JP2007332100A - 貼付剤用支持体及び貼付剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】着色された支持体層を有し、かつ、伸縮性、風合、触感等の特性の優れた安価な貼付剤と、このような貼付剤を可能とする貼付剤用支持体とを提供する。
【解決手段】通気性と柔軟性とを有する、着色された貼付剤用支持体であって、少なくとも片方の面全体に、目視による識別が不能な大きさの着色部が多数設けられているとともに、該着色部同士が非着色部によって隔てられている貼付剤用支持体。
【選択図】図1

Description

本発明は、薬効成分を有する粘着薬剤からなる層が支持体層によって支持されてなる貼付剤に関する。
支持体層の片面に経皮消炎鎮痛剤や湿布剤(温湿布や冷湿布)などの薬効成分を含む粘着性組成物からなる粘着性薬剤層を設けた貼付剤は、家庭薬なども含め広く用いられている(特許文献1)。
これら貼付剤の多くは、皮膚に貼り付けたときに違和感を与えないよう、たとえば、うすだいだい色(ペールオレンジあるいは肌色とも云う)等に、ビーム染色によって染色された支持体を用いてきた。図5にはこのような従来の貼付剤の断面について、モデル的に示す。図5に示した離型フィルムは使用に際しては粘着性薬剤層から剥がして用いる。
一方、貼付剤は皮膚に貼られて用いられるため、その支持体は、編織布または不織布などの通気性と柔軟性とを有する素材からなり、かつ、肘、膝等への貼付にも適応できるよう、柔軟性においては、伸縮性も重要なファクターとして求められていた。
ここで、支持体としては、ポリエステルの捲縮糸からなり、水流交絡法により製造された不織布が、安価で、かつ、薄くても充分な強度と、通気性及び柔軟性を備えるものとして広く用いられるようになったが、貼付剤として、例えば肘、膝に貼付したときの皮膚の引きつり感をより軽減できるよう、伸縮性の一段の向上が求められていた。
特開平08−119859号公報
本発明は、前記した従来の問題点を改善する、すなわち、着色された支持体層を有し、かつ、伸縮性、風合、触感等の特性の優れた貼付剤と、このような貼付剤を可能とする貼付剤用支持体とを安価に提供することを目的とする。
ここで、本発明者は、これら従来の支持体について詳細に検討を行ったところ、支持体として用いられてきた、捲縮糸からなり、水流交絡法により製造された不織布は高い伸縮性を有するが、染色の過程でその伸縮性が大きく損なわれるとともに、へたりが出て、風合いや触感も低下してしまうことが判り、この結果を基に種々検討を行い、本発明に至った。
すなわち、ビーム染色では、通常は紙管などにロール状に巻かれている貼付剤用支持体の原反をビームと呼ばれる大ロ径の染色用の専用巻芯に巻き返し、染色釜で高温の染色液に浸漬して染色後、洗浄、乾燥の工程を経て、再び巻芯に巻き返す方法が取られている。検討の結果、このようなビーム染色により、支持体は巻き返しにより、縦方向に延伸された状態で、高温染色液に浸漬、洗浄、乾燥処理されるため、縦方向の伸縮性が損なわれると同時に、初期の厚さに比べて薄く引き延ばされるので、風合も硬くなってしまうことが判った。
さらに染色液に浸漬、洗浄後、ビームを洗浄液から引き上げ乾燥する際、長尺の支持体を用いた場合、支持体に含まれた染色液の重みによりビームに巻かれた支持体が弛んで皺が生じてしまう。このように、1つのビームに巻くことができる支持体の長さに制約が生じてしまうため、長尺の支持体を用いることによる、生産性の良い染色処理を行うことができなかった。
さらに、ビーム染色には、厚薄むら、巻きじわ、染めむら等の欠点の回避が困難であるなどの問題もあり、また、ビーム染色は、湿式のバッチ処理であるために、基本的に生産性が極めて低く、そのため不経済であった。
そこで、連続して大量処理できる経済的な方法として、ナイフコート、コンマドクターコート、グラビアコート、リバースコート、グラビアリバースコート、キスリバースコート、ダイレクトダイコート等の塗工機を使用して、支持体表面全面にインクを塗工する方法を試みたが、これらの方法で印刷層を形成すると、支持体自体の風合、触感、伸縮性が著しく損なわれてしまうことが判り、このような欠点を有しない貼付剤用支持体について検討を進めた結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、請求項1に記載の通り、通気性と柔軟性とを有する、着色された貼付剤用支持体であって、少なくとも片方の面全体に、目視による識別が不能な大きさの着色部が多数設けられているとともに、該着色部同士が非着色部によって隔てられていることを特徴とする貼付剤用支持体である。
また、本発明の貼付剤用支持体は、請求項2に記載の通り、請求項1に記載の貼付剤用支持体において、前記支持体層が不織布であることを特徴とする。
また、本発明の貼付剤用支持体は、請求項3に記載の通り、請求項2の貼付剤用支持体において、前記不織布が捲縮糸からなり、水流交絡法により製造されたものであることを特徴とする。
また、本発明の貼付剤用支持体は、請求項4に記載の通り、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の貼付剤用支持体において、前記着色部が設けられた面における前記着色部が、面積比で40%以下となるように設けられていることを特徴とする。
また、本発明の貼付剤用支持体は、請求項5に記載の通り、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の貼付剤用支持体において、前記着色部の大きさが100μm以下であることを特徴とする。
本発明の貼付剤は、請求項6に記載の通り、通気性と柔軟性とを有する、着色された支持体層の一方の面に粘着性薬剤層が形成されてなる貼付剤において、前記支持体層の少なくとも他方の面全体に、目視による識別が不能な大きさの着色部が多数設けられているとともに、該着色部同士が非着色部によって隔てられている貼付剤である。
本発明の貼付剤用支持体によれば、着色による風合いや触感の低下がなく、従来より高い伸縮性が確保されるので、膝や肘などに用いた場合であっても肌の引きつり感がない優れた貼付剤を得ることができる。
また、請求項2に記載の貼付剤用支持体によれば、低コストで薄手の貼付剤用支持体とすることができる。
また、請求項3に記載の貼付剤用支持体によれば、薄手でありながら、強度の高い貼付剤用支持体とすることができる。
また、請求項4に記載の貼付剤用支持体によれば、前記着色部が、面積比で40%以下となるように設けられているため、より高い伸縮性が確保される。
また、請求項5に記載の貼付剤用支持体によれば、着色部の大きさを確実に小さくすることができるので、より高い伸縮性が得られる。
また、請求項6に記載の貼付剤用支持体によれば、より高い伸縮性が得られる。
本発明の貼付剤によれば、着色による風合いや触感の低下がなく、従来より高い伸縮性が確保された支持体を用いることができるので、例えば膝や肘などに用いた場合であっても肌の引きつり感が生じない。
本発明において用いることができる貼付剤用支持体としては、従来から貼付剤用支持体として用いられてきた編織布または不織布などの通気性と柔軟性を有する素材をそのまま用いることができる。
しかし、そのような貼付剤用支持体のなかで、肘や膝等の関節部位に使用した場合の伸縮性能を考慮すると編物あるいは不織布からなることが好ましく、さらに肌に優しい風合、触感がえられることを考慮すると、捲縮繊維を水流交絡法により製造した不織布であることが最も好ましい。用いる繊維としては貼付剤用支持体として一般に用いられている繊維、例えばポリエステル等を用いる。
本発明では、さらに目視による識別が不能な大きさの着色部が多数設けられているとともに、該着色部同士が非着色部によって隔てられている貼付剤用支持体を用いる。ここで、着色部としては、貼付剤としての使用条件での、一般的な目視による識別が不能な大きさであることが必要で、通常100μm以下の大きさとし、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。このような着色部を設けることにより、貼付剤用支持体の柔軟性を低下させることなく貼付剤用支持体を着色することが可能となるとともに、外観において、従来の染色によって着色された貼付剤用支持体と違和感なく、用いることができる。
このような着色部は、例えば、グラビア印刷法で、彫刻線数、版深、及び圧胴硬度と押し込み量を調整することにより、前記の着色部を得ることが可能である。
すなわち、例えば彫刻線数が120線(25.4mm(1インチ)当たりのセル列の本数)や175線のグラビアロールを用いて、貼付剤用支持体に対してインクを用いて印刷を行うことで本発明における着色部を実現することができる。なお、貼付剤用支持体は上述のように例えば不織布であるため、構成する繊維による微妙な凹凸があり、そのため、予め検討を行って、適切な着色部の大きさが得られるように圧胴硬度と押し込み量を選択・設定する。
このような、印刷という乾式方法により、温度履歴や強い応力履歴も殆どなしに着色され、かつ、印刷によりインクによる点状の着色部が形成されることにより、貼付剤用支持体の表面(ないし表面近く)が不連続に着色されるので、着色による影響はほとんど受けずに、貼付剤用支持体が本来有する風合、触感、通気性及び柔軟性、特に伸縮性が充分に維持される。
本発明における着色部の大きさ(平均直径)は100μm以下であると通常の状態で、視認されず、かつ、貼付剤用支持体の伸縮性への影響が小さいので好ましい。
より好ましい大きさは50μm以下である。
貼付用支持体には、その一方の面に経皮消炎鎮痛剤や湿布剤(温湿布や冷湿布)などの薬効成分を含む粘着性組成物からなる粘着性薬剤層が設けられて貼付剤とされるため、前記着色部は、粘着性薬剤層が設けられない他方の面にのみ形成されれば通常は充分であるが、従来の染色による支持体層による貼付剤との違和感をなくす等、両方の面に着色部を形成しても良く、また、このとき、必要に応じて、支持体の目視される表裏の色が異なるように着色部を形成しても良い。
着色部を形成するインクとしては、貼付剤の支持体の着色に適し、粘着性薬剤層の薬効成分を含む粘着性組成物の薬効を損なわないものを適宜選択して用いる。
また、前記インクとしては、前記着色された貼付剤用支持体全体の色より暗色(同系列の色であって濃い色)のインクにより形成されていることが望ましい。すなわち、貼付剤用支持体として所望される色より暗色のインクを用いる。
このように暗色のインクを用いることにより、着色部の大きさは必然的に上記のように小さくても充分に貼付剤用支持体全体を所望の色に着色することができ、かつ、着色部同士が非着色部によって隔てられているようになる。あるいは該着色部同士が、非着色部によって隔てられている状態で、かつ、貼付剤用支持体を所望の色に着色しようとすれば、所望の色より暗色のインクを用いることとなる。
また、このとき、着色部が設けられた面における着色部が、面積比で40%以下となるように設けられていることが好ましく、30%以下となるように設けられていることがさらに好ましい。
着色部が小さくなるとともに着色部同士が非着色部によって隔てられていれば、着色部による貼付体用支持体への物性の影響はより小さくなり、貼付剤用支持体が本来有する風合、触感、通気性及び柔軟性、特に伸縮性がより多く維持される。ここで、例えば、うすだいだい色より暗色である、だいだい色や茶色のインクを用いて白色(無着色)の貼付剤用支持体の着色部を形成することで、うすだいだい色の着色がなされた貼付剤用支持体を得ることができる。
前記のような着色部形成後に、粘着性薬剤層との密着性を向上させるためのアンカーコート層を設けても良く、また、貼付剤用支持体の着色部が形成された面に印刷脱落防止のトップコート層を設けてもよい。また、アンカーコート剤またはトップコート剤とインクとを混合した混合配合物を用いて着色部を形成して、印刷処理と同時にこれら薬剤による効果を同時に得られるようにしてもよい。なお、これらアンカーコート剤及びトップコート剤では例えばゴム成分を配合することで貼付剤用支持体の柔軟性を損なうことを防ぐことができる。
このようにして、得られた着色された本発明に係る貼付剤用支持体は従来の着色された貼付剤用支持体同様に用いることができる。すなわち、本発明に係る貼付剤用支持体の片面に、必要に応じてアンカーコート層を形成した後に、粘着薬剤層、離型フィルムを積層し、所定の大きさに裁断して貼付剤を得る。
このようにして得られた貼付剤を図1にモデル的に示す。図1(a)は通気性と柔軟性とを有する、着色された貼付剤用支持体であって、両方の面全体に、目視による識別が不能な大きさの着色部が多数設けられているとともに、該着色部同士が非着色部によって隔てられている貼付剤用支持体を用いた貼付剤の一例の断面を示すモデル図であり、また、図1(b)は一方の面全体に、目視による識別が不能な着色部が多数設けられている着色された貼付剤用支持体を用いた貼付剤の一例の断面を示すモデル図である。なお、前者の場合、貼付剤用支持体の両面が着色されているために、従来の染色による着色された貼付剤用支持体との差異がほとんどなく、従来からの使用者には違和感を与えないと云う効果を奏する。
従来から貼付剤用支持体として用いられていたポリエステル製捲縮糸からなり、水流交絡法により製造された不織布A(目付80g/m)の一方の面に対して、グラビア印刷法によって印刷を行った。
原インクとしては、サカタインクス社製インクXWS−400及びJWL−02(これらは、うすだいだい色より濃度の高い茶色ないし褐色に視認されるインクである)を用い、同社製W希釈剤1を用いて希釈して使用濃度を4重量%とし(このときの色は目標(所望)の貼付剤用支持体の色(うすだいだい)よりも暗色(濃色)である)、彫刻線数:ヘリオ175線、版深:30μm、及び、圧胴押込量:4mm(圧胴硬度:70度(JIS K 6301準拠))の条件、及び、原インクの使用濃度を3重量%とし(目標の貼付剤用支持体の色よりも暗色である)、胴押込量を3mmにそれぞれ変更した条件で、それぞれ印刷を行い、所望のうすだいだい色に着色された2種類の貼付剤用支持体を得た。
これら貼付剤用支持体について、前記不織布Aを用いて従来のビーム染色法で同色のうすだいだい色に着色してなる貼付剤用支持体、及び、前記不織布Aをグラビアコート法によって着色して作成してなる貼付剤用支持体とともに、着色部の目視識別、色調、風合い、触感、通気性、伸縮性について評価を行った。
着色部の状態(着色部の状態識別)については着色済み支持体から30cm離れた位置から目視観察をして点状に形成されている着色部が大きいために、着色部が形成されていることが観察された場合には「×」と評価し、また、顕微鏡観察を行い着色部同士が非着色部によって隔てられておらず、連続した着色面状態となっている場合は、その着色面内に非着色部が点在する場合であっても、やはり「×」と評価した。
そして、着色部が小さいために目視による識別が不能であるために観察者が着色部が設けられた面全体が均一に着色されているとして判断し、かつ、顕微鏡観察によって着色部同士が非着色部によって隔てられている場合には「○」として評価し、「○」とするか、あるいは、「×」とするかの判断が困難な中間的な状態を「△」として評価した。
色調は色差計(日本電色工業社製 Σ80)で測定した結果、市販品で用いられている、従来の染色法によって染色を行ったうすだいだい色の貼付剤用支持体との色差ΔEが3.0以下の場合を使用者に違和感を与えることがないので良好であるとして「○」、3.0を越える場合を色の差が大きすぎるとして「×」として、それぞれ評価した。
貼付剤用支持体としての柔らかさの目安として風合いについて評価を行った。風合いはJIS L 1096:1999 8.19.1 A法(カンチレバー法)に準拠して測定し、斜面に接触する移動距離が50mm以下の場合を充分な柔らかさであるとして「○」、50mmを越える場合を柔らかさが不充分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
通気性はJIS L 1096:1999 8.27.1 A法(フラジール形法)で測定し、結果が140cm/cm・sec以上であったとき、充分な通気性があるとして「○」と評価し、140cm/cm・sec未満のときを不充分として「×」として評価した。
伸縮性は不織布の製造時の長さ方向(流れ方向)の50%伸張時応力(伸びやすさ)と、50%伸張回復率(伸び後の回復しやすさ)によって評価した。サンプルとしては、着色後の貼付剤用支持体を50mm×300mmの大きさとし(このときのサンプルの長辺方向が上記の不織布の製造時の長さ方向に一致)、定伸張引張試験器を用い、つかみ間隔200mm、引張速度200mm/分で、50%伸張時の応力、すなわち、50%伸張時応力を測定し、その値が30N/50mm未満の場合を充分な伸び性があるとして「○」、30N/50mm以上60N/50mm未満の場合を伸び性が不充分であるとして「△」、さらに60N/50mm以上の場合を伸び性が不充分であるとして「×」として、それぞれ評価した。
一方、50%伸張回復率は上記での50%伸張(このときの伸張処理長さは100mm)の後、直ちに同じ速度で原点(つかみ間隔200mm)まで戻す。
このとき、つかみ間隔の間の部分のサンプルは完全には回復されず、延伸されて長くなったままとなる。このときの延伸された長さと伸張処理長さから、50%伸張回復率(サンプルの回復率)を、次式(1)で求める。
[数1]
50%伸張回復率=(伸張処理長さ(100mm)−延伸された長さ(mm))÷伸張処理長さ(100mm)×100(%) ……(1)
上記式(1)で求められる50%伸張回復率が40%以上であるときを充分な伸張回復率であるとして「○」、30%以上40%未満の場合を不充分であるとして「△」、さらに30%未満を不充分として「×」として評価した。
貼付剤用支持体を用いて貼付剤として実際に使用したときの使用感として、貼り付け時の取り扱い性、及び、貼付後の使用感についてモニターテストを行った。
貼付剤用支持体の貼付剤への加工は、市販の貼付剤と同様にして行った。
すなわち、粘着性薬剤層(薬効成分は配合していない)を形成する粘着性組成物としては、一般的なイソプレンゴムをベースとするものであって、イソプレンゴム37重量部、エステルガムを30重量部、ポリブテン8重量部、及び、亜鉛華22重量部をニーダーにて混練して調製したものを用いた。
このような粘着性組成物を支持体の一方の面(着色部を形成しなかった面)にカレンダーを用いて、目付で200g/mとなるよう塗布したのち、粘着性組成物に離型フィルムを積層し、次いで大きさ10cm×7cmに切断して、実施例及び比較例に係る貼付剤を得た。また、従来の染色によって着色された貼付剤用支持体の一面にも同様にして、粘着性組成物と離型フィルムとを積層して従来例の貼付剤(上記と同じ大きさに切断)を得た。
これら貼付剤について、最初に従来例の貼付剤を、次いで、実施例及び比較例の計6種の貼付剤をランダムな順番で順次、計6種、10人のモニターの右肘に貼り、その状態で5回の肘の曲げ伸ばしを行った後、剥がし、次いで次の貼付剤を貼り、再度肘の曲げ戻し評価を行うということを繰り返し、そのときの貼りやすさ、肘を曲げ伸ばししたときの皮膚の引き連れや違和感を、最初に貼付した従来例の貼付剤での結果を官能的に比較しながら評価した。
すなわち、貼りやすさ、および、肘を曲げ伸ばししたときの皮膚の引き連れや違和感がそれぞれ最初に貼付した従来例の貼付剤での結果と同様であれば「1」、改善していれば「2」、また、劣っていれば「0」としてそれぞれ評価し、これら評価を平均し、その値が1.5以上であれば優れているとして「○」、0.9以上1.5未満を従来並として「△」、また、0.9未満を劣っているとして「×」としてそれぞれ評価した。
また、着色部の大きさは、顕微鏡で観察して、300μm×300μmの範囲で顕微鏡写真をカラー撮影し、得られた写真を目視観察して、その範囲における個々の着色部(不定形)を目視で、同面積の円に換算としたときのその直径を相加平均して、算出した。また、上記範囲の総面積におけるこれら円の面積の総和の比を着色部が設けられた面における前記着色部の面積比として算出した。
ここで、表1における実施例1の貼付剤用支持体について、顕微鏡を用いてカラー撮影した写真を図2(減色し、グレー化してある)に、同一のカラー写真から赤色成分だけを取り出し、強調するデータ処理を行った後の写真を図3(写真中黒く見える部分(スケール表示部分を除く)が着色部分である)、及び、図2の写真のオレンジないしだいだい色に視認される箇所を円、ないし、楕円で囲んだ状態を図4に示す。
これら図3及び図4より、この実施例1の貼付剤用支持体に着色部が多数設けられているとともに、該着色部同士が非着色部によって隔てられていることが理解される。
これら評価結果を表1に示す。
表1により、本発明に係る貼付剤用支持体では、色調、風合、触感、通気性、および、伸縮性のすべてに優れていることが判る。さらに本発明に係る貼付剤用支持体を用いた貼付剤で、従来の染色による着色された貼付剤用支持体を用いた貼付剤、及び、貼付剤用支持体を用いた貼付剤との比較において優れた使用感が得られることが判る。
本発明の貼付剤用支持体によれば、色調、風合、触感、通気性、および、伸縮性のすべてに優れた貼付剤用支持体、及び、使用感の優れた貼付剤が、低コストで、容易に作製することができ、このとき、廃水処理や乾燥等の手間も不要とすることができるので、従来の貼付剤用支持体と置き換えて用いることができる。
本発明の貼付剤用支持体(両面に着色部が形成されている)を用いた貼付剤の断面をモデル的に示した図である。 実施例1の貼付剤用支持体について、顕微鏡を用いてカラー撮影した写真(グレー化してある)である。 図2と同一のカラー写真から赤色成分だけを取り出し、かつ、その赤色成分を強調するデータ処理を行った後の写真(グレー化してある)である。 図3と同一のカラー写真について、視認観察し、オレンジ色ないし橙色に視認される部分を円および楕円で囲んだ状態を示す写真(グレー化してある)である。 従来技術に係る貼付剤の断面をモデル的に示した図である。

Claims (6)

  1. 通気性と柔軟性とを有する、着色された貼付剤用支持体であって、少なくとも片方の面全体に、目視による識別が不能な大きさの着色部が多数設けられているとともに、該着色部同士が非着色部によって隔てられていることを特徴とする貼付剤用支持体。
  2. 前記支持体層が不織布であることを特徴とする請求項1に記載の貼付剤用支持体。
  3. 前記不織布が捲縮糸からなり、水流交絡法により製造されたものであることを特徴とする請求項2の貼付剤用支持体。
  4. 前記着色部が設けられた面における前記着色部が、面積比で40%以下となるように設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の貼付剤用支持体。
  5. 前記着色部の大きさが100μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の貼付剤用支持体。
  6. 通気性と柔軟性とを有する、着色された支持体層の一方の面に粘着性薬剤層が形成されてなる貼付剤において、
    前記支持体層の少なくとも他方の面全体に、目視による識別が不能な大きさの着色部が多数設けられているとともに、該着色部同士が非着色部によって隔てられていることを特徴とする貼付剤。
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