JP2007327993A - 音声モニタシステム、音声モニタ方法、プログラム、咳検出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】開放マイクにより被検者の音声をモニタする際に、周囲にノイズ音源がある場合でも、複雑な音声処理をすることなく精度良くモニタする。
【解決手段】被検者の周囲に配置され、経時的な音声レベルの変化である音声信号を出力する複数のマイクと、複数のマイクのそれぞれのマイクから出力されたそれぞれの音声信号に基づく信号から、互いに同時刻にピークを有し且つそれぞれのピーク値が共に予め設定されたそれぞれの閾値以上であるそれぞれの音声信号に基づく信号のピーク波形を検出し、検出されたそれぞれのピーク波形を被検者の発した音声によるそれぞれのピーク波形として抽出する。
【選択図】図4

Description

本発明は、音声モニタシステム、音声モニタ方法、プログラム、咳検出システムに関する。
咳は、呼吸器系の疾患(特に、喘息、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎等)に多く見受けられる症状である。咳の診断は問診に頼っているのが現状であるが、患者は診察時に必ずしも咳をしているとはかぎらず、医師は患者からの自覚症状を聞くしかない。また、患者も日中の覚醒時には症状を記憶していても、睡眠中の咳については、咳が激しい、眠れない等の表現に留まってしまう。そのため、客観的な評価が行えず有効な治療を行えないという問題があった。
そこで、例えば、特許文献1には、咳の評価を客観的に行うために、咳に特徴的な音声信号情報を予め記憶しておき、この咳に特徴的な音声信号情報を基に、マイクから入力された音声信号から咳による音声信号を識別及び抽出することにより、咳の検出やモニタを行う装置が記載されている。
特許文献1に記載された装置においては、被検者の胸骨付近に両面粘着テープによりマイクを密着させて、音声をモニタし、咳の検出を行っている。
しかしながら、このように被検者にマイクを密着させて音声をモニタする場合、マイクが衣服と接触してノイズ音を拾ったり、マイクの装着により被検者が違和感を覚えるという問題がある。
このため、密着マイクではなく開放マイクを用いるようにすると、例えば、病院の複数の患者がいる相部屋内で、特定の患者の咳、いびき、歯ぎしり等の音声のモニタを行う場合には、他の患者が発する音声を拾ってしまう可能性がある。
一方、特許文献2には、複数の音源がある場合に、複数のマイクを配置し、各マイクに入力される音源からの音響信号を独立成分分析(ICA:Independent Component Analysis)することにより、各音源を分離するとともに各音源の位置を検出する技術が記載されている。
特開平7−376号公報 特開2002−304191号公報
病院の複数の患者がいる相部屋内で、開放マイクを用いて、特定の患者の咳、いびき、歯ぎしり等の音声のモニタを行う場合等において、特許文献2に記載された技術を用いて、独立成分分析を行い、被検者の音声を分離するとともに被検者の位置を特定することは可能である。
しかしながら、独立成分分析による方法では、混ざり合った音声を事後的に分離するので、いくら分離処理の精度が高くても、目的とする被検者の音声を高いSN比で抽出するのは困難である。また、独立成分分析では、音声の分離処理、位置の特定処理がフィルタ行列を用いた複雑な処理となるため、装置が高価になってしまう。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、開放マイクにより被検者の音声をモニタする際に、周囲にノイズ音源がある場合でも、複雑な音声処理をすることなく精度良くモニタすることを目的としている。
本発明の音声モニタシステムは、被検者の周囲に配置され、経時的な音声レベルの変化である音声信号を出力する複数のマイクと、複数のマイクのそれぞれのマイクから出力されたそれぞれの音声信号に基づく信号から、互いに同時刻にピークを有し且つそれぞれのピーク値が共に予め設定されたそれぞれの閾値以上であるそれぞれの音声信号に基づく信号のピーク波形を検出し、検出されたそれぞれのピーク波形を被検者の発した音声によるそれぞれのピーク波形として抽出する音声抽出手段と、を有することを特徴としている。
本発明の音声モニタ方法は、被検者の周囲に配置される複数のマイクから、経時的な音声レベルの変化である音声信号が入力される第1ステップと、複数のマイクのそれぞれのマイクから入力されたそれぞれの音声信号に基づく信号から、互いに同時刻にピークを有し且つそれぞれのピーク値が共に予め設定されたそれぞれの閾値以上であるそれぞれの音声信号に基づく信号のピーク波形を検出し、検出されたそれぞれのピーク波形を被検者の発した音声によるそれぞれのピーク波形として抽出する第2ステップと、を有することを特徴としている。
本発明のプログラムは、経時的な音声レベルの変化である音声信号が複数入力される第1ステップと、それぞれの音声信号に基づく信号から、互いに同時刻にピークを有し且つそれぞれのピーク値が共に予め設定されたそれぞれの閾値以上であるそれぞれの音声信号に基づく信号のピーク波形を検出し、検出されたそれぞれのピーク波形を抽出する第2ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴としている。
本発明によれば、被検者の周囲に複数のマイクを配置し、それぞれのマイクのレベルが同時刻に共に閾値以上である場合に被検者の発した音声として抽出するようにしたので、開放マイクにより被検者の音声をモニタする際に、周囲にノイズ音源がある場合でも、複雑な音声処理をすることなく精度良くモニタすることができる。
(システム構成)
図1は、本実施形態に係る音声モニタシステムのシステム構成図である。
一例として、病院の相部屋内で、開放マイクを用いて音声を採取し、特定の患者の咳を検出する場合について説明する。
音声モニタシステムは、音声測定部10及びPC(パーソナルコンピュータ)20から構成され、音声測定部10及びPC20は互いに通信媒体Lを介して接続されている。
音声測定部10は、第1マイク11及び第2マイク12を有しており、ベッド30のヘッドボード31に設置されている。第1マイク11及び第2マイク12は、ベッド30の幅方向において対称となる位置に設置されている。これにより、被検者Pの枕元付近の音が採取される。また、ベッド30の幅方向において対称となる位置に設置することで、被検者Pが音声を発した際に、第1マイク11及び第2マイク12の音声信号がほぼ同レベルになるので好ましい。
PC20は、音声測定部10で測定された音声信号を解析し咳検出を行う。
図2は、本実施形態に係る音声モニタシステムの制御構成図である。
音声測定部10は、被検者Pの音声を検知して音声信号を出力する第1マイク11及び第2マイク12を有している。第1マイク11及び第2マイク12の音声信号は、それぞれ通信媒体Lを介してPC20に送信される。
PC20は、第1マイク11及び第2マイク12の音声信号を受信するI/F21、I/F21で受信された第1マイク11及び第2マイク12の音声信号をプログラムに従って処理するCPU22、CPU22で実行される各種プログラムやデータ等を記憶するROM23、プログラムやデータ等を一時的に記憶するRAM24、第1マイク11及び第2マイク12の音声信号及び咳の検出結果等を保存するHDD(ハードディスク)25、被検者Pのデータ等を入力する操作部26、咳の検出結果等を表示する表示部27、等から構成されている。
(咳の音声信号)
図3は、咳の音声信号の概念図である。図3(a)は、マイクから出力された音声信号S(t)を示し、図3(b)は、音声信号S(t)のパワーP(t)(S(t)×S(t)の包絡線)を示している。横軸に経過時間を、縦軸に信号レベルを示している。パワーP(t)は、第1マイク11又は第2マイク12からの音声信号S(t)をPC20で演算処理することにより得られる。
咳は、声帯を閉め胸腔内圧を上昇させた後に声帯を開放し、一気に空気を呼出することにより行われる。短時間に強い音が発せられるとともに、短時間に空気が呼出される。そのため、咳の場合には、図3(b)のパワーP(t)の波形に示されるように、立ち上がり勾配θは急で、半値幅Tの短い波形が得られる。例えば、立ち上がり勾配θが所定角度以上で、半値幅Tが所定時間以下であれば、当該波形は咳による波形であると判断する。PC20により、音声信号のパワーP(t)を解析し、立ち上がり勾配θ、半値幅Tを算出することにより咳検出を行うことが可能となる。
図4は、相部屋内での咳の発生状況と第1マイク11及び第2マイク12により採取される音声信号のパワーP(t)との関係を示す模式図である。相部屋に3人の患者が存在し、中央の患者を被検者Pとする。図において、被検者Pの左側の患者を患者L、右側の患者を患者Rとする。また、被検者Pの左側のマイクを第1マイク11、右側にあるマイクを第2マイク12とする。
図には、第1マイク11及び第2マイク12のそれぞれの感度領域S1、S2を模式的に示している。第1マイク11及び第2マイク12の感度は、良すぎると被検者Pの周囲にいる患者L及び患者Rの音声を拾いやすくなるので、なるべく被検者Pの音声のみを拾うことができるように、枕周りの音をかろうじて拾うことができる程度に感度を調整可能であることが好ましい。また、第1マイク11及び第2マイク12は、なるべく被検者Pの音声のみを拾うことができるように、単一指向性を有し、単一指向性の方向が被検者Pの方向を向くように配置されることが好ましい。
前提として、理解を容易にするために、被検者Pがベッド30の幅方向中央に仰向きになって咳をする、つまり被検者Pが咳をした際に第1マイク11及び第2マイク12に入力される音量レベルがほぼ同レベルであり、また、各患者が全く同時に咳をすることはないものとする。
図4(a)は、被検者Pのみが咳を発し、患者L及び患者Rは咳を発していない場合を示している。被検者Pの咳CPを模式的に領域として図に示している。また、このときの第1マイク11によるパワーP(t)の波形P1及び第2マイク12によるパワーP(t)の波形P2を図に示している。
波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxは、ほぼ同レベル、同時刻(t1)で、いずれも予め設定される閾値Thを超えている。
これは、咳をした者は、1人であり、また、第1マイク11及び第2マイク12の最も近くにいる被検者Pであることを示している。P1max及びP2maxがほぼ同レベルなのは、第1マイク11及び第2マイク12がベッド30の幅方向において対称となる位置に設置されているからである。
このように、波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxがともに閾値Thを超えていれば、被検者Pの発した咳であると判断できる。
図4(b)は、患者Rのみが咳を発し、被検者P及び患者Lは咳を発していない場合を示している。患者Rの咳CRを模式的に領域として図に示している。また、このときの第1マイク11によるパワーP(t)の波形P1及び第2マイク12によるパワーP(t)の波形P2を図に示している。
波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxは、P2maxの方が大きいが、いずれも予め設定される閾値Thを下回っている。第1マイク11及び第2マイク12の感度は、被検者Pの枕周りの音をかろうじて拾うことができる感度に設定されているので、患者Rが咳をしても波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxは閾値Thを超えない。P1max及びP2maxの時刻は、同時刻(t1)である。
これは、咳をした者は、1人であり、また、第1マイク11及び第2マイク12の最も近くにいる被検者Pではないことを示している。P2max>P1maxであることから、第2マイク12に近い患者Rが咳をしたと判断することができる。
このように、波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxがともに閾値Thを下回っていれば、被検者Pの発した咳でないと判断することができる。
図4(c)は、被検者P及び患者Rが咳を発し、患者Lは咳を発していない場合を示している。被検者Pの咳CP及び患者Rの咳CRを模式的に領域として図に示している。また、このときの第1マイク11によるパワーP(t)の波形P1及び第2マイク12によるパワーP(t)の波形P2を図に示している。
波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxは、ほぼ同レベル、同時刻(t1)で、いずれも予め設定される閾値Thを超えており、図4(a)の場合と同じである。図4(a)の場合と異なるのは、波形P2が時刻t2においてピークを有することである。
これは、咳をした者は、2人であり、第1マイク11及び第2マイク12の最も近くにいる被検者P、及び患者L及び患者Rのうち第2マイク12に近い患者Rであることを示している。被検者Pが時刻t1に、患者Rが時刻t2に咳をしたと判断することができる。
このように、波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxがともに閾値Thを超えていれば、被検者Pの発した咳であると判断することができる。この場合、咳の波形を解析するにあたっては、咳の音を拾いにくい患者Rから遠い方の第1マイク11による波形P1を用いることが好ましい。
また、第1マイク11及び第2マイク12の感度は被検者Pの枕周りの音をかろうじて拾うことができる感度に設定されているので、第2マイク12に入力される被検者Pの音声レベルは患者Rの音声レベルに対して大きく、SN比の高い状態で被検者Pの音声入力が行われる。そのため、同程度のレベルで混ざり合った音声を事後的に分離するような特許文献2の方法に比べて精度よく被検者の音声を抽出することができる。
図4(d)は、患者L及び患者Rが咳を発し、被検者Pは咳を発していない場合を示している。患者Lの咳CL及び患者Rの咳CRを模式的に領域として図に示している。また、このときの第1マイク11によるパワーP(t)の波形P1及び第2マイク12によるパワーP(t)の波形P2を図に示している。
波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxは、いずれも予め設定される閾値Thを下回っている。第1マイク11及び第2マイク12の感度は、被検者Pの枕周りの音をかろうじて拾うことができる感度に設定されているので、患者L及び患者Rが咳をしても波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxは閾値Thを超えない。P1maxの時刻は時刻t0、P2maxの時刻は時刻t1、と両者の時刻はずれている。
これは、咳をした者は、2人であり、第1マイク11及び第2マイク12の最も近くにいる被検者Pではないことを示している。患者Lが時刻t0に、患者Rが時刻t1に咳をしたと判断することができる。
このように、波形P1及びP2の最大値P1max及びP2maxがともに閾値Thを下回っていれば、被検者Pの発した咳でないと判断することができる。
(音声測定処理)
図5は、本実施形態に係る音声測定処理のフロー図である。この音声測定処理フローは、ROM23内の音声測定プログラムに基づいて、CPU22により実行されるフローである。予め操作部26により被検者Pを特定するID等は入力されているものとする。
まず、CPU22は、操作部26から音声測定の開始が指示されたか否かを判断する(ステップS10)。音声測定の開始が指示されたと判断すると(ステップS10;Yes)、CPU22は、音声測定部10の第1マイク11及び第2マイク12からの音声信号のHDD25への保存を開始させる(ステップS11)。このとき、音声信号は、被検者のID及び時刻に対応付けて保存される。音声測定の開始が指示されていないと判断すると(ステップS10;No)、ステップS10に戻り音声測定の開始が指示されるまで待機する。
次に、CPU22は、音声測定の終了が指示されたか否かを判断する(ステップS12)。音声測定の終了が指示されたと判断すると(ステップS12;Yes)、CPU22は、音声測定部10の第1マイク11及び第2マイク12からの音声信号のHDD25への保存を終了させる(ステップS13)。音声測定の終了が指示されていないと判断すると(ステップS12;No)、ステップS12に戻り音声測定の終了が指示されるまで待機する。
(咳検出処理)
図6は、本実施形態に係る咳検出処理のフロー図である。この咳検出処理フローは、ROM23内の咳検出プログラムに基づいて、CPU22により実行されるフローである。予め操作部26により被検者Pを特定するID等は入力され、咳検出が指示されているものとする。
まず、CPU22は、被検者Pに対応する第1マイク11及び第2マイク12の音声信号S(t)をHDD25から読み出し、RAM24にロードする(ステップS20)。
次に、CPU22は、RAM24にロードされた第1マイク11及び第2マイク12の音声信号S(t)から、それぞれの音声信号のパワーP(t)を算出する(ステップS21)。第1マイク11に対してパワー波形P1、第2マイク12に対してパワー波形P2が算出される。
次に、CPU22は、波形P1及び波形P2を時間軸に沿って順次解析し、波形P1及び波形P2において同時刻に存在するピーク波形があるか否かを判断する(ステップS22)。
波形P1及び波形P2において同時刻に存在するピーク波形があると判断すると(ステップS22;Yes)、CPU22は、両方のピーク波形共、最大値が予めROM23に記憶されている閾値Th以上であるか否かを判断する(ステップS23)。波形P1及び波形P2において同時刻に存在するピーク波形がないと判断すると(ステップS22;No)、CPU22は、フローを終了する。
ステップS23において、両方のピーク波形共、最大値は予めROM23に記憶されている閾値Th以上であると判断すると(ステップS23;Yes)、CPU22は、それぞれのピーク波形を抽出する(ステップS24)。すなわち、音声抽出手段として機能する。少なくとも一方のピーク波形の最大値が、予めROM23に記憶されている閾値Th未満であると判断すると(ステップS23;No)、CPU22は、ステップS28に進む。
次に、CPU22は、抽出されたそれぞれのピーク波形のうち、ピーク波形に別のピークを含まない一のピーク波形を選択する(ステップS25)。例えば、図4(c)の場合では、ピーク波形に別のピークを含むP2の方のピーク波形ではなく、P1の方のピーク波形を選択するということである。
次に、CPU22は、図3で示したように、選択されたピーク波形の立ち上がり勾配θが所定角度以上で、半値幅Tが所定時間以下であるかを判断し、当該ピーク波形が咳によるものであるか否かを判断する(ステップS26)。
当該ピーク波形が咳によるものであると判断すると(ステップS26;Yes)、CPU22は、当該ピーク波形の特徴量(例えば、最大値、半値幅等)を時刻に対応付けてHDD25に保存する(ステップS27)。当該ピーク波形が咳によるものでないと判断すると(ステップS26;No)、CPU22は、ステップS28に進む。
次に、CPU22は、更に波形P1及び波形P2を時間軸に沿って順次解析し、他にも、波形P1及び波形P2において同時刻に存在するピーク波形があるか否かを判断する(ステップS28)。
他にも、波形P1及び波形P2において同時刻に存在するピーク波形があると判断すると(ステップS28;Yes)、CPU22は、ステップS23に戻る。他には、波形P1及び波形P2において同時刻に存在するピーク波形はないと判断すると(ステップS28;No)、CPU22は、フローを終了する。
以上のように、本実施形態によれば、2つのマイクを被検者Pの近傍に略対称となるように配置し、2つのマイクの信号レベルが同時刻に共に閾値以上となったときの信号を被検者Pの発した音声として抽出するようにしたので、開放マイクにより被検者の音声をモニタする際に、周囲にノイズ音源がある場合でも、複雑な音声処理をすることなく精度良くモニタすることができる。
本実施形態においては、図4に示すように、被検者Pがベッド30の幅方向中央に仰向きになって咳をすることを前提に説明したが、被検者Pの体の向きが仰向きとは異なる場合でも適用することが可能である。
一例として、被検者Pが患者Rの方に横を向いて咳をした場合について、図7を用いて説明する。図4(a)に対応した、被検者Pのみが咳を発し、患者L及び患者Rは咳を発していない場合について説明する。
被検者Pの咳CPを模式的に領域として図に示している。また、このときの第1マイク11によるパワーP(t)の波形P1及び第2マイク12によるパワーP(t)の波形P2を図に示している。
被検者Pは患者Rの方向に横を向いて咳をしているので、被検者Pの咳CPの領域は、図に示すように、ベッド30の幅方向中央位置から少し患者R側に偏っている。そのため、波形P2の最大値P2maxの方が波形P1の最大値P1maxと比べて値が大きくなっている。最大値P1max及び最大値P2maxの時刻は、同時刻(t1)である。また、最大値P1max及び最大値P2maxは、いずれも予め設定される閾値Th1及びTh2を超えている。ここで、被検者Pが患者Rの方向に横を向いていることを考慮して、つまり、当然に最大値P2maxの方が最大値P1maxよりも値が大きくなることを考慮して、閾値Th1<閾値Th2となるようにそれぞれの閾値を設定する。この閾値の設定については後述する。
最大値P1max及び最大値P2maxがいずれも予め設定される閾値Th1及びTh2を超えているので、咳をした者は、1人であり、また、第1マイク11及び第2マイク12の最も近くにいる被検者Pであることを示している。
このように、波形P1及びP2のそれぞれの最大値P1max及びP2maxがともにそれぞれの閾値Th1及びTh2を超えていれば、被検者Pの発した咳であると判断できる。
次に、閾値Th1及びTh2の設定について説明する。被検者Pの咳を発する方向に基づいて第1マイク11及び第2マイク12に入力される音量レベルは異なるので、これを考慮して閾値Th1及びTh2を設定する。被検者Pの咳を発する方向を推定するために、例えば、3軸方向の加速度の測定が可能な加速度センサを被検者Pに取り付け、被検者Pの体の向きを測定する。体の向き(姿勢)を検知できるセンサであれば他のセンサでもよく、ジャイロセンサ等も用いることが可能である。
図8(a)は、加速度センサ13の被検者Pへの取り付け例を示している。図に示すように、例えば、被検者Pの胸部に取り付ける。
図8(b)は、加速度センサ13を被検者Pの身体表面に取り付けた状態を示している。図中には、加速度センサ13の3軸(X軸、Y軸、Z軸)を示している。加速度センサ13のZ軸方向が身体表面に対して垂直となる方向である。
図8(c)は、被検者Pが加速度センサ13を取り付けて仰向きに横たわったときの被検者Pの状態と、その際出力される加速度センサ13の出力レベルを示している。理解しやすいように、被検者Pの体動は全くないものとして示している。
図に示すように、加速度センサ13はZ軸方向に重力加速度を受けるので、Z軸出力は重力加速度に基づく値を示し、X軸出力及びY軸出力は0となる。
図8(d)は、被検者Pが加速度センサ13を取り付けて体の右側を下にして横向きに横たわったときの被検者Pの状態と、その際出力される加速度センサ13の出力レベルを示している。理解しやすいように、被検者Pの体動は全くないものとして示している。
図に示すように、加速度センサ13はY軸方向に重力加速度を受けるので、Y軸出力は重力加速度に基づく値を示し、X軸出力及びZ軸出力は0となる。
このように、加速度センサ13のX軸出力、Y軸出力及びZ軸出力は、被検者Pの体の向きにより変化するので、当該加速度センサ13の出力に基づいて被検者Pの咳を発する方向を推定することができる。従って、加速度センサ13のX軸出力、Y軸出力及びZ軸出力に基づいて第1マイク11に対応する閾値Th1及び第2マイク12に対応するTh2を設定することができる。
例えば、加速度センサ13の出力が図8(c)のような出力であれば、被検者Pは仰向きであり第1マイク11及び第2マイク12に同等レベルの音量が入力されるので、閾値Th1=Th2とすればよい。また、加速度センサ13の出力が図8(d)のような出力であれば、被検者Pは右に横向きであり第2マイク12の方が第1マイク11よりも大きい音量が入力されるので、仰向き状態である図8(c)の場合と比べて、第1マイク11に対応する閾値Th1を小さく、第2マイク12に対応する閾値Th2を大きく設定して、閾値Th1<閾値Th2となるようにする。被検者Pの体の向きが図8(c)と図8(d)との間であれば、当然、加速度センサ13の出力は図8(c)と図8(d)との間の状態となり、このとき、閾値Th1及び閾値Th2は、それぞれ図8(c)の場合の閾値と図8(d)の場合の閾値との間の値になるように設定する。
本実施形態では、第1マイク11及び第2マイク12は、ベッド30のヘッドボード31に設置したが、ベッド30の側面(例えば、ベッド側部に設けられるベッド柵、等)に、被検者Pの方向を向けて設置してもよい。
本実施形態では、取得した音声信号を咳検出に適用したが、いびき、歯ぎしり、等の検出にも適用することができる。
本実施形態に係る音声モニタシステムのシステム構成図である。 本実施形態に係る音声モニタシステムの制御構成図である。 咳の音声信号の概念図である。 相部屋内での咳の発生状況と第1マイク11及び第2マイク12により採取される音声信号のパワーP(t)との関係を示す模式図である。 本実施形態に係る音声測定処理のフロー図である。 本実施形態に係る咳検出処理のフロー図である。 被検者Pが患者Rの方に横を向いて咳をした場合における、相部屋内での咳の発生状況と第1マイク11及び第2マイク12により採取される音声信号のパワーP(t)との関係を示す模式図である。 図8(a)は、加速度センサ13の被検者Pへの取り付け例を示す図である図8(b)は、加速度センサ13を被検者Pの身体表面に取り付けた状態を示す図である。図8(c)は、被検者Pが加速度センサ13を取り付けて仰向きに横たわったときの被検者Pの状態と、その際出力される加速度センサ13の出力レベルを示ず図である。図8(d)は、被検者Pが加速度センサ13を取り付けて体の右側を下にして横向きに横たわったときの被検者Pの状態と、その際出力される加速度センサ13の出力レベルを示す図である。
符号の説明
10 音声測定部
11 第1マイク
12 第2マイク
13 加速度センサ
20 PC
22 CPU
23 ROM
P 被検者

Claims (15)

  1. 被検者の周囲に配置され、経時的な音声レベルの変化である音声信号を出力する複数のマイクと、
    複数のマイクのそれぞれのマイクから出力されたそれぞれの音声信号に基づく信号から、互いに同時刻にピークを有し且つそれぞれのピーク値が共に予め設定されたそれぞれの閾値以上であるそれぞれの音声信号に基づく信号のピーク波形を検出し、検出されたそれぞれのピーク波形を被検者の発した音声によるそれぞれのピーク波形として抽出する音声抽出手段と、
    を有することを特徴とする音声モニタシステム。
  2. 前記複数のマイクは、被検者に対して対称に配置されることを特徴とする請求項1に記載の音声モニタシステム。
  3. 被検者が横たわるベッド、を有し、
    前記複数のマイクは、前記ベッドに設置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の音声モニタシステム。
  4. 前記複数のマイクは、前記ベッドのヘッドボードに設置されることを特徴とする請求項3に記載の音声モニタシステム。
  5. 前記複数のマイクは、前記ベッドの側部に設置されることを特徴とする請求項3に記載の音声モニタシステム。
  6. 前記複数のマイクは、感度調整が可能であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の音声モニタシステム。
  7. 前記複数のマイクは、単一指向性を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の音声モニタシステム。
  8. 前記複数のマイクは、前記単一指向性の方向が被検者の方向を向くように配置されることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の音声モニタシステム。
  9. 前記音声抽出手段は、抽出された被検者の発した音声によるそれぞれのピーク波形のうち、ピーク波形に別のピークを含まない一のピーク波形をさらに抽出することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の音声モニタシステム。
  10. 前記それぞれの音声信号に基づく信号は、前記音声信号のパワーであることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の音声モニタシステム。
  11. 被検者に取付可能な被検者の体の向きを検出する姿勢検出センサを有し、
    前記姿勢検出センサにより検出された体の向きに基づいて、前記それぞれの閾値の値を設定することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の音声モニタシステム。
  12. 前記姿勢検出センサは、3軸加速度センサであることを特徴とする請求項11に記載の音声モニタシステム。
  13. 被検者の周囲に配置される複数のマイクから、経時的な音声レベルの変化である音声信号が入力される第1ステップと、
    複数のマイクのそれぞれのマイクから入力されたそれぞれの音声信号に基づく信号から、互いに同時刻にピークを有し且つそれぞれのピーク値が共に予め設定されたそれぞれの閾値以上であるそれぞれの音声信号に基づく信号のピーク波形を検出し、検出されたそれぞれのピーク波形を被検者の発した音声によるそれぞれのピーク波形として抽出する第2ステップと、
    を有することを特徴とする音声モニタ方法。
  14. 経時的な音声レベルの変化である音声信号が複数入力される第1ステップと、
    それぞれの音声信号に基づく信号から、互いに同時刻にピークを有し且つそれぞれのピーク値が共に予め設定されたそれぞれの閾値以上であるそれぞれの音声信号に基づく信号のピーク波形を検出し、検出されたそれぞれのピーク波形を抽出する第2ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  15. 請求項1〜12の何れか一項に記載の音声モニタシステムと、
    前記音声モニタシステムの前記音声抽出手段により抽出されたピーク波形から咳検出を行う咳検出処理手段と、
    を有することを特徴とする咳検出システム。
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