JP2007326833A - 親水性活性物質含有微粒子の製造方法 - Google Patents

親水性活性物質含有微粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 タンパク質を効率よく封入しうる親水性部分を内部に有し、生体内での安定性向上や体内動態を改善しうる微粒子ならびに該微粒子分散体の製造法を提供する。
【解決手段】 両親媒性ポリマーを含み、内部に両親媒性ポリマーの親水性セグメントからなる親水性部分を有し、両親媒性ポリマーの疎水性セグメントからなる疎水性外層とからなり、疎水性外層に表面改質剤が結合した親水性活性物質含有微粒子を製造する方法であって、
(a)親水性活性物質を含む水系溶媒と両親媒性ポリマーを溶解した水非混和性有機溶媒を混合することにより、逆相エマルジョンを形成する工程
(b)逆相エマルジョンを、表面改質剤を含む液相に導入する工程
(c)水非混和性有機溶媒を除去する工程
を含む親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、生理活性物質、薬剤、造影剤、遺伝子等を効果的に送達する微粒子の製造方法に関する。
ナノパーティクル、マイクロパーティクル、ナノスフィア、マイクロスフィアあるいはマイクロカプセルなどと呼ばれる微粒子に薬剤を封入した微粒子製剤が開発され、薬物のキャリアとして用いることが検討されている。微粒子の基材としては、ポリマー化合物や脂質などの有機化合物および無機化合物など種々の材質が用いられている。現在までのところ、微粒子製剤については、主に薬効を長期に渡って持続させる目的で、注射剤、皮下あるいは筋肉内に投与することが臨床上行われている。例えば、前立腺ガンの治療のため、ホルモンを封入した生分解性ポリマーからなる微粒子は持続的徐放能を有し、1回の注射で1〜4ヶ月間に渡り封入された薬物を徐放する。
既存のポリマー化合物を基材とする微粒子製剤としては、生分解性であるポリ乳酸またはポリ乳酸・ポリグリコール酸を用いた微粒子、親水性ポリマーと疎水性ポリマーを共有結合させた両親媒性ポリマーであるA-BまたはA-B-Aタイプのブロックコポリマーを用いたポリマーミセルやナノパーティクルが挙げられる。これらの微粒子製剤においては、薬剤を内包すべきコンパートメントは疎水的環境であり、親水性薬剤を微粒子内に封入する効率は低い。特に、親水性かつ分子量の大きいタンパク質・ペプチド医薬を、該粒子に生理活性を保った状態で封入することは難しい。一方、リポソームなどの脂質からなる微粒子においては、薬剤の封入効率が悪く、内包薬物を徐放させることも難しい(例えば、特許文献1参照)。
ペプチドなどの親水性薬物の封入を目的とした生分解性ポリマー微粒子の製造法としては、ポリ乳酸またはポリ乳酸・ポリグリコール酸を含む生分解性ポリマーでウォーター・イン・オイル(W/O)型乳化物(逆相エマルジョン)を形成して親水性薬物を封入し、さらに微粒子化する製造技術を開示したもの等が知られている(特許文献2、特許文献3参照)。
特許文献2では、薬物を内水相に含有し、生分解性ポリマーを含有する疎水性相中に分散・乳化し、さらにこの不連続相に該生分解性ポリマーを溶解しない疎水性溶媒を添加して生分解性ポリマーを相分離させ、薬剤の水滴とともに固化させて固体のマイクロカプセルを得る製造法に特徴を持つ。
特許文献3は、水溶性薬物を含む溶液を内水相とし、ポリマー化合物を含む溶液を油相としてウォーター・イン・オイル(W/O)型乳化物をつくり、該乳化物を水相に分散させてウォーター・イン・オイル・イン・ウォーター(W/O/W)型乳化物をつくり、水中乾燥に付して水溶性薬物の徐放性マイクロカプセルを製造することを特徴とする。この2つの技術に共通する特徴は、薬剤を水溶液の状態で生体内分解性ポリマーの中に包摂し、このポリマーを固化させた後に内部の水分を除去するということである。
さらに、特許文献4では、ペプチド薬剤について、これらの水溶液を疎水性溶媒中で逆ミセル(逆相エマルジョン)形態とし、そこから水分を除去し、得られた微粒子を生分解性ポリマー溶液中に分散し、さらにこれから有機溶媒を除去し粒子を製造することを特徴とする。しかしながら、これらの方法では得られる粒子の粒径は小さくても、せいぜい数ミクロンから数十ミクロンである。
このような課題を満たすために、両親媒性ポリマーの界面活性作用を利用して、親水性活性物質の水溶液を両親媒性ポリマーを添加した有機溶媒中で、所謂、逆相エマルジョン(逆ミセル)を形成させた後、微粒子を形成する方法が提案されてきた (特許文献5,6参照) 。
特許文献5では、疎水性セグメントとして生体内分解性ポリマーを親水性セグメントとしてポリアミノ酸を有する両親媒性ブロックコポリマーを使用して逆相ミセルを形成させ、内部が親水環境であり外層が疎水的である微粒子が記載されている。しかしながら、このような微粒子について、医薬品として有用な水系分散体の製造方法には言及されていない。
特許文献6では、機能性物質がブロックポリマーに内包されている粒子を含有する化粧剤または洗浄剤として、ビニルエーテル系の両親媒性ブロックコポリマーを使用して逆相ミセルを形成させ、内部が親水環境であり、外層が疎水的である微粒子が記載されている。この微粒子は、ビニルエーテル系の両親媒性ブロックコポリマーが生分解性を有しないために注射や経口投与などによる生体内への投与には適用できない。また、外層が疎水的である微粒子であるために、この微粒子を、生体内への投与に好適な水系分散体にすることは困難である。
特許文献7では、両親媒性ブロックコポリマーを溶解させた有機溶媒を用い、内水相に親水性活性物質を含有させたW/O/W型乳化物を乾燥することで微粒子を製造している。しかしながら、このような粒子では、乾燥条件下でも除去されない有機溶媒を用いているため、粒径が100ミクロンから数ミリメートルと非常に大きい。
さらに、表面改質剤を随伴した両親媒性ポリマーのナノ微粒子および製造方法についても開示はあるが、両親媒性ポリマーによる逆相エマルジョン形成と表面改質剤による表面修飾を具体的に開示しているものではない(特許文献8)。
特許第3571335号公報 特開昭57-118512号公報 特開昭62-201816号公報 特開平5-194253号公報 特開平11-269097号公報 特開2004-18438号公報 特表2004-511631号公報 特表平10-511957号公報
上記のように、ブロックポリマーなどの両親媒性ポリマーを使用した微粒子開発が行われているが、親水性薬物を効率よく封入可能な微粒子を製造し、医薬品として有用な水系分散体とする方法はない。
本発明の目的は、タンパク質を効率よく封入しうる親水性部分を内部に有し、生体内での安定性向上や体内動態を改善しうる微粒子、特に、ナノサイズの微粒子ならびに該微粒子分散体の製造法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
本発明は以下のような構成を有する。
両親媒性ポリマーを含み、内部に両親媒性ポリマーの親水性セグメントからなる親水性部分を有し、両親媒性ポリマーの疎水性セグメントからなる疎水性外層とからなり、疎水性外層に表面改質剤が結合した親水性活性物質含有微粒子を製造する方法であって、
(a)親水性活性物質を含む水系溶媒、両親媒性ポリマーを溶解した水非混和性有機溶媒により、逆相エマルジョンを形成する工程
(b)逆相エマルジョンを、表面改質剤を含む液相に導入する工程
(c)水非混和性有機溶媒を除去する工程
を含む親水性活性物質含有微粒子の製造方法
本発明の微粒子の製造方法では、タンパク質を効率よく封入しうる親水性部分を内部に有し、生体内での安定性向上や体内動態を改善しうるナノサイズの微粒子ならびに該微粒子分散体を提供することができる。更に、本発明は、例えば、親水性かつ分子量の大きいタンパク質・ペプチド医薬、核酸医薬などを効果的に内包する微粒子および医薬品組成物を製造することができる。
本発明は、いわゆるドラッグデリバリーシステム(Drug Delivery System)としての微粒子および医薬品組成物の製造方法として有用である。さらに、本発明の微粒子の製造方法は、親水性薬物を効率よく封入可能な微粒子を製造し、医薬品として有用な水系分散体とすることができる。
本発明により得られる微粒子または微粒子分散体により、タンパク質などの親水性活性物質の生体内での安定性向上や体内動態の改善が実現する。すなわち、生理活性タンパク質の経口または経腸投与が可能となり、従来の注射による投与法に比べ、簡便で患者に優しい薬物治療が可能となる。また、本発明により得られる微粒子または微粒子分散体の注射による投与においても、皮下投与における徐放、血中投与における血中滞留時間の延長が可能となり、注射回数の低減が可能となる。
本発明により得られる微粒子または微粒子分散体により、生理活性タンパク質の経口、経腸投与、注射回数の軽減および皮下投与における徐放が可能となり、患者の苦痛、不便を大幅に改善する薬剤を提供することができる。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の製造方法における微粒子は、両親媒性ポリマーを含み、内部に両親媒性ポリマーの親水性セグメントからなる親水性部分を有し、両親媒性ポリマーの疎水性セグメントからなる疎水性外層とからなり、疎水性外層に表面改質剤が結合した親水性活性物質含有微粒子である。
本発明における両親媒性ポリマーは、少なくとも2種類以上のセグメントから構成され、そのうち少なくとも1種類以上のセグメントが親水性であり、更に少なくとも1種類以上のセグメントが疎水性である。ここで、親水性とは、任意のセグメントの水への溶解度が、他のセグメントより高いとき、該セグメントを親水性であると言う。親水セグメントは、水に可溶であることが望ましいが、難溶であっても他のセグメントと比較して、水への溶解度が高ければ良い。また、疎水性とは、任意のセグメントの水への溶解度が、他のセグメントより低いとき、該セグメントを疎水性であるという。疎水性セグメントは、水に不溶であることが望ましいが、可溶であっても他のセグメントと比較して、水への溶解度が低ければ良い。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の製造方法は、
(a)親水性活性物質を含む水系溶媒、両親媒性ポリマーを溶解した水非混和性有機溶媒により、逆相エマルジョンを形成する工程。
(b)逆相エマルジョンを表面改質剤を含む液相に導入する工程。
(c)水非混和性有機溶媒を除去する工程。
を含む。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の製造方法では、逆相エマルジョンは、親水性活性物質を含む水系溶媒を、両親倍性ポリマーを溶解した水非混和性有機溶媒に添加し、混和することで形成される。必要であれば、例えば、マグネティックスターラーなどの撹拌装置、タービン型攪拌機、ホモジナイザーなどを使用しても良い。
工程(a)における水系溶媒は、水あるいは水溶性成分を含有する水溶液を使用する。該水溶性成分としては、例えば、無機塩類、糖類、有機塩類、アミノ酸などが挙げられる。
工程(a)における水非混和性有機溶媒は、該両親媒性ポリマーの疎水性セグメントが可溶で且つ、親水性セグメントが難溶または不溶であることが望ましいが、両セグメントが難溶もしくは両セグメントが可溶いずれであっても良い。該水非混和性有機溶媒の水への溶解度は、10g(有機溶媒)/100mL(水)以下、好ましくは1g(有機溶媒)/100mL(水)以下、更に好ましくは0.1g(有機溶媒)/100mL(水)以下である。水非混和性有機溶媒としては、特に限定されないが、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、塩化メチレン、クロロフォルムが挙げられる。該有機溶媒に対する水系溶媒の比は、一般的には1000:1〜1:1、より好ましくは100:1〜3:1である。該有機溶媒中の両親倍性ポリマーの濃度は、有機溶媒、両親倍性ポリマーの種類によって異なるが、0.01〜90%(w/w)、より好ましくは0.1〜50%(w/w)、更に好ましくは、1〜20%(w/w)である。
工程(a)における、親水性活性物質を含む水系溶媒、両親媒性ポリマーを溶解した水非混和性有機溶媒により、逆相エマルジョンを形成する工程において、逆相エマルジョンの形成を補助し、均一かつ微小な逆相エマルジョンを形成する目的のために、共剤を添加することができる。共剤としては、特に限定されないが、炭素数3から6のアルキルアルコール、炭素数3から6のアルキルアミン、炭素数3から6のアルキルカルボン酸から選ばれる化合物が望ましい。これら共剤のアルキル鎖の構造は、特に限定されず、直鎖構造でも分岐構造でも良く、飽和アルキルでも、不飽和アルキルでも良い。本発明において、共剤としては、tert-ブタノール、iso-プロパノール、ペンタノールがとくに好ましい。
本発明における逆相エマルジョンの平均粒径は、所望する微粒子の粒径によりとくに限定されないが、本発明の目的である医薬品用の微粒子を製造するには、500ナノメートル以下であることが望ましく、より好ましくは、10ナノメートルから500ナノメートルである。逆相エマルジョンの平均粒径は、さらに好ましくは、150ナノメートル以下、あるいは、10ナノメートルから150ナノメートルである。逆相エマルジョンの平均粒径は、さらにより好ましくは、50ナノメートルから10ナノメートルである。
工程(b)における液相は、表面改質剤を溶解可能であれば、水混和性有機溶媒、水系溶媒のいずれも好ましい。
工程(b)における液相が、水混和性有機溶媒の場合には、該水混和性有機溶媒は、工程(a)における水非混和性有機溶媒と混和性であっても非混和性であってもよい。特に工程(a)における水非混和性有機溶媒と混和性の場合には、両親倍性ポリマーの親水性セグメントが不溶である水混和性有機溶媒の使用が望ましい。水混和性有機溶媒としては、特に限定されないが、ジオキサン、tert-ブタノール、酢酸、ジメチルスルフォキシド、シクロヘキサン、キシレンが挙げられる。工程(b)において液相に添加する表面改質剤は、工程(b)において粒子表面に物理吸着乃至化学結合するものでも良いし、工程(c)において溶媒除去時に物理吸着乃至化学結合するのもでもよい。
液相が、水混和性有機溶媒の場合には、工程(c)により水非混和性有機溶媒を除去する工程を経た後に、当該分散体を、水系溶媒に導入し、さらに水混和性有機溶媒等を除去することにより、水系溶媒分散体としても良い。
工程(b)における液相は、水系溶媒であっても良い。水系溶媒を使用する場合は、表面改質剤は、水中油エマルジョンの水−油界面を安定化するものであることが望ましい。

工程(b)おける液相には、表面改質剤に加え、製剤学的な目的に応じて、各種添加物、例えば、緩衝剤、抗酸化剤、塩、ポリマーまたは糖などを含有しても良い。
逆相エマルジョンを、表面改質剤を含む液相に導入する操作としては、とくに限定されるものではないが、滴下、注入などの方法がとくに好ましい。
工程(c)における水非混和性有機溶媒を除去する方法としては、とくに限定されるものではないが、例えば、蒸発による留去、透析、凍結乾燥、遠心操作、濾過、再沈殿が挙げられ、蒸発による留去、凍結乾燥が特に好ましい。工程(b)において、液相として水系溶媒を用いた場合には、本工程により、医薬品に好適な親水性活性物質含有微粒子の水系分散体が得られる。
本発明により得られた親水性活性物質含有微粒子を用い、分散媒を除去することにより、親水性活性物質含有微粒子としても良い。分散媒を除去する方法としては、とくに限定されるものではないが、蒸発による留去、透析、凍結乾燥、遠心操作、濾過が好ましい。
本発明により得られる親水性活性物質含有微粒子の平均粒径は、1000ナノメートル以下であることが望ましく、より好ましくは、50ナノメートルから1000ナノメートルである。本発明により得られる親水性活性物質含有微粒子の平均粒径は、さらに好ましくは、500ナノメートル以下、あるいは、50ナノメートルから500ナノメートルである。本発明により得られる親水性活性物質含有微粒子の平均粒径は、さらにより好ましくは、50ナノメートルから100ナノメートルである。親水性活性物質含有粒子の平均粒径は、レーザー散乱型粒度分布計(たとえばMicrotrac ASVR/Microtrac−HRA(9320−X100))を用いて直接平均粒径を測定する。
本発明により得られる親水性活性物質含有微粒子の形状は特に限定されないが、球状、楕円状、不定形であることができる。
本発明における親水性活性物質含有微粒子を構成する両親媒性ポリマーの親水性セグメントとしては、特に限定されないが、生体適合性ポリマーであることが好ましい。本発明において、生体適合性ポリマーとは、生体に投与した際に著しく有害な影響を及ぼさないものを言い、より具体的には、ラットに該ポリマーを経口投与する場合のLD50が2,000mg/kg以上のものを言う。さらには、両親媒性ポリマーの親水性セグメントがポリエチレングリコールを含むことが好ましく、両親媒性ポリマーの親水性セグメントがポリエチレングリコールであることがより好ましい。
両親媒性ポリマーの親水性セグメントの分子量は、50,000以下であることが望ましく、より好ましくは5,000以下である。
本明細書での分子量は、数平均分子量を言い、数平均分子量とは,分子の大きさの重み付けを考慮しない方法で算出した平均分子量であり、ポリマー末端基数の算出に用いることができる。一般には,ポリマーの末端基定量を行って求めることができるが、ポリスチレンを基準物質としてゲルパーミションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の分子量として求めることもできる。
本発明において、両親媒性ポリマーの疎水性セグメントとしては、特に限定されないが、生分解性ポリマーを含むことが好ましい。両親媒性ポリマーの疎水性セグメントとしては、生体適合性ポリマーであることがより好ましい。本発明において、生体適合性ポリマーとは、生体に投与した際に著しく有害な影響を及ぼさないものを言い、より具体的には、ラットに該ポリマーを経口投与する場合のLD50が2,000mg/kg以上のものを言う。
本発明の親水性活性物質含有微粒子は、両親媒性ポリマーの疎水性セグメントが、生体投与時に著しく有害な影響を与えるものでないことが好ましく、生分解性ポリマーであることがより好ましい。本発明において、生分解性ポリマーとは、生体投与後に該ポリマーが代謝を受け低分子化し、体外に排泄されうるものを言う。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の両親媒性ポリマーの疎水性セグメントは、特に限定されないが、脂肪族ポリエステル、ポリアミノ酸などが好ましく、ポリ(イプシロン−カプロラクトン)、ポリ乳酸またはポリグリコール酸、さらには、それらの共重合体や類縁体のいずれかから構成されることが好ましい。本発明の微粒子の両親媒性ポリマーの疎水性セグメントの分子量は、1000から100,000であることが好ましい。
本発明における両親媒性ポリマーの構造は、特に限定されないが、ブロック型、グラフト型、ブランチ型いずれかの構造を有するコポリマーであることが好ましい。親水性セグメントの平均分子量に対する疎水性セグメントの平均分子量の値としては、望ましくは、0.1倍から10倍であり、更に望ましくは、2倍から7倍である。
本発明における表面改質剤は、該表面改質剤が溶媒または微粒子外部に存在する物質と接触可能な場所に存在する限りにおいては、両親媒性ポリマーの疎水性セグメントに化学結合していても良く、物理的に吸着していても良い。表面改質剤としては、望ましくは、微粒子のコロイド安定性を向上させる性質を有する化合物である。表面改質剤は、1種でも複数の混合物でも良い。ここでコロイド安定性を向上させるとは、微粒子の溶媒中における凝集を防ぐことまたは遅延させることを言う。
表面改質剤は、限定されるものではないが、親水性ポリマーであることが好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤は、親水性ポリマーが、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ−1,3−ジオキソラン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンポリマー、ポリ−1,3,6−トリオキサン、ポリアミノ酸、タンパク質、または、もしくは多糖類のいずれかであることが好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤は、親水性ポリマーが、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ−1,3−ジオキソラン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンポリマー、ポリ−1,3,6−トリオキサン、ポリアミノ酸、タンパク質もしくは多糖類のいずれかの類縁体であることが好ましい。
該親水性ポリマーの類縁体としては、親水性ポリマーを長鎖アルキルなどの疎水基を部分的に修飾するなどした界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤は、親水性ポリマーがポリエチレングリコールの場合、BASFから市販されるPluronic(BASFの登録商標)もしくは同等品が好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤のポリアミノ酸としては、ポリアスパラギン酸もしくはポリグルタミン酸またはこれらの類縁体が好ましい。とくに、ポリアスパラギン酸もしくはポリグルタミン酸の一部に長鎖アルキル基を導入した類縁体はとくに好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤のタンパク質は、ゼラチン、カゼインまたはアルブミンが粒子の分散性向上のために好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤の多糖類としては、セルロース、キチン、キトサン、ジェランガム、アルギン酸、ヒアルロン酸、プルランもしくはデキストランが好ましく、特にコレステロール化プルランは、粒子の分散性向上のために好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤の多糖類は、セルロース、キチン、キトサン、ジェランガム、アルギン酸、ヒアルロン酸、プルランもしくはデキストランのいずれかの類縁体が好ましい。
本発明では、表面改質剤は、両親媒性化合物であることが好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤では、両親媒性化合物は、脂質であることが好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤では、両親媒性化合物は、界面活性剤であることが好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤では、界面活性剤としては、ポリオキシエチレンポリプロピレングリコール共重合体、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンジ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリンジ脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン性活性剤や、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩またはレシチンが好ましい。
さらに、本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤は、ペプチド、蛋白質、糖類およびその類縁体が好ましく、例えば、ターゲッティング抗体や塩基性ペプチドが挙げられる。これらのペプチド、蛋白質、糖類は、長鎖アルキルなどの疎水基を部分的に修飾するなどした類縁体や前述の親水性ポリマーや両親媒性化合物を修飾した類縁体が特に好ましい。
本発明の親水性活性物質含有微粒子の表面改質剤の結合量は、好ましくは、粒子重量に対して0.0001%から1%である。
本発明において、親水性活性物質としては、特に限定されるものではないが、低分子化合物、タンパク質、ペプチド、DNA、RNA、修飾核酸または診断用途の造影成分が例示される。また、親水性活性物質としては、タンパク質、ペプチド、DNA、RNA、または、修飾核酸のいずれかから選択されることが好ましい。また、親水性活性物質が疎水性薬物の場合であっても、可溶化剤などで水溶性とすることで本発明の微粒子に含有させても良い。可溶化剤としては、シクロデキストリンやその類縁体がとくに好ましい。
本発明の親水性活性物質として使用される生理活性タンパクとしては、ペプチドホルモン、生理活性タンパク、酵素タンパク、抗体などがある。例えば、副甲状腺ホルモン(PTH)、カルシトニン、インスリン、アンギオテンシン、グルカゴン、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、ガストリン、成長ホルモン、プロラクチン(黄体刺激ホルモン)、ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)、サイロトロピックホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、メラニン細胞刺激ホルモン、バソプレシン、オキシトシン、プロチレリン、黄体形成ホルモン(LH)、コルチコトロピン、ソマトロピン、チロトロピン(甲状腺刺激ホルモン)、ソマトスタチン(成長ホルモン刺激因子)、視床下部ホルモン(GnRH)、G−CSF、エリスロポエチン、HGF、EGF、VEGF、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン類、FGF(線維芽細胞増殖因子)類、BMP(骨形成蛋白)類、スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)、ウロキナーゼ、リゾチーム、ワクチン等をあげることができる。これら生理活性タンパクは、天然のタンパクまたはペプチドであっても、その配列の一部を改変した誘導体であっても、ポリエチレングリコールや糖鎖などで修飾したものであっても構わない。核酸としては、カチオン性界面活性剤、カチオン性脂質、カチオン性ポリマーおよびそれらの類縁体と複合化したものであってもよい。
本発明により得られる親水性活性物質含有微粒子分散体または親水性活性物質含有微粒子を医薬品組成物として用いるには、両親媒性ポリマー、親水性活性物質、表面改質剤、分散媒の他に製剤学的に有用な各種添加剤を含有していても良く、添加できる添加物は、特に限定されないが、緩衝剤、抗酸化剤、塩、ポリマーまたは糖であることができる。
本発明により得られる親水性活性物質含有微粒子分散体または親水性活性物質含有微粒子を含有する医薬品組成物の投与方法および応用分野は特に限定されるものではないが、多岐の利用が可能である。例えば、該医薬品組成物は、薬剤を経口投与、非経口投与、経腸投与、経肺投与、局所投与(鼻、皮膚、眼)および体腔投与等に利用できる。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例により限定されるものでない。
実施例1 逆相エマルジョンの形成
微粒子の製造:両親媒性ポリマーであるポリエチレングリコール-ポリ(イプシロン-カプロラクトン)(ポリエチレングリコールの分子量5,000、ポリ(イプシロン-カプロラクトン)の分子量10,000もしくは37,000)10mgを酢酸エチル2mLに加熱し溶解させた。該ポリマー溶液に、攪拌速度1,600rpmで攪拌しつつ、西洋わさびペルオキシダーゼ水溶液(1wt%西洋わさびペルオキシダーゼ、9wt%スクロース、10mM Tris-HCl pH 7.4) 50―200μLを滴下した。更に1時間攪拌することで逆相エマルジョンを製造した。該逆相エマルジョンの粒径は、(装置Zetasizer3000HSA(MALVERN INSTRUMENTS))を使用し、動的光散乱法で測定した。得られたデータはCONTIN法およびヒストグラム法によって解析し、粒径を算出した。
<結果>
最小数平均粒径が25.1nmに達する逆相エマルジョンが形成された(図1)。z−平均粒径は、検討したポリマー濃度範囲において、200nmから数ミクロンに渡って変化した。
実施例2 逆相エマルジョンの形成
両親媒性ポリマーであるポリエチレングリコール−ポリ(イプシロン-カプロラクトン)(ポリエチレングリコールの分子量5,000、ポリ(イプシロン-カプロラクトン)の分子量37,000)60mgを酢酸エチル600mgに溶解しポリマー溶液を調製した。該ポリマー溶液に120mgの水を添加した。この溶液に10μLのtert−ブタノールを添加していき、波長600nmの光の透過率から濁度の変化を追った(図2)。透過率が99.7%となったtert−ブタノール80μLの条件でDLS測定を行い、逆相エマルジョンの粒径を測定したところ、15.7nmであった。
実施例3 逆相エマルジョンおよび親水性活性物質含有微粒子の製造
両親媒性ポリマーであるポリエチレングリコール−ポリ(イプシロン-カプロラクトン)(ポリエチレングリコールの分子量5,000、ポリ(イプシロン-カプロラクトン)の分子量10,000)10mgを酢酸エチル2mLに溶解し、ポリマー溶液を調製した。該ポリマー溶液に10mg/mLのインシュリン溶液100μLを滴下し、ホモジナイザーで攪拌し逆相エマルジョンを製造した(15000rpm、5分)。攪拌後、20mLのジオキサンに添加した。溶媒を蒸発させ約2mLまで濃縮した後、該粒子分散液を500mgのPluronic(BASFの登録商標)F68を含有したリン酸緩衝液(6mL)に添加した。試料を凍結乾燥した後、8ロット分を80mLの純水に分散させた。分画分子量10万の濾過膜を装着した限外濾過装置で10mLまで濃縮した後、50mLの純水を添加し再び5mLまで濃縮した。濃縮操作をもう一度行った後純水を添加することで40mLとした。その後、6mg/mLのPluronic(BASFの登録商標)F68水溶液40mLを添加し微粒子分散液を製造した。該微粒子分散液を凍結乾燥した。凍結乾燥後、得られた粉末状サンプルに水を添加し再分散させた。該微粒子の粒径は、(装置Zetasizer3000HSA(MALVERN INSTRUMENTS))を使用し、動的光散乱法で測定した。得られたデータはCONTIN法およびヒストグラム法によって解析し、粒径を算出した。インシュリンの封入率は、粒子試料を6N HCl中105℃で22時間加水分解した後、アミノ酸分析を行いタンパク質量を定量することで決定した。
<結果>
278.2mgの300nmの粒径を有する微粒子が得られた。アミノ酸分析によるインシュリン封入率は25%となった。
実施例4 逆相エマルジョンおよび親水性活性物質含有微粒子の製造
両親媒性ポリマーであるポリビニルピロリドン−ポリ(乳酸)(ポリビニルピロリドンの分子量1,700、ポリ(乳酸)の分子量2,200)10mgを酢酸エチル2mLに溶解し、ポリマー溶液を調製した。該ポリマー溶液に、10mg/mLのインシュリン溶液100μLを滴下し、数秒間攪拌し逆相エマルジョンを製造した。その後、10倍量のジオキサンに添加した。溶媒を蒸発させ約2mLまで濃縮した後、該粒子分散液を500mgのPluronic(BASFの登録商標)F68を含有したジオキサン(20mL)に添加した。試料を凍結乾燥した後、2mLの水を添加し微粒子を再分散させた。該微粒子の粒径は、(装置Zetasizer3000HSA(MALVERN INSTRUMENTS))を使用し、動的光散乱法で測定した。得られたデータはCONTIN法およびヒストグラム法によって解析し、粒径を算出した。
<結果>
再分散後沈殿が認められたが、沈殿を遠心操作で除去後粒径測定を行ったところ、90―130nmの粒子が形成されていることが明らかとなった。
実施例5 逆相エマルジョンおよび親水性活性物質含有微粒子の製造
粒子製造:
両親媒性ポリマーであるポリエチレングリコール−ポリ(イプシロン-カプロラクトン)(ポリエチレングリコールの分子量5,000、ポリ(イプシロン-カプロラクトン)の分子量10,000)10mgを酢酸エチル2mLに溶解し、ポリマー溶液を調製した。該ポリマー溶液に10mg/mLのインシュリン溶液100μLを滴下し、ホモジナイザーで攪拌し逆相エマルジョンを製造した(15000rpm、5分)。攪拌後、20mLのジオキサンに添加した。溶媒を蒸発させ約2mLまで濃縮した後、該濃縮液を種々の濃度のCremophor EL(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)を含有したジオキサン(8mL)に添加した。試料を凍結乾燥した後、10mLの純水を添加し、超音波処理により分散させた。該微粒子の粒径は、(装置Zetasizer3000HSA(MALVERN INSTRUMENTS))を使用し、動的光散乱法で測定した。得られたデータはCONTIN法およびヒストグラム法によって解析し、粒径を算出した。
<結果>純水への分散後の粒子粒径はCremophor EL濃度とともに減少し、ジオキサン中のCremophor EL濃度1000mg/mLでは61nmとなった(図3)。
実施例6 逆相エマルジョンおよび親水性活性物質含有微粒子の製造
両親媒性ポリマーであるポリエチレングリコール−ポリ(イプシロン-カプロラクトン)(ポリエチレングリコールの分子量5,000、ポリ(イプシロン-カプロラクトン)の分子量37,000)50mgを溶解させた炭酸ジメチル1gにn-ペンタノール400mgを加え、10mg/mlインスリン水溶液100μLを滴下し、ボルテックスで撹拌することで逆エマルションを調製した。この溶液を5%Pluronic F-68含有水溶液10mlに滴下し、ホモジナイザー(15000rpm、5min)またはボルテックス(数秒)で予備乳化し、W/O/W型エマルション溶液を調製した。得られたエマルション溶液から溶媒除去し、微粒子分散液とし、さらに凍結乾燥を行った。溶媒除去した分散液及び凍結乾燥して得られた粉末を純水に分散させた分散液に関してDLS測定を行った。また、凍結乾燥微粒子を純水に分散させ、HPLCにより遊離インシュリン量の測定も行った。
<結果>DLS測定結果より、粒径850nmの粒子が形成されていることが明らかとなった。また、HPLCによる遊離インシュリン量測定結果から、遊離インシュリンが仕込み量に対して約60%程度であったことから、封入率は約40%程度と決定された。
逆相エマルジョンの形成:ポリマー組成、添加水量の粒径への影響 逆相エマルジョンの形成:tert−ブタノール添加時の濁度変化 親水性活性物質含有微粒子の製造:表面改質剤Cremophor EL濃度の粒径への影響

Claims (9)

  1. 両親媒性ポリマーを含み、内部に両親媒性ポリマーの親水性セグメントからなる親水性部分を有し、両親媒性ポリマーの疎水性セグメントからなる疎水性外層とからなり、疎水性外層に表面改質剤が結合した親水性活性物質含有微粒子を製造する方法であって、
    (a)親水性活性物質を含む水系溶媒と両親媒性ポリマーを溶解した水非混和性有機溶媒を混合することにより、逆相エマルジョンを形成する工程
    (b)逆相エマルジョンを、表面改質剤を含む液相に導入する工程
    (c)水非混和性有機溶媒を除去する工程
    を含む親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
  2. 液相が水混和性有機溶媒である請求項1記載の親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
  3. 液相が水系溶媒である請求項1または請求項2に記載の親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
  4. 親水性活性物質を含む水系溶媒と両親媒性ポリマーを溶解した水非混和性有機溶媒を混合することにより、逆相エマルジョンを形成する工程において、炭素数3から6のアルキルアルコール、炭素数3から6のアルキルアミン、炭素数3から6のアルキルカルボン酸から選ばれる化合物を添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
  5. 逆相エマルジョンの平均粒径が、10〜500ナノメートルである請求項1〜4のいずれかに記載の親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
  6. 両親媒性ポリマーの疎水性セグメントが生分解性ポリマーを含み、親水性セグメントがポリエチレングリコールを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
  7. 両親媒性ポリマーが、ブロック構造、グラフト構造またはブランチ構造のいずれかの構造を有するコポリマーである請求項1〜6のいずれかに記載の親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
  8. 表面改質剤が、両親媒性化合物または親水性ポリマーである請求項1〜7のいずれかに記載の親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
  9. 親水性活性物質含有微粒子の平均粒径が、50〜1000ナノメートルである請求項1〜8のいずれかに記載の親水性活性物質含有微粒子の製造方法。
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