JP2007333949A - 表示装置及びその製造方法並びにその視認性改善方法 - Google Patents

表示装置及びその製造方法並びにその視認性改善方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発光領域及び非発光領域を備えた表示装置において、発光領域を傷つけることなく、実用に供しうる程度の非発光領域の反射防止又は光沢低下を、一度の処理で確実且つ容易に可能とし、これにより、高い視認性を持続的に有し、特に屋外での使用に適する表示装置を提供すること
【解決手段】発光領域及び非発光領域を表面に備えた表示装置であって、(1)ブラシ処理、(2)ブラスト処理、(3)ブラシ処理とブラスト処理の組み合わせから選択される表面処理によって前記発光領域及び前記非発光領域が同時に処理を受けており、前記処理後の前記発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度が20%より高く、前記非発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度が20%以下である表示装置
【選択図】図1

Description

本発明は、視認性に優れた表示装置及びその製造方法に関するものであり、また、表示装置の視認性改善方法にも関する。
表示装置では、表示画像を目視にて容易に認識できること(視認性)が必要とされている。特に公共の場における表示装置(例えば交通標識類)の場合には、高い視認性が必要である。
視認性の向上のためには、例えば交通標識に見られるように、コントラストが大きく異なる2つの塗料を使う、例えば白く塗装されたバックグラウンドに赤い塗料による表示、緑に塗装されたバックグラウンドに白い塗料による表示、という方法が以前から用いられていた。最近では、単に色のコントラストだけでなく、例えば車のヘッドライトを光反射性の着色樹脂で反射させるというように、光強度のコントラストも加えて視認性を向上させることが行われるようになってきた。
ところで、最近、屋内及び屋外にかかわらず、発光素子(LED:light emitting diode)を使用した表示装置の公共の場における利用が急速に広がっている。発光素子を用いた表示装置は塗料を用いた色の反射ではなく素子自体の発光によって画像を表現するため、視認性に優れている。
発光素子を用いた表示装置は、典型的には、多数の発光素子を電子回路基板上にマトリックス状に配置し、その点灯・消灯の組み合わせ、さらには発光色の組み合わせによって表示を行うものである。そして、個々の発光素子は透明エポキシ樹脂等の有機樹脂で発光領域が保護されているのが一般的である。
ところで、発光素子自体、及び、発光素子を配置した電子回路基板は、有機樹脂で保護された発光領域を除き、水、塵埃等の外部環境から保護する必要がある。保護方法としては様々なものがあるが、最も広く使われているのは、発光素子を配置した電子回路基板を、前記発光領域を除いて、柔軟性のある材料、すなわちポッティング材によって被覆する方法である。ポッティング材自体は非発光性なので、電子回路基板上のポッティング材は発光素子間のバックグラウンド(非発光領域)を構成する。
ポッティング材は、発光素子及び電子回路基板と接着性を有し、熱及び衝撃による物理的な変形を吸収するためにエラストマー状であることが必要とされている。そして、発光素子を用いた表示装置は素子が高密度に配置されているため、硬化前のポッティング材は素子間の狭い隙間にも容易に流し込める程、低粘度であることが望ましい。特に、屋外で使用される表示装置の場合、ポッティング材自体の耐候性が低いと、ポッティング材に亀裂が発生したり、発光素子等との接着力が低下してポッティング材が剥離したりして、亀裂又は剥離部分から水分が侵入して電子回路基板を損傷するという問題が起こり得る。このような理由から、ポッティング材として、エラストマー系ポッティング材、特にシリコーンエラストマー系ポッティング材が広く使用されるようになってきた。
しかしながら、ポッティング材が発光素子間のバックグラウンドを構成する表示装置では、バックグラウンドの光沢が表示画像の視認性を低下させる要因となっている。特に、表示装置が屋外で使用される場合は、太陽光を表示装置が受けるとその反射光によって視認性は大きく低下する。エラストマー系ポッティング材、特に硬化前の粘度が低いポッティング材の場合、硬化後の表面光沢が高くなる傾向があるが、中でもシリコーンエラストマー系ポッティング材はその傾向が強いため、バックグラウンドの反射防止または光沢低下による視認性向上が強く望まれている。
そこで、表示装置のバックグラウンドの反射防止または光沢低下のために、実際に、これまでいくつかの提案がなされてきた。
例えば、特開2000-136275号公報では、ポリイソブチレン系ポリマー、ヒドロシリル基(Si-H基)を有する硬化剤、アルケニル基またはアルキニル基を含有する有機化合物を含むポッティング材にシリカ等の艶消し剤を加える方法が提案されている。しかし、実施例2に見るように、たとえ艶消し剤を添加しても光沢度(グロス)の値が45と、必要な特性には遠く及ばない艶消し性しか与えることができなかった。
なお、特開2000-136275号公報には、ポッティング材の硬化後にサンドペーパー等でその表面を物理的に傷つけて艶消し表面を形成する手段が述べられている。しかし、この方法を、発光素子が高密度に配置された表示装置の表面に適用しようとしても、発光素子が傷いたり、素子がポッティング材表面から突出している場合はその周囲をサンドペーパーで擦ることができない等の理由から、実際に適用することは不適切であった。
特開平5-152606号公報では、発光素子を電子回路基板上に固定させることを主たる目的とする第1の樹脂層の上に、反射防止を主たる目的とする第2の樹脂層が形成された構造が提案されている。しかし、この方法では、発光素子を備えた電子回路基板上に2つの樹脂層を設ける必要があり、一度の工程で反射防止を実施することができないので、複数の工程による処理の複雑化は避けられない
また、特開平5-152606号公報には、第1の層上に第2の層を形成する代わりに、第1の層の表面に反射防止機能を設けることも提案されている。例えば、特開平5-152606号公報の図5には、第1の層が硬化前の軟化状態にあるときにテープ状の布地を第1の層上に押圧して布の網目模様を樹脂表面に転写することによって表面に細かな凹凸を形成する方法が示されている。
しかしながら、この方法は、実験室レベルでの実施は可能としても、工業規模での実施は困難である。その第1の理由は、第1の層の硬化途上において布の模様を転写し得る時間を十分に長く設定することの困難性である。転写時期が早すぎると第1の層上に布が接着して剥がせなくなり、遅すぎれば十分な転写ができない。第2の理由は、第1の層から突出した発光素子近傍の布の押圧が困難であり、第1の層の表面全体を布で均一に押圧することができないので、結果的に、バックグラウンドの不均一な艶消しの発生が避けられないことである。
また、特開平5-152606号公報の図6には、第1の層上に微粒子状の黒色樹脂を散布する、または、その後に散布した微粒子を除去する方法が提案されている。しかしながら、この方法は、第1の層が軟化状態にあるときに散布を行わねばならず、また、黒色微粒子が周囲環境に広範囲に散らばる等の問題がある。
なお、特開平5-152606号公報には、その図7に関連して、第1の層上に、微粒子状のガラスやシリカ等を混合した第2の層を形成することについても提案されている。しかしながら、この方法は、特開2000-136275号公報の実施例2と同様に、実用に供しうる程の反射防止または光沢低下の効果を得ることができない。
特開2000−136275号公報 特開平5−152606号公報
このように、発光素子を備えた表示装置において、発光素子間のバックグラウンドの反射防止または光沢低下を目的として、従来より、前述のようにいくつかの提案がなされてきたが、いずれも実用に供しうる程度に満足できるレベルのものではない。
本発明は、このような従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、発光領域及び非発光領域を備えた表示装置において、発光領域を傷つけることなく、実用に供しうる程度の非発光領域の反射防止または光沢低下を、一度の処理で確実且つ容易に可能とし、これにより、高い視認性を持続的に有し、特に屋外での使用に適する表示装置を提供することをその目的とする。
上記の目的は、発光領域及び非発光領域を表面に備えた表示装置であって、
前記発光領域及び前記非発光領域が
(1)ブラシ処理;
(2)ブラスト処理;及び
(3)ブラシ処理とブラスト処理の組み合わせ
から選択される表面処理を同時に受けており、
前記表面処理後の前記発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度が20%より高く、前記非発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度が20%以下である表示装置によって達成される。
前記表示装置は、
(1)ブラシ処理;
(2)ブラスト処理;及び
(3)ブラシ処理とブラスト処理の組み合わせ
から選択される表面処理によって前記発光領域及び前記非発光領域を同時に処理して、
前記発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%より高く、
前記非発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%以下とする工程を含む製造方法によって製造することができる。
前記表示装置及びその製造方法においては、その表面から前記発光領域の少なくとも一部が突出していてもよく、また、前記発光領域の25℃におけるヤング率が100MPa以上であり、前記非発光領域の25℃におけるヤング率が10MPa以下であることが好ましい。
前記ブラシ処理に使用されるブラシ材はプラスチック製であることが好ましい。
また、前記ブラスト処理に使用されるブラスト材はドライアイス粉、炭酸ナトリウム粉、炭酸水素ナトリウム粉、プラスチック粉または植物粉が好ましい。
前記発光領域は発光半導体素子であることが好ましく、その一方、前記非発光領域はエラストマー性有機材料、特にシリコーンエラストマーからなることが好ましい。
前記製造方法は前記エラストマー性有機材料を硬化させる工程を更に含んでもよく、その場合は、前記エラストマー性有機材料の硬度がその最終硬度の50%を越えた後に前記処理を行うことが好ましい。また、前記製造方法は、前記表面の静電防止処理工程を更に含むこともできる。
また、本発明の目的は、発光領域及び非発光領域を表面に備えた表示装置の視認性改善方法であって、
(1)ブラシ処理;
(2)ブラスト処理;及び
(3)ブラシ処理とブラスト処理の組み合わせ
から選択される表面処理によって前記発光領域及び前記非発光領域を同時に処理して、
前記発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%より高く、
前記非発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%以下とする工程を含む、表示装置の視認性改善方法によっても達成可能である。
ここで、「同時」とは、発光領域及び非発光領域を一括して処理することを意味し、両領域を完全に同一のタイミングで処理する態様のみならず、発光領域及び非発光領域をこの順で、または、逆の順で、連続的に処理する態様をも含むものである。例えば、ブラシ処理の場合は、発光領域及び非発光領域の両領域に同時にブラシ部材を接触させる態様のみならず、最初に発光領域(または非発光領域)をブラシ部材で表面処理し、次に、表示装置の表面に接触した或いは非接触の状態でブラシ部材を移動して、次に非発光領域(または発光領域)をブラシ部材で表面処理する態様も「同時」処理の概念に含まれる。また、ブラスト処理の場合は、発光領域及び非発光領域の両領域に同時にブラスト材を吹き付ける態様のみならず、最初に発光領域(または非発光領域)をブラスト材で表面処理し、次に、ノズル等のブラスト材を吹き付ける手段を表示装置の表面に沿って移動させて、次に非発光領域(または発光領域)をブラスト材で表面処理する態様も「同時」処理の概念に含まれる。なお、発光領域及び非発光領域の各領域の処理時間は完全に同一でなくともよい。
本発明の表示装置及びその製造方法によれば、発光領域及び非発光領域を備えた表示装置において、発光領域を傷つけて艶消しすることなく、その一方で、微細な凹凸によって、実用に供しうる程度の非発光領域の反射防止または光沢低下を一度の処理で確実且つ容易に実施可能とすることができる。すなわち、本発明では、発光領域及び非発光領域を備えた表示装置において、非発光領域のみを選択的に艶消しすることができる。これにより、発光領域及び非発光領域の間の高い光強度コントラストによって優れた視認性を持続的に有し、特に屋外での使用に適する表示装置を提供することができる。
また、本発明の視認性改善方法によれば、発光領域及び非発光領域を有する既設の表示装置であっても、発光領域を艶消しすることなく、その一方で、実用に供しうる程度の非発光領域の反射防止または光沢低下を一度の処理で確実且つ容易に実現することができる。すなわち、本発明では、発光領域及び非発光領域を備えた表示装置において、非発光領域のみを選択的に艶消しすることができる。これにより、これまで視認性に乏しい表示装置であっても、発光領域及び非発光領域の間の高い光強度コントラストを持続的に付与することによって優れた視認性をするものとすることができる。
特に、表示装置の表面から発光領域の少なくとも一部が突出している場合は、発光領域が視覚的に判別しやすいので、視認性をより優れたものとすることができる。
本発明の表示装置を図面により詳細に説明する。本発明の表示装置の一例を図1(断面図)及び図2(上面図)に示す。
図1及び図2に示す表示装置では、枠材1の中に基板2が配置され、該基板2上には発光領域が高硬度材料で保護された複数のLED3が搭載されている。LED3からの発光を透過する限り、高硬度材料の材質は特に限定されるものではないが、熱可塑性または熱硬化性プラスチックが好ましく、透明のアクリル樹脂または透明のエポキシ樹脂が特に好ましい。補強等の目的のために、高硬度材料の周囲は金属類によって囲われていてもよい。また、図1及び図2には図示していないが、表示装置を屋外で使用する場合には、太陽光が発光領域及び非発光領域に反射してコントラストが低下することを防ぐための遮光板、或いは、該遮光板及び前記枠材を固定するためのリブ材を有していてもよい。
これら複数のLED3同士の間隙、及び、LED3と枠材1の間隙は、基板2及びLED3の非発光部位の保護のためにポッティング材4により充填されている。ポッティング材4は表示装置の非発光領域(バックグラウンド)を形成しており、これにより、基板2及びLED3の非発光部位への外界からの水及び塵等の侵入を防止することができる。
図1及び図2に示す表示装置ではLED3の発光領域はポッティング材4の表面から突出しているが、視認性を高め、また、表示装置の製造中にポッティング材4にLED3が埋没することを回避するために、発光領域はポッティング材4の表面から少なくとも0.5mm以上、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上、更に好ましくは3mm以上、更により好ましくは4mm以上、特に好ましくは5mm以上突出することが望ましい。ただし、非発光領域をバックグラウンドとして発光領域が形成する画像を目視可能であれば、LED3の発光領域をポッティング材4の表面と同一レベルとしてもよい。また、LED3は図2に示されるように規則的に基板2上に搭載されていてもよく、不規則的に搭載されていてもよい。
図1及び図2に示す表示装置では、基板2上に搭載された複数のLED3同士の間隙、及び、LED3と枠材1の間隙を充填しているポッティング材4は外部に直接曝露されており、そのポッティング材4のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度Gs(60°)は20%以下とされる一方で、LED3の発光領域のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度Gs(60°)は20%を超える。これにより、表示装置表面が外部からの入射光を受けても、LED3の発光とポッティング材4からの反射光との光強度コントラストを高く維持することが可能となり、点灯したLED3により形成される画像の視認性が優れる。
JIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度Gs(60°)は、入射角60度の入射光に対して、試料面からの鏡面反射光束を、屈折率1.567のガラス表面における鏡面反射光束と比較したパーセント表示で表され、0%は完全な艶消し状態を表す。なお、LED3が密に基板2上に配置されている場合は、光沢度を測定するのに必要な面積をポッティング材4上に確保できない場合がある。この場合は、まず同一のポッティング材4を使用して様々なレベルの艶消しを行うことにより複数の比較試料を別途調製し、その表面の光沢度を測定する。そして、このようにして得られた比較試料の表面状態と光沢度の本来の測定対象であるポッティング材4の表面状態とを目視で比較し、同一の表面状態を有する比較試料の光沢度を測定対象の光沢度とみなすことによって、数%以下の精度でポッティング材4の非発光領域の光沢度を決定することができる。
本発明の表示装置では、非発光領域のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度Gs(60°)は15%以下とされることが好ましく、10%以下とされることがより好ましく、5%以下とされることが更に好ましく、1%以下とされることが特に好ましい。一方、20%より高い場合は艶消しが十分ではないので、表示装置に必要なコントラストを得ることができない。一方、発光領域のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度Gs(60°)は30%を超えることが好ましく、40%を超えることがより好ましく、50%を超えることがより好ましく、60%を超えることが更に好ましく、70%を超えることが更により好ましく、80%を超えることが特に好ましい。
図1及び図2に示す表示装置では、発光半導体素子であるLED3を用いて発光領域を形成しているが、発光領域用の光源は特に限定されるものではなく、任意の発光体を使用することができる。一方、非発光領域であるポッティング材4は、熱膨張・収縮によるクラックが生じ難く、また、物理的衝撃により傷つき難いことから、ゲル状またはエラストマー状であることが好ましく、特に、エラストマー状であることが好ましい。具体的には、上記の表示装置では、LED3の発光領域の25℃におけるヤング率が100MPa以上であることが好ましく、ポッティング材4の25℃におけるヤング率が10MPa以下であることが好ましい。なお、ポッティング材4は、外部からの入射光の乱反射が少なく、得られる表示装置の視認性がより高まることから暗色系、特に黒色であることが好ましい。
本発明で使用されるポッティング材4がエラストマー状の場合、その材質は特に限定されるものではなく、シリコーン系、ポリエーテル系、ポリイソブチレン系、ポリブタジエン系、ポリウレタン系エラストマー等のエラストマー性有機材料を好適に使用することができる。これらの中でも、硬化前に低粘度に調整してLED3間の狭い隙間まで容易に流し込むことが可能であり、また、耐熱性・耐化学性・耐候性等に優れる点でシリコーンエラストマーからなることが好ましい。
前記シリコーンエラストマーは硬化性シリコーン組成物からなることが好ましい。このような硬化性シリコーン組成物の硬化機構は限定されないが、例えば、ヒドロシリル化反応硬化型、縮合反応硬化型、紫外線照射硬化型、有機過酸化物硬化型、及び、これらの硬化機構の併用型が挙げられ、特に、ヒドロシリル化反応硬化型、縮合反応硬化型、または、ヒドロシリル化反応硬化型と縮合反応硬化型との併用型であることが好ましい。
このヒドロシリル化反応硬化型の硬化性シリコーン組成物としては、例えば、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するポリオルガノシロキサン、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサン、およびヒドロシリル化反応用触媒から少なくともなる組成物が例示される。
また、縮合反応硬化型の硬化性シリコーン組成物としては、例えば、脱アルコール型のもの、脱オキシム型のもの、脱酢酸型のもの、脱アミド型のもの、脱ケトン型のもの、脱アミン型のものが挙げられ、具体的には、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水酸基または、アルコキシ基、アルケノキシ基、アセトキシ基等のケイ素原子結合加水分解性基を有するポリオルガノシロキサン、一分子中に少なくとも2個の、アルコキシ基、アルケノキシ基、アセトキシ基等のケイ素原子結合加水分解性基を有するシラン化合物もしくはその部分加水分解縮合物、および縮合反応用触媒から少なくともなる組成物が例示される。
また、ヒドロシリル化反応硬化型と縮合反応硬化型との併用型の硬化性シリコーン組成物としては、例えば、一分子中に、少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基と少なくとも2個の、アルコキシ基、アルケノキシ基、アセトキシ基等のケイ素原子結合加水分解性基を有するポリオルガノシロキサン、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサン、ヒドロシリル化反応用触媒、および縮合反応用触媒から少なくともなる組成物、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するポリオルガノシロキサン、一分子中に少なくとも2個の、アルコキシ基、アルケノキシ基、アセトキシ基等のケイ素原子結合加水分解性基を有するポリオルガノシロキサン、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサン、ヒドロシリル化反応用触媒、および縮合反応用触媒から少なくともなる組成物が挙げられる。
ヒドロシリル化反応硬化型の硬化性シリコーン組成物は、該組成物を室温で放置するか、または加熱する方法によって硬化可能であり、また、縮合反応硬化型の硬化性シリコーン組成物は、室温で放置する方法によって硬化可能である。
硬化性シリコーン組成物は液状またはペースト状であるが、硬化することによって、該組成物はポッティング材4として基板2及びLED3の非発光部位に良好に接着することができ、また、LED3の位置決めを補完することができる。これにより、LED3及び前記パッケージとの間に隙間が発生することがなく、基板2への空気中の水分、塵等の侵入を防止することができる。
硬化性シリコーン組成物は、最終的に、表面に微細な凹凸が形成されて艶消しされるために、暗色系の外観を有することが好ましく、黒色であることがより好ましいが、そのためには、例えば、カーボンブラック等の顔料を配合することが好適である。
図1及び図2に示す本発明の表示装置は、例えば、複数のLED3を搭載した基板2を図示しない枠材等のパッケージの中に配置し、次いで、基板2及びLED3の非発光部位を硬化性シリコーン組成物により被覆した後、該組成物を上記のように硬化させてエラストマー状のポッティング材4とする工程、並びに、表示装置の表面上のLED3の発光領域及びポッティング材4の非発光領域を同時に
(1)ブラシ処理
(2)ブラスト処理
(3)ブラシ処理とブラスト処理の組み合わせ
から選択される表面処理によって一括して処理する工程を経て製造することができる。
上記の(1)〜(3)の表面処理手段を採用することにより、LED3の発光領域を傷付けて艶消しすることなく、ポッティング材4の表面のみに微細な凹凸を物理的に形成して、該表面への入射光を乱反射させて観測者への直接反射光を減少させることができ、これにより、前記発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%より高く維持する一方で、前記非発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%以下に艶消しすることができる。
前記ブラシ処理は、低硬度の材質からなるブラシを表示装置の表面に接触させて往復、回転等の動作を行うことによって実施することができる。この場合、前記ブラシは、往復または円運動する装置に取り付けて使用することが一般的である。
また、ブラシを構成する材質の硬度が低すぎる(腰が弱すぎる)と研磨効率が低下し、一方、硬度が高すぎる(腰が強すぎる)と、LED3の発光領域を傷付け、ポッティング材4に亀裂が生じ、ポッティング材4と基板2またはLED3との接着部位が剥離する等の損傷を与えるおそれがある。一般に、金属、無機物質等の高硬度の材質からなるブラシはLED3の発光領域を傷付けるので使用できない。
前記の範囲の硬度を有する材質としては、各種の動植物に由来する天然物質(例えば、木綿、竹等の植物)またはプラスチック等の有機合成物質が挙げられるが、有機合成物質が好ましく、プラスチックが特に好ましい。プラスチックの種類としては、例えば、ポリカーボネート、PET等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;ポリイミド;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル等のポリハロゲン化ビニル;アクリル樹脂を使用することができ、特にナイロンが好ましい。なお、同じ材質であっても、LED3のサイズ、突出高さ、配列密度等によって、最適な形状のものを選択することができる。一般的には、ファイバー部分が0.1〜1mm、好ましくは0.3〜0.7mmの直径を有し、1〜100mm、好ましくは5〜50mmの長さを有するブラシが好ましい。
ブラスト処理は、粉体を表面に衝突させることによって実施することができる。前記粉体としては、LED3の発光領域を傷つけないように低硬度のものを使用することが必要である。ブラスト用粉体は、高圧空気、モーター等によって駆動されるエアブラスト、ショットブラスト、ディフラッシャー等の装置によって、表示装置の表面に吹き付けることができる。
また、粉体の硬度が低すぎると研磨効率が低下し、一方、粉体の硬度が高すぎるとLED3の発光領域を傷付け、ポッティング材4に亀裂が生じ、ポッティング材4と基板2またはLED3との接着部位が剥離する等の損傷を与えるおそれがある。一般に、ブラスト用粉体として汎用の砂、アルミナ等の金属酸化物粉、金属粉の高硬度材料(通常は研磨剤として使用される)はLED3の発光領域を傷付けるので使用できない。
前記の範囲の硬度を有する粉体を構成する物質としては、各種の動植物に由来する天然物質、例えば、杏子;胡桃;桃の種;トウモロコシの穂軸等の植物の粉砕物:プラスチック等の有機合成物質、例えば、ポリカーボネート、PET等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;ポリイミド;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル等のポリハロゲン化ビニル、アクリル樹脂:軟無機物質、例えば、ドライアイス、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムが挙げられるが、軟無機物質が好ましく、処理後に残留物が存在しない点で、ドライアイスが特に好ましい。
ブラスト処理は、均一で微細な凹凸をポッティング材4の表面に形成可能な点で、ブラシ処理よりも好ましい。特に、LED3の近傍の非発光領域についても微細な凹凸を問題なく形成することができる。
なお、必要に応じて、ブラシ処理及びブラスト処理は組み合わせて実施することが可能である。すなわち、ブラシによる表面処理を行いながら、ブラスト材(粉体)を表面に吹き付けて、表面処理を実施することができる。
前記表面処理工程は、ポッティング材4を十分に硬化した後に行うことが好ましい。具体的には、JIS K6249に規定するJISタイプA硬さを測定して、ポッティング材4のJISタイプA硬さが、その最終到達JISタイプA硬さの50%に達してから、前記表面処理を施すことが好ましい。JISタイプA硬さが50%未満の状態で表面処理を行うと、その後の硬化進行により、微細な凹凸が減少するおそれがあり、また、表面処理効率が著しく低下するおそれがある。
前記表面処理工程の前後または途中において、LED3の保護のために、帯電防止処理を行うことが好ましい。帯電防止処理は、例えば、少量の水、または、融点を下げたエチレングリコール等の水溶液を表示装置の表面に散布することによって実施することができる。また、界面活性剤または耐電防止剤を併用したイオナイザーを使用したり、あるいは、水蒸気発生装置によるスチームを付与したりして実施することができる。
前記の帯電防止処理の際は、アース線またはメッシュを表示装置と接触させておくことが好ましい。ただし、表面処理工程と平行して帯電防止処理を実施する場合には、水の使用量が多すぎたり、アース線の密度が高すぎる場合は、表面処理の効率が大幅に低下したりするおそれがあるので、静電気測定装置を使用して、適切な制御を行うことが好ましい。
このようにして製造された図1及び図2に示す本発明の表示装置は、基板2上に搭載された複数のLED3の間がポッティング材4により充填されているので、LED3及びポッティング材4が外界に曝露されているにもかかわらず、基板2への空気中の水分、塵等の侵入を防止することができる。また、外界からの入射光を受けても、ポッティング材4の反射及び光沢が抑制されているので、LED3の視認性が高い。したがって、信号機、交通標識、あるいは広告表示板等の屋外で使用される表示装置として有用である。
ところで、上記の(1)〜(3)の表面処理は、発光領域及び非発光領域を表面に備えた既設の表示装置の視認性を改善するために使用することも可能である。この場合は、例えば、屋外に設置されて数年が経過した表示装置の非発光領域のみを物理的に艶消しして、表示コントラストを向上させて、視認性を大幅に改善することができる。この方法では、新たに表示装置を製造する場合に比べて、表示装置の設置コストを大幅に削減することが可能となる。
以下、実施例により本発明をより詳細に例証するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[参考例1]
液状のシリコーン系ポッティング材(東レ・ダウコーニング(株)製EE-1840)を約4mmの厚さとなるように平板状に注型成形して、70℃で2時間加熱して硬化させた。次に、硬化物を約10cm角に切り取り、その表面を紙やすりで様々なレベルに研磨してJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度が0 %〜60%の範囲の比較試料を複数個作製した。
[参考例2]
エポキシ樹脂でモールドされた砲弾型発光ダイオード(LED:直径5mm, エポキシモールドの長さ約9mm)を、電子回路用汎用基板上に、70mm×45mmの網目を形成するように配置した。次に、これを70cm(縦)×45cm(横)の黒色ABS製ケースの底に、LEDが上向きとなるように載置し、LEDのエポキシモールドの頂点が約7mm突出する状態になるまで、液状のシリコーン系ポッティング材(東レ・ダウコーニング(株)製EE-1840)をケース内に注入した。そして、70℃で1時間加熱してシリコーン系ポッティング材を硬化させてシリコーンエラストマーとした。なお、シリコーンエラストマーの最終JIS A硬度は20であったが、70℃で1時間加熱後のJIS A硬度は17であった。このようにして、シリコーンエラストマーからなる非発光領域上にLEDのエポキシモールドからなる発光領域が23mm間隔で網目状に配置され、且つ、該発光領域が非発光領域から突出した表示装置を作製した。このシリコーンエラストマー表面のJIS Z 8741に規定される光沢度は、60%であった。
[実施例1]
ナイロン製ホイールブラシ(直径100mm×厚み12mm、ナイロンファイバー径0.5mm、ナイロン長さ30mm)を電動モーターに取り付け、回転数2400rpm、速度120cm2/分で、参考例2で作製した表示装置の表面に接触させて表面処理を行い、シリコーンエラストマーからなる非発光領域のみを艶消し状態とした。参考例1の比較試料との対比によれば、非発光領域のJIS Z 8741に規定される光沢度は0〜1%であった。一方、シリコーンエラストマーの表面に微細な凹凸が形成されていた。また、シリコーンエラストマーとエポキシモールド及びABS製ケースとの接着面を詳細に観察した結果、剥離等の損傷が生じていないことを確認した。
[実施例2]
実施例1において、ABS製ケースの帯電状態を春日電機(株)製KSD-0103で測定したところ最大60kVの帯電が観察された。そこで、シリコーンエラストマーの表面を水で濡らした後で、実施例1と同様の表面処理を実施したところ、JIS Z 8741に規定される光沢度が1〜3%のシリコーンエラストマーからなる非発光領域を形成することができた。この時の帯電は最大で1kVであった。
このように、少量の水を併用することで、処理速度と光沢度を損なうことなく表示装置の帯電を極力抑えて艶消しを実施することができる。
[実施例3]
ナイロンファイバー径を0.7mmに変更した点を除き実施例1と同様の表面処理を実施したところ、参考例1の比較試料との対比によれば、シリコーンエラストマーからなる非発光領域のJIS Z 8741に規定される光沢度は0〜1%であった。LEDエポキシモールドを顕微鏡観察したがエポキシモールド表面に傷は観察されなかった。一方、シリコーンエラストマーの表面には深さ0.5mm程度の傷が観察されたが実施例1と同様の微細な凹凸が形成されていることが確認された。また、シリコーンエラストマーとエポキシモールド及びABS製ケースとの接着面を詳細に観察した結果、剥離等の損傷が生じていないことを確認した。
[実施例4]
ナイロン製エンドブラシ(ファイバー径0.5mm、長さ30mmのナイロンを直径25mmの円筒形基体に、その回転軸に対して水平に植毛したもの)を電動モーターに取り付け、回転数2400rpm、速度100cm2/分で、参考例2で作製した表示装置の表面に接触させて表面処理を行い、シリコーンエラストマーからなる非発光領域のみを艶消し状態とした。参考例1の比較試料との対比によれば、非発光領域のJIS Z 8741に規定される光沢度は1〜5%であった。LEDエポキシモールドを顕微鏡観察したがエポキシモールド表面に傷は観察されなかった。一方、シリコーンエラストマーの表面には微細な凹凸が形成されていた。また、シリコーンエラストマーとエポキシモールド及びABS製ケースとの接着面を詳細に観察した結果、剥離等の損傷が生じていないことを確認した。
[実施例5]
ブラシの材質をポリプロピレンに変更した以外は実施例1と同様にして表面処理を実施したところ、参考例1の比較試料との対比によれば、シリコーンエラストマーからなる非発光領域のJIS Z 8741に規定される光沢度は0〜1%であった。LEDエポキシモールドを顕微鏡観察したがエポキシモールド表面に傷は観察されなかった。一方、シリコーンエラストマーの表面には微細な凹凸が形成されていた。また、シリコーンエラストマーとエポキシモールド及びABS製ケースとの接着面を詳細に観察した結果、剥離等の損傷が生じていないことを確認した。
[比較例1]
ホイールブラシの材質を真鍮(太さ0.3mm)、鋼線(太さ0.5mm)、及び、アルミナ砥粒入りナイロン(太さ0.7mm)に変更した以外は実施例5と同様にして表面処理を実施した。シリコーンエラストマーからなる非発光領域が艶消し状になる前に、LEDのエポキシモールド表面に傷付きが発生した。
[実施例6]
参考例2で作成した表示装置の表面に、ドライアイスブラスト処理を行った。具体的には、太陽日酸(株)製ブラスト装置NSB−30を使用し、ドライアイス粒子の大きさ:直径3mm×長さ5mm、ノズル径:20mm、空気圧:0.5MPaの条件でブラストノズルを表示装置の表面に沿って100cm2/分の速度で移動させながら表面処理を実施して、シリコーンエラストマーからなる非発光領域のみを艶消し状態とした。参考例1の比較試料との対比によれば、非発光領域のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度は0〜1%であった。LEDエポキシモールドを顕微鏡観察したがエポキシモールド表面に傷は観察されなかった。一方、シリコーンエラストマーの表面には微細な凹凸が形成されていた。また、シリコーンエラストマーとエポキシモールド及びABS製ケースとの接着面を詳細に観察した結果、剥離等の損傷が生じていないことを確認した。
[実施例7]
ドライアイスブラストの条件を、空気圧0.7MPa及び速度50cm2/分に変更した以外は実施例6と同様にして表面処理を実施した。参考例1の比較試料との対比によれば、非発光領域のJIS Z 8741に規定される光沢度は0〜1%であった。LEDエポキシモールドを顕微鏡観察したがエポキシモールド表面に傷は観察されなかった。一方、シリコーンエラストマーの表面には微細な凹凸が形成されていた。また、シリコーンエラストマーとエポキシモールド及びABS製ケースとの接着面を詳細に観察した結果、剥離等の損傷が生じていないことを確認した。
[実施例8]
参考例2で使用した液状のシリコーン系ポッティング材(東レ・ダウコーニング(株)製EE-1840)を、粘度390mPa・sの分子鎖両末端アリル基含有ポリプロピレンオキサイド(質量平均分子量=3,000)100g、一分子中に3個以上のケイ素原子結合水素原子を有する、粘度20mPa・sである、式:
(CH3SiO3/2)0.1[(CH3)HSiO2/2]1.5[(CH3)2SiO2/2]1.5[(CH3)3SiO1/2]0.5
で表されるオルガノポリシロキサン18g、および塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(組成物中の白金金属が質量単位で50ppmとなる量)と5℃で均一に混合したポリエーテル系エラストマー組成物に置換する以外は参考例2と同様の方法により表示装置を作製した。
各表示装置の表面について、実施例1と同一の方法で表面処理を行い、上記エラストマーからなる非発光領域のみが艶消し状態の表示装置を作製した。液状のシリコーン系ポッティング材(東レ・ダウコーニング(株)製EE-1840)を、上記エラストマー組成物に置換する以外は参考例1と同一の方法で得られた比較試料と較べることによって、ポリエーテル系エラストマーからなる非発光領域のJIS Z 8741に規定される光沢度は7%であることを確認した。
[実施例9]
参考例2で使用した液状のシリコーン系ポッティング材(東レ・ダウコーニング(株)製EE-1840)を、両末端にアリル基を有する質量平均分子量20,000、ガラス転移点が−50℃以下のポリイソブチレン70gと、可塑剤として粘度50mPa・sの流動パラフィン30g、BET法比表面積200m2/gのヒュームドシリカをヘキサメチルジシラザンで表面処理した疎水性シリカ50g、架橋剤として、平均分子式:
Figure 2007333949
で示されるオルガノシロキサン9.1g、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体0.48g、および硬化遅延剤としてフェニルブチノール0.06gを混合して調製したポリイソブチレン系エラストマー組成物に置換する以外は参考例2と同様の方法により表示装置を作製した。
各表示装置の表面について、実施例1と同一の方法で表面処理を行い、上記エラストマーからなる非発光領域のみが艶消し状態の表示装置を作製した。液状のシリコーン系ポッティング材(東レ・ダウコーニング(株)製EE-1840)を、上記エラストマー組成物に置換する以外は参考例1と同一の方法で得られた比較試料と較べることによって、ポリイソブチレン系エラストマーからなる非発光領域のJIS Z 8741に規定される光沢度は10%であることを確認した。
本発明に係る表示装置の一例の断面図 本発明に係る表示装置の一例の上面図
符号の説明
1: 枠材、 2: 基板、 3: LED、 4: ポッティング材

Claims (19)

  1. 発光領域及び非発光領域を表面に備えた表示装置であって、
    前記発光領域及び前記非発光領域が
    (1)ブラシ処理;
    (2)ブラスト処理;及び
    (3)ブラシ処理とブラスト処理の組み合わせ
    から選択される表面処理を同時に受けており、
    前記表面処理後の
    前記発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度が20%より高く、
    前記非発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度が20%以下である、
    表示装置。
  2. 前記表面から前記発光領域の少なくとも一部が突出している、請求項1記載の表示装置。
  3. 前記発光領域の25℃におけるヤング率が100MPa以上であり、前記非発光領域の25℃におけるヤング率が10MPa以下である、請求項1または2記載の表示装置。
  4. 前記ブラシ処理に使用されるブラシ材がプラスチック製である、請求項1記載の表示装置。
  5. 前記ブラスト処理に使用されるブラスト材が、ドライアイス粉、炭酸ナトリウム粉、炭酸水素ナトリウム粉、プラスチック粉または植物粉からなる、請求項1記載の表示装置。
  6. 前記発光領域が発光半導体素子からなる、請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置。
  7. 前記非発光領域がエラストマー性有機材料からなる、請求項1乃至6のいずれかに記載の表示装置。
  8. 前記エラストマー性有機材料がシリコーンエラストマーである、請求項7記載の表示装置。
  9. 発光領域及び非発光領域を表面に備えた表示装置の製造方法であって、
    (1)ブラシ処理;
    (2)ブラスト処理;及び
    (3)ブラシ処理とブラスト処理の組み合わせ
    から選択される表面処理によって前記発光領域及び前記非発光領域を同時に処理して、
    前記発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%より高く、
    前記非発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%以下とする工程を含む、表示装置の製造方法。
  10. 前記表面から前記発光領域の少なくとも一部が突出している、請求項9記載の製造方法。
  11. 前記発光領域の25℃におけるヤング率が100MPa以上であり、前記非発光領域の25℃におけるヤング率が10MPa以下である、請求項9または10記載の製造方法。
  12. ブラシ処理に使用されるブラシ材がプラスチック製である、請求項9記載の製造方法。
  13. 前記ブラスト処理に使用されるブラスト材が、ドライアイス粉、炭酸ナトリウム粉、炭酸水素ナトリウム粉、プラスチック粉または植物粉からなる、請求項9記載の製造方法。
  14. 前記発光領域が発光半導体素子からなる、請求項9乃至13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 前記非発光領域がエラストマー性有機材料からなる、請求項9乃至14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 前記エラストマー性有機材料がシリコーンエラストマーである、請求項15記載の製造方法。
  17. 前記エラストマー性有機材料を硬化させる工程を更に含み、
    前記エラストマー性有機材料の硬度がその最終硬度の50%を越えた後に前記処理を行う、請求項15または16記載の製造方法。
  18. 前記表面の静電防止処理工程を更に含む、請求項9乃至17のいずれかに記載の製造方法。
  19. 発光領域及び非発光領域を表面に備えた表示装置の視認性改善方法であって、
    (1)ブラシ処理;
    (2)ブラスト処理;及び
    (3)ブラシ処理とブラスト処理の組み合わせ
    から選択される表面処理によって前記発光領域及び前記非発光領域を同時に処理して、
    前記発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%より高く、
    前記非発光領域の表面のJIS Z 8741に規定される60度鏡面光沢度を20%以下とする工程を含む、表示装置の視認性改善方法。

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