JP2007330174A - レジャー用ポーチ - Google Patents
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Abstract
【課題】へら鮒釣りに代表されるレジャーに使用するハサミや針外し等の先端が鋭利な道具を円滑に出し入れすることができるレジャー用ポーチの提供。
【解決手段】ポーチ本体3には、内壁面12,13,22により道具収容室5が構成されている。内壁面22には、先端が鋭利な和ばさみ2等が挿入保持されるポケット23が設けられている。この内壁面22のポケット23の内側に対応する領域には、金属または樹脂からなる保護板24が設けられている。和ばさみ2がポケット23に挿入されるときに、和ばさみ2の先端が内壁面22に突き刺さることが防止される。
【選択図】図6
【解決手段】ポーチ本体3には、内壁面12,13,22により道具収容室5が構成されている。内壁面22には、先端が鋭利な和ばさみ2等が挿入保持されるポケット23が設けられている。この内壁面22のポケット23の内側に対応する領域には、金属または樹脂からなる保護板24が設けられている。和ばさみ2がポケット23に挿入されるときに、和ばさみ2の先端が内壁面22に突き刺さることが防止される。
【選択図】図6
Description
本発明は、釣り等のレジャー用に供されるレジャー用ポーチの構造に関するものである。
魚釣りでは、釣人は、実釣中にさまざまな釣道具を使用する。例えばへら鮒釣りにおいては、釣人は、へら竿、竿掛け、玉網、道糸、ハリス、スイベル、針、ウキ、ウキ止めゴム、板錘、タナ取りゴム、ハサミ、針外し等の多くの釣道具を使用する。このように、へら鮒釣りで使用する釣道具は非常に多いので、釣人にとって、釣道具をまとめて収納しておくことができれば非常に便利である。そのため、従来から、へら鮒釣りに使用される釣道具を収納するためのものとして、竿ケース、小物入れ(ポーチ)、バッグ(一般に、「へらバッグ」と称される。)が提供されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
竿ケースにはへら竿が収納され、ポーチには道糸、ハリス、スイベル、針、ハサミ、針外し等の小物類が収納され、へらバッグには、竿掛け、玉網、ウキ、上記ポーチ等が収納される。従来のポーチは、釣道具を整理して収納できるように内部がパーティションによって区画されていて、仕掛類の収納には便利である。
ところで、へら鮒釣りにおいては、実釣中に釣り糸や板錘をカットするためにハサミを頻繁に使用する。特に、板錘を細かくカットするために和ばさみが好適に使用される。また、へら鮒を釣り上げた際には針外しを使用する。そのため、ポーチは、釣人が実釣中にハサミや針外し等の先端が鋭利な釣道具を収納しやすく且つ取り出し易いものであることが好ましい。
しかしながら、ポーチは、一般にポリウレタン(PU)等の樹脂シートにより構成されていることから、先端が鋭利なハサミや針外しが乱雑に収納されると、ハサミや針外しの出し入れの際にその先端がポーチの内側に引っ掛かってしまうことがあり、そのため、従来のポーチは、釣人にとって必ずしも使い勝手の良いものではなかった。
そこで、本発明の目的は、へら鮒釣りに代表されるレジャーに使用するハサミや針外し等の先端が鋭利な道具を円滑に出し入れすることができるレジャー用ポーチを提供することである。
(1) 上記目的が達成されるため、本発明に係るレジャー用ポーチは、道具収容室を区画する内壁面を備えたポーチ本体と、上記内壁面に設けられ、先端が鋭利に形成されたレジャー用道具が挿入保持されるポケットと、上記内壁面の少なくとも上記ポケットの内側に対応する領域に設けられ、上記レジャー用道具の先端が突き刺さることを防止する金属または樹脂からなる保護板とを有している。
このレジャー用ポーチは、釣りで使用されるハサミ、特に和ばさみ、針外し、プライヤー、カッター等の先端が鋭利な道具その他のレジャー用道具を収容することができる。レジャー用道具は、ポーチ本体の内壁面に設けられたポケットに収容される。典型的には、レジャー用道具は、その先端から上記ポケットに挿入され、上記内壁面に沿って保持される。一方、このレジャー用道具が使用されるときは、上記ポケットから引き抜かれる。上記ポケットの内側に対応する領域に保護板が設けられているから、例えば先端が特に鋭利な和ばさみ等が上記ポケットに収容されるときは、和ばさみの先端が保護板に摺接されつつ上記ポケットに挿入される。これにより、レジャー用道具の先端がポーチ本体の内壁面に引っ掛かることなく、円滑にポケットに収容される。
(2) 上記ポーチ本体は、上面に開口が設けられた器状の基部と、基部に設けられ、上記開口を開閉する蓋部とを有し、上記ポケットは、上記蓋部の内壁面に設けられていることが好ましい。
レジャー用道具の使用者は、基部の開口を開放するために蓋部を開く。これにより、蓋部の内壁面が露出されるので、使用者にとってレジャー用道具を収納しやすく、取り出しやすい。
(3) 上記保護板は、上記蓋部の内壁面全体を覆うように設けられていることが好ましい。
蓋部の内壁面全体が保護板に覆われているので、使用者が和ばさみ等を収納する際に、その先端の位置を注意深く確認する必要がない。したがって、レジャー用道具をより円滑に出し入れすることができる。
(4) 上記保護板は、可撓性を有する材料からなることが好ましい。
レジャー用道具を出し入れする際に保護板が変形するので、レジャー用道具の出し入れが一層容易になる。
(5) 上記蓋部は、上記開口を開放する開姿勢と上記開口を閉塞する閉姿勢との間で姿勢変化可能なように上記基部の上縁にヒンジ結合されており、当該蓋部が開姿勢となったときに上記ポーチ本体の載置面に当接して当該蓋部の内壁面が露出した状態で当該蓋部を支持する脚部が当該蓋部の上面に設けられていてもよい。
蓋部が基部に対してヒンジ結合された部分を中心に回動する構成であるので、蓋部の開閉が容易である。また、蓋部が脚部に支えられるので、蓋部の内壁面が安定して露出する。したがって、レジャー用道具の出し入れがなお一層容易になる。
(6) 上記脚部は、上記ポーチ本体の把手を兼ねていることが好ましい。
蓋部の上面に把手を別途設ける必要がない。また、使用者は、レジャー用ポーチを容易に持ち運ぶことができる。
(7) 上記基部は、当該基部の内部を複数の空間に区画する区画板を備えているものであってもよい。
基部の内部が区画板により複数の空間に区画されているので、使用者は、基部に種々の道具を分類して収納できる。
(8) 上記区画板は、面ファスナーを介して上記基部の内壁面に着脱自在に取り付けられていることが好ましい。
区画板が面ファスナーを介して基部の内壁面に対して着脱自在であるので、区画板により区画される空間の大きさを調整することができる。すなわち、区画板により区画される空間の大きさを、基部の内部に収容される道具のサイズに合わせることができる。そのため、基部の内部により多くの道具を効率的に収容することができる。
本発明によれば、ポーチ本体の内壁面の少なくともポケットの内側に対応する領域に保護板が設けられているので、レジャー用道具がポケットに収容されるときにレジャー用道具の先端がポーチ本体の内壁面に引っ掛かることがない。また、ポケットに収容されたレジャー用道具は、ポケットから容易に引き抜かれる。そのため、へら鮒釣り等で好適に使用される和ばさみ等の先端が鋭利なレジャー用道具を円滑に出し入れすることができる。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。なお、以下の実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態が適宜変更され得ることは勿論である。
図1は、本発明の一実施形態に係るレジャー用ポーチ1の正面側の外観斜視図である。図2は、レジャー用ポーチ1の背面側の外観斜視図である。
レジャー用ポーチ1は、特に魚釣り等のレジャーの用に供される。レジャー用ポーチ1は、魚釣りの際に釣人が使用する。レジャー用ポーチ1は、実釣中に必要なさまざまな釣道具を収容する。釣人は、例えばへら鮒釣りに際して、レジャー用ポーチ1に道糸、ハリス、スイベル、針、和ばさみ、針外し等の小物類を収容する。本実施形態に係るレジャー用ポーチ1の特徴とするところは、レジャー用ポーチ1を構成する蓋部21の内壁面22(図3参照)に和ばさみ2(先端が鋭利に形成されたレジャー用道具の一例)を収納するためのポケット23が設けられ、且つ、ポケット23の内側に対応する領域に保護板24が設けられており、これにより、釣人は、和ばさみ2を円滑に出し入れすることができるようになっている点である(図6参照)。
図3は、ポーチ本体3の内部構造を示す平面図である。図4は、蓋部21が開姿勢に姿勢変化されたポーチ本体3の側面図である。
レジャー用ポーチ1のポーチ本体3は、図1〜図4に示されるように、上面に開口が設けられた器状の基部11と、基部11に設けられて基部11の開口を開閉する蓋部21とを有している。図3に示されるように、基部11は内壁面12,13を備え、蓋部21は内壁面22を備えており、これら内壁面12,13,22により道具収容室5が区画されている。なお、図1及び図2には、蓋部21により基部11の開口が閉じられた状態が示されており、図3及び図4には、蓋部21により基部11の開口が開かれた状態が示されている。
基部11は、樹脂(典型的にはポリウレタン)により成形された薄肉シートからなる。図3に示されるように、基部11の内部における底面に相当する内壁面12には、例えば発泡ポリエチレンからなる平板状の底板14が設けられている。基部11の内部における側面に相当する内壁面13には、底板14と同様に発泡ポリエチレン等からなる側板15が設けられている。側板15は、上下に開口を有する筒状に形成されている。基部11は、内壁面11,12に底板14及び側板15が設けられることにより水平断面が略楕円形状の器状に形成されている。なお、基部11の形状はこれに限定されるものではなく、例えば角形に形成されたものであってもよい。
蓋部21は、樹脂(典型的にはポリウレタン)により成形された薄肉シートからなる。蓋部21の下面に相当する内壁面22には、平板状の保護板24が設けられている。この保護板24は、内壁面22全体を覆うように配置されている。蓋部21は、内壁面22に保護板24が設けられることにより下面に開口を有する浅いトレイ状に形成されている。
基部11は、背面側に上縁50を備えている。蓋部21は、背面側に下縁51を備えている。基部11の上縁50と蓋部21の下縁51とは連結されている。具体的には、図2及び図4に示されるように、基部11の背面側と蓋部21の背面側とにわたって連結帯52が縫い付けられている。この連結帯52は、例えばポリウレタンからなる薄肉シートにより構成されている。また、図3及び図4に示されるように、基部11の内側および蓋部21の内側に連結帯53が縫い付けられている。この連結帯53は、上記内壁面13と蓋部21の内側面との間に架け渡すように配置されている。連結帯53は、例えばナイロンからなる薄肉シートにより構成されている。すなわち、基部11の上縁50と蓋部21の下縁51とは、連結帯52により外側から連結され、且つ、連結帯53により内側から連結されている。これら連結帯52,53はヒンジを構成しており、蓋部21は基部11に対して回動自在となっている。換言すれば、蓋部21は基部11の上縁50にヒンジ結合されており、基部11の開口を開放する開姿勢(図3及び図4参照)と、基部11の開口を閉塞する閉姿勢(図1及び図2参照)との間で姿勢変化可能となっている。
また、図1に示されるように、基部11の上縁54及び側縁55,56、並びに蓋部21の下縁57及び側縁58,59に沿ってファスナー60が設けられている。このファスナー60が操作されることによって、基部11の上縁54及び蓋部21の下縁57、基部11の側縁55及び蓋部21の側縁58、並びに基部11の側縁56及び蓋部21の側縁59がそれぞれ連結され、また連結が解除される。すなわち、基部11の上縁54及び側縁55,56並びに蓋部21の下縁57及び側縁58,59によってポーチ本体3の開口縁部が構成されており、この開口縁部にファスナー60が設けられている。そして、このファスナー60が開かれることによって蓋部21が基部11に対して回動可能となり、ポーチ本体3の開口が開閉される。このファスナー60が設けられているので、釣人は、基部11の開口を確実且つ容易に開閉することができる。
図1、図2及び図4に示されるように、蓋部21の上面63には、脚部62が設けられている。脚部62は、細長帯状に形成されたシート部材により構成されている。本実施形態では、脚部62は、2枚のシート部材が重ね合わされて構成されている。各シート部材は、樹脂(典型的にはポリウレタン)からなる。脚部62は、蓋部21の両端部に架け渡すように配置されている。具体的には、脚部62は、蓋部21の上面63から上方に突出するようにアーチ状に湾曲されており、脚部62の両端は、図1が示すように蓋部21の上面63の端部(正面から見て幅方向の端部)に縫い付けられている。この脚部62は、蓋部21が開姿勢となったときにポーチ本体3の載置面8に当接する。これにより、蓋部21は、内壁面22が露出した状態で支持される(図4参照)。脚部62は、上記のように複数のシート部材を重ねて構成したものであるので、蓋部21の開姿勢において内壁面22に対して上方から多少の荷重が加えられたとしても容易に撓むことはない。そのため、蓋部21の開姿勢においては、蓋部21が脚部62に支えられて蓋部21の内壁面22が露出し、基部11の内部及び蓋部21の内壁面22が共に開放される。なお、図3は、このようにして蓋部21が開姿勢にされた状態のポーチ本体3を示したものである。
基部11は、図3に示されるように、2つの区画板31を備えている。区画板31は、基部11の内部を複数の空間に区画するものである。区画板31は、区画板本体33と、その両端に略L字型に曲折可能に設けられた取付部34,35とを有する。区画板本体33は、基部11の高さと略同じ幅を有し、且つ、基部11の奥行き方向の長さと略同じ長さを有する平板状のものである。取付部34,35は、基部11の内壁面13に接続される部分である。
区画板31は、本実施形態においては、面ファスナー36,37を介して基部11の内壁面13に着脱自在に取り付けられている。面ファスナー36は、フックテープ38とループテープ39とを備えている。ここでは、フックテープ38が区画板31の取付部34に設けられ、ループテープ39が基部11の手前側の内壁面13に設けられている。また、面ファスナー37は、フックテープ40とループテープ41とを備えている。ここでは、フックテープ40が区画板31の取付部35に設けられ、ループテープ41が基部11の奥側の内壁面13に設けられている。
取付部34に設けられたフックテープ38が内壁面13のループテープ39に押し付けられ、取付部35に設けられたフックテープ40が内壁面13のループテープ41に押し付けられることによって、区画板31は、簡単且つ確実に基部11の内壁面13に保持される。また、釣人は、取付部34,35を引っ張ることによって、簡単に区画板31を基部11から取り外すことができる。
なお、本実施形態においては、基部11の内壁面13に2つの区画板31が着脱自在に取り付けられているが、区画板31の数はこれに限定されるものではない。すなわち、1つの区画板31を取り付けて基部11の内部を2つに区切ったり、或いは、3つ以上の区画板31を取り付けて基部11の内部を4つ以上の空間に区切るようにしてもよい。また、区画板31を必ずしも着脱自在にする必要はなく、区画板31は内壁面13に固定されていてもよい。ただし、基部11の内部に種々の道具を効率的に収納するためには、区画板31を着脱自在に取り付けるのが好適である。また、区画板31を取り付けないようにしてもよい。
図5は、和ばさみ2が収容されていない状態のポケット23を示す斜視図である。図6は、和ばさみ2が収容された状態のポケット23を示す斜視図である。
図3、図5及び図6に示されるように、蓋部21の内壁面22には、ポケット23が設けられている。内壁面22に設けられるポケット23の数は特に限定されるものではないが、本実施形態においては内壁面22に4つのポケット23が設けられている。これら4つのポケット23は、蓋部21の中央に向けて開口26を有している。ポケット23は、先端が鋭利に形成されたレジャー用道具が挿入保持されるものであり、例えばへら鮒釣りで好適に使用される和ばさみ2が開口26を通して先端側からポケット23に挿入され、該ポケット23に保持される(図6参照)。
また、蓋部21の内壁面22に保護板24が設けられている。この保護板24は、本実施形態では、独立気泡の発泡樹脂(典型的には、発泡ポリエチレン)からなる薄肉平板が採用されている。この保護板24は、弾性変形が可能であり、可撓性を備えている。この保護板24は、上記内壁面22と略同様の形状に形成されており、上記ポケット23の内側のみならず、当該内壁面22の全体を覆っている。この保護板24は、上記ポケット23に対して出し入れされる和ばさみ2等のレジャー用道具の先端が内壁面22に突き刺さることを防止するものである。
上記のように構成されたレジャー用ポーチ1は、釣りで使用されるハサミ、特に和ばさみ2、針外し、プライヤー、カッター等の先端が鋭利な道具その他のレジャー用道具を収容することができる。レジャー用道具は、ポーチ本体3の内壁面(本実施形態においては内壁面22)に設けられたポケット23に収容される。典型的には、レジャー用道具は、その先端からポケット23に挿入され、内壁面22に沿って保持される。一方、このレジャー用道具が使用されるときは、ポケット23から引き抜かれる。
図7は、保護板24が設けられていない状態でポケット23に和ばさみ2が挿入される様子を説明するための模式図である。図8は、保護板24が設けられた状態でポケット23に和ばさみ2が挿入される様子を説明するための模式図である。
ポケット23に挿入される和ばさみ2は、その先端が後端よりも下になるように傾斜してポケット23の開口26へ向けて移動される(図7(a)参照)。移動された和ばさみ2は、その先端が内壁面22に当接する(図7(b)参照)。和ばさみ2は先端が鋭利に形成されており、内壁面22を有する蓋部21はポリウレタンにより成形された薄肉シートからなるので、和ばさみ2がさらに移動されるとその先端が内壁面22に突き刺さってしまう(図7(c)参照)。そのため、和ばさみ2の先端が内壁面22に引っ掛かり、和ばさみ2をポケット23に正しく挿入することができない。また、和ばさみ2の先端により内壁面22が何度も傷つけられると、蓋部21に穴をあけてしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態に係るレジャー用ポーチ1には、上記説明したように、ポケット23の内側に対応する領域に保護板24が設けられている。ポケット23に収容すべく移動された和ばさみ2は、その先端が保護板24に当接する(図8(a)参照)。この状態から和ばさみ2がさらに挿入されると、保護板24が独立気泡の発泡ポリエチレンからなるので、和ばさみ2の先端が保護板24に摺接されつつポケット23に挿入される(図8(b)、(c)参照)。これにより、和ばさみ2は、その先端がポーチ本体3の内壁面22に引っ掛かることなく円滑にポケット23に収容され、内壁面22に沿って保持される(図8(d)参照)。一方、この和ばさみ2が使用されるときは、ポケット23から引き抜かれる。
このように、ポケット23の内側に対応する領域に保護板24が設けられているので、へら鮒釣りに代表されるレジャーに使用するハサミや針外し等の先端が鋭利な道具を円滑に出し入れすることができる。なお、保護板24は可撓性を有する材料である発泡ポリエチレンからなるものである。そのため、ポケット23に対してレジャー用道具を出し入れする際に保護板24が変形するので、レジャー用道具の出し入れは一層容易になる。また、本実施形態では、保護板24が蓋部21の内壁面22全体を覆うように設けられているので、釣人が和ばさみ2等を収納する際に、その先端の位置を注意深く確認する必要がない。したがって、レジャー用道具をより円滑に出し入れすることができる。
また、基部11には、先端が鋭利に形成されていないその他の道具も収納される。この基部11の内部は、図3に示されるように2つの区画板31により3つの空間に区画されているので、基部11に例えば道糸、ハリス、スイベル、針等の他の道具を整理して収納できる。なお、区画板31は面ファスナー36,37を介して基部11の内壁面13に対して着脱自在であるので、区画板31により区画される空間の大きさを調整することができる。すなわち、区画板31により区画される空間の大きさを、収容される他の道具のサイズに合わせることができる。そのため、基部11の内部により多くの他の道具を効率的に収容することができる。
さらに、本実施形態に係るレジャー用ポーチ1では、釣人は、レジャー用道具を出し入れする場合に、ファスナー60を操作して蓋部21を開く。これにより、蓋部21の内壁面22が露出されるので、釣人にとってレジャー用道具を収納しやすく、取り出しやすい。なお、ポーチ本体3は、連結帯52,53によりヒンジ結合された部分を中心にして、蓋部21が基部11に対して回動する構成であるので、蓋部21の開閉が容易である。また、図4が示すように、蓋部21が開かれると、当該蓋部21は脚部62に支持されるので、蓋部21の内壁面22が露出する。これにより、レジャー用道具の出し入れが極めて容易である。また、脚部62はポーチ本体3の把手を兼ねている。そのため、釣人は、ファスナー60を操作して基部11と蓋部21を連結した状態(図1に示す状態)で、脚部62を掴んでレジャー用ポーチ1を容易に持ち運ぶことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下の形態であってもよい。
保護板24は、ポーチ本体3の内壁面22の少なくともポケット23の内側に対応する領域に設けられていれば、必ずしも内壁面22全体を覆うように設ける必要はない。ただし、保護板24を内壁面22全体を覆うように設けた場合、釣人が和ばさみ2等を収納する際に、その先端の位置を注意深く確認する必要がなく、レジャー用道具を円滑に出し入れすることができるので、保護板24は内壁面22全体を覆うように設けることが好ましい。
図9は、他の実施形態に係るポーチ本体3の内部構造を示す平面図である。この実施形態では、上記保護板24に代えて2枚の保護板28a,28bが設けられている。各保護板28a,28bは、細長矩形の短冊状に形成されており、独立気泡の発泡樹脂(典型的には、発泡ポリエチレン)からなる。これら保護板28a,28bは、弾性変形が可能であり、可撓性を備えている。各保護板28a,28bは、それぞれ、ポケット23a〜23dに挿入されている。
同図において右側に配置された保護板28aは、上下方向に対向する一対のポケット23a,23b間に架け渡すように配置されている。具体的には、保護板28aの一端部がポケット23aに挿入され、且つ保護板28aの他端部がポケット23bに挿入されている。保護板28aは、可撓性を備えているから、一旦湾曲されることによって容易にポケット23a,23bに挿入され得る。これにより、ポーチ本体3の内壁面22のうちポケット23a,23bの内側の領域及びポケット23aとポケット23bとの間の領域は、保護板28aによって覆われる。保護板28bも同様の要領でポケット23c,23dに挿入されている。これにより、ポーチ本体3の内壁面22のうちポケット23c,23dの内側の領域及びポケット23cとポケット23dとの間の領域は、保護板28bによって覆われる。
このように、保護板28a,28bは、それぞれ、ポケット23a及びポケット23b並びにポケット23c及びポケット23dによって安定的に支持される。保護板28a,28bは、内壁面22に縫い付けられる必要はない。したがって、ポーチ本体3の組み立てが容易になると共に、保護板28a,28bが損傷を受けた場合には、当該保護板28a,28bのみが交換され得るという利点がある。
また、本実施形態では、ポケット23は、蓋部21の内壁面22に設けられているが、ポケット23は他の部分に設けられていてもよい。すなわち、ポケット23は、基部11の内壁面12又は内壁面13に設けられていてもよい。ただし、ポケット23を内壁面12に設けた場合にはポケット23に収容されたレジャー用道具が取り出しにくくなる。また、ポケット23を内壁面13に設けた場合にはポケット23の開口の向きによってはポーチ本体3の高さ又は幅を長くする必要がある。したがって、本実施形態において説明したようにポケット23は内壁面22に設けることが好ましい。
また、本実施形態においては、保護板24,28が可撓性を有するものである場合について説明したが、保護板24,28は必ずしも可撓性を有するものである必要はない。ただし、保護板24,28として可撓性を有するものを用いた場合、ポケット23に対してレジャー用道具を出し入れする際に保護板24,28が変形するので、レジャー用道具の出し入れがさらに容易になる。したがって、保護板24,28は可撓性を有するものであることが望ましい。また、保護板24,28は、例えばアルミやステンレス等の金属であってもよい。ただし、金属製の保護板24,28を用いた場合、ポーチ本体3の重量が重くなるので、保護板24,28は樹脂で成形する方が好適である。
また、本実施形態においては、ポケット23に収容される先端が鋭利に形成されたレジャー用道具が和ばさみ2である場合について主に説明したが、ポケット23に収容されるレジャー用道具はこれに限定されるものではない。ポケット23に収容されるレジャー用道具は、先端が鋭利に形成されたものであれば、例えば針外し、プライヤー、カッター、一般に使用されるハサミ等であってもよい。
また、本実施形態においては、ポーチ本体3が基部11と基部11の開口を開閉する蓋部21とを有するものである形態について説明したが、本発明に係るポーチ本体は他の構造のものであってもよい。例えば、ポーチ本体は一対のトレイが二枚貝が開閉するように開閉される従来のポーチのような構造のものであってもよい。ポーチ本体がこのような構造のものである場合、少なくとも一方のトレイに上記保護板24(又は保護板28)とポケット23を設ければよい。
本発明は、釣り等のレジャー用に供されるレジャー用ポーチに適用され得る。
1・・・レジャー用ポーチ
3・・・ポーチ本体
5・・・道具収容室
8・・・載置面
11・・・基部
12,13,22・・・内壁面
21・・・蓋部
23,23a,23b,23c,23d・・・ポケット
24,28a,28b・・・保護板
31・・・区画板
36,37・・・面ファスナー
62・・・脚部
63・・・上面
3・・・ポーチ本体
5・・・道具収容室
8・・・載置面
11・・・基部
12,13,22・・・内壁面
21・・・蓋部
23,23a,23b,23c,23d・・・ポケット
24,28a,28b・・・保護板
31・・・区画板
36,37・・・面ファスナー
62・・・脚部
63・・・上面
Claims (8)
- 道具収容室を区画する内壁面を備えたポーチ本体と、
上記内壁面に設けられ、先端が鋭利に形成されたレジャー用道具が挿入保持されるポケットと、
上記内壁面の少なくとも上記ポケットの内側に対応する領域に設けられ、上記レジャー用道具の先端が突き刺さることを防止する金属または樹脂からなる保護板とを有するレジャー用ポーチ。 - 上記ポーチ本体は、上面に開口が設けられた器状の基部と、基部に設けられ、上記開口を開閉する蓋部とを有し、
上記ポケットは、上記蓋部の内壁面に設けられている請求項1に記載のレジャー用ポーチ。 - 上記保護板は、上記蓋部の内壁面全体を覆うように設けられている請求項2に記載のレジャー用ポーチ。
- 上記保護板は、可撓性を有する材料からなる請求項1から3のいずれかに記載のレジャー用ポーチ。
- 上記蓋部は、上記開口を開放する開姿勢と上記開口を閉塞する閉姿勢との間で姿勢変化可能なように上記基部の上縁にヒンジ結合されており、
当該蓋部が開姿勢となったときに上記ポーチ本体の載置面に当接して当該蓋部の内壁面が露出した状態で当該蓋部を支持する脚部が当該蓋部の上面に設けられている請求項2から4のいずれかに記載のレジャー用ポーチ。 - 上記脚部は、上記ポーチ本体の把手を兼ねている請求項5に記載のレジャー用ポーチ。
- 上記基部は、当該基部の内部を複数の空間に区画する区画板を備えている請求項2から6のいずれかに記載のレジャー用ポーチ。
- 上記区画板は、面ファスナーを介して上記基部の内壁面に着脱自在に取り付けられている請求項7に記載のレジャー用ポーチ。
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