JP2007336764A - 多相電力変換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ノイズ等の外乱から影響されず出力の電圧又は電流の分解能を向上させる多相電力変換器を提供する。
【解決手段】 各相のPWM発生部(2a、2b)へ指令を出力するコントローラ(1)と、コントローラ(1)の指令を各相毎に入力してPWM信号を発生し電力増幅部(3a、3b)へPWM信号を出力する各相毎のPWM発生部(2a、2b)と、各相のPWM信号を入力して電力増幅する電力増幅部(3a、3b)と、各相毎の電力増幅部(3a、3b)の出力電圧を並列多重結合させる各相毎のインダクタ(5a、5b)とコンデンサ(6)からならフィルタ(4)を備えた多相電力変換器において、 PWM発生部(2a、2b)は、PWM信号の出力デューティ比を各相毎にずらしたものである。
【選択図】 図3
【解決手段】 各相のPWM発生部(2a、2b)へ指令を出力するコントローラ(1)と、コントローラ(1)の指令を各相毎に入力してPWM信号を発生し電力増幅部(3a、3b)へPWM信号を出力する各相毎のPWM発生部(2a、2b)と、各相のPWM信号を入力して電力増幅する電力増幅部(3a、3b)と、各相毎の電力増幅部(3a、3b)の出力電圧を並列多重結合させる各相毎のインダクタ(5a、5b)とコンデンサ(6)からならフィルタ(4)を備えた多相電力変換器において、 PWM発生部(2a、2b)は、PWM信号の出力デューティ比を各相毎にずらしたものである。
【選択図】 図3
Description
本発明は、直流電圧をスイッチングすることにより任意の電圧、電流を出力する多相電力変換器に関する。
図4に従来の多相電力変換器のブロック図を示す。図において1はコントローラ、2a、2bはPWM発生部、3a、3bは電力増幅部、4はフィルタ、5a、5bはインダクタ(リアクトル)、6はコンデンサ、7は基準電位(グランド)である。なお符号に付けたa、bはそれぞれa相、b相であることを表す(以下同じ)。
従来の多相電力変換器は、コントローラ1からの指令をPWM変調する複数のPWM発生部2a、2bと、複数のPWM信号をそれぞれに対し電力増幅する複数の電力増幅部3a、3bと、各相の出力電圧を並列多重結合させる各相毎のインダクタ(5a、5b)を備え前記複数の電力増幅部3a、3bの高調波成分を除去するフィルタ4とを備えている。1つのコントローラ1からの指令を複数のPWM発生部2a、2bへ入力している。よって複数のPWM信号のデューティ比は同一である。
次に動作を説明する。
コントローラ1は出力電圧又は電流の制御を行うためにa相、b相のPWM指令をPWM発生部2a、2bへ入力している。PWM発生部2a、2bは、コントローラ1からの指令をPWMのデューティ比に変換している。電力増幅部3a、3bはPWM発生部2a、2bからのPWM信号を電力増幅している。PWM発生部、電力増幅部を1つのブロックとして構成し、1つの相として数える。この従来例図4では、a相、b相の2相構成であるが、これに限らず2相以上でも構成可能である。フィルタ4は各相の出力信号を高周波除去し、合成しその出力電圧を負荷へ供給する。
図5は、図4のフィルタ34の内部例、その周辺を抜きだしている。フィルタ4の内部例として1次のLCフィルタを構成し、PWM信号の高周波成分を除去している。一般的に各相のPWM発生部2a、2bが出力しているPWM信号の位相は、出力の電流リップルを低減するためにインダクタ5a、5bに流れる電流の電流リップル位相が打ち消しあうようにずらしておく。その結果、コンデンサ6の電圧リップルも減少するので出力の電圧、電流のリップルは少なくなる。また、a相、b相の各相への指令は同一であるためPWM信号のデューティ比も同一となる。
このように、従来の多相電力変換器は、同一デューティ比の多相PWM波形をフィルタで高周波除去、合成をして、その出力を制御する。
従来技術において、各相のPWM発生部2a、2bの分解能をK、各相に流れる最大電流値をILmとした場合、各相同じデューティ比のPWM信号が出力されるため、出力Itの最小出力電流を出力するためにはIa=ILm/K、Ib=ILm/Kで動作させることとなる。その結果It=2×ILm/Kとなる。Itの最大電流は各相の最大電流の和なのでILm×2となる。よってItの分解能はKのままとなっている。これは相数がこれ以上増えたとしても変わらない。
特開2001−112264号公報
従来の多相電力変換器は、コントローラ1からの指令をPWM変調する複数のPWM発生部2a、2bと、複数のPWM信号をそれぞれに対し電力増幅する複数の電力増幅部3a、3bと、各相の出力電圧を並列多重結合させる各相毎のインダクタ(5a、5b)を備え前記複数の電力増幅部3a、3bの高調波成分を除去するフィルタ4とを備えている。1つのコントローラ1からの指令を複数のPWM発生部2a、2bへ入力している。よって複数のPWM信号のデューティ比は同一である。
次に動作を説明する。
コントローラ1は出力電圧又は電流の制御を行うためにa相、b相のPWM指令をPWM発生部2a、2bへ入力している。PWM発生部2a、2bは、コントローラ1からの指令をPWMのデューティ比に変換している。電力増幅部3a、3bはPWM発生部2a、2bからのPWM信号を電力増幅している。PWM発生部、電力増幅部を1つのブロックとして構成し、1つの相として数える。この従来例図4では、a相、b相の2相構成であるが、これに限らず2相以上でも構成可能である。フィルタ4は各相の出力信号を高周波除去し、合成しその出力電圧を負荷へ供給する。
図5は、図4のフィルタ34の内部例、その周辺を抜きだしている。フィルタ4の内部例として1次のLCフィルタを構成し、PWM信号の高周波成分を除去している。一般的に各相のPWM発生部2a、2bが出力しているPWM信号の位相は、出力の電流リップルを低減するためにインダクタ5a、5bに流れる電流の電流リップル位相が打ち消しあうようにずらしておく。その結果、コンデンサ6の電圧リップルも減少するので出力の電圧、電流のリップルは少なくなる。また、a相、b相の各相への指令は同一であるためPWM信号のデューティ比も同一となる。
このように、従来の多相電力変換器は、同一デューティ比の多相PWM波形をフィルタで高周波除去、合成をして、その出力を制御する。
従来技術において、各相のPWM発生部2a、2bの分解能をK、各相に流れる最大電流値をILmとした場合、各相同じデューティ比のPWM信号が出力されるため、出力Itの最小出力電流を出力するためにはIa=ILm/K、Ib=ILm/Kで動作させることとなる。その結果It=2×ILm/Kとなる。Itの最大電流は各相の最大電流の和なのでILm×2となる。よってItの分解能はKのままとなっている。これは相数がこれ以上増えたとしても変わらない。
従来の多相電力変換器において、各相の出力は同一デューティ比なので指令分解能と同等で出力をすることしかできず、高分解能に対応できないという問題があった。また、指令分解能を上げたとしても、微小な指令変化がノイズで埋もれてしまい、結果として出力分解能を向上できない。また、指令又はPWM信号の伝送経路が長い場合、さらなるノイズや波形鈍り等により正確な信号を送れないという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、出力分解能を向上させるとともに指令分解能、PWM信号のデューティ比の分解能を上げないため信号がノイズ、波形鈍りに対して強い多相電力変換器を提供することを目的とする。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、出力分解能を向上させるとともに指令分解能、PWM信号のデューティ比の分解能を上げないため信号がノイズ、波形鈍りに対して強い多相電力変換器を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
各相のPWM発生部(2a、2b)へ指令を出力するコントローラ(1)と、前記コントローラ(1)の前記指令を各相毎に入力してPWM信号を発生し電力増幅部(3a、3b)へ前記PWM信号を出力する各相毎のPWM発生部(2a、2b)と、各相の前記PWM信号を入力して電力増幅する電力増幅部(3a、3b)と、各相毎の前記電力増幅部(3a、3b)の出力電圧を並列多重結合させる各相毎のインダクタ(5a、5b)とコンデンサ(6)からならフィルタ(4)を備えた多相電力変換器において、前記PWM発生部(2a、2b)は、PWM信号の出力デューティ比を各相毎にずらしたことを特徴とするものである。
また、請求項1記載において前記コントローラ(1)は、出力を所定の分解能分変化させた時に各相のPWM発生部(2a、2b)のうち1つだけを所定の分解能分PWMの出力デューティ比を変化させることを特徴とするものである。
また、請求項1において前記電力増幅部(3a、3b)と前記フィルタ(4)との間に設け各相の電流を検出する電流検出部(8a、8b)と、前記コントローラ(1)と各相の前記PWM発生部(2a、2b)との間に設けられ、前記コントローラ(1)からの電流指令と前記電流検出部(8a、8b)からの電流信号を入力して前記PWM発生部へ指令を出力する演算部(10a、10b)と、前記フィルタ(4)出力電流を検出し前記コントローラ(1)へ前記出力電流を入力する電流検出部(9)とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項1において前記コントローラ(1)は、前記PWM発生部(2a、2b)の指令電圧を変えることにより各相のPWM信号の出力デューティ比をずらすことを特徴とするものである。
各相のPWM発生部(2a、2b)へ指令を出力するコントローラ(1)と、前記コントローラ(1)の前記指令を各相毎に入力してPWM信号を発生し電力増幅部(3a、3b)へ前記PWM信号を出力する各相毎のPWM発生部(2a、2b)と、各相の前記PWM信号を入力して電力増幅する電力増幅部(3a、3b)と、各相毎の前記電力増幅部(3a、3b)の出力電圧を並列多重結合させる各相毎のインダクタ(5a、5b)とコンデンサ(6)からならフィルタ(4)を備えた多相電力変換器において、前記PWM発生部(2a、2b)は、PWM信号の出力デューティ比を各相毎にずらしたことを特徴とするものである。
また、請求項1記載において前記コントローラ(1)は、出力を所定の分解能分変化させた時に各相のPWM発生部(2a、2b)のうち1つだけを所定の分解能分PWMの出力デューティ比を変化させることを特徴とするものである。
また、請求項1において前記電力増幅部(3a、3b)と前記フィルタ(4)との間に設け各相の電流を検出する電流検出部(8a、8b)と、前記コントローラ(1)と各相の前記PWM発生部(2a、2b)との間に設けられ、前記コントローラ(1)からの電流指令と前記電流検出部(8a、8b)からの電流信号を入力して前記PWM発生部へ指令を出力する演算部(10a、10b)と、前記フィルタ(4)出力電流を検出し前記コントローラ(1)へ前記出力電流を入力する電流検出部(9)とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項1において前記コントローラ(1)は、前記PWM発生部(2a、2b)の指令電圧を変えることにより各相のPWM信号の出力デューティ比をずらすことを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によると、複数あるPWM発生部への指令分解能、PWMデューティ分解能、耐ノイズ性能を上げることなく出力の分解能、リニアリティを向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明によると、複数あるPWM発生部への指令分解能、PWMデューティ分解能、耐ノイズ性能を上げることなく出力の最小分解能を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明によると、複数あるPWM発生部への指令分解能、PWMデューティ分解能、耐ノイズ性能を上げることなく出力の電流分解能、リニアリティを向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明によると、複数あるPWM発生部への指令分解能、PWMデューティ分解能、耐ノイズ性能を上げることなく出力の最小電流分解能を向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明によると、複数あるPWM発生部への指令分解能、PWMデューティ分解能、耐ノイズ性能を上げることなく出力の最小分解能を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明によると、複数あるPWM発生部への指令分解能、PWMデューティ分解能、耐ノイズ性能を上げることなく出力の電流分解能、リニアリティを向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明によると、複数あるPWM発生部への指令分解能、PWMデューティ分解能、耐ノイズ性能を上げることなく出力の最小電流分解能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の多相電力変換器のブロック図である。図1において1はコントローラ
、2a、2bは各々a相、b相のPWM発生部、3a、3bは各々a相、b相の電力増幅部、4はフィルタである。
コントローラ1からの指令はPWM信号へと変換されるため各相のPWM発生部2a、2bへと入力される。なおPWM発生部とは例えば指令とある周波数の三角波を比較して得られるPWM信号を生成している部分である。そのPWM信号は各々の相の電力増幅部3a、3bへと送られ電力増幅される。なお、電力増幅部とは、例えばトランジスタやFETのようなスイッチ素子を用いてブリッジ形の回路を構成したものである。電力増幅されたPWM信号はフィルタ4に入り、出力電圧が負荷へ出力される。フィルタ4の例として、図2のようなLCフィルタが構成されている。また、PWM発生部、電力増幅部を1つのセットとし、各相を構成している。
、2a、2bは各々a相、b相のPWM発生部、3a、3bは各々a相、b相の電力増幅部、4はフィルタである。
コントローラ1からの指令はPWM信号へと変換されるため各相のPWM発生部2a、2bへと入力される。なおPWM発生部とは例えば指令とある周波数の三角波を比較して得られるPWM信号を生成している部分である。そのPWM信号は各々の相の電力増幅部3a、3bへと送られ電力増幅される。なお、電力増幅部とは、例えばトランジスタやFETのようなスイッチ素子を用いてブリッジ形の回路を構成したものである。電力増幅されたPWM信号はフィルタ4に入り、出力電圧が負荷へ出力される。フィルタ4の例として、図2のようなLCフィルタが構成されている。また、PWM発生部、電力増幅部を1つのセットとし、各相を構成している。
フィルタ4内のインダクタ5a、5bに流れる電流をそれぞれIa,Ibとした場合、Iaはインダクタ5a両端電圧を積分した値に対し比例する。さらにインダクタ5aの両端電圧は電力増幅部で増幅されたPWM信号と出力電圧との差なので、インダクタ5aを流れる電流IaはPWM信号の電圧とデューティ比で決まる。PWM信号の電圧は電源電圧によって決まるので一定である。よって、Iaを制御するにあたり、Iaを制御するための最小分解能の上限がPWM発生部2aから出ているPWM信号のデューティ比の最小分解能によって制限されてしまう。インダクタ5bを流れる電流Ibも同様にIbを制御するための最小分解能の上限がPWM発生部2bから出ているPWM信号のデューティ比の最小分解能によって制限されてしまう。
簡単にするためにPWM発生部のデューティ比分解能をNとする。また、出力の電流ItはIaとIbの和で表される。各相から出力に接続された負荷に流れる最大電流値、つまりIa,Ibの最大値をILmとする。その場合、各相からの最小電流はILm/Nとなる。本発明の制御方法によればIaとIbはそれぞれをN分割のPWMデューティで動作させられるので、Ia=0、Ib=ILm/Nで動作させるとIt=ILm/Nとなる。つまりこれがItの最小電流となる。Itの最大電流は各相の最大電流の和なのでILm×2となる。よってItの分解能はN×2となる。この構成例では相数が2相なのでItの電流分解能がN×2となっているが、一般化し相数をPとした場合を考えると、Itの電流分解能はN×Pとなる。
また、各相の指令に対しそれぞれ異なったオフセットを故意に与え、電力増幅部の動作点を変えてやることにより出力電流Itの、特にゼロクロス近辺のリニアリティの改善をはかることができる。
簡単にするためにPWM発生部のデューティ比分解能をNとする。また、出力の電流ItはIaとIbの和で表される。各相から出力に接続された負荷に流れる最大電流値、つまりIa,Ibの最大値をILmとする。その場合、各相からの最小電流はILm/Nとなる。本発明の制御方法によればIaとIbはそれぞれをN分割のPWMデューティで動作させられるので、Ia=0、Ib=ILm/Nで動作させるとIt=ILm/Nとなる。つまりこれがItの最小電流となる。Itの最大電流は各相の最大電流の和なのでILm×2となる。よってItの分解能はN×2となる。この構成例では相数が2相なのでItの電流分解能がN×2となっているが、一般化し相数をPとした場合を考えると、Itの電流分解能はN×Pとなる。
また、各相の指令に対しそれぞれ異なったオフセットを故意に与え、電力増幅部の動作点を変えてやることにより出力電流Itの、特にゼロクロス近辺のリニアリティの改善をはかることができる。
例えば二相の場合、指令値をxとすると、x-1、x+1を与える。この数値データを図7(a)に示す。またf(x)、f(x-1)+f(x+1)の様子を図6に示す。ここでf(x):指令値xに対する電流値、f(x-1):指令値をx-1にした時の電流値(指令値を-1オフセット)、f(x+1):指令値をx+1にした時の電流値(指令値を+1オフセット)である。 f(x)はPWM信号を電力増幅することにより出力電流を制御する増幅器にある一般的な特性をあらわす関数で、指令値0付近に不感帯を有する。例えばf(x)=xの特性に増幅器を調整したとしても、実際の特性は図7(a)のようにf(x)の特性は
f(x)=0 (0≦|x|≦1) ・・・(1)
f(x)≒ x (1<|x|≦4) ・・・(2)
f(x)= x (4<|x|) ・・・(3)
となってしまう。
f(x)≒ x (1<|x|≦4) ・・・(2)
f(x)= x (4<|x|) ・・・(3)
となってしまう。
f(x-1)+f(x+1)とすることにより、電流オフセットが平均化されて0付近の不感帯が緩和される。
本発明を適用してy:本発明による電流指令分解能をあげたときの指令値(この例では二相なのでxの2倍の分解能)とすると、f(y):前例のオフセットに本発明を組み合わせた電流値である。図7(b)に指令値をyとし、f(y) の数値データを図7(b)に示す。
本発明を適用してy:本発明による電流指令分解能をあげたときの指令値(この例では二相なのでxの2倍の分解能)とすると、f(y):前例のオフセットに本発明を組み合わせた電流値である。図7(b)に指令値をyとし、f(y) の数値データを図7(b)に示す。
図3は第2実施例の構成を示す図である。従来技術と同一名称には同一符号をつけている。図3が図1と異なる部分は各相毎の演算部5a、5bと電流検出部8a、8bと負荷へ供給するフィルタ4出力側に設けた電流検出部9を備えた部分である。コントローラ211からの指令は演算部10a,10bへ入力される。演算部はコントローラ1からの指令と電流Ia、Ibを各相毎に比較し、誤差がなくなるようにPWM発生部2a、2bへ指令を出す。演算部10a,10bからの指令を受けたPWM発生部2a、2bはPWM信号へ変換する。なおPWM発生部とは例えば指令とある周波数の三角波を比較して得られるPWM信号を生成している部分である。そのPWM発生部で作られたPWM信号は電力増幅部3a、3bへと送られ電力増幅される。なお、電力増幅部とは、例えばトランジスタやFETのようなスイッチ素子を用いてブリッヂ形の回路を構成したものである。電力増幅された信号は電流検出部にて電流を計測しフィルタ4に入る。フィルタ4で合成された各相の出力は電流検出部9を通り出力電圧Voutとなる。各相をフィルタ4で結合しているが、フィルタ4の詳細は例えば図2のようなLCフィルタであるが、フィルタの種類はこれに限らない。ここで各相毎の演算部10a,10b、PWM発生部2a、2b、電力増幅部3a、3b、電流検出部8a、8bをセットとし、それを1つの相として考えると、a相、b相の2相の構成となっているのが分かるが、これに限らず2相以上(a相、b相、c相、d相、・・・)での構成も可能である。また、演算部10a,10bはコントローラに統合されても差し支えない。その場合、電流検出部8a、8bの電流信号はコントローラ1へ入力される。
コントローラ(1)は、前記PWM発生部(2a、2b)の指令電圧を変えることにより各相のPWM信号の出力デューティ比をずらすことができる。
コントローラ(1)は、前記PWM発生部(2a、2b)の指令電圧を変えることにより各相のPWM信号の出力デューティ比をずらすことができる。
それぞれの相での電流の分解能は各相においてある電流検出部の分解能により制限される。電流検出部の分解能をMとした場合、その相での電流分解能はMとなる。また前記フィルタ4から得られる出力は各相での電流和である。各相の最大電流値、つまりIa、Ibの最大値をImとする。その場合、各相からの最小電流はIm/Mとなる。本発明の制御方法によればIa、IbはそれぞれをM分割のPWMデューティで動作させられ、Ia=0、Ib=ILm/Mで動作させられるのでIt=Im/Mとなる。つまりこれがItの最小電流となる。Itの最大電流は各相の最大電流の和なのでIm×2となる。よってItの分解能はM×2となる。この構成例では相数が2相なのでItの電流分解能がM×2となっているが、一般化し相数をPとした場合、Itの電流分解能はM×Pとなる。
このようにコントローラ1から各相へそれぞれの電流指令を与え、制御しているため出力の分解能を向上させることができる。
また、各相の指令に対しそれぞれ異なったオフセットを故意に与え、電力増幅部の動作点を変えてやることにより出力電流Itの、特にゼロクロス近辺のリニアリティの改善をはかることができる。
このようにコントローラ1から各相へそれぞれの電流指令を与え、制御しているため出力の分解能を向上させることができる。
また、各相の指令に対しそれぞれ異なったオフセットを故意に与え、電力増幅部の動作点を変えてやることにより出力電流Itの、特にゼロクロス近辺のリニアリティの改善をはかることができる。
1 コントローラ
2a、2b PWM発生部
3a、3b 電力増幅部
4 フィルタ
5a、5b インダクタ
6 コンデンサ
7 基準電位(グランド)
8a、8b、9 電流検出部
10a、10b 演算部
Ia インダクタ5aを流れる電流
Ib インダクタ5bを流れる電流
It 出力電流
Vout 出力電圧
2a、2b PWM発生部
3a、3b 電力増幅部
4 フィルタ
5a、5b インダクタ
6 コンデンサ
7 基準電位(グランド)
8a、8b、9 電流検出部
10a、10b 演算部
Ia インダクタ5aを流れる電流
Ib インダクタ5bを流れる電流
It 出力電流
Vout 出力電圧
Claims (4)
- 各相のPWM発生部(2a、2b)へ指令を出力するコントローラ(1)と、前記コントローラ(1)の前記指令を各相毎に入力してPWM信号を発生し電力増幅部(3a、3b)へ前記PWM信号を出力する各相毎のPWM発生部(2a、2b)と、各相の前記PWM信号を入力して電力増幅する電力増幅部(3a、3b)と、各相毎の前記電力増幅部(3a、3b)の出力電圧を並列多重結合させる各相毎のインダクタ(5a、5b)とコンデンサ(6)からならフィルタ(4)を備えた多相電力変換器において、
前記PWM発生部(2a、2b)は、PWM信号の出力デューティ比を各相毎にずらしたことを特徴とする多相電力変換器。 - 前記コントローラ(1)は、出力を所定の分解能分変化させた時に各相のPWM発生部(2a、2b)のうち1つだけを所定の分解能分PWMの出力デューティ比を変化させることを特徴とする請求項1記載の多相電力変換器。
- 前記電力増幅部(3a、3b)と前記フィルタ(4)との間に設け各相の電流を検出する電流検出部(8a、8b)と、
前記コントローラ(1)と各相の前記PWM発生部(2a、2b)との間に設けられ、前記コントローラ(1)からの電流指令と前記電流検出部(8a、8b)からの電流信号を入力して前記PWM発生部へ指令を出力する演算部(10a、10b)と、
前記フィルタ(4)出力電流を検出し前記コントローラ(1)へ前記出力電流を入力する電流検出部(9)とを備えたことを特徴とする請求項1記載の多相電力変換器。 - 前記コントローラ(1)は、前記PWM発生部(2a、2b)の指令電圧を変えることにより各相のPWM信号の出力デューティ比をずらすことを特徴とする請求項1記載の多相電力変換器。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013145263A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 電力変換装置 |
WO2013145262A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 電力変換装置 |
CN103997202A (zh) * | 2013-02-18 | 2014-08-20 | 丰田自动车株式会社 | 供电系统和控制方法 |
-
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- 2006-06-19 JP JP2006168529A patent/JP2007336764A/ja active Pending
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