JP2007503524A - トランス脂肪酸含有量の低い脂肪酸を製造する方法 - Google Patents

トランス脂肪酸含有量の低い脂肪酸を製造する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、トランス型脂肪酸比率の低い脂肪酸を製造することを目的として脂肪および/または油等のグリセロール脂肪酸エステル含有組成物を加水分解する方法に関する。特に本発明は、グリセロール脂肪酸エステル含有組成物をトランス型脂肪酸比率が低くなる反応条件下で加水分解する方法に関する。

Description

背景
1.発明の分野
本発明は、トランス型脂肪酸(trans−isomer fatty acid)比率の低い脂肪酸を製造することを目的として油脂を加水分解する方法に係り、より詳細には、本発明は、トランス型脂肪酸比率が低くなる条件下で油脂を加水分解する方法に関する。
2.関連技術の説明
用語「脂肪酸」とは、天然の動物性脂肪、植物油、および魚油中に見られるカルボン酸を指すものと一般に理解されている。これらは一方の末端にカルボン酸基を有する長い直鎖状の炭化水素から構成されており、12〜22個の炭素原子を有している場合が多い。天然の脂肪酸は炭素原子数が偶数であるものがほとんどである。脂肪酸には炭素−炭素二重結合を含むものと含まないものがある。これらは、二重結合を有しないものは飽和脂肪酸として知られており、一方、少なくとも1つの二重結合を有するものは不飽和脂肪酸として知られている。最も一般的な飽和脂肪酸はパルミチン酸(炭素数16個)およびステアリン酸(炭素数18個)である。最も一般的な不飽和脂肪酸はオレインおよびリノール酸(どちらも炭素数18個)である。
トランス脂肪酸は、トランス型の立体配置にある少なくとも1つの二重結合を含む不飽和脂肪酸である。二重結合がトランスの立体配置にあると、結合角がシスの立体配置よりも大きくなる。その結果、脂肪酸の炭素鎖はより長いものになり、シス不飽和二重結合を含む脂肪酸の炭素鎖よりもむしろ飽和脂肪酸の炭素鎖に類似したものとなる。二重結合の立体配座は脂肪酸の物理的特性に影響を及ぼす。トランス二重結合を含むこのような脂肪酸は、より密に詰まったり、アシル鎖が整列する可能性がある。その結果として可動性が低下し、したがって、シス二重結合を含む脂肪酸よりも流動性が低いものになる。トランス脂肪酸は、一般に、植物油の部分水素添加により生成する。
食餌から多量の飽和脂肪酸を摂取することが総コレステロール濃度および低比重リポ蛋白(LDL)コレステロール濃度の上昇に関与していることはかなり以前から知られている。一方、より最近になってからは、トランス型脂肪酸を多く含む食餌を摂取するとLDL濃度が上昇するだけでなく高比重リポ蛋白(HDL)コレステロール濃度が低下し、その結果として、総合的な総コレステロール/HDLコレステロール比がより好ましくないものになったという多くの調査結果が報告されている(アロ(Aro)ら、Am.J.Clin.Nutr.、1997年、第65巻、p.1419〜1426;ジャド(Judd)ら、Am.J.Clin.Nutr.、1994年、第59巻、p.861〜868;ジャドら、Am.J.Clin.Nutr.、1998年、第68巻、p.768〜777;ルーヘランタ(Louheranta)ら、Metabolism、1999年、第48巻、p.870〜875;メンシク(Mensik)とカタン(Katan)、N.Engl.J.Med.、1990年、第323巻、p.439〜445;ムラー(Muller)ら、Br.J.Nutr.、1998年、第80巻、p.243〜251;サンドラム(Sundram)ら、J.Nutr.、1997年、第127巻、p.514S〜520S)。さらに、最近のデータは、トランス型脂肪酸の摂取とLDL:HDL比との間に用量依存的な関係があることと、このような影響は飽和脂肪酸よりもトランス型脂肪酸の方が実質的に大きいこととを示している。(アシェリオ(Ascherio)ら、N.Engl.JMed.、1999年、第340巻、p.1994〜1998)。
天然の油脂にはグリセロールと3つの脂肪酸とのトリエステルが含まれる。そのためこれらは、化学的にはトリアシルグリセロール、より一般的にはトリグリセリドと称されている。一定の天然源から採れる脂肪や油は多種多様なトリアシルグリセロールの複雑な混合物である。植物油は、そのほとんど全体が不飽和脂肪酸から構成されている。一方、動物性脂肪には、飽和脂肪酸がこれよりもはるかに高い比率で含まれている。油脂類は幅広い製品、例えば、石けんおよび界面活性剤、滑剤、その他の様々な食品、農業用製品、工業用製品、ならびにその他のパーソナルケア製品に用いられている。
トリアシルグリセロールは、他のエステルと同様、加水分解によってそのカルボン酸およびアルコールを生成させることができる。脂肪または油の分子を加水分解することによって生成する反応生成物はグリセロール分子1個と脂肪酸分子3個である。この反応はグリセリドのアシル基が段階的に加水分解されることによって進行するため、所与の時間における反応混合物にはトリグリセリド、水、グリセロール、および脂肪酸に加えて、ジグリセリドおよびモノグリセリドも含まれている。
現在、商業用として最も一般的に用いられている油脂類の加水分解方法は、コルゲート−エメリー(Colgate−Emery)水蒸気加水分解法として知られる、高温水蒸気で処理する方法(ブラディ・シー(Brady,C.)、エル・メトカルフェク(L.Metcalfek)、ディー・スラボスゼウスキ(D.Slaboszewski)、およびディー・フランク(D.Frank)、JAOCS、1988年、第65巻、p.917〜921)である。この方法およびその変型方法は、240℃〜315℃の範囲の高温および700〜750PSIGの範囲の高圧下で水と脂肪との向流反応を用いるものである。コルゲート−エメリー法は、現時点において、油脂類から飽和脂肪酸を得るための大規模生産に最も効率がよく費用のかからない方法である。この方法は、加水分解反応の効率を高めるべく、塔を使用することによって脂肪および水を混合している。脂肪は塔底から高圧供給ポンプにより導入される。水は、脂肪の重量の40〜50%の比率で塔頂付近から導入される。下降してくる水の中を脂肪が上昇するに従い連続的な油−水界面が生成する。この界面で加水分解反応が起こる。高圧の水蒸気を直接注入すると、温度は約260℃に上昇し、圧力は700〜715PSIGに維持される。圧力が上昇することによって水の沸点が上昇し、それによってより高温を用いることが可能となるため、水の脂肪中への溶解度が増大する。水の溶解度が増大すると加水分解反応効率が高くなる。この連続的な向流高圧処理により、2〜3時間以内で分解収率(split yield)98〜99%という効率が可能となる(ゾンターク(Sonntag)、JAOCS、1979年、第56巻、p.729A〜732A)。この方法により得られた脂肪酸生成物は、蒸留等によってさらに精製される場合が多い。
しかし、この処理は反応条件が極端なことから、生成した脂肪酸を大きく劣化させてしまうことも多い。例えば、コルゲート−エメリー法は、共役二重結合を含む熱に弱いトリグリセリド、ヒマシ油等の水酸基を含む油脂類、多価不飽和酸を含む魚油、および不飽和脂肪の多い大豆油の分解にはその有効性が示されていない。それは、トランス型脂肪酸等の副生成物が形成されたり、不飽和脂肪酸が高温下で劣化するためである(ゾンターク、JAOCS、1979年、第56巻、p.729A〜732A)。したがってこの方法は、一般に不飽和脂肪の多い植物油(例えば、大豆、トウモロコシ、および落花生)から脂肪酸を製造する場合は適切でない。
ある工業分野においては、不飽和油脂を高圧高温下で加水分解することに伴う副生成物の形成および不飽和脂肪の劣化を避けることを目的として他の加水分解方法が用いられてきた。これらは、不飽和油を塩基で分解することに続いて酸性化または酵素的加水分解を行う加水分解を含むものである。しかし、これらのどの方法も、コルゲート−エメリー法と同様の時間条件下でこれに匹敵する分解収率を示すことはなかった。
不飽和油脂の加水分解に現在用いられている方法の限界を考えると、当該技術分野においては、不飽和油脂に好適な、トランス型脂肪酸比率の低い脂肪酸生成物を製造する効率のよい無触媒加水分解方法が必要である。
また、米国食品医薬品局は、食品中のトランス型脂肪酸含有量を食品表示に盛り込むことを求める措置を開始している。その一環として、食品製造業者には、各々の製品に含まれるトランス型脂肪酸を低減することを推奨している。そのため、トランス型脂肪酸比率の低い食品用脂肪酸の製造を可能にする不飽和油脂の加水分解方法が必要とされるようになってきた。
本発明は、不飽和脂肪を多く含む油脂類を加水分解することによって、食品産業に使用するのに好適な、トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸を製造する方法を提供し、それによってこうした要求の解決を図るものである。
発明の概要
脂肪および/または油等のグリセロール脂肪酸エステル含有組成物を、トランス型脂肪酸比率の低い脂肪酸生成物が生じる反応条件下で加水分解することによる脂肪酸の製造方法を提供する。
このトランス型の少ない脂肪酸生成物は、典型的には、さらなる処理を施されることによってまず油相が水相から分離され、この油相から、例えば、蒸留によって脂肪酸が取り出される。次いで、このトランス型の少ない脂肪酸生成物を、1,3−ジアシルグリセリドを製造するための基体として用いてもよい。
油相から脂肪酸を取り除いた後に残るグリセロール脂肪酸エステルを含む残留物相は、次の加水分解反応の出発物質として、典型的には、この残留物相にグリセロール脂肪酸エステル含有組成物を追加混合することによって再利用してもよい。
さらには、不飽和脂肪の多い脂肪および/または油を加水分解することによって製造された、トランス型の少ない脂肪酸も提供する。
一の実施態様においては、このトランス型の少ない脂肪酸は、食用油等の食品の製造に使用される。
詳細な説明
脂肪および/または油等のグリセロール脂肪酸エステル含有組成物を加水分解することによってトランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸を製造するための新規な方法を提供する。
本明細書において用いる用語「加水分解」とは、出発物質である脂肪または油等のグリセロール脂肪酸エステル含有組成物を水と反応させることによって、この出発物質を脂肪酸成分とグリセリン成分とに分解することを指す。好ましい実施態様においては、この反応は無触媒である。
この加水分解反応は、使用者の必要に応じて、回分式、連続式、または半連続式で実施してもよい。
回分式加水分解法とは、加水分解反応の開始時に反応体をすべて取り込んで、予め定められた反応経路に従いそれらを処理し、その間、この回分式反応器に物質を供給したりそこから取り出したりすることのない方法を指す(ペリー化学工学便覧(Perry’s Chemical Engineers’ Handbook)、1984年、第6版、p.4〜25)。
連続式加水分解法とは、反応物中に反応体を導入すると同時に生成物を反応物中から抜き出すことを連続的に行う方法を指す。一般にこの方法は大規模生産設備に用いられる(ペリー化学工学便覧、1984年、第6版、p.4〜25)。
半連続式加水分解法とは、本質的に回分式でも連続式でもない方法を指す。一実施態様においては、最初に反応体の一部を投入した後、残りの反応体を導入して反応を進行させる。他の実施態様においては、反応生成物を反応器から連続的に取り除く(ペリー化学工学便覧、1984年、第6版、p.4〜25)。
反応効率を高めることを目的として、この加水分解反応に撹拌または向流法を組み込んでもよい。これは機械的手段またはコルゲート−エメリー法で説明されている向流法のいずれかによって実施してもよい。
この加水分解反応に使用する水の量は出発物質の重量が基準となる。本発明の一の実施態様においては、出発物質1モル当たり最低でも3モルの水を使用する。好ましい実施態様においては、水対出発物質の比は水1.5g対出発物質1gである。
この加水分解反応は、約200℃〜約300℃の温度範囲内で実施してもよい。加水分解に好ましい温度範囲は、約220℃〜約250℃である。より好ましい加水分解温度範囲は、約225℃〜約235℃である。よりさらに好ましい加水分解温度は、約230℃である。
この加水分解反応は、回分法で約0時間〜約6時間の範囲の時間実施してもよい。回分式加水分解に好ましい時間は約2時間〜約4時間の範囲である。回分式加水分解により好ましい時間は約3時間である。一方、出発物質および水を反応物に連続的に導入する半連続法および連続法では永続的な処理が可能である。
用語「分解収率」および用語「分解比(split ratio)」とは、加水分解反応によって生成した遊離脂肪酸の百分率を指し、これらは互換的に使用される。本明細書において用いるこの用語は、油相の脂肪酸含有量を指す。
「高分解収率」または「効率のよい加水分解」という語句は互換性があり、これらを、分解収率が80%を超えることと定義する。より好ましくは、本発明の方法により得られる分解収率は90%を超え、より好ましくは91%を超え、より好ましくは92%を超え、より好ましくは93%を超え、より好ましくは94%を超え、より好ましくは95%を超え、より好ましくは96%を超え、より好ましくは97%を超え、より好ましくは98%を超え、より好ましくは99%を超える。
トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸は、分解収率が低い場合にも得ることができる。例えば、トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸は、分解収率80%未満、分解収率70%未満、分解収率60%未満、分解収率40%未満、または分解収率20%未満の加水分解反応によっても生成する。
本発明に使用してもよい出発物質は多岐にわたる。本明細書における出発物質には、1種またはそれ以上の精製済みもしくは未精製、漂白済みもしくは未漂白、かつ/もしくは脱臭済みもしくは未脱臭の脂肪または油が含まれる。この脂肪または油は、単一種の脂肪もしくは油、または1種類を超える脂肪もしくは油の組合せを含んでもよい。同様に、この脂肪または油は、飽和、1価不飽和、または多価不飽和のいずれかであっても、これらの任意の組合せであってもよい。用語「飽和」とは、炭化水素鎖中に炭素−炭素二重結合が存在することを意味する。好ましい実施態様においては、出発物質は1価不飽和または多価不飽和植物油である。特に好ましい実施態様においては、出発物質は多価不飽和植物油である。
この1種またはそれ以上の未精製および/または未漂白の脂肪または油は、バター脂、カカオ脂、カカオ代用脂、イリッペ脂、コクム脂、乳脂、モーラー脂、フルワラ脂、サル脂、シア脂、ボルネオ脂、豚脂、羊毛脂、牛脂、羊脂、獣脂、もしくは他の動物性脂肪、カノーラ油、ヒマシ油、ヤシ油、コリアンダー油、トウモロコシ油、綿実油、ヘーズルナッツ油(hazlenut oil)、麻実油、亜麻仁油、マンゴー核油、メドウフォーム油、牛脚油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、パームオレイン、パームステアリン、パーム核オレイン、パーム核ステアリン、落花生油、菜種油、米ぬか油、ベニバナ油、山茶花油、大豆油、ヒマワリ油、ヒマワリ種子油、トール油、椿油、植物油、可塑性油脂もしくは固形脂に転化させることができる魚油(メンヘーデン、キャンドルフィッシュ油(candlefish oil)、タラ肝油、ヒウチダイ油、パイルハード(pile herd)、イワシ油、鯨およびニシン油等)、またはこれらの組合せを含んでもよい。
「不飽和脂肪が多い」という語句は、ウィジス(Wijs)法によって測定されたヨウ素価が110を超える油脂またはその混合物を含む。用語「ヨウ素価」とは、脂肪または油中に存在する不飽和二重結合の総数の指標と定義される。好ましい実施態様においては、本発明に従い加水分解に付される脂肪または油のヨウ素価は120を超え、より好ましくは130を超え、より好ましくは135を超え、より好ましくは140を超える。
本明細書において用いる用語「脂肪酸」とは、動物性脂肪、植物油、および魚油中に見られるカルボン酸に幅広く適用される。天然には、飽和、1価不飽和、または多価不飽和の形態のものを見出すことができる。天然の脂肪酸の幾何学的な立体配置はシス型配置である。シス型配置はこのような酸の流動性に大きく寄与する。
用語「トランス型脂肪酸」とは、トランス型配置にある少なくとも1つの二重結合を含む不飽和脂肪酸と定義される。本明細書において用いる「トランス型脂肪酸比率が低い」または「トランス型脂肪酸含有量が低い」という語句は、本発明の加水分解反応の脂肪酸生成物中に見られるトランス型脂肪酸の比率が脂肪酸生成物の脂肪酸組成物全体の6%未満であることを意味する。好ましい実施態様においては、本発明の加水分解によって生成する脂肪酸のトランス型脂肪酸含有量は、脂肪酸生成物全体の5%未満、より好ましくは4%未満、より好ましくは3%未満、より好ましくは2%未満、より好ましくは1.5%未満である。
本明細書において用いる用語「脂肪酸生成物」とは、出発物質の遊離脂肪酸成分を含む加水分解反応の生成物を指す。好ましい実施態様においては、本発明の方法により得られる脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量を出発物質のトランス型脂肪酸含有量と比較すると、その増加量は3%未満、より好ましくは増加量が2.5%未満、より好ましくは増加量が2%未満、より好ましくは増加量が1.5%未満、より好ましくは増加量が1%未満となる。
別の実施態様においては、本発明の方法は、遊離脂肪酸(油相中に含まれる)を反応混合物(水相)から分離することをさらに含む。本明細書において用いる「油相」という用語は、加水分解反応生成物の非水性相を指す。まず最初に、油相を水相から分離することが必要である。慣用の分離方法としては、遠心分離、蒸留、または沈降が挙げられる。油相と水相とを分離した後は、さらに遊離脂肪酸を油相の他の成分から分離する。これは油相の蒸留によって達成され、その結果として、蒸留物(遊離脂肪酸を含む)相および残留物相が生成する。
別の実施態様においては、主としてモノアシルグリセリド、ジアシルグリセリド、およびトリアシルグリセリドを含む蒸留工程の残留物相をさらに処理することによってさらなる脂肪酸を抽出してもよい。このさらなる処理には、生成した残留物を加水分解工程に戻して再循環させることが含まれる。
別の実施態様においては、本発明の脂肪酸生成物をさらに処理することによって、飽和脂肪酸が少なくトランス型の少ない脂肪酸を生成させてもよい。このさらなる処理には、本明細書において説明した加水分解法と、低温結晶化によって飽和脂肪酸を除去する方法とを結合することを含む。より詳細には、この処理は、脂肪酸生成物にポリグリセロールエステル結晶調整剤を混合することと、不飽和脂肪酸から飽和脂肪酸を分離するべくこの混合物を脱ろう(winterization)に付すこととを含む。本明細書において用いる用語「脱ろう」とは、高融点分子が濾別されるのに十分な大きさの固体粒子を形成するまで油を低温に冷却する処理を指す。脱ろうは、分別結晶化工程全体の特殊な形態である。
特に好ましい実施態様においては、本発明の方法により製造された脂肪酸は1,3−ジアシルグリセロールの製造に用いられる。具体的には、本発明の加水分解反応の脂肪酸生成物がリパーゼ等の酵素によって処理される。これは、グリセリドのエステル化または1および3位にある末端エステルのエステル交換を触媒するものである。エステル化またはエステル交換による生成物をさらに食品の製造に使用してもよい。
これに替わる実施態様においては、本発明の方法により製造された脂肪酸は、さらに水素添加によって処理される。本明細書において用いる水素添加という用語は、不飽和脂肪酸の二重結合に水素を付加することを指す。この反応は、脂肪酸生成物を高温および高圧下で気体水素と反応させることによって実施される。
さらなる実施態様おいては、本発明は、本発明の方法によって調製されたトランス型脂肪酸比率の低い脂肪酸組成物を対象とする。
別の実施態様においては、本発明は、本発明のトランス型の少ない脂肪酸組成物を含む食用油を対象とする。
さらなる別の実施態様においては、本発明は、本発明のトランス型の少ない脂肪酸組成物を含む食品を対象とする。
以下に説明する実施例は、不飽和脂肪の多い出発物質を無触媒で加水分解することによって、トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸生成物を生成させることが可能であることを示すものである。以下に示す実施例は単なる説明であって、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
実施例1
1Lの高圧反応器内においてRBD(精製/漂白/脱臭)大豆油(トランス体含有量0.8)280gと水420gとを1050rpmで撹拌しながら所与の温度および時間で反応させた。トランス型脂肪酸含有量をガスクロマトグラフィー分析によって測定した。
図1に結果をまとめる。250℃で6時間後のトランス型脂肪酸含有量は6%(黒色菱形)であった。235℃で6時間後のトランス型脂肪酸含有量は2.3%(灰色正方形)であった。230℃で6時間後のトランス型脂肪酸含有量は2.1%(白色三角形)であった。225℃で6時間後のトランス型脂肪酸含有量は1.8%(灰色星形)であった。本実施例の結果から、加水分解反応の温度および時間を制御することによって、トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸生成物を得ることが可能であることが示される。
実施例2
1Lの高圧反応器内においてRBD(精製/漂白/脱臭)大豆油(トランス体含有量0.8%)280gと水420gとを1050rpmで撹拌しながら所与の温度および時間で反応させた。脂肪酸を水酸化カリウムで滴定することによって分解収率を決定した。
図2に結果をまとめる。250℃で3時間後の分解収率(黒色菱形)は95%であった。235℃で3時間後の分解収率(灰色正方形)は95%であった。230℃で3時間後の分解収率(白色三角形)は93%であった。225℃で3時間後の分解収率(灰色星形)は90%であった。この結果は、300℃未満の温度において効率よく加水分解を起こすことが可能であることを示すものである。
実施例3
以下に示す実施例は、脂肪酸生成物を蒸発によって精製した後の残留物部分を再循環させることによって、ここに請求する加水分解反応の脂肪酸生成物のさらなる加工処理が可能であることを示すものである。1Lの高圧反応器内においてRBD(精製/漂白/脱臭)大豆油(トランス体含有量0.8%)280gと水420gとを反応させた。230℃で3時間反応させた後の分解比およびトランス体の量を測定したところ、それぞれ92%および2.1%であった。加水分解反応の上相(脂肪酸部分)を分離して、蒸留によって精製した。蒸留物および残留物はそれぞれ87部および13部であった。蒸留物は純度99%の脂肪酸であった。残留物を再び脂肪分解工程に戻して5回循環させた。5回の再循環の間の分解比は平均して92%であった。5回の再循環の間、トランス体の形成を含め、脂肪酸の組成に大きな変化は見られなかった。
実施例4
1ガロンの高圧反応器内においてRBD(精製/漂白/脱臭)大豆油(トランス体含有量0.8%)と水とを230℃で反応させ、15分毎に試料を油状物として抜き出し、反応器に水を30時間連続供給した。抜き出した試料の上相を分離し、これを蒸留することによって脂肪酸生成物を回収した。残留物部分は油供給原料の一部として反応器に戻して再循環させた。最終脂肪酸生成物の分解比およびトランス型脂肪酸含有量を決定した。平均分解比は約80%であり、トランス体含有量は1.8%であった。
本明細書において上述したすべての刊行物の全体を本発明の一部を構成するものとしてここに援用する。
明瞭化および理解を目的として本発明をある程度詳細に説明してきたが、本発明および添付の特許請求の範囲の真の範囲を逸脱することなく本開示の形態および詳細を様々に変化させることが可能であることが当業者らによって解釈されることが理解されよう。
様々な温度および様々な時間におけるトランス型脂肪酸形成の増加を示すグラフである。RBD(精製/漂白/脱臭)大豆油(トランス体含有量0.8%)280gと水420gとを、220℃(黒色星形)、225℃(灰色星形)、230℃(白色三角形)、235℃(灰色正方形)、および250℃(黒色菱形)で0〜6時間反応させた。トランス体の形成はガスクロマトグラフィーによって測定した。このデータから、トランス体の形成が反応温度および時間に依存していることがわかる。
様々な温度および様々な時間における分解比(形成された脂肪酸の%)を示すグラフである。RBD(精製/漂白/脱臭)大豆油(トランス体含有量0.8%)280gと水420gとを、225℃(灰色星形)、230℃(白色三角形)、235℃(灰色正方形)、および250℃(黒色菱形)で0〜6時間反応させた。加水分解の程度(分解比)は、脂肪酸を水酸化カリウム(KOH)で滴定することにより決定した。このデータから、300℃未満の温度において、妥当な反応時間で効率のよい加水分解反応が達成できることがわかる。

Claims (82)

  1. グリセロール脂肪酸エステル含有組成物を、トランス型脂肪酸比率の低い脂肪酸が生じる反応条件下で加水分解する工程を含む、脂肪酸の製造方法。
  2. 前記反応条件が、加水分解時間および加水分解温度である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記反応条件の温度が、前記方法の間中、300℃を超えない温度に維持される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記温度が、前記加水分解の間中、220℃〜250℃の範囲内に維持される、請求項2に記載の方法。
  5. 前記温度が、前記加水分解の間中、約230℃である、請求項2に記載の方法。
  6. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物が、1〜6時間加水分解される、請求項2に記載の方法。
  7. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物が、2〜4時間加水分解される、請求項2に記載の方法。
  8. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物が、約3時間加水分解される、請求項2に記載の方法。
  9. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物が、飽和および不飽和の脂肪または油の混合物を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物が、植物油を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記植物油が、カノーラ油、ヒマシ油、ヤシ油、コリアンダー油、トウモロコシ油、綿実油、ヘーゼルナッツ油、オリーブ油、パーム油、落花生油、菜種油、米ぬか油、ベニバナ油、大豆油、およびヒマワリ種子油からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記植物油が、大豆油である、請求項10に記載の方法。
  13. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物が、不飽和脂肪の混合物を含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物が、植物油を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記植物油が、カノーラ油、ヒマシ油、ヤシ油、コリアンダー油、トウモロコシ油、綿実油、ヘーゼルナッツ油、オリーブ油、パーム油、落花生油、菜種油、米ぬか油、ベニバナ油、大豆油、およびヒマワリ種子油からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記植物油が、大豆油である、請求項14に記載の方法。
  17. 前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量が、6%未満である、請求項1に記載の方法。
  18. 前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量が、5%未満である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量が、4%未満である、請求項17に記載の方法。
  20. 前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量が、3%未満である、請求項17に記載の方法。
  21. 前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量が、2%未満である、請求項17に記載の方法。
  22. 前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量が、1.5%未満である、請求項17に記載の方法。
  23. 高分解収率となる、請求項1に記載の方法。
  24. 前記高分解収率が、80%を超える、請求項23に記載の方法。
  25. 前記高分解収率が、90%を超える、請求項23に記載の方法。
  26. 前記高分解収率が、91%を超える、請求項23に記載の方法。
  27. 前記高分解収率が、92%を超える、請求項23に記載の方法。
  28. 前記高分解収率が、93%を超える、請求項23に記載の方法。
  29. 前記高分解収率が、94%を超える、請求項23に記載の方法。
  30. 前記高分解収率が、95%を超える、請求項23に記載の方法。
  31. 前記高分解収率が、96%を超える、請求項23に記載の方法。
  32. 前記高分解収率が、97%を超える、請求項23に記載の方法。
  33. 前記高分解収率が、98%を超える、請求項23に記載の方法。
  34. 前記高分解収率が、99%を超える、請求項23に記載の方法。
  35. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物と比較して、前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量の増加が、3%未満である、請求項1に記載の方法。
  36. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物と比較して、前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量の増加が、2.5%である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物と比較して、前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量の増加が、2%未満である、請求項35に記載の方法。
  38. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有組成物と比較して、前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量の増加が、1.5%未満である、請求項35に記載の方法。
  39. 前記グリセロール脂肪酸エステル含有と比較して、前記脂肪酸生成物のトランス型脂肪酸含有量の増加が、1%未満である、請求項35に記載の方法。
  40. 前記反応条件が、前記油脂であるグリセロール脂肪酸エステル含有組成物の熱劣化を低減するように制御される、請求項1に記載の方法。
  41. 前記加水分解が、回分式反応器内で実施される、請求項1に記載の方法。
  42. 前記加水分解反応が、半連続式反応器内で実施される、請求項1に記載の方法。
  43. 前記加水分解反応が、連続式反応器内で実施される、請求項1に記載の方法。
  44. 前記加水分解反応の効率を高めるために撹拌が用いられる、請求項1に記載の方法。
  45. 前記撹拌が、機械的手段による、請求項44に記載の方法。
  46. 前記撹拌が、向流による、請求項44に記載の方法。
  47. 前記脂肪酸生成物を油相と水相とに分離する工程を、さらに含む、請求項1に記載の方法。
  48. 前記油相が、トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸を含む、請求項47に記載の方法。
  49. 前記分離が、蒸留による、請求項47に記載の方法。
  50. 前記蒸留が、真空下で実施される、請求項49に記載の方法。
  51. 前記分離が、遠心による、請求項47に記載の方法。
  52. 前記分離が、沈降による、請求項47に記載の方法。
  53. 前記油相を蒸留することによって、遊離脂肪酸を含む蒸留物と、遊離脂肪酸、モノアシルグリセリド、ジアシルグリセリド、およびトリアシルグリセリドを含む残留物相とを得ることをさらに含む、請求項47に記載の方法。
  54. 回分式反応器内で処理が実施される、請求項53に記載の方法。
  55. 連続式反応器内で処理が実施される、請求項53に記載の方法。
  56. 半連続式反応器内で処理が実施される、請求項53に記載の方法。
  57. 前記残留物相を、トランス型脂肪酸比率の低い脂肪酸が生じる反応条件下で加水分解する工程を、さらに含む、請求項53に記載の方法。
  58. 前記残留物相が加水分解される前に、前記残留物相がさらなるグリセロール脂肪酸エステル含有組成物と混合される、請求項57に記載の方法。
  59. 前記加水分解が、回分式反応器内で実施される、請求項57に記載の方法。
  60. 前記加水分解が、連続式反応器内で実施される、請求項57に記載の方法。
  61. 前記加水分解が、半連続式反応器内で実施される、請求項57に記載の方法。
  62. 前記加水分解された脂肪酸生成物を脱ろうすることによってトランス体含有量の低い不飽和脂肪酸生成物を生成させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  63. 前記脱ろうが、
    (a)前記脂肪酸生成物をポリグリセロールエステル結晶調整剤と混合することと、
    (b)前記混合物を、飽和遊離脂肪酸の固体粒子が形成されるまで冷却することと、
    (c)前記固体粒子を前記混合物から除去することと、
    を含む、請求項62に記載の方法。
  64. 前記脱ろうが、回分式反応器内で実施される、請求項62に記載の方法。
  65. 前記脱ろうが、連続式反応器内で実施される、請求項62に記載の方法。
  66. 前記脱ろうが、半連続式反応器内で実施される、請求項62に記載の方法。
  67. グリセロールおよびモノアシルグリセリドのうちの1種を前記脂肪酸生成物でエステル化することによって1,3−ジアシルグリセリドを生成させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  68. 前記エステル化が酵素的である、請求項67に記載の方法。
  69. 前記酵素的エステル化にリパーゼが用いられる、請求項67に記載の方法。
  70. 前記エステル化が、回分式反応器内で実施される、請求項67に記載の方法。
  71. 前記エステル化が、連続式反応器内で実施される、請求項67に記載の方法。
  72. 前記エステル化が、半連続式反応器内で実施される、請求項67に記載の方法。
  73. 請求項1に記載の方法によって製造された、トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸組成物。
  74. 前記トランス型の少ない脂肪酸組成物が、食品の製造に使用される、請求項73に記載の脂肪酸組成物。
  75. 請求項53に記載の方法によって製造された、トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸組成物。
  76. 前記トランス型の少ない脂肪酸組成物が、食品の製造に使用される、請求項75に記載の脂肪酸組成物。
  77. 請求項61に記載の方法によって製造された、トランス型脂肪酸含有量の低い脂肪酸組成物。
  78. 前記トランス型の少ない脂肪酸組成物が、食品の製造に使用される、請求項77に記載の脂肪酸組成物。
  79. 請求項67に記載の方法によって製造された1,3−ジアシルグリセリド組成物。
  80. 前記1,3−ジアシルグリセリド組成物が、食品の製造に使用される、請求項79に記載の1,3−ジアシルグリセリド組成物。
  81. 請求項1に記載の方法によって製造されたトランス型の少ない脂肪酸を含む食用油。
  82. 請求項1に記載の方法によって製造されたトランス型の少ない脂肪酸を含む食品。
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