JP2007508024A - Arenicolamarinaの細胞外ヘモグロビン分子の解離方法及び該分子を形成するタンパク質鎖の特徴付け及び該タンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列 - Google Patents

Arenicolamarinaの細胞外ヘモグロビン分子の解離方法及び該分子を形成するタンパク質鎖の特徴付け及び該タンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列 Download PDF

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Abstract

本発明は、アンネリダ(Annelids)、例えば、アレニコラ マリナ(Arenicola marina)の細胞外ヘモグロビン分子を形成するタンパク質鎖を得るために使用することができる、アンネリダ、例えば、アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン分子を解離させる方法に関する。本発明の方法は、アンネリダ、特にアレニコラ マリナからの細胞外ヘモグロビンサンプルを、少なくとも1つの解離剤、例えば、ジチオスレイトール(DTT)又はトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)塩酸塩又はβ−メルカプトエタノール及び解離緩衝剤を含有する混合物と、タンパク質鎖が互いに分離するのに十分な長さの時間、接触させることからなる工程を含むことを特徴とする。

Description

本発明の主題は、アンネリダ(Annelida)、特にアレニコラ マリナ(Arenicola marina)の細胞外ヘモグロビン分子を解離させるための方法、及び該分子を構成するタンパク質鎖の特徴付けである。
本発明の主題は、前記タンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列の特徴付け及びこれらのヌクレオチド配列を調製する方法でもある。
血液は、呼吸プロセスを確実にするために、その主な機能が酸素及び二酸化炭素を輸送することである複雑な液体である。この機能を確実にするのは、赤血球中に見出されるヘモグロビン分子である。
哺乳動物のヘモグロビン分子は、対をなす4つの同様な機能的ポリペプチド鎖(α型グロビンの2つの鎖及びβ型グロビンの2つの鎖)のアセンブリーにより形成される。これらのポリペプチド鎖の各々は、ミオグロビン分子の同じ三次構造を有する(Dickerson and Geis, 1983)。
ヘム、即ち、ヘモグロビンの活性部位は、その中心に一個の鉄原子を含有するテトラピロールプロトポルフィリン環である。酸素を固定する鉄原子は、6つの配位結合、即ち、4つはポルフィリンの窒素原子との配位結合、1つは近接ヒスチジンF8との配位結合及び1つはグロビンの酸素化期間中の酸素分子との配位結合を確立する。
我々は、最近、汚染の恐れがあるため血液供与の減少による血液供給問題に直面している。かくして、血液代替物の研究が最近の数年間にわたり促進されてきた。我々は、感染性疾患の伝達の危険を排除することができ、しかも血液群適合性(blood group compatibility)に関して問題のない人工的血液代替物をデザインすることを探求している。
現在まで、主要な研究経路は、一方で化学製品の合成(Clark and Gollan, 1966)及び他方では生物学的製品の合成(Chang, 1957; Chang, 1964)に関する。
第一の研究経路に関しては、パーフルオロカーボン(PFCs)が使用されてきた。PFCsは、酸素を運搬することができる化学製品であり、そしてそれらは大量のガス、例えば、酸素及び二酸化炭素を溶解することができる。
現在では、血中により有効に分散させることができるこれらの製品のエマルションを製造する試みがなされている(Reiss, 1991; Reiss, 1994; Goodin et al, 1994)。
PFCsの利点は、肺中に見出されるべき酸素の量に直接比例するそれらの酸素運搬能力(oxyphoric capacity)にある。更に、通過するべき膜が存在しないため、PFCsは、組織に向けて酸素をより速く運搬することができる。しかしながら、器官中にこれらの製品を保持することの長期効果は知られていない。これらの製品が1960年代にマウスにおける血液代替物として初めて使用された際は(Clark and Gollan, 1966; Geyer et al.,1966; Sloviter and Kamimoto, 1967)、副作用が非常に重大であった。PFCsは満足できる方法で循環から排除されず、そして器官の組織中に蓄積し、そのため浮腫を引起した。
1980年代には、新しいバージョンのPFCが臨床期で試験された。しかし、貯蔵、財政的コスト、無視できない副作用及びこの化合物の低い有効性の問題が、その市場拡大を妨げた(Naito, 1978; Mitsuno and Naito, 1979; Mitsuno and Ohyanagi, 1985)。
最近、新世代のPFC(PFBO パーフルオロオクチルブロミド)が開発された。新規な製品(Reiss,1991)は、合衆国において臨床試験を受けているが、血液中の酸素量の増加が組織における酸素蓄積を生じさせることがあり、これは生物にとって危険である(スーパーオキシド型酸素ラジカルの形成)ことが既に認められている。
かくして、徐徐に進歩したにもかかわらず、これらの化合物の副作用は、それらを大規模で市販するのには依然としてあまりにも重大である。
第2の研究経路に関しては、研究者は、天然のヘモグロビンの構造を修飾することによる血液代替物の開発に従事してきた(Chang, 1957; Chang, 1997)。修飾したヘモグロビン型の血液代替物を得るためには、遺伝子的に修飾した微生物により合成されたヘモグロビン又はヒトもしくは動物起源のヘモグロビンを使用し、特に、ウシヘモグロビンの分子を使用する。実際に、ウシヘモグロビンはヒトヘモグロビンとは僅かに免疫学的に異なっているが、それは組織に向けて酸素をより容易に輸送する。それにもかかわらず、ウイルス汚染又は海綿状脳症型の汚染の危険が依然として重大である。
機能的であるためには、ヘモグロビンは、赤血球の内側にのみ存在するアロステリックエフェクター、2,3−ジホスホグリセリン酸塩(2,3−DPG)と接触しなければならない(Dickerson and Geis, 1983)。更に、2,3−DPG及び赤血球中に存在する他のエレメント、例えば、メトヘモグロビンレダクターゼなしでは、ヘモグロビンは、自動酸化を受け、そして酸素又は二酸化炭素を運搬するその能力を失う。
これらのプロセスは、ヘモグロビンの構造を修飾することにより、更に正確には、2つのα及びβ二量体間の四量体分子の弱い結合を安定化させることにより排除しうる(Chang, 1971)。多数の修飾、即ち、2つのα鎖間の共有結合、2つのβ鎖間の共有結合又はαとβとの間の共有結合も試験された(Payne, 1973; Bunn and Jandl, 1968)。
四量体分子を重合する試み又はそれらをポリエチレングリコール(PEG)と呼ばれるポリマーとコンジュゲートさせる試みもなされた(Nho et al., 1992)。これらの修飾は分子を安定化させ、そしてそのサイズを増加させて、腎臓によるその除去を妨害するという結果をもたらす。
アンネリダは、それらの細胞外ヘモグロビンについて多くの研究がなされた(Terwilliger, 1992; Lamy et al., 1996)。これらの細胞外ヘモグロビン分子は、アンネリダの3つのクラス:Polychaetes、Oligochaetes及びAchaetesに存在し、そしてVestimentiferaにも存在する。これらは、一般に2つの種類に分類される6又は8つの異なる型に属する約200のポリペプチド鎖からなる巨大バイオポリマーである。144〜192エレメントを含む第1の種類は、活性部位を有し、そして可逆的に酸素を結合することができるいわゆる「機能的」ポリペプチド鎖を含み;これらは、その質量が15〜18kDaであり、そして脊椎動物のα及びβ型鎖に非常に類似するグロビン型鎖である。36〜42エレメントを含む第2の種類は、少数の活性部位を有するか又は活性部位を有しない「12分の1体(twelfths)」のアセンブリーを可能とするいわゆる「構造的」ポリペプチド鎖を含む。
得られたアレニコラの細胞外ヘモグロビンの最初の像(Roche et al., 1960)は、六角形構造を示した。各ヘモグロビン分子は、「六角形二層」として記載された2つの重なり合った六角形からなり(Levin, 1963; Roche, 1965)、そして各六角形は「中空球状構造」(De Haas et al., 1996)又は「12分の1体(twelfth)」として記載された水滴の形態にある6つのエレメントのアセンブリーによりそれ自体形成される(Van Bruggen and Weber, 1974; Kapp and Crewe, 1984)。ネイティブ分子は、約250kDaの分子量を有する12のこれらのサブユニットから形成される。
かくして、フランス国特許第2 809 624号は、アレニコラ マリナ、潮間帯生態系のPolychaete Annelidaの細胞外ヘモグロビンの血液代替物としての使用であって、該血液代替物が、供与不足の問題をなくすることを可能とする使用に関する。
アレニコラ マリナのヘモグロビンの全体構造は、特に質量分析法によるその精密な四次元研究により知られているけれども(Zal et al., 1997)、それを構成する種々のタンパク質鎖の一次配列は知られていない。
かくして、本発明の目的は、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質配列を提供することである。
本発明の他の目的は、生化学及び分子生物学的方法によって血液代替物を開発するために、アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンのin vitro合成の第一段階を提供することである。
本発明の他の目的は、特に血液代替物として使用するという枠内でのこの分子のストックを増加させるために、場合により、遺伝子工学によって単純化したヘモグロビン分子を調製する方法を提供することである。
本発明は、アンネリダ、特にアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン分子を解離させて、該分子を構成するタンパク質鎖を得ることを可能とする方法であって、
アンネリダ、特にアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンのサンプル及び少なくとも1つの解離剤、特にジチオスレイトール(DTT)又はトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)又はβ−メルカプトエタノール及び解離緩衝剤(dissociation buffer)からなる混合物を、タンパク質鎖が互いに分離するのに十分な時間一緒にする工程を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明は、アンネリダ、特にアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖を得る方法であって、
アンネリダ、特にアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンのサンプル及び少なくとも1つの解離剤、及び適当ならば還元剤、特にジチオスレイトール(DTT)又はトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)又はβ−メルカプトエタノール及び解離緩衝剤からなる混合物を、タンパク質鎖が互いに分離するのに十分な時間一緒にする工程を含むことを特徴とする方法に関する。
「細胞外ヘモグロビン」という用語は、細胞内に含有されておらず、血液中に溶解したヘモグロビンを表す。
「解離」という表現は、弱い相互作用(疎水性、静電気的、水素等)を破壊する(break)ことができる化学的処理を表す。
「解離緩衝剤」という用語は、pH調整を可能とする緩衝剤を含有し、そして解離剤を含有する液体を表す。
「解離剤」という表現は、弱い相互作用(疎水性、静電気的、水素等)を破壊することができる化合物を表す。該解離剤は、特に、水酸化物イオン、尿素又はヘテロポリタングステン酸イオン又はグアニジニウム塩又はSDS(ドデシル硫酸ナトリウム)から選ばれる。
「還元」という表現は、強い相互作用、例えばジスルフィド橋を破壊することができる化学的処理を表す。
「還元剤」という表現は、強い相互作用、例えばジスルフィド橋を破壊することができる化合物を表す。
アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン分子を構成する10のタンパク質鎖は、8つのグロビン型鎖と2つの構造型鎖を含む。
3648±24kDaの質量を有するアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンは、2つの種類、即ち、
第1(156鎖)は、酸素に可逆的に結合することができる活性部位を有するいわゆる「機能的」ポリペプチド鎖を含み、これらはその質量が15〜18kDaであるグロビン型鎖であり、これらの鎖は脊椎動物のα及びβ型鎖に非常に類似しており、そして
第2(42鎖)は、少数の活性部位を有するか又は活性部位を有しないが、12量体のアセンブリーを可能とするいわゆる「構造的(又は「リンカー」)ポリペプチド鎖を含み、これらの鎖は22〜27kDaの分子量を有する、
に分類される、10の異なる型に属する198のポリペプチド鎖からなることが思い起こされる。
本発明は、アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン分子を解離させて、該分子を構成するタンパク質鎖を得ることを可能とする方法であって、
アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンのサンプルと、ジチオスレイトール(DTT)及び解離緩衝剤からなる混合物とを、約1時間〜3週間一緒にする工程を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明の有利な解離方法は、解離緩衝剤が、約5〜約12、好ましくは約7.5〜12にpHを調整した、約0.05M〜約0.1M濃度の緩衝剤、特にTrisma(トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン)、hepes、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム又は酢酸アンモニウム及びEDTA0〜10mMを含み、その際全体は、特に約2〜12、好ましくは約5〜12にpHを調整することを特徴とする。
好ましくは、該解離緩衝剤は、特にソーダの2N溶液により約10のpHに調整した約1mM濃度のEDTAを含む。
有利な実施態様に従えば、本発明の方法は、前記分子を構成するタンパク質鎖が、還元剤により、例えば、DTTの存在下で4つのサブユニットを還元することにより得られ、該サブユニット自体は、アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンのサンプルと種々の解離剤、特に解離緩衝剤とを一緒にすることにより得られることを特徴とする。
ネイティブ分子は、非還元性解離剤の作用下でサブユニットに解離される。故に、共有結合の破壊はない。しかしながら、還元剤の作用(共有結合の開裂)の後、サブユニットはポリペプチド鎖(アミノ酸のアセンブリーからなるタンパク質鎖)に還元される。
故に、上記した4つのサブユニットは、一量体、二量体、三量体及び十二量体である。
一量体は、グロビン鎖である。
ホモ形態の二量体及びヘテロ二量体は、構造的鎖である。
三量体は、3つのグロビン鎖の共有結合アセンブリー(covalent assembly)である。
十二量体は、12のタンパク質鎖:例えば、3つの三量体+3つの一量体、2つの三量体+6つの一量体、1つの三量体+9つの一量体、からなる。
故に、アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンの直接還元による一工程で、又は一つの工程がアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンの4つのサブユニットへの解離からなり、そして他の工程が該4つのサブユニットのタンパク質鎖への還元である2つの工程で、タンパク質鎖を得ることが可能である。
本発明は、前記4つのサブユニットを得るために使用される解離剤が、以下のもの、即ち、
− 約5〜約12、好ましくは約7.5〜12にpHを調整した、Trisma塩基(トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン)0.1M及びEDTA0〜10mMを含む解離緩衝溶液、及び
− その濃度が約0.1M〜約8Mであり、特に3Mに等しい尿素溶液
であることを特徴とする、前記解離方法にも関する。
本発明は、4つのサブユニットを得るための解離剤が、以下のもの、即ち、
− pH10に調整した、Trisma塩基0.1M及びEDTA1mMを含む解離緩衝溶液、及び
− 尿素3M、
であることを特徴とする、前記解離方法にも関する。
本発明は、タンパク質鎖を得るために使用される解離剤及び還元剤が、以下のもの、即ち、
− 約8〜約9のpHのTrisma塩基(トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン)0.1Mを含む解離緩衝溶液、及び
− その濃度が約4M〜約8Mであり、特に8Mに等しい尿素溶液、及び
− DTT1〜10%
であるか、又は、
− 約8〜約9のpHの重炭酸アンモニウム0.1Mを含む解離緩衝溶液、及び
− DTT1〜10%、
であることを特徴とする、前記解離及び還元方法にも関する。
本発明の解離及び還元方法は、アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の混合物を含有する組成物を得ることを可能とする。
本発明は、以下の工程、
− 前記方法に従って得られたヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の各々を単離する工程、
− 質量分析法及びエドマン配列決定により前記単離されたタンパク質鎖の各々をミクロ配列決定し、5〜20個のアミノ酸からなる配列の各々に対応するミクロ配列を得る工程、及び
− 前記ミクロ配列から縮重したプライマー(degenerated primers)を決定する工程
を含むことを特徴とする、前記方法に従って得られたタンパク質鎖からプライマー対を調製する方法にも関する。
タンパク質鎖の単離の第1工程は、特に本発明の解離及び還元方法に従って得られたヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖を含む前記混合物から逆相液体クロマトグラフィー及び二次元ゲルにより行われる。
「ミクロ配列」という表現は、タンパク質配列のフラグメントを表す。
前記ミクロ配列は、C−及びN−両末端に由来するのみならず、内部配列にも由来することができる。
タンパク質鎖は、アレニコラ マリナの精製されたヘモグロビンから逆相液体クロマトグラフィーにより又は2次元ゲルから得ることができる。各ピーク又はスポットを切り出し、そしてプロテアーゼにより消化した。かくして得られたペプチドをゲルから抽出し、そしてcapLC(毛細管液体クロマトグラフィー)により分離させた。次いで、フラグメントを質量分析法により分析する。他方、逆相により単離した各ピークをエドマン配列決定により分析した。
「縮重したプライマー(degenerated primer)」という表現は、タンパク質配列のフラグメントから得られたヌクレオチド配列を表す。それらは、遺伝暗号の縮重(1個のアミノ酸につきいくつかのコドン)の故に縮重したプライマーと呼ばれる。
縮重したプライマー対の決定の最終工程は、それらの合成に対応する。
この工程は、センスプライマー及びアンチセンスプライマーの両方を得ることを可能とする。
本発明は、前記方法に従って得られるプライマー対であって、該対が、特に以下のもの:
Figure 2007508024

(式中、
RはA又はGを表し、
YはC又はTを表し、
NはA、G、C又はTを表し、
Iはイノシンを表し、
HはA、C又はTを表す)
であるプライマー対にも関する。
本発明は、前記方法に従って得られるプライマー対であって、該対が、特に以下のもの:
Figure 2007508024

(式中、
RはA又はGを表し、
YはC又はTを表し、
NはA、G、C又はTを表し、
Iはイノシンを表し、
DはA、G又はTを表し、
HはA、C又はTを表す)
であるプライマー対にも関する。
本発明は、前記方法に従って得られるプライマーから、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列を調製する方法であって、該方法が、以下の工程:
* アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の1つをコードする一本鎖cDNAを加熱により変性し、いかなる二次構造物及びRNA残留物をも変性する工程であって、該cDNAはmRNAから得られたものであり、この工程は変性された一本鎖cDNAの鎖を得ることを可能とし、及び
* 前記変性した一本鎖cDNAの鎖に、前記方法により得られるプライマー対を適当な温度でハイブリダイズさせ、ハイブリダイズしたプライマーを得る工程、及び
* 先の工程で得られたハイブリダイズしたプライマーから、適当な温度でポリメラーゼにより前記cDNAの相補鎖を合成する工程
により構成されたサイクルを少なくとも30回繰り返すことを含む、ポリメラーゼ連鎖増幅法(PCR)に相当することを特徴とする方法にも関する。
前記タンパク質鎖をコードするcDNAは、mRNAから得られ、該mRNAは成長している若いアレニコラから抽出された全RNAsからの精製により得られたものであり、該若いアレニコラは種々のメッセンジャーRNAsの転写の高いレベルを有する。
前記サイクルが30回未満繰り返されるならば、DNAの増幅は減少する。
「随意の二次構造(optional secondary structures)」という表現は、cDNAの2つの配列間の無秩序な対形成を表す。
「cDNAの加熱による変性」という表現は、cDNAの2つの配列間の無秩序な対形成の破壊を表す。
「適当な温度でのハイブリダイゼーション」という表現は、プライマーによるDNAマトリックス上のそれらの相補性配列の認識を表す。
有利な実施態様に従えば、本発明に従うヌクレオチド配列を調製する方法は、
− 該方法の第1工程が、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の1つをコードするcDNAを約90℃〜約110℃の温度で、約10秒〜約5分間変性する工程であること、
− 約30〜40回繰り返すサイクルが、以下の工程:
* アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の1つをコードするcDNAを約90℃〜約110℃の温度で、約10秒〜約5分間変性する工程、
* 一本鎖cDNAの前記鎖に本発明のプライマー対を約50℃〜約60℃、好ましくは約50℃〜約56℃の温度で、約20秒〜約2分間ハイブリダイズさせ、ハイブリダイズしたプライマーを得る工程、
* 先に得られたハイブリダイズしたプライマーを約70℃〜約75℃の温度で、約20秒〜約1分30秒間ポリメラーゼにより伸長させる工程、
を含むこと、そして、
− 該方法の最終工程が、先に得られたハイブリダイズしたプライマーを約70℃〜約75℃の温度で、約5分〜約15分間ポリメラーゼにより伸長させる工程であること
を特徴とする。
本発明の方法のPCR反応は、特にcDNA(5〜20ng)、センスプライマー(100ng)及びアンチセンスプライマー(100ng)、dNTP(200μM、最終)、MgCl(2mM 最終)、PCR緩衝剤(ポリメラーゼを供給した)(1X 最終)、Taqポリメラーゼ(1ユニット)及び水(25μl qsf)の存在下で行う。
前記ヌクレオチド配列を調製する方法は、部分的コード配列を得ることを可能とする。
部分的コード配列を先の実験によって得ると、グロビン及びリンカーのcDNAのコード配列の全体の増幅及び配列決定は、5’RACE(Rapid Amplification cDNA Ends)PCRにより、そして供給者(5’/3’RACE kit,Roche)により提供されるデータシートのプロトコール推奨に従って行う。
本発明は、使用されるプライマー対が前記したとおりであることを特徴とする、前記調製方法にも関する。
本発明に従う特に有利な調製方法は、前記ヌクレオチド配列を調製する方法であって、
使用するプライマー対が、(GAR TGY GGN CCN TTR CAR CG;CCA NGC NTC YTT RTC RAA GCA)又は(GAR TGY GGN CCN TTR CAR CG;CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、R、Y及びNが前記したとおりであることを特徴とし、
該方法が、
− 該方法の第1工程は、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖をコードするcDNAを95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
― 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
* アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の1つをコードするcDNAを95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
* 一本鎖cDNAの前記鎖に本発明のプライマー対を56℃に等しい温度で、30秒間ハイブリダイズさせて、ハイブリダイズしたプライマーを得る工程、
* 先に得られたハイブリダイズしたプライマーを72℃に等しい温度で、40秒間ポリメラーゼにより伸長させる工程
を含み、そして、
− 該方法の最終工程は、先に得られたハイブリダイズしたプライマーを72℃に等しい温度で、10分間ポリメラーゼにより伸長させ、配列番号13のヌクレオチド配列を得る工程であり、
該方法は、場合により、配列番号1のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、
前記ヌクレオチド配列を調製する方法である。
次いで配列番号13の部分配列を、前記5’RACE PCR実験により完了した。配列番号13のヌクレオチド配列は、A2aと名付けたグロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号13は376個のヌクレオチドを含む。
配列番号1のヌクレオチド配列(開始コドンから停止コドンまで、即ち、機能的グロビン一量体に相当する転写され、そして翻訳される配列)は、A2aと名付けられた前記グロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号1は、474個のヌクレオチドを含む。
本発明に従う特に有利な調製方法は、前記ヌクレオチド配列を調製する方法であって、
使用するプライマー対が以下のもの(AN TGY GGN CCN CTN CAR CG; CCA NGC NTC YTT RTC RAA GCA)であり、N、Y及びRが前記したとおりであることを特徴とし、
該方法が、
− 該方法の第1工程は、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖をコードするcDNAを95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
− 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
* アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の1つをコードするcDNAを95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
* 一本鎖cDNAの前記鎖に本発明のプライマー対を52℃に等しい温度で、30秒間ハイブリダイズさせて、ハイブリダイズしたプライマーを得る工程、
* 先に得られたハイブリダイズしたプライマーを72℃に等しい温度で、40秒間ポリメラーゼにより伸長させる工程
を含み、そして、
− 該方法の最終工程は、先に得られたハイブリダイズしたプライマーを72℃に等しい温度で、10分間ポリメラーゼにより伸長させ、配列番号15のヌクレオチド配列を得る工程であることを特徴とする、前記ヌクレオチド配列を調製する方法である。
配列番号15のヌクレオチド配列は、A2bと名付けられた、グロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号15は288個のヌクレオチドを含む。
本発明に従う特に有利な調製方法は、前記ヌクレオチド配列を調製する方法であって、
使用するプライマー対が以下のもの:(TGY GGN ATH CTN CAR CG; CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、N、Y及びRが前記したとおりであることを特徴とし、
該方法が、
− 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、約4分間変性する工程であり、
− 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
* 95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
* 53℃に等しい温度で、30秒間ハイブリダイズさせる工程、
* 72℃に等しい温度で、40秒間伸長させる工程
を含み、そして、
− 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させ、配列番号15のヌクレオチド配列を得る工程であり、
該方法は、場合により、配列番号3のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、前記ヌクレオチド配列を調製する方法である。
次いで配列番号15の部分配列を、前記5’RACE PCR実験により完成した。
配列番号3のヌクレオチド配列(開始コドンから停止コドンまで、即ち、機能的グロビン一量体に相当する転写され、そして翻訳される配列)はA2bと名付けられた前記グロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号3は、477個のヌクレオチドを含む。
本発明に従う特に有利な調製方法は、前記ヌクレオチド配列を調製する方法であって、
使用するプライマー対が、(AAR GTI AAR CAN AAC TGG; CCA NGC NCC DAT RTC RAA)又は(AAR GTI AAR CAN AAC TGG; CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、R、I、N及びDが前記したとおりであることを特徴とし、
該方法が、
− 該方法の第1工程は、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の各々をコードするcDNAを95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
− 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
* アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の1つをコードするcDNAを95℃に等しい温度で、1分間変性する工程、
* 一本鎖cDNAの前記鎖に本発明のプライマー対を50℃に等しい温度で、1分間ハイブリダイズさせて、ハイブリダイズしたプライマーを得る工程、
* 先に得られたハイブリダイズしたプライマーを72℃に等しい温度で、1分30秒間ポリメラーゼにより伸長させる工程
を含み、そして、
− 該方法の最終工程は、先に得られたハイブリダイズしたプライマーを72℃に等しい温度で、10分間ポリメラーゼにより伸長させ、配列番号17のヌクレオチド配列を得る工程であり、
該方法は、場合により、配列番号5のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、前記ヌクレオチド配列を調製する方法である。
次いで配列番号17の部分配列を、前記5’RACE PCR実験により完成した。配列番号17のヌクレオチド配列は、A1と名付けられたグロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号17は360個のヌクレオチドを含む。
配列番号5のヌクレオチド配列(開始コドンから停止コドンまで、即ち、機能的グロビン一量体に相当する転写され、そして翻訳される配列)は、A1と名付けられた前記グロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号5は474個のヌクレオチドを含む。
本発明に従う特に有利な調製方法は、前記ヌクレオチド配列を調製する方法であって、
使用するプライマー対が以下のもの:(TGY TGY AGY ATH GAR GAY CG; CA NGC NYC RCT RTT RAA RCA)又は(TGY TGY AGY ATH GAR GAY CG; CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、Y、H、R及びNが前記したとおりであることを特徴とし、
該方法が、
− 該方法の第1工程は、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の各々をコードするcDNAを95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
− 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
* アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の1つをコードするcDNAを95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
* 一本鎖cDNAの前記鎖に本発明のプライマー対を52℃に等しい温度で、40秒間ハイブリダイズさせて、ハイブリダイズしたプライマーを得る工程、
* 先に得られたハイブリダイズしたプライマーを72℃に等しい温度で、30秒間ポリメラーゼにより伸長させる工程
を含み、そして、
− 該方法の最終工程は、先に得られたハイブリダイズしたプライマーを72℃に等しい温度で、10分間ポリメラーゼにより伸長させ、配列番号19のヌクレオチド配列を得る工程であり、
該方法は、場合により、配列番号7のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含む
ことを特徴とする、前記ヌクレオチド配列を調製する方法である。
配列番号19の部分配列を、次いで前記5’RACE PCR実験により完成した。配列番号19のヌクレオチド配列は、B2と名付けられたグロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号19は390個のヌクレオチドを含む。
配列番号7のヌクレオチド配列(開始コドンから停止コドンまで、即ち、機能的グロビン一量体に相当する転写され、そして翻訳される配列)は、B2と名付けられた前記グロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号7は、498個のヌクレオチドを含む。
本発明に従う特に有利な調製方法は、前記ヌクレオチド配列を調製する方法であって、
使用するプライマー対が以下のもの(AAR GTN ATH TTY GGN AGR GA; CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、R、H、N及びYが前記したとおりであることを特徴とし、
該方法が、
− 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
− 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
* 95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
* 52℃に等しい温度で、40秒間ハイブリダイズさせる工程、
* 72℃に等しい温度で、30秒間伸長させる工程、
を含み、そして、
− 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させて、
参照部分ヌクレオチド配列を得て、このコード配列の完全な決定を続ける工程であり、
該方法は、配列番号9のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、前記ヌクレオチド配列を調製する方法である。
配列番号9のヌクレオチド配列(開始コドンから停止コドンまで、即ち、機能的グロビン一量体に対応する転写され、そして翻訳される配列)は、B1と名付けられたグロビン鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号9は、498個のヌクレオチドを含む。
本発明に従う特に有利な調製方法は、前記ヌクレオチド配列を調製する方法であって、
使用するプライマー対が以下のもの(GAR CAY CAR TGY GGN GGN GA; CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、R、N及びYは前記したとおりであることを特徴とし、
該方法が、
− 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
− 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
* 95℃に等しい温度で、40秒間変性する工程、
* 58℃に等しい温度で、1分間ハイブリダイズさせる工程、
* 72℃に等しい温度で、1分10秒間伸長させる工程、
を含み、そして、
− 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させて、
参照部分ヌクレオチド配列を得て、このコード配列の完全な決定を続ける工程であり、
該方法は、配列番号11のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、前記ヌクレオチド配列を調製する方法である。
配列番号11のヌクレオチド配列(開始コドンから停止コドンまで、即ち、機能的グロビン一量体に対応する転写され、そして翻訳される配列)は、L1と名付けられたリンカー鎖に対応するタンパク質鎖をコードする新規なヌクレオチド配列である。配列番号11は、771個のヌクレオチドを含む。
本発明は、前記方法に従って得られたヌクレオチド配列の1つによりコードされたタンパク質配列にも関する。
本発明に従う好ましいタンパク質は、前記タンパク質であって、
− 配列番号2若しくは配列番号14の配列、
− 又は、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、配列番号2若しくは配列番号14の配列又は下記フラグメントから誘導された任意の配列、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、好ましくは配列番号2若しくは配列番号14の配列と少なくとも約75%、特に少なくとも約85%の相同性を有する、配列番号2若しくは配列番号14の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、但し、該相同配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とするものとし、特に配列番号2の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記タンパク質である。
配列番号2の配列は、A2aと名付けられた全グロビン鎖に対応する新規なタンパク質配列である。
配列番号14の配列は、配列番号2の配列により表されるA2aと名付けられたグロビン鎖に由来する配列のフラグメントに対応する新規なタンパク質配列である。
本発明のタンパク質配列の酸素運搬性は、特に、典型的なオキシヘモグロビン分光法によるそれらの吸収スペクトルを測定することにより証明できる。
本発明に従う好ましいタンパク質は、前記タンパク質であって、
− 配列番号4若しくは配列番号16の配列、
− 又は、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、配列番号4若しくは配列番号16の配列又は下記フラグメントから誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、好ましくは配列番号4若しくは配列番号16の配列と少なくとも約75%、特に少なくとも約85%の相同性を有する、配列番号4若しくは配列番号16の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、但し、該相同性配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号4の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記タンパク質である。
配列番号4の配列は、A2bと名付けられた全グロビン鎖に対応する新規なタンパク質配列である。
配列番号16の配列は、配列番号4の配列により表されるA2bと名付けられたグロビン鎖に由来する配列のフラグメントに対応する新規なタンパク質配列である。
本発明に従う好ましいタンパク質は、前記タンパク質であって、
− 配列番号6若しくは配列番号18の配列、
− 又は、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、配列番号6若しくは配列番号18の配列又は下記フラグメントから誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、好ましくは配列番号6若しくは配列番号18の配列との少なくとも約75%、特に少なくとも約85%の相同性を有する、配列番号6若しくは配列番号18の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、但し、該相同性配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号6の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記タンパク質である。
配列番号6の配列は、A1と名付けられた全グロビン鎖に対応する新規なタンパク質配列である。
配列番号18の配列は、配列番号6の配列により表されるA1と名付けられたグロビン鎖に由来する配列のフラグメントに対応する新規なタンパク質配列である。
本発明に従う好ましいタンパク質は、前記タンパク質であって、
− 配列番号8若しくは配列番号20の配列、
− 又は、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、配列番号8若しくは配列番号20の配列又は下記フラグメントから誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、好ましくは配列番号8若しくは配列番号20の配列との少なくとも約75%、特に少なくとも約85%の相同性を有する、配列番号8若しくは配列番号20の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、但し、該相同性配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号8の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記タンパク質である。
配列番号8の配列は、B2と名付けられた全グロビン鎖(whole globin chain)に対応する新規なタンパク質配列である。
配列番号20の配列は、配列番号8の配列により表されるB2と名付けられたグロビン鎖に由来する配列のフラグメントに対応する新規なタンパク質配列である。
本発明に従う好ましいタンパク質は、前記タンパク質であって
− 配列番号10の配列、
− 又は、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、配列番号10の配列又は下記フラグメントから誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、好ましくは配列番号10の配列との少なくとも約75%の相同性を有する、配列番号10の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列、但し、該相同性配列は酸素の運搬を可能とするもの、
− 又は、前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号10の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記タンパク質である。
配列番号10の配列は、B1と名付けられたグロビン鎖に対応する新規なタンパク質配列である。
本発明に従う好ましいタンパク質は、前記タンパク質であって、
− 配列番号12の配列、
− 又は、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、配列番号12の配列又は下記フラグメントから誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列はグロビン鎖の互いの組み合わせを可能とするもの、
− 又は、好ましくは配列番号12の配列との少なくとも約75%の相同性を有する、配列番号12の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、但し、該相同性配列はグロビン鎖の互いの組み合わせを可能とするもの、
− 又は、前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントはグロビン鎖の互いの組み合わせを可能とし、特に配列番号12の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約280個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記タンパク質である。
配列番号12の配列は、L1と名付けられたリンカー鎖に対応する新規なタンパク質配列である。
本発明は、前記方法に従って得られるヌクレオチド配列にも関する。
本発明は、前記タンパク質をコードするヌクレオチド配列にも関する。
本発明は、前記ヌクレオチド配列であって、該ヌクレオチド配列が、
− それぞれ、配列番号2又は配列番号14をコードする配列番号1又は配列番号13のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号1又は配列番号13の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そしてそれぞれ、配列番号2又は配列番号14により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
− 又は、それぞれ配列番号2又は配列番号14から誘導されたタンパク質をコードする、配列番号1又は配列番号13の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により誘導された任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号1の配列との好ましくは少なくとも約60%の相同性を有する、配列番号1又は配列番号13に対して相同の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号1のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドにより構成されるもの、
− 又は、前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、前記配列又はフラグメントのうちの1つに相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記ヌクレオチド配列にも関する。
ストリンジェンシー条件は、48〜60℃の温度範囲及び1〜3mMのMgCl濃度に相当する。
本発明は、前記ヌクレオチド配列であって、該ヌクレオチド配列が、
− それぞれ、配列番号4又は配列番号16をコードする配列番号3又は配列番号15のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号3又は配列番号15の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そしてそれぞれ、配列番号4又は配列番号16により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
− 又は、それぞれ配列番号4又は配列番号16から誘導されたタンパク質をコードする、配列番号3又は配列番号15の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により誘導された任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号3又は配列番号15の配列との好ましくは少なくとも約60%の相同性を有する、配列番号3又は配列番号15に対して相同の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号3又は配列番号15のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドから構成されるもの、
− 又は、前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、前記配列又はフラグメントのうちの1つに対して相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記ヌクレオチド配列にも関する。
本発明は、前記ヌクレオチド配列であって、該ヌクレオチド配列が、
− それぞれ、配列番号6又は配列番号18をコードする配列番号5又は配列番号17のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号5又は配列番号17の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そしてそれぞれ、配列番号6又は配列番号18により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
− 又は、それぞれ配列番号6又は配列番号18から誘導されたタンパク質をコードする、配列番号5又は配列番号17の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により誘導された任意のヌクレオチド配列、
− 又は、好ましくは配列番号5又は配列番号17の配列との少なくとも約60%の相同性を有する、配列番号5又は配列番号17に対して相同の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号5又は配列番号17のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドから構成されるもの、
− 又は、前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、前記配列又はフラグメントのうちの1つに相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記ヌクレオチド配列にも関する。
本発明は、前記ヌクレオチド配列であって、該ヌクレオチド配列が、
− それぞれ、配列番号8又は配列番号20をコードする配列番号7又は配列番号19のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号7又は配列番号19の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そしてそれぞれ、配列番号8又は配列番号20により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
− 又は、それぞれ配列番号8又は配列番号20から誘導されたタンパク質をコードする、配列番号7又は配列番号19の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により誘導された任意のヌクレオチド配列、
− 又は、好ましくは配列番号7の配列との少なくとも約60%の相同性を有する、配列番号7又は配列番号19に対して相同の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号7又は配列番号19のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドから構成されるもの、
− 又は、前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、前記配列又はフラグメントのうちの1つに相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記ヌクレオチド配列にも関する。
本発明は、前記ヌクレオチド配列であって、該ヌクレオチド配列が、
− 配列番号10をコードする配列番号9のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号9の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そして配列番号10により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号10から誘導されたタンパク質をコードする、配列番号9の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により誘導された任意のヌクレオチド配列、
− 又は、好ましくは配列番号9の配列との少なくとも約60%の相同性を有する、配列番号9に対して相同の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号9のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドから構成されるもの、
− 又は、前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、前記配列又はフラグメントのうちの1つに相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記ヌクレオチド配列にも関する。
本発明は、前記ヌクレオチド配列であって、該ヌクレオチド配列が、
− 配列番号12をコードする配列番号11のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号11の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そして配列番号12により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号12から誘導されたタンパク質をコードする、配列番号11の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により誘導された任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号11の配列との好ましくは少なくとも約60%の相同性を有する、配列番号11に対して相同の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、配列番号11のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約800個の連続したヌクレオチドから構成されるもの、
− 又は、前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
− 又は、前記配列又はフラグメントのうちの1つに相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、前記ヌクレオチド配列にも関する。
本発明は、アンネリダ、特にアレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列のための前記調製方法であって、該方法が、以下の工程:
− 前記ヘモグロビン分子を、少なくとも1つの解離剤及び還元剤、特にジチオスレイトール(DTT)又はトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)又はβ−メルカプトエタノール及び解離緩衝剤からなる混合物と、タンパク質鎖が互いに分離するのに十分な時間一緒にし、
該ヘモグロビン分子の解離、次いで還元を可能として、該分子を構成するタンパク質鎖を得る工程、
− 前記タンパク質鎖を単離する工程、
− 前記単離されたタンパク質鎖の各々を質量分析法及びエドマン配列決定によりミクロ配列決定し、5〜20個のアミノ酸からなる配列の各々に対応するミクロ配列を得る工程、
− 前記ミクロ配列から縮重したプライマー対(センス及びアンチセンス)を決定する工程、
− 先に得られたプライマーからポリメラーゼ連鎖増幅法(PCR)により前記タンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列を調製する工程を含み、ここで、このポリメラーゼ連鎖増幅法(PCR)は、以下の工程:
− 該方法の第1工程は、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖をコードするcDNAを約90℃〜約110℃の温度で、約10秒〜約5分間変性する工程であること、
− 約30〜40回繰り返すサイクルは、以下の工程:
* アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖をコードするcDNAを約90℃〜約110℃の温度で、約10秒〜約5分間変性する工程、
* 本発明のプライマー対を一本鎖cDNAの前記鎖に約50℃〜約56℃の温度で、約20秒〜約2分間ハイブリダイズさせて、ハイブリダイズしたプライマーを得る工程、
* 先に得られたハイブリダイズしたプライマーを約70℃〜約75℃の温度で、約20秒〜約1分30秒間ポリメラーゼにより伸長させる工程
を含むこと、そして
− 該方法の最終工程が、先に得られたハイブリダイズしたプライマーを、約70℃〜約75℃の温度で、約5分〜約15分間ポリメラーゼにより伸長させる工程であること
を含むことを特徴とする、方法に関する。
実施例部分
本発明の目的は、脊椎動物における血液代替物として海産多毛類(marine polychaete)アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン(HbAm)の使用である。しかしながら、この虫は重要なバイオマスを表すとしても、遺伝子工学による合成が必須であり、そして必要な経路であることが証明された。ゆえに、この分子のセルフアセンブリー性(self-assembly property)から人工的、機能的かつ安定なヘモグロビンを発生させるためにHbAmを構成するタンパク質鎖の一次配列を得ることが一番に重要である。各サブユニットの解離プロトコール及びポリペプチド鎖への還元並びにこれらの鎖の精製、単離、ミクロ配列決定及び配列決定技術を以下に詳細に検討する。
ヘモグロビンの抽出及び精製
1)研究した種: アレニコラ マリナ;潮間生態系のアンネリダ
Annelida Polychaete アレニコラ マリナは、40度線より上に位置した北大西洋、黒海及びアドリア海のすべての海岸全体にわたり広がっている定在の種である。ロスコフ(Roscoff)地域において、「釣り人の虫」("ver du pecheur")としてフランスで周知であるアレニコラは密な集団を形成する。これらの集団が生息している堆砂(sediment)は、糞により発生する粒子(coprogeneous particles)の盛り上がり(mounds)及び円錐形窪みによりそれぞれ形成された交互する突起(bumps)及び凹み(hollows)の不規則な表面を有する。アレニコラは砂中に作られた地下巣穴(galleries)に生息している。地下巣穴の構造は、外側に開口した分岐を有し、他方は閉じているU字形態にある。アレニコラは水平部分に入っており、その頭部端は出口のない部分(blind part)に向いている。アレニコラは砂を摂取し、同化可能な有機物質を抽出し、次いでその尻の端部を通して排便し、かくして砂のミミズの糞状の山を形成する。潮間帯の内側では、集団の分布及び密度は、グラニュロメトリー(granulometry)、有機物質及び塩分の濃度により本質的に制御される。
なかでも潮間帯に生息しているアレニコラは、酸素圧の変動を受けざるを得ない。地下巣穴は、アレニコラが低潮時に海水(酸素に富んだ)と恒久的に接触していることを可能とする。
2)研究方法
2.1 生物学的材料のサンプリング
前記動物をロスコフ(フランス)付近のペンプール湾(Baie de Penpoull)において低潮時に採集し、そして海水中に一夜保って、それらの消化管を空にする。血液サンプルを注射器を使用して背管脈から採取する。サンプルを氷上に採集し、そしてガラスウールを通してろ過する。分子の解離を回避し、そして組織デブリスを除去するために、低温遠心(4℃で15分間、15,000g)の後、上清をAmiconセル(Millipore)及び500kDaの「カットオフ」膜(500kDaより大きい質量のみが保持される)によって濃縮する。
2.2 ヘモグロビンの精製
血液が濃縮されると、排除(分子のサイズの関数としての分離、即ち、分子のサイズがより有意であればある程、それはより速く溶離される)による低圧ろ過(FPLC)は、低温室(4℃)中で、Sephacryl S−400ゲル(Amersham)20×10〜8000×10の分離範囲)のカラム(100×3cm)で行う。各精製はサンプル5mLで行い、アレニコラ マリナ生理食塩化緩衝剤(Arenicola marina salinated buffer)(2NソーダによりpH7.0に調整した、10mM Hepes;4mM KCl;145mM NaCl;0.2mM MgCl)により溶離する。この第1の精製のために使用した流速は40r.p.mであり、そして第1の最も赤い画分(ヘムを含有する)のみを回収する。次いでこの画分を、10,000Da以上の重量を有する分子を保持するCentricon−10kDa管を使用して濃縮する。
次いで、第2の精製を、周囲温度で、1×30cmSuperose 12−Cカラム(Pharmacia、5×10〜3×10Daの分離範囲)でアリコート200μLの低圧ろ過(HPLC System,Waters)により行う。使用する流速は、0.5ml/分である。サンプルを4℃に保ち、そして氷中に収集する。溶離物の吸光度を2つの波長:280nm(タンパク質の吸光度ピーク特性)及び414nm(ヘムの吸光度ピーク特性)で監視する。ヘムを含有する画分を、収集器(ヘモグロビンの保持時間に対応する時間ウインドーでプログラムした)(図1)を使用して単離する。サンプルを濃縮し、アッセイし、次いで使用の前に−40℃で保存する。
2.3 ヘモグロビンのアッセイ
アッセイのために使用するDrabkinの試薬(Sigma)は、溶液中のヘムの量を決定することを可能とする。ヘモグロビンは、フェリシアン化カリウム、シアン化カリウム及び重炭酸ナトリウムを含有するDrabkinの試薬と反応する。ヘモグロビンはフェリシアン化物の作用により、メトヘモグロビンに転換される。次いでメトヘモグロビンをシアン化物と反応させて、シアンメトヘモグロビンを形成する。540nmにおけるこの誘導体の吸光度は、溶液中のヘムの量に比例している。アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン(HBL)は平均してタンパク質23,000g当たりヘム1モルを含有し、これは簡単な計算により、各サンプルのHBL濃度を得ることを可能とする。
3)結果
かくして、数ミリグラムのアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンを精製した。各バッチ(1mLアリコート)をSuperose 12−Cカラム(Pharmacia)でのFPLCにより分析して、サンプルの純度を確実にする(単一ピーク)。同様に、400nm〜700nmの範囲にわたるUVスペクトルを作成して、各バッチのヘモグロビンの機能性を証明する(図2)。三つの吸光度極大値を414、541及び577nmにおいて観察する。比較により、メトヘモグロビンは500及び635nmにおいて、2つの極大値を示すことが想起されるべきである。
最後に、これらのバッチは、マウス及びラットで行われる前臨床試験のためにBiotrial S.A.(フランス国レンヌ)により使用され、可能な病理学的及び免疫原性反応を試験する。
これらの異なる基本的サブユニット(三量体、リンカー二量体及び一量体)におけるアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンの解離
アレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビン(HbAm)の解離は全体的(total)でなければならず、そして機能的サブユニットを保持しなければならない。次いで、異なるサブユニットを単離し、この目的に開発された液体クロマトグラフィー技術(排除及びイオン交換)により分析する。
1)HBLの解離
1.1 解離プロトコール
解離の予備的研究は、先行技術の刊行物(Vinogradov et al., 1979; Sharma et al., 1996; Mainwaring et al.,1986; Polidori et al.,1984; Kapp et al., 1984; Chiancone et al., 1972; Vinogradov et al., 1991; Krebs et al., 1996)から、即ち、単一の解離試薬:尿素、ヘテロポリタングステン酸イオン、グアニジニウム塩、SDS又は水酸化物イオンの存在下に開発された。使用した試薬は分子に対して異なって作用する:即ち、
− 水酸化物イオン(OH)、SDS、グアニジニウム塩及びヘテロポリタングステン酸イオンは塩橋を脱安定化し、
− 尿素は疎水性相互作用を脱安定化する。
この目的は、できる限り速く且つ有効に4つの基本的サブユニットを得ること、従って、種々の解離剤、特にアルカリ性pH及び尿素を組み合わせるという考えである。種々の試験の後、急速且つ有効な解離は2NソーダでpH10に調整した解離緩衝剤(Trisma塩基0.1M及びEDTA1mM)において希釈した3M尿素で得られることが明らかになる。HbAmを約4mg/mLの濃度に調節する(ストック溶液)。すべての分析は+4℃で行い、そしてサンプルを研究全体にわたり暗所に保つ(Trisma=トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン)。
1.2 排除クロマトグラフィー分析
分析条件を、以下の表1に詳細に示す。
Figure 2007508024
1.3イオン交換分析
HBLの等電点(pHi)が4.69であるので(Vinogradov, 1985)、CIM DEAEディスクアニオンカラム(Interchim)でイオン交換分析を行う。実際に、HBLは、pHiより大きいpHでは負に帯電しており、故に正に帯電した樹脂(DEAE樹脂)上に固定される。溶離は0〜1Mの非線状NaCl勾配(pH7.0の解離緩衝剤中に希釈し、そして0.45μmを通してろ過した1M NaCl溶液)によりイオン力によって行う。pH7の解離緩衝剤を溶離緩衝剤として使用する。流速は4mL/分である。
1.4.逆相クロマトグラフィー分析
Waters300C185μm(4.6×250mm)Symmetryカラムで逆相クロマトグラフィーを行う。アセトニトリル及びTFA(トリフルオロ酢酸)の存在下で、HbAmをその基本的サブユニット(三量体、一量体及びリンカー)に解離させ、そしてヘムをグロビンから解離させる。かくして、前処理することなく、HbAmをカラムヘッドにおいて解離させる。開発した方法を、下表に述べる。
Figure 2007508024
2)結果
2.1 排除クロマトグラフィー
部分的に解離したHbAmのクロマトグラムを、図3に示す。5つのピークが観察され、そして同定されなければならない。分子はそれらの減少する質量に従って溶離し、そして溶離したネイティブHbAmはホールドアップ容量(16分)にある。各ピークに対応する画分を、SDS−PAGEにより分析する(図4)。結果を、以下の表2に示す。
Figure 2007508024
2.2 イオンクロマトグラフィー
この方法が解発されると(表3)、画分を集め、濃縮し、そしてSDSゲルにより分析して、各ピークを同定する(図6及び表4)。
次いで、各サブユニットを再精製するための方法を開発する。
Figure 2007508024

表3:CIM−DEAEでの解離したHBLの分析のために開発された方法
Figure 2007508024

表4:ゲル(図6)の分析後に行われた保持時間とサブユニットの間の関連付け
2.3 逆相クロマトグラフィー
この方法が開発されると、画分を集め、凍結乾燥し、そして質量分析法により分析して各ピークを同定する。
Figure 2007508024
三量体の化学的性質は、逆相によりそれらを分離することが可能であるためには余りにも類似しすぎているにちがいない。かくして、2つのリンカー並びに一量体a1及びa2のみ単離することが可能であった。
2.4.HbAmの解離
解離速度論を排除クロマトグラフィーにより監視する。Milleniumソフトウエア(Waters)によるクロマトグラムの積分は、曲線下の面積から種々の化合物の百分率を計算することを可能とする。解離速度論の展開を、図7、8及び9に示す。
図7、8及び9における三つのグラフは、24時間に三つの基本的サブユニットを有効に得るために、2つの解離剤(3M尿素及びOH)を組み合わせることの利益を示す。
ヘモグロビンの再会合
1)材料及び方法
前記プロトコール(pH9、pH10、3M尿素、4M尿素、pH10における3M尿素)に従って解離されたHbAmに対して再会合実験を行う。種々の再会合緩衝剤を試験して、最適再会合を得る。緩衝剤の変更(解離緩衝剤→再会合緩衝剤)を2つの異なる方法で行う:即ち、
− 解離したHbAmを、+4℃でCentricon−10(Millipore)で再会合緩衝剤4mLに対して4回洗浄する;
− 解離したHbAmをMilliQ水(Millipore)(2×2L)に対して24時間、次いで+4℃で再会合緩衝剤(3×2L)に対して48時間透析する。
2)結果
アンネリダの細胞外ヘモグロビンに関するその後の結果に従えば(Mainwaring et al., 1986; Polidori et al.,1984)、二価イオン、例えば、Ca2+及びMg2+の存在がヘモグロビンの四次構造の維持のためには必要である。実際に、二価イオンはヘモグロビンの四次構造を安定化し、そして解離現象を遅くする(Sharma et al., 1996)。これらのイオンは、側鎖のカルボキシレート基及び主鎖のカルボニルとの複合体を形成する。二価イオンの存在は、カルボキシル基がイオン化されるとき、故に中でも解離がアルカリpHにおいて起こったとき、再会合に対する効果を有することができる。故に、再会合緩衝剤がカルシウム及び/又はマグネシウムを含有することは有意義である。これは、解離緩衝剤におけるEDTAの存在;これらの二価イオンをキレート化するEDTAの存在も説明する。今開発された緩衝剤は、濃HClによりpH7に調節されたTrisma塩基0.1M、NaCl400mM、2.95mMKCl、32mMMgSO、11mMCaClから構成される。解離と同じ原理に従って再会合を監視する(図10及び11)。
解離が1分のオーダーの短い期間であるならば、再会合が観察される。この再会合は、トランケーションされたヘモグロビン(1つ以上の12分の1体(twelfths)から解離したHBL)である解離中間体の再配列に対応する。
種々のポリペプチド鎖の研究のためのHbAmの還元
1)逆相液体クロマトグラフィーによる分離の前のヘモグロビンの還元
HbAm(4mg/mL)をpH8〜9の解離緩衝剤(0.1Mtrisma又は10mM重炭酸アンモニウム)中に溶解した10%DTT(ジチオスレイトール)中で周囲の温度で30分間還元する。還元すると、得られたタンパク質鎖をpH8〜9の解離緩衝剤中に溶解した100mMヨードアセトアミドの存在下で、周囲温度で30分間アルキル化する。
以下のプロトコールを場合によりもくろむこともできる:即ち、HbAm(4mg/mL)をpH8〜9の解離緩衝剤に溶解したDTT(ジチオスレイトール)100mM中で40℃で1時間還元する。これらの激しい条件下に、グロビンのみを分析することができる。実際に、リンカー(非グロビンタンパク質)はシステインに富んでおり、それ故損傷される。還元されると、HbAmをAmicon30,000Da(Millipore)で4回洗浄し、そのろ液のみを回収する。(30,000Da未満の重量を有するすべて)。次いでろ液をAmicon10,000Daで洗浄して、10,000Da未満のすべてを除去する。かくして、30,000Da〜10,000Da一量体のみがサンプル中に含まれる(HbAmを構成するグロビン鎖の重量範囲)。
2)逆相クロマトグラフィーによるタンパク質鎖の分離
2.1 材料及び方法
Waters Symmetry300C185μm(4.6×250mm)カラムで逆相クロマトグラフィーを行う。開発された方法を以下の表に記載し,そして得られたクロマトグラムを図12に示す。
Figure 2007508024
以下のプロトコールを場合によりもくろむこともできる。
Figure 2007508024
各タンパク質鎖(280nmにおける単一ピークにより示される)を集め、次いで凍結乾燥し、そして次の分析まで−40℃で保存する。かくして、下記の5種類の一量体:即ち、a1(〜15952kDa)、a2(〜15975kDa)、d2(〜17033kDa)、b2(〜16020kDa)、及びc(〜16664kDa)を分離することが可能であった。
3)二次元ゲルによるタンパク質鎖の分離
一次元における等電点電気泳動技術及び二次元におけるSDS−PAGE技術の組み合わせである二次元ゲルは、複雑なタンパク質混合物を分離することを可能とする。
等電点電気泳動
FPLCによる精製の後に、アレニコラのヘモグロビンを透析し、そして凍結乾燥する。500μgを再水和緩衝剤中に取り込む。この緩衝剤は、4%Chaps(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパン−スルホネート;Sigma)、1%の調製されたばかりのDTT、プロテアーゼ阻害剤のカクテル(Bohringher)、TLCK50μg/ml(トリプシン阻害剤)及び1%ブロモフェノールブルー1μlを含有する。
混合物を超音波処理し、そして遠心して、非溶解物質を排除する。次いで等電点電気泳動バンドの支持体の2つの端部に石油を適用し、次いでサンプルを媒体に適用する。次いで17cmのバンドをサンプルに適用し、いかなる気泡も除去する。次いでバンドを石油で覆って、サンプルの蒸発を回避する。
次いで活性な再水和を50V(12時間にわたり20℃)で行う。次いで2日間にわたりフォーカリゼーション(focalization)を行う。
次いでバンドを回収し、そして6〜18%アクリルアミドゲル、特に10%、18cm幅、20cm長さ及び1mm厚さ上に置く。冷凍したエンクロージャー中で400V、25mA及び100Wで14時間にわたり10℃で移動を行う。
次いで、1%アガロース溶液を使用してゲルの頂部にバンドをシールした後に、タンパク質鎖のサイズの関数として、タンパク質鎖の分離を行う。分離すると、Coomassieブルー(Coomassie(登録商標)G250)で染色することによりゲル上にタンパク質バンドが現れる。
勾配ゲルの構成
18%ポリアクリルアミドの高密度(dense)溶液(2.5Mアクリルアミド;0.4Mトリス;30%グリセロールv/v);3.5mMドデシル硫酸ナトリウム(SDS);0.05%TEMED(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン;Sigma)(v/v);1.6mM過硫酸ナトリウム)25mlを一定の攪拌下に混合室に入れると共に、同容量の6%ポリアクリルアミドの低密度(light)溶液(アクリルアミド0.8M;Tris0.4M;SDS3.5mM;TEMED0.06%(v/v);過硫酸ナトリウム2.4mM)を他方の室に入れる。ゲルの頂部を二回蒸留水(bidistilled water)中の飽和イソブタノール溶液で覆う。次いでゲルを1時間放置して周囲温度で重合させ、次いでゲルの頂部を二回蒸留水で数回すすぎ、次いで全体を10℃で一夜置く。吸収紙を使用して残留水の除去の後に、濃厚ゲル溶液(0.56Mアクリルアミド;6.9mMメチレンビス−アクリルアミド;124mMTris;3.5mMSDS;0.05%TEMED(v/v);2.2mM過硫酸ナトリウム)を分離ゲル上に注ぎ、そしてバンドのブロットを形成することを可能とするくさび(shim)を、濃厚ゲル溶液に導入する。重合は周囲温度で1時間後に完了する。
4)逆相及び二次元ゲルにより単離されたタンパク質鎖のミクロ配列決定による分析
次いで、逆相クロマトグラフィー及び二次元ゲルにより単離されたタンパク質鎖を消化し、そしてESI−Q−TOF型装置でのLC−MS/MS質量分析法により分析する。
逆相クロマトグラフィーにより分離されたタンパク質の消化
各単離されたタンパク質鎖を、ミクロ配列決定によるそれらの分析前の必須の工程である、酵素による消化に付す。凍結乾燥したタンパク質鎖をmilliQ水溶液、エンドプロテアーゼ;リシン及びアルギニンのC末端レベルで加水分解して、一般に500〜2500Daの質量を有するペプチドを産生するトリプシン、を含有するアセトニトリル中に周囲温度で最小3時間にわたり溶解させる。
二次元ゲル上で分離されたタンパク質の消化
ゲルの各スポットを切り取って酵素消化に付す。この酵素消化工程は必須である。それは、酵素を使用して特定の方式でタンパク質をいくつかのペプチドに加水分解することからなる。
消化を始める前に、脱色、還元及びアルキル化工程が必須である:即ち、
●炭酸水素アンモニウム(NHHCO)及びアセトニトリル(ACN)による引き続く洗浄は、ゲルのピース中に存在する染色剤を除去することを可能とし、
●ジチオスレイトール(DTT)との還元反応及びヨードアセトアミドとのアルキル化反応は、タンパク質配列中に存在する2つのシステイン間に形成されたジスルフィド橋及びシステイン−アクリルアミド結合の開放、次いでブロッキングを可能とする。
この方法の最終工程は、少しの酸を加えられた、アセトニトリル及び水からなる抽出溶液を使用して、ゲルからトリプシンにより生成されたペプチド(trypsic peptides)を抽出することからなる。
ナノLC−MS−MSによる分析
次いで抽出されたペプチドをPCRプレートに移行させる。この移行は、2回の15μLで行って、容量のすべてを回収する。予備カラムでのペプチドの保持を妨害することがあるアセトニトリルを除去するために、ナノLC−MS−MSによる分析の前に、2時間の蒸発(休止)の時間を適用する。
結果
これは、二次元ゲルにより各別々の鎖タンパク質に対応する数百ミクロ配列を得ることを可能とした。
5)逆相クロマトグラフィーによる単離されたタンパク質鎖のEdman配列決定による分析
原理
N−メチルピペリジン緩衝剤の存在下で、Phenyl−Iso−Thio−Cyanate(PITC)をタンパク質の第一級及び第二級アミン官能基にカップリングさせる(PTC−タンパク質)。45℃での反応時間は18分である。下記のペプチド結合が弱められ、これは純粋なトリフルオロ酢酸(TFA)により3分間に切断されることを可能とし、かくして第一アミノ酸(AA)のアニリノ−チアゾリノン(ATZ)及び第一アミノ酸(AA)を失ったタンパク質を発生させることを可能とする。
ATZ−AAを反応媒体から抽出し、そして酸媒体(水中の25%TFA)中でより安定なフェニルチオ−ヒダントイン(PTH−AA)に転換する。ゆえに、PTH−AAをHPLCにより分析することができ、そしてその性質はPTH−AA標準によって決定することができる。反応サイクルを繰り返すことができ、かくしてタンパク質配列をもたらす。Edmanは、1967年に最初のタンパク質配列決定装置を創り出すことにより彼の名前を有する反応を自動化した。この装置をHPLCにカップリングさせて、それに該装置はPTH−AAを射出する。次いで標準スペクトルとの比較により、元のアミノ酸を同定し、そしてその定量を得ることが可能である。全体のプロセスは、種々のエレメントを制御しそしてデータの取得及びそれらの処理を確実にするコンピュータにより制御される。
結果
かくして、逆相により単離された5つの一量体及びリンカーのN末端から約30個のアミノ酸を得ることが可能であった。
marine polychaete アレニコラ マリナのサブファミリーA1、A2a、A2b、B2及びB1並びにリンカーL1のグロビンのヌクレオチド配列及びポリペプチド配列のPCR増幅プロトコール及び提示の詳細
そのヌクレオチド配列が以下に示されている5つのグロビンA1、A2a、A2b、B1及びB2並びにリンカーL1のPCR増幅を、サブファミリーA1、A2、B1及びB2の特定の縮重したプライマー(センス及びアンチセンス)のデザインで開始した。前記した5つのグロビン(A1、A2a、A2b、B1及びB2)の増幅、次いで対応するPCR産物のクローニング及び配列決定を可能とするこれらのプライマーは、データバンクから入手可能なアンネリダグロビンのタンパク質配列のアラインメントからデザインされた。
PCR反応のために使用された相補性DNAマトリックスは、アレニコラの小さなサイズ並びにヘモグロビンの合成に関与する遺伝子を含む遺伝子の有意なレベルの発現を反映するそれらの強い成長速度(intense growth rate)により、アレニコラから抽出された全RNAsから精製したメッセンジャーRNAから合成された。かくして相補性DNAsを合成した。これらの工程は、Ambion(RNAsの精製)、Amersham(mRNAsの精製)、Promega(RT)、Invitrogen(クローニング)、Abgene(配列決定)により作成された市販の分子生物学キットを使用した。
第2段階では、我々は、特に、変性時間、ハイブリダイゼーション時間及び温度並びに伸長時間パラメーターの決定に関して、PCR反応を開発した。MgCl濃度も最適化した。
最後に、最終工程で、5’及び3’RACE PCR実験を行って、完全なコード配列を得た。これらの工程では、Roche分子生物学キットを使用した。
グロビン、A2a、A2b、A1、B1及びB2の各々並びにリンカーL1について、縮重したセンス及びアンチセンスプライマーのヌクレオチド配列、PCRパラメーター並びに部分的又は完全なコード配列を以下に示す。
これらの配列の全ブラストデータバンク分析(total blast databank analysis)が2.10−3<Evaluate<5e−31の値を生じることが特定される。
グロビンA2a
グロビンA2a(配列番号2)をコードする配列番号1のヌクレオチド配列を得るために、プライマー対(配列番号19;配列番号20)を使用する。
PCR条件は、以下のとおりである:
Figure 2007508024
PCR反応:
反応当たり 5〜20ng cDNA
100ngセンスプライマー
100ngアンチセンスプライマー
dNTP200μM最終
MgCl2mM最終
緩衝剤PCR1X最終
1ユニットTaqポリメラーゼ
25μLとするのに十分な量の(qsf)H
グロビンA2b
グロビンA2b(配列番号4)をコードする配列番号3のヌクレオチド配列を得るために、プライマー対(配列番号21;配列番号20)を使用する。
PCR条件は、以下のとおりである:
Figure 2007508024
グロビンA1
グロビンA1(配列番号6)をコードする配列番号5のヌクレオチド配列を得るために、プライマー対(配列番号22;配列番号20)を使用する。
PCR条件は、以下のとおりである:
Figure 2007508024
グロビンB2
グロビンB2(配列番号8)をコードする配列番号7のヌクレオチド配列を得るために、プライマー対(配列番号23;配列番号20)を使用する。
PCR条件は、以下のとおりである:
Figure 2007508024
グロビンB1
グロビンB1(配列番号10)をコードする配列番号9のヌクレオチド配列を得るために、プライマー対(配列番号24;配列番号20)を使用する。
PCR条件は、以下のとおりである:
Figure 2007508024
リンカーL1
リンカーL1(配列番号12)をコードする配列番号11のヌクレオチド配列を得るために、プライマー対(配列番号25;配列番号20)を使用する。
PCR条件は、以下のとおりである:
Figure 2007508024
Figure 2007508024

Figure 2007508024

Figure 2007508024
図1は、Superose12−Cカラムでのアレニコラ マリナのヘモグロビンのクロマトグラムを表す。上部曲線は414nmの吸光度に対応し、そして下部曲線は280nmの吸光度に対応する(収集器(collector)は16〜18分を集めるようにプログラムされる)。 図2は、アレニコラ マリナの機能的ヘモグロビン(そのオキシヘモグロビン形態にある)のUVスペクトルを表す。 図3は、Superose12−Cで得られた(部分的に)解離したHbAmのクロマトグラム(414nmにおける)を表し、そしてクロマトグラムの鉛直線は収集ウインドーに相当する(サブユニットの回収に相当する)。 図4は、集められた種々の画分について得られたSDS−PAGEゲルを表す。 図5は、CIM DISK DEAE(アニオン交換システム)で得られた(部分的に)解離したHbAmのクロマトグラム(414nmにおける)を表し、そしてクロマトグラムの鉛直線は収集ウインドーに対応する。点線曲線は、勾配を表す。 図6は、集められた種々の画分について得られたSDS−PAGEゲルを表す。 図7は、3M尿素の存在下でのHbAmの解離速度論を表す。x軸は日数に対応し、そしてy軸はネイティブ分子の解離の百分率に相当する。点線曲線は12量体に対応し、黒の四角を有する曲線は三量体及び「リンカー」(構造鎖)に対応し、そして黒の円を有する曲線は一量体に対応する。 図8は、pH10におけるHbAmの解離速度論を表す。x軸は日数に対応し、そしてy軸はネイティブ分子の解離の百分率に相当する。点線曲線は12量体に対応し、黒の四角を有する曲線は三量体及び「リンカー」に対応し、そして黒の円を有する曲線は一量体に対応する。 図9は、pH10における3M尿素の存在下でのHbAmの解離速度論を表す。x軸は日数に対応し、そしてy軸はネイティブ分子の解離の百分率に相当する。点線曲線は12量体に対応し、黒の四角を有する曲線は三量体及び「リンカー」に対応し、そして黒の円を有する曲線は一量体に対応する。 図10は、HbAm(HBL)及び十二量体(D)の百分率からのそして緩衝剤変更技術(Centricon又は透析)に従う再会合速度論の監視を表す。x軸は日数に対応し、そしてy軸はCentricon技術によるネイティブ分子の解離の百分率に相当する。点線曲線は透析技術によるHBLに対応し、黒の三角形を有する曲線はCentricon技術による12量体に対応し、実線は透析技術による十二量体に対応する。 図11は、種々の再会合時間に対応する再会合期間中の排除クロマトグラフィークロマトグラムの重なりを表す。 図12は、SymmetryC18カラム(Waters)での逆相によるポリペプチド鎖の分離後に得られたHPLCクロマトグラムを表す。コード(d2、a1、a2、b2、c)は、Zal et al.(1997)による論文に記載されたグロビンの名称に対応する。

Claims (30)

  1. アンネリダ(Annelida)、特にアレニコラ マリナ(Arenicola marina)の細胞外ヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖を得るための方法であって、
    アンネリダ、特にアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンのサンプルと少なくとも1つの解離剤、及び適当ならば還元剤、特にジチオスレイトール(DTT)又はトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)又はβ−メルカプトエタノール及び解離緩衝剤からなる混合物とを、タンパク質鎖が互いに分離するのに十分な時間一緒にする工程を含むことを特徴とする、方法。
  2. 解離緩衝剤が、pHを約5〜約12、好ましくは約7.5〜12に調整した約0.05M〜約0.1Mの濃度の緩衝剤、特にTrisma(トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン)及びEDTA0〜10mMを含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 該分子を構成するタンパク質鎖が、例えばDTTの存在下で、還元剤による4つのサブユニットの還元により得られ、該サブユニット自体はアレニコラ マリナの細胞外ヘモグロビンのサンプルと種々の解離剤、特に解離緩衝剤とを一緒にすることにより得られることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の方法に従って得られるタンパク質鎖からプライマー対を調製する方法であって、該方法が、以下の工程:
    − 請求項1〜3のいずれか1項記載の方法に従って得られるヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の各々を単離する工程、
    − 質量分析法及びエドマン配列決定により前記単離されたタンパク質鎖の各々をミクロ配列決定し、5〜20個のアミノ酸からなる配列の各々に対応するミクロ配列を得る工程、及び
    − 前記ミクロ配列から縮重したプライマー対を決定する工程
    を含むことを特徴とする、方法。
  5. 請求項4記載の方法に従って得られるプライマー対であって、該対が、特に以下のもの:
    Figure 2007508024

    (式中、
    RはA又はGを表し、
    YはC又はTを表し、
    NはA、G、C又はTを表し、
    Iはイノシンを表し、
    HはA、C又はTを表す)
    であるプライマー対。
  6. 請求項4記載の方法に従って得られたプライマーから、アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列を調製する方法であって、該方法が、以下の工程:
    * アレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖の1つをコードする一本鎖cDNAを加熱により変性し、いかなる二次構造物及びRNA残留物をも変性する工程であって、該cDNAはmRNAから得られたものであり、この工程は変性された一本鎖cDNAの鎖を得ることを可能とし、及び
    * 前記変性した一本鎖cDNAの鎖に前記方法により得られるプライマー対を適当な温度でハイブリダイズさせ、ハイブリダイズしたプライマーを得る工程、及び
    * 先の工程で得られたハイブリダイズしたプライマーから、適当な温度でポリメラーゼによりcDNAの相補鎖を合成する工程
    により構成されたサイクルを少なくとも30回繰り返すことを含む、ポリメラーゼ連鎖増幅法(PCR)に相当することを特徴とする、方法。
  7. 請求項6記載の調製方法であって、
    − 該方法の第1工程が、約90℃〜約110℃の温度で、約10秒〜約5分間変性する工程であること、
    − 約30〜40回繰り返すサイクルが、以下の工程:
    * 約90℃〜約110℃の温度で、約10秒〜約5分間変性する工程、
    * 約50℃〜約60℃、好ましくは約50℃〜約56℃の温度で、約20秒〜約2分間ハイブリダイズさせる工程、
    * 約70℃〜約75℃の温度で、約20秒〜約1分30秒間伸長させる工程、
    を含むこと、そして、
    − 該方法の最終工程が、約70℃〜約75℃の温度で、約5分〜約15分間伸長させる工程であること
    を特徴とする、調製方法。
  8. 使用するプライマー対が請求項5記載と同義であることを特徴とする、請求項6又は7記載の調製方法。
  9. 請求項8記載の調製方法であって、
    使用するプライマー対が以下のもの:(GAR TGY GGN CCN TTR CAR CG;CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、R、Y及びNが請求項5記載と同義であることを特徴とし、
    該方法が、
    − 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
    − 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
    * 95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
    * 56℃に等しい温度で、30秒間ハイブリダイズさせる工程、
    * 72℃に等しい温度で、40秒間伸長させる工程
    を含み、そして、
    − 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させ、配列番号13のヌクレオチド配列を得る工程であり、
    該方法は、場合により、配列番号1のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、調製方法。
  10. 請求項8記載の調製方法であって、
    使用するプライマー対が以下のもの:(TGY GGN ATH CTN CAR CG;CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、N、Y及びRが請求項5記載と同義であることを特徴とし、
    該方法が、
    − 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
    − 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
    * 95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
    * 53℃に等しい温度で、30秒間ハイブリダイズさせる工程、
    * 72℃に等しい温度で、40秒間伸長させる工程
    を含み、そして、
    − 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させ、配列番号15のヌクレオチド配列を得る工程であり、
    該方法は、場合により、配列番号3のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、調製方法。
  11. 請求項8記載の調製方法であって、
    使用するプライマー対が以下のもの:(AAR GTI AAR CAN AAC TGG;CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、R、I及びNが請求項5記載と同義であることを特徴とし、
    該方法が、
    − 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
    − 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
    * 95℃に等しい温度で、1分間変性する工程、
    * 50℃に等しい温度で、1分間ハイブリダイズさせる工程、
    * 72℃に等しい温度で、1分30秒間伸長させる工程
    を含み、そして、
    − 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させ、配列番号17のヌクレオチド配列を得る工程であり、
    該方法は、場合により、配列番号5のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、調製方法。
  12. 請求項8記載の調製方法であって、
    使用するプライマー対が以下のもの:(TGY TGY AGY ATH GAR GAY CG;CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、Y、H及びRが請求項5記載と同義であることを特徴とし、
    該方法が、
    − 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
    − 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
    * 95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
    * 52℃に等しい温度で、40秒間ハイブリダイズさせる工程、
    * 72℃に等しい温度で、30秒間伸長させる工程
    を含み、そして、
    − 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させ、配列番号19のヌクレオチド配列を得る工程であり、
    該方法は、場合により、配列番号7のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、調製方法。
  13. 請求項8記載の調製方法であって、
    使用するプライマー対が以下のもの:(AAR GTN ATH TTY GGN AGR GA;CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、R、H、N及びYは請求項5記載と同義であることを特徴とし、
    該方法が、
    − 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
    − 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
    * 95℃に等しい温度で、30秒間変性する工程、
    * 52℃に等しい温度で、40秒間ハイブリダイズさせる工程、
    * 72℃に等しい温度で、30秒間伸長させる工程
    を含み、そして、
    − 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させ、部分的参照ヌクレオチド配列を得る工程であり、
    該方法は、配列番号9のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、調製方法。
  14. 請求項8記載の調製方法であって、
    使用するプライマー対が以下のもの:(GAR CAY CAR TGY GGN GGN GA;CTC CTC TCC TCT CCT CTT CCT)であり、R、N及びYは請求項5記載と同義であることを特徴とし、
    該方法が、
    − 該方法の第1工程は、95℃に等しい温度で、4分間変性する工程であり、
    − 35回繰り返すサイクルは、以下の工程:
    * 95℃に等しい温度で、40秒間変性する工程、
    * 58℃に等しい温度で、1分間ハイブリダイズさせる工程、
    * 72℃に等しい温度で、1分10秒間伸長させる工程、
    を含み、そして、
    − 該方法の最終工程は、72℃に等しい温度で、10分間伸長させ、部分的参照ヌクレオチド配列を得る工程であり、
    該方法は、配列番号11のヌクレオチド配列を得るための5’RACE PCRの追加の工程を含むことを特徴とする、調製方法。
  15. 請求項6〜14のいずれか1項記載の方法に従って得られた配列の1つによりコードされるタンパク質。
  16. 請求項15記載のタンパク質であって、
    該タンパク質が、
    − 配列番号2の配列、
    − 又は配列番号2の配列又は下記フラグメントから、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は配列番号2の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、好ましくは配列番号2の配列と少なくとも約75%の相同性を有し、但し、該相同配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号2の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項15記載のタンパク質。
  17. 請求項15記載のタンパク質であって、
    該タンパク質が、
    − 配列番号4の配列、
    − 又は配列番号4の配列又は下記フラグメントから、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は配列番号4の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、好ましくは配列番号4の配列と少なくとも約75%の相同性を有し、但し、該相同配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号4の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項15記載のタンパク質。
  18. 請求項15記載のタンパク質であって、
    該タンパク質が、
    − 配列番号6の配列、
    − 又は配列番号6の配列又は下記フラグメントから、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は配列番号6の配列又は下記フラグメントに対して任意の相同の配列であって、好ましくは配列番号6の配列と少なくとも約75%の相同性を有し、但し、該相同配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号6の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項15記載のタンパク質。
  19. 請求項15記載のタンパク質であって、
    該タンパク質が、
    − 配列番号8の配列、
    − 又は配列番号8の配列又は下記フラグメントから、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は配列番号8の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、好ましくは配列番号8の配列と少なくとも約75%の相同性を有し、但し、該相同配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号8の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項15記載のタンパク質。
  20. 請求項15記載のタンパク質であって、
    該タンパク質が、
    − 配列番号10の配列、
    − 又は配列番号10の配列又は下記フラグメントから、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は配列番号10の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、好ましくは配列番号10の配列と少なくとも約75%の相同性を有し、但し、該相同配列は酸素の運搬を可能とするもの、
    − 又は前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントは酸素の運搬を可能とし、特に配列番号10の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約160個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項15記載のタンパク質。
  21. 請求項15記載のタンパク質であって、
    該タンパク質が、
    − 配列番号12の配列、
    − 又は配列番号12の配列又は下記フラグメントから、特に1個以上のアミノ酸の置換、欠失又は付加により、誘導された任意の配列であって、但し、該誘導された配列はグロブリン鎖の互いの組み合わせを可能とするもの、
    − 又は配列番号12の配列又は下記フラグメントに対して相同の任意の配列であって、好ましくは配列番号12の配列と少なくとも約75%の相同性を有し、但し、該誘導された配列はグロブリン鎖の互いの組み合わせを可能とするもの、
    − 又は前記配列のうちの1つの任意のフラグメントであって、但し、該フラグメントはグロブリン鎖の互いの組み合わせを可能とし、特に配列番号12の配列における少なくとも約60個のアミノ酸、特には少なくとも約280個の連続したアミノ酸からなる任意のフラグメント
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項15記載のタンパク質。
  22. 請求項6〜14のいずれか1項記載の方法に従って得られたヌクレオチド配列。
  23. 請求項15〜21のいずれか1項記載のタンパク質をコードするヌクレオチド配列。
  24. 請求項23記載のヌクレオチド配列であって、
    該ヌクレオチド配列が、
    − 配列番号2をコードする配列番号1のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号1の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そして配列番号2により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号2から誘導されたタンパク質をコードする配列番号1の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により、誘導された任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号1に対して相同の任意のヌクレオチド配列であって、好ましくは配列番号1の配列と少なくとも約60%の相同性を有するもの、
    − 又は配列番号1のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドにより構成されるもの、
    − 又は前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
    − 又は前記配列又はフラグメントのうちの1つに対して相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項23記載のヌクレオチド配列。
  25. 請求項23記載のヌクレオチド配列であって、
    該ヌクレオチド配列が、
    − 配列番号4をコードする配列番号3のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号3の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そして配列番号4により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号4から誘導されたタンパク質をコードする配列番号3の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により、誘導された任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号3に対して相同の任意のヌクレオチド配列であって、好ましくは配列番号3の配列と少なくとも約60%の相同性を有するもの、
    − 又は配列番号3のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドにより構成されるもの、
    − 又は前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
    − 又は前記配列又はフラグメントのうちの1つに対して相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項23記載のヌクレオチド配列。
  26. 請求項23記載のヌクレオチド配列であって、
    該ヌクレオチド配列が、
    − 配列番号6をコードする配列番号5のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号5の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そして配列番号6により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号6から誘導されたタンパク質をコードする配列番号5の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により、誘導された任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号5に対して相同の任意のヌクレオチド配列であって、好ましくは配列番号5の配列と少なくとも約60%の相同性を有するもの、
    − 又は配列番号5のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドにより構成されるもの、
    − 又は前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
    − 又は前記配列又はフラグメントのうちの1つに対して相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項23記載のヌクレオチド配列。
  27. 請求項23記載のヌクレオチド配列であって、
    該ヌクレオチド配列が、
    − 配列番号8をコードする配列番号7のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号7の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そして配列番号8により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号8から誘導されたタンパク質をコードする配列番号7の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により、誘導された任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号7に対して相同の任意のヌクレオチド配列であって、好ましくは配列番号7の配列と少なくとも約60%の相同性を有するもの、
    − 又は配列番号7のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドにより構成されるもの、
    − 又は前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
    − 又は前記配列又はフラグメントのうちの1つに対して相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項23記載のヌクレオチド配列。
  28. 請求項23記載のヌクレオチド配列であって、
    該ヌクレオチド配列が、
    − 配列番号10をコードする配列番号9のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号9の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そして配列番号10により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号10から誘導されたタンパク質をコードする配列番号9の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により、誘導された任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号9に対して相同の任意のヌクレオチド配列であって、好ましくは配列番号9の配列と少なくとも約60%の相同性を有するもの、
    − 又は配列番号9のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約480個の連続したヌクレオチドにより構成されるもの、
    − 又は前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
    − 又は前記配列又はフラグメントのうちの1つに対して相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項23記載のヌクレオチド配列。
  29. 請求項23記載のヌクレオチド配列であって、
    該ヌクレオチド配列が、
    − 配列番号12をコードする配列番号11のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号11の配列から、遺伝暗号の縮重により誘導され、そして配列番号12により表されるタンパク質をコードする任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号12から誘導されたタンパク質をコードする配列番号11の配列から、特に1個以上のヌクレオチドの置換、欠失又は付加により、誘導された任意のヌクレオチド配列、
    − 又は配列番号11に対して相同の任意のヌクレオチド配列であって、好ましくは配列番号11の配列と少なくとも約60%の相同性を有するもの、
    − 又は配列番号11のヌクレオチド配列又は前記ヌクレオチド配列の任意のフラグメントであって、該フラグメントは、好ましくは該配列中の少なくとも約180個のヌクレオチド、特には少なくとも約800個の連続したヌクレオチドにより構成されるもの、
    − 又は前記配列又はフラグメントに対して相補性の任意のヌクレオチド配列、
    − 又は前記配列又はフラグメントのうちの1つに対して相補性の配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる任意のヌクレオチド配列
    を含むこと、あるいはそれより構成されることを特徴とする、請求項23記載のヌクレオチド配列。
  30. アンネリダ、特にアレニコラ マリナのヘモグロビン分子を構成するタンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列のための請求項6記載の調製方法であって、該方法が、以下の工程:
    − 前記ヘモグロビン分子を、少なくとも1つの解離剤及び還元剤、特にジチオスレイトール(DTT)又はトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)又はβ−メルカプトエタノール及び解離緩衝剤からなる混合物と、タンパク質鎖が互いに分離するのに十分な時間一緒にし、
    該ヘモグロビン分子の解離、次いで還元を可能として、該分子を構成するタンパク質鎖を得る工程、
    − 前記タンパク質鎖の各々を単離する工程、
    − 質量分析法及びエドマン配列決定により前記単離されたタンパク質鎖の各々をミクロ配列決定し、5〜20個のアミノ酸からなる配列の各々に対応するミクロ配列を得る工程、
    − 前記ミクロ配列から縮重したプライマー対を決定する工程、
    − 先に得られたプライマーから、ポリメラーゼ連鎖増幅法(PCR)により前記タンパク質鎖をコードするヌクレオチド配列を調製する工程を含み、
    ここで、このポリメラーゼ連鎖増幅法(PCR)は、以下の工程:
    − 該方法の第1工程は、約90℃〜約110℃の温度で、約10秒〜約5分間変性する工程であること、
    − 約30〜40回繰り返されるサイクルが、以下の工程:
    * 約90℃〜約110℃の温度で、約10秒〜約5分間変性する工程、
    * 約50℃〜約56℃の温度で、約20秒〜約2分間ハイブリダイズさせる工程、
    * 約70℃〜約75℃の温度で、約20秒〜約1分30秒間伸長させる工程、
    を含むこと、そして
    − 該方法の最終工程が、約70℃〜約75℃の温度で、約5分〜約15分間伸長させる工程であること
    を含むことを特徴とする、方法。
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