JP2007333856A - 照明装置、光変調装置、及び投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源からの光を効率的に集光するとともに、照明対象である被照明物面上における光量分布むらを抑止し、小型化、薄型化を図ることができる照明装置等を提供する。
【解決手段】照明装置は、LED1、カップリングレンズ2、光学素子3、コンデンサレンズ4、及び被照明面5から構成される。光学素子3は、LED1の配光分布特性に起因する光強度むらを低減させるための素子であり、カップリングレンズ2とコンデンサレンズ4の間に配置される。また、LED1と被照明面5は、カップリングレンズ2と光学素子3とコンデンサレンズ4とからなるレンズ系によって共役に設定される。
【選択図】図1
【解決手段】照明装置は、LED1、カップリングレンズ2、光学素子3、コンデンサレンズ4、及び被照明面5から構成される。光学素子3は、LED1の配光分布特性に起因する光強度むらを低減させるための素子であり、カップリングレンズ2とコンデンサレンズ4の間に配置される。また、LED1と被照明面5は、カップリングレンズ2と光学素子3とコンデンサレンズ4とからなるレンズ系によって共役に設定される。
【選択図】図1
Description
本発明は、照明装置、光変調装置、及び投射型表示装置に関し、特に、配光分布特性を有するアレイ光源からの光を所定の範囲に効率的に集光しムラを少なくして照明することができる照明装置、光変調装置、及び投射型表示装置に関するものである。
従来の投射型映像表示装置、直視型液晶表示装置等の映像表示装置は、光源からの光を光変調素子によって変調し、映像を表示する。光変調素子としては、液晶デバイスやDMD(Digital Micro-mirror Device)といったものが知られている。
液晶デバイスは、旋光や複屈折といった性質を利用しており、偏光素子とともに用いて、画素ごとに通過する光の明るさを制御する。DMDは、画素数分の可動微小鏡を有しており、光路を制御することにより通過光の明るさを変化させる。
光変調素子を照明する光源としては、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ等の白色光ランプが一般に用いられている。これらの白色光ランプに共通する欠点として、大量の赤外線すなわち熱の放射を伴うこと、ランプのサイズが大きく光学系全体が大型化すること等が挙げられる。
また、タイクロイックミラーによる色分解や、タイクロイックプリズムによる色合成では、R(Red:赤色)、G(Green:緑色)、B(Blue:青色)の3原色の光量バランスをとることが困難であり、色再現性の向上にも限界があること、また、色分解及び色合成を行うために部品点数が多くなり、装置が大型化すること等の問題が挙げられる。
ところで、近年では、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)、EL(Electroluminescence)素子等の発光素子が注目されており、開発が盛んに行われている。これらの発光素子は、キセノンランプやメタルハライドランプ等と比較して、赤外線や紫外線の成分を含まずRGBの単色の発光が可能で、点灯制御が比較的簡単である、また、応答速度が速く、破裂しないといった利点がある。
一方で、上記の発光素子は、単体での発光光束が小さいといった欠点を有しており、大画面の映像表示装置では多数の発光素子を必要とする。また、LEDは、一般に配光分布特性と呼ばれる、通常出射角度ごとに異なる光強度分布を示す特性を有している。配光分布では、例えば光出射方向の中心から角度θをなすときに、そのθ方向の光強度はcosθに従って弱まる。この特性により、照明対象面である被照明物面上における光量分布にむらが生じることになる。
これに対し、LEDやLD等を照明光源として用いる発明が多数出願されているが、先に述べた配光分布特性による光量分布むらを解決できるものは少ない。例えば特許文献1では、LEDと結合レンズからなる光源部から出射した光を、コンデンサレンズ及びインテグレータを介してライトバルブへ入射させる映像表示装置が提案されている。また、例えば特許文献2では、複数個のLEDと導光体を組み合わせることにより、光量分布のむらを低減するようにした液晶表示装置等が開示されている。また、例えば特許文献3では、LEDからの出射光を偏光変換する偏光変換素子アレイを各LEDに対応して設けることにより、高い光利用効率と小型の光学系を両立させた画像投射装置が提案されている。
特開2001−343706号公報
特許第3585097号公報
特開2002−244211号公報
特許文献1で提案された映像表示装置は、複数の光源からの出射光を均一にかつ効率的にライトバルブに入射させることを目的とするものであるが、部品点数が多く、小型化も制約されるという難点がある。
また、特許文献2で開示された液晶表示装置では、導光体から出射される拡散光を光変調部材に直接照射するため、投射レンズNA(Numerical Aperture)と照明光学系のNAのマッチングをとることができず、光変調部材を明るく照明してもスクリーン上は暗くなるといった、光利用効率の低さに問題があった。
また、特許文献3で開示された画像投射装置では、光利用効率と小型化を目指しているものの、光量分布むらについては検討されていない。
そこで、本発明は、上に述べてきたような点を鑑みてなされたものであり、光源からの光を効率的に集光するとともに、照明対象である被照明物面上における光量分布むらを抑止し、小型化、薄型化を図ることができる照明装置等を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、非一様な配光分布特性を有する発光素子からなる光源と、前記光源に対応して配置され前記光源から出射された光を略平行光とする結合光学系と、前記結合光学系により略平行光とされた前記光源からの光を所定の焦点位置に集光する集光光学系と、前記集光光学系により集光された前記光源からの光により照明される対象である被照明面とを備える照明装置であって、前記結合光学系と前記集光光学系との間に、前記発光素子の配光分布特性に起因する前記被照明面の不均一な光量分布を低減する光学素子を配置したことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の照明装置において、前記光学素子は、前記結合光学系に対応して配置される屈折光学系であることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の照明装置において、前記光学素子は、少なくとも2枚のレンズで構成される略アフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、Mc/Mm>1であることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は2に記載の照明装置において、前記光学素子は、少なくとも2面の屈折面を有する略アフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、Mc/Mm>1であることを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、非一様な配光分布特性を有する発光素子からなる光源と、前記光源に対応して配置され前記光源から出射された光を略平行光とする結合光学系と、前記結合光学系により略平行光とされた前記光源からの光を所定の焦点位置に集光する集光光学系と、前記集光光学系により集光された前記光源からの光により照明される対象である被照明面とを備える照明装置であって、前記光源は、複数の発光素子を2次元に配列した面発光型の発光素子からなるとともに、光の出射方向に向かって拡径するテーパ状の中空部を有する構造体に該発光素子が樹脂で封止されており、前記樹脂の封止範囲又は前記構造体の最拡径部により決定される該発光素子の発光領域が前記被照明面と相似の形状であることを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、請求項5に記載の照明装置において、前記発光素子の発光領域と前記被照明面とは、前記結合光学系及び前記集光光学系を介した共役の関係にあることを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、請求項5又は6に記載の照明装置において、前記樹脂は透明樹脂であることを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、請求項5又は6に記載の照明装置において、前記樹脂は、蛍光体を含み、該蛍光体により前記発光素子から出射された色光を色変換することを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、非一様な配光分布特性を有する発光素子からなる光源と、前記光源に対応して配置され前記光源から出射された光を略平行光とする結合光学系と、前記結合光学系により略平行光とされた前記光源からの光を所定の焦点位置に集光する集光光学系と、前記集光光学系により集光された前記光源からの光により照明される対象である被照明面とを備える照明装置であって、前記光源は、複数の発光素子を2次元に配列した面発光型の発光素子からなるとともに、光の出射方向に向かって拡径するテーパ状の中空部を有する構造体に該発光素子が樹脂で封止されており、前記樹脂の封止範囲又は前記構造体の最拡径部により決定される該発光素子の発光領域が前記被照明面と相似の形状であり、前記結合光学系と前記集光光学系との間に、前記発光素子の配光分布特性に起因する前記被照明面の不均一な光量分布を低減する光学素子を配置したことを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、請求項9に記載の照明装置において、前記光学素子は、少なくとも2枚のレンズで構成される略アフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、Mc/Mm>1であることを特徴とする。
また、請求項11記載の発明は、請求項10に記載の照明装置において、前記光学素子は、少なくとも2面の屈折面を有する略アフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、Mc/Mm>1であることを特徴とする。
また、請求項12記載の発明は、請求項1から11に記載の照明装置において、前記発光素子は発光ダイオードであり、前記結合光学系はカップリングレンズであり、前記集合光学系はコンデンサレンズであることを特徴とする。
また、請求項13記載の発明は、光変調装置において、請求項1から12のいずれか1項に記載の照明装置の前記被照明面に光変調手段を配置して構成されることを特徴とする。
また、請求項14記載の発明は、請求項13に記載の光変調装置において、前記結合光学系と前記光変調手段との間に、前記発光素子の出射光を一方向の偏光に揃える偏光変換素子を有することを特徴とする。
また、請求項15記載の発明は、請求項1から12のいずれか1項に記載の照明装置を搭載した投射型表示装置であって、前記光源は、それぞれが単体で1色の色光を出射可能で、出射する色光が互いに異なる前記発光素子を3種類以上備え、前記発光素子から時間順次に出射される各色光の出射タイミングに同期して時分割される光変調手段と、前記光変調手段により変調された光を投射する投射手段とを有することを特徴とする。
また、請求項16記載の発明は、請求項1から12のいずれか1項に記載の照明装置を搭載した投射型表示装置であって、前記光源は、互いに異なる色の色光を出射可能な前記発光素子を複数有する面光源をなし、前記発光素子から出射される各色光を変調する複数の光変調手段と、前記光変調手段により変調された色光を合成する色合成手段と、前記色合成手段により合成された光を投射する投射手段とを有することを特徴とする。
また、請求項17記載の発明は、請求項15又は16に記載の投射型表示装置において、前記結合光学系と前記光変調手段との間に、前記発光素子の出射光を一方向の偏光に揃える偏光変換素子を有することを特徴とする。
また、請求項18記載の発明は、請求項17に記載の投射型表示装置において、前記光変調手段は反射型液晶装置であることを特徴とする。
本発明によれば、光源からの光を効率的に集光するとともに、照明対象である被照明物面上における光量分布むらを抑止し、小型化、薄型化を図ることができる照明装置等が実現される。
<実施形態1>
まず、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態である照明装置について説明する。
まず、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態である照明装置について説明する。
図1及び図2は、本実施形態の照明装置の構成を示した図であり、図1は該構成の側面図、図2は該構成の斜視図である。また、図3は、本実施形態の照明装置におけるLEDの構成を示した図である。
本実施形態の照明装置は、光源側から被照明面に向かって、LED1、カップリングレンズ2、光学素子3、コンデンサレンズ4、及び被照明面5から構成される。以下、それぞれの構成について述べる。
LED1は、図3に示すような面発光型の発光ダイオードであり、テーパ状の斜面13を持った中空部を有する構造体14に発光素子11が樹脂12により封止され構成されている。矢印で示す範囲が発光面15である。
発光素子11は、半導体のPN接合からなる発光源であり、単色に近い光を出射する。樹脂12は、透明樹脂あるいは蛍光体を含んだ樹脂であり、発光素子11を保護しあるいは別の色光に変換する作用を持つ。反射板13は、テーパ状の斜面に設けられ、発光素子11から該斜面に出射される光を上方向に反射して樹脂12の外部に取り出す作用を有する。
カップリングレンズ2は、大きなNAを有しており、発散光を平行光に変換する。コンデンサレンズ4は、LED1からの光を所定の焦点位置に集光し、被照明面5を一様に照明する。被照明面5は、LED1からの光により照明される対象物面である。
図4は、本実施形態の照明装置におけるLEDの配光分布特性を示した図で、図1を拡大して光量の強さを示す矢印を付したものである。
従来の課題で述べたように、LEDは、一般に配光分布特性と呼ばれる、通常出射角度ごとに異なる光強度分布を示す特性を有している。図4に示すように、LED1から出射された時点で、光20a、光20b、及び光20cは、異なる光強度を持つ。そして、カップリングレンズ2により平行光に変換された後でも、21a、21b、及び21cに示すように該配光分布は存在し、被照明面5上において光量分布のむらを発生させることとなる。
そこで、このような光量分布のむらを低減させるための素子である光学素子3を、カップリングレンズ2とコンデンサレンズ4の間に配置する。光学素子3を配置することにより、異なる光強度を有していた21a、21b、及び21cが、22a、22b、及び22cにあるように、ほぼ均一の光強度に変換される。そして、この後にコンデンサレンズ4により被照明面5に照射することで、被照明面5の不均一な光量分布を低減することが可能になる。
また、LED1と被照明面5は、カップリングレンズ2と光学素子3とコンデンサレンズ4とからなるレンズ系によって共役に設定されている。これはクリティカル照明と呼ばれる方式である。高圧水銀灯等のアーク型光源は、発光面の光量むらが被照明面にそのまま影響するため敬遠されることがあるが、クリティカル照明では、面発光型LEDの発光面の光量むらはアーク型光源に比べて格段に小さく、また図3に示す反射面等で光量むらが調整可能なことから、用途によっては十分利用可能である。クリティカル照明方式を採ることによって、部品点数減少とそれによる光利用効率の向上を図ることができる。
このように本実施形態の照明装置では、光源側から順に非一様な配光分布特性を有するLEDと、カップリングレンズと、コンデンサレンズと、被照明面とを配置するとともに、カップリングレンズとコンデンサレンズとの間にLEDの配光分布特性に起因する被照明面の不均一な光量分布を低減する光学素子を配置するようにしている。これにより、照明装置の小型化を図ることができる。また、光源としてLEDを用いていることから発熱が少なく、冷却ファンが不要になるため、静かな照明装置を実現することができる。
また、光学素子3は、少なくとも2枚のレンズで構成されるほぼアフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部とで異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、Mc/Mm>1となるように構成される。
このように構成した場合、原理的には光強度に比例するアフォーカル倍率を与えることで均一化を実現することができ、また、レンズ中心部からレンズ周縁部に向かってアフォーカル倍率を連続的に変化させてもよく、倍率を段階的に作成して設けることも可能である。
なお、カップリングレンズ2とコンデンサレンズ4の間に光学素子3を配置するのは、発光素子11からの光束が適当な幅を有しており、配光分布特性を変換するのに適していることによるものである。
ただし、LED1の発光面がある程度の大きさを有する場合には、光軸外からカップリングレンズ2に入射した光では、カップリングレンズ2から斜めに出射する平行光における斜め角度がきつくなるため、光学素子3はカップリングレンズ2の近傍に設置することが望ましい。仮に、カップリングレンズ2近傍に光学素子3を設置しない場合、角度が0°の平行光と斜め角の平行光とでは、光量分布の均一化効果に大きな違いが出てしまう。一方で、カップリングレンズ2近傍に設置してあれば、その均一化効果の差は小さい。
図4は、本実施形態の照明装置における光学素子の構成例を示した図である。
例えば、光源の発散光の±60°をカップリングレンズが取り込んだ場合には、余弦関数で表されるカップリングレンズ中心部のランバート分布(配光分布)の強度が1のとき、レンズ周縁部の強度はcos60°=0.5であり、中間部は余弦関数で示されるその中間の値となる。
図4には、レンズ中心部の光束のアフォーカル倍率Mc=1.4、レンズ周縁部でのアフォーカル倍率Mm=0.7が図示されており,この場合、光学素子から出射する光の強度分布は均一化することができる。なお、2枚のレンズで構成した場合は、形状が複雑になるため、3枚以上のレンズで構成して加工性の向上を図ることも可能である。
また、2次元の方向で同じアフォーカル倍率である必要はなく、アナモフィック系にして方向ごとに光量分布を均一にしてもよい。
また、光学素子は、少なくとも2面の屈折面を有するほぼアフォーカルをなす光学系となるように構成することも可能である。この場合、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとするとき、Mc/Mm>1となるように構成される。
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態である投射型表示装置について、図面を参照しながら説明する。
次に、本発明の第2の実施形態である投射型表示装置について、図面を参照しながら説明する。
図6は、本実施形態の投射型表示装置における光学系の構成を示した図である。本実施形態の投射型表示装置は、LED101、カップリングレンズ102、光学素子103、及びコンデンサレンズ104の光学系をR、G、Bの3色分有しており(図6では赤色はr、緑色はg、青色はbを付して区別している)、さらに、クロスダイクロイックプリズム105、ライトバルブ106、投射レンズ107を備えている。
なお、図6中の矢印は、図4とは異なり、矢印の長さは光強度を表すものでなく、単純にLEDから被照明面までの、被照明面中心を照らす光線経路を示したものである。また、本実施形態においては、被照明面にライトバルブ106を設置している。
LED101はR、G、Bの3色の色光を出射させるように配置され、さらに、クロスダイクロイックプリズム105を図のように配置することで、クロスダイクロイックプリズム105の出口での光路が3色とも同じになるようにし、ライトバルブ106上で3色を合成する。
また、LED101とライトバルブ106は、カップリングレンズ102、光学素子103、コンデンサレンズ104のレンズ系によって共役の関係にする。通常、液晶型光変調素子やDMD等のライトバルブは、アスペクト比が4:3や16:9である。よって、LEDの発光面形状を4:3や16:9に設定することで,光利用効率の向上が期待できる。
各色のLED101からの出射光は、ライトバルブ106によって変調され、変調された光束は投射レンズ107を介してスクリーン108に投射される。投射レンズは、ライトバルブ106の側にテレセントリックであることが望ましい。
また、3色のLEDは時間順次に色光を出射する。そして、各色光の出射タイミングに同期して、光変調素子を時分割駆動することで、単板のライトバルブ上でもカラー表示が可能になる。
ちなみに、LEDやLDは、先にも述べたとおり、放射する光の中に赤外線(熱)を含まないため、光源付近でもプラスチックレンズの使用が可能である。このため、光源付近の部材を成形で作ることにより低コスト化を図ることが可能なうえ、非球面や特殊面の量産が比較的容易になり、均一性を向上できる。これは、ガラスレンズに比べてLEDを軽量のものに抑制できるという利点を表している。
また、照明光学系に用いるレンズで、少なくとも一枚はフレネルレンズにすることは有効である。図6では、カップリングレンズやコンデンサレンズは各々1枚の省略図で記載されているが、LEDからの取り出し光量を増やそうとして明るいレンズ系にしようとすれば、カップリングレンズ、コンデンサレンズともに必然的にレンズ枚数が増える。そうすると、中心厚が大きくなってしまうので、フレネルレンズに置き換えることで薄型化や軽量化が可能となる。また、回折面を併用して照明光の色の差を低減することもできる。
さらに、LEDの出射光を一方向の偏光に揃える偏光変換素子をコンデンサレンズとライトバルブの間に設ける構成にすれば、ライトバルブが偏光を利用するLCD(Liquid Crystal Display)やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)において効果的であり、光利用効率を向上させることが可能となる。
上記の実施形態によれば、カップリングレンズとコンデンサレンズとの間に、発光ダイオードの配光分布特性に起因する被照明面の不均一な光量分布を低減する光学素子を配置したことにより、照明系の小型化を図ることができ、さらに、面発光型発光ダイオードの発光面形状を光変調手段と相似形状にして、発光面と光変調手段を共役にすることで(クリティカル照明とすることで)、部品点数の減少を図ることが可能となる。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
1 LED
2,102b,102g,102r カップリングレンズ
3,103b,103g,103r 光学素子
4,104b,104g,104r コンデンサレンズ
5 被照明面
11 発光素子
12 樹脂
13 反射板
14 構造体
15 発光面
20a〜20c,21a〜21c,22a〜22c 光
101b 青色LED
101g 緑色LED
101r 赤色LED
105 クロスダイクロイックプリズム
106 ライトバルブ
107 投射レンズ
108 スクリーン
2,102b,102g,102r カップリングレンズ
3,103b,103g,103r 光学素子
4,104b,104g,104r コンデンサレンズ
5 被照明面
11 発光素子
12 樹脂
13 反射板
14 構造体
15 発光面
20a〜20c,21a〜21c,22a〜22c 光
101b 青色LED
101g 緑色LED
101r 赤色LED
105 クロスダイクロイックプリズム
106 ライトバルブ
107 投射レンズ
108 スクリーン
Claims (18)
- 非一様な配光分布特性を有する発光素子からなる光源と、前記光源に対応して配置され前記光源から出射された光を略平行光とする結合光学系と、前記結合光学系により略平行光とされた前記光源からの光を所定の焦点位置に集光する集光光学系と、前記集光光学系により集光された前記光源からの光により照明される対象である被照明面とを備える照明装置であって、
前記結合光学系と前記集光光学系との間に、前記発光素子の配光分布特性に起因する前記被照明面の不均一な光量分布を低減する光学素子を配置したことを特徴とする照明装置。 - 前記光学素子は、前記結合光学系に対応して配置される屈折光学系であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 前記光学素子は、少なくとも2枚のレンズで構成される略アフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、
Mc/Mm>1
であることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。 - 前記光学素子は、少なくとも2面の屈折面を有する略アフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、
Mc/Mm>1
であることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。 - 非一様な配光分布特性を有する発光素子からなる光源と、前記光源に対応して配置され前記光源から出射された光を略平行光とする結合光学系と、前記結合光学系により略平行光とされた前記光源からの光を所定の焦点位置に集光する集光光学系と、前記集光光学系により集光された前記光源からの光により照明される対象である被照明面とを備える照明装置であって、
前記光源は、複数の発光素子を2次元に配列した面発光型の発光素子からなるとともに、光の出射方向に向かって拡径するテーパ状の中空部を有する構造体に該発光素子が樹脂で封止されており、前記樹脂の封止範囲又は前記構造体の最拡径部により決定される該発光素子の発光領域が前記被照明面と相似の形状であることを特徴とする照明装置。 - 前記発光素子の発光領域と前記被照明面とは、前記結合光学系及び前記集光光学系を介した共役の関係にあることを特徴とする請求項5に記載の照明装置。
- 前記樹脂は、透明樹脂であることを特徴とする請求項5又は6に記載の照明装置。
- 前記樹脂は、蛍光体を含み、該蛍光体により前記発光素子から出射された色光を色変換することを特徴とする請求項5又は6に記載の照明装置。
- 非一様な配光分布特性を有する発光素子からなる光源と、前記光源に対応して配置され前記光源から出射された光を略平行光とする結合光学系と、前記結合光学系により略平行光とされた前記光源からの光を所定の焦点位置に集光する集光光学系と、前記集光光学系により集光された前記光源からの光により照明される対象である被照明面とを備える照明装置であって、
前記光源は、複数の発光素子を2次元に配列した面発光型の発光素子からなるとともに、光の出射方向に向かって拡径するテーパ状の中空部を有する構造体に該発光素子が樹脂で封止されており、前記樹脂の封止範囲又は前記構造体の最拡径部により決定される該発光素子の発光領域が前記被照明面と相似の形状であり、
前記結合光学系と前記集光光学系との間に、前記発光素子の配光分布特性に起因する前記被照明面の不均一な光量分布を低減する光学素子を配置したことを特徴とする照明装置。 - 前記光学素子は、少なくとも2枚のレンズで構成される略アフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、
Mc/Mm>1
であることを特徴とする請求項9に記載の照明装置。 - 前記光学素子は、少なくとも2面の屈折面を有する略アフォーカルをなす光学系であるとともに、レンズ中心部とレンズ周縁部で異なるアフォーカル倍率を有し、レンズ中心部のアフォーカル倍率をMc、レンズ周縁部のアフォーカル倍率をMmとしたときに、
Mc/Mm>1
であることを特徴とする請求項10に記載の照明装置。 - 前記発光素子は発光ダイオードであり、前記結合光学系はカップリングレンズであり、前記集合光学系はコンデンサレンズであることを特徴とする請求項1から11に記載の照明装置。
- 請求項1から12のいずれか1項に記載の照明装置の前記被照明面に光変調手段を配置して構成されることを特徴とする光変調装置。
- 前記結合光学系と前記光変調手段との間に、前記発光素子の出射光を一方向の偏光に揃える偏光変換素子を有することを特徴とする請求項13に記載の光変調装置。
- 請求項1から12のいずれか1項に記載の照明装置を搭載した投射型表示装置であって、
前記光源は、それぞれが単体で1色の色光を出射可能で、出射する色光が互いに異なる前記発光素子を3種類以上備え、
前記発光素子から時間順次に出射される各色光の出射タイミングに同期して時分割される光変調手段と、
前記光変調手段により変調された光を投射する投射手段とを有することを特徴とする投射型表示装置。 - 請求項1から12のいずれか1項に記載の照明装置を搭載した投射型表示装置であって、
前記光源は、互いに異なる色の色光を出射可能な前記発光素子を複数有する面光源をなし、
前記発光素子から出射される各色光を変調する複数の光変調手段と、
前記光変調手段により変調された色光を合成する色合成手段と、
前記色合成手段により合成された光を投射する投射手段とを有することを特徴とする投射型表示装置。 - 前記結合光学系と前記光変調手段との間に、前記発光素子の出射光を一方向の偏光に揃える偏光変換素子を有することを特徴とする請求項15又は16に記載の投射型表示装置。
- 前記光変調手段は、反射型液晶装置であることを特徴とする請求項17に記載の投射型表示装置。
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2006
- 2006-06-13 JP JP2006163352A patent/JP2007333856A/ja not_active Withdrawn
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