JP2007333968A - 光ケーブル - Google Patents

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Makoto Koyama
良 小山
Katsumi Hiramatsu
克美 平松
Koji Bando
浩二 板東
Hitoshi Son
均 孫
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Abstract

【課題】本発明の課題は、光ファイバの細径化や取り扱い性、施工性の向上を実現する引張応力と曲げに強い光ケーブルを提供することにある。
【解決手段】本発明は、光ファイバ1を被覆材2で被覆した光コード4及び支持線3が螺旋形状になるように、光コード4と支持線3を撚り合わせることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばビル外または住宅外から屋内へ配管配線又は露出配線される情報通信のための引張応力と曲げに強い光ケーブルに関するものである。
近年、情報通信の高度化、高速化に伴い、ビル内や住宅内への光配線の必要性が増大している。この際、主な配線方法として、(1)壁面にステップルなどを配置し光ケーブルを布設するもの、(2)壁面にワイヤプロテクタなどを設置しその内部に光ケーブルを布設するもの、そして(3)壁裏に配管を設置しその内部に光ケーブルを通線するものの3つがある。配線を想定した配管が予め布設してないケースでは(1),(2)の配線形態が採用されているが、美観と光ケーブル保護の観点では(3)の配線形態が優れている。
このような光配線を行なう際に特許文献1,2にあるような構内配線用の光ファイバケーブルが用いられるのが一般的であるが、光ファイバケーブルに掛かる張力により光ファイバに大きな変位が加わることが無いよう、引張方向に十分に高い剛性を持つ抗張力体又はテンションメンバが使用される。
特開2000-121839号公報 特開平9-80276号公報
従来技術を用いて屋内配線する際、光ケーブル内には光ファイバの左右にテンションメンバが配置され、テンションメンバの剛性が高いために光ケーブルが扱いにくい上、光ファイバがキンクなどの変形をするとテンションメンバの剛性により内部の光ファイバに無理な応力が掛り、切断や破損を起こす恐れがあるという課題や、成端などの配線施工を行なう際に光ケーブルを切断した場合、抗張力体を適正に処理する必要があり、この作業が施工を煩雑化している。
また、従来技術を用いた場合、配線の曲がり部において光ファイバの許容曲げ半径より小さく曲がる事が無いように曲げ部において配慮する必要があり、配線作業を煩雑化している。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、光ファイバの細径化や取り扱い性、施工性の向上を実現する引張応力と曲げに強い光ケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の光ケーブルは、光ファイバを被覆材で被覆した光コード及び支持線が螺旋形状になるように、光コードと支持線を撚り合わせることを特徴とするものである。
また本発明は、前記光ケーブルにおいて、支持線の縦弾性係数が光コードの縦弾性係数より大きいことを特徴とするものである。この場合、光ケーブルに曲げを加えた際に光ファイバが支持線より外周側に配置される。
また本発明は、前記光ケーブルにおいて、支持線の横弾性係数が光コードの横弾性係数より小さいことを特徴とするものである。この場合、光ケーブルに曲げを加えた際に光ファイバが支持線より外周側に配置される。
また本発明は、前記光ケーブルにおいて、光コードが曲げられたときに光ファイバが許容一時曲げ半径以下に曲げられないような被覆材の厚さ及び支持線の太さとすることを特徴とするものである。なお、許容一時曲げは一時的な許容曲げ(光ファイバ、光ケーブルが破断しない範囲の曲げ)であり、恒常的な許容曲げ(曲げ損失が許容範囲である曲げ)と区別する。
また本発明は、前記光ケーブルにおいて、光コードと支持線が融着もしくは接着されることを特徴とするものである。
また本発明は、前記光ケーブルにおいて、光ファイバとして、ホーリーファイバを用いることを特徴とするものである。
また本発明は、前記光ケーブルにおいて、支持線として樹脂繊維からなる支持線を用いることを特徴とするものである。
本発明の光ケーブルは、光ファイバを被覆材で被覆した光コード及び支持線が螺旋形状になるように、光コードと支持線を撚り合わせることにより、光ケーブルに引張応力が加わっても光ファイバが破損しない引張応力と曲げに強い光ケーブルを実現することができる。抗張力体を含まないことからファイバの細径化や取り扱い性、施工性の向上を実現することができる。光ケーブルの取り扱い性を向上することができることより、屋内における光ケーブル布設の施工時間、コストを縮小する効果が期待できる。
また、コネクタ付けなどの成端作業を行なう際に、抗張力体の処理作業が無くなり、施工の煩雑さが軽減される。
また、光ケーブルの太さを光ファイバの最小曲げ半径に近づけることが可能であるのでホーリーファイバ等の許容一時曲げ半径の小さい光ファイバを用いた時に、細径の光ケーブルを実現することができる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1(a)は本発明の実施形態に係る光ケーブルを示す断面図であり、図1(b)は本発明の実施形態に係る光ケーブルを示す側面図である。図1(a),(b)において、1は例えば曲げに強いホーリーファイバ等の光ファイバ、2は一つないし複数の被覆材、3は樹脂繊維等からなる支持線、4は光ファイバ1及び被覆材2よりなる光コード、5は光コード4及び支持線3よりなる光ケーブルである。図1(a),(b)に示すように、光ケーブル5は、光ファイバ1を被覆材2で被覆した光コード4及び支持線3が螺旋形状になるように、光コード4と支持線3を撚り合わせることにより構成される。光コード4と支持線3は融着、または接着されているものとし、光コード4と支持線3の間の溝部分にニッパなどで傷をいれることで容易に引き裂くことができる。支持線3の縦弾性係数は光コード4の縦弾性係数より大きくなるように形成されるか、または支持線3の横弾性係数が光コード4の横弾性係数より小さくなるように形成される。光コード4が曲げられたときに光ファイバ1が許容曲げ半径以下に曲げられないような被覆材2の厚さ及び支持線3の太さとする。
図2(a)は本発明の実施形態に係る光ケーブルの伸ばした状態を示す断面図であり、図1(b)は本発明の実施形態に係る光ケーブルの伸ばした状態を示す側面図である。図2(a),(b)に示すように、光ケーブル5を伸ばした場合、光ケーブル5の螺旋形状の巻きピッチが広がることで、引張方向に伸びる形で変化し、内部の光ファイバ1には過度の張力が掛からない。この効果により支持線3及び被覆材2の剛性によって一般的な布設張力範囲において光ファイバ1が破断しない。また場合によっては支持線3が引張力により変形し細径化したり、光コード4が支持線3にめり込む形状をとることで大きな伸びに対応できる。光コード4が伸ばされると単位長さ当りのピッチが変わる。
図3は本発明の実施形態に係る光ケーブルの曲げた状態を示す側面図である。図3に示すように、光ケーブル5を曲げた場合、光コード4及び支持線3の弾性の差から光コード4が外側に来るように設計する。例えば許容曲げ半径2mmのホーリーファイバを用いた場合、光ケーブル5全体を3mm幅程度にすることができ、細径の光ケーブル5を実現することができる。また、光ケーブル5の曲げ部は弾性係数の異なる光コード4と支持線3を同程度の曲げ半径にすると復元力の大きい弾性係数のより大きい方が外側に回ろうとする力が発生し、光ケーブル5が捩れる。
本発明の実施形態に係る光ケーブルでは抗張力体またはテンションメンバを無くし、代わりに光ケーブルの構造によって光ファイバの伸びしろを確保するものとする。
光ケーブルの伸びに合わせて光ケーブル全体が変形し、光ファイバの伸びしろを提供することで光ファイバに引張応力が加わらないようにする。光ファイバ以外の構成材の破断については構成材の全部、又は一部の剛性と物性によって常識的な張力の範囲で回避するものとする。
また、光コードと支持線との弾性係数の違いにより、一時的な拘束力によって光コードが曲げの内側に来るように曲げたとしても、光コードが曲げの外側へといくように捩れようとする変形力を発生させ、これによって常に光コードが曲げの外側に来るようにする。光コードが曲げの外側にあるとき、光コードの被覆材及び支持線の厚みによって光ファイバの曲げ半径が許容曲げ半径以上になるようにすることで配線時の曲げに対する配慮を軽減し、配線作業を簡略化する。
また、光ファイバを内包した光コードと樹脂繊維等からなる支持線から光ケーブルを構成し、これらを撚り合わせることで光ファイバ及び支持線に螺旋形の形状を与える。この光ケーブルに引張力が生じ光ケーブルが伸びる時に、この螺旋形状の巻きのピッチが変わることで光ファイバには過度の張力が掛からないようにする。特に螺旋形状の変形に伴い支持線が適切に変形することで光コードに過度の応力が加わらないようにする。被覆材や支持線の破断に対してはそれぞれの剛性によってこれを防ぐ。
また、光コードより支持線の方が縦弾性係数を大きくするか、または横弾性係数を小さくすることで、曲げ部において光コードを内側に曲げた場合より外側に曲げた場合の方が安定する形状となる。この安定する形状に変化する力が光ケーブルの捩じりバネ力より十分に強くすることで光ケーブルが光コードを外側に曲がるように変形するようになる。光コードが外側にある状態で支持線が接するまで曲げられた時に光ファイバが許容曲げ半径よりも小さく曲げられないように被覆材の厚と支持線の太さを設計することで、光ケーブルの曲げ配線を簡略化する。
また、光ケーブルに側圧が加えられたときに、支持線が大きく変形することで光コードへ加わる応力を緩和することができる。
また、光コードと支持線の分離がニッパ等の一般的な工具で容易に行えるようにすることで光配線時に必要な接続やコネクタ付けを容易にすることができる。
光ケーブルの常識的な構内配線の許容張力は10kgf以下、光ケーブル剛性はPVCの場合で25000kgf/cm程度である。
以上のように、光ケーブルにおいて支持線を螺旋形状に巻きつけて固定し、曲げが加わったときに最大の応力がかかる点の光ファイバ部分が支持線の外側になるようにすることにより、光ケーブルに曲げが加わった場合に、光ファイバへの曲げを最小量とすることができる。したがって、従来の光ケーブルよりも曲げに対する耐久性を大きくすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
(a)は本発明の実施形態に係る光ケーブルを示す断面図であり、(b)は本発明の実施形態に係る光ケーブルを示す側面図である。 (a)は本発明の実施形態に係る光ケーブルの伸ばした状態を示す断面図であり、(b)は本発明の実施形態に係る光ケーブルの伸ばした状態を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る光ケーブルの曲げた状態を示す側面図である。
符号の説明
1…光ファイバ、2…被覆材、3…支持線、4…光コード、5…光ケーブル。

Claims (8)

  1. 光ファイバを被覆材で被覆した光コード及び支持線が螺旋形状になるように、光コードと支持線を撚り合わせることを特徴とする光ケーブル。
  2. 請求項1に記載の光ケーブルにおいて、支持線の縦弾性係数が光コードの縦弾性係数より大きいことを特徴とする光ケーブル。
  3. 請求項1に記載の光ケーブルにおいて、支持線の横弾性係数が光コードの横弾性係数より小さいことを特徴とする光ケーブル。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の光ケーブルにおいて、光コードが曲げられたときに光ファイバが許容一時曲げ半径以下に曲げられないような被覆材の厚さ及び支持線の太さとすることを特徴とする光ケーブル。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光ケーブルにおいて、光コードと支持線が融着もしくは接着されることを特徴とする光ケーブル。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の光ケーブルにおいて、光ファイバとして、ホーリーファイバを用いることを特徴とする光ケーブル。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光ケーブルにおいて、支持線として樹脂繊維からなる支持線を用いることを特徴とする光ケーブル。
  8. 請求項2又は3に記載の光ケーブルにおいて、曲げを加えた際に光ファイバが支持線より外周側にくることを特徴とする光ケーブル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015075519A (ja) * 2013-10-07 2015-04-20 富士通株式会社 光ファイバケーブル及び温度分布測定システム

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