有用な非経口的投与剤には、微晶性形態またはリポソーム製剤内の、または生体分解性ポリマーシステムの成分として活性成分を有するものがある。徐放性または植え込み用組成物は、乳濁液、イオン交換樹脂、やや溶けにくい重合体材料、または、やや溶けにくい塩のような薬学的に許容される重合性、または疎水性材料を有する。
局所投与に適する製剤には、これらに限定されないが、液体または半流動体製剤(塗布薬、ローション、水中油または油中水乳剤(クリーム、軟膏またはペースト、および溶液または懸濁液など)が含まれる。局所用製剤は、例えば、約1%〜約10%(W/W)の活性成分からなるが、その活性成分の濃度は、溶剤中の活性成分の溶解限度の濃度である。局所用製剤はさらに、本明細書に記載の1若しくはそれ以上の追加の成分を有する。
本発明の薬学的組成物は、口腔を介する肺への投与に適する製剤に製剤化され、包装され、販売される。このような製剤は活性成分を有し、約0.5〜約7ナノメートルの範囲、好ましくは、約1〜約6ナノメートルの直径を持つ乾燥した粒子を有する。このような組成物は、噴射剤の流れが粉末を分散するように方向づけられる乾燥粉末貯蔵器を有する器具を用いて、または、密封容器内の低沸点噴射剤中に溶解するか、または懸濁した活性成分を有する器具などの自己噴射性溶剤/粉末分散容器を用いた投与に便利な乾燥粉末の形態になっている。このような粉末は、重量で少なくとも98%の粒子は、直径が0.5ナノメートルより大きく、粒子数の少なくとも95%は直径が7ナノメートル未満であるのが好ましい。前記粒子が重量で少なくとも95%は、直径が1ナノメートルより大きく、粒子数の少なくとも90%は直径が6ナノメート未満であることがより好ましい。乾燥粉末組成物は、砂糖のような固形の微粉希釈剤を含むのが好ましく、便利な一回服用量形態で提供される。
低沸点噴射剤は通常、大気圧で65度華氏以下の沸点を有する液体噴射剤を含む。一般に、前記噴射剤は、前記組成物の50〜99.9%(W/W)で構成され、活性成分は組成物の0.1〜20%である。前記噴射剤は、さらに液体非イオン性または固形陰イオン界面活性剤、あるいは、固形希釈剤(活性成分を有する粒子と同じ程度の粒子サイズを有するのが好ましい)のような追加の成分を有する。
肺送達用に製剤化された本発明の薬学的組成物もまた、溶液または懸濁液の飛沫の形態で活性成分を提供する。このような製剤は、前記活性成分を有する水性または希釈アルコール溶液または懸濁剤、選択的に滅菌して製剤、包装または販売され、噴霧器具または霧吹き作用器具を用いて便利に投与できる。このような製剤は、これらに限定されないが、サッカリン・ナトリウムのような人工甘味料、精油、緩衝化剤、界面活性剤、またはメチルヒドロキシ安息香酸のような保存剤を含む1若しくはそれ以上の追加の成分をさらに有する。この投与経路による場合、前記飛沫は好ましくは約0.1〜約200ナノメートルの範囲の平均直径を有する。
本明細書に記載の肺送達に有用な前記製剤はまた、本発明の薬学的組成物の鼻腔内送達にも有用である。
鼻腔内投与に適する他の製剤は、活性成分を有する粗末(粒子が平均約0.2〜500ミクロメートル)である。このような製剤は、鼻から吸い込む様式、すなわち、粉末の容器から鼻腔経路を通って急速な吸入によって投与される。鼻からの投与に適する製剤は、例えば、少ないものは約0.1%(W/W)および多いものは100%(W/W)の活性成分を有し、さらに本明細書に記載する1若しくはそれ以上の追加の成分を有する。
本発明の薬学的組成物は口腔内投与に適する製剤に調製され、包装され、販売される。このような製剤は、例えば、従来の方法を用いて製造される錠剤、または口中錠(トローチ)の形態になっており、例えば、0.1〜20%(W/W)の活性成分、経口的に溶解性または分解性成分を有する活性成分以外の成分、および、選択的に、本明細書に記載の1若しくはそれ以上の追加成分を有する。あるいは、舌下投与に適する製剤は、前記活性成分を含む粉末、またはエアゾール化溶液または霧状溶液、または懸濁液を有する。このような粉末、エアゾール化、または霧状製剤は分散された場合、好ましくは、平均粒子または、飛沫サイズが約0.1〜約200ナノメートルの範囲とし、さらに、本明細書に記載する1若しくはそれ以上の追加の成分を有する。
本発明の薬学的組成物は眼科用製剤において調製され、包装され、または販売される。このような製剤は、例えば、0.1〜1.0%(W/W)溶液、または、水性または油性液担体における活性成分の懸濁液を含む点眼剤の形態になっている。このような点眼剤はさらに、緩衝化剤、塩、または、本明細書に記載の1若しくはそれ以上の他の追加成分を有する。有用な他の眼科的投与製剤には、微晶性形態、またはリポソーム製剤で活性成分を有する。
本明細書で持ちいたれる「追加の成分」には、これらに限定されないが、添加剤、界面活性剤、分散剤、不活性希釈剤、顆粒化剤および崩壊剤、着色剤、保存剤、生理的分解性成分(ゼラチン)、水溶性媒体および溶剤、油性媒体および溶剤、懸濁化剤、分散剤、湿潤剤、乳化剤、緩和剤、緩衝剤、塩、増粘剤、賦形剤、乳化剤、酸化防止剤、抗生物質、抗真菌剤、安定化剤、および医薬上許容される重合体材料または疎水性材料の1若しくはそれ以上が含まれる。本発明の薬学的組成物に含まれる他の「追加の成分」は技術上周知であり、例えば、この参照により組み込まれるGenaro,ed.,1985,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,PA,で述べられている。
本発明の活性成分の組合せは、本明細書で「キット」と呼ばれている医薬包装の構成成分として提供され得る。2種の薬剤は一緒に、または、別々に、個々の投与量で製剤化することができる。
特に、本発明は、毎日の継続経口投与用パッケージに配列された2種の異なる用量タイプ(学習を向上させる化合物を有する用量タイプ1と、学習を向上させる化合物を有さない用量タイプ2)を有するキットを考慮する。服薬は毎日行われ、用量タイプ1単位と、もう一つの用量タイプ1単位の間に少なくとも3個、通常5〜10個の用量タイプ2単位が配置される。
最も簡単な実施形態において、DCSは用量タイプ1単位中の唯一の活性成分であり、用量タイプ2単位は活性成分を含んでいない。この実施形態では、製剤は多くの異なる医薬療法の毎日の投与で効果的に組み合わすことができるため、有用である。他の代表的実施形態は以下の表に示す。
Figure 2007517049
用量
学習を向上させる化合物の場合、用量レベルは、成人の対象の場合、約0.1mg〜5gの投与量にすることができる。一実施形態において、学習向上剤がD−セリンの場合、考慮する用量は、成人の対象の場合、約50mg〜5gである。
学習向上剤がDCSの場合、用量レベルは、成人の対象に投与する場合約5mg〜1g、通常25mg〜500mgとすることができる。前記薬剤の治療有効量は、薬学的に許容されるあらゆる投与様式を用いて投与することができる。熟練技術者は当業者に既知の投与様式の何れかを考慮すると思われるが、薬物は推奨される投与様式、例えば、市販の薬剤の包装添付文書に記載の投与様式にしたがって投与することが好ましい。約5mg〜150mgのDCSの用量レベルで、望ましい応答を統合するのに十分な学習の向上が得られ、副作用が生じる可能性はより少ないため、この用量は有利である。DCSの約25mg〜100mgの用量レベルでは、望ましい応答を統合するために十分な学習の向上が得られるが、副作用が生じる可能性はより少ないため、この用量は有利である。DCS25mg〜100mgの用量レベルは、大部分の細菌に対する効力においてサブ抗菌的(すなわち、用量では細菌を殺さない、または、細菌の成長をかなり制限する)となり、特に、25mg〜75mgの用量では細菌のより大きい割合に対して効力がサブ抗菌的であり、25mg〜50mgの用量は細菌のはるかに大きい割合に対して効力がさらにサブ抗菌的である。
再発性内科的苦痛の軽減に有用である主要薬剤の用量レベルは、FDAによって承認された主要薬剤のあらゆる治療有効量を含む。通常これらの投与量は、約0.1mg〜5gである。
実施例
本発明はここで以下の実施例に関して述べる。これらの実施例は、実例の目的としてのみ提供するものであり、決して、これらの実施例に限定されるものとして説明するのではなく、むしろ本明細書に提供される教示の結果明白となるすべての改変をも包含するものであることを説明するものである。
本発明の薬学的組成物について、発明の範囲を限定することなく以下の実施例によってさらに説明する。実施例5〜16は予測的な実施例である。
以下の実施例で使うFDA承認のすべての薬物は、商業的供給者および/または薬局から得た。以下の実施例でのヒト対象に使われるすべての活性成分はFDAによってヒトでの使用が承認されている。複数の活性成分の混合物を含有するカプセルは、活性成分の固形粉末または顆粒を測定し、測り分けて、カプセルに詰めて得たものである。
再発性神経障害性痛みで苦しむ対象は、塩酸アミトリプチリン10mg/日で7日間治療されたが、痛みに対する効果は殆ど見られなかった。7日後、アミトリプチリンの投与量を2倍の20mgにした。高用量を用いて2日後、対象の痛みは、事実上弱まった。その後、前記対象はアミトリプチリン20mgと、DCS25mgと、医薬的に不活性な成分とを含有するカプセルの単回投与で治療した。続いて、前記対象はアミトリプチリン20mg(DCSを含まない)の服用に戻り、アミトリプチリン療法を4週間の期間続行した後、前記用量を減少していき、次に治療を停止した。
酒石酸ゾルピデム10mgと、DCS50mgと、不活性成分(ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、微晶性セルロース、ポリエチレン・グリコール、グリコール酸ナトリウム澱粉、および二酸化チタン)との粉末のブレンドを混合してカプセルに詰めた。前記カプセルを再発性一過性不眠症で苦しむ対象に投与した。カプセルの服用後、対象は短時間で睡眠に入り、また、深い眠りの質を経験した。次の5夜の間前記対象は酒石酸ゾルピデム5mg含有カプセルをDCSの同時投与なしに投与された。7日目に前記対象は、酒石酸ゾルピデム5mgと、DCS50mgと、不活性成分(ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、微晶性セルロース、ポリエチレン・グリコール、グリコール酸ナトリウム澱粉、および二酸化チタン)とを含有するカプセル一個を投与された。前記対象はさらなる治療を中止した。前記対象の睡眠に関する不安、特に真夜中に目覚めた後の不安は減少し、前記対象は睡眠状態に戻りやすくなった。
クエン酸シルデナフィル(50mg)と、DCS(50mg)と、不活性成分(微晶性セルロース、第二リン酸カルシウム、クロスカルメロース・ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、二酸化チタン、ラクトース、およびトリアセチン)を混合してカプセルに詰めた。
健常志願者対象にクエン酸シデナフィル50mgと、DCS50mgと、不活性成分とを含有するカプセルを投与した。前記薬学的組成物の前記対象における副作用について評価が行われ、副作用の報告はなかった。前記薬学的組成物はまた、性的能力向上についての効果も評価された。
DCS(200g)、クエン酸シルデナフィル(50g)、ラクトースと微晶性セルロースの混合物(700g)、ポリビニルピロリドン(100g)、セルロース・エーテル(100g)、二酸化珪素(4g)の成分は篩にかけて、よく混和した。ステアリン酸マグネシウムもまた篩にかけて、他の成分の混合物に混合した。前記成分は、直接、重量1.16gの錠剤とした。加圧成形した後に、錠剤のコアは水性フィルムでコーティングされた。前記のフィルムの厚さは色々である。
DCS50g、タダラフィル20g、ラクトース75g、およびタルク100gの混合物を合わせて、混和し、十分量のアルコールで湿潤させて、顆粒にした後乾燥した。得られた顆粒は、錠剤に加圧成形するか、またはDCS50mgとバルデナフィルイ20mgを含有するカプセルにするかのどちらかにする。前記薬学的組成物は勃起不全の軽減に有用となり得る。
DCS125g、塩酸バルデナフィル20g、ラクトース75gおよびタルク100gの混合物を合わせて、混和し、十分な量のアルコールで湿潤させ、顆粒状にした後に乾燥させる。得られた顆粒は加圧成形して錠剤にするか、またはカプセルに詰めてDCS125mgと塩酸バルデナフィル20mgとを含有するカプセルにする。前記薬学的組成物は勃起不全を軽減するために有用となり得る。
DCS50g、酒石酸ゾルピデム5g、ラクトース50gおよびタルク75gの混合物は合わせて、混和し、十分な量のアルコールで湿潤し、乾燥後顆粒状にした。得られた顆粒は加圧成形して錠剤にするか、カプセルに詰めてDCS50mgおよび酒石酸ゾルピデム5mg含有カプセルにする。前記薬学的組成物は不眠症を軽減するのに有用となり得る。
アミトリプチリンとDCS(75mg)を含有する錠剤は、錠剤成形の標準技術を用いて標準医薬添加剤から形成する。前記錠剤は、1若しくは、それ以上の再発性内科的苦痛(神経障害性痛み、不眠症およびうつ病)の軽減に有用である。
勃起不全は、シルデナフィルのようなPDE−5阻害剤を用いた薬物療法に反応性であることが示された。以下に述べる無作為化、プラセボ対照の臨床試験において、NMDA部分受容体作用薬での急性治療が、PDE―5阻害剤を用いた勃起不全の治療の有効性を高めるために使われる。この試験には3つの部門があり、それらはプラセボのみを服用する対象、PDE−5阻害剤のみを服用する対象、およびPDE―5阻害剤とDCSを併用する対象である。特に、併用療法の対象には、クエン酸シルデナフィル(50mg)とDCS(75mg)配合のカプセルを投与する。単一薬物療法の対象にはクエン酸シルデナフィル(50mg)含有カプセルを投与する。対象を勃起不全の病因に基づいて3つの異なるカテゴリー(器質的、心因性、混合)に分類する。すべての対象には、勃起不全を軽減するための新薬剤の効力を試験するための、異なる部門を持つ臨床治験に加わることを知らせる。前記治験には9ヶ月間の期間を見積もる。
前に行われた勃起不全の臨床試験と同様に、治療効果については、男性の性的行為を行う能力と満足な性的行為のために十分な勃起を達成し、維持できる能力が評価される。ベースライン、試験中、試験後の性的機能の対象による自己評価が、治療の成功の評価に用いられる。2つの重要なエンドポイントの質問は、性的行為時に挿入が成功した回数と貫通後の勃起の保持の回数である。薬物療法の6ヶ月後、薬物療法は終了し、前記対象は同じ性的機能のクライテリアを用いて評価され、次の三ヶ月間は、対象が勃起不全治療薬を服用しない期間とする。
その後の試験は、勃起不全の対象を病因、年令、または、対象の前立腺癌の有無などにより分類して行う。
不眠症は、酒石酸ゾルピデムのような化合物による薬物療法に反応性であることがわかっている。以下に述べる無作為化、プラセボ対照臨床試験において、NMDAグルタミン酸塩受容体作用薬による急性治療は、酒石酸ゾルピデムによる慢性不眠症の治療効果を高めるために使われる。この試験には、プラセボのみを服用する対象、酒石酸ゾルピデムのみ(10mg/日)を服用する対象、および酒石酸ゾルピデムとDCSを併用する対象の3つの部門がある。特に、併用療法の対象には、2種類の薬物の1つを毎日投与して治療する。2〜7日目、9〜14日目、16〜21日目、および23〜28日目には、対象は、唯一の活性成分として酒石酸ゾルピデム(10mg)含有するカプセルを摂取する。1、8、15、および29日には、対象は酒石酸ゾルピデム(10mg)とDCS(50mg)の両方を含有するカプセルを服用する。すべての対象には、不眠症の軽減に対する新薬の効力を試験するための種々の部門を持つ臨床治験に加わることを知らせる。睡眠の待ち時間と睡眠の効率は、対象において評価される。
前記療法の成功についての評価もまた、不眠症の対象による自己評価が用いられる。3ヶ月後、対象の追跡(フォローアップ)評価が行われる。エンドポイントの質問には不眠の回数と不眠症の期間が含められる。
臨床的うつ病は、SSRIsでの薬物療法に反応性であることが示されている。SSRIsによって軽減される症状を有する多くの対象は、それらの症状の復活を経験せずに、薬剤を停止したいと考えている。以下に述べる治療プロトコールで、フルオキセチンでの治療に肯定的に反応する対象を断続的にDCSでも治療する。
うつ病に罹患した対象に、2種の薬物を投与して30日間毎日治療する。
1.DCS(100mg)か、またはプラセボのどちらかを含有するコーティング錠、および
2.フルオキセチン20mg
第1の薬剤は、連続番号を付けた製薬キットに入れた状態で提供し、DCS錠剤は第5、15および25日目の箇所に配置し、他のすべての日にはプラシボの錠剤を配置する。前記プラセボの錠剤とDCSの錠剤は視覚的に見分けがつかない。
フルオキセチン単独で治療された対象に比べて、併用療法を受けている対象は、平均して不安が減少し、追加の薬物療法が必要となるほどの病状の再発は、より少なくなると思われる。
慢性の不眠症で悩む対象は、毎日2種の薬剤を投与されて30日間治療される。
(1) DCS(100mg)か、またはプラセボのどちらかを含有するコーティング錠、および
(2) インディプロン20mg
第1の薬剤(すなわち、DCSまたはプラセボを含有するコーティング錠)は、連続番号を付けたパッケージを有する製薬キットに入っており、第3日目、第10日目、17日目、および24日目用はDCS錠、その他のすべての日にはプラセボ錠を配置する。プラセボ錠剤とDCS錠剤は視覚的に見分けがつかない。
インディプロン単独で治療された対象に比べて併用療法を受けている対象は、さらに薬物療法が必要となるほどの病状の再発は、より少なくなると思われる。
神経障害性痛みおよび睡眠困難で苦しむ対象は、30日間毎日アミトリプチリン(20mg)を投与される。7日毎に、前記対象はさらにDCS(50mg)で治療される。アミトリプチリン単独で治療された対象に比べて、急性的にDCSでさらに治療された対象は、薬物療法の結果がより肯定的であり、その結果、神経障害性痛みおよび/または睡眠障害の軽減が向上したと思われる。
神経障害性痛みを病む対象は、30日間毎日以下の2種類の錠剤を有する、連続番号の付いたパッケージに用意された薬剤で治療された。
(1) アミトリプチリン(20mg)とDCS(50mg)
(2) アミトリプチリン(20mg)
2種類の錠剤は見分けがつかない。製薬キットの番号の付いたパッケージの第3、10、17および24日目にアミトリプチリンとDCSとを共に含有する配合錠剤を、その他のすべての日にはアミトリプチリン錠(DCSを含有しない)を提供する。
アミトリプチリン単独で治療された対象に比べて、併用療法を受けた対象では、神経障害性痛みの減少が、一過性の場合も長期の場合も、大きい場合が比較的多かったと思われる。
ずらりと並べた28錠のコーティング錠を番号の付いたブリスター包装に組み込む。前記の28錠には、DCS(100mg)および従来の医薬添加剤を含有する4錠と、従来の医薬添加剤を含み、DCSを含まない24錠のプラセボ錠剤が含まれる。すべてのコーティング錠は視覚的に区別できない。前記DCS錠はスロット番号1、9、18、および27に入れる。前記のブリスター方法は、対象が1錠の服用を忘れた日がある場合、適切な措置として、翌日に2錠服用することを対象に知らせる指示説明書を含める。
本明細書で述べるすべての出版物および特許出願は、本発明が関連する当業者のレベルを示すものである。すべての出版物または特許出願は、各々の出版物または特許出願が参照により本明細書に組み込まれることを具体的及び個別に示すように、同じ範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。前述の発明は、理解を明確にするために実例や実施例によっていくらかの詳細を述べているが、特定の変更や変形例は、以下に示す代表的実施形態のこれらの概念の範囲内で行われ得ることは明白である。追加の請求項は、そのような実施形態および同等の変形例のすべてを含むことを説明するためのものである。
産業上の利用性
本明細書に述べるように、本発明の前記方法および組成物は、ヒトにおける再発性内科的苦痛の軽減に有用である。

Claims (38)

  1. 対象における再発性内科的苦痛を軽減するための方法であって、
    (i)学習を向上させる少なくとも1つの第1の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩、および、
    (ii)前記再発性内科的苦痛を軽減する少なくとも1つの第2の薬理学的物質、または、薬学的に許容されるその塩、
    の治療的有効量を前記対象に投与することを有する方法であり、
    ここで、前記第1の薬理学的物質は急性基準で投与される、再発性内科的苦痛を軽減するための方法。
  2. 請求項1の方法において、前記第2の薬理学的物質と組み合わせて前記第1の薬理学的物質を投与する前記方法は、対象において、前記第2の薬学的物質を単独で投与するより、より効果的に前記再発性内科的苦痛を軽減するものである。
  3. 請求項1の方法において、前記第1の薬理学的物質は、NMDA受容体部分的作用薬である。
  4. 請求項1の方法において、前記第1の薬理学的物質は、DCS、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  5. 請求項4の方法において、前記DCSまたは薬学的に許容されるその塩は、前記対象の体重1kgあたり約0.25mg〜10mgの投与量で投与されるものである。
  6. 請求項4の方法において、ビタミンB群は前記DCSまたは薬学的に許容されるその塩とともに同時投与されるものである。
  7. 請求項4の方法において、前記再発性内科的苦痛は勃起不全である。
  8. 請求項7の方法において、前記第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩は、シルデナフィル、タダラフィル、およびバルデナフィルイから成る群から選択される薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  9. 請求項4の方法において、前記再発性内科的苦痛は、女性の性機能不全である。
  10. 請求項9の方法において、前記第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩は、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、PT−141、ブプロピオン、およびアポモルヒネから成る群から選択される薬学的物質または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  11. 請求項4の方法において、前記再発性内科的苦痛は不眠症である。
  12. 請求項11の方法において、第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩は、エスゾピクロン、インディプロン、ザレプロン、ゾピクロン、ゾルピデム、ロラゼパム、クロナゼパム、オキサゼパム、 フルラゼパム、トリアゾラム、テマゼパムおよびアルプラゾラムから成る群から選択される薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  13. 請求項4の方法において、前記第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩は、1日1回以上の頻度で投与され、さらにここで、前記第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩は、4日間以上の期間投与されるものである。
  14. 請求項13の方法において、前記再発性内科的苦痛は、慢性痛および神経因性疼痛から成る群から選択されるものである。
  15. 請求項14の方法において、前記第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩は、プレガバリン、ガバペンチン、ノルトリプチリン、およびアミトリプチリンから成る群から選択される薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  16. 請求項13の方法において、前記再発性内科的苦痛は不眠症である。
  17. 請求項16の方法において、前記第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、エスゾピクロン、インディプロン、 ザレプロン、ゾピクロン、およびゾルピデムから成る群から選択される薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  18. 請求項13の方法において、前記再発性内科的苦痛は注意欠陥多動障害である。
  19. 請求項18の方法において、前記第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、メチルフェニデート、アトモキセチン、アンフェタミン、およびデキストロアンフェタミンから成る群から選択される薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  20. 請求項13の方法において、前記再発性内科的苦痛はうつ病である。
  21. 請求項20の方法において、前記第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、デシプラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、フルボキサミン、およびシタロプラムから成る群から選択される薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  22. 請求項13の方法において、前記再発性内科的苦痛は、女性の性機能不全である。
  23. 請求項22の方法において、前記第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、ブプロピオン、テストステロン、およびエストラジオールから成る群から選択される薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  24. 対象に対する1日1回の継続投与用のために準備された、個別にされた用量単位を有する製薬キットであって、
    (i)2〜20個の第1の用量単位であり、ここで前記第1の用量単位は
    a.薬学的に許容される担体と、
    b.学習を向上させる少なくとも1つの第1の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩と、
    c.再発性内科的苦痛を軽減する第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩の治療有効量とを含み、
    (ii)4〜90個の第2の用量単位であり、ここで前記第2の用量単位は、
    a.薬学的に許容される担体と、
    b.再発性内科的苦痛を軽減する第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩の治療有効量とを含み、
    ここで、第1の用量単位の各々は、前記第1の薬理学的物質を含有しない少なくとも3個の第2の用量単位によって、更なる第1の用量単位と分離される、製薬キット。
  25. 請求項24の製薬キットにおいて、前記第1の薬理学的物質は、DCS、または薬学的に許容されるその塩であり、さらに前記DCSの治療有効量は約25mg〜500mgである。
  26. 請求項24の製薬キットにおいて、前記第1の用量単位と前記第2の用量単位は経口的に投与されるものである。
  27. 対象において再発性内科的苦痛を軽減するために有用な薬学的組成物であって、
    (i)学習を向上させる第1の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩と、
    (ii)前記再発性内科的苦痛を軽減する第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩と、
    (iii)薬学的に許容される担体と
    を含む薬学的組成物。
  28. 請求項27の薬学的組成物において、前記再発性内科的苦痛は、女性の性機能不全と男性の勃起不全から成る群から選択されるものであり、さらに前記第1の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩はDCSを含むものである。
  29. 請求項28の薬学的組成物において、前記第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、シルデナフィル、タダラフィル、PT−141、アポモルヒネ、テストステロン、ビュープロピオン、エストラジオール、およびバルデナフィルから成る群から選択される薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  30. 請求項27の薬学的組成物において、前記再発性内科的苦痛は、慢性痛、および神経因性疼痛から成る群から選択されるものであり、さらに前記第1の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩はDCSを含むものである。
  31. 請求項30の薬学的組成物において、前記第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、プレガバリン、ガバペンチン、ノルトリプチリン、およびアミトリプチリンから成る群から選択される薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  32. 請求項27の薬学的組成物において、前記再発性内科的苦痛は不眠症であり、さらに前記第1の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩は、DCSを含むものである。
  33. 請求項30の薬学的組成物において、前記第2の薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩は、エスゾピクロン、インディプロン、ザレプロン、ゾピクロン、ゾルピデム、ロラゼパム、クロナゼパム、オキサゼパム、フルラゼパム、トリアゾラム、テマゼパム、および アルプラゾラムから成る群から選択される薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  34. 請求項27の薬学的組成物において、前記再発性内科的苦痛は注意欠陥多動障害であり、さらに前記第1の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、DCSを含むものである。
  35. 請求項34の薬学的組成物において、前記第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、メチルフェニデート、アトモキセチン、アンフェタミンおよびデキストロアンフェタミンから成る群から選択される薬理学的物質または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  36. 請求項27の薬学的組成物において、前記再発性内科的苦痛はうつ病であり、前記第1の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、DCSを含むものである。
  37. 請求項36の薬学的組成物において、前記第2の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩は、デシプラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、フルボキサミンおよびシタロプラムから成る群から選択される薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩を含むものである。
  38. 請求項27の薬学的組成物において、前記第1の薬理学的物質、または薬学的に許容されるその塩はDCSをふくむものであり、さらに前記薬学的組成物はさらにビタミンB群を含むものである。
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