JP2007325680A - 吸収性物品の包装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装材が低減されており且つ包装構造から吸収性物品を取り出して装着する際の操作性に優れている吸収性物品の包装構造を提供すること。
【解決手段】本発明の吸収性物品の包装構造10は、後方部Cの肌当接面側に、幅方向に延びる肌側粘着部5を有しており、排泄部対向部Bの非肌当接面側に非肌側粘着部7を有している生理用ナプキン1と、これを個装する包装材11とからなり、包装材11は、その内面が剥離処理されており、ナプキン1は、後方部Cの非肌当接面側の面と排泄部対向部Bにおける非肌当接面側の面とを重ね合わせて折り畳まれており、包装材11の左右両側縁部11a,11aが、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の両側縁1a,1aよりも外方に延出しており、包装材11の前後端縁1b,1c同士を重ね合わせることが可能なように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品の包装構造に関する。
従来、生理用ナプキン等の吸収性物品の包装構造に関して、様々な提案がなされている。この種の吸収性物品の包装構造においては、吸収性物品の粘着部に脱着自在に接着される剥離紙又は包装材の使用量の低減が図られているものがある。
例えば、剥離紙を用いない吸収性物品の包装構造が提案されている(特許文献1)。
特許文献1には、吸収性物品の裏面に糊を塗布する第1工程と、該裏面に剥離性処理した帯状フィルムを重ねる第2工程と、第1折線で仮接着部分を肌当面側に折り返し糊のない部分に重なるフィルム部分をサニタリー用品から浮かせておく第3工程と、第2折線で仮接着部分を肌当面側に折り返す第4工程と、第3工程で浮かせておいたフィルム端部に糊を塗布し第4工程で折り返した部分と重ね帯状フィルムを形成する第5工程と、帯状フィルムをカットして製品を形成する第6工程とからなる吸収性物品の包装方法が開示されている。また、特許文献1には、裏面に糊を塗布し、三つ折りした吸収性物品が剥離性処理されている包装材としてのフィルムで密封包装されている吸収性物品の包装構造が開示されている。
特開平5−103814号公報
特許文献1記載の吸収性物品の包装構造は、三つ折りにされた吸収性物品を、包装材と共に展開し、吸収性物品を包装材から取り外した後でないと、吸収性物品をショーツ等の下着の内側に固定して用いることができない。
従って、本発明の目的は、包装材の使用料が低減されており、且つ包装構造から吸収性物品を取り出して装着する際の操作性に優れた吸収性物品の包装構造を提供することにある。
本発明は、実質的に縦長であり、その長手方向に前方部、排泄部対向部及び後方部に区分され、前記後方部の肌当接面側に、幅方向に延びる肌側粘着部を有しており、前記排泄部対向部の非肌当接面側に非肌側粘着部を有している吸収性物品と、これを個装する包装材とからなる吸収性物品の包装構造であって、該包装材は、その内面が剥離処理されており、前記吸収性物品は、前記後方部の非肌当接面側の面と前記排泄部対向部における非肌当接面側の面とを重ね合わせて折り畳まれており、前記包装材の左右両側縁部が、前記後方部が折り畳まれた前記吸収性物品の両側縁よりも外方に延出しており、前記包装材の前後端縁同士を重ね合わせることが可能なように形成されている吸収性物品の包装構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明は、実質的に縦長であり、その長手方向に前方部、排泄部対向部及び後方部に区分され、前記後方部の肌当接面側に、幅方向に延びる肌側粘着部を有しており、前記排泄部対向部又は前記排泄部対向部から後方部に至る非肌当接面側に非肌側粘着部を有している吸収性物品と、これを個装する包装材とからなる吸収性物品の包装構造であって、該包装材は、その内面が剥離処理されており、前記吸収性物品は、前記後方部の非肌当接面側の面同士を重ね合わせて折り畳まれており、前記包装材の左右両側縁部が、前記後方部が折り畳まれた前記吸収性物品の両側縁よりも外方に延出しており、前記包装材の前後端縁同士を重ね合わせることが可能なように形成されている吸収性物品の包装構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品の包装構造によれば、包装材が低減されており、且つ包装構造から吸収性物品を取り出して装着する際の操作性に優れている。
また、吸収性物品の後方部においては、吸収面側(肌当接面側)が向き合う形態で折られないため、包装時の折皺が形成されにくく、折皺を伝ってのもれが起こりにくい。
以下、本発明の吸収性物品の包装構造をその好ましい実施形態に基づいて、図を参照しながら説明する。
第1実施形態の吸収性物品の包装構造10は、図1〜図6に示すように、その長手方向に前方部A、排泄部対向部B及び後方部Cに区分され、後方部Cの肌当接面側に、幅方向に延びる肌側粘着部5を有しており、排泄部対向部Bの非肌当接面側に非肌側粘着部7を有している吸収性物品としての生理用ナプキン1と、これを個装する包装材11とからなる。
また、本実施形態の包装構造10において、包装材11は、その内面が剥離処理されており、ナプキン1は、図5及び図6に示すように、後方部Cの非肌当接面側の面と排泄部対向部Bにおける非肌当接面側の面とを重ね合わせて折り畳まれており、包装材11の左右両側縁部11a、11aが、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の両側縁1a、1aよりも外方に延出しており、包装材11の前後端縁11b、11c同士を重ね合わせることが可能なように形成されている。
本実施形態の包装構造10について、更に説明すると、ナプキン1は、図5及び図6に示すように、後方部Cが、その非肌当接面側の面と排泄部対向部Bにおける非肌当接面側の面とを重ね合わせて、該排泄部対向部Bの上に折り重ねられており、非肌側粘着部7と重ね合わされた後方部Cにおける非肌当接面側の部分には剥離処理部8が設けられている。
更に、ナプキン1における非肌側粘着部7の一部及び肌側粘着部5が、包装材11の内面に脱着自在に粘着されており、包装材11の前後端縁11b、11cが、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の前後端縁1b、1cよりも外方に延出しており、ナプキン1の後端縁1cから外方に延出している包装材11の部分が、その内面を内側として排泄部対向部Bの上に折り重ねられ、前方部Aが、包装材11と一体に、肌当接面側を内側として、排泄部対向部Bの上に折り重ねられている。本実施形態の包装構造10において、ナプキン1は、図2に示すように、全体として、Zの字状に折り畳まれている。
本実施形態の包装構造10に用いられるナプキン1は、図2に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3及び両シート間に介在された液保持性の吸収体4を具備し、実質的に縦長である。
吸収体4は、縦長であり、その長手方向がナプキン1の長手方向と一致しており、表面シート2と裏面シート3との間に挟持固定されている。表面シート2及び裏面シート3それぞれは、吸収体4の長手方向前後端からそれぞれ延出し、その延出部分において互いにヒートシール等の公知の接合方法により接合されて、エンドシール部9を形成している。
ナプキン1は、その長手方向に前方部A、該長手方向中央領域である排泄部対向部B(着用者の主として液排泄部に対向配置される排泄部対向領域を幅方向中央に有する部分)及び後方部C(着用者の主として臀部に対向配置される部分)に区分される。前方部Aは、ナプキン着用時に、着用者の最も前側に位置する部位であり、後方部Cは、着用者の最も後側に位置する部位である。
次に、本実施形態のナプキン1における肌側粘着部5について、更に説明する。肌側粘着部5は、図3に示すように、ナプキン1における後縁端部Dの肌当接面側に、該後縁端部Dに沿って設けられている。後縁端部Dは、後方部Cの後方の部位である。
詳述すると、肌側粘着部5は、後方部Cにおけるエンドシール部9の内側に位置している。肌側粘着部5は、所定の幅を有した横長の帯形状であり、ナプキン幅方向の両端部間に亘り形成されている。肌側粘着部5は、エンドシール部9と同様にナプキン長手方向内方に凹に湾曲した形状を有している。
肌側粘着部5は、粘着剤が後縁端部Dの肌当接面側の面に部分的に塗布されて形成されており、ナプキン着用時には、着用者の臀部における肌に粘着される部位である。ナプキン1は、その後縁端部Dが、肌側粘着部5により着用者の肌に固定される。
肌側粘着部5を形成する粘着剤としては、ゲル粘着剤が好ましく、その組成物としては、例えば、特願2003−38562号公報又は特願2003−38563号公報の明細書に記載されているものが好ましい。
ナプキン着用時に、肌側粘着部5は、着用者の肌と粘着している。ナプキン1の肌当接面側の面と着用者の肌との間を、ナプキン1の後縁端部Dへ向って移動してきた体液は、肌側粘着部5により、それ以上の後方側への移動が防止されるので、ナプキン1は、後方部Cにおける防漏性が高められている。
また、ナプキン1は、図4に示すように、前方部Aから排泄部対向部Bに亘って、非肌当接面側に非肌側粘着部7を有している。詳述すると、非肌側粘着部7は、縦長矩形であり、その長手方向がナプキン1の長手方向と一致している。非肌側粘着部7は、ナプキン1の幅方向中央部に形成されている。幅方向中央部は、ナプキン1の幅方向両端部を除いた部分である。尚、ナプキン1は、後方部Cの非肌当接面側には粘着部を有していない。
非肌側粘着部7は、ナプキン着用時にショーツの内側に粘着して、ナプキン1を固定するものであり、いわゆるズレ止め材である。
非肌側粘着部7は、例えば、粘着剤をナプキン1の非肌当接面側の面に塗布して形成することができる。この非肌側粘着部7を形成する粘着剤としては、従来から吸収性物品において用いられているものを特に制限なく用いることができる。
包装材11は、図5に示すように、縦長矩形であり、その前端部には包装構造止着用の公知のタブテープ12が設けられている。また、該包装材11は、その内面全面あるいはナプキン1と当接した部分及びその周辺が剥離処理されており、剥離性を有するものである。尚、本発明においては、内面全面を剥離処理する必要はなく、その一部、例えば、内面の周縁部以外の部分のみ剥離処理してなるものを用いることもできる。
包装材11の形成材料は、公知のものを特に制限なく用いることができるが、具体的には、厚さ5〜50μmのポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、あるいは不織布や紙、及びこれらの複合材料等の包装材料が挙げられる。
また、剥離処理は、公知の手法を特に制限なく用いて行うことができるが、具体的には、包装材11の内面全面に、剥離処理剤を塗布するか又は剥離テープ、剥離紙、剥離処理した不織布、剥離処理したポリエチレンラミネート紙若しくは剥離処理したポリエチレンフィルムを貼付する等して行うことができる。剥離処理剤あるいは剥離テープ及び剥離紙の剥離剤成分としてはシリコーン樹脂系、フッソ樹脂系、又はオクタデシルイソシアネート系等のものが好ましい。特に、剥離処理としては、剥離材成分として、シリコーン樹脂系のものを用いて、塗布して加熱乾燥、紫外線照射等で高分子量化するか、スプレーで吹きつけ薄い被膜を形成させる等することが好ましい。さらに、薄いポリオレフィンフィルムあるいはポリエステルフィルムを剥離処理し、包装材11に熱あるいは超音波等により接合したものが、適度な剛性を有しており、開封し易く、また耐熱性に優れているため加工性に優れる。
ナプキン1は、包装構造10において、折曲部S1及び折曲部S2それぞれにおいて折曲され、3つ折りに折り畳まれている。折曲部S1は、図3に示すように、排泄部対向部Bと後方部Cとの間に位置していることが好ましく、折曲部S2は、前方部Aと排泄部対向部Bとの間に位置していることが好ましい。
後方部Cは、図5及び図6に示すように、折曲部S1において折曲され、その非肌当接面側の面と排泄部対向部Bにおける非肌当接面側の面とを当接させて、該排泄部対向部Bの上に折り重ねられている。非肌側粘着部7と当接された後方部Cにおける非肌当接面側の部分には剥離処理部8が設けられている。該剥離処理部8は、当接している非肌側粘着部7の部分と脱着自在に粘着されている。
剥離処理部8は、図4に示すように、後縁端部Dを含む後方部Cにおける非肌当接面側の面に設けられている。剥離処理部8は、ナプキン長手方向後方においては、ナプキン後端縁まで設けられており、ナプキン長手方向前方においては、折曲部S1から前方に延出して設けられている。非肌側粘着部7は、剥離処理部8の前端縁とやや離間した位置から、前方部Aに向って延びている。
ナプキン1は、図5及び図6に示すように、剥離処理部8の部分に設けられた折曲部S1で折曲されており、非肌側粘着部7では折曲されていない。
剥離処理部8が、折曲部S1から前方へ延出している長さは、30〜150mm、特に40〜120mmであることが好ましい。
剥離処理部8のナプキン幅方向の長さは、非肌側粘着部7の幅よりも大きく形成されている。剥離処理部8は、後方部Cと排泄部対向部Bとが当接された状態において、非肌側粘着部7が、剥離処理部8における幅方向の中央に当接するように配されている。
従って、後方部Cが排泄部対向部Bに対して、ナプキン幅方向に多少ずれて折曲された場合にも、非肌側粘着部7が剥離処理部8に必ず当接するようになっている。
また、ナプキン1が着用された場合には、剥離処理部8は、ショーツ等の下着(以下、単にショーツともいう)に対して滑り易くなっている。
剥離処理部8のナプキン幅方向の長さは、非肌側粘着部7の幅よりも、10〜30mm、特に15〜25mm大きく形成されていることが、前述した理由から好ましい。
剥離処理部8は、公知の手法を特に制限なく用いて形成することができるが、例えば、剥離処理がなされた粘着テープを貼り付けて形成することができる。
本実施形態の包装構造10について、更に説明すると、ナプキン1における非肌側粘着部7の一部及び肌側粘着部5が、図5及び図6に示すように、包装材11の内面に脱着自在に粘着されている。非肌側粘着部7は、その後方部Cに覆われていない部分が、包装材11の内面に脱着自在に粘着されている。
後方部Cが折り畳まれたナプキン1の一方の面全体は、図5に示すように、包装材11により保護されている。従って、包装材11は、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の長手方向を覆う程度の長さを有していれば良いので、使用する包装材11の量が低減されている。
包装材11の左右両側縁部11a、11aそれぞれが、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の側縁1a、1aよりも外方に延出している長さは、5〜50mm、特に10〜40mmであることが、封止部を確実に得る上で好ましい。また、包装材11の前端縁11bが、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の前端縁1bよりも外方に延出している長さは、2〜150mm、特に5〜50mmであることが、ナプキン1の前端縁を確実に包装し、包装構造を封止する上で好ましい。包装材11の後端縁11cが、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の後端縁1cよりも外方に延出している場合の長さは、0〜100mm、特に5〜60mmであることが、同様の理由から好ましい。また、図7(a)及び(b)に示すように、肌側粘着部5からナプキン1の後端縁1cとの間に包装材11の後端縁11cがある場合には、後端縁11cは、肌側粘着部5の後方端から5mm以上延出していることが好ましい。なお、図7(a)は、図7(b)の包装状態を示す断面図である。
本実施形態の包装構造10について、更にまた説明すると、ナプキン1の後端縁1cから外方に延出している包装材11の部分が、その内面を内側として排泄部対向部Bの上に折り重ねられ、前方部Aが、包装材11と一体に、肌当接面側を内側として、排泄部対向部Bの上に折り重ねられており、包装材11以外には、剥離紙のような別部材は用いられていない。
また、包装材11は、図1に示すように、その左右両側縁部11a、11a及び前端縁11bにおいて封止されている。左右両側縁部11a、11aにおいては、ヒートシールにより封止されており、前端縁11bにおいては、タブテープ12により封止されている。また、上記の左右両側縁部11a、11aにおいては、ヒートシールされているが、開封をより容易にするために、このヒートシールされた部分に沿ってミシン目を設けることも好ましい。
前述した本実施形態の包装構造10は、上述の如く構成されているので、包装材11とは別に剥離紙のような別部材を用いてなく、且つ包装材11の使用量の低減が図られている。また、夜用等の大きな生理用ナプキンにおいても、コンパクトに包装できるため、包装構造がコンパクトであり、持ち運びも容易である。
次に、ナプキン1の使用に際して、本実施形態の生理用ナプキンの包装構造10から、ナプキン1を取り出して、ショーツに固定する方法の一例を、図8及び図9を参照しながら、以下に説明する。
まず、ナプキン1の使用に際しては、タブテープ12を引き剥がし、左右両側縁部11a、11aのヒートシール部を引き剥がし(ミシン目を設けた場合には該ミシン目を引き離して)、排泄部対向部Bの上に折り重ねられている包装材11の部分を開き、包装構造1を開封して、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の後端部を指で摘んで、ナプキン1を包装材11から取り出す。ここで、後方部Cが折り畳まれたナプキン1の前記後端部は、図6において、肌側粘着部5よりも後方の部位である。
包装材11から取り出されたナプキン1は、折曲部S1、S2における折り癖により折曲された状態にあるため、全体として、図8(a)に示すように、Zの字状に折り畳まれている。
次に、ナプキン1の前方部Aにおける非肌側粘着部7の部分を、図8(a)に示すように、ショーツPの内側に粘着し、ナプキン1の後端縁部Dにおけるエンドシール部9を指で摘んで、ショーツP上方へ向って引っ張り、図8(b)に示すように、剥離処理部8と非肌側粘着部7とを脱着して、後方部Cを排泄部対向部Bから離間させる。
次いで、図8(c)に示すように、排泄部対向部Bにおける非肌側粘着部7をショーツPに粘着した後、図8(d)に示すように、後方部CをショーツPに倒して、ナプキン1をショーツPに固定する。
前述したようにナプキン1は、包装材11から折り畳まれたまま取り出して、展開しながら容易にショーツPに固定することができる。
また、ショーツPに固定されたナプキン1は、着用時には、図9に示すように、身体の動きが比較的大きい臀部においては、後方部Cにおける肌当接面側が、肌側粘着部5により着用者の肌に粘着されており且つ非肌当接面側を、剥離処理部8によりショーツPに対して滑り易くして、着用者の身体の動きに十分に追従するようになっている。また、身体の動きが比較的小さい排泄部においては、前方部A及び排泄部対向部Bにおける非肌当接面側が非肌側粘着部7によりショーツPに粘着されており、着用者の肌と密着するようになっている。
次に第2実施形態の吸収性物品の包装構造10を、図10を参照しながら説明する。第2実施形態について、特に説明しない点については、第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図10において、図1〜図9と同じ部材に同じ符号を付してある。
本実施形態の好ましい第2実施形態の包装構造10において、ナプキン1は、図10(a)及び(b)に示すように、後方部Cの非肌当接面側の面同士を重ね合わせて折り畳まれている。また、後方部Cが折り畳まれているナプキン1の後端縁1Cは、包装材11の後端縁11Cよりも外方に延出している。
本実施形態の包装構造10について、更に説明すると、後方部Cは、図10(b)に示すように、ナプキン長手方向において、前側部α及び後側部βに区分される。ナプキン1の後方部Cは、後側部βの肌当接面側の面と前側部αの肌当接面側の面とが脱着自在に粘着されて、折り畳まれている。
ナプキン1は、排泄部対向部Bから後方部Cの前側部αに至る非肌当接面側に、非肌側粘着部7を有しており、非肌側粘着部7と重ね合わされた後方部Cの後側部βにおける非肌当接面側の部分には剥離処理部8が設けられている。
また、ナプキン1の後側部βの肌当接面側には、第1実施形態と同様に肌側粘着部5が形成されている。
ナプキン1は、前側部αと後側部βとの境部分で、ナプキン長手方向に折り畳まれている。本実施形態において、前側部α及び後側部βそれぞれのナプキン長手方向における長さは同じである。前側部αと後側部βとの境界部分には、非肌側粘着部7及び剥離処理部8は、ともに形成されていない。
本実施形態のナプキン1において、非肌側粘着部7は、図10に示すように、排泄部対向部Bから後方部Cの前側部αに至る非肌当接面側に形成されているが、非肌側粘着部7は、排泄部対向部Bの非肌当接面側のみに形成されていても良い。このように、前側部αにおいて非肌側粘着部7が形成されていない場合には、後側部βの剥離処理部8は形成されていなくても良い。
本実施形態において、前側部α及び後側部βからなる後方部Cの長手方向の長さは、20〜120mmが好ましい。包装材11は、後側部βに形成されている肌側粘着部5の後端を覆う程度の長さであれば良く、夜用ナプキン等の長さの長いナプキンに使用した場合、包装材料を一層削減できる。
さらに、夜用ナプキンのような長い生理用ナプキンでは、前側部αと後側部βとの間の折りたたみ部は、吸収面を頂部とした山折形態となるため、従来のナプキンのような幾筋も幅方向に延びる折りたたみ線が形成されず、後方での側部モレ(排泄部からは斜め後方モレ)を防止することができる。
本発明の吸収性物品の包装構造は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、包装構造に用いられる吸収性物品は、生理用ナプキンであっても良いが、パンティライナー又は失禁パッド等であっても良い。
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
図1は、本発明における吸収性物品の包装構造の第1実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1のX−X線断面図である。 図3は、第1実施形態に用いられている生理用ナプキンの肌当接面側を示す平面図である。 図4は、第1実施形態に用いられている生理用ナプキンの非肌当接面側を示す平面図である。 図5は、後方部を折り畳んだ生理用ナプキンを包装材に当接させた状態を示す平面図(包装構造の展開状態)である。 図6は、図5のY−Y線断面図である。 図7(a)及び(b)は、第1実施形態に示す吸収性物品の包装構造の変形例を示しており、(a)は図6に相当する断面図であり、(b)は図2に相当する断面図である。 図8(a)〜(d)は、包装材から取り出した生理用ナプキンをショーツに固定して着用する方法を示す摸式図である。 図9は、本実施形態に用いられている生理用ナプキンを着用した状態を示す摸式図である。 図10(a)及び(b)は、本発明における吸収性物品の包装構造の第2実施形態を示しており、(a)は図5に相当する断面図であり、(b)は図6に相当する断面図である。
符号の説明
10 生理用ナプキンの包装構造(吸収性物品の包装構造)
11 包装材
11a 包装材の側縁
11b 包装材の前端縁
11c 包装材の後端縁
12 タブテープ
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
1a 側縁
1b 前端縁
1c 後方部が折り畳まれた状態の後端縁
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 肌側粘着部
7 非肌側粘着部
8 剥離処理部
9 エンドシール部
A 前方部
B 排泄部対向部
C 後方部
D 後縁端部
P ショーツ
S1 第1折曲部
S2 第2折曲部

Claims (5)

  1. 実質的に縦長であり、その長手方向に前方部、排泄部対向部及び後方部に区分され、前記後方部の肌当接面側に、幅方向に延びる肌側粘着部を有しており、前記排泄部対向部の非肌当接面側に非肌側粘着部を有している吸収性物品と、これを個装する包装材とからなる吸収性物品の包装構造であって、
    前記包装材は、その内面が剥離処理されており、
    前記吸収性物品は、前記後方部の非肌当接面側の面と前記排泄部対向部における非肌当接面側の面とを重ね合わせて折り畳まれており、
    前記包装材の左右両側縁部が、前記後方部が折り畳まれた前記吸収性物品の両側縁よりも外方に延出しており、
    前記包装材の前後端縁同士を重ね合わせることが可能なように形成されている吸収性物品の包装構造。
  2. 実質的に縦長であり、その長手方向に前方部、排泄部対向部及び後方部に区分され、前記後方部の肌当接面側に、幅方向に延びる肌側粘着部を有しており、前記排泄部対向部又は前記排泄部対向部から後方部に至る非肌当接面側に非肌側粘着部を有している吸収性物品と、これを個装する包装材とからなる吸収性物品の包装構造であって、
    前記包装材は、その内面が剥離処理されており、
    前記吸収性物品は、前記後方部の非肌当接面側の面同士を重ね合わせて折り畳まれており、
    前記包装材の左右両側縁部が、前記後方部が折り畳まれた前記吸収性物品の両側縁よりも外方に延出しており、
    前記包装材の前後端縁同士を重ね合わせることが可能なように形成されている吸収性物品の包装構造。
  3. 前記非肌側粘着部と重ね合わされた前記後方部における非肌当接面側の部分には剥離処理部が設けられており、前記非肌側粘着部の一部及び前記肌側粘着部が、前記包装材の内面に脱着自在に粘着されている請求項1又は2記載の吸収性物品の包装構造。
  4. 前記包装材の前後端縁が、前記後方部が折り畳まれた前記吸収性物品の前後端縁よりも外方に延出しており、
    前記吸収性物品の前記後端縁から外方に延出している前記包装材の部分が、前記内面を内側として前記排泄部対向部の上に折り重ねられ、前記前方部が、前記包装材と一体に、肌当接面側を内側として、前記排泄部対向部の上に折り重ねられている請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品の包装構造。
  5. 前記包装材は、その左右両側縁部及び前端縁において封止されている請求項4記載の吸収性物品の包装構造。

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