JP2007332531A - アルミナ繊維集合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミナ短繊維から成るアルミナ繊維集合体であって、アルミナ短繊維の直径が拡径化されてアルミナ短繊維の飛散が抑制されたアルミナ繊維集合体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】平均繊維径が4.0〜10.0μmであり且つ最低繊維径が3.0μm以上であるアルミナ短繊維から成るアルミナ繊維集合体。斯かるアルミナ繊維集合体は、塩基性塩化アルミニウム、硅素化合物、有機重合体および水を含有する紡糸液をブローイング法で紡糸し、得られたアルミナ短繊維前駆体の集合体を焼成するアルミナ繊維集合体の製造方法において、前記の紡糸液として、アルミニウムと硅素の比がAl23とSiO2の重量比に換算して99:1〜65:35、塩基性塩化アルミニウムの濃度が180〜200g/L、有機重合体の濃度が20〜40g/Lである紡糸液を使用するアルミナ繊維集合体の製造方法によって得ることが出来る。
【選択図】なし

Description

本発明はアルミナ繊維集合体に関する。
アルミナ繊維集合体は、その優れた耐熱性を活かし、アルミナ繊維ブラケット等に加工されて断熱材などとして使用されている。斯かるアルミナ繊維ブラケットは例えば次の様な方法で製造することが出来る。
すなわち、塩基性塩化アルミニウム、硅素化合物、有機重合体および水を含有する紡糸液をブローイング法で紡糸し、得られたアルミナ短繊維前駆体の集合体(積層シート)を必要に応じてニードリングを施した後に焼成する。そして、焼成工程において、揮発分が除去されると共にアルミナとシリカの結晶化が進行しアルミナ繊維に変換される。その結果、アルミナ短繊維から成るアルミナ繊維集合体が得られる。斯かる製造方法は、一般に前駆体繊維化法と呼ばれる。
ところで、アルミナ短繊維の直径が小さい場合は、アルミナ短繊維が飛散し易く、取り扱い性が悪化すると共に作業環境衛生上も好ましくない。すなわち、直径が数μm以下の繊維は呼吸を通じて人体の肺胞に入り易いなどの問題が指摘されている。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、その目的は、アルミナ短繊維から成るアルミナ繊維集合体であって、アルミナ短繊維の直径が拡径化されてアルミナ短繊維の飛散が抑制されたアルミナ繊維集合体およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、アルミナ短繊維の直径は使用する紡糸液の性状により変化し、特定性状の紡糸液の使用し、且つ、紡糸条件を最適化することにより、繊維径が大きく且つ繊維径分布が小さいアルミナ短繊維が得られるとの知見を得、本発明の完成に到った。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、そのの要旨は、平均繊維径が4.0〜10.0μmであり且つ最低繊維径が3.0μm以上であるアルミナ短繊維から成ることを特徴とするアルミナ繊維集合体に存する。
本発明によれば、アルミナ短繊維から成るアルミナ繊維集合体であって、アルミナ短繊維の直径が拡径化されてアルミナ短繊維の飛散が抑制されたアルミナ繊維集合体が提供される。斯かるアルミナ繊維集合体は、ハンドリングの際に繊維の飛散が少なく、取り扱い性上および作業環境衛生上の点で優れる。従って、本発明の工業的価値は顕著である。
以下、本発明を詳細に説明する。先ず、説明の便宜上、本発明に係るアルミナ繊維集合体の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、塩基性塩化アルミニウム、硅素化合物、有機重合体および水を含有する紡糸液をブローイング法で紡糸し、得られたアルミナ短繊維前駆体の集合体を焼成する方法(前駆体繊維化法)である。そして、主として、紡糸液の調製工程、紡糸工程、焼成工程より成り、必要に応じ、紡糸工程と焼成工程との間にニードリング工程が設けられる。
<紡糸液の調製工程>
塩基性塩化アルミニウム;Al(OH)3-XClxは、例えば、塩酸または塩化アルミニウム水溶液に金属アルミニウムを溶解させることにより調製することが出来る。上記の化学式におけるXの値は、通常0.45〜0.54、好ましくは0.50〜0.53である。硅素化合物としては、シリカゾルが好適に使用されるが、その他にはテトラエチルシリケートや水溶性シロキサン誘導体などの水溶性硅素化合物を使用することも出来る。有機重合体としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子化合物が好適に使用される。これらの重合度は、通常1000〜3000である。
本発明においては、前記の紡糸液として、アルミニウムと硅素の比がAl23とSiO2の重量比に換算して99:1〜65:35、塩基性塩化アルミニウムの濃度が180〜200g/L、有機重合体の濃度が20〜40g/Lである紡糸液を使用することが重要である。
硅素化合物の量が上記の範囲よりも少ない場合は、短繊維を構成するアルミナがα−アルミナ化し易く、しかも、アルミナ粒子の粗大化による短繊維の脆化が起こり易い。一方、硅素化合物の量が上記の範囲よりも多い場合は、ムライト(3Al23・2SiO2)と共に生成するシリカ(SiO2)の量が増えて耐熱性が低下する。Al23とSiO2の重量比に換算したアルミニウムと硅素の比は、通常99:1〜65:35、好ましくは99:1〜70:30、更に好ましくは98:2〜72:28である。
塩基性塩化アルミニウムの濃度が180g/L未満の場合または有機重合体の濃度が20g/L未満の場合は、何れも、適性な粘度が得られずに繊維径が小さくなる。すなわち、紡糸液中の遊離水が多すぎる結果、ブローイング法による紡糸の際の乾燥速度が遅く、延伸が過度に進み、紡糸された前駆体繊維の繊維径が変化し、繊維径が大きく且つ繊維径分布が小さい短繊維が得られない。しかも、塩基性塩化アルミニウムの濃度が180g/L未満の場合は、生産性が低下する。一方、塩基性塩化アルミニウムの濃度が200g/Lを超える場合または有機重合体の濃度が40g/Lを超える場合は、何れも、粘度が高すぎて紡糸液にはならない。塩基性塩化アルミニウムの好ましい濃度は185〜195g/Lであり、有機重合体の好ましい濃度は30〜40g/Lである。
上記の紡糸液は、塩基性塩化アルミニウム水溶液に硅素化合物および有機重合体を添加し、塩基性塩化アルミニウム及び有機重合体の濃度が上記の範囲となる様に濃縮することによって調製される。紡糸液の常温における粘度は通常1〜1000ポイズ、好ましくは10〜100ポイズである。
<紡糸>
紡糸(紡糸液の繊維化)は、高速の紡糸気流中に紡糸液を供給するブローイング法によって行われ、これにより、長さが数十mm〜数百mmのアルミナ短繊維前駆体が得られる。
上記の紡糸の際に使用する紡糸ノズルの構造は、特に制限はないが、例えば、欧州特許第495466号公報(日本特許第2602460号公報)に記載されている様な、エアーノズルより吹き出される空気流と紡糸液供給ノズルより押し出される紡糸液流とは並行流となり、しかも、空気の並行流は充分に整流されて紡糸液と接触する構造のものが好ましい。この場合、紡糸ノズルの直径は通常0.1〜0.5mmであり、紡糸液供給ノズル1本当りの液量は、通常1〜120ml/h、好ましくは3〜50ml/hであり、エアーノズルからのスリット当たりのガス流速は通常40〜200m/sである。
上記の様な紡糸ノズルによれば、紡糸液供給ノズルより押し出される紡糸液は、スプレー状(霧状)となることなく充分に延伸され、繊維相互で融着し難いので、紡糸条件を最適化することにより、繊維径分布の狭い均一なアルミナ繊維前駆体を得ることが出来る。
また、紡糸に際しては、先ず、水分の蒸発や紡糸液の分解が抑制された条件下において、紡糸液から十分に延伸された繊維が形成され、次いで、この繊維が速やかに乾燥されることが好ましい。そのためには、紡糸液から繊維が形成されて繊維捕集器に到達するまでの過程において、雰囲気を水分の蒸発を抑制する状態から水分の蒸発を促進する状態に変化させることが好ましい。そのため、紡糸液が空気流と接触を開始する付近の温度を10〜200℃、繊維捕集器付近の空気流の温度を40〜50℃、相対湿度を30%未満とするのが好ましい。
紡糸液から十分に延伸された繊維が形成されるべき段階で雰囲気の温度が高過ぎる場合は、水分の急激な蒸発その他により、十分に延伸された繊維が形成し難く、また、形成された繊維に欠陥が生じて最終的に取得される無機酸化物繊維が脆弱化する。一方、蒸発を抑制すべく低温または高湿度雰囲気中で紡糸液から繊維を形成した場合は、繊維形成後も引続いて同じ雰囲気であるため、繊維が相互に付着したり、弾性回復により液滴化してショットを生じ易いので好ましくない。
アルミナ短繊維前駆体の集合体は、紡糸気流に対して略直角となる様に金網製の無端ベルトを設置し、無端ベルトを回転させつつ、これにアルミナ短繊維前駆体を含む紡糸気流を衝突させる構造の集積装置により連続シート(薄層シート)として回収することが出来る。
上記の集積装置より回収された薄層シートは、連続的に引出して折畳み装置に送り、所定の幅に折り畳んで積み重ねつつ、折り畳み方向に対して直角方向に連続的に移動させることにより積層シートにすることが出来る。これにより、薄層シートの幅方向の両端部は、形成される積層シートの内側に配置されるため、積層シートの目付け量がシート全体に亘って均一となる。上記の折畳み装置としては、欧州公開特許第971057号公報(日本公開特許2000−80547号公報)に記載のものを使用することが出来る。
<ニードリング工程>
アルミナ短繊維前駆体の集合体(積層シート)にニードリングを施すことにより、厚さ方向にも配向された機械的強度の大きいアルミナ繊維集合体とすることが出来る。ニードリングの打数は通常1〜50打/cm2であり、一般に打数が多いほど得られるアルミナ繊維集合体の嵩密度と剥離強度が大きくなる。
<焼成工程>
焼成は、通常500℃以上、好ましくは700〜1400℃の温度で行なう。焼成温度が500℃未満の場合は結晶化が不十分なため強度の小さい脆弱なアルミナ短繊維しか得られず、焼成温度が1400℃を超える場合は繊維の結晶の粒成長が進行して強度の小さい脆弱なアルミナ短繊維しか得られない。
次に、本発明のアルミナ短繊維集合体について説明する。本発明のアルミナ繊維集合体は、例えば、前述の様な製造方法で得られ、構造的にはアルミナ短繊維から成る。そして、アルミナ繊維集合体を構成するアルミナ短繊維の繊維径は大きく且つ繊維径分布は小さい。すなわち、本発明のアルミナ繊維集合は、アルミナ短繊維の平均繊維径が4.0〜10.0μmであり且つ最低繊維径が3.0μm以上であるという特徴を有する。アルミナ短繊維の平均繊維径の下限は、好ましくは4.0μm、更に好ましくは5.0μmである。また、アルミナ短繊維の平均繊維径は、好ましくは5.0〜8.0μm、更に好ましくは6.0〜8.0μmである。
繊維径が小さいものが多くなると繊維が飛散し易く、取り扱い性が悪化すると共に作業環境衛生上も好ましくない。また、繊維径が大き過ぎると、一般に、アルミナ短繊維の集合体の断熱性や弾力性などが低下するので好ましくない。以上の度数分布は、後述する繊維径分布の測定方法に従って測定した値を意味する。なお、ここで得られるアルミナ短繊維の長さは、通常10〜500mmである。
本発明のアルミナ繊維集合体は、上記の様な特徴を有するが故に、例えばアルミナ繊維ブランケットの製造工程などにおけるハンドリングの際に繊維の飛散が少なく、取り扱い性上および作業環境衛生上の点で優れる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の諸例において、アルミナ単繊維の繊維径分布の測定は次に示す手順で行なった。
<繊維径分布の測定方法>
(1)アルミナ繊維マットからピンセットにより耳掻き1杯程度の量の繊維を摘み取る。
(2)走査型電子顕微鏡(SEM)観察用試料台に貼ったカーボン製の導電テープの上に上記(1)で摘み取った繊維をなるべく重ならない様に載せる。
(3)上記(2)の繊維表面に導電性を持たすべく、試料表面に白金−パラジウム膜を1〜3nmの厚さで蒸着する。
(4)蒸着した分析試料をSEMの測定室に入れ、繊維径を計測するのに適当な倍率で観察し、観察像を写真撮影する。装置としては、日本電子社製の走査型電子顕微鏡「JSM−6320F」を使用し、観察条件は、加速電圧15KV、ワークディスタンス(WD)15mmを採用した。また、倍率1000〜3000の範囲から適宜選択した。
(5)上記(4)で撮影したSEM写真からノギス又は直定規で0.1mm単位まで測りとる。そして、任意に合計100本の繊維径を測定する。
(6)次式により平均繊維径を計算する。この際、計算値は、小数点以下2桁を四捨五入して、小数点以下1桁に丸める。
(7)なお、ここでは、繊維径の度数分布の傾向からみて下限の繊維径に疑義が生じた場合は、測定を通常2〜4回繰り返し、度数分布が平均1%以上の径を最低繊維径とする。
[数1]
平均繊維径(μm)={100点の合計測定値/(100×観察倍率)}×1,000
実施例1:
<紡糸液の調製>
先ず、アルミニウム濃度が165g/Lの塩基性塩化アルミニウム;Al(OH)3-XClx(X=0.51)の水溶液1.0L当たり20重量%シリカゾル溶液606g、5重量%ポリビニルアルコール(重合度1700)水溶液608gを添加して混合した後、50℃で減圧濃縮し、紡糸液を得た。紡糸液の粘度は60ポイズ(25℃における回転粘度計による測定値)、アルミニウムと硅素の比(Al23とSiO2の重量比)は72.0:28.0、塩基性塩化アルミニウムの濃度は190g/L、有機重合体の濃度は35.0g/Lであった。
<紡糸>
上記の紡糸液をブローイング法で紡糸した。紡糸ノズルとしては、欧州特許第495466号公報(日本特許第2602460号公報)図6に記載されたものと同様の構造の紡糸ノズルを使用した。そして、紡糸は、紡糸液供給ノズルの直径0.3mm、紡糸液供給ノズル1本当りの液量5ml/h、空気流速(エアーノズルのスリット部):54m/s(圧力:2kg/cm2 、温度:18℃、相対湿度40%)の条件で行った。また、集綿に際しては、高速空気流に並行流で乾燥した150℃の温風をスクリーンに導入することにより、繊維捕集器付近の空気流を温度40℃、相対湿度20%に調節した。そして、紡糸気流に対して略直角となる様に金網製の無端ベルトを設置し、無端ベルトを回転させつつ、これにアルミナ短繊維前駆体を含む紡糸気流を衝突させる構造の集積装置により連続シート(薄層シート)として回収した。
集積装置より回収された薄層シートは、連続的に引出して折畳み装置に送り、所定の幅に折り畳んで積み重ねつつ、折り畳み方向に対して直角方向に連続的に移動させることにより積層シートにした。上記の折畳み装置としては、欧州公開特許第971057号公報(日本公開特許2000−80547号公報)に記載されたものと同様の構造の折畳み装置を使用した。
<アルミナ繊維集合体の製造>
上記の積層シート(アルミナ短繊維前駆体の集合体)にニードリングを施した後、1250℃で1時間空気中で焼成しアルミナ繊維集合体を得た。上記のニードリングはニードルパンチング機械により8回/cm2パンチングして行なった。得られたアルミナ繊維集合体の構成アルミナ短繊維の繊維径分布を測定した結果を表1に示す。平均繊維径は6.9μm、最低繊維径は5.2μmであった。
実施例2:
<紡糸液の調製>
先ず、アルミニウム濃度が165g/Lの塩基性塩化アルミニウム;Al(OH)3-XClx(X=0.51)の水溶液1.0L当たり20重量%シリカゾル溶液606g、5重量%ポリビニルアルコール(重合度1700)水溶液608gを添加して混合した後、50℃で減圧濃縮し、紡糸液を得た。紡糸液の粘度は40ポイズ(25℃における回転粘度計による測定値)、アルミニウムと硅素の比(Al23とSiO2の重量比)は72.0:28.0、塩基性塩化アルミニウムの濃度は180g/L、有機重合体の濃度は33.2g/Lであった。
<紡糸およびアルミナ繊維集合体の製造>
実施例1と同様に行なった。得られたアルミナ繊維集合体の構成アルミナ短繊維の繊維径分布を測定した結果を表1に示す。平均繊維径は4.9μm、最低繊維径は3.3μmであった。
比較例1:
<紡糸液の調製>
アルミニウム濃度が75g/Lの塩基性塩化アルミニウム;Al(OH)3-XClx(X=0.56)の水溶液1.0L当たり20重量%シリカゾル溶液276g、5重量%ポリビニルアルコール(重合度1700)水溶液315gを添加して混合した後、50℃で減圧濃縮し、紡糸液を得た。紡糸液の粘度は40ポイズ(25℃における回転粘度計による測定値)、アルミニウムと硅素の比(Al23とSiO2の重量比)は72.0:28.0、塩基性塩化アルミニウムの濃度は160g/L、有機重合体の濃度は33.6g/Lであった。
<紡糸およびアルミナ繊維集合体の製造>
実施例1と同じ紡糸ノズルを使用した。そして、紡糸は、紡糸液供給ノズルの直径0.3mm、紡糸液供給ノズル1本当りの液量5ml/h、空気流速(エアーノズルのスリット部):54m/s(圧力:2kg/cm2 、温度:18℃、相対湿度40%)の条件で行った。また、集綿に際しては、高速空気流に並行流で乾燥した90℃の温風をスクリーンに導入することにより、繊維捕集器付近の空気流を温度35℃、相対湿度30%に調節した。そして、実施例1と同じ集綿装置、集積装置により連続シート(薄層シート)として回収した。得られたアルミナ繊維集合体の構成アルミナ短繊維の繊維径分布を測定した結果を表1に示す。平均繊維径は6.6μm、最低繊維径は2.2μmであった。
比較例2:
<紡糸液の調製>
アルミニウム濃度が165g/Lの塩基性塩化アルミニウム;Al(OH)3-XClx(X=0.51)の水溶液1.0L当たり20重量%シリカゾル溶液606g、5重量%ポリビニルアルコール(重合度1700)水溶液260gを添加して混合した後、50℃で減圧濃縮し、紡糸液を得た。紡糸液の粘度は8ポイズ(25℃における回転粘度計による測定値)、アルミニウムと硅素の比(Al23とSiO2の重量比)は72.0:28.0、塩基性塩化アルミニウムの濃度は190g/L、有機重合体の濃度は15.0g/Lであった。
<紡糸およびアルミナ繊維集合体の製造>
実施例1と同様に行なった。得られたアルミナ繊維集合体の構成アルミナ短繊維の繊維径分布を測定した結果を表1に示す。平均繊維径は2.3μm、最低繊維径は0.4μmであった。
比較例3:
<紡糸液の調製>
アルミニウム濃度が165g/Lの塩基性塩化アルミニウム;Al(OH)3-XClx(X=0.51)の水溶液1.0L当たり20重量%シリカゾル溶液606g、5重量%ポリビニルアルコール(重合度1700)水溶液550gを添加して混合した後、50℃で減圧濃縮し、アルミニウムと硅素の比(Al23とSiO2の重量比)を72.0:28.0、塩基性塩化アルミニウムの濃度を210g/L、有機重合体の濃度を35.0g/Lに調節した。しかしながら、得られた組成物は濃縮段階で固化状態を呈して紡糸液とならなかった。
比較例4:
<紡糸液の調製>
アルミニウム濃度が165g/Lの塩基性塩化アルミニウム;Al(OH)3-XClx(X=0.51)の水溶液1.0L当たり20重量%シリカゾル溶液606g、5重量%ポリビニルアルコール(重合度1700)水溶液868gを添加して混合した後、50℃で減圧濃縮し、アルミニウムと硅素の比(Al23とSiO2の重量比)を72.0:28.0、塩基性塩化アルミニウムの濃度を190g/L、有機重合体の濃度を50.0g/Lに調節した。しかしながら、得られた組成物は濃縮段階で粘度が高くなり過ぎ、回転粘度計による適切な粘度測定が不可能な状態であり、紡糸できる性状ではなかった。
Figure 2007332531
参考例1:
従来のアルミナ繊維の平均繊維径は一般的に2〜5μmであるが、3社の市販のアルミナ繊維について分析を行った。その結果は表2に示す通りであった。
Figure 2007332531

Claims (6)

  1. 平均繊維径が4.0〜10.0μmであり且つ最低繊維径が3.0μm以上であるアルミナ短繊維から成ることを特徴とするアルミナ繊維集合体。
  2. 最低繊維径が4.0μm以上であるアルミナ短繊維から成る請求項1に記載のアルミナ繊維集合体。
  3. 最低繊維径が5.0μm以上であるアルミナ短繊維から成る請求項1に記載のアルミナ繊維集合体。
  4. 平均繊維径が5.0〜8.0μmであるアルミナ短繊維から成る請求項1〜3の何れかに記載のアルミナ繊維集合体。
  5. 平均繊維径が6.0〜8.0μmであるアルミナ短繊維から成る請求項1〜3の何れかに記載のアルミナ繊維集合体。
  6. アルミナ短繊維の組成が、Al23とSiO2の重量比で99:1〜65:35である請求項1〜5の何れかに記載のアルミナ繊維集合体。
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