JP2007503490A - ポリプロピレンの溶融強度を増大する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、完全に又は実質的にパーオキシドの不存在下において、ポリプロピレンを、該ポリプロピレンの量に基づいて少なくとも0.1〜8重量%の、マレイミド又はその誘導体のオリゴマーと混合すること、150〜300℃の温度において、該ポリプロピレンとマレイミド又はその誘導体のオリゴマーとを反応させることの段階を含むところの、ポリプロピレンの溶融強度を増大する方法。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリプロピレン(PP)の溶融強度を増大する方法、該方法のための組成物、増大された溶融強度を持つポリプロピレン、及び物品を製造するためにポリプロピレンの該組成物を使用する方法に関する。
PPの溶融強度を増大する方法は公知である。例えば、国際特許出願公開第99/27007号公報において、増大された溶融強度を持つPPを与えるために、PPが少なくともパーオキシジカーボネートと混合される。この方法は、パーオキシド化合物が要求されると言う欠点を有している。パーオキシドは通常、ポリマー鎖を切断することにより出発PPの分子量に不利に作用する。更に、パーオキシドの使用は、重大な安全の危険性、特に、爆発危険性により妨げられる。パーオキシド開始剤を使用する他の引例は欧州特許第907677号公報及び特開60055012号公報である。後者の引例は更に、ヒドロキシ基含有有機化合物を更に含む接着性化合物を開示しているが、増大された溶融強度は報告されていない。
米国特許公開2003/0092816号明細書において、増大された溶融強度は、第四級アンモニウム化合物とイオン交換及びインターカーレートされているところのスメクチッククレー並びにエチレン性不飽和カルボン酸とグラフトされたPPを持つPP組成物を作ることにより得られる。変性されたクレー及びグラフトされたポリマーを持つそのような組成物は常には、任意の適用のために最適であるとは言えない。
ドイツ国特許出願第19500426号公報において、パーオキシドを使用することによる鎖切断の発生を示すところのパーオキシド開始剤を使用することの問題が提出されている。同時に、この引例は国際特許出願公開第90/13582号公報を引用し、ここで、パーオキシドの量を最小にすることにより鎖切断を回避するための試みが開示されている。しかし、国際特許出願公開第90/13582号公報において、ポリプロピレンのマレイン化の収量が、パーオキシドの少量を使用するときに限定されることが見出された。その理由のために、ドイツ国特許出願第19500426号公報並びに国際特許出願公開第90/13582号公報は、グラフトコポリマーの製造において、パーオキシドの有意量、即ち、ドイツ国特許出願第19500426号公報の実施例によれば約0.2%をなお使用するが、第3成分、特にペンタエリトリトールトリアクリレートを使用することにより鎖切断を防ぐ。そのような添加はグラフトポリマーの性質に影響を与え得、かつ更にグラフトポリマーは常には最適ではない。
上記欠点を緩和するために、パーオキシド及びまたヒドロキシ基含有有機化合物を含まない又は少なくとも実質的に含まないところの増大された溶融強度を持つPPを作るための簡単な押出法のための必要性がある。
この目的のために、本発明は、
完全に又は実質的にパーオキシドの不存在下において、ポリプロピレンを、該ポリプロピレンの量に基づいて少なくとも0.1〜8重量%の、マレイミド又はその誘導体のオリゴマーと混合すること、
150〜300℃の温度において、該ポリプロピレンとマレイミド又はその誘導体のオリゴマーとを反応させること
の段階を含むところの、PPをグラフトすることなしに、ポリプロピレンの溶融強度を増大する方法を提供する。
完全に又は実質的にパーオキシドの不存在下において、ポリプロピレンを、該ポリプロピレンの量に基づいて少なくとも0.1〜8重量%の、マレイミド又はその誘導体のオリゴマーと混合すること、
150〜300℃の温度において、該ポリプロピレンとマレイミド又はその誘導体のオリゴマーとを反応させること
の段階を含むところの、PPをグラフトすることなしに、ポリプロピレンの溶融強度を増大する方法を提供する。
術語「実質的に含まない」及び「実質的に不存在」は、示された成分の(組成物の合計重量に基づいて)0.01重量%未満が該組成物中に存在することを意味する。好ましくは、そのような成分は全く存在しない。得られた生成物は、PP並びにマレイミドのオリゴマー及び/又はポリマーを含む組成物であり、ここで、PPはマレイミドによりグラフトされておらず、それにより、グラフトされたPPにより得られるよりはるかに高い溶融強度を通常もたらす。新規な組成物を作るこの新規な方法は、パーオキシドがもはや必要ではなく、それにより、PPの鎖切断を防ぐと言う利点を有する。
本発明の他の実施態様において、マレイミド又はその誘導体のオリゴマーが、ポリプロピレンをマレイミドモノマー又はその誘導体及び塩基と混合することによりインサイツで製造されるところの段階を含むポリプロピレンの溶融強度を増大する方法である。
術語「ポリプロピレン」(PP)は、少なくとも50重量%の重合されたプロピレンを含むポリマー又はポリマーの混合物を言う。重合触媒は、チーグラー‐ナッタ、メタロセン、又はプロピレンの立体特異性重合を与える他のタイプであり得る。この関係において、プロピレンのホモポリマー;ランダムあるいはブロックコポリマー;又はプロピレンと他のオレフィンのランダムあるいはブロックターポリマーが使用され得る。通常、プロピレンコポリマー又はターポリマーは、一つ以上の他のオレフィン、例えば、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、又はオクテンを含むが、それはまた、他のオレフィン性不飽和モノマー又はこれらの組み合わせ、例えば、アクリレート、スチレン、スチレン誘導体、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、及び塩化ビニルを含み得る。
ここで、コポリマーの30重量%に、プロピレン以外のオレフィンの含有量を限定することが好ましい。プロピレンのホモポリマー、プロピレン及びエチレンのコポリマー又は重合されたエチレンの10重量%より多くない量を含むポリプロピレンとポリエチレンとの混合物が特に適している。
通常固体の市販PPの融点は約160〜170℃である。プロピレンコポリマー及びターコポリマーの融点は通常より低くあり得る。本発明の方法は好ましくは、150〜300℃、より好ましくは160〜250℃、及び最も好ましくは170〜225℃の範囲の温度で実行される。
使用されるPPの分子量は広い範囲から選ばれ得る。分子量の表示法はメルトフローインデックス(MFI)である。0.1〜1000g/10min(230℃、21.6N)からのMFIを有するPPが使用され得る。好ましくは、0.5〜250g/10minのMFIを有するPPが使用される。
本発明に従う方法は、当業者に公知の溶融物混合装置内で適切に実行される。好ましくは、押出機又はニーダーが使用される。より好ましくは、単軸又は二軸押出機が使用される。インターナルミキサー、例えば、押出機に任意的に連結されるバンバリーミキサーがまた使用され得る。
本明細書において使用される術語「マレイミド(誘導体)」はマレイミド、マレイミド誘導体、及びそれらのオリゴマーを含む。マレイミド(誘導体)はまずPPと混合され得、そして次いで、該混合物が押し出され得る。あるいは、マレイミド(誘導体)は、注入又はスプレーによりPPを既に含む押出機に加えられ得るか、又はPPと一緒に加えられ得る。これはオリゴマーが使用されるとき特に好ましい。モノマーが使用されるとき、マレイミド(誘導体)は塩基と一緒に加えられる。例えば、フィーダーを使用することにより、押出機にPPと一緒に固体又は半固体のマレイミド(誘導体)を導入することが好ましい。押出機の温度設定はPPが溶融することが許される、即ち、150℃を超えるべきである。スクリュー速度は典型的には約25〜500rpmである。本発明によれば、好ましいマレイミド(誘導体)は、ビスシトラコン酸又はそのオリゴマーから誘導される。マレイミド(誘導体)の量は、PPの重量に基づいて0.1〜8重量%である。好ましくは、マレイミド(誘導体)の量は1〜4重量%である。
塩基は、当業者に公知の任意の塩基であり得る。特に有用な塩基は、ターシャリーアミノ塩基、例えば、架橋された脂環式窒素塩基、例えば、3‐キヌクリジノール(3-qunuclidinol)、1,8‐ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン;又は1,4‐ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(Dabco(商標)として商業的に公知)、置換されたイミダゾール、例えば、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール、置換されたピリジン、例えば、4‐(ジメチルアミノ)ピリジン、グアニジン及これらの誘導体、無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、及びトリアルキルアミンである。実際の量は、マレイミド(誘導体)の量に基づいて1〜100重量%である。
押出機中での標準滞留時間は15秒〜30分間である。より長い滞留時間は、追加の静的ミキサー等を使用することにより達成され得る。
押し出されたストランドは更に、当業者に公知のように加工され得る。通常、押し出されたストランドは、水浴を通して送られ、そして造粒機を使用して粒状化される。あるいは、押し出された変性されたPPは、所望の最終製品に直接に形成される。
不活性ガス、例えば、窒素又はアルゴンの雰囲気において本発明の方法を実行することが好ましい。好ましくは窒素が使用される。
固体並びに液体のマレイミド(誘導体)が、本発明に従う方法において使用され得る。不活性溶剤、例えば、イソドデカン中又は凍ったフレークの形態におけるマレイミド(誘導体)の溶液がまた使用され得る。適切な不活性溶剤は当業者に公知である。例えば、フレーク、細かく分割された粒子(粉末)の形態における固体のマレイミド(誘導体)、又は液体のマレイミド(誘導体)を使用することが好ましい。
任意的に、変性されたPPは、その最終の加工に先立って、一つ以上の加工段階において精製され、変性され、又は成型され得る。従って、他の物質との最終製品の相溶性を増大するために他のポリマー又はモノマーを使用して更に変性され得る。あるいは、変性されたPPは、その加工性及び/又は適用性を増加するために僅かに分解又は反対に架橋され得る。本発明に従う変性されたPPは、原料の変性されていないPPの溶融強度より少なくとも1.5倍、好ましくは1.8倍高いところの溶融強度を有する。通常、所望の目的を達成するために、当業者に公知の量で慣用の補助剤、例えば、酸化防止剤、UV安定剤、潤滑剤、分解防止剤、発泡剤、核形成剤、フィラー、顔料及び/又は帯電防止剤がPPに加えられる。これらの補助剤は、本発明に従う変性段階の前並びに間又は後にPPに加えられ得る。発泡されたPPを製造するために変性の前、間又は後に、押出機に、例えば、膨張剤が加えられ得又はガスが注入され得る。
本発明の方法により得られたPPは重量平均分子量に実質的な相違を示さない故、ポリマー鎖の切断が生じないことを示している。マレイミド(誘導体)又はその混合物(即ち、それらの前駆体、即ち、塩基とマレイミド(誘導体)モノマーとの混合物)のオリゴマーのみが、本発明の方法において所望の増加された溶融強度を与えることを見出された。マレイミド(誘導体)又はその混合物のオリゴマーは、例えば、マレイミド(誘導体)のアニオン又はラジカル重合により製造され得る。明らかに異なる溶融強度の変性されたポリプロピレンをもたらすことなしに、そのようなオリゴマーは溶融相におけるPPに直接加えられることができ、又はそのようなオリゴマーは、塩基に存在下におけるマレイミド(誘導体)モノマーのPPへの添加によりインサイツで製造されることができることが分かった。
本発明に従う方法を使用して得られたPPは、所望されるなら、任意の更なる適応なしに、最終生成物に加工され得る。変性されたPPは、例えば、発泡、発泡成形、押出し、射出成形、ブロー成形、押出しコーティング、異形押出し、又は熱成形によるような当業者に公知の全ての種類の様式において、所望の最終製品、例えば、フォーム、ファイバー、又はシートに加工され得、ここで、加工条件は通常、採用された物質及び装置に依存する。
本発明は下記の実施例により説明される。該実施例において、下記の物質及び方法が採用される。即ち、
ポリプロピレン:オーストリア国、Borealis製PP HC001A-B1
Flexlink(商標):アメリカ合衆国、Flexsys製メタ‐キシリレンビスシトラコンイミド
Dabco(商標):日本国、Tosoh製1,4‐ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン
ポリプロピレン:オーストリア国、Borealis製PP HC001A-B1
Flexlink(商標):アメリカ合衆国、Flexsys製メタ‐キシリレンビスシトラコンイミド
Dabco(商標):日本国、Tosoh製1,4‐ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン
手順A
混合手順:
マレイミド化合物Flexlink(商標)及びDabco(商標)がバケット内でポリプロピレン粉末に加えられ、そして室温で5分間、手でひっくり返すようにして混合された。混合物は混合後直ちに押出された。
混合手順:
マレイミド化合物Flexlink(商標)及びDabco(商標)がバケット内でポリプロピレン粉末に加えられ、そして室温で5分間、手でひっくり返すようにして混合された。混合物は混合後直ちに押出された。
コンパウンディング手順:
全ての混合物は、Haake “Rheocord System 40”に取付けられた強力混合スクリューを持つHaake “TW100”二軸押出機において押出しにより溶融変性された。実験の間、窒素が、ホッパーからフィーダーを通して向流に通過された。
全ての混合物は、Haake “Rheocord System 40”に取付けられた強力混合スクリューを持つHaake “TW100”二軸押出機において押出しにより溶融変性された。実験の間、窒素が、ホッパーからフィーダーを通して向流に通過された。
押出機は、バレルハウジングの四つの引き続く温度チャンバーを含んでおり、ここで、第一のチャンバーは180℃の温度を有しており、第二のチャンバーは180℃の温度を有しており、第三のチャンバーは180℃を有しており、かつ第四のチャンバーは190℃を有していた。スクリュー速度は80rpmであった。押出されたストランドは水浴を通して送られ、そしてAutomatic “ASG5”造粒機により粒状化された。
試験手順:
PP溶融物の流れ挙動を特性化するMFI(メルトフローインデックス)は、DIN 53735及びASTM 1238(230℃、21.6N荷重)に従ってGoettfert MeltIndexer(モデル MP-D)で測定された。溶融強度、即ち、破壊なしでの引張伸び又は引張に抵抗するPPの溶融物の能力が、下記の二つの装置の一つを使用して測定された。即ち、装置1:Goettfert Rheograph 2001キャピラリーレオメーターに取付けられたGoettfert Rheotens (200℃、ダイ外形 30/1ミリメートル、初速度 20ミリメートル/秒、加速度 1.2ミリメートル/秒2、ストランド長 100ミリメートル)、及び装置2:Goettfert 71.97 (200℃、ダイ外形 30/2ミリメートル、初速度18.5ミリメートル/秒、加速度 30ミリメートル/秒2、ストランド長 100ミリメートル)である。
PP溶融物の流れ挙動を特性化するMFI(メルトフローインデックス)は、DIN 53735及びASTM 1238(230℃、21.6N荷重)に従ってGoettfert MeltIndexer(モデル MP-D)で測定された。溶融強度、即ち、破壊なしでの引張伸び又は引張に抵抗するPPの溶融物の能力が、下記の二つの装置の一つを使用して測定された。即ち、装置1:Goettfert Rheograph 2001キャピラリーレオメーターに取付けられたGoettfert Rheotens (200℃、ダイ外形 30/1ミリメートル、初速度 20ミリメートル/秒、加速度 1.2ミリメートル/秒2、ストランド長 100ミリメートル)、及び装置2:Goettfert 71.97 (200℃、ダイ外形 30/2ミリメートル、初速度18.5ミリメートル/秒、加速度 30ミリメートル/秒2、ストランド長 100ミリメートル)である。
実施例1:
1000グラムのポリプロピレン粉末が、30グラムの上記のFlexlink(商標)及び2グラムの上記のDabco(商標)と混合された。該混合物は、上記の条件下でHaake “TW100”二軸押出機において溶融押出しされた。得られた生成物は、2.2 g/10minのMFI及び42cNの溶融強度(200℃、加速度 30ミリメートル/秒2)を有していた。比較において、使用された変性されていないポリプロピレンは7.6g/10minのMFI及び22cNの(装置2で測定された)溶融強度を有する。
1000グラムのポリプロピレン粉末が、30グラムの上記のFlexlink(商標)及び2グラムの上記のDabco(商標)と混合された。該混合物は、上記の条件下でHaake “TW100”二軸押出機において溶融押出しされた。得られた生成物は、2.2 g/10minのMFI及び42cNの溶融強度(200℃、加速度 30ミリメートル/秒2)を有していた。比較において、使用された変性されていないポリプロピレンは7.6g/10minのMFI及び22cNの(装置2で測定された)溶融強度を有する。
実施例2:
20グラムのFlexlink(商標)及び5グラムのDabco(商標)が使用された以外は、実施例1が繰返された。生成物は、2.1 g/10minのメルトフロー及び40cNの(装置2で測定された)溶融強度を有していた。
20グラムのFlexlink(商標)及び5グラムのDabco(商標)が使用された以外は、実施例1が繰返された。生成物は、2.1 g/10minのメルトフロー及び40cNの(装置2で測定された)溶融強度を有していた。
実施例3:
40グラムのFlexlink(商標)及び8グラムのDabco(商標)が200ミリリットルのトルエン中に溶解され、そして1時間還流された。トルエンは除去され、そしてオリゴマーの混合物が得られた。ここで、Flexlink(商標)のC−C二重結合の一部が、(NMR分析によれば)反応により変化された。30グラムのこのようにして得られた生成物は、上記のプロピレン粉末と混合されそして実施例1におけるように溶融押出しされた。生成物は僅かに茶色がかっていることを除き透明であり、かつ2.1 g/10minのMFI及び42 cNの(装置1で測定された)溶融強度を有していた。
40グラムのFlexlink(商標)及び8グラムのDabco(商標)が200ミリリットルのトルエン中に溶解され、そして1時間還流された。トルエンは除去され、そしてオリゴマーの混合物が得られた。ここで、Flexlink(商標)のC−C二重結合の一部が、(NMR分析によれば)反応により変化された。30グラムのこのようにして得られた生成物は、上記のプロピレン粉末と混合されそして実施例1におけるように溶融押出しされた。生成物は僅かに茶色がかっていることを除き透明であり、かつ2.1 g/10minのMFI及び42 cNの(装置1で測定された)溶融強度を有していた。
実施例4:
50グラムのFlexlink(商標)が使用されたことを除いて、実施例1が繰返された。生成物は、2.3 g/10minのMFI及び13.5cNの(装置1で測定された)溶融強度を有していた。使用された変性されていないPPは7.6g/10minのMFI及び3.4cNの溶融強度を有していた。
50グラムのFlexlink(商標)が使用されたことを除いて、実施例1が繰返された。生成物は、2.3 g/10minのMFI及び13.5cNの(装置1で測定された)溶融強度を有していた。使用された変性されていないPPは7.6g/10minのMFI及び3.4cNの溶融強度を有していた。
実施例5:
30グラムのメタ‐フェニレンビスマレイミドが、Flexlink(商標)に代えて使用され、かつDabco(商標)が使用されなかった以外は、実施例1が繰返された。この方法において作られた変性されたPPは、0.9g/10minのMFI及び11 cNの(装置1で測定された)溶融強度を有していた。
30グラムのメタ‐フェニレンビスマレイミドが、Flexlink(商標)に代えて使用され、かつDabco(商標)が使用されなかった以外は、実施例1が繰返された。この方法において作られた変性されたPPは、0.9g/10minのMFI及び11 cNの(装置1で測定された)溶融強度を有していた。
Claims (8)
- 完全に又は実質的にパーオキシドの不存在下において、ポリプロピレンの量に基づいて少なくとも0.1〜8重量%の、マレイミドのオリゴマー又はマレイミドの誘導体のオリゴマーとポリプロピレンを混合すること、
150〜300℃の温度において、該ポリプロピレンとマレイミドのオリゴマー又はマレイミドの誘導体のオリゴマーとを反応させること
の段階を含むところの、ポリプロピレンの溶融強度を増大する方法。 - マレイミドのオリゴマー又はマレイミドの誘導体のオリゴマーが、ポリプロピレンをマレイミドモノマー又はその誘導体及び塩基と混合することによりインサイツで製造されるところの請求項1記載の方法。
- マレイミド誘導体のオリゴマーがビスシトラコン酸から誘導されるところの請求項1記載の方法。
- マレイミド誘導体がビスシトラコン酸から誘導され、かつ塩基が1,4‐ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンであるところの請求項2記載の方法。
- ポリプロピレン並びに、該ポリプロピレンの量に基づいて、マレイミドのオリゴマー若しくはマレイミドの誘導体のオリゴマーの0.1〜8重量%、又はマレイミドのモノマー若しくはその誘導体の0.1〜8重量%と塩基との混合物を含む、パーオキシドを完全に又は実質的に含まない組成物。
- マレイミド誘導体がビスシトラコン酸から誘導され、かつ塩基が、1,4‐ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、3‐キヌクリジノール、1,8‐ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン、4‐(ジメチルアミノ)ピリジン、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール、及びこれらの混合物から選ばれるところの請求項5記載の組成物。
- 対応する変性されていないポリプロピレンの溶融強度より少なくとも1.5倍高いところの増大された溶融強度を持つ、請求項5又は6記載の組成物から得られ得る、完全に又は実質的にパーオキシドを含まないポリプロピレン。
- フォーム、ファイバー又はシートを作るために請求項5若しくは6の組成物又は請求項7のポリプロピレンを使用する方法。
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