JP2007321890A - ロータリーサーボバルブ - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来より多くの接続回路の高精度の切り換えが効率的に且つ容易に行えるロータリーサーボバルブの提供。
【解決手段】 ロータリーサーボバルブにおいて、本体ケーシング内に駆動モータの回転軸を中心軸として回転可能に設置された円筒状ロータと、該ロータ端面上に摺動可能に同軸で重ねられてケーシング内に固定され、全ポートが同一円周上に予め定められた配置で形成されているディスク部材とを備え、該部材の隣り合うポート同士を連通する連通流路を前記円周上相当位置に所定個数備えた円筒状ロータのモータ制御機構によるディスク部材に対する相対回転移動によって連通流路を介したポートの接続切換を行うようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば液圧装置に用いられるロータリーサーボバルブに関するものである。
従来から油圧サーボ装置には、直動形サーボバルブが制御弁として多く用いられている。一般的な直動形サーボバルブでは、トルクモータの差電流によってフラッパが左方向或いは右方向に移動し、該移動に伴う左右両側の各フラッパノズルとの間隔が変化することによって生じるノズルの背圧が円筒状スプールの両端面に導かれるものである。
即ち、フラッパが両ノズル間の中央位置にあるとき、各ノズル背圧は等しくなりスプールは中立の位置となり、例えばフラッパが右方のノズルに近接すると、そのノズル背圧が高くなってスプールは左方へ移動され、逆にフラッパが左方のノズルに近接するとそのノズル背圧スプールが右方へ移動され、このようなスプールの移動によって油圧流路が切り換えられるものである。
また、スプール型サーボバルブのなかには、スプールをサーボモータで回転させることにより、スプール往復移動でポンプポートを切り換える一方でスプール回転によってシリンダポートを切り換えるロータリーサーボバルブも考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記の如き従来の直動形サーボバルブでは、その応答性を上げるのに、スプール中立点での間隔を高精度にするため、ミクロ単位での加工が必要とされる。従って、製造が困難でコスト高となっていた。
また、このように一般的な他の油圧装置に比べて加工精度が高く微小間隙が多いため、油中のゴミがバルブ中の固定絞りやフラッパノズル等の微小開口部に引っ掛かったり、スプールがボア(摺動穴)内をスムーズに摺動できるように作動油で潤滑されるスプールとボア間の摺動隙間に入ってスプールの磨耗抵抗を増加せしめてバルブの作動不良を起こすなど、ゴミに対して弱いものであった。
さらに、直動形のサーボバルブでは、スプールは3ポジションしかとれず、一つのサーボバルブで例えば一つのシリンダの作動切換しかできず、複数の負荷を駆動させたり流量制御を行うためには、サーボバルブを複数個設けなければならなくなり、油圧回路が複雑化して装置の大型化を招いてしまう。さらに、大容量になると親子タイプになるため応答性は遅くなるという問題もあった。
これに対してスプールを回転させるサーボバルブでは、往復移動だけのものより多くの接続回路状態に切り換えることが可能であるが、この場合、サーボモータ連結部の芯出しが難しくシャフト軸方向の加重負荷が大きく、実質的には回転での使用はできていない。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、従来より多くの接続回路の高精度の切り換えが効率的に且つ容易に行えるロータリーサーボバルブを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係るロータリーサーボバルブは、加圧された作動油の供給を受けるプレッシャーポートと、供給された作動油をアクチュエータ側へ送るための連絡ポートと、アクチュエータ側からの作動油をタンクへ戻すもどりポートとを含む複数個のポートを備え、これら各ポート間の接続を選択的に切り換えるロータリーサーボバルブにおいて、駆動モータと、本体ケーシング内に前記駆動モータの回転軸を中心軸として回転可能に設置された円筒状ロータと、該円筒状ロータの前記モータ回転軸による回転角度を制御するモータ制御機構と、前記円筒状ロータの端面上に摺動可能に同軸で重ねられた状態で前記本体ケーシング内に固定され、前記全ポートが同一円周上に予め定められた配置で形成されているディスク部材とを備え、前記円筒状ロータは、前記ディスク部材の隣り合うポート同士を連通する連通流路を前記円周上相当位置に所定個数備え、前記駆動モータの回転による前記ディスク部材に対する連通流路の相対回転移動によって前記ポートの接続切換を行うものである。
また、請求項2に記載の発明に係るロータリーサーボバルブは、請求項1に記載のロータリーサーボバルブにおいて、前記ディスク部材に設けられたプレッシャーポートともどりポートの両側には、それぞれ第1連絡ポートと第2連絡ポートとが配置され、前記円筒状ロータの相対回転移動によって、第1の連通流路がプレッシャーポートと第1連絡ポートとを連通する位置にあるときに第2の連通流路がもどりポートと第2連絡ポートとを連通する位置にくる第1接続回路状態をとり、また第1の連通流路がプレッシャーポートと第2連絡ポートとを連通する位置にあるときに第2の連通流路がもどりポートと第1連絡ポートとを連通する位置にくる第2接続回路状態をとるものである。
また、請求項3に記載の発明に係るロータリーサーボバルブは、請求項2に記載のロータリーサーボバルブにおいて、前記第1接続回路状態と第2接続回路状態と、前記プレッシャーポートがいずれの連絡ポートとも連通されない中立状態とが、前記円筒状ロータの等角度間隔毎の相対回転移動で切り換えられるものである。
本発明のロータリーサーボバルブにおいては、各ポートが形成されたディスク部材に対してポート間を連通するための連通流路が形成された円筒状ロータを駆動モータによって相対回転移動させることによって、ポート間の接続を切り換えるものであるため、ポートと連通流路の配置と個数を設定することにより、多種多様の接続回路状態の切換を一つのサーボバルブで容易に且つ効率的に高精度で行うことができるという効果がある。
本発明は、各ポート間の接続を選択的に切り換えるサーボバルブとして、本体ケーシング内に駆動モータの回転軸を中心軸として回転可能に設置された円筒状ロータと、このロータの端面上に摺動可能に同軸で重ねられた状態で本体ケーシング内に固定されたディスク部材とを備えたものとし、ディスク部材には全ポートが同一円周上に予め定められた配置で形成され、円筒状ロータにはディスク部材の隣り合うポート同士を連通する連通流路を前記円周上相当位置に所定個数備え、モータ制御機構によって円筒状ロータのモータ回転軸による回転角度を制御してディスク部材に対する連通流路の相対回転移動によってポートの接続切換を行うものである。
従って、本発明のサーボバルブにおいては、例えば、タンクから作動油が供給されてくるプレッシャーポートと、油圧シリンダ等のアクチュエータの一方側へ連絡する第1連絡ポートとアクチュエータの他方側へ連絡する第2連絡ポートと、アクチュエータからのもどり油をタンクへ戻すもどりポートとの間で接続切換を行う場合、ディスク部材にプレッシャーポートとその両隣に第1連絡ポートおよび第2連絡ポートとが配置されていれば、円筒状ロータの第1の連通流路がプレッシャーポートと第1連絡ポートとを連通する位置にロータを回転移動させれば、タンクからプレッシャーポートを介して供給されてくる作動油を第1連絡ポートから例えば一方のシリンダ室へ送りこんで、シリンダロッドを所定方向へ移動させることができる。
このとき、それぞれプレッシャーポートに隣接配置された第1連絡ポートともどりポートに隣接配置された第1連絡ポートはアクチュエータの同じ一方の側からの油圧回路から分岐されたものとし、またプレッシャーポートに隣接配置された第2連絡ポートともどりポートに隣接配置された第2連絡ポートはアクチュエータの同じ他方の側からの油圧回路から分岐されたものとし、前記第1の連通流路がプレッシャーポートとこれに隣接した第1連絡ポートとを連通する位置にきたとき、第2の連通流路がもどりポートとこれに隣接する第2連絡ポートとを連通させる位置に来るように設定することによって、前記シリンダロッドの所定方向への移動により他方のシリンダ室内から出されるもどり油が、もどりポートに隣接している側の第2連絡ポートを介してもどりポートへ送られ、タンクへ戻すことができる。
以上の第1の連通流路と第2の連通流路の位置を第1接続回路状態とした場合、この第1接続回路状態から、第1の連通流路がプレッシャーポートとこれに隣接する第2連絡ポートとを連通すると同時に第2の連通流路がもどりポートとこれに連通する第1連絡ポートとを連通する位置へ円筒状ロータを所定角度回転移動させれば、プレッシャーポートへ供給される作動油が第1の連絡流路から第2連絡ポートを介してシリンダの他方のシリンダ室内へ送られてシリンダロッドが逆方向へ送られると同時に一方のシリンダ室内から出されるもどり油が、もどりポートに隣接する第1連絡ポートから第2の連絡流路を介してもどりポートへ送られてタンク内へ戻されるという第2の接続回路状態とすることができる。
このような本発明のサーボバルブによれば、ディスク部材にさらに多くのポートを分散配置することができるため、各接続油圧回路を分岐させてプレッシャーポートやもどりポートを増やし、また連絡ポートを増やして多種多様な接続回路状態を選択的切換可能に設けることができる。従って、従来は一つの直動形サーボバルブでは中立状態と2種の接続回路状態への切換しかできなかったが、本発明のサーボバルブでは、より多くの接続回路状態を互いに切換可能に設定することができ、例えば一つのサーボバルブで供給流路切換と高低圧ポンプ等の作動油供給源切換の双方を行うこともでき、また複数個のアクチュエータの駆動を行うことも可能となる。
また、本発明のサーボバルブの構成によれば、上記のような第1接続回路状態と第2接続回路状態とプレッシャーポートがいずれの連絡ポートにも連通されない中立状態との切換を、ディスク部材に設けられる各ポートの配置間隔と各連通流路の幅と配置間隔を適宜設定することによって、円筒状ロータを等角度間隔毎の一方向への相対回転移動で行うことができるため、円筒状ロータの回転移動による接続回路状態の切換を容易に高精度で制御することができる。
このような円筒状ロータの回転移動は、多数の接続回路状態を設定して多くのポートが同一ディスク部材に形成された場合、その角度間隔は小さくなるが、駆動モータとして例えば回転軸に取り付けられたエンコーダにより角度位置を検出してその検出結果をフィードバックするサーボモータを用いれば、ミニマム360°/8000という分解能で高精度の回転移動が可能であり、高応答デジタル制御が容易に高精度な接続回路切換で実現できる。
また本発明のサーボバルブでは、スプール型のような摺動用の隙間管理が無いが、ディスク部材と円筒状ロータとを互いに押し付ける手段を設け、両者間の摺動面でその押し付け力をコントロールすることによって、作動油リークが少なくて済み、また駆動モータの回転軸方向の加重負荷がなく、効率的な接続回路切換が可能となる。この押し付け手段としては、円筒状ロータの各連通流路に設けた油圧ピストン構造が簡便なものとして挙げられる。これは、ピストンポンプと同様に圧力分布による隙間管理である。
例えば、図8に示すように、各ピストン構造が、作動油導入口がディスク部材側に開口するように円筒状ロータに形成されたシリンダ室と、該シリンダ室内でバネによりディスク部材と逆向きに付勢された状態で往復移動可能に押し勝手に設置されたピストンから構成されたものとすれば、円筒状ロータの相対回転移動によってシリンダ室の作動油導入口がプレッシャーポートに連通する状態に連通流路が位置決めされると、供給されてくる作動油の圧力(p)によって円筒状ロータをディスク部材に僅かな力で押し付ける押圧力F1が形成される。
即ち、圧力(p)によってピストンに作用する力F1が、ディスク部材側からの押圧力F2と、ピストンの球端部を支持するスリッパ部材との摺動部におけるケーシング側からの押圧力F3に対して、F1>F2、F1>F3となる設定によって、図中斜線で略示する圧力分布のように、円筒状ロータがディスク部材に対して僅かな力で押し付けられる。
このようなピストン構造の荷重コントロールによって、ディスク部材が大きくなっても回転軸に偏荷重が加わらないため、ディスク部材の大型化を招く多ポートバルブ構成も容易に実現できる。
さらに、ディスク部材に形成されるポートと円筒状ロータに形成される連通流路は、互いに当接摺動する平面上にあり、同一円周上で互いの配置間隔と幅を適宜対応させ易く、製造加工が容易でその分コストも抑えることができる。
本発明の第1の実施例として、4つの連絡流路が設けられた円筒状ロータと前12個のポートが設けられたディスク部材とを備え、アクチュエータとしてのシリンダロッドの駆動方向を切り換えるロータリーサーボバルブを図1の概略構成図に示す。図1(a)は本ロータリーサーボバルブの側面部分断面図であり、(b)は概略正面図、(c)は(a)中のX−X断面矢視図、(d)は(a)中のY−Y断面矢視図である。
本実施例におけるロータリーサーボバルブ1は、本体ケーシング10内にその回転軸が3が挿入された状態で該ケーシング10に装着固定された駆動モータ2と、本体ケーシング10で駆動モータの回転軸3を中心軸として回転可能に設置された円筒状ロータ4と、この円筒状ロータ4の端面上に摺動可能に同軸で重ねられた状態で本体ケーシング10内に固定されたディスク部材7とを備えたものである。
駆動モータ2にはエンコーダ6が装着されており、該エンコーダ6によって回転軸3の回転角度が検知され、その検知信号がモータ制御部(不図示)へ送信される。モータ制御部ではその検知信号に基づいて、モータ回転軸3による円筒状ロータ4の回転移動角度を制御する。
本実施例においては、ディスク部材7には、タンク(不図示)内の作動油がポンプ機構(不図示)を介して送られる油圧回路から分岐した2つのプレッシャーポートPと、一方のシリンダ(不図示)室に連通する油圧回路から分岐した4つの第1連絡ポートAと、他方のシリンダ室に連通する油圧回路から分岐された4つの第2連絡ポートBと、シリンダ室からのもどり油をタンクへ戻す2つのもどりポートTとの全12個のポートが同一円周上に互いに30°の等角度間隔で形成されている。即ち、各プレッシャーポートPの両側および各もどりポートTの両側それぞれに第1連絡ポートAと第2連絡ポートBとが隣接配置されている。
これに対して円筒状ロータ4には、前記ディスク部材7の全12個のポート(P、T、A、B)が形成された円周と重なる同一円周上に、ディスク部材7上の隣り合うポート同士を連通する第1の連通流路11、第2の連通流路12、第3の連通流路13、第4の連通流路14の計4つの連通流路が互いに90°の等角度間隔で設けられている。
なお、本実施例におけるロータリーサーボバルブ1では、円筒状ロータ4の各連通流路(11,12,13,14)にそれぞれピストン構造5を押し勝手に設けることによって荷重コントロールを行い、回転軸3に偏荷重が加わらない構成とした。
以上の構成を備えたロータリーサーボバルブ1において、エンコーダ6からの回転角度検知に基づいたモータ制御部による回転軸3の回転角度のフィードバック制御により、駆動モータ2を駆動制御して円筒状ロータ4をディスク部材7に対して進角30°毎で相対回転移動させることによって、図2に示すような各接続回路状態の切換を順次行うことができる。
図2はそれぞれ切り換えられる接続回路状態を円筒状ロータ4の各第1〜第4の連通流路(11,12,13,14)とディスク部材7上の各ポート(P,T,A,B)との重なり状態で示した平面模式図であり、各模式図上方にそれぞれの接続状態に対応する油圧回路図に示した。
即ち、本実施例におけるロータリーサーボバルブ1では、まず第1接続回路状態(P−A)として、第1の連通流路11と第3の連通流路13を、各プレッシャーポートPとそれぞれに隣接する第1連絡ポートAとを連通するように位置付けたとき、第2の連通流路12と第4の連通流路14が各もどりポートTをそれぞれに隣接する第2連絡ポートBと連通させる位置にくる。
従って、この第1接続回路状態(P−A)においては、タンク側からポンプ機構を介して送られて来る作動油は、各プレッシャーポートPから第1および第3の連通流路(11,13)を介してそれぞれ第1連絡ポートAへ送られ、一方のシリンダ室へ供給されてシリンダロッドを一方の方向へ押し出し移動させる。このとき、他方のシリンダ室から押し戻されるもどり油は、各第2連絡ポートBから第2および第4の連絡流路(12,14)を介してそれぞれもどりポートTへ送られ、タンクへ戻される。
次に、円筒状ロータ4を時計方向に進角30°で相対回転移動させると、第1〜第4の連通流路(11,12,13,14)が各プレッシャーポートPおよび各もどりポートTをいずれの第1および第2連絡ポート(A,B)にも連通させず、作動油、もどり油の送りがない中立状態に切り換えられる。
この中立状態から円筒状ロータ4を時計方向に進角30°で相対回転移動させると、第1の連通流路11と第3の連通流路13が、各プレッシャーポートPとそれぞれに隣接する第2連絡ポートBとを連通する位置に来ると同時に、第2の連通流路12と第4の連通流路14が各もどりポートTをそれぞれに隣接する第1連絡ポートAに連通する位置にくる第2接続回路状態(P−B)に切り換えられる。
この第2接続回路状態(P−B)においては、タンク側からポンプ機構を介して送られて来る作動油は、各プレッシャーポートPから第1および第3の連通流路(11,13)を介してそれぞれ第2連絡ポートBへ送られ、他方のシリンダ室へ供給されてシリンダロッドを第1接続回路状態(P−A)の場合と逆方向へ押し出して移動させると共に、一方のシリンダ室から押し戻されるもどり油は、各第1連絡ポートAら第2および第4の連絡流路(12,14)を介してそれぞれもどりポートTへ送られ、タンクへ戻される。
この第2接続回路状態(P−B)からさらに円筒状ロータ4を時計方向に30°相対回転移動させると、第1〜第4の連通流路(11,12,13,14)が各プレッシャーポートPおよび各もどりポートTをいずれの第1および第2連絡ポート(A,B)にも連通させず、作動油、もどり油の送りがない待機(中立)状態に切り換えられる。またこの待機(中立)状態から、円筒状ロータ4を逆周りに進角30°で相対回転移動させて行けば、第2接続回路状態(P−B)、中立状態、第1接続回路状態(P−A)へと順次切り換えることができる。
以上のように、本実施例によれば、一つのロータリーサーボバルブ1において、円筒状ロータ4の所定角度毎の相対回転移動により、作動油の流路は第1接続回路状態から中立状態、第2接続回路状態へと順次簡単に切り換えていくことができる。
なお、本発明の第2実施例として、例えば図3(下方:各接続回路状態を示す平面模式図、上方:各状態に相応する油圧回路図)に示すように、大容量型の場合、各接続回路状態の切換に伴う流路の切断、接続時におけるショックレス機構として、各ポート(P,T,A,B)または各連通流路(15,16)の両端部にそれぞれヒゲ溝Xを設ける構成が好ましい。このような大容量型では、プレッシャーポートP、もどりポートTおよび第1連絡ポート、第2連絡ポートBの数が少なく、例えば進角を45°と大きくして各ポート(P,T,A,B)間や各連通流路(15,16)同士間にヒゲ溝Xを設けるのに充分な間隔が取れる。
また、本発明によるロータリーサーボバルブでは、ポート数や連通流路を多数に設定し、小さい進角度と高速回転型とすることができる。例えば、本発明の第3実施例として図4(下方:各接続回路状態を示す平面模式図、上方:各状態に相応する油圧回路図)に示すように、ディスク部材には5つのプレッシャーポートPと5つのもどりポートTと5つの第1連絡ポートAおよび5つの第2連絡ポートBの計20個が、また円筒状ロータには10個の連絡流路、第1〜第10連絡流路(20〜29)がそれぞれ同一の円周上で、全周に亘って等角度間隔で均一に分散配置されており、進角18°で一方向の回転移動を続けることによって、接続回路状態の切換を連続的高速でおこなうことができる。
また、本発明によるロータリーサーボバルブでは、一つのサーボバルブで異なる別の油圧回路系それぞれの接続回路状態の切換を行うことができる。例えば、本発明の第4実施例として図5(下方:各接続回路状態を示す平面模式図、上方:各状態に相応する油圧回路図)に示すように、同じディスク部材で、第1油圧回路系のプレッシャーポートP1ともどりポートT1とこれらの各ポートの両隣にそれぞれ配置される第1連絡ポートA1および第2連絡ポートB1と、第2油圧回路系のプレッシャーポートP2ともどりポートT2とこれらの各ポートの両隣にそれぞれ配置される第1連絡ポートA2および第2連絡ポートB2とを、同一円周上に等角度間隔で設け、また円筒状ロータには、ディスク部材上で隣り合うポート同士を連通できる寸法幅を持った第1の連通流路30と第2の連通流路30とを設けた構成において、円筒状ロータの相対回転移動領域を適宜振り分けることによって、第1油圧回路系の第1接続回路状態(P1−A1)と中立状態と第2接続回路状態(P1−B1)との間の切り換えと、第2油圧回路系の第1接続回路状態(P2−A2)と中立状態と第2接続回路状態(P2−B2)との間の切り換えとを、同一サーボバルブで行うことができる。
このような異なる2系統の油圧回路における切り換えを行えるロータリサーボバルブによって、2つの異なるアクチュエータの駆動制御を行うことも可能である。
また、本発明のロータリーサーボバルブでは、以上の実施例で示すような3つの接続回路状態での切り換えに限らず、例えば、図6(下方:各接続回路状態を示す平面模式図、上方:各状態に相応する油圧回路図)に示すように、各ポート(P,T,A,B)の配置と各連通流路(32,33,34,35)の配置および円筒状ロータの進角度を適宜調整することによって、4つの接続回路状態を設定してこれら4つの状態間の切換を行うバルブの構成も可能である。
図6のロータリーサーボバルブでは、第1連絡ポートAにプレッシャーポートPを連通して作動油を供給するための第1接続回路状態(P−A)と第2連絡ポートBにプレッシャーポートPを連通して作動油を供給するための第2接続回路状態(P−B)と、全ポート間で連通がなされないで作動油や戻り油の送りが生じない中立待機状態の他に、いずれの連絡ポートにもプレッシャーポートPからの作動油の供給が行われないで、第1および第2連絡ポート(A,B)の双方がもどりポートTに連通する別の中立状態を設定し、一つの円筒状ロータの相対回転移動によるこの4つの状態間での切換を行う構成となっている。
またさらに、より多くの回路状態を設定して各状態間の切換を行うことができる。例えば、図7(下方:各接続回路状態を示す平面模式図、上方:各状態に相応する油圧回路図)に示すように、各ポート(P,T,A,B)の配置と各連通流路(36,37,)の配置および円筒状ロータの進角度を適宜調整することによって、5つの接続回路状態を設定してこれら5つの状態間の切換を行うバルブの構成も可能である。
図7のロータリーサーボバルブでは、第1連絡ポートAにプレッシャーポートPを連通して作動油を供給するための第1接続回路状態(P−A)と第2連絡ポートBにプレッシャーポートPを連通して作動油を供給するために第2接続回路状態(P−B)と、全ポート間で連通がなされないで作動油や戻り油の送りが生じない中立待機状態の他に、いずれの連絡ポートにもプレッシャーポートPからの作動油の供給が行われないで、第1および第2連絡ポート(A,B)の双方がもどりポートTに連通する第3接続回路状態(A−T−B)と、またいずれの連絡ポートももどりポートTには連通されないでプレッシャーポートPが第1連絡ポートAと第2連絡ポートBの双方に連通される第4接続回路状態(A−P−B)とを設定し、一つの同じ円筒状ロータの相対回転移動によりこれら5つの状態間での切換を行う構成となっている。
本発明によるロータリーサーボバルブによれば、ディスク部材に設けられるポートの数と配置および円筒状ロータに設けられる連通流路の数と配置、進角度を適宜設定することによって、以上の実施例で示したものよりさらに多く(3つ以上)のアクチュエータの駆動切り換え制御や、またより多く(6つ以上)の接続回路状態を設定してこれらの状態間で切り換えを行うことが、一つのロータリーサーボバルブで実現可能である。
1:ロータリーサーボバルブ
2:駆動モータ
3:回転軸
4:円筒状ロータ
5:ピストン構造
6:エンコーダ
7:ディスク部材
10:本体ケーシング
P,P1,P2:プレッシャーポート
T,T!,T2:もどりポート
A,A1,A2:第1連絡ポート
B,B1,B2:第2連絡ポート
11,12,13,14、15,16,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37:連通流路
2:駆動モータ
3:回転軸
4:円筒状ロータ
5:ピストン構造
6:エンコーダ
7:ディスク部材
10:本体ケーシング
P,P1,P2:プレッシャーポート
T,T!,T2:もどりポート
A,A1,A2:第1連絡ポート
B,B1,B2:第2連絡ポート
11,12,13,14、15,16,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37:連通流路
Claims (3)
- 加圧された作動油の供給を受けるプレッシャーポートと、供給された作動油をアクチュエータ側へ送るための連絡ポートと、アクチュエータ側からの作動油をタンクへ戻すもどりポートとを含む複数個のポートを備え、これら各ポート間の接続を選択的に切り換えるロータリーサーボバルブにおいて、
駆動モータと、本体ケーシング内に前記駆動モータの回転軸を中心軸として回転可能に設置された円筒状ロータと、該円筒状ロータの前記モータ回転軸による回転角度を制御するモータ制御機構と、前記円筒状ロータの端面上に摺動可能に同軸で重ねられた状態で前記本体ケーシング内に固定され、前記全ポートが同一円周上に予め定められた配置で形成されているディスク部材とを備え、
前記円筒状ロータは、前記ディスク部材の隣り合うポート同士を連通する連通流路を前記円周上相当位置に所定個数備え、前記駆動モータの回転による前記ディスク部材に対する連通流路の相対回転移動によって前記ポートの接続切換を行うことを特徴とするロータリーサーボバルブ。 - 前記ディスク部材に設けられたプレッシャーポートともどりポートの両側には、それぞれ第1連絡ポートと第2連絡ポートとが配置され、前記円筒状ロータの相対回転移動によって、第1の連通流路がプレッシャーポートと第1連絡ポートとを連通する位置にあるときに第2の連通流路がもどりポートと第2連絡ポートとを連通する位置にくる第1接続回路状態をとり、また第1の連通流路がプレッシャーポートと第2連絡ポートとを連通する位置にあるときに第2の連通流路がもどりポートと第1連絡ポートとを連通する位置にくる第2接続回路状態をとることを特徴とする請求項1に記載のロータリーサーボバルブ。
- 前記第1接続回路状態と第2接続回路状態と、前記プレッシャーポートがいずれの連絡ポートとも連通されない中立状態とが、前記円筒状ロータの等角度間隔毎の相対回転移動で切り換えられることを特徴とする請求項2に記載のロータリーサーボバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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CN115750497A (zh) * | 2022-11-29 | 2023-03-07 | 浙江振鑫新材料科技有限公司 | 面向石灰窑液压同步系统的二维电液伺服阀 |
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2006
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