JP2007509933A - 8員環ゼオライトを用いる軽質炭化水素の分離 - Google Patents

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Abstract

本発明は、細孔開口が炭化水素の拡散を制御し、かつアルカリ金属カチオンが骨格電荷のバランスをとるので、8員環四面体を含むゼオライト吸着剤上に第一の成分を優先的に吸着し、その際第二の成分は、優先的に吸着されないことによって、少なくとも二成分を含む軽質炭化水素混合物を動力学的に分離するための方法に関する。新規方法は、50超〜200未満のSiO/Al比を有し、さらに第一の成分に対しては、第二の成分に比較して少なくとも50倍大きな拡散速度を有するゼオライト吸着剤と、軽質炭化水素混合物を接触させる工程、および次いで第一の成分または第二の成分の少なくとも一種を回収する工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、低分子量炭化水素の吸着分離方法に関する。詳しくは、本発明は、プロパン、および低分子量炭化水素混合物からのプロピレンの分離方法に関する。
低分子量炭化水素混合物からのプロピレンの分離は、化学および石油化学工業おける極めて重要かつ大容量の操作である。接触分解およびスチーム分解は、これらの混合炭化水素ストリームに至る最も一般的かつ大規模なプロセスの内に入ものである。プロピレンをプロパン含有ストリームから回収する必要性は、特に、ポリプロピレンエラストマーの合成においては、高い経済的重要性を有するものである。
しかし、プロピレンおよびプロパンの間の沸点がごく接近していることから、これらの成分は、目下のところ、分別低温蒸留によって分離される。この蒸留プロセスの大サイズカラムおよびエネルギー強度は、しかし、これらの分離をより大きなエネルギー効率および費用効果の方式で達成する別の手段に対する大きな動機をもたらした。
分別低温蒸留の主な別法のいくつかは、混合物中のいくつかの成分を選択的に吸着する能力を活用する多孔質物質の使用を含む。これは、種々の形態の圧力または温度スイング吸着(PSA/TSA)プロセスをもたらした。その際、混合物は、先ず、一種以上の成分が選択的に除去される条件下で、吸着物質を通して送られる。成分を吸着した物質は、次いで、典型的には、より低い圧力および/またはより高い温度の環境に暴露され、その際吸着された成分は、放出されて、より高い純度レベルで回収される。経済性から、高い選択性、高い吸着容量、および短期間サイクルをもたらすであろう吸着物質が求められる。さらなる決定的に重要な要求は、物質が、所望の成分の回収を低下するか、および/または吸着剤を不活性にするであろう化学反応に触媒作用を及ぼさないであろうことである。
プロピレンを炭化水素混合物から回収するために提案された吸着剤の中には、イオン交換樹脂、メソポーラス固体、活性炭、およびゼオライトがある。イオン交換樹脂およびメソポーラス固体は、通常、平衡吸着特性を活用する。その際、成分の一つは、適切に分散された化学薬品に選択的に吸着される。それらは、もっぱら、プロピレンの二重結合に対するAgおよびCuなどのカチオン活性点の吸着親和性による(π−錯体形成)。吸着サイクルに付随する特性時間は、混合物を吸着剤との熱力学的平衡近くにもってくるのに必要なものである。強いプロピレン−金属イオンの相互作用から、これらの系は、一般に、急速かつ完全なプロピレン脱着を達成するために熱入力を必要とする。吸着剤内の種々の成分の相対拡散速度は、第二の重要点である。
プロセスの第二の部類は、分離を行うのに、吸着剤内における相対拡散速度が頼みである。二つの関連するケースは、本明細書の関心事である。一つの極端なケースでは、分離は、いくつかの成分が吸着剤中に拡散するのを排除することによって達成される。この状況では、原則として、最大分離効率がもたらされる。第二のケースでは、拡散速度の十分に大きな差が活用される。これは、いくつかの成分を予め決定された吸着時間内に優先的に取りこむことを可能にする。このケースは、一般に、動力学ベースの分離方式として引用され、本発明に記載される物質と組合せて用いられるえり抜きの方法である。
活性炭およびゼオライトは、典型的には、吸着親和性および拡散制御の組合せに頼る。炭素は、通常、非常に高い表面積の形態に活性化されて、吸着親和性および拡散制御の最適化を同時に目標とする組織特性をもたらす。同様の原理を用いて、ゼオライトは、新しい物質合成手順によって提供される可能性が常に増大することから、活性炭よりも魅力的になった。ゼオライトは、化学組成、内部表面積、細孔容積、および窓サイズなどの決定的な特性を、より柔軟かつ正確に制御することを可能にする。化学組成、内部表面積、および細孔容積は、物質の吸着容量を制御する重要な変数である。四面体配位された原子は、一方、クリスタライトの内外への拡散輸送を制御する正確な寸法を有する連結窓をもたらす。
8員環ゼオライトは、特に、低分子量炭化水素の分離のために積極的に検討されている。何故なら、これらのゼオライトの窓サイズは、低分子量分子の分子寸法に同等であるからであり、また多くは、高い吸着容量を提供するからである。典型的は例は、リンデタイプAゼオライトである。これは、8員環の窓開口を有する一連の3次元相互連結通路によって特徴付けられる。窓の効果的なサイズは、電荷平衡カチオンのタイプによる。これは、カリウム(3A)、ナトリウム(4A)、およびカルシウム(5A)型をもたらした。これは、それぞれ、名目窓サイズ3Å、3.8Å、および4.3Åを有する。
したがって、例えば、特許文献1には、プロピレンなどのアルケンを、該アルケンおよび一種以上のアルカンを含む混合物から分離するためのPSAプロセスが開示される。これは、混合物を、約323K超の温度で、ゼオライト4Aの少なくとも一つの床を通して送って、該アルケンを優先的に吸着し、次いでアルケンを床から脱着することによる。
特許文献2には、類似のプロセスが記載される。その際、ゼオライト吸着剤は、ゼオライトAである。これは、その交換可能なカチオンとして、ナトリウムイオン50%〜85%、カリウムイオン15%〜40%、ならびに第IA族イオン(ナトリウムおよびカリウム以外)、第IB族イオン、第IIA族イオン、第IIIA族イオン、第IIIB族イオン、およびランタニドイオンから選択される他のイオン0%〜10%を有する。
ゼオライトにおいては、窓サイズの制御は、高い分離選択性を達成するために重要であることは十分に認められる。所定のゼオライト構造タイプについては、窓の効果的なサイズは、しばしばさらに、窓を適切な電荷平衡カチオンで部分的に封鎖するか、またはそれを開放することによって変わるであろう。
窓サイズの制御に加えて、重要な要求は、吸着物質が、いかなる化学反応にも触媒作用を及ぼさないであろうことである。これは、特に、オレフィンを含む混合物を分離するために重要である。これは、容易に、比較的低温においてさえ緩やかな酸性点でオリゴマー化するであろう。有害な反応をもたらす、吸着剤のいかなる残りの接触活性も、回避されなければならない。これらの反応は、所望の成分の回収を低減するばかりか、それらはまた、吸着剤を不活性にする可能性がある。オレフィンの二重結合は、例えば、特に、緩やかな酸性点によってさえ、攻撃を受けやすい。これは、厳しく、分離プロセスが行われるであろう温度および分圧を限定するであろう。
化学反応性をより信頼性高く制御する努力の結果、非酸性全シリカゼオライトの使用に興味が高まっている。これらのシリカ質ゼオライトは、特別の骨格(framework)平衡カチオンを全く必要としないことから、窓のサイズは、均一であり、単に結晶構造によって決定される。したがって、例えば、プロパンおよびプロピレンを分離するためのデカドデカシル3R(DD3R)の可能性が、ごく最近になって報告された。非特許文献1を参照されたい。この結晶質微細孔シリケートは、四面体配位された原子の8員環(名目窓サイズ3.6Å×4.4Åを有する)によって形成される2次元細孔系を有する(非特許文献2を参照されたい)。この物質の報告された吸着測定では、プロピレンが結晶の内部に拡散可能であるものの、プロパンは、顕著に排除されることが示される。しかし、DD3R窓のサイズは、プロピレンの効果的な動力学的直径に非常に近いので、拡散速度は非常に低いと思われる。これは、望ましくなく長い吸着および脱着サイクルをもたらすであろう。サイクル期間は、原則として、結晶サイズを適切に低減することによって低減されるであろう。しかし、これらの変化は、必ずしも常に、既知の合成手順により可能ではない。さらに、低い次元数(2−D)および高い骨格密度(17.6T/1000Å)は、DD3Rが、単に、プロピレンを吸着するための容量が限定されることを示唆する。
非酸性についての類似の議論に頼ると、特許文献3および特許文献4には、プロピレンをプロパンから分離するためのAlPO−14(AFN)の使用が開示される。AlPO−14は、一連の3次元相互連結8環窓を有し、その一つのみが、プロピレンを通すことを可能にするのに十分に大きい。したがって、AlPO−14は、事実上、炭化水素に対して1次元拡散系を有し、比較的低い吸着容量を示す。その上、単に3.3Å×4.0Åの名目窓サイズ寸法(非特許文献3)により、プロピレンの拡散は、遅く、かつ望ましくなく長い吸着サイクルを伴うであろう。さらに、上記二つの特許文献には、AlPO−14は吸着ヒステリシス示すことが明らかにされる。すなわち、必ずしも全プロピレンが低温で脱着されないことを示す挙動である。この特徴は、より低い温度で顕著になる。すなわち、25℃で、それは、効果的な可逆的吸着を約60%低減し、したがってこの吸着剤の効率を減少する。
特許文献5には、プロピレン/プロパン混合物からのプロピレンの動力学的分離のために、二種の純シリカゼオライトおよび一種の非常に高シリカのゼオライトについてその使用が教示される。二種の純シリカゼオライト(Si−CHAおよびITQ−3)は、望ましい特性、すなわち拡散速度パラメーターおよび十分な吸着容量の高比率、を有するものの、それらは、合成が非常に困難であり、かつ高価である。したがって、それらの実用性が疑問になる。
EP−B−572239号明細書 EP−A−943595号明細書 米国特許第6,293,999号明細書 米国特許第6,296,688号明細書 米国特許第6,488,741B2号明細書 米国特許第4,544,538号明細書 Zhu,W.、Kapteijin,F、およびMoulijin,J.A.著「全シリカDD3Rに関するプロパン/プロピレンの吸着の形状選択性(Shape Selectivity in the Adsorption of Propane/Propene on the All−Silica DD3R)」(Chem.Commun.、第2453〜54頁、1999年) 「ゼオライト骨格タイプの地図(Atlas of Zeolites Framework Types)」(第5改訂版、第108〜109頁、2001年) 「ゼオライト骨格タイプの地図」(第5改訂版、第36、37頁、2001年) W.M.Meier、D.H.Olson、およびCh.Baerlosher著「ゼオライト骨格タイプの地図」(Elsevier、1996年) S.I.Zones著「N,N,N−トリメチル−1−アダマンタモニウムヨウ化物の存在下におけるフォージャサイトの高シリカ菱沸石SSZ−13への転化(Conversion of Faujasite to High−silica Chabazite SSZ−13 in the Presence of N.N.N−Trimethyl−1−adamantammonium Iodide)」(J.Chem.Soc.Faraday Trans.、第87巻(22)、第3709頁、1991年)
本発明にしたがって、脱アルミニウムされたSSZ−13のカリウム型は、プロピレンおよびプロパンを、拡散速度定数、容量、および化学的不活性性の独特の組合せにより、動力学ベースで分離するのに非常に効果的であることが見出された。DD3RまたはAlPO−14の場合とは異なり、本物質により、プロピレンに対する拡散速度定数は、プロパンに対するよりはるかに高いばかりか、同時に、経済性のある短時間吸着/脱着サイクルを可能にするのに十分に高い。
特に、本発明は、細孔開口が炭化水素の拡散を制御し、かつアルカリ金属カチオンが骨格電荷のバランスをとるので、8員環四面体を含むゼオライト吸着剤上に第一の成分を優先的に吸着し、その際第二の成分は優先的に吸着されないことによって、少なくとも二成分を含む軽質炭化水素混合物を動力学的に分離するための方法に関する。新規方法は、50超〜200未満のSiO/Al比を有し、さらに第一の成分に対しては、第二の成分に比較して少なくとも50倍大きな拡散速度を有するゼオライト吸着剤と、軽質炭化水素混合物を接触させる工程、および次いで第一の成分または第二の成分の少なくとも一種の成分を回収する工程を含む。好ましいゼオライト吸着剤は、SSZ−13である。これは、菱沸石のイソタイプである。
本発明は、さらに、ゼオライト吸着剤を、接触工程前に脱アルミニウムする工程を含む。脱アルミニウム工程は、ゼオライト吸着剤をスチーミングする工程を含むことが好ましい。
ゼオライトは、一般に、大細孔、中細孔、または小細孔として分類される。ほとんどの場合においては、これらのゼオライトの通路系は、それぞれ、12員環(またはそれ以上)、10員環、または8員環(またはそれ以下)を経て得られる。
本発明のゼオライトは、四面体8員環を拡散制御環サイズとして有し、それにより、より大きな炭化水素による細孔系への出入りが排除される。多数のゼオライトは、8員環四面体を最大の環サイズとして有する。これらのゼオライトは、8員環または小細孔ゼオライトと呼ばれる。
国際ゼオライト協会の構造委員会は、3文字の構造タイプコードを、既知の構造を有する全てのゼオライトに割当てた。しばしば、異なる名称が、同じ構造タイプを有する物質に割当てられた。これらの物質はイソタイプと呼ばれる。これは、物質が、構造タイプコードを最初に割当てるための基準であった物質とは異なる組成を有する場合に生じるであろう。これらの8員環構造の一覧および記載は、特許文献5(Olson)および非特許文献4に見出される。その開示はいずれも、引用して本明細書に含まれる。
本発明で特に興味深いものは、構造タイプコードCHAである。これは、ゼオライト鉱物性菱沸石から誘導される。SSZ−13(CHA構造タイプのイソタイプ)は、本発明において特に興味深いものである。CHA構造タイプは、それがプロピレンに対して比較的高い吸着容量(約120mg/g)を有し、3次元通路系を有することから選択された。CHAイソタイプSSZ−13は、それが純シリカCHAイソタイプ(Si−CHAと呼ばれる)よりはるかに容易に合成されることから興味深いものである。(非特許文献5、および特許文献6(Zones)を参照されたい)。
他の好ましい吸着剤は、8員環を有するゼオライトである。これは、比較的高いSiO:Al比を有し、実質的に酸を含まない。比較的高いSiO:Al比は、少なくとも50および200未満、より好ましくは少なくとも80および180未満と定義される。吸着プロセスの効率的な長期間運転のために、吸着剤は、本質的に酸性度を全く有さないか、または十分に低い酸活性を有するかのいずれかであり、そのためにオレフィンの重合が生じないことが重大である。吸着剤の酸性点は、所望のオレフィンの重合をもたらすであろう。これは、熱活性化を排除することを必要とするであろう。したがって、用語「実質的に酸を含まない」とは、本明細書においては、吸着プロセスの長期間運転を妨げるであろうように、オレフィンを重合しないゼオライトを包含するのに用いられる。熱処理コストに加えて、実質的な時間的要求が同様に存在する。そのいずれも、実質的に、運転効率を低減するであろう。平衡は、60分未満、より好ましくは30分未満、さらにより好ましくは2分未満に到達されるであろう。
酸性度の制御は、いくつかの方法でなされるであろう。酸性度を低減する一方法は、ゼオライトを、低酸性度の金属カチオンを用いてイオン交換に付すことである。この目的のための好ましいカチオンは、アルカリ金属カチオン(ナトリウム、カリウム、またはセシウムなど)であることが技術的に知られる。より大きなカチオンは、オレフィンとのより弱い相互作用、そのゆえにより所望のオレフィンについて、低い温度での、および/またはより急速な脱着という利点を有する。特許文献5(Olson)には、酸性度を回避して、所望のSiO:Al比を確保するという技術的に好ましい方法は、できる限り最低のアルミニウム含有量を有するゼオライト吸着剤を合成することであることが開示される。
本発明は、酸性度を低減する新規方法を開示する。これは、より低いアルミニウム含有量のゼオライトを合成するより好都合であり、かつより低コストである。
この場合には、酸性度は、脱アルミニウム工程を行って、ゼオライト吸着剤のアルミニウム含有量を低減することによって、低減される。脱アルミニウムの好ましい方法は、吸着剤を、好ましくは温度923K〜1123K、より好ましくは973K〜1073K、最も好ましくは973K〜1023K、および水圧力50kPa〜202kPaで、1分間〜20時間スチーミングすることである。
8員環およびSiO:Al比50〜200を有する実質的に酸を含まないゼオライトが、プロピレンを炭化水素混合物から分離するための良好な吸着剤となるという発見は、かなりの実用的重大事である。CHAおよびITE構造タイプの純シリカゼオライトは使用可能であるものの、このタイプの特定のゼオライトは、現在、産業用途に必要とされるであろう大量のゼオライトは言うまでもなく、少量を調製するのに非常に高価であろう。周知の比較的安価な8員環ゼオライトを選択する能力(次いで、日常的な処理工程によって用いるのに適切にされるであろう)は、ゼオライト吸着剤によってプロピレンを分離するための工業プロセスを商業的に適用するための必須の先行条件である。
本発明のゼオライトは、プロピレンおよびプロパンの間の予期せずして高い拡散の相違によって特徴付けられる。この相違は、これら二つの炭化水素の拡散係数比(すなわちDプロピレン/Dプロパン比)によって定量化されるであろう。分離のための吸着剤の効率は、この比率(本明細書にはRとして引用される)の大きさと共に増大する。R25超、好ましくは50超を有する吸着剤が、二成分系のための効果的な分離吸着剤であろうことは、技術的に十分に認められる。
プロピレン/プロパンのR値が1に近づく場合には、一成分について、他に勝る動力学ベースの優先的吸着は存在しない。R値が1未満または1超になると、二成分のうちの一つについて、吸着剤による優先的選択性が存在する。プロパンに対するプロピレンのR値を比較すると、比1超は、プロピレンが、プロパンより急速に吸着剤内に吸着されることを示す。一方、R値1未満は、プロパンが、吸着剤によってより急速に吸着されることを示すであろう。
本発明のゼオライトは、R比(プロピレン/プロパン拡散比)が50超、好ましくは100超、より好ましくは200超、最も好ましくは500超を有する。
ゼオライトの他の重要な吸着剤特性は、その吸着容量である。例えば、これは、(吸着された炭化水素の重量)/(吸着剤の単位重量)によって測定される。プロピレンを吸着するゼオライトの容量は、一般に、平衡時における(吸着されたプロピレンのミリグラム数)/(ゼオライトのグラム)として定義される。平衡条件は、ゼオライトによって吸着されたプロピレンの量にさらなる変化がないこととして定義される。原則として、吸着容量が高くなるほど、所定のRを有する吸着剤に対して、炭化水素(例えばプロピレン)の所定量を分離するのに必要であろう吸着剤は少ない。本発明のゼオライトは、また、その高い吸着容量によって特徴付けられる。特に、本発明のゼオライトは、353Kおよびプロピレン圧力80kPaで測定されて、プロピレン40ミリグラム(mg)超/グラム(g)ゼオライトのプロピレン吸着容量を有する。その温度および圧力におけるゼオライトのプロピレン吸着容量は、好ましくは少なくとも60mg/gであり、より好ましくは100mg/gである。
高いR値は、効果的な動力学的分離を達成するのに必要とされ、中位〜高位の吸着容量が、分離プロセスを実用的にするのに必要とされる。
続く記載においては、特段に示されない限り、吸着容量は、原料が圧力80kPaにあり、かつ吸着室が353°Kにある時に、決定される値であろう。これらを測定するいくつかの異なる方式が、利用可能である。
本発明を実施する際に用いるための吸着剤として、ゼオライトの挙動を制御する他の方法は、ゼオライト結晶のサイズを制御することによる。このサイズの調整は、典型的には、ゼオライト合成工程中に達成されるが、これにより、圧力スイング吸着プロセス(PSAプロセス)におけるように、実用的なサイクル時間の達成が可能にされるであろう。吸着速度は、結晶の半径の逆二乗として変化する。したがって、10倍の平均結晶サイズの変化は、吸着および脱着工程時間に100倍の差をもたらすであろう。したがって、慎重な注意が、用いられるゼオライト結晶のサイズを制御するのに払われなければならない。ゼオライト結晶のサイズは、1.0ミクロン以下、より好ましくは0.1〜0.4ミクロン以下であることが好ましい。
本発明の新規分離プロセスには、プロピレン、および一種以上の炭化水素(特にプロパン)を含む混合物(ガス、液体、または混合相の何れかとして存在する)を、上記される少なくとも一種のゼオライト種と、プロピレンをゼオライトの内部細孔構造内に選択的に吸着する時間、接触させる工程が含まれる。吸着されない炭化水素混合物の成分は、したがって運び去られる。プロピレンは、その後、従来の脱着技術(他のガスを用いるストリッピング、圧力変化、温度変化、またはこれらの方法の組合せなど)によって、ゼオライトの内部細孔構造から回収される。単段または多段圧力スイング吸着プロセス(PSAプロセス)は、本発明が実施されるであろう形態のタイプの典型である。同様に、単段または多段膜ベースプロセスが用いられるであろう。本発明のプロセスは、また、フロー型(連続)系、例えば連続クロマトグラフタイプの運転で行われるであろう。これらのフロー型系においては、炭化水素混合物は、上記される少なくとも一種のゼオライト種を含む床を通して送られる。本発明を実施する際に用いられるゼオライトの高い選択性のために、所望のプロピレンは、床内で吸着または保持され、一方残りの炭化水素は除去される。このプロセスによって、高度に精製されたプロピレン生成物が得られるであろう。
本発明の新規プロセスが行われる正確な温度は、用いられる分離方法のタイプによるであろう。温度は、しかし、化学反応が生じるであろう温度未満に維持されなければならない。例えば、オリゴマー化または分解温度未満である。温度は、したがって、523K未満に維持されるであろう。好ましくは、本発明のプロセスは、173K〜423K、より好ましくは253K〜423Kの温度範囲で行われるであろう。
上記において、プロピレンをプロパンから分離するのに有用である物質が記載される。この実施形態においては、プロピレンは、優先的に吸着されるガス相成分である。次の脱着工程においては、高純度プロピレンの分離および回収が達成される。異なる組の軽質炭化水素の場合には、優先的に吸着されないガス相成分は、所望の炭化水素であろうことが理解されるであろう。この場合においては、全く吸着されないか、または緩やかに吸着される炭化水素は、高純度で分離され、その後、吸着された成分は、本プロセスが繰返される前に脱着される。
したがって、プロピレン/プロパンの分離に関する詳細な議論は、動力学ベースの分離のための8員環ゼオライトの可能性を示す。これらの教示は、次には、他の軽質炭化水素の組または混合物、および早い吸着または遅い吸着成分のいずれかが、所望のより高価値の生成物である場合に適用されるであろう。
本発明のプロセスは、同相または違相のいずれかで運転される単一吸着床または複数吸着床を含む系で行われるであろう。同相で運転される単一吸着床または複数床を含む系では、吸着工程は、定期的に停止されて、吸着質を床から脱着可能にしなければならない。逆に、複数吸着床が、並行して用いられ、違相で運転される際には、一つ以上の床は、所望のガス成分を吸着する吸着運転中であり、一方一つ以上の他の装置は、再生を経つつあって、吸着されたガス成分が脱着および収集される。本発明の吸着プロセスの運転は、サイクリックである。好ましい吸着プロセスにおいては、サイクルは、所望の生成物ガスの製造が、実質的に連続である方式で繰返し行われる。好ましい実施形態においては、したがって、プロセスは、平行に配置され、違相で運転される複数吸着床を含む系で行われる。そのために、少なくとも一つの床は、常に吸着相にあり、一方他は、常に吸着剤再生相にある。
本発明のプロセスは、圧力スイング吸着(PSA)プロセスまたは温度スイング吸着(TSA)プロセスのいずれかとして運転されるであろう。いずれの場合においても、分離を行う際に用いられる正確な工程は、本発明にとっては重大でない。
一般に、PSAプロセスの基本工程には、吸着槽加圧工程、吸着工程、および吸着剤脱着工程が含まれるであろう。槽加圧工程中には、吸着プロセスが行われる吸着槽内の圧力は、所望の吸着圧力に上昇される。吸着工程中には、ガス状のプロピレンおよびプロパン含有原料は、吸着槽を通して、所望の吸着圧力で送られる。原料ガスが吸着槽を通って送られる際に、プロピレンリッチ成分は吸着され、プロピレンが減損された非吸着ガス画分は、吸着槽の外に送られる。床の脱着工程は、吸着槽内の圧力を低減することによって行われて、プロピレンリッチ生成物ガスが、槽から脱着される。
PSAプロセスの吸着工程が行われる温度は、重大ではないが、一般に、173K〜523K、より好ましくは253〜473Kであろう。上部の温度は、物質上への大幅な充填を達成し、いかなる不必要な反応(プロピレンのオリゴマー化および/または重合など)の可能性も回避するように選択される。吸着、および吸着剤脱着工程が行われる圧力は、同様に、選択の問題である。一般に、これらの工程は、ガスPSAプロセスに用いられるいかなる通常の圧力でも行われるであろう。吸着工程が行われる圧力は、経済性によって決定される。典型的には、吸着工程は、3kPa〜300kPaの範囲、好ましくは5kPa〜200kPaの範囲のプロピレン分圧で行われる。典型的には、吸着剤脱着工程は、0.1kPa〜10kPaの範囲、好ましくは0.2kPa〜5kPaの範囲の圧力で行われる。
本発明のプロセスが、TSAプロセスとして運転される場合には、吸着工程は、第一の温度で行われ、吸着剤脱着工程は、第二のより高い温度で行われ、そのために製造工程中に吸着されたプロピレンリッチ成分が脱着される。この場合には、吸着工程は、173K〜523Kの範囲、好ましくは253K〜423Kの範囲の温度で行われ、一方吸着剤脱着工程は、323K〜523Kの範囲、好ましくは323K〜473Kの範囲の温度で行われる。TSAプロセスの吸着および脱着工程は、典型的には、10kPa〜500kPaの範囲、好ましくは20kPa〜300kPaの範囲のプロピレン分圧で行われる。
本発明は、ここで、次の実施例および添付の図面を引用して、より詳細に記載されるであろう。これは、例証目的でのみに示され、本発明を、いかなる意味においても限定するものとして理解されるものではない。
[実施例1]:(SSZ−13の合成)
SSZ−13を、Zonesの方法(非特許文献5)にしたがって合成した。熱水反応を、撹拌機駆動システムを具備した300mlParrステンレススチール製ミニ反応器中で、408Kおよび撹拌速度120rpmで2日間行った。反応体混合物は、NH−Y(SiO/Al=5.2)2.0g、テンプレート(N,N,N−トリメチル−1−アダマンタモニウムヨウ化物、10ミリモル)3.2g、PQ「N」(商標)印ケイ酸ナトリウム(37.2wt%、SiO/NaO=3.22)20.0g、1.0M NaOH 16ml、およびHO 32.0mlからなった。調製により、合成されたままのSSZ−13 4.8gが得られた。
[実施例2]:(H−SSZ−13の調製)
実施例1の合成されたままのSSZ−13を、管状炉中で、N中813Kで2時間、次いで空気中813Kで2時間焼成した。焼成されたSSZ−13を、次いで、1.0M NHClを用いてアンモニア交換して、NH−SSZ−13を得た。NH−SSZ−13について、温度プログラムアンモニア脱着測定では、SiO/Al=20が示された。NH−SSZ−13を、マッフル炉中で、773Kで2時間焼成して、H−SSZ−13(SiO/Al=20)を得た。
[実施例3]:(K−SSZ−13の調製)
実施例2のH−SSZ−13(20)の一部分を、1.0N KClを用いて交換することによって、K−SSZ−13(SiO/Al=20)の試料を調製した。その間、スラリーのpHを、0.1N KOH溶液を用いて8.3に調整した。
[実施例4]:(脱アルミニウムされたSSZ−13の調製)
脱アルミニウムされたSSZ−13(SiO/Al=160)の試料を、次のように調製した。
実施例1の調製されたままのSSZ−13の一部分を、窒素流中で、次いで空気中で、1073Kでプログラム加熱した。この物質を、次いで、それを1.0M NHClを用いてイオン交換することによって、アンモニア型に転化した。生成物を、次いで、973KおよびHO分圧50〜100kPaで15時間スチーミングした。このスチーミングされた物質を、次いで、1.0M NHClを用いてアンモニア交換した。温度プログラムアンモニア脱着測定では、結晶成分のSiO/Al比は、(全アンモニアが結晶成分からのものであることを仮定し、その吸着容量から推定された結晶度値を用いて)160であることが示された。
[実施例5]:(K−SSZ−13の調製)
実施例4の試料を空気中813Kで60分間加熱し、次いで生成物を、0.5N KClを用いて交換することによって、K−SSZ−13(SiO/Al=160)の試料を調製した。その間、スラリーのpHを、KOH溶液を用いて8.4に調整した。
[実施例6]:(H−SSZ−13によるプロピレンの吸着)
熱重量分析計において、プロピレン(80kPa)を、実施例2のH−SSZ−13(SiO/Al=20)に、353Kで120分間通した。重量増は、100mg/gであった。ガス流を、次いで、100%窒素ガスに切り替え、それを240分間継続した。重量増は、100mg/gのままであった。これは、この酸性ゼオライト上に、プロピレン重合が起こり、これにより353Kで脱着または分解しない高分子量炭化水素が製造されたことを示した。図1を参照されたい。
実施例6は、吸着剤としてH−SSZ−13(SiO/Al=20)を用いるが、これは、これなどの酸性ゼオライトが、プロピレン分離のための吸着剤として用いられないであろうことを示す。何故なら、重合が起こり、高分子量炭化水素が製造され、それにより吸着剤の効率が減少され、プロピレンが消費され、さらに再生に高温が必要とされるであろうからである。
[実施例7]:(K−SSZ−13によるプロピレンの吸着)
熱重量分析計において、プロピレン(80kPa)を、実施例3のK−SSZ−13(SiO/Al=20)に、353Kで60分間通した。重量増は、約5分以内に、一定値99mg/gに達した。ガス流を、次いで、100%窒素ガスに切り替え、それを240分間継続した(図2を参照されたい)。脱着は、2工程で起こった。すなわち、第一の工程は、極めて急速な重量減工程で、それに、はるかにより遅い脱着速度が続いた(図4を参照されたい)。極めて急速な重量減は、最初の2分間に、99mg/gから68mg/gへの重量範囲に亘って起こるが、これは、プロピレンの脱着約31%に対応する。遅い収着の始まりは、収着レベル約1.1C /Kに対応するが、これは、一つのプロピレン分子と各カリウムイオンとの強い相互作用に一致する。
[実施例8]:[K−SSZ−13によるプロピレンの吸着(3回)]
実施例3のK−SSZ−13(SiO/Al=20)を用いる熱重量分析計において、実施例7の実験を、3回繰返した。3回のサイクルのそれぞれについて、吸着または脱着されたプロピレンの量は、本質的に、所定の経過サイクル時間について同一であった。これは、これらの条件では、この吸着剤にはプロピレンの重合が全く存在しないことを示す(図2を参照されたい)。
実施例7および8は、吸着剤としてK−SSZ−13(SiO/Al=20)を用いるが、これは、H型ゼオライトをカリウム型へ転化することにより、劇的に重合反応が低減され、それが排除さえされるであろうことを示す。したがって、アルカリ金属交換は、プロピレンの重合問題を排除する効果的な手段である。
[実施例9]:(K−SSZ−13によるプロピレンの吸着)
熱重量分析計において、プロピレン(80kPa)を、実施例5のK−SSZ−13(SiO/Al=160)に、353Kで60分間通した。重量増は、約5分以内に、一定値58mg/gに達した。ガス流を、次いで、100%窒素ガスに切り替え、それを240分間継続した(図3を参照されたい)。脱着は、2工程で起こった。すなわち、極めて急速な重量減工程に、はるかにより遅い脱着速度が続いた(図5を参照されたい)。極めて急速な重量減は、最初の2分間に、58mg/gから22mg/gへの重量範囲に亘って起こった。これは、プロピレンの脱着約62%に対応する。遅い収着の始まりは、収着レベル約4.4C /Kに対応する。
実施例7および9は、ゼオライトの脱アルミニウムが、効果的な吸着剤を製造する際に重要であることを示す。効果的な吸着剤は、プロピレンの比較的急速な吸着および脱着を示すに違いない。実施例9における脱アルミニウムされたK−SSZ−13(SiO/Al=160)は、実施例7におけるK−SSZ−13(SiO/Al=20)(脱アルミニウムされなかった)に対する単に31%に比較して、その収着(吸着)されたプロピレン62%を非常に急速に脱着することが分かる。
[実施例10]:[K−SSZ−13によるプロピレンの吸着(3回)]
実施例5のK−SSZ−13(SiO/Al=160)を用いる熱重量分析計において、実施例9の実験を、3回繰返した。3回のサイクルのそれぞれについて、吸着または脱着されたプロピレンの量は、本質的に、所定の経過収着時間に対して同じであった。これは、これらの条件では、この吸着剤にはプロピレンの重合が全く存在しないことを示す(図3を参照されたい)。
実施例9および10は、H型脱アルミニウムされたゼオライトをカリウム型に転化することにより、重合反応が排除されることを示す。したがって、再度、アルカリ金属交換は、プロピレンの重合問題を排除する効果的な手段である。
[実施例11]:(プロパンに対するプロピレンの拡散の割合)
実施例5のK−SSZ−13(SiO/Al=160)を用いるプロピレンおよびプロパンの拡散速度定数(D/r)を、吸着取込み装置を用いて測定した。353Kおよび80kPaにおけるプロピレンの吸着に対する拡散速度定数(D/r)値は、1.8×10−2−1である(図6を参照されたい)。353Kおよび80kPaにおけるプロパンの吸着に対するこの物質の拡散速度定数(D/r)値は、1.6×10−5−1である(図7を参照されたい)。プロピレン/プロパン拡散速度定数の比は、1125である。
実施例11には、プロピレンおよびプロパンの拡散係数の比は、効果的な動力学ベースの分離方式に求められる場合には、非常に大きいことが示される[R=D(C )/D(C )=1125]。
本発明は、このように記載されるが、同じことは、特許請求の範囲によって定義されるように、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの方式で変化されるであろうことは明らかである。
353Kおよび80kPaにおいて、H−SSZ−13(SiO/Al=20)によるプロピレンの連続吸着(収着)/脱着サイクルに対する酸性度の有害効果を示す。 353Kおよび80kPaにおいて、アルカリ金属交換K−SSZ−13(SiO/Al=20)によるプロピレンの連続吸着(収着)/脱着サイクルを示す。ゼオライト中のカリウムカチオンとの強い相互作用によるプロピレンの比較的遅い脱着を示す。 353Kおよび80kPaにおける脱アルミニウムされたK−SSZ−13(SiO/Al=160)によるプロピレンの吸着(収着)/脱着サイクルにおいて、スチーミングによってもたらされるより高いシリカ/アルミナ比、および付随するより低いアルカリ金属カチオン濃度により、図2に示されるものと比較してより早いプロピレンの脱着という有益な効果を示す。 353Kおよび80kPaにおいて、K−SSZ−13(SiO/Al=20)からのプロピレンの脱着速度を示す。この図は、図2に引用されるプロピレンの遅い脱着を示す。 353Kおよび80kPaにおいて、脱アルミニウムされたK−SSZ−13(SiO/Al=160)からのプロピレンの脱着速度を示す。この図は、図3に引用されるプロピレンの早い脱着を示す。 353Kおよび80kPaにおいて、脱アルミニウムされたK−SSZ−13(SiO/Al=160)に対するプロピレンの取込み速度を示す。 303K、353K、および80kPaにおいて、脱アルミニウムされたK−SSZ−13(SiO/Al=160)に対するプロパンの取込み速度を示す。

Claims (9)

  1. 細孔開口が炭化水素の拡散を制御し、かつアルカリ金属カチオンが骨格電荷のバランスをとるので、8員環四面体を含むゼオライト吸着剤上に第一の成分を優先的に吸着し、その際第二の成分は、優先的に吸着されないことによって、少なくとも二成分を含む軽質炭化水素混合物を動力学的に分離するための方法であって、
    該方法は、
    (a)50超〜200未満のSiO/Al比を有し、かつ第一の成分に対しては、第二の成分に比較して少なくとも50倍大きな拡散速度を有するゼオライト吸着剤と、軽質炭化水素混合物を接触させる工程、および
    (b)第一の成分および第二の成分の少なくとも一種を回収する工程、
    を含むことを特徴とする軽質炭化水素混合物の動力学的分離方法。
  2. 前記ゼオライト吸着剤は、CHA構造タイプであることを特徴する請求項1に記載の動力学的分離方法。
  3. 前記ゼオライト吸着剤は、SSZ−13であることを特徴する請求項1または2に記載の動力学的分離方法。
  4. さらに、前記ゼオライト吸着剤を脱アルミニウムする工程を含み、その際脱アルミニウム工程は、前記接触工程前に起こることを特徴する請求項1〜3のいずれか1項に記載の動力学的分離方法。
  5. 前記脱アルミニウム工程は、前記ゼオライト吸着剤をスチーミングする工程を含むことを特徴する請求項1〜4のいずれか1項に記載の動力学的分離方法。
  6. 前記スチーミング工程は、温度923K〜1123K、および水圧力5kPa〜202kPaで行われることを特徴する請求項1〜5のいずれか1項に記載の動力学的分離方法。
  7. 前記アルカリ金属カチオンは、pH7.5超でイオン交換することによって導入されることを特徴する請求項1〜6のいずれか1項に記載の動力学的分離方法。
  8. 前記アルカリ金属カチオンは、ナトリウム、カリウムおよびセシウムからなる群から選択されることを特徴する請求項1〜7のいずれか1項に記載の動力学的分離方法。
  9. 前記第一の成分は、プロピレンを含み、前記第二の成分は、プロパンを含むことを特徴する請求項1〜8のいずれか1項に記載の動力学的分離方法。
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