JP2007328017A - 回折格子用基板及び回折格子基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い精度で回折格子パターンを形成することができる回折格子用基板及び回折格子基板の製造方法を提供する。
【解決手段】回折格子用基板10の上面10bに感光剤層15を塗布する塗布工程と、一部分の感光剤層15を、上方からレーザ光51で露光する露光工程と、一部分又は一部分以外の感光剤層15を除去する除去工程とを含む回折格子基板1の製造方法に用いられる回折格子用基板10であって、回折格子用基板10の上面10bから入射するレーザ光51が、回折格子用基板10の下面10aで少なくとも2回連続して反射することを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】回折格子用基板10の上面10bに感光剤層15を塗布する塗布工程と、一部分の感光剤層15を、上方からレーザ光51で露光する露光工程と、一部分又は一部分以外の感光剤層15を除去する除去工程とを含む回折格子基板1の製造方法に用いられる回折格子用基板10であって、回折格子用基板10の上面10bから入射するレーザ光51が、回折格子用基板10の下面10aで少なくとも2回連続して反射することを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、分光器や分波器に使用される波長分離/選択素子である回折格子基板の製造方法に用いられる回折格子用基板に関し、特にホログラフィック露光法で用いられる回折格子用基板に関する。
回折格子基板は、分光器や分波器等に使用される波長分離/選択素子である。これらの回折格子基板は、回折格子パターンを形成する際に、高い精度を要求されることが多い。
その製造方法を大別すると、ルーリングエンジン等により機械的に回折格子溝を刻線する機械的方法と、回折格子用基板に塗付した感光剤層に2光束干渉による干渉像を露光・現像し、断面形状が正弦波状の回折格子パターンを作製するホログラフィック露光法とが知られている。
ホログラフィック露光法では、まず、コヒーレント光を同位相で強度が1対1となる2つの光束に分配して、回折格子用基板Sの上面に塗布された感光剤層Saに誘導する。図6は、ホログラフィック露光装置の概略構成を示す図である。ホログラフィック露光装置100は、コヒーレント光を発生する光源101と、光束を広げるとともに反射する拡大機構102と、コヒーレント光を2つの光束に分配して誘導するビームスプリッタ103と、ビームスプリッタ103を透過したコヒーレント光を反射する第一反射材104と、ビームスプリッタ103に反射したコヒーレント光を反射する第二反射材105と、特定パターンの光の強弱を発生する第一スペシャルフィルタ106と、特定パターンの光の強弱を発生する第二スペシャルフィルタ107とを備える。つまり、第一スペシャルフィルタ106を通過した光と第二スペシャルフィルタ107を通過した光とを再び重ねて合成することにより、干渉像を形成することができる。よって、感光剤層Saが形成された回折格子用基板Sをホログラフィック露光装置100にセットして、感光剤層Saで2つの光を合成すると、感光剤層Saに干渉像が記録される。
次に、ホログラフィック露光装置100から回折格子用基板Sを取り出して、干渉像が記録された感光剤層Saを現像することにより、干渉像に応じて回折格子用基板Sの上面が露出する部分と感光剤層Saが残る部分とに分ける。さらに、上方からイオンビームでエッチングすることにより、露出する部分の回折格子用基板Sの上面を削る。このとき、感光剤層Saが残る部分の回折格子用基板Sの上面は削れないことになる。最後に、感光剤層Saを除去することにより、干渉像に応じた凹凸を有する回折格子基板を得ることができる。
図7は、ホログラフィック露光装置100により、従来の回折格子用基板の上面に塗布された感光剤層を、上方からレーザ光で露光する様子を示す図である。
回折格子用基板50の上面50b上の感光剤層55に対して、レーザ光51が照射されている。ところで、感光剤層55を透過して回折格子用基板50の上面50bに入射したレーザ光51、つまり屈折光51は、回折格子用基板50中を伝播することになる。これにより、屈折光51は、回折格子用基板50の下面50aから出射する出射光52と、回折格子用基板50の下面50aで反射する反射光53とに分かれる。
回折格子用基板50の上面50b上の感光剤層55に対して、レーザ光51が照射されている。ところで、感光剤層55を透過して回折格子用基板50の上面50bに入射したレーザ光51、つまり屈折光51は、回折格子用基板50中を伝播することになる。これにより、屈折光51は、回折格子用基板50の下面50aから出射する出射光52と、回折格子用基板50の下面50aで反射する反射光53とに分かれる。
よって、感光剤層55における一部分55aがレーザ光51で本来露光されるべき領域であるが、反射光53によって感光剤層55が下方からも露光されてしまう。つまり、回折格子パターンの形成が正常に行われなかった。
そこで、回折格子用基板60の下面60aを粗面化したものがある(例えば、特許文献1参照)。
図8は、ホログラフィック露光装置100により、回折格子用基板60の上面60bに塗布された感光剤層65を、上方からレーザ光51で露光する様子を示す図である。これにより、回折格子用基板60の下面60aは粗面化されていることによって、屈折光51は、回折格子用基板60の下面60aから出射する出射光62と、回折格子用基板60の下面60aで乱反射する乱反射光64とに分かれる。
図8は、ホログラフィック露光装置100により、回折格子用基板60の上面60bに塗布された感光剤層65を、上方からレーザ光51で露光する様子を示す図である。これにより、回折格子用基板60の下面60aは粗面化されていることによって、屈折光51は、回折格子用基板60の下面60aから出射する出射光62と、回折格子用基板60の下面60aで乱反射する乱反射光64とに分かれる。
また、回折格子用基板70の下面に黒色層77を作製したものがある。
図9は、ホログラフィック露光装置100により、回折格子用基板70の上面70bに塗布された感光剤層75を、上方からレーザ光51で露光する様子を示す図である。これにより、回折格子用基板70の下面70aに黒色層77を作製していることによって、屈折光51は、黒色層77に吸収されるとともに、回折格子用基板70の下面70aで反射する反射光73になる。
特開2002−141283号公報
図9は、ホログラフィック露光装置100により、回折格子用基板70の上面70bに塗布された感光剤層75を、上方からレーザ光51で露光する様子を示す図である。これにより、回折格子用基板70の下面70aに黒色層77を作製していることによって、屈折光51は、黒色層77に吸収されるとともに、回折格子用基板70の下面70aで反射する反射光73になる。
しかしながら、回折格子用基板60又は回折格子用基板70を用いた場合、一部の屈折光は、乱反射光64となったり、黒色層77に吸収されたりするが、回折格子用基板60又は回折格子用基板70の下面での屈折光51の反射率はそれほど変化しないため、反射光によって感光剤層における本来露光されるべきではない領域が下方からも露光されてしまっていた。つまり、回折格子用基板60又は回折格子用基板70を用いた場合でも、回折格子パターンの形成が正常に行われなかった。
そこで、本発明は、高い精度で回折格子パターンを形成することができる回折格子用基板及び回折格子基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本件発明者らは、回折格子用基板と空気との界面での屈折光の反射率について検討を行った。屈折光が、光学ガラス製の回折格子用基板に当たることにより、回折格子用基板から空気中に出射される出射光と、回折格子用基板で反射する反射光とに分かれる。このとき、屈折光の反射率は、約2%にも達していた。そこで、屈折光が、回折格子用基板の下面に2回当たれば、反射光の上面への反射率は、約0.04%になる。よって、屈折光が、回折格子用基板の下面で少なくとも2回以上連続して反射すれば、屈折光の上面への反射率は、図1に示すようにほとんど0%とみなすことができることを見出した。
すなわち、本発明の回折格子用基板は、回折格子用基板の上面に感光剤層を塗布する塗布工程と、一部分の感光剤層を、上方からレーザ光で露光する露光工程と、一部分又は一部分以外の感光剤層を除去する除去工程とを含む回折格子基板の製造方法に用いられる回折格子用基板であって、前記回折格子用基板の上面から入射するレーザ光が、前記回折格子用基板の下面で少なくとも2回連続して反射するようにしている。
本発明の回折格子用基板によれば、回折格子用基板の上面から入射するレーザ光が、回折格子用基板の下面で少なくとも2回連続して反射するため、回折格子用基板の下面から回折格子用基板の上面へ反射する反射光の強度を低減できる。これにより、露光工程において、感光剤層における本来露光されるべきではない領域まで露光されてしまう事態を回避できる。よって、回折格子パターンの形成の精度を向上させることができる。
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、上記の発明において、前記回折格子用基板の下面は、下方になるほど細くなる針状構造物の集合体であるようにしてもよい。
また、上記の発明において、前記回折格子用基板の下面は、下方になるほど細くなる針状構造物の集合体であるようにしてもよい。
さらに、上記課題を解決するために、本件発明者らは、針状構造物の形状について検討を行った。ここで、図2に示すように、レーザ光の回折格子用基板の上面での屈折角をθ°とし、かつ、針状構造物の先端半角を、α°とした。
屈折光が、針状構造物の側面に当たることにより、針状構造物の側面から出射される出射光と、針状構造物の側面で反射する反射光とに分かれる。このとき、反射光が鉛直下方向となす角は、θ+2α°となる。この角θ+2α°が90°より小さい場合には、反射光は必ず針状構造物の対向側面に当たることになる。
屈折光が、針状構造物の側面に当たることにより、針状構造物の側面から出射される出射光と、針状構造物の側面で反射する反射光とに分かれる。このとき、反射光が鉛直下方向となす角は、θ+2α°となる。この角θ+2α°が90°より小さい場合には、反射光は必ず針状構造物の対向側面に当たることになる。
すなわち、上記の発明において、前記レーザ光の回折格子用基板の上面での屈折角をθ°とし、かつ、前記針状構造物の先端半角を、α°としたときに、下記式(1)の関係を満たすようにしてもよい。
θ+2α≦90・・・・(1)
θ+2α≦90・・・・(1)
また、上記の発明において、前記レーザ光は、一つのコヒーレント光を分配された二つのコヒーレント光であり、前記一部分の感光剤層は、二つのコヒーレント光が干渉することにより露光されるようにしてもよい。
そして、本発明の回折格子基板の製造方法によれば、回折格子用基板の上面に感光剤層を塗布する塗布工程と、一部分の感光剤層を、上方からレーザ光で露光する露光工程と、一部分又は一部分以外の感光剤層を除去する除去工程とを含む回折格子基板の製造方法であって、前記露光工程の前に、前記回折格子用基板の上面から入射するレーザ光が、前記回折格子用基板の下面で少なくとも2回連続して反射するように、前記回折格子用基板の下面を作製する作製工程を含むようにしている。
さらに、上記の発明において、さらに、前記除去工程の後に、上方からイオンビームでエッチングするエッチング工程と、残りの感光剤層を除去する全除去工程とを含むようにしてもよい。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
図3は、本発明の一実施形態である回折格子用基板を示す断面図である。回折格子用基板10は、光学ガラス製の基板であり、光学研磨が可能でレジストが塗付できるものであれば、その種類は問わないが、熱変化による膨張率が低いものである。
上記光学ガラスとしては、例えば、BK7、BSC2、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダガラス、石英ガラス、ゼロデュア(SCHOTT社製)、クリストロン(HOYA株式会社製)等の低膨張結晶ガラス等が挙げられる。
上記光学ガラスとしては、例えば、BK7、BSC2、パイレックス(登録商標)ガラス、ソーダガラス、石英ガラス、ゼロデュア(SCHOTT社製)、クリストロン(HOYA株式会社製)等の低膨張結晶ガラス等が挙げられる。
また、回折格子用基板10の上面10bは、平面であるとともに、回折格子用基板10の下面10aは、下方になるほど細くなる針状構造物の集合体である。
上記回折格子用基板の最大厚さは、例えば、5mm以上20mm以下であり、上記針状構造物の深さは、例えば、5nm以上1000nm以下である。
上記回折格子用基板の最大厚さは、例えば、5mm以上20mm以下であり、上記針状構造物の深さは、例えば、5nm以上1000nm以下である。
なお、回折格子用基板10の上面10bから入射するレーザ光51の回折格子用基板10の上面10bでの屈折角をθ°とし、かつ、針状構造物10aの先端半角を、α°としたときに、下記式(1)の関係を満たすようにしている。
θ+2α≦90・・・・(1)
θ+2α≦90・・・・(1)
ここで、回折格子用基板10の屈折率を、nとし、レーザ光51の回折格子用基板10の上面10bへの入射角をθ0とする。なお、空気の屈折率を1とする。つまり、下記式(2)の関係が成立する。
nsinθ=sinθ0・・・・(2)
nsinθ=sinθ0・・・・(2)
上記式(2)を変形すると、下記式(3)のようになる。
θ0=arcsin(nsinθ)・・・・(3)
さらに、上記式(3)に、上記式(1)を代入すると、下記式(4)の関係のようになる。
θ0≦arcsin(ncos2α)・・・・(4)
したがって、先端半角α°の針状構造物10aを有する回折格子用基板10を使用する場合には、回折格子用基板10の上面10bへ入射するレーザ光10bの入射角θ0を、上記式(4)の関係を満たすように設定すればよいことになる。
θ0=arcsin(nsinθ)・・・・(3)
さらに、上記式(3)に、上記式(1)を代入すると、下記式(4)の関係のようになる。
θ0≦arcsin(ncos2α)・・・・(4)
したがって、先端半角α°の針状構造物10aを有する回折格子用基板10を使用する場合には、回折格子用基板10の上面10bへ入射するレーザ光10bの入射角θ0を、上記式(4)の関係を満たすように設定すればよいことになる。
また、屈折光が、針状構造物の側面にm回当たれば、反射光が鉛直下方向となす角は、θ+2mα°となる。この角θ+2mα°が180−α°より小さい場合には、反射光は必ず針状構造物の側面に当たることになる。よって、屈折光が針状構造物の側面で少なくとも2回以上連続して反射するために、m=2とした下記式(5)の関係を満たすようにすることが好ましい。
θ+4α≦180−α・・・・(5)
さらに、上記式(3)に、上記式(5)を代入すると、下記式(6)の関係のようになる。
θ0≦arcsin(nsin5α)・・・(6)
θ+4α≦180−α・・・・(5)
さらに、上記式(3)に、上記式(5)を代入すると、下記式(6)の関係のようになる。
θ0≦arcsin(nsin5α)・・・(6)
図4及び図5は、図3に示す回折格子用基板10を用いた回折格子基板1の製造方法の各工程を示す断面図である。
すなわち、回折格子基板1の製造方法は、回折格子用基板10の上面10bに感光剤層15を塗布する塗布工程と、一部分の感光剤層15を、上方からレーザ光51で露光する露光工程と、一部分以外の感光剤層15を除去する除去工程と、上方からイオンビームでエッチングするエッチング工程と、残りの感光剤層15を除去する全除去工程とを含む。
すなわち、回折格子基板1の製造方法は、回折格子用基板10の上面10bに感光剤層15を塗布する塗布工程と、一部分の感光剤層15を、上方からレーザ光51で露光する露光工程と、一部分以外の感光剤層15を除去する除去工程と、上方からイオンビームでエッチングするエッチング工程と、残りの感光剤層15を除去する全除去工程とを含む。
(A−1)塗布工程(図4(a)参照)
BKガラス7ガラス製の回折格子用基板10(60mm×60mm×11.3mm、α=10°、n=1.5)の上面10bに、例えば、MP1400(シフレイ製)を2500rpmで60秒スピンコートした後、コンベクション・オーブンで90℃、30分間ベーキングすることにより、厚さ300nmの感光剤層15を形成する。
上記感光剤層としては、ホログラフィック露光が可能なものであれば何でもよく、MP1400の他にも、例えば、OFPR5000(東京応化社製)等が使用できる。
BKガラス7ガラス製の回折格子用基板10(60mm×60mm×11.3mm、α=10°、n=1.5)の上面10bに、例えば、MP1400(シフレイ製)を2500rpmで60秒スピンコートした後、コンベクション・オーブンで90℃、30分間ベーキングすることにより、厚さ300nmの感光剤層15を形成する。
上記感光剤層としては、ホログラフィック露光が可能なものであれば何でもよく、MP1400の他にも、例えば、OFPR5000(東京応化社製)等が使用できる。
(A−2)露光工程(図4(b)参照)
まず、感光剤層15が形成された回折格子用基板10を、ホログラフィック露光装置100にセットする。次に、例えば、入射角15°のHe−Cdレーザ(λ=441.6nm)の2光束干渉によるホログラフィック露光法で、感光剤層15に干渉像を露光する。このとき、回折格子用基板10によれば、上記式(1)の関係を満たすので、回折格子用基板10の上面10bから入射するレーザ光51が、回折格子用基板10の下面10aで少なくとも2回連続して反射するため、回折格子用基板10の下面10aから回折格子用基板10の上面10bへ反射する反射光の強度を低減できる。これにより、感光剤層15における本来露光されるべきではない領域まで露光されてしまう事態を回避できる。なお、2光束干渉による干渉像の強度分布は正弦波であるため、形成される回折格子パターンも正弦波状の断面形状となる。
まず、感光剤層15が形成された回折格子用基板10を、ホログラフィック露光装置100にセットする。次に、例えば、入射角15°のHe−Cdレーザ(λ=441.6nm)の2光束干渉によるホログラフィック露光法で、感光剤層15に干渉像を露光する。このとき、回折格子用基板10によれば、上記式(1)の関係を満たすので、回折格子用基板10の上面10bから入射するレーザ光51が、回折格子用基板10の下面10aで少なくとも2回連続して反射するため、回折格子用基板10の下面10aから回折格子用基板10の上面10bへ反射する反射光の強度を低減できる。これにより、感光剤層15における本来露光されるべきではない領域まで露光されてしまう事態を回避できる。なお、2光束干渉による干渉像の強度分布は正弦波であるため、形成される回折格子パターンも正弦波状の断面形状となる。
(A−3)除去工程(図5(c)参照)
専用現像液で現像を行い、その後、純水でリンスを行うことにより、感光剤層15の回折格子パターンを作製する。つまり、回折格子用基板10の上面10bが露出する部分と感光剤層15が残る部分とに分ける。
専用現像液で現像を行い、その後、純水でリンスを行うことにより、感光剤層15の回折格子パターンを作製する。つまり、回折格子用基板10の上面10bが露出する部分と感光剤層15が残る部分とに分ける。
(A−4)エッチング工程(図5(d)参照)
上方から反応性イオンビームでエッチングする。例えば、O2とCF4との混合ガスを混合比O2:CF4=60/40、ガス圧1.5×10−4Torrとし、回折格子用基板10の上面10bの法線方向から30°斜め上方から約15〜60分間照射する。これにより、露出する部分の回折格子用基板10の上面10bを削る。このとき、感光剤層15が残る部分の回折格子用基板10の上面10bは削れないことになる。
上記反応性イオンビームは、O2とCF4との混合ガスに限定されず、例えば、CHF3、CBRF3等のフッ素系ガスとO2との混合ガスでもよい。
上方から反応性イオンビームでエッチングする。例えば、O2とCF4との混合ガスを混合比O2:CF4=60/40、ガス圧1.5×10−4Torrとし、回折格子用基板10の上面10bの法線方向から30°斜め上方から約15〜60分間照射する。これにより、露出する部分の回折格子用基板10の上面10bを削る。このとき、感光剤層15が残る部分の回折格子用基板10の上面10bは削れないことになる。
上記反応性イオンビームは、O2とCF4との混合ガスに限定されず、例えば、CHF3、CBRF3等のフッ素系ガスとO2との混合ガスでもよい。
(A−5)全除去工程(図5(e)参照)
回折格子用基板10の上面10bに残っていた感光剤層15をO2プラズマアッシャーで除去することにより、干渉像に応じた凹凸を有する回折格子基板1を得る。
回折格子用基板10の上面10bに残っていた感光剤層15をO2プラズマアッシャーで除去することにより、干渉像に応じた凹凸を有する回折格子基板1を得る。
本発明は、ホログラフィック露光法による回折格子基板の製造方法に利用することができる。
1 回折格子基板
10、50、60、70 回折格子用基板
15、55、65、75 感光剤層
51 レーザ光
10、50、60、70 回折格子用基板
15、55、65、75 感光剤層
51 レーザ光
Claims (6)
- 回折格子用基板の上面に感光剤層を塗布する塗布工程と、
一部分の感光剤層を、上方からレーザ光で露光する露光工程と、
一部分又は一部分以外の感光剤層を除去する除去工程とを含む回折格子基板の製造方法に用いられる回折格子用基板であって、
前記回折格子用基板の上面から入射するレーザ光が、前記回折格子用基板の下面で少なくとも2回連続して反射することを特徴とする回折格子用基板。 - 前記回折格子用基板の下面は、下方になるほど細くなる針状構造物の集合体であることを特徴とする請求項1に記載の回折格子用基板。
- 前記レーザ光の回折格子用基板の上面での屈折角をθ°とし、かつ、
前記針状構造物の先端半角を、α°としたときに、
下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の回折格子用基板。
θ+2α≦90・・・・(1) - 前記レーザ光は、一つのコヒーレント光を分配された二つのコヒーレント光であり、
前記一部分の感光剤層は、二つのコヒーレント光が干渉することにより露光されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回折格子用基板。 - 回折格子用基板の上面に感光剤層を塗布する塗布工程と、
一部分の感光剤層を、上方からレーザ光で露光する露光工程と、
一部分又は一部分以外の感光剤層を除去する除去工程とを含む回折格子基板の製造方法であって、
前記露光工程の前に、前記回折格子用基板の上面から入射するレーザ光が、前記回折格子用基板の下面で少なくとも2回連続して反射するように、前記回折格子用基板の下面を作製する作製工程を含むことを特徴とする回折格子基板の製造方法。 - さらに、前記除去工程の後に、上方からイオンビームでエッチングするエッチング工程と、
残りの感光剤層を除去する全除去工程とを含むことを特徴とする請求項5に記載の回折格子基板の製造方法。
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