JP2007335732A - 多層セラミック基板の製造方法 - Google Patents

多層セラミック基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面パターンやビア等と基板端面との位置関係を正確に設定できる多層セラミック基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】印刷パターン17を形成したセラミックグリーンシート11を複数積層してグリーンシート積層体21を形成した。このグリーンシート積層体21には、グリーン複合積層体25を切断する際にその切断位置を認識するための目印19を形成した。また、グリーンシート積層体21の表面に収縮抑制グリーンシート23を積層した。この収縮抑制グリーンシート23には、収縮抑制グリーンシート23を積層した際に目印19を確認可能な開口部27を設けた。そして、グリーンシート積層体21の目印19の形成面側に収縮抑制グリーンシート23を積層して、目印19を開口部27から確認可能とし、その目印19にて、グリーン複合積層体21をその積層方向に切断した。
【選択図】図4

Description

本発明は、焼成時において平面方向の収縮を実質的に発生させないようにする、いわゆる「無収縮焼成プロセス」を使用して多層セラミック基板を製造する多層セラミック基板の製造方法に関する。
従来より、特に移動通信体分野などで使用される多層配線基板として、Ag、Cu、Auなどの低抵抗導体と同時焼成が可能な、いわゆる低温焼成基板が用いられている。
この種の用途(移動通信体分野)では、個々の部品が小型化される一方、それら個々の部品を一体化した、いわゆるモジュール部品の開発が進んでいる。
このモジュール部品に使用される基板(モジュール基板)として、前述の低温焼成基板が多く用いられており、モジュール基板では、基板表面に個々の部品をハンダ実装し、最終的なモジュールとして完成される。
前記ハンダ実装工程では、ハンダペースト印刷及びチップ部品実装を行うが、これらの工程は、通常、個々のモジュール基板の状態で作業されるのではなく、個々のモジュールが多数個配列された、いわゆる多数個取り基板の状態で作業される。
近年、この多数個取り基板は、実装工程での工数削減のため、例えば100mm角の基板から200mm角の基板に変更されるなど大型化しているが、そうなると、実装工程での位置合わせ精度の観点から、大板としての寸法精度の要求が、ますます厳しいものとなる。
つまり、モジュール部品を基板に実装する場合には、基板端面からの距離によりモジュール部品の搭載位置を決めているが、基板の外形寸法の精度が低いと、モジュール部品の実装位置の精度が低下してしまうので、高い寸法精度が要求されており、特に基板が大板になるほどその問題は顕著になる。
この高寸法精度の要求を満たすための方法としては、いわゆる無収縮焼成法が有効であり、無収縮焼成法では、実施的に平面方向の収縮を伴わないので、焼成時における寸法のバラツキを極めて小さくできるというメリットがある。
上述した無収縮焼成法を実施するためには、通常の焼成法とは異なる各種の要素技術が必要になる。
例えば、グリーンシート積層体の両面に、グリーンシートが焼成する温度では焼成しない焼成抑制シートを貼り付けて複合積層体を形成し、その後複合積層体の周囲を所定の寸法に切断した後に、その複合積層体を焼成し、その後複合積層体の表面に残った無機組成物を取り除くことにより、平面方向の収縮が小さい基板を得る方法がある(特許文献1参照)。
特開2003−249755号公報
しかしながら、上述した無収縮焼成法では、グリーンシート積層体の表面に配置された導体(表面パターン)や表面に露出しているビアは、グリーンシート積層体の両側に配置された収縮抑制シートにより隠されてしまうので、複合積層体を所定の外形寸法に切断する際に、表面パターンやビアの位置を確認できないという問題がある。
つまり、複合積層体を切断する際には、パターン認識等によって表面パターンやビアを認識し、その表面パターンやビアを目印にして、そこから所定距離に基板端面が位置する様に切断するが、表面パターンやビアが隠されている場合には、表面パターンやビアから適切な距離に基板端面がくるように、精度良く複合積層体を切断することができないという問題があった。
すなわち、複合積層体を切断する際に、表面パターンやビアと基板端面との位置関係を保証できないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、表面パターンやビア等と基板端面との位置関係を正確に設定することができる多層セラミック基板の製造方法を提供することを目的とする。
そこで、本発明者等が鋭意研究を重ねた結果、グリーンシート積層体の表面パターンやビア等と基板端面との位置関係を正確にするためには、切断する際に、収縮抑制シートにより隠されている表面パターンやビア等を見えるようにすることが重要であることを見い出し、本発明に到ったものである。以下、各請求項毎に説明する。
(1)請求項1の発明は、導体パターンを形成したセラミックグリーンシートを複数積層してグリーンシート積層体を形成する工程と、前記グリーンシート積層体の少なくとも一方の表面に、該グリーンシート積層体が焼結する温度では焼結しない収縮抑制グリーンシートを積層する工程と、前記収縮抑制グリーンシートを積層したグリーン複合積層体を、その積層方向に切断する工程と、前記切断したグリーン複合積層体を焼成する工程と、
を備えた多層セラミック基板の製造方法において、前記グリーンシート積層体には、前記グリーン複合積層体を切断する際にその切断位置を前記積層方向から認識するための目印を形成するとともに、前記収縮抑制グリーンシートには、当該収縮抑制グリーンシートを前記グリーンシート積層体に積層した際に前記目印を確認可能な開口部を設け、前記グリーンシート積層体の前記目印の形成面側に、前記開口部を設けた収縮抑制グリーンシートを積層して、前記目印を前記開口部から確認可能とすることを特徴とする。
本発明では、収縮抑制グリーンシートをグリーンシート積層体に積層した際に、グリーンシート積層体の目印が見えるように、収縮抑制グリーンシートに開口部を設けておく。よって、収縮抑制グリーンシートの開口部を介して、外側から目印の認識が可能であるので、つまり、例えば目印をカメラで撮影した画像からパターン認識等が可能であるので、その目印がグリーンシート積層体のどの位置にあるかという位置の特定が可能である。
従って、その特定した位置にある目印を基準として、切断位置を精度良く定めることができるので、表面パターンやビア等と基板端面との位置関係を正確に設定できるという顕著な効果を奏する。
尚、切断位置は、目印上の特定の位置(例えば目印の中心)でもよいが、目印(例えば目印上の特定の位置)から所定方向に所定距離だけ離れた位置であってもよい。
前記目印としては、例えば図1に示す様に、パターン認識等によって特定位置(T)を求め、その特定位置に基づいて切断位置を設定できるものであれば、特に限定はない。
(2)請求項2の発明では、前記グリーンシート積層体を形成する際には、少なくとも前記目印を形成したセラミックグリーンシートを最上層に積層することを特徴とする。
本発明は、目印の形成位置を例示したものである。この方法であれば、目印が形成し易く、また、形成された目印の認識が容易である。
(3)請求項3の発明では、前記グリーンシート積層体を形成した後に、当該グリーンシート積層体自体に、前記目印を形成することを特徴とする。
本発明は、目印の形成方法を例示したものである。
(4)請求項4の発明では、前記目印は、前記セラミックグリーンシートに形成された、導体パターン、ビア、及び穴のうち1種であることを特徴とする。
本発明は、目印を例示したものである。尚、導体パターンとしては、配線パターンと同様な印刷パターンを採用すると、配線パターンの印刷時に同時に形成できるので、好適である。また、穴としては、貫通穴又は有底の穴を採用できる。
(5)請求項5の発明では、前記収縮抑制グリーンシートの開口部の最小内径は、前記目印のうちの前記切断位置を特定するために用いる領域(特定領域)の最大外径より大きいことを特徴とする。
本発明は、開口部と目印の大きさを例示したものであり、この大きさであれば、パターン認識等によって目印を認識して、その特定位置(例えば切断位置)を精度良く求めることができるので、好適である。
ここで、目印の特定位置を特定するために用いる領域とは、パターン認識等によって特定位置を求める際に用いる領域である。
例えば、前記図1に示す様に、円形や長方形等の多角形の場合には、その外形を求めてその中心(又は対角線の交点)を特定位置(例えば切断位置)とすることができるので、その形状全体を前記特定領域TRとみなすことができる。また、例えば、十字形やL字形等の場合には、所定の角や角を結んだ線の所定位置を特定位置とすることができるので、その角又は線分がある領域を前記特定領域TRとみなすことができる(例えば図1(g)、(h)のメッシュ領域)。
(6)請求項6の発明では、前記収縮抑制グリーンシートの開口部の最小内径は、前記目印の最大外径よりも前記切断されたセラミックグリーンシートの最小外径の0.1%以上大きいことを特徴とする。
実際に、多層セラミック基板を製造する際には、どうしても、ある程度のズレ(寸法誤差)が生じる。従って、ズレが発生した場合でも、開口部から目印(特に目印全体)を確実に認識できるように、開口部の最小内径より目印の最大外径を十分に大きく設定する必要がある。
そこで、本発明では、前記寸法となる様に設定しているが、これは、実際の作業の結果得られた値であり、この値を満たしていれば、目印を確実に認識することが可能である。
(7)請求項7の発明では、前記目印は、前記多層セラミック基板を製造するための製品エリア外に形成することを特徴とする。
本発明は、目印の形成位置を例示したものであり、例えば多数個取り用基板を製造する場合には、多数の多層セラミック基板が配置される製品エリアより外側に目印を形成する。従って、目印を元に設定された切断位置を基準にして、つまり、切断された基板端面(多数個取り用基板の場合にはその基板端面)を基準として、各種の電子部品を実装することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
a)まず、本実施形態の多層セラミック基板の製造方法により得られる多層セラミック基板を、図2に基づいて説明する。尚、図2は多層セラミック基板の断面構造を概略的に表している。
図2に示す様に、多層セラミック基板1は、主として複数のセラミック層3A〜3C(3と総称する)を積層した積層体から構成されており、各セラミック層5の表面には配線層7が形成されるとともに、異なるセラミック層3の配線層7同士を接続するようにビア9が形成されている。
前記セラミック層3は、例えばガラス成分とセラミック成分との混合物を、例えば800〜1050℃程度の低温にて焼成した低温焼成のガラスセラミックから形成されており、配線層5やビア7は、例えばAg系のペーストを焼成した導体から形成されている。
b)次に、本実施形態の多層セラミック基板の製造方法を、図3〜図6に基づいて詳細に説明する。尚、図3は多数個取り用基板を示し、図4は多層セラミック基板の製造手順を示し、図5及び図6は目印(切断用マーク)の位置を示している。
上述した多層セラミック基板1は、図3に示す様に、通常は、多数の多層セラミック基板1が配列された大板の多数個取り用基板9を切断することにより得られるものであるが、ここでは、説明を簡単にするために、1個の多層セラミック基板1を製造する工程を記載した図4を用いて説明する。
図4(a)に示す様に、まず、セラミック層3を形成するための原料粉末として、SiO2、Al23、B23を主成分とするホウケイ酸系ガラス粉末(平均粒径:3μm、比表面積:1.0m2/g)と、アルミナ粉末(平均粒径:3μm、比表面積:1.0m2/g)とを用意した。また、セラミックのグリーンシートを形成する際のバインダー成分及び可塑剤成分として、アクリル系バインダとDOP(ジ・オチクル・フタレート)を用意した。
次に、前記ホウケイ酸系ガラス粉末とアルミナ粉末とを、重量比で50:50、総量で1kgとなるように秤量して、アルミナ製のポットに入れた。
これに、前記アクリル樹脂(バインダ)を120gと、適当な粘度とシート強度を持たせるのに必要な溶剤(MEK:メチルエチルケトン)及び可塑剤(DOP)の適量を、前記ポットに入れ、5時間混合することにより、セラミックスラリーを得た。
得られたセラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法により、厚み0.15mmのグリーンシート(低温焼成用のセラミックグリーンシート11)を得た。尚、ここでは、セラミックグリーンシート11の縦横の寸法は、200×200mmである。
次に、図4(b)に示す様に、前記セラミックグリーンシート11に、パンチングにより貫通孔(スルーホール)13を形成した。
次に、図4(c)に示す様に、前記スルーホール13に、導電ペーストを充填して(後にビア7となる)導体充填部15を形成した。
この導電ペーストは、例えばAg、Cu等の主成分である金属成分以外に、アクリル樹脂等の有機バインダやトルエン等の有機溶剤、若干のガラス成分等を含んでいる。
次に、図4(d)に示す様に、セラミックグリーンシート11の表面に、導電ペーストと同様な印刷ペーストを用いて、例えば導体充填部15などの表面を覆う様に、印刷によって(後に配線層5となる)導体パターンである配線パターン(印刷パターン)17を形成した。
ここで、各セラミック層3に対応する各セラミックグリーンシート11A〜11C(11と総称する)には、それぞれ異なる形状の印刷パターン17が形成されるが、最上層のセラミックグリーンシート11Aには、印刷パターン17と同様な材料を用い及び同じ工程によって、目印(切断用マーク)19が形成される。
この切断用マーク19は、図5に示す様に、多層セラミック基板1を製造する領域S1の外側の枠部分S2に形成されるものであり、セラミックグリーンシート11Aの4隅に形成される。
尚、切断用マーク19は、1辺が300μmの正方形である。そして、切断用マーク19の中心が特定位置であり、この特定位置が切断位置となる。
次に、図4(e)に示す様に、切断用マーク19を形成したセラミックグリーンシート11Aが最上層となるように、各セラミックグリーンシート11を積層して、グリーンシート積層体21を形成した。尚、切断用マーク19は、グリーンシート積層体21の製造後に形成しても良い。
次に、図4(f)に示す様に、グリーンシート積層体21の上下両面に、グリーンシート積層体21と同様な縦横の寸法で、厚みが0.30mmの収縮抑制グリーンシート23A、23B(23と総称する)を積層して、グリーン複合積層体25を形成した。尚、下面側の収縮抑制グリーンシート23Bは省略してもよい。
この収縮抑制グリーンシート23は、アルミナ粉末とアクリル樹脂とで製造されるが、セラミックグリーンシート11よりはアクリル樹脂の含有量が少ない。
これにより、セラミックグリーンシート11が焼結する温度でも、収縮抑制グリーンシート23は焼結しなくなるので、セラミックグリーンシート11の焼結の際の収縮を収縮抑制グリーンシート23が抑制できるようになる。
特に、本実施形態では、最上層のセラミックグリーンシート11Aの表面に積層する収縮抑制グリーンシート23Aには、切断用マーク19が外側(同図上方)から目視できるように、開口部27が設けてある。
この開口部27は、図6及び図7に示す様に、直径500μmの円形であり、正方形の切断用マーク19の全体が見えるような寸法に、また、互いの中心が一致するように同軸に設定されている。
次に、図4(g)に示す様に、グリーン複合積層体25を、切断用マーク19に沿って、その積層方向にカッターにより切断した。
具体的には、図示しないカメラにより開口部27及びその近傍を撮影し、パターン認識によって、切断用マーク19の画像の中心(対角線の交点)を求め、この中心を切断位置とした。そして、四隅の各切断用マーク19の中心を繋ぐラインL1(図5参照)に沿って、グリーン複合積層体25の4辺を切断した。
次に、図4(h)に示す様に、切断したグリーン複合積層体25を、「900℃、30分キープ、in-out 90分」という焼成条件で焼成し、その後、上下の表面に残った無機組成物(収縮抑制グリーンシート23の残滓)を除去し、多層セラミック基板1を得た。
尚、同様な方法で多数個取り用基板9を製造する場合には、前記図3に示す様に、その切断ラインL2(図3参照)に沿って切断することにより、個々の多層セラミック基板1が得られる。
次に、本発明の効果を確認するために行った実験について説明する。
まず、前記実施形態に示した製造方法にて、本発明の範囲(実施例1〜6)のグリーン複合積層体及び本発明の範囲外(比較例1〜3)のグリーン複合積層体を製造した。
この実験では、グリーン複合積層体は、セラミックグリーンシートを5枚使用した。また、グリーン複合積層体は通常は多数個取り用基板となるものであるが、ここでは、説明を簡易化するために、1個の多層セラミック基板を製造する例を挙げている。
尚、この実験では、切断用マークの中心が特定位置T(=切断位置)である。
[実施例1]
実施例1では、図8(a)に示す様なグリーン複合積層体31を製造するとともに、図8(b)に示す切断用マーク33を形成した。尚、実験に用いる試料は10個製造した(以下同様)。
また、下記表1にまとめて示す様に、収縮抑制グリーンシート35の円形の開口部37の直径Rbは0.4mm、正方形の切断用マーク33の内接円の直径Raは0.3mmであり、正方形の多層セラミック基板の基板外径(1辺の寸法)Cは100mmである。
これらの数値は、グリーン複合積層体31の形成時に多少寸法の誤差があっても、開口部37から切断用マーク33の中心(特定位置T=切断位置)が正確に検出できるように、「Rb≧Ra+C×0.1/100」の式(1)が成り立つ様に設定されている。
そして、グリーン複合積層体31を切断用マーク33の中心に沿って切断し、その後焼成して多層セラミック基板を得た後に、基板外形に最も近い製品の中心(x)と基板端面(基板側面)との距離D(図3参照:多数個取り用基板の場合)のズレ(位置のズレ:設計値からのズレ)を求めた。尚、ズレの数値は、ぞれぞれの試料10個の平均値である。
この結果を、同じく表1に示すが、実施例1の場合は、位置のズレが40μmであり、目標とする100μm以内であるので好適である。
尚、図9(a)に示す様に、円形の開口部41と円形の切断用マーク43の場合には、開口部41の直径がRb、切断用マーク43の直径がRaとなり、正方形の開口部45と正方形の切断用マーク47を用いる場合には、開口部45の1辺がRbで切断用マーク47の1辺がRaとなり、それぞれ、前記式(1)が成立するように、Ra、Rb、Cの値が設定される。
[実施例2]
実施例2では、図10(a)に示す様なグリーン複合積層体51を製造するとともに、図10(b)に示す切断用マーク53を形成した。
また、下記表1に示す様に、収縮抑制グリーンシート55の円形の開口部57の直径Rbは0.2mm、円形の切断用マーク53の直径Raは0.1mmであり、正方形の多層セラミック基板の基板外径(1辺の寸法)Cは100mmであり、このRa、Rb、Cの値は、前記式(1)が成り立つ様に設定されている。
特に、本実施例2では、切断用マーク53として、ビアが用いられているので、このビアの中心に沿って、グリーン複合積層体51が切断される。
本実施例2では、同じく表1に示す様に、位置のズレが40μmであり、目標とする100μm以内であるので好適である。
[実施例3]
実施例3では、図11(a)に示す様なグリーン複合積層体61を製造するとともに、図11(b)に示す切断用マーク63を形成した。
また、下記表1に示す様に、収縮抑制グリーンシート65の円形の開口部67の直径Rbは0.6mm、円形の切断用マーク63の直径Raは0.5mmであり、正方形の多層セラミック基板の基板外径(1辺の寸法)Cは100mmであり、このRa、Rb、Cの値は、前記式(1)が成り立つ様に設定されている。
特に、本実施例3では、切断用マーク63として、ホールが用いられているので、このホールの中心に沿って、グリーン複合積層体61が切断される。
本実施例3では、同じく表1に示す様に、位置のズレが40μmであり、目標とする100μm以内であるので好適である。
尚、図11(a)に示す様に、ホールは、グリーン複合積層体61を貫いていても、有底であってもよい。
[実施例4]〜[実施例6]
実施例4〜実施例6では、図示しないが、前記実施例1と同様な開口部や切断用マークを形成した試料を製造し、同様な位置のズレの測定を行った。尚、その開口部や切断用マーク等の数値は、下記表1に示す様に、実施例1とは異なっている。
その結果を同じく表1に示すが、実施例4〜実施例6のいずれも、位置のズレが60μm以下であり、目標とする100μm以内であるので好適である。
[比較例1]
比較例1では、図12に示す様なグリーン複合積層体71を製造するとともに、切断用マーク73を形成した。
また、下記表1に示す様に、収縮抑制グリーンシート75には開口部は無く、円形の切断用マーク73の直径Raは0.3mmであり、正方形の多層セラミック基板の基板外径(1辺の寸法)Cは100mmである。
特に、本比較例1では、切断用マーク73の外側表面は、収縮抑制グリーンシート75で覆われており、よって、外側から切断用マーク73が目視できない。そのため、ここでは、グリーン複合積層体71の端部からの設計値にて、グリーン複合積層体71が切断される。
従って、本比較例1では、同じく表1に示す様に、位置のズレが220μmと大きく、目標とする100μmを大きく上回るので好ましくない。
[比較例2]
比較例2では、図13(a)に示す様なグリーン複合積層体81を製造するとともに、図13(b)に示す切断用マーク83を形成した。
また、下記表1に示す様に、収縮抑制グリーンシート85の円形の開口部87の直径Rbは0.5mm、円形の切断用マーク83の直径Raは0.5mmであり、正方形の多層セラミック基板の基板外径(1辺の寸法)Cは100mmである。
特に、本比較例2では、切断用マーク83としてホールが用いられているが、この切断用マーク83の直径Raと開口部87の直径Rbとが同一寸法である。そのため、それぞれの中心がずれた場合には、切断用マーク83の一部が、収縮抑制グリーンシート85の下に隠れてしまい、よって、画像認識によって切断用マーク83の中心を求める際には、開口部87から見える切断用マーク83の部分の中心を求めてしまい、正しい中心からずれてしまうことがある。
従って、本比較例2では、同じく表1に示す様に、位置のズレが150μmと大きく、目標とする100μmを大きく上回るので好ましくない。
[比較例3]
比較例3では、図14(a)に示す様なグリーン複合積層体91を製造するとともに、図14(b)に示す切断用マーク93を形成した。
また、下記表1に示す様に、収縮抑制グリーンシート95の円形の開口部97の直径Rbは0.2mm、円形の切断用マーク93の直径Raは0.3mmであり、正方形の多層セラミック基板の基板外径(1辺の寸法)Cは100mmである。
特に、本比較例3では、切断用マーク93として印刷パターンが用いられているが、この切断用マーク93の直径Raは開口部97の直径Rbより大きい。そのため、切断用マーク93の外縁部分が、収縮抑制グリーンシート95の下に隠れてしまうので、それぞれの中心がずれた場合には、画像認識によって切断用マーク93の中心を求める際には、開口部97から見える切断用マーク93の部分の中心を求めてしまい、正しい中心からずれてしまうことがある。
従って、本比較例3では、同じく表1に示す様に、位置のズレが180μmと大きく、目標とする100μmを大きく上回るので好ましくない。
Figure 2007335732
尚、本発明は前記実施形態や実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
実施形態の多層セラミック基板の製造方法によって製造された多層セラミック基板の断面図である。 実施形態の多層セラミック基板の製造方法によって製造された多層セラミック基板の断面図である。 多数個取り用基板を破断して示す平面図である。 多層セラミック基板の製造方法を示す説明図である。 切断用マークの平面的な配置を示す説明図である。 開口部と切断用マークとの平面的な位置関係を示す説明図である。 開口部と切断用マークとの位置関係を示す斜視図である。 (a)は実施例1のグリーン複合積層体を示す断面図、(b)はその開口部と切断用マークとの位置関係を拡大して示す平面図である。 (a)は他の開口部と切断用マークとの位置関係を拡大して示す平面図、(b)は更に他の開口部と切断用マークとの位置関係を拡大して示す平面図である。 (a)は実施例2のグリーン複合積層体を示す断面図、(b)はその開口部と切断用マークとの位置関係を拡大して示す平面図である。 (a)は実施例3のグリーン複合積層体を示す断面図、(b)はその開口部と切断用マークとの位置関係を拡大して示す平面図である。 比較例1のグリーン複合積層体を示す断面図である。 (a)は比較例2のグリーン複合積層体を示す断面図、(b)はその開口部と切断用マークとの位置関係を拡大して示す平面図である。 (a)は比較例3のグリーン複合積層体を示す断面図、(b)はその開口部と切断用マークとの位置関係を拡大して示す平面図である。
符号の説明
1…多層セラミック基板
11、11A、11B、11C…セラミックグリーンシート
17…導体パターン(配線パターン;印刷パターン)
19、33、43、47、53、63、73、83、93…目印(切断用マーク)
21…グリーンシート積層体
23、23A、23B、35、55、65、75、85、95…収縮抑制グリーンシート
25、31、51、61、71、81、91…グリーン複合積層体
27、37、41、45、57、67、87…開口部

Claims (7)

  1. 導体パターンを形成したセラミックグリーンシートを複数積層してグリーンシート積層体を形成する工程と、
    前記グリーンシート積層体の少なくとも一方の表面に、該グリーンシート積層体が焼結する温度では焼結しない収縮抑制グリーンシートを積層する工程と、
    前記収縮抑制グリーンシートを積層したグリーン複合積層体を、その積層方向に切断する工程と、
    前記切断したグリーン複合積層体を焼成する工程と、
    を備えた多層セラミック基板の製造方法において、
    前記グリーンシート積層体には、前記グリーン複合積層体を切断する際にその切断位置を前記積層方向から認識するための目印を形成するとともに、
    前記収縮抑制グリーンシートには、当該収縮抑制グリーンシートを前記グリーンシート積層体に積層した際に前記目印を確認可能な開口部を設け、
    前記グリーンシート積層体の前記目印の形成面側に、前記開口部を設けた収縮抑制グリーンシートを積層して、前記目印を前記開口部から確認可能とすることを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
  2. 前記グリーンシート積層体を形成する際には、少なくとも前記目印を形成したセラミックグリーンシートを最上層に積層することを特徴とする前記請求項1に記載の多層セラミック基板の製造方法。
  3. 前記グリーンシート積層体を形成した後に、当該グリーンシート積層体自体に、前記目印を形成することを特徴とする前記請求項1に記載の多層セラミック基板の製造方法。
  4. 前記目印は、前記セラミックグリーンシートに形成された、導体パターン、ビア、及び穴のうち1種であることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の多層セラミック基板の製造方法。
  5. 前記収縮抑制グリーンシートの開口部の最小内径は、前記目印のうちの前記切断位置を特定するために用いる領域の最大外径より大きいことを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載の多層セラミック基板の製造方法。
  6. 前記収縮抑制グリーンシートの開口部の最小内径は、前記目印の最大外径よりも前記切断されたセラミックグリーンシートの最小外径の0.1%以上大きいことを特徴とする前記請求項1〜5のいずれかに記載の多層セラミック基板の製造方法。
  7. 前記目印は、前記多層セラミック基板を製造するための製品エリア外に形成することを特徴とする前記請求項1〜6のいずれかに記載の多層セラミック基板の製造方法。
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