JP2007331588A - サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵感の悪化を伴うことなく、効果的に車両の片流れ現象を防止する。
【解決手段】車両に車幅方向の横力W2が作用する場合には、サスペンション装置の上下方向部材6と車体7との取り付け部分で、上下方向部材の上端6を太い矢で示すように移動させて、上下方向部材6の取り付け姿勢を右側および左側でそれぞれ変化させることにより、車輪1のキャンバ角θまたはキャスタ角λの少なくとも一方を変化させて前記横力W2に対抗する。
【選択図】図9

Description

本発明は、路面にカントが設けられている等の事情により、直進走行中の車両に車幅方向の横力が作用して生じる、いわゆる車両の片流れ現象を防止する技術に関するものである。
高速道路等の走行路面には通常、雨水等の水捌けをよくするために、路面中央部を高くして、路側部を低くする1〜3%の横断勾配(カント)が設けられている。このように路面にカントが設けられていると、直進路であっても車両には、路側部に向かう横力が作用することになる。この横力は車両重量を路面の横断勾配に平行な分力および垂直な分力に分解したときの前者であり、車両重量よりも遥かに小さな力である。
この横力は短距離の直進道路にあっては問題とならないが、長距離区間に亘ってカントを施した直進道路を走行する車両にあっては、上述した横力によって車両が路側部に向けて旋回する、いわゆる車両の片流れ現象が顕在化するため、運転者は僅かにステアリングホイール等の操舵装置を路面中央部に向けて切り直進走行を維持しようとする。この場合、運転者には徐々に疲労が蓄積するなどの問題が生じる。
このような車両の片流れ現象を解消するため本願出願人は先に、特許文献1に記載の技術を提案している。
特許文献1に記載された車両のステアリング装置は、路面カントによるステアリングホイールの回転トルクを相殺するために、錘をステアリングホイールに取り付け、ステアリングホイール系全体の重心点をその回転中心から所定量だけずらし、錘からステアリングホイールに回転モーメントを入力する。そして、この回転モーメントを前記回転トルクと等しく逆向きにすることで、車両の片流れ現象を防止するようにしたものである。
特開平7−291134号公報
しかし、上記従来のような車両のステアリング装置にあってはなおも、以下に説明するような問題を生ずる。つまり、操舵感をよくするためステアリングホイールは軽量化が望ましいところ、上述したようにステアリングホイール錘を取り付けるとステアリングホイールの軽量化を図ることができず、かえって操舵感が悪化してしまう。
本発明は、上述の実情に鑑み、操舵感の悪化を伴うことなく、効果的に車両の片流れ現象を防ぐことができる技術を提案することを目的とする。
この目的のため本発明によるは、請求項1に記載のごとく、
車両上下方向に延在する上下方向部材を具え、該上下方向部材の上端側に車体側メンバを取り付け、下端側に車輪を取り付けて懸架する車両のサスペンション装置において、
前記上下方向部材の上端部が車体側メンバに対して、車幅方向に相対位置を変更可能に、
または、車両前後方向に相対位置を変更可能に、
または、平面上で車両前後方向および車幅方向と交差する方向に相対位置を変更可能に、
該上端部を車体側メンバに取り付けることにより、前記上下方向部材の取り付け姿勢を調節することを特徴としたものである。
かかる本発明の構成によれば、キャンバ角を変化させるため内幅方向に車輪を傾斜させたり(ネガティブ・キャンバ)、逆に外幅方向に車輪を傾斜させたり(ポジティブ・キャンバ)することとなり、車両には車輪の当該傾斜方向に曲がろうとする力が作用する。また、キャスタ角を変化させるため車輪のキングピン軸周りに生じるモーメントを調節することが可能となり、左右輪のキャスタ角度に差をつけることで車両には当該差に応じて曲がろうとする力が作用する。したがって、片流れ現象による横力とは逆向きに車両が曲がるようキャンバ角またはキャスタ角の一方ないし両方を変化させることで、車両の片流れ現象を効果的に軽減ないし防止することができる。
さらに、ステアリングホイールに錘を設けないため、操舵感が悪化する事はない。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例になるサスペンション装置を具えた車両を示す斜視図である。また図2はこのサスペンション装置の上下方向部材であるストラットおよびその周辺の構造を一部断面にして示す正面図である。
タイヤ2とロードホイール3は車両21の前輪1を構成する。ナックル4は前輪1を回転自在に軸支する。車輪1から見てナックル4よりも車幅内方にはドライブシャフト5を配置し、このドライブシャフト5の車幅外方端と車輪1とを連結する。
ナックル4の下端部には、車幅方向に延在するロアリンク12の車幅外方端を取り付ける。この取り付け部には、ボールジョイント13を介挿し、車輪1の転舵を可能とする。ロアリンク12の図示しない車幅内方端は、車体側のメンバと連結する。
ナックル4の上端部には、車両上下方向に延在するストラット6の下端を取り付ける。これらナックル4およびストラット6はボルトで剛に結合される。ストラット6の上端は車体7と取り付ける。これらストラット6および車体7間には弾性素材で形成したインシュレータ8を介挿し、車体7に対してストラット6が所定の取り付け姿勢を基本的に維持するものとする。
ストラット6は、内部にショックアブソーバ10を具え、外部にコイルスプリング11を具え、これら10,11自身の作用により、車輪1から車体7へ入力される衝撃を吸収する。
次に、車両の片流れ現象につき図3に沿って説明する。
路面31に角度αの横断勾配(カント)が設けられていると、車両32の重心から鉛直下方に作用する車両重量Wは、路面31に垂直な分力W1および路面31に平行な分力W2に分解される。このうち分力W2は車両32の車幅方向に作用する横力であり、角度αが大きくなるほど横力W2が大きくなる。この横力W2が車両32の直進を妨げる片流れ現象の原因となり、車両は路面勾配下向きに移動する。
次に車輪1のキャンバ角が車両挙動に及ぼす影響につき図4〜図5に沿って説明する。
図4は車両を前方からみたときの左右前輪のみを模式的に示す正面図である。左前輪41および右前輪42を夫々車幅外方へ傾斜させるよう(ポジティブ・キャンバ)、左前輪41のキャンバ角θLおよび右前輪42のキャンバ角θRを定める。そうすると、左前輪41は太い矢で示すように車幅外方へ転がろうとし、右前輪42も太い矢で示すように車幅外方へ転がろうとする特性があることが知られている。したがって、キャンバ角θLおよびキャンバ角θRに差を設けることで、車両をキャンバ角の大きな方向に向けて旋回させることができる。
本実施例におけるキャンバ角の調整を、従来例と対比しつつ説明する。
図5(a)の正面図は、キャンバ角の調整を行わない従来の左右前輪を示す。これら左前輪41および右前輪42はポジティブ・キャンバであり、左前輪41のキャンバ角θLおよび右前輪42のキャンバ角θRは同じに設定されている。したがって従来例の車両は直進走行中に前述した図3に示す横力W2によって図中の右側に移動する片流れ現象が生じる。
図5(b)の正面図は、キャンバ角の調整を行う本実施例の左右前輪を示す。カントを設けた直進路では、左前輪1Lのキャンバ角θLをネガティブ・キャンバとし、右前輪1Rのキャンバ角θRをポジティブ・キャンバとする。そうすると、右前輪1Rおよび左前輪1Lには太い矢で示す方向に旋回しようとし、車両を上記の横力W2とは逆方向に移動させるものとする。これにより、車両の片流れ現象を防止することができる。なお、これら右前輪1Rおよび左前輪1Lをともにポジティブ・キャンバとしつつキャンバ角θLおよびキャンバ角θRに差を設けることによっても、車両の片流れ現象を防止することができること勿論である。
次に車輪1のキャスタ角が車両挙動に及ぼす影響につき図6〜図7に沿って説明する。
図6は車幅方向からみた前輪1を模式的に示す側面図である。キングピン軸の路面に対する垂直線とのなす角度をキャスタ角というが、キャスタ角が大きいほど車輪1の直進性が強くなり、キャスタ角が小さいほど車輪1の直進性が弱くなる。したがって、左右前輪のうち一方のキャスタ角をλ2のように小さくし、他方のキャスタ角をλ1のように大きくして、左右前輪のキャスタ角に差を設けることで、車両をキャスタ角の小さい方へ旋回し易くすることができる。なお図6に示す一方のキングピン軸K2および他方のキングピン軸K1は、前述した図2に示すボールジョイント8とストラット上端部9とを結ぶ直線である。
上述したようにキャスタ角を調整することによって、一方のキャスタトレールT2は短くなるため車輪1に作用するキングピン軸K2周りのモーメントは小さくなる。これに対し他方のキャスタトレールT1は長くなるため車輪1に作用するキングピン軸K1周りのモーメントは大きくなる。したがって左右前輪のモーメントの不均衡によっても、車両をキャスタ角の小さい方へ旋回し易くすることができる。なおキャスタトレールT1(T2)は、車輪1の接地中心からキングピン軸K1(K2)および接地面の交点までの距離である。
本実施例にあっては、車両右方が低いカントを設けた直進路では図7の平面図に示すように、左前輪1LのキャスタトレールをT2のように小さくし、右前輪1RのキャスタトレールをT1のように大きくする。これにより、左前輪1Lの車輪のモーメントM2を小さくし、右前輪1RのモーメントM1を大きくし、車両21を白い矢で示す向きに移動せしめる。
これまで説明してきたキャンバ角およびキャスタ角の調整は、ストラット6の取り付け姿勢を調節することにより行う。具体的には車両上下方向からみたときに、図2に示す車体7に対するストラット6下端部の位置を保持しつつ、ストラット6上端部の位置を相対移動させる。
図8は、左右のストラット6L,6Rと車体7との取り付け部を模式的に示すため、ストラット6と車体7との位置関係を示す平面図である。図2も参照しつつ説明すると、ストラット6上端にはゴムなどの弾性素材からなる円筒状のインシュレータ8を設ける。インシュレータ8の外周には、孔状の凹部を具えた凹部部材14を嵌合させ、これら凹部部材14、ストラット6上端、およびインシュレータ8をボルト9で一体に締結する。凹部部材14の外周部には、ボルトの頭部を凹部部材14の下部に配置して、ボルト16の胴部を凹部部材14の上方へ突出させて突起とする。このようなボルト16を3箇所、周方向等間隔に配設する。
一方、車体7には、上記の突起16と対応する位置関係となるよう3個の条溝15(15L,15R)を周方向等間隔に配設する。そして車体7側の各条溝15にはストラット6側の突起であるボルト16を挿通する。そして突起であるボルト16の先端にはナット50を締結して、車体側メンバである車体7に上下方向部材であるストラット6の上端を取り付ける。
図8の平面図に示すように、車体左側に取り付けられたストラット6の条溝15Lは車両左前方から車両右後方に延在する。また車体右側に取り付けられたストラット6の条溝15Rは車両右前方から車両左後方に延在する。図2に示すように、ストラット6上端部に立設したボルト16を条溝15に差し込んだ状態でボルト16をナット50で締結して固定する構造である。しかしながら、車両の組み立て時には、図8の白丸および黒丸に示すように、条溝15に対するボルト16およびナット50による相対位置を適宜選定するよう締結・固定することにより、路面カントの傾斜角度および傾斜方向に対して最適なストラット6の取り付け姿勢を決定することができる。
車両左側から右側に行くほど高くなるカントを設けた直進路では、ボルト16およびナット50による締結位置を、図8に示す白丸の位置に設定することにより、ストラット6の取り付け姿勢が左右輪で互いに異ならせて、上述した図5(b)および図7に示した左右輪のキャンバ角差およびキャスタ角差とする。これにより、車両の片流れ現象を防止することが可能となる。
ここで、車両左側から車両右側に行くほど高くなるカントを設けた路面は、路面から左側の路側に排水することが常套である。したがって、上述した調節は日本国などの左側通行・右ハンドルの国において好適である。
本実施例になるサスペンション装置は、左側通行の国で運転される車両の他、アメリカなどの右側通行の国で運転される車両にも適用可能である。
右側通行の国では車両左側から車両右側に行くほど低くなるカントを路面に設けてあり、左側通行の国とカントの向きが逆である。そこで、ボルト16およびナット50による締結位置を、図8に示す黒丸の位置に設定することにより、ストラット6の取り付け姿勢を左右輪で互いに異ならせて、前述の左側通行の国に対応した図5(b)および図7に示した左右輪のキャンバ角差およびキャスタ角差と逆の向きのキャンバ角差およびキャスタ角差とする。これにより、車両の片流れ現象を防止することができる。
車両の組み立て効率のさらなる向上のため、図8に示す条溝15のうち白丸または黒丸の部位における溝幅を拡幅して、ボルト16を条溝15に一層容易に差し込めるようにしてもよい。これによりイニシャルアライメントの位置決めも容易に実現することができる。また、イニシャルアライメントの位置決めをより細かく調整する場合には、図12に示すように条溝15の延在方向と直角方向のノッチ19を複数設けて、このノッチ19を前記の拡幅した溝幅として利用してもよい。これにより、上下方向部材であるストラット6の取り付け姿勢をノッチ19数に応じて段階的に細かく調節することができる。
これまで説明してきた実施例は、キャンバ角差およびキャスタ角差を生じさせて車両の片流れ現象を防止する。上記実施例の他、キャンバ角差のみを生じさせて、車両の片流れ現象を防止することが可能である。このための実施例を図10に示す。
図10に示す実施例は、条溝15を車幅方向に延在させたものである。条溝15の延在方向については異なるものの、他の構成はこれまで説明してきた実施例と同じである。車両左側から車両右側に行くほど高くなるカントを設けた直進路では、ボルト16およびナット50による締結位置は図10の白丸の位置に設定されてあり、ストラット6の取り付け姿勢が互いに異なるよう調節するため、上述および図5(b)に示した左右輪のキャンバ角差となる。これに対し、車両右側から車両左側に行くほど高くなるカントを設けた直進路では、ボルト16およびナット50による締結位置は図10の黒丸の位置に設定されてあり、ストラット6の取り付け姿勢が互いに異なるよう調節するため、上述および図5(b)に示した左右輪のキャンバ角差と逆の向きのキャンバ角差となる。
あるいは、キャスタ角差のみを生じさせて、車両の片流れ現象を防止することが可能である。このための実施例を図11に示す。
図11に示す実施例は、条溝15を車両前後方向に延在させたものである。条溝15の延在方向については異なるものの、他の構成はこれまで説明してきた実施例と同じである。車両左側から車両右側に行くほど高くなるカントを設けた直進路では、ボルト16およびナット50による締結位置は図11の白丸の位置に設定されてあり、ストラット6の取り付け姿勢が左右で互いに異なるよう調節するため、上述および図7に示した左右輪のキャスタ角差となる。これに対し、車両右側から車両左側に行くほど高くなるカントを設けた直進路では、ボルト16およびナット50による締結位置は図11の黒丸の位置に設定されてあり、ストラット6の取り付け姿勢が左右で互いに異なるよう変化して、上述および図7に示した左右輪のキャスタ角差と逆の向きのキャスタ角差となる。
ところで、上記した本実施例によれば、車両に車幅方向の横力W2(図3)が作用する状態において、上下方向に延在する部材であるストラット6の取り付け姿勢を調節することにより(図8)、車輪1のキャンバ角またはキャスタ角の少なくとも一方を変化させて横力W2を相殺し得るよう構成したことから、
従来のようにステアリングホイールに錘を設けることなく、車両の片流れ現象を防止することが可能となり、かつ、操舵感が悪化する事はない。
ストラット6の取り付け姿勢を調節するため具体的には、ストラット6上端部が車体7に対して、車幅方向に相対位置を変更可能に(図10)、または、車両前後方向に相対位置を変更可能に(図11)、または、平面上で車両前後方向および車幅方向と交差する方向に相対位置を変更可能に(図8)、ストラット6上端部を車体7に取り付ける。
より具体的には、左輪用サスペンション装置に係る条溝15は車両左前方から車両右後方に延在し、右輪用サスペンション装置に係る条溝15は車両右前方から車両左後方に延在する(図8)。これにより、カントの傾斜角度および傾斜方向に応じて、車両の片流れ現象を防止することができる。
特に、我が国は右側通行の国であり、直線路には車両左側から車両右側に行くほど高くなるカントを設けている。そこで図8に示すように、左輪用サスペンション装置に係る条溝15Lは車両左前方から車両右後方に延在させ、右輪用サスペンション装置に係る前記条溝15Rは車両右前方から車両左後方に延在させ、ボルト16およびナット50による締結位置を白丸の位置に設定する。これにより我が国の直線路を走行する車両が片流れすることを防止することができる。
あるいは図11に示すように、条溝15を車両前後方向に延在させてもよい。
あるいは図10に示すように、条溝15を車幅方向に延在させてもよい。
また上述した実施例においては、図9に示すように組み付けガイド51をストラット6上端部に固着し、組み付けガイド51の形状をストラット6の長手方向に向けて突出した先細形状とし、組み付けガイド51と嵌合する凹部14を車体7に設け、組み付けガイド51の表面にはストラット6の長手方向に延在する突条17を設け、突条17と嵌合する切り欠き部18を凹部14に設けてもよい。これにより、車体7にストラット6上端部を取り付ける際には、突起16の条溝15への挿入が容易となり、車両の組み立て効率が向上する。またストラット6の取り付け姿勢(イニシャルアライメント)の位置決めを容易に実現することができる。なお、組み付けガイド51は、プラスチック、樹脂、紙等の軟質の薄い膜状部材で形成され、ストラット6を車体に組み付けた後は、組み付けガイド51を車両上側に引っ張ることにより除去することができる。
ここで車体7にストラット6上端部を取り付ける際に、条溝15には、ボルト16の条溝15への挿入を容易にするための拡幅部を設けてもよい。これにより、組み立て効率をさらに向上させることができる。また、イニシャルアライメントの位置決めも容易に実現することができる。
また上述した実施例においては、図12に示すように条溝15には条溝の延在方向と直角方向のノッチ19を設けて、このノッチ19を前述の拡幅部として利用してもよい。これによりイニシャルアライメントの位置決めをより細かく調節することができる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨に逸脱しない範囲において種々変更が加えられうるものである。
本発明の一実施例になるサスペンション装置を具えた車両を示す斜視図である。 同実施例に設けたストラットおよびその周辺の構造を拡大して示す正面図である。 車両の片流れ現象の原因である横力を示す正面図である。 車両を前方からみたときの左右前輪のみを模式的に示す正面図である。 カントを設けた路面を直進走行する車両を前方からみたときの左右前輪のみを模式的に示す正面図であり、(a)は従来例、(b)は本発明の一実施例である。 車輪のキャスタトレールを説明するための側面図である。 本発明の一実施例となる車両に生じるモーメント差を説明するための平面図である。 同実施例の左右ストラットと車体との取り付け部を模式的に示す平面図である。 同実施例の車体にストラットを取り付ける様子を具体的に示す斜視図である。 他の実施例になる左右ストラットと車体との取り付け部を模式的に示す平面図である。 他の実施例になる左右ストラットと車体との取り付け部を模式的に示す平面図である。 取り付け部の条溝にノッチを設けた実施例に示す平面図である。
符号の説明
1 車輪
4 ナックル
5 ドライブシャフト
6 ストラット
7 車体
8 インシュレータ
9 ストラット上端の取り付け点
10 ショックアブソーバ
11 コイルスプリング
12 ロアリンク
13 ボールジョイント
14 孔状凹部
15 車体の条溝
16 ストラットの突起(ボルト)
17 突条部
18 切り欠き部
19 ノッチ
21 車両
50 ナット
51 組み付けガイド

Claims (5)

  1. 車両上下方向に延在する上下方向部材を具え、該上下方向部材の上端側に車体側メンバを取り付け、下端側に車輪を取り付けて懸架する車両のサスペンション装置において、
    前記上下方向部材の上端部が車体側メンバに対して、車幅方向に相対位置を変更可能に、
    または、車両前後方向に相対位置を変更可能に、
    または、平面上で車両前後方向および車幅方向と交差する方向に相対位置を変更可能に、
    該上端部を車体側メンバに取り付けることにより、前記上下方向部材の取り付け姿勢を調節することを特徴とするサスペンション装置。
  2. 請求項1に記載のサスペンション装置において、
    車体側メンバまたは上下方向部材の前記上端部の一方には平面上で車両前後方向および車幅方向と夫々交差する方向に延在する条溝を設け、他方には突起を設け、該突起を前記条溝に挿入した状態で該突起が条溝の延在方向に位置を変更可能にすることにより、前記取り付け姿勢を調節することを特徴とするサスペンション装置。
  3. 請求項2に記載のサスペンション装置において、
    該サスペンション装置は、車両左側から車両右側に行くほど高くなるカントを設けた路面上を走行する車両に搭載され、
    左輪用サスペンション装置に係る前記条溝は車両左前方から車両右後方に延在し、
    右輪用サスペンション装置に係る前記条溝は車両右前方から車両左後方に延在することを特徴とするサスペンション装置。
  4. 請求項2〜3のいずれか1項に記載のサスペンション装置において、
    前記条溝には、車体側メンバに上下方向部材の前記上端部を取り付ける際に、前記突起の該条溝への挿入を容易にするための拡幅部を設けたことを特徴とするサスペンション装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のサスペンション装置において、
    前記上下方向部材は、前記車輪を回転自在に軸支するナックルおよび車体側メンバ間に架設されて該車輪から車体側メンバに伝達する衝撃を吸収する衝撃吸収部材であることを特徴とするサスペンション装置。

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