JP2007326053A - 反応装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応に必要な熱を効率よく原料に供給できると共に、装置の構成が簡素であり、小さなスペースに設置できるコンパクトな反応装置を提供する。
【解決手段】反応管20が設けられた反応容器4内は隔壁12により予熱領域13と反応領域14に区画される。原料等の流れ方向を基準として熱媒体は供給管30により反応領域の上流に供給され、原料等と並流して反応領域の下流から連絡管33により予熱領域の下流に送られ、原料等と向流して原料を予熱し、予熱領域の上流から排出管34で排出される。吸熱反応において原料は反応初期から高温の熱媒体により効率的に熱の供給を受けるので反応効率が向上し、反応領域に入る直前で効率的に予熱される。
【選択図】図7

Description

本発明は、反応に必要な熱を効率よく原料に供給できると共に、装置全体がコンパクトな反応装置に関する。本発明は、例えば芳香族炭化水素の水素化物(有機ハイドライド)を原料として触媒を用いた脱水素反応により水素を製造する製造装置等として好適に利用することができる。
上述した芳香族炭化水素の水素化物(有機ハイドライド)を原料とし触媒を用いて水素を製造する脱水素反応は大きな吸熱反応であるため、外部から反応に必要な熱を如何に効率よく供給するかが重要となるが、このような有機ハイドライドを用いる水素製造装置としては、下記特許文献1乃至3に開示されるような発明が知られている。
特許文献1には、(a) 水素供給体を収納する原料貯蔵手段と、(b) 水素供給体の脱水素反応を行わせる反応装置と、(c) 金属担持触媒の加熱手段と、(d) 水素供給体供給手段と、(e) 水素と脱水素体に分離する気液分離手段と、(f) 分離した脱水素体を回収する反応物回収手段とからなる水素供給システムが開示されている。本システムでは、反応装置の底部に設けた加熱ヒーターにより触媒を加熱し、原料(水素供給体)を触媒表面にスプレーすることにより供給している。
特許文献2には、有機ハイドライドを原料とした水素製造装置が開示されている。その反応器は熱交換型反応器であり、脱水素触媒が充填され、原料の有機ハイドライドがこの脱水素触媒に接触しつつ通過する触媒充填領域5aと、この触媒充填領域5aとの間で間接的に熱交換可能に形成され、燃焼タービン発電機6からライン7を介して直接的に導入される約500℃の高温排ガスが流通し、上記脱水素触媒中を通過する有機ハイドライドと熱交換する高温排ガス流通領域5bとを備えており、反応器5自体が有機ハイドライドの脱水素反応に要する熱量の全部を賄う熱交換器として機能するように構成されている。
特許文献3には、有機ハイドライドの脱水素反応や軽質炭化水素の水蒸気改質反応により水素を製造するための多管熱交換型反応器が開示されている。該反応器は、脱水素触媒が充填された反応管に有機ハイドライドが導入され、熱源としてタービン発電機の高温排気ガスにより反応熱を供給するものであり、ヒートパイプを備えることにより高温の排流体から効率よく熱エネルギーを回収することができる反応器である。
特開2004−35300号公報 特開2004−197705号公報 特開2004−299924号公報
しかしながら、特許文献1に記載の水素供給システムでは、ヒーター加熱であることから熱効率が必ずしも高いとは言えず、また、原料をスプレー供給しているため、大型化する場合には必ずしも好適とは言えない。
また、特許文献2に記載の水素製造装置では、熱源として高温の排気ガスを供給するためのタービン発電器を設置するスペースが必要となるという問題点がある。
また、特許文献3に記載の多管熱交換型反応器では、ヒートパイプを用いるためにそのためのコストを要し、また反応器の構造が複雑となるという問題点がある。
そこで、本発明は、以上説明したような従来の各種反応装置の問題点を解決するためになされたものであり、反応に必要な熱を効率よく原料に供給できると共に、装置の構成が簡素であり、小さなスペースに設置できるコンパクトな反応装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された反応装置は、
触媒を用いた吸熱反応により原料から生成物を得る反応装置において、
熱媒体が供給される内部の空間に反応領域を有する反応容器と、
前記反応領域を貫通するように設けられ、前記反応容器の外部に開口した原料の入口と生成物の出口とが連通しており、前記反応領域では内部に触媒が充填された複数本の並設された反応管と、
前記反応器に熱媒体を供給する熱媒体供給手段と、
前記反応管において原料及び生成物が流れる流通方向に関して、前記反応容器の反応領域の上流位置に接続されて熱媒体供給手段から熱媒体を導く供給管と、
前記反応領域の下流位置から熱媒体を前記反応容器の外に排出する排出管と、
前記生成物を回収する生成物の回収手段と、を具備し、
前記供給管は、それぞれ切替弁を備えた複数本の分岐管に分岐しており、各分岐管は、前記反応容器の相対的に上流から下流の複数の位置において前記反応領域に接続連通されていることを特徴としている。
請求項2に記載された反応装置は、
触媒を用いた吸熱反応により原料から生成物を得る反応装置において、
熱媒体が供給される内部の空間が隔壁で予熱領域と反応領域に分割されている反応容器と、
前記反応容器及び隔壁を貫通して前記予熱領域及び前記反応領域内に連続して設けられ、前記予熱領域側で前記反応容器の外部に開口した原料の入口と、前記反応領域側で前記反応容器の外部に開口した生成物の出口とが連通しており、前記反応領域側では内部に触媒が充填された複数本の並設された反応管と、
前記反応容器に熱媒体を供給する熱媒体供給手段と、
前記反応管において原料及び生成物が流れる流通方向に関して、前記反応容器の反応領域の上流位置に接続されて熱媒体供給手段から熱媒体を導く供給管と、
前記反応容器の反応領域の下流位置と予熱領域の下流位置とを連通し、前記反応領域で前記流通方向に沿って移動することにより熱供給を終えた熱媒体を前記反応領域の下流位置から前記予熱領域の下流位置に供給する連絡管と、
前記予熱領域で前記流通方向と反対方向に移動することにより予熱を終えた熱媒体を前記予熱領域の上流位置から前記反応容器の外に排出する排出管と
前記生成物を回収する生成物の回収手段と、を具備し、
前記供給管は、それぞれ切替弁を備えた複数本の分岐管に分岐しており、各分岐管は、前記反応容器の相対的に上流から下流の複数の位置において前記反応領域に接続連通されていることを特徴としている。
請求項3に記載された反応装置は、請求項1又は2に記載の反応装置において、
前記反応容器の内部の空間には、前記反応管が貫通する複数の邪魔板が熱媒体の流路を屈曲させるように交互配置で設けられていることを特徴としている。
請求項4に記載された反応装置は、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の反応装置において、
前記生成物の回収手段は、前記反応流体を導入する反応流体の入口と、前記生成物の出口を有する気液分離容器と、前記反応流体の入口から導入された前記反応流体を冷却する冷却器と、前記生成物の出口部分の気液分離容器内側に設けられ飛沫同伴防止手段とを 有することを特徴としている。
請求項1に記載された反応装置によれば、反応管の入口から供給された原料は、反応容器の反応領域で加熱されて反応が進み、生成物となって出口から出てくる。
ここで、反応容器内に供給される熱媒体の反応容器内での移動方向を、反応管内での原料乃至生成物の移動方向を基準とすると、熱媒体供給手段から送られてきた高温の熱媒体は、最初に反応領域の上流側に供給され、反応管を介して原料等に熱を供給しながら原料等と同方向に流れ、反応領域の下流側から反応容器の外に出る。吸熱反応において、原料は反応初期から高温の熱媒体により熱の供給を受けることとなるので、反応に必要な熱量を十分かつ効率的に伝熱することができ、反応効率が向上する。
このように、請求項1記載の反応装置は、反応における全体としての熱効率が高い多管熱交換型の反応装置であり、反応に必要な熱量を効率的に伝熱することができる。そして、熱媒体の供給管が反応領域内に熱媒体を供給する位置を、分岐管を選択して切替弁を操作することにより、原料等の流れ方向に沿って設定した複数の位置から任意に選択することができる。このため、反応に必要な熱供給量、伝熱量、反応領域内の反応管内に設けた触媒の劣化の程度等に応じ、適宜、加熱パターンを適切に切り替えて行うことができる。
請求項2に記載された反応装置によれば、反応管の入口から供給された原料は、反応容器の予熱領域で予熱された後、反応領域で加熱されて反応が進み、生成物となって出口から出てくる。
ここで、反応容器内に供給される熱媒体の反応容器内での移動方向を、反応管内での原料乃至生成物の移動方向を基準とすると、熱媒体供給手段から送られてきた高温の熱媒体は、最初に反応領域の上流側に供給され、反応管を介して原料等に熱を供給しながら原料等と同方向に流れ、反応領域の下流側から反応容器の外に出る。吸熱反応において、原料ほ反応初期から高温の熱媒体により熱の供給を受けることとなるので、反応に必要な熱量を十分かつ効率的に伝熱することができ、反応効率が向上する。
そして、反応領域から排出された温度の低下した熱媒体は、連絡管によって予熱領域の下流側に入って予熱のための熱源として利用され、反応管を介して原料を予熱しながら原料等と反対方向に流れ、予熱領域の上流側から排出管を通って反応容器の外に排出される。
予熱のための熱媒体は、反応領域の直前である予熱領域の下流に供給されて原料と反対方向に流れるので、原料が反応領域に入る直前、すなわち予熱傾城の下流において原料を最も高温になるように十分に予熱することができる。
そして、熱媒体の供給管が反応領域内に熱媒体を供給する位置を、分岐管を選択して切替弁を操作することにより、原料等の流れ方向に沿って設定した複数の位置から任意に選択することができる。このため、反応に必要な熱供給量、伝熱量、反応領域内の反応管内に設けた触媒の劣化の程度等に応じ、適宜、加熱パターンを適切に切り替えて行うことができる。
このように、請求項2記載の反応装置は、予熱及び反応における全体としての熱効率が高い多管熱交換型の反応装置であり、反応に必要な熱量を効率的に伝熱することができる。そして、反応領域と予熱領域を一つの反応容器内に纏めているので、装置の小型化が図れ、コンパクトな構成で設置面積も少なくて済む。
請求項3に記載された反応装置によれば、熱媒体の流路に邪魔板(バッフル)を設けて、反応容器内で熱媒体をジグザグに流しているので、反応管に対する伝熱(加熱)の均一化が図れる。
請求項4に記載された反応装置によれば、冷却コイルと気液分離器とを一体とすると共に、生成物の出口に飛沫同伴を防止する手段を設けたので、簡単な構造で、効率的に気液分離ができ、生成物への飛沫同伴が防止でき、省スペース化が図れる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
[1]第1の発明に係る一実施形態(形態1)
1.全体構成(本装置の概要)
本例の反応装置は、触媒を用いた吸熱反応により原料から生成物を得る装置であって、さらに具体的には芳香族炭化水素の水素化物(以下、有機ハイドライドともいう。)を原料とし、触媒を用いた脱水素反応(吸熱反応)により生成物としての水素を製造するための製造装置であり、副生成物としては芳香族炭化水素が得られる。
図1に示すように、原料タンク1に貯蔵された原料である有機ハイドライドは、原料供給配管2を介して熱交換器3に搬送され、ここで予熱されてから反応装置の主要部である反応容器4の一端(入口)から内部に送り込まれる。この反応容器4には、熱媒体供給手段としてのインラインバーナー5によって生じた熱媒体としての燃焼ガスが熱供給配管6を介して供給されている。すなわち、空気予熱器7に取り込まれた空気は、前記反応容器4から排出されてボンプ8により空気予熱器7を通過する排気により予熱され、熱供給配管6内に設けられたインラインバーナー5で燃料ガスを燃焼させ、これによって生じた高温の燃焼ガスが反応容器4に送り込まれる。詳細は後述するが、燃焼ガスは、反応容器4における吸熱反応において十分な熱を供給し、その後に反応容器4外に排出され、上述したように空気予熱器7を経て外界に放出される。
反応容器4で得られた生成物は、水素と原料の有機ハイドライドに対応する芳香族化合物であり、これらは反応容器4の他端(出口)から生成物供給配管9を介して前記熱交換器3に運ばれ、ここで前述したように原料を予熟してから気液分離器10に送り込まれる。気液分離器10で分離された水素は図1中には図示しないタンク等に蓄えられる等して利用に供され、芳香族化合物と未反応有機ハイドライドは副生成物タンク11に蓄えられて利用に供される。
2.各部の構成
(1) 反応容器4
図2に示すように、反応容器4は略円筒形の密閉容器であって、その内部空間は、原料を反応させるための反応領域14とされている。
そして、前記反応容器4の反応領域14を貫通するようにして複数本の反応管20が上下に連続して設けられており、前記反応容器4の外部(下方)に関口した部分が原料の入口21とされ、前記反応容器4の外部(上方)に開口した部分が生成物の出口22とされている。
図2中では図示を省略しているが、前記反応管20の内部には、反応領域14に対応する部分に脱水素反応触媒の触媒粒子23が充填されている。
また、反応容器4の縦断面図である図2及び反応容器4の横断面図である図3に示すように、前記反応容器4内の反応領域14には、前記反応管20が気密に貫通する複数の邪魔板27が互い違いの配置で設けられている。すなわち、この邪魔板27は一部に円弧状の切り欠き27aが設けられた略円形であり、1枚置きに切り欠き27aが互いに反対位置に来るように互いに所定間隔をおいて反応領域14内を仕切っている。これにより、反応領域14内での熱媒体の流路は屈曲し、熱媒体がジグザグに流れるようになっている。なお、図2中では、反応領域14内の邪魔板27は図示を一部省略している。
あるいは、図4に示すように、邪魔板27は、中心部に円形の開口を有するドーナツ状の邪魔板27bと、反応容器4の側壁と邪魔板の円周が当接しない隙間を有する円形の邪魔板27cとを互いに交互に所定間隔をおいて配置し反応領域14内を仕切る構成とすることもできる。
いずれの態様においても、反応管20の温度分布を少なくし、コーキングを防止したり、目的とする反応以外の反応が起きないようにするために、複数の反応管20の全てが、これらの邪魔板27,27b,27cの全てを貫通するように設けられている。
本装置の概要で説明したように、この反応容器4の反応領域14には熱媒体である燃焼ガスが供給されるが、本例では吸熱反応における熱供給を効率的に行うために、以下に説明するような構造により燃焼ガスが所定の経路で循環するようになっている。
まず、反応管20において原料及び生成物が流れる流通方向(図2では下から上に向かう方向)に関して、反応容器4の反応領域14の上流位置(図2では反応領域14の最も下方の位置)に供給管30が接続され、インラインバーナー5により熱供給配管6を介して供給された高温の熱媒体が、反応領域14の始まりの位置に導入され、原料及び生成物(原料等又は反応流体と呼ぶ)の流れ方向に沿って上方に流れていくように構成されている。すなわち、反応領域14では、原料等の流れと熱媒体の流れは並流である。
ここで反応領域14への熱媒体の供給管30は、邪魔板27(バッフル)の任意の段に複数の分岐管31として分岐して設けられている。各分岐管31にはそれぞれ切替弁32が設けられており、反応に必要な熱供給量、伝熱量、触媒の劣化等により、熱媒体を複数の分岐管31から導入したり、熱媒体の導入位置を適宜切り替えることができ、反応条件(反応温度)の制御及び熱原単位の最適化が容易となっている。例えば、本例のような構造の反応容器4で生産を継続した場合、反応領域14の触蝶粒子23の劣化が各位置で均等に進まず、上流側(管板15に近い方)から順次下流に広がっていく場合がある。このような場合には、機能が低下した上流側の触媒の部分での加熱を減らし、より下流にある触媒部分での加熱を増加するよう、分岐管31の切替弁32の開度を調整すればよい。
また、例えば複数の切替弁32を全開として、反応領域14へより多くの熱を供給することもできる。
そして、反応領域14で原料等の流通方向に沿って移動することにより熱供給を終えて温度が低下した熱媒体は、反応領域14の下流位置(図2では反応領域14の最も上方の位置)から反応容器4の外に排出管34で排出されるように構成されている。
なお、本装置の概要で説明したように、排出管34から排出された燃焼ガスは、燃焼ガスを生成するために燃料を燃焼させるための空気を予熱すべく、前記空気予熱器7に送られることとなる。
このように、本例の反応容器4及び反応管20は、多管式熱交換反応器を構成しており、脱水素触媒の触媒粒子23が充填された反応領域14を備え、反応領域14には熱媒体がジグザグに流れるよう邪魔板27(バッフル)が設けられるとともに、熱媒体と原料等の各流通方向の関係が、反応領域14で並流となっているので、吸熱反応における熱供給を効率的に行うことができる。
すなわち、本例における脱水素反応触媒による吸熱反応の作用を説明すると、原料の有機ハイドライドは反応容器4の下端の入口板26を経て反応管20の入口21から導入され反応領域14に入って脱水素反応が行われる。そして、生成した水素と芳香族化合物及び未反応の有機ハイドライドは、反応管20の出口22を経て反応容器4の上端の出口板24から排出される。
ここで、熱媒体は、反応領域14の下部より導入されて反応管20へ熱を供しながら上部へジグザグに流れ、反応領域14の上部より排出される(即ち並流)。
反応領域14で熱媒体と反応流体を並流にて熱交換させるのは、脱水素反応が大きな吸熱反応であるため、反応初期に高温の熱媒体と接触させることにより十分な熱を与えて反応効率を向上させるためである。
本例は、反応容器4は縦置きであり、反応流体をアップフローとして生成した水素を取り出すのに好都合に構成されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ダウンフローでも良い。また、横置きとすることも可能である。
本例では、前述したように熱媒体としてインラインバーナー5による高温の燃焼ガスを用いている。このため、反応容器4内の圧力は低いので、反応容器4を構成する材料の肉厚の低減が可能となり、設備コストを相応に低減することができる.また、圧力が低いことから、前述した円筒形の形状に限らず、図5の横断面図に示すように、例えば四角の断面を持つ反応器4aとすることもできる。
(2) 熱媒体供給手段(インラインバーナー5)
本装置の概要で説明したように、本例では熱媒体供給手段としでインラインバーナー5を備えている。図1に示すように、空気が供給される熱供給配管6の内部に設けたバーナー部35に燃料供給管36から燃料を供給して燃焼させるインラインバーナー5によれば、バーナー部35の周囲をエアーが流れるので、その冷却効果によりバーナー部35の材質に特殊な耐熱材料を用いたり、或いはバーナー部35に断熱材を備える必要が無く、比較的耐熱性の低い材料でも使用することができ、省スペース、省コストが図れる。例えば、ステンレスなどを用いることができる。但し、熱媒体は本例のような燃焼ガスに限定されるものではなく、熱媒体油なども使用できる。
(3) 気液分離器10
本装置の概要で説明したように、反応容器4で生成した水素と芳香族炭化水素及び未反応の有機ハイドライドは、熱交換器3により原料(有機ハイドライド)を予熱した後、気液分離器10に送られて水素と、芳香族炭化水素及び未反応の有機ハイドライドとに分離される。この気液分離器10では、反応流体を更に冷却し、芳香族炭化水素を凝縮させて水素ガスと分離するが、この際、飛沫同伴を防止するため、図1に示すように水素出口37には下向きの目皿(メッシュ、充填物、その他同等の飛沫同伴防止機能を有するもの)を備えた飛沫同伴防止手段としてのカバー38が設置されており、冷却器としての冷却コイル39で冷却・凝縮された流体は、当該カバー38の脇を通って流される。これにより、簡単な構造で、水素ガスヘの芳香族炭化水素の飛沫同伴を防止することができる。また、冷却コイルを39を気液分離器10と一体化したので、省スペース化が図れる。
[2]第2の発明に係る一実施形態(形態2)
1.全体構成(本装置の概要)
本例の反応装置は、触媒を用いた吸熱反応により原料から生成物を得る装置であって、さらに具体的には芳香族炭化水素の水素化物(以下、有機ハイドライドともいう。)を原料とし、触媒を用いた脱水素反応(吸熱反応)により生成物としての水素を製造するための製造装置であり、副生成物としては芳香族炭化水素が得られる。
図6に示すように、原料タンク1に貯蔵された原料である有機ハイドライドは、原料供給配管2を介して熱交換器3に搬送され、ここで予熱されてから反応装置の主要部である反応容器4の一端(入口)から内部に送り込まれる。この反応容器4には、熱媒体供給手段としてのインラインバーナー5によって生じた熱媒体としての燃焼ガスが熱供給配管6を介して供給されている。すなわち、空気予熱器7に取り込まれた空気は、前記反応容器4から排出されてボンプ8により空気予熱器7を通過する排気により予熱され、熱供給配管6内に設けられたインラインバーナー5で燃料ガスを燃焼させ、これによって生じた高温の燃焼ガスが反応容器4に送り込まれる。詳細は後述するが、燃焼ガスは、反応容器4における吸熱反応において十分な熱を供給し、その後に原料を予熱してから反応容器4外に排出され、上述したように空気予熱器7を経て外界に放出される。
反応容器4で得られた生成物は、水素と原料の有機ハイドライドに対応する芳香族化合物であり、これらは反応容器4の他端(出口)から生成物供給配管9を介して前記熱交換器3に運ばれ、ここで前述したように原料を予熟してから気液分離器10に送り込まれる。気液分離器10で分離された水素は図1中には図示しないタンク等に蓄えられる等して利用に供され、芳香族化合物と未反応有機ハイドライドは副生成物タンク11に蓄えられて利用に供される。
2.各部の構成
(1) 反応容器4
図7に示すように、反応容器4は略円筒形の密閉容器であって、円筒形の軸線に直交する壁面を有する隔壁12によって内部の空間が2つの部分に区画されており、通常、小さい方の空間が原料を予熱するための予熱領域13、大きい方の空間が原料を反応させるための反応領域14とされている。なお、予熱領域13及び反応領域14の大きさは、所望の原料供給量あるいは生成物生産量、必要な熱供給量、伝熱量などに基づき設定することができる。このように、本例の反応容器4は、反応領域14と予熱領域13を一体化した構造として構成しているので設備を全体として小型化することができる。
そして、前記反応容器4の予熱領域13及び反応領域14内には、反応容器4の2つの管板15,16及び隔壁12を貫通して複数本の反応管20が上下に連続して設けられており、予熱領域13側の管板15の外部(下方)に関口した部分が原料の入口21とされ、反応領域14側の管板16の外部(上方)に開口した部分が生成物の出口22とされている。
図7中では図示を省略しているが、前記反応管20の内部には、反応領域14に対応する部分(前記隔壁12よりも上方の部分)には脱水素反応触媒の触媒粒子23が充填されている。
図7中では図示を省略しているが、前記反応管20の内部には、予熱領域13に対応する部分(前記隔壁12よりも下方の部分)には熱媒体による原料ガスの予熱をより効率的に行うために伝熱粒子25が充填されている。伝熱粒子25としては、例えば、アルミナボール、セラミックボール、ステンレス鋼あるいは炭素鋼のボールなど、使用条件で変質せずまた反応に関与しない不活性な材料で伝熱性に優れたものであれば使用できる。形状も特に球形に限るものではない。この伝熱粒子25は、前記触媒粒子23が落下しないようにする役目も果たすものであり、隔壁12よりも下方の部分で反応管20内に充填される(この状態は図示していない)。また、図7中に示すように、原料ガスの偏流を防止するため反応容器4の下方の管板15及び反応管20の入口21を覆って気密に取り付けられた略半球状の入口板26内に密に充填されている。
なお、入口板26内には伝熱粒子を充填しないこともできる。その場合は、反応管20内の触媒及び伝熱粒子25が落下しないよう、反応管入口21に網などの落下防止手段を設置する。
また、反応容器4の縦断面図である図7及び図3に示すように(本例の横断面図は、予熱領域13がある他は第1の実施形態と略同様に表れるので図3を援用する)、前記反応容器4内の予熱領域13と反応領域14には、前記反応管20が気密に貫通する複数の邪魔板27が互い違いの配置で設けられている。すなわち、この邪魔板27は一部に円弧状の切り欠き27aが設けられた略円形であり、1枚置きに切り欠き27aが互いに反対位置に来るように互いに所定間隔をおいて各領域13,14内を仕切っている。これにより、各領域13,14内での熱媒体の流路は屈曲し、熱媒体がジグザグに流れるようになっている。なお、図7中では、反応領域14内の邪魔板27は図示を一部省略している。
あるいは、本例の変形例として、図4(a)に示すように(本変形例の横断面図は、予熱領域13がある他は第1の実施形態の変形例と略同様に表れるので図4を援用する)、邪魔板27は、中心部に円形の開口を有するドーナツ状の邪魔板27bと、反応容器4の側壁と邪魔板の円周が当接しない隙間を有する円形の邪魔板27cとを互いに交互に所定間隔をおいて配置し各領域13,14内を仕切る構成とすることもできる。
いずれの態様においても、反応管20の温度分布を少なくし、コーキングを防止したり、目的とする反応以外の反応が起きないようにするために、複数の反応管20の全てが、これらの邪魔板27,27b,27cの全てを貫通するように設けられている。
本装置の概要で説明したように、この反応容器4の予熱領域13と反応領域14には熱媒体である燃焼ガスが供給されるが、本例では原料の予熱と吸熱反応における熱供給を効率的に行うために、以下に説明するような構造により燃焼ガスが所定の経路で循環するようになっている。
まず、反応管20において原料及び生成物が流れる流通方向(図7では下から上に向かう方向)に関して、反応容器4の反応領域14の上流位置(図7では反応領域14の最も下方の位置)に供給管30が接続され、インラインバーナー5により熱供給配管6を介して供給された高温の熱媒体が、反応領域14の始まりの位置に導入され、原料及び生成物(原料等又は反応流体と呼ぶ)の流れ方向に沿って上方に流れていくように構成されている。すなわち、反応領域14では、原料等の流れと熱媒体の流れは並流である。
ここで反応領域14への熱媒体の供給管30は、邪魔板27(バッフル)の任意の段に複数の分岐管31として分岐して設けられている。各分岐管31にはそれぞれ切替弁32が設けられており、反応に必要な熱供給量、伝熱量、触媒の劣化等により、熱媒体を複数の分岐管31から導入したり、熱媒体の導入位置を適宜切り替えることができ、反応条件(反応温度)の制御及び熱原単位の最適化が容易となっている。例えば、本例のような構造の反応容器4で生産を継続した場合、反応領域14の触媒粒子23の劣化が各位置で均等に進まず、上流側(隔壁12に近い方)から順次下流に広がっていく場合がある。このような場合には、機能が低下した上流側の触媒の部分での加熱を減らし、より下流にある触媒部分での加熱を増加するよう、分岐管31の切替弁32の開度を調整すればよい。
また、例えば複数の切替弁32を全開として、反応領域14へより多くの熱を供給することもできる。
次に、反応容器4の反応領域14の下流位置(図7では反応領域14の最も上方の位置)と、予熱領域13の下流位置(図7では予熱領域13の最も上方の位置)とを連絡管33が連通している。これにより、反応領域14で原料等の流通方向に沿って移動することにより熱供給を終えて温度が低下した熱媒体を、予熱領域13の最後の位置に供給して原料の流れと反対方向に流通させ、反応領域14に入る直前の原料を効率的に予熟できるように構成している。すなわち、予熱領域13では、原料の流れと熱媒体の流れは向流である。
そして、予熱領域13で原料の流通方向と反対方向に移動することにより予熱を終えた熱媒体は、予熱領域13の上流位置(図7では予熱領域13の最も下方の位置)から反応容器4の外に排出管34で排出されるように構成されている。
なお、本装置の概要で説明したように、排出管34から排出された燃焼ガスは、燃焼ガスを生成するために燃料を燃焼させるための空気を予熱すべく、前記空気予熱器7に送られることとなる。
このように、本例の反応容器4及び反応管20は、多管式熱交換反応器を構成しており、伝熱粒子25が充填された予熱領域13と、脱水素触媒の触媒粒子23が充填された反応領域14とを備え、各領域13,14には熱媒体がジグザグに流れるよう邪魔板27(バッフル)が設けられるとともに、熱媒体と原料等の各流通方向の関係が、反応領域14では並流、予熱領域13では向流となっているので、原料の予熱と吸熱反応における熱供給を効率的に行うことができる。
すなわち、本例における脱水素反応触媒による吸熱反応と原料の予熱の作用を説明すると、まず原料の有機ハイドライドは反応容器4の下端の入口板26を経て反応管20の入口21から導入され予熱領域13で予熱された後、反応領域14に入って脱水素反応が行われる。そして、生成した水素と芳香族化合物及び未反応の有機ハイドライドは、反応管20の出口22を経て反応容器4の上端の出口板24から排出される。
ここで、熱媒体は、反応領域14の下部より導入されて反応管20へ熱を供しながら上部へジグザグに流れ、反応領域14の上部より排出される(即ち並流)。上部より排出され温度の低下した熱媒体は、次いで連絡管33により予熱領域13の上部に導入され、予熱領域13の熱源として利用されて予熱領域13の下部から排出管34を介して排出される(即ち向流)。
反応領域14で熱媒体と反応流体を並流にて熱交換させるのは、脱水素反応が大きな吸熱反応であるため、反応初期に高温の熱媒体と接触させることにより十分な熱を与えて反応効率を向上させるためである。
本例は、反応容器4は縦置きであり、下部が予熱領域13、上部が反応領域14とされており、反応流体をアップフローとして生成した水素を取り出すのに好都合に構成されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ダウンフローでも良い。また、横置きとすることも可能である。
本例では、前述したように熱媒体としてインラインバーナー5による高温の燃焼ガスを用いている。このため、反応容器4内の圧力は低いので、反応容器4を構成する材料の肉厚の低減が可能となり、設備コストを相応に低減することができる.また、圧力が低いことから、前述した円筒形の形状に限らず、図5の横断面図に示す第1の実施形態と同様に、例えば四角の断面を持つ反応器4aとすることもできる。
(2) 熱媒体供給手段(インラインバーナー5)
本装置の概要で説明したように、本例では熱媒体供給手段としでインラインバーナー5を備えている。図6に示すように、空気が供給される熱供給配管6の内部に設けたバーナー部35に燃料供給管36から燃料を供給して燃焼させるインラインバーナー5によれば、バーナー部35の周囲をエアーが流れるので、その冷却効果によりバーナー部35の材質に特殊な耐熱材料を用いたり、或いはバーナー部35に断熱材を備える必要が無く、比較的耐熱性の低い材料でも使用することができ、省スペース、省コストが図れる。例えば、ステンレスなどを用いることができる。但し、熱媒体は本例のような燃焼排ガスに限定されるものではなく、熱媒体油なども使用できる。
(3) 気液分離器10
本装置の概要で説明したように、反応容器4で生成した水素と芳香族炭化水素及び未反応の有機ハイドライドは、熱交換器3により原料(有機ハイドライド)を予熱した後、気液分離器10に送られて水素と、芳香族炭化水素及び未反応の有機ハイドライドとに分離される。この気液分離器10では、反応流体を更に冷却し、芳香族炭化水素を凝縮させて水素ガスと分離するが、この際、飛沫同伴を防止するため、図6に示すように水素出口37には下向きの目皿(メッシュ、充填物、その他同等の飛沫同伴防止機能を有するもの)を備えた飛沫同伴防止手段としてのカバー38が設置されており、冷却器としての冷却コイル39で冷却・凝縮された流体は、当該カバー38の脇を通って流される。これにより、簡単な構造で、水素ガスヘの芳香族炭化水素の飛沫同伴を防止することができる。また、冷却コイルを39を気液分離器10と一体化したので、省スペース化が図れる。
[3]実施形態1及び実施形態2における水素製造での化学反応等について
(1) 原料:芳香族炭化水素の水素化物(有機ハイドライド)
芳香族炭化水素の水素化物としては、例えば、シクロヘキサン、アルキルシクロへキサンなどのシクロヘキサン類、デカリン、テトラリン、アルキルデカリンなどのデカリン類などが挙げられる。脱水素反応により生じる芳香族炭化水素の安全性、取り扱いやすさから、置換基を持つものが好ましく、例えば、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサンなどのアルキルシクロヘキサン頬、メチルデカリン、エチルデカリン、ジメチルデカリン、ジエチルデカリンなどのアルキルデカリン類、およびこれらの混合物を用いることが好ましい。
これらの有機ハイドライドは、脱水素反応により水素を生成するとともに、対応する芳香族化合物に転換される。例えば、メチルシクロヘキサン、メチルデカリン、及びテトラリンの場合、脱水素反応により、それぞれ、トルエン、メチルナフタレン、及びナフタレンに転換される。
(2) 脱水素反応触媒
脱水素反応触媒は、この種の脱水素反応で用いられている周知の脱水素反応触媒を用いることができる。例えば、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、夕ングステン(W)、レニウム(Re)、バナジウム(V)、スズ(Sn)、ゲルマニウム(Ge)などからなる群から選ばれる少なくとも1種の活性金属を、シリカゲル、アルミナ、シリカゲル/アルミナ、ゼオライト、活性炭、モレキュラーシーブなどの多孔質担体に担持させたものを用いることができる。
好ましくは、白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、スズ、レニウム、及びゲルマニウムよりなる群から選択される少なくともl種の金屑を多孔質担体に担持したものを用いる。
原料として選択した芳香族炭化水素の水素化物の種類により、触媒粒子23の平均細孔径を適宜選択することが好ましい。すなわち、1環のシクロヘキサン類を用いる場合には、特に40〜80オングストロームの平均細孔径を持つ触媒が好ましく、2環のデカリン類を用いる場合には、特に65〜130オングストロームの平均細孔径を持つ触媒を選択することが好ましく、いずれも好ましい範囲の細孔径の細孔容量が全細孔容量の50%以上であることが好ましい。
(3) 脱水素反応につて
本例で行う脱水素反応は、上記脱水素触媒の存在下で行う。反応の条件を例示すれば以下の通りである。
LHSV:0.5〜4
反応線度:100℃〜450℃、 好ましくは250℃〜450℃
反応圧力:常圧〜2MPa
(4) その他
本例では、芳香族炭化水素の水素化物(有機ハイドライド)を原料とした、脱水素反応による水素の製造を例に用いて説明したが、本発明は必ずしもこの反応に限定されず、吸熱反応を伴う触媒を用いる化学反応に広く用いることができる。
発明1に係る一実施形態の全体構成図である。 同実施形態における反応容器の縦断面図である。 同実施形態における反応容器の横断面図である。 同実施形態における邪魔板の別の例を示す図である。 同案施形態において断面が四角形である反応容器4の変形例を示す横断同図である。 発明2に係る一実施形態の全体構成図である。 同実施形態における反応容器4の縦断面図である。
符号の説明
4…反応容器
5…熱媒体供給手段としてのインラインバーナー
10…生成物の回収手段としての気液分離器
12…隔壁
13…予熱領域
14…反応領域
20…反応管
21…反応管の入口
22…反応管の出口
23…触媒粒子
25…伝熱粒子
27,27b,27c…邪魔板
30…供給管
31…分岐管
32…切替弁
33…連絡管
34…排出管
38…飛沫同伴防止手段としてのカバー
39…気液分離器の冷却器としての冷却コイル

Claims (4)

  1. 触媒を用いた吸熱反応により原料から生成物を得る反応装置において、
    熱媒体が供給される内部の空間に反応領域を有する反応容器と、
    前記反応領域を貫通するように設けられ、前記反応容器の外部に開口した原料の入口と生成物の出口とが連通しており、前記反応領域では内部に触媒が充填された複数本の並設された反応管と、
    前記反応器に熱媒体を供給する熱媒体供給手段と、
    前記反応管において原料及び生成物が流れる流通方向に関して、前記反応容器の反応領域の上流位置に接続されて熱媒体供給手段から熱媒体を導く供給管と、
    前記反応領域の下流位置から熱媒体を前記反応容器の外に排出する排出管と、
    前記生成物を回収する生成物の回収手段と、を具備し、
    前記供給管は、それぞれ切替弁を備えた複数本の分岐管に分岐しており、各分岐管は、前記反応容器の相対的に上流から下流の複数の位置において前記反応領域に接続連通されていることを特徴とする反応装置。
  2. 触媒を用いた吸熱反応により原料から生成物を得る反応装置において、
    熱媒体が供給される内部の空間が隔壁で予熱領域と反応領域に分割されている反応容器と、
    前記反応容器及び隔壁を貫通して前記予熱領域及び前記反応領域内に連続して設けられ、前記予熱領域側で前記反応容器の外部に開口した原料の入口と、前記反応領域側で前記反応容器の外部に開口した生成物の出口とが連通しており、前記反応領域側では内部に触媒が充填された複数本の並設された反応管と、
    前記反応容器に熱媒体を供給する熱媒体供給手段と、
    前記反応管において原料及び生成物が流れる流通方向に関して、前記反応容器の反応領域の上流位置に接続されて熱媒体供給手段から熱媒体を導く供給管と、
    前記反応容器の反応領域の下流位置と予熱領域の下流位置とを連通し、前記反応領域で前記流通方向に沿って移動することにより熱供給を終えた熱媒体を前記反応領域の下流位置から前記予熱領域の下流位置に供給する連絡管と、
    前記予熱領域で前記流通方向と反対方向に移動することにより予熱を終えた熱媒体を前記予熱領域の上流位置から前記反応容器の外に排出する排出管と
    前記生成物を回収する生成物の回収手段と、を具備し、
    前記供給管は、それぞれ切替弁を備えた複数本の分岐管に分岐しており、各分岐管は、前記反応容器の相対的に上流から下流の複数の位置において前記反応領域に接続連通されていることを特徴とする反応装置。
  3. 前記反応容器の内部の空間には、前記反応管が貫通する複数の邪魔板が熱媒体の流路を屈曲させるように交互配置で設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の反応装置。
  4. 前記生成物の回収手段は、前記反応流体を導入する反応流体の入口と、前記生成物の出口を有する気液分離容器と、前記反応流体の入口から導入された前記反応流体を冷却する冷却器と、前記生成物の出口部分の気液分離容器内側に設けられた飛沫同伴防止手段と、を有するものである請求項1乃至3のいずれか一つに記載の反応装置。
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