JP2007336102A - 受信機及び遠隔制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザに所持される携帯機と遠隔制御対象との通信時間の増大を抑えつつ、通信の信頼性を確保することができる受信機及び遠隔制御装置を提供する。
【解決手段】各携帯機に通有の応答信号であるACK信号は、少なくとも各携帯機に固有の応答信号である識別信号のビット幅よりも長いビットフォーマットを採用した。携帯機からのACK信号及び識別信号に含まれる雑音を除去するフィルタとして、通過帯域の異なる第1及び第2のフィルタ23,24を備えて構成するとともに、第2のフィルタ24は第1のフィルタ23よりも通過帯域を高く設定した。第1及び第2のフィルタ23,24を電子制御装置14からの切換信号Schに基づいて切り替える切換スイッチ22を備えた。切換スイッチ22は、ACK信号に含まれる雑音を除去する場合には第1のフィルタ23に、識別信号に含まれる雑音を除去する場合には第2のフィルタ24に切り替えられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、受信機及び遠隔制御装置に関するものである。
従来、ユーザが電子キーとしての携帯機を携帯して車両に接近又は離間するに際して、携帯機と車両との間の相互無線通信を通じてドアの解錠又は施錠を行う車両用の電子キーシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この車両用の電子キーシステムにあっては、運転席側ドア、助手席側ドア、後席右側ドア及び後席左側ドアのドアハンドルノブに設けられた複数個の送信アンテナを備え、各送信アンテナを通じて応答要求信号が発信されることにより、運転席側ドア、助手席側ドア、後席右側ドア及び後席左側ドアの周辺に携帯機の検知領域を形成するようになっている。そして、ユーザが携帯機を携帯して車両に接近して前記検知領域内に入ると、携帯機は前記応答要求信号を受けて所定の識別コードを含む応答信号を返信する。この返信された応答信号が車室内に設けられた受信アンテナを介して受信されると、車両の制御装置は、前記受信した応答信号に含まれる所定の識別コードの妥当性を判断し、妥当である旨判断したときには、車両のドアを電子的に解錠又は解錠を許可する。
次に、携帯機と車両との相互無線通信について詳細に説明する。すなわち、図4に示されるように、車両の制御装置は、前記応答信号として携帯機を起動させるWAKEコードを含む起動信号Swakeを、前記送信アンテナを通じて発信することにより、携帯機の検知領域を形成する。そして、ユーザが携帯機を携帯して前記検知領域に入った際に、携帯機が車両の送信アンテナを通じて発信される起動信号Swakeを受信すると、当該携帯機は、まず起動信号Swakeに含まれるWAKEコードの妥当性、すなわち、正規の信号パターンかどうかを判定する。次に、携帯機は、内蔵された制御ICの動作が安定するのを待って、正常に認識した旨の応答信号であるACK信号Sackを車両側へ返信する。前記検知領域に、マスタ及びスペア等の複数個の携帯機がある場合には、各々からACK信号Sackが車両側へ返信される。
車両の制御装置は、ACK信号Sackを受信することにより、携帯機が前記検知領域内にあると判断し、自身の車両コードを含む車両識別信号Scarを発信する。携帯機は、この車両識別信号Scarを受信すると、それに含まれる車両コードと自身に登録された車両コードとの照合を行い、その照合が成立した場合、携帯機は、再びACK信号Sackを車両側へ返信する。前記検知領域に、マスタ及びスペア等の複数個の携帯機がある場合には、各々からACK信号Sackが車両側へ返信される。
車両の制御装置は、ACK信号Sackを再度受信すると、キーコードを含む認証信号Sranを発信する。このとき、スペアの携帯機にも対応するために、車両側には複数種類のキーコードが登録されており、車両側からは登録されたキーコードを含む認証信号Sranが順に発信される。例えば、図4に示されるように、マスタの携帯機12に対応する認証信号Sranが発信され、その後、スペアの携帯機12に対応する認証信号Sranが順に発信される。
携帯機は、この認証信号Sranを受信すると、それに含まれるキーコードと自身に登録されたキーコードとの照合を行い、その照合が成立した場合には、自身のキーコードが当該車両に登録されたコードである旨判断する。そして、携帯機は、自身の識別コードを含む識別信号Sidを車両側へ返信する。車両の制御装置は、前記識別信号Sidを受信すると、当該識別信号Sidに含まれる識別コードと自身に登録された識別コードとの照合を行い、その照合が成立した場合には、通信相手が車両に登録された携帯機であると判断する。そして、車両の制御装置は、ドア錠を解錠又は解錠を許可する。
ここで、前記ACK信号Sackは、マスタの携帯機とスペアの携帯機とで同じ信号パターンとされた通有の信号である。このため、マスタ及びスペアの携帯機が同時に起動信号Swakeを受け、同時にACK信号Sackを返信する場合には、何ら問題はない。すなわち、同時に返信された2つのACK信号Sackは車両の制御装置において合成されて単一のACK信号Sackとして認識される。このとき、ACK信号Sackの返信タイミングさえ同じであれば、車両の制御装置で認識される合成されたACK信号Sackの信号パターンは、マスタ及びスペアの携帯機から返信される個別のACK信号Sackの信号パターンと一致することになるので、車両の制御装置は、当該合成されたACK信号Sackを明確に認識することができる。
しかし、実際には、図5に示されるように、車両からの起動信号Swakeを受けてから当該信号に含まれるWAKEコードの妥当性の判定が完了するまでのWAKEコード判定時間t1、及びWAKEコードの妥当性の判定が完了してから制御ICの動作が安定するまでの動作安定時間t2については、マスタ及びスペアの携帯機間でばらつきがある。これに起因して、マスタ及びスペアの携帯機が同時に起動信号Swakeを受けた場合には、ACK信号Sackの返信タイミングについても両者間でばらつきが生じる。
そして、時間的に相互にずれた2つの携帯機からのACK信号Sackは、合成されて1つの信号として車両の制御装置に認識される。このとき、ビットエラー(ここでは、いわゆるビットつぶれ)が発生するおそれがある。図5に示されるように、ACK信号Sackのパターンが、例えば第1のビットBit1(Hi)、第2のビットBit2(Lo)及び第3のビットBit3(Hi)から構成される場合、2つの携帯機からのACK信号Sackは、合成されて次のような態様で車両の制御装置に認識される。
すなわち、先に受信したACK信号Sackの第1のビットBit1と、後に受信したACK信号Sackの第1のビットBit1とはちょうど重ね合わせられるように合成されて、第1のビットBit1の幅は、本来のビット幅よりも(時間的に)後ろへ長くなる。また、先に受信したACK信号Sackの第3のビットBit3と、後に受信したACK信号Sackの第3のビットBit3とが重ね合わせられるように合成されて、第3のビットBit3の幅は、本来のビット幅よりも(時間的に)前へ長くなる。
その結果、先に受信したACK信号Sackの第3のビットBit3の前端と、後に受信したACK信号Sackの第1のビットBit1の後端との間に確保される第2のビットBit2のビット幅は、わずかなものとなる。すなわち、この場合、第2のビットBit2が、ほぼつぶれることとなり、車両の制御装置は当該第2のビットBit2、ひいては合成されたACK信号Sackを認識できないおそれがあった。
そこで、このようなACK信号Sackのいわゆるビットつぶれの発生を抑制するために、本願出願人は、例えば図6に示されるように、ACK信号Sackの各ビット幅を従来よりも長くしたビットフォーマットを採用することを考えている。このようにすれば、マスタ及びスペアの携帯機が同時に起動信号Swakeを受信した場合に、WAKEコード判定時間t1及び動作安定時間t2のばらつきに起因して、両者からのACK信号Sackの返信タイミングが多少ずれた場合であれ、2つのACK信号Sackが合成されたときの第2のビットBit2のビット幅はある程度確保される。このため、車両の制御装置は、合成されたACK信号Sackを認識可能となる。
特開2000−104429号公報 特開2001−241227号公報
ところが、前記電子キーシステムにおいては、マスタキー及びスペアキー等、複数個の携帯機からACK信号Sackの返信がある場合におけるビットつぶれの発生を抑制するために、ACK信号Sackのビットフォーマットを、前記従来の電子キーシステムよりも長く設計するようにしたことにより、次のようなことが懸念されていた。すなわち、ACK信号Sack及び識別信号Sidは、いずれも車両に搭載された同じ受信機により受信される。そして、この受信された両信号は、復調回路により復調され、その復調された信号はフィルタにより雑音(ノイズ)が除去される。ここで、当該フィルタの(周波数)通過帯域は単一であることから、携帯機から発信されるACK信号Sack及び識別信号Sidは、同じビットフォーマットに設定する必要があった。
すなわち、前述したように、ACK信号Sackのビットフォーマットを従来よりも長く設定するようにした場合には、これに合わせて識別信号Sidのビットフォーマットも従来よりも長く設定する必要があり、当該ACK信号Sack及び識別信号Sidのビットフォーマットを長くした分だけ、携帯機と車両との総通信時間が長くなるおそれがあった。携帯機と車両との通信時間の増大は、車両のドアの円滑な解錠又は解錠許可の阻害要因となるので、この点での改善が望まれていた。なお、近年では、前述したような、電子キーシステムを例えば住宅のドアに適用したものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。この場合であれ、前述と同様の問題が懸念されていた。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ユーザに所持される携帯機と遠隔制御対象との通信時間の増大を抑えつつ、通信の信頼性を確保することができる受信機及び遠隔制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、遠隔制御対象の制御装置により生成されるとともに、当該遠隔制御対象側に設けられた送信機を通じて発信される応答要求信号を受けてユーザに所持される携帯機から発信される変調された応答信号を受信するアンテナと、前記アンテナを通じて受信された応答信号を復調する復調回路と、前記復調回路により復調された応答信号に含まれる雑音を除去するフィルタと、前記フィルタにより雑音が除去された復調後の応答信号をデジタル信号に変換するコンパレータとを備えるとともに、当該コンパレータから出力されるデジタル信号を前記制御装置に出力するようにした受信機において、前記携帯機からの応答信号は、前記遠隔制御対象に対応する複数個の携帯機の各々に対する応答要求信号を正常に受信した場合に各携帯機から各々発信される各携帯機に通有の応答信号と、当該遠隔制御対象に対応する複数個の携帯機のうち特定の携帯機に対する応答要求信号を正常に受信した場合に当該特定の携帯機から発信される各携帯機に固有の応答信号とを含み、前記通有の応答信号は、少なくとも前記固有の応答信号の信号幅よりも長い信号フォーマットを採用するようにし、また、前記フィルタは、前記通有の応答信号及び前記固有の応答信号に対応する通過帯域の異なる第1及び第2のフィルタを備えて構成するとともに、第2のフィルタは第1のフィルタよりも通過帯域を高く設定するようにし、さらに、前記第1及び第2のフィルタを遠隔制御対象の制御装置からの切換信号に基づいて切り換える切換スイッチを備えるとともに、当該切換スイッチは、前記復調回路により復調された前記通有の応答信号に含まれる雑音を除去する場合には第1のフィルタに、また前記復調回路により復調された前記固有の応答信号に含まれる雑音を除去する場合には第2のフィルタに切り替えられるようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、携帯機から発信される通有の応答信号は、少なくとも当該携帯機から発信される固有の応答信号の信号幅よりも長い信号フォーマットが採用される。このため、複数個の携帯機からの通有の応答信号の返信タイミングが若干ずれて、各応答信号が重ねられるように合成されて受信される場合であれ、ビットエラーの発生が抑制される。すなわち、各通有の応答信号の信号フォーマットを長くした分だけ、各携帯機からの通有の応答信号の返信タイミングのずれが吸収される。したがって、各通有の応答信号が合成されて受信された場合において、その合成された信号の信号幅が確保されることにより、遠隔制御対象の制御装置は、合成された通有の応答信号を認識可能となる。
ここで、各携帯機に固有の応答信号にあっては、各携帯機に通有の応答信号と異なり、信号フォーマットを長くしてビットエラーの発生を抑制する必要はない。これは、固有の応答信号は、通有の応答信号と異なり、特定の携帯機に対する応答要求信号に対して応答するものであることから、複数個の携帯機から同時に発信されることはなく、遠隔制御対象の制御装置において合成された状態で認識されることがないからである。
本発明では、前述したように、固有の応答信号の信号フォーマットは、通有の応答信号の信号フォーマットよりも短く設定されるとともに、通有の応答信号に対応する第1のフィルタ、及び固有の応答信号に対応する第2のフィルタが設けられる。そして、処理する信号(通有の応答信号及び固有の応答信号)に応じてフィルタの通過帯域、すなわち当該信号のビットレートが切り換えられる。具体的には、通有の応答信号を処理する場合には第1のフィルタに、また固有の応答信号を処理する場合には第2のフィルタに切り換えられる。
このため、単一の通過帯域しか有さないフィルタを備えるようにした場合と異なり、当該フィルタで処理するために通有の応答信号及び固有の応答信号の信号フォーマットを同じにする必要は無い。また、固有の応答信号は、第1のフィルタよりも信号レート、すなわち処理速度の速い第2のフィルタにより処理される。このため、固有の応答信号を通有の応答信号と同じ信号レートで処理するようにした場合と異なり、携帯機と遠隔制御対象との間の総通信時間の短縮化が図られる。さらに、固有の応答信号の信号フォーマットを少なくとも通有の応答信号の信号フォーマットよりも短くした分だけ、携帯機と遠隔制御対象との通信時間が短くなる。
以上説明したように、各携帯機に通有の応答信号のビットエラーを抑制することにより通信に対する信頼性を確保しつつ、各携帯機に固有の応答信号の処理速度を高めることにより携帯機と遠隔制御対象との総通信時間の短縮化が図られる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の受信機において、前記切換スイッチは、前記携帯機から送信されてくる応答信号に対応するフィルタに予め切り替えられた状態で受信待機するようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、スイッチは、遠隔制御対象の制御装置により切換制御される。そして、遠隔制御対象の制御装置は、携帯機に対する応答要求信号を生成していることから、次に携帯機からどの信号が送信されてくるのかを判断可能である。このため、遠隔制御対象の制御装置においては、携帯機から送られてくる次の信号に対応する第1のフィルタ又は第2のフィルタに予め切り換えることが可能となる。このため、各携帯機に通有の応答信号及び同じく固有の応答信号に信号レート確定用の情報を含める必要がない。そして、当該信号レート確定用の情報が不要となる分、通有の応答信号及び固有の応答信号の信号長が短くなり、その短くなった分、携帯機と遠隔制御対象との間の通信時間の短縮化が図られる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の受信機において、前記遠隔制御対象は、車両又は建物であることをその要旨とする。
本発明によれば、各携帯機に通有の応答信号のビットエラーを抑制することにより通信に対する信頼性を確保しつつ、各携帯機に固有の応答信号の処理速度を高めることにより携帯機と遠隔制御対象との総通信時間の短縮化が図られる。このため、車両又は建物の作動又は作動許可が円滑に行われ、ユーザの利便性が確保される。
請求項4に記載の発明は、ユーザに所持される携帯機を備え、当該携帯機は、遠隔制御対象側に設けられた送信機を通じて送信される応答要求信号を受信した場合には識別コードを含む応答信号を返信し、当該返信された応答信号が遠隔制御対象側に設けられた受信機を通じて当該遠隔制御対象に受信された場合、当該遠隔制御対象の制御装置は、前記受信した応答信号に含まれる識別コードの妥当性を判断するとともに、妥当である旨判断したときには遠隔制御対象を作動又は作動を許可する遠隔制御装置において、前記受信機として、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の受信機を採用するようにしたことをその要旨とする。
本発明によれば、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の受信機を採用することにより、携帯機と遠隔制御対象との間の通信時間の短縮化が図られる。このため、携帯機と遠隔制御対象との間の無線通信に基づいて、遠隔制御対象の作動又は作動許可は円滑に行われる。
本発明によれば、ユーザが所持する携帯機と遠隔制御対象との通信時間の増大を抑えつつ、通信の信頼性を確保することができる。
以下、本発明を、電子キーシステムに具体化した一実施の形態を、図1に基づいて説明する。
<電子キーシステムの概要>
図1に示すように、遠隔制御装置としての電子キーシステム11は、ユーザにより所持される電子キーとしての携帯機12、及び遠隔制御対象としての車両13に搭載される電子制御装置14を備えている。電子制御装置14には、当該車両13に固有の携帯機12との間で相互無線通信を行うための送信機15及び受信機16が接続されるとともに、当該電子制御装置14の制御対象としてのドア錠17及びエンジン18が接続されている。送信機15は送信アンテナ15aを、また受信機16は受信アンテナ16aを備えて構成されている。なお、受信機16の構成については、後に詳述する。
電子制御装置14は、送信アンテナ15a及び受信アンテナ16aを通じて携帯機12との間で相互無線通信を行い、当該通信を通じて車室外又は車室内において当該携帯機12の妥当性を判断する。すなわち、電子制御装置14は、携帯機12に応答を要求する室外照合用の応答要求信号Sreqを生成するとともに、当該信号を所定の制御周期で送信アンテナ15aを通じて車外に発信する。これにより、車両13のドアの周辺には、携帯機12の検知領域(図示略)が形成される。
そして、ユーザが携帯機12を所持して施錠状態の車両に接近して前記検知領域内に入ると、携帯機12は前記応答要求信号Sreqを受けて所定の識別コードを含む応答信号Srepを返信する。この返信された応答信号Srepが受信アンテナ16aを介して受信されると、電子制御装置14は、当該受信した応答信号Srepに含まれる所定の識別コードの妥当性を判断し、妥当である旨判断したときには、車両13に所定の動作を行わせる、もしくは当該動作を許可する。本実施の形態では、車両13の所定の動作として、電子制御装置14は、ドア錠17を電子的に解錠又は解錠許可する。なお、前記識別コードの妥当性は、当該識別コードと車両(正確には、電子制御装置14)に登録された識別コードとが一致するかどうかにより判断される。
ドアの解錠後、携帯機12を所持するユーザが車両に乗り込んだとき、電子制御装置14は、図示しないドアセンサによりこれを検出するとともに、車両13に設けられた図示しない車室内通信用の送信機を通じて室内照合用の応答要求信号Sreqを発信することにより、車室内に携帯機12の検知領域を形成する。携帯機12は、応答要求信号Sreqを受けて、識別コードを含む応答信号Srepを返信する。この応答信号Srepを、受信アンテナ16aを通じて受信すると、電子制御装置14は、当該応答信号Srepに含まれる識別コードの妥当性を判断し、妥当である旨判断した場合には、エンジン18の始動を許可する。このエンジン18の始動が許可された状態で、車室内の運転席の近傍に配設された図示しない始動スイッチがユーザにより操作されたとき、電子制御装置14はエンジン18を始動させる。そして、ユーザが前記始動スイッチの操作を通じてエンジン18を停止した後に、携帯機12を所持して解錠状態の車両から離間して前記検知領域の外に出ると、電子制御装置14は、このことを携帯機12からの応答信号Srepが途絶えることにより検知して車両のドア錠を電子的に施錠又は施錠を許可する。
<受信機>
次に、前記受信機16について詳細に説明する。図2に示すように、受信機16は、復調回路21、切換スイッチ22、第1のフィルタ23、第2のフィルタ24及びコンパレータ(比較器)25を備えてなる。復調回路21は、受信アンテナ16aを通じて受信した携帯機12からの応答信号Srepを復調して切換スイッチ22へ出力する。切換スイッチ22は、電子制御装置14から出力される切換信号Schに基づいて、復調回路21により復調された応答信号Srepの送り先を、第1のフィルタ23と第2のフィルタ24との間で切り換える。なお、切換スイッチ22としては、リレー等の機械的な接点を採用してもよいし、半導体スイッチ等を採用するようにしてもよい。
第1及び第2のフィルタ23,24は、復調回路21により復調された応答信号Srepに含まれる雑音を除去してコンパレータ25へ出力する。第1及び第2のフィルタ23,24は、異なる(周波数)通過帯域を有するものが採用されている。具体的には、第2のフィルタ24は、第1のフィルタ23よりも通過帯域が高く設定されている。すなわち、第2のフィルタ24の信号処理速度(ビットレート)は第1のフィルタ23の信号処理速度よりも速く設定されている。このため、第1のフィルタ23で処理する信号と、第2のフィルタ24で処理する信号とでは、異なるビットフォーマット(信号フォーマット)を採用する必要がある。すなわち、第1のフィルタ23で処理する信号のビットフォーマットは、第2のフィルタ24で処理する信号のビットフォーマットよりも長く設定する。
コンパレータ25は、基準電圧に対して入力信号(アナログ信号)の電圧が高いか低いかを比較して、その比較結果をハイ(Hi)又はロウ(Lo)で出力する。すなわち、コンパレータ25は、1ビットのA/Dコンバータとして機能する。そして、コンパレータ25は、第1のフィルタ23又は第2のフィルタ24により雑音が除去された復調後の応答信号(アナログ信号)Srepをデジタル信号に変換して電子制御装置14へ出力する。
電子制御装置14は、そのときの携帯機12との通信内容に基づき、切換スイッチ22を切換制御する。すなわち、携帯機12は、車両側からの応答要求信号Sreqに基づいて何らかの応答信号Srepを返信するので、電子制御装置14は、応答要求信号Sreqを出力した後、次に携帯機12からどの種類の応答信号Srepが返信されてくるのかを、予め判断可能となる。そして、電子制御装置14は、携帯機12から次に返信されてくる応答信号Srepのビットフォーマットに応じて第1及び第2のフィルタ23,24を切り換え、当該切り換えた状態で受信待機する。電子制御装置14は、マスタ及びスペアの携帯機12に通有の信号(後述するACK信号Sack)を待つ場合には第1のフィルタ23に切り換え、また各携帯機12に固有の信号を待つ場合(後述する識別信号Sid)には第2のフィルタ24に切り換える。
<電子キーシステムの動作>
次に、前述のように構成された電子キーシステムの動作ついて詳細に説明する。
図3(a)に示されるように、電子制御装置14は、応答要求信号Sreqとして、携帯機12を起動させるWAKEコードを含む起動信号Swakeを、送信アンテナ15aを通じて車室外へ発信する。これにより、車両13のドアの周辺には、携帯機12の検知領域が形成される。このとき、図3(d)に示されるように、電子制御装置14は、第1のフィルタ23に切り換える旨の切換信号Schを切換スイッチ22へ出力することにより、第1のフィルタ23に切り換え、この状態で受信待機する。これは、電子制御装置14側では、起動信号Swakeを発信した後には、携帯機12から後述するACK信号Sackが返信されてくることが分かっており、また、本実施の形態では当該ACK信号Sackの処理用として第1のフィルタ23が設けられているからである。
そして、図3(b)に示されるように、ユーザが携帯機12を携帯して前記検知領域に入った際、携帯機12が車両13からの起動信号Swakeを受信すると、当該携帯機12は、まず起動信号Swakeに含まれるWAKEコードの妥当性、すなわち、当該WAKEコードが登録された正規の信号パターンかどうかを判定する。次に、携帯機12は、前記WAKEコードが正規の信号パターンである旨判定したときには、内蔵された制御ICの動作が安定するのを待って、正常に認識した旨の応答信号であるACK信号Sackを車両側へ返信する。図3(b),(c)に示されるように、前記検知領域に、マスタ及びスペア等の複数個の携帯機12がある場合には、各々からACK信号Sackが車両側へ返信される。
図3(a)に示されるように、電子制御装置14は、ACK信号Sackを受信することにより、携帯機12が前記検知領域内にあると判断し、登録された自身の車両コードを含む車両識別信号Scarを発信する。このとき、図3(d)に示されるように、電子制御装置14は、第1のフィルタ23に切り換えられた状態に保持する。これは、電子制御装置14側では、車両識別信号Scarを出力した後には、携帯機12からACK信号Sackが再び返信されてくることが分かっているからである。そして、図3(b)に示されるように、携帯機12は、この車両識別信号Scarを受信すると、それに含まれる車両コードと自身に登録された車両コードとの照合を行う。そして、その照合が成立した場合、携帯機12は、再びACK信号Sackを車両側へ返信する。図3(b),(c)に示されるように、前記検知領域に、マスタ及びスペア等の複数個の携帯機12がある場合には、各々からACK信号Sackが車両側へ返信される。
電子制御装置14は、ACK信号Sackを再度受信すると、キーコードを含む認証信号Sranを発信する。このとき、図3(e)に示されるように、電子制御装置14は、第2のフィルタ24に切り換える旨の切換信号Schを切換スイッチ22へ出力することにより、第1のフィルタ23から第2のフィルタ24へ切り換え、この状態で受信待機する。これは、電子制御装置14側では、認証信号Sranを発信した後には、携帯機12から識別信号Sidが返信されてくることが分かっており、また、本実施の形態では当該識別信号Sidの処理用として第2のフィルタ24が設けられているからである。
そして、図3(b)に示されるように、携帯機12は、この認証信号Sranを受信すると、それに含まれるキーコードと自身に登録されたキーコードとの照合を行う。携帯機12は、その照合が成立した場合には、自身のキーコードが当該車両に登録されたコードである旨判断する。そして、携帯機12は、自身の識別コードを含む識別信号Sidを車両側へ返信する。
本実施の形態では、スペアの携帯機12にも対応すべく、電子制御装置14には複数種類のキーコードが登録されている。そして、図3(a)に示されるように、電子制御装置14は、起動信号Swake及び車両識別信号Scarを発信した後、マスタ及びスペアの携帯機12に対応する認証信号Sranを順に発信する。そして、その発信されたキーコードと、携帯機12に登録されたキーコードとが一致すると、図3(b),(c)に示されるように、当該携帯機12から識別コードを含む識別信号Sidが返信される。そして、電子制御装置14は、前記識別信号Sidを受信すると、当該識別信号Sidに含まれる識別コードと自身に登録された識別コードとの照合を行い、その照合が成立した場合には、通信相手が車両に登録された携帯機12であると判断してドア錠を解錠又は解錠を許可する。
ここで、前述したように、マスタ及びスペア等の複数個の携帯機12が検知領域にある場合には、車両側から発信される起動信号Swakeを受けて、両キーからACK信号Sackが返信されてくる。このACK信号Sackは、マスタの携帯機12とスペアの携帯機12キーとで同じ信号パターンとされている。マスタ及びスペアの両携帯機12からのACK信号Sackが、同じタイミングで返信されてきた場合には、何ら問題はない。すなわち、同時に返信された2つのACK信号Sackは電子制御装置14において合成されて単一のACK信号Sackとして認識される。このとき、ACK信号Sackの返信タイミングさえ同じであれば、電子制御装置14で認識される合成されたACK信号Sackの信号パターンは、マスタ及びスペアの携帯機から返信される個別のACK信号Sackの信号パターンと一致することになるので、電子制御装置14は、当該合成されたACK信号Sackを明確に認識することができる。
しかし、図5に示されるように、車両13からの起動信号Swakeを受けてから当該信号に含まれるWAKEコードの妥当性の判定が完了するまでのWAKEコード判定時間t1、及びWAKEコードの妥当性の判定が完了してから制御ICの動作が安定するまでの動作安定時間t2については、マスタ及びスペアの携帯機12間でばらつきがある。これに起因して、マスタ及びスペアの携帯機12が同時に起動信号Swakeを受けた場合には、ACK信号Sackの返信タイミングについても、マスタの携帯機12とスペアの携帯機12との間でばらつきが生じる。
そして、時間的に相互にずれた2つの携帯機からのACK信号Sackは、合成されて1つの信号として電子制御装置14に認識される。このとき、ビットエラー(ここでは、ACK信号Sackを構成する各ビットがつぶれる、いわゆるビットつぶれ)が発生するおそれがある。図5に示されるように、ACK信号Sackのパターンが、例えば第1のビットBit1(Hi)、第2のビットBit2(Lo)及び第3のビットBit3(Hi)から構成される場合、2つの携帯機からのACK信号Sackは、合成されて次のような態様で電子制御装置14に認識される。
すなわち、先に受信したACK信号Sackの第1のビットBit1と、後に受信したACK信号Sackの第1のビットBit1とはちょうど重ね合わせられるように合成されて、第1のビットBit1の幅は、本来のビット幅よりも(時間的に)後ろへ長くなる。また、先に受信したACK信号Sackの第3のビットBit3と、後に受信したACK信号Sackの第3のビットBit3とが重ね合わせられるように合成されて、第3のビットBit3の幅は、本来のビット幅よりも(時間的に)前へ長くなる。その結果、第2のビットBit2の幅は、先に受信したACK信号Sackの第3のビットBit3の前端と、後に受信したACK信号Sackの第1のビットBit1の後端との間の長さとなる。すなわち、この場合、第2のビットBit2が、ほぼつぶれることとなり、電子制御装置14は当該第2のビットBit2を認識できないおそれがある。
本実施の形態では、図6に示されるように、マスタ及びスペアの携帯機12が同時に起動信号Swakeを受信した場合に、各キーからのACK信号Sackの返信タイミングが多少ずれたときであれ、合成されるACK信号Sackが電子制御装置14に認識可能となるように、当該ACK信号Sackのビットフォーマットは設定されている。具体的には、各携帯機12に通有の応答信号であるACK信号Sackは、少なくとも各携帯機12に固有の応答信号である識別信号Sidの各ビット幅よりも長いビットフォーマットが採用されている。そして、ACK信号Sackを受信する際には、当該信号のビットフォーマットに対応する第1のフィルタ23に切り換えて信号処理が行われる。このため、複数個の携帯機12からのACK信号Sackの返信タイミングが若干ずれている場合であれ、ビットエラーの発生が抑制される。その結果、電子制御装置14は、ACK信号Sackを好適に認識可能となり、ひいては通信に対する信頼性が確保される。
一方、認証信号Sranは、マスタ及びスペア等、各携帯機12に固有の信号である。また、マスタ及びスペアの各携帯機12に対応する認証信号Sranは、所定の制御周期で順番に発信される。このため、同一の認証信号Sranに応答して各携帯機12から同時に識別信号Sidが返信されてくることはない。したがって、識別信号Sidは、各携帯機12に通有のACK信号Sackとは異なり、信号のビット幅を長くしてビットエラーの発生を抑制する必要はない。また、識別信号Sidの処理用として第2のフィルタ24が設けられていることから、識別信号Sidは、第1のフィルタ23の通過帯域に合わせて、ACK信号Sackと同じビットフォーマットに設定する必要もない。
そして、第2のフィルタ24は、第1のフィルタ23よりも処理速度、すなわちビットレートが速いため、識別信号SidをACK信号Sackと同じビットフォーマットに設定してACK信号Sackと同じビットレートで処理するようにした場合と異なり、携帯機12と車両13との間の総通信時間の短縮化が図られる。また、識別信号Sidのビットフォーマットを短くした分だけ、携帯機12と車両13との通信時間が短くなる。このように、携帯機12と車両との通信時間の短縮化が図られることにより、車両13のドアの解錠又は解錠許可が円滑に行われる。
なお、本実施の形態において、車両13からの車外照合用の応答要求信号Sreqには、起動信号Swake、車両識別信号Scar及び認証信号Sranが含まれる。起動信号Swake及び車両識別信号Scarは、車両13に対応する複数個の携帯機12の各々に対する応答要求信号である。認証信号Sranは、車両13に対応する複数個の携帯機12のうち特定の携帯機12に対する応答要求信号である。
また、携帯機12からの応答信号Srepには、ACK信号Sack及び識別信号Sidが含まれる。ACK信号Sackは、車両13に対応する複数個の携帯機12の各々に対する応答要求信号を正常に受信した場合に各携帯機12から各々発信される各携帯機12に通有の応答信号である。また、識別信号Sidは、車両13に対応する複数個の携帯機12のうち特定の携帯機12に対する応答要求信号を正常に受信した場合に当該特定の携帯機12から発信される各携帯機12に固有の応答信号である。
<実施の形態の効果>
従って、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)各携帯機12に通有の応答信号であるACK信号Sackは、少なくとも各携帯機に固有の応答信号である識別信号Sidのビット幅(信号幅)よりも長いビットフォーマット(信号フォーマット)を採用するようにした。このため、複数個の携帯機12からのACK信号Sackの返信タイミングが若干ずれて、各ACK信号Sackが重ねられるように合成されて受信される場合であれ、ビットエラーの発生が抑制される。すなわち、ACK信号Sackのビットフォーマットを長くした分だけ、各携帯機12からのACK信号Sackの返信タイミングのずれが吸収される。したがって、各携帯機12からのACK信号Sackが合成されて受信された場合において、その合成されたACK信号Sackの各ビットの幅が確保されることにより、電子制御装置14は、合成されたACK信号Sackを認識可能となる。
また、前述したように、識別信号Sidのビットフォーマットは、ACK信号Sackのビットフォーマットよりも短く設定されるとともに、ACK信号Sackに対応する第1のフィルタ23、及び識別信号Sidに対応する第2のフィルタ24を設けるようにした。そして、処理する信号(ACK信号Sack及び識別信号Sid)に応じてフィルタの通過帯域、すなわち当該信号のビットレートを切り換えるようにした。具体的には、ACK信号Sackを処理する場合には第1のフィルタ23に、また識別信号Sidを処理する場合には第2のフィルタ24に切り換える。
このため、受信機16に単一の通過帯域しか有さないフィルタを備えるようにした場合と異なり、当該単一のフィルタで処理するためにACK信号Sack及び識別信号Sidのビットフォーマットを同じにする必要は無い。また、識別信号Sidは、第1のフィルタ23よりもビットレート、すなわち信号処理速度の速い第2のフィルタ24により処理されることから、識別信号SidをACK信号Sackと同じビットレートで処理するようにした場合と異なり、携帯機12と車両13との間の総通信時間の短縮化が図られる。さらに、識別信号Sidのビットフォーマットを少なくともACK信号Sackのビットフォーマットよりも短くした分だけ、携帯機12と車両13との通信時間が短くなる。
以上のように、各携帯機12に通有の応答信号であるACK信号Sackのビットエラーを抑制することにより通信に対する信頼性を確保しつつ、各携帯機12に固有の応答信号である識別信号Sidの処理速度を高めることにより携帯機12と車両13との総通信時間の短縮化が図られる。
(2)切換スイッチ22は、携帯機12から送信されてくる応答信号、すなわちACK信号Sack及び識別信号Sidに対応する第1及び第2のフィルタ23,24のいずれかに予め切り替えられた状態で受信待機するようにした。
切換スイッチ22は、電子制御装置14により切換制御される。そして、電子制御装置14は、携帯機12に対する応答要求信号Sreq(起動信号Swake、車両識別信号Scar及び認証信号Sran)を生成していることから、次に携帯機12からどの信号が送信されてくるのかを判断可能である。このため、電子制御装置14においては、携帯機12から送られてくる次の信号に対応する第1のフィルタ23又は第2のフィルタ24に予め切り換えることが可能となる。したがって、各携帯機12に通有の応答信号及び同じく固有の応答信号に信号レート確定用の情報を含める必要がない。そして、当該信号レート確定用の情報が不要となる分、通有の応答信号及び固有の応答信号の信号長が短くなり、その短くなった分、携帯機12と車両13との間の通信時間の短縮化が図られる。
(3)携帯機12と車両13との相互無線通信を通じて車両13のドアを解錠又は解錠許可する車両用電子キーシステムにおいて、携帯機12からの信号を受信する手段として受信機16を車両13に搭載するようにした。本実施の形態の受信機16によれば、携帯機12と車両13との間の無線通信時間の短縮化が図られるので、円滑にドアの解錠又は解錠許可が行われる。したがって、ユーザの利便性の向上が図られる。
<他の実施の形態>
なお、本実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・本実施の形態では、コンパレータ25を受信機16に設けるようにしたが、電子制御装置14に設けるようにしてもよい。
・本実施の形態では、切換スイッチ22は、携帯機12から送信されてくる応答信号に対応するフィルタに予め切り替えられた状態で受信待機するようにしたが、次のようにしてもよい。すなわち、携帯機12から返信される応答信号(ACK信号Sack及び識別信号Sid)にビットレート確定用のプリビットを設け、当該プリビットの内容に基づいて、切換スイッチ22は、第1のフィルタ23と第2のフィルタ24との間で切り換えるようにしてもよい。すなわち、携帯機12からの応答信号を受信する前に、切換スイッチ22を切換制御するのではなく、携帯機12からの応答信号を受信し、当該受信した応答信号に含まれる情報に基づいて、切換スイッチ22を切り換える。この場合、携帯機12から返信される応答信号に含まれるビットレート確定用のプリビットに基づき切換スイッチ22を切換制御する制御手段を受信機16に設ける。これは、携帯機12からの応答信号が車両13側の電子制御装置14に入力される前に切換スイッチ22を切換制御する必要があるからである。
・本実施の形態では、電子制御装置14は、携帯機12からの応答信号Srepに含まれる識別コードの妥当性を判断し、妥当である旨判断したときに、車両13に所定の動作を行わせる、もしくは当該動作を許可するとともに、当該所定の動作として、ドア錠17の解錠又は解錠許可するようにしたが、他の動作を行わせるようにしてもよい。この他の動作としては、例えばエンジン18の始動又は始動許可、並びに図示しないステアリングロックの解錠又は解錠許可等がある。
・本実施の形態では、受信機16を車両用の電子キーシステム11に設けるようにしたが、建物用の電子キーシステムに設けるようにしてもよい。この場合、建物が遠隔制御対象となる。また、本実施の形態の受信機16は、車両13又は建物だけでなく、その他のものを遠隔制御対象としたシステム(装置)に適用するようにしてもよい。
電子キーシステムの概略構成を示すブロック図。 受信機の概略構成を示すブロック図。 (a)〜(e)は、電子制御装置、携帯機及び切換スイッチの動作を示すタイミングチャート。 電子制御装置及び携帯機の動作を示すタイミングチャート。 マスタ及びスペアの携帯機からのACK信号の返信タイミングのずれを示すタイミングチャート。 マスタ及びスペアの携帯機からのACK信号の返信タイミングのずれを吸収するために改善されたACK信号のビットフォーマットを示すタイミングチャート。
符号の説明
11…電子キーシステム(遠隔制御装置)、12…携帯機、13…車両(遠隔制御対象)、14…電子制御装置、15…送信機、15a…送信アンテナ、16…受信機、16a…受信アンテナ、21…復調回路、22…切換スイッチ、23…第1のフィルタ、24…第2のフィルタ、25…コンパレータ、Sch…切換信号、Srep…応答信号、Sreq…応答要求信号。

Claims (4)

  1. 遠隔制御対象の制御装置により生成されるとともに、当該遠隔制御対象側に設けられた送信機を通じて発信される応答要求信号を受けてユーザに所持される携帯機から発信される変調された応答信号を受信するアンテナと、前記アンテナを通じて受信された応答信号を復調する復調回路と、前記復調回路により復調された応答信号に含まれる雑音を除去するフィルタと、前記フィルタにより雑音が除去された復調後の応答信号をデジタル信号に変換するコンパレータとを備えるとともに、当該コンパレータから出力されるデジタル信号を前記制御装置に出力するようにした受信機において、
    前記携帯機からの応答信号は、前記遠隔制御対象に対応する複数個の携帯機の各々に対する応答要求信号を正常に受信した場合に各携帯機から各々発信される各携帯機に通有の応答信号と、当該遠隔制御対象に対応する複数個の携帯機のうち特定の携帯機に対する応答要求信号を正常に受信した場合に当該特定の携帯機から発信される各携帯機に固有の応答信号とを含み、前記通有の応答信号は、少なくとも前記固有の応答信号の信号幅よりも長い信号フォーマットを採用するようにし、
    また、前記フィルタは、前記通有の応答信号及び前記固有の応答信号に対応する通過帯域の異なる第1及び第2のフィルタを備えて構成するとともに、第2のフィルタは第1のフィルタよりも通過帯域を高く設定するようにし、
    さらに、前記第1及び第2のフィルタを遠隔制御対象の制御装置からの切換信号に基づいて切り換える切換スイッチを備えるとともに、当該切換スイッチは、前記復調回路により復調された前記通有の応答信号に含まれる雑音を除去する場合には第1のフィルタに、また前記復調回路により復調された前記固有の応答信号に含まれる雑音を除去する場合には第2のフィルタに切り替えられるようにした受信機。
  2. 請求項1に記載の受信機において、
    前記切換スイッチは、前記携帯機から送信されてくる応答信号に対応するフィルタに予め切り替えられた状態で受信待機するようにした受信機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の受信機において、前記遠隔制御対象は、車両又は建物である受信機。
  4. ユーザに所持される携帯機を備え、当該携帯機は、遠隔制御対象側に設けられた送信機を通じて送信される応答要求信号を受信した場合には識別コードを含む応答信号を返信し、当該返信された応答信号が遠隔制御対象側に設けられた受信機を通じて当該遠隔制御対象に受信された場合、当該遠隔制御対象の制御装置は、前記受信した応答信号に含まれる識別コードの妥当性を判断するとともに、妥当である旨判断したときには遠隔制御対象を作動又は作動を許可する遠隔制御装置において、前記受信機として、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の受信機を採用するようにした遠隔制御装置。
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