JP2007321299A - 紡績糸およびそれを用いた布帛 - Google Patents
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Abstract
【課題】布帛形成後に染色加工後でも吸水機能が衰えることがなく、洗濯耐久性にも優れた新規な紡績糸とそれからなる編織物を提供すること。
【解決手段】通常用いるポリエチレンテレフタレートに耐久性の高い親水性に優れた油剤を塗布し、親水機能を付与せんとするものである。
【選択図】なし
【解決手段】通常用いるポリエチレンテレフタレートに耐久性の高い親水性に優れた油剤を塗布し、親水機能を付与せんとするものである。
【選択図】なし
Description
本発明は耐久性に優れた親水機能を有した紡績糸を用いた布帛、吸水積層シート用布帛に関する。
一般に、ポリエステル繊維等の合成繊維は、加工性、取扱易さなどに優れるという特性を有しているため、衣料用、産業資材用等に大量に使用されているが、近年、親水性、吸水性に優れた合成繊維のニーズが高まっている。これまでに親水性等に優れた合成繊維として、例えば、親水油剤によるポリエステル繊維の表面改質等が提案されており、具体的には、水溶性ポリウレタン樹脂や親水性ポリエステル樹脂をポリエステル繊維に加熱融着させる方法などが提案されている(特許文献1)。
しかしながら、ポリエステル繊維が溶融しない程度の低温で加熱するために、加熱融着が不十分となったり、ラジカル重合架橋が不十分となる等の問題を有していた。
一方で、C型断面を有する繊維は、軽量性、嵩高性、吸水性等に優れた繊維として知られている(特許文献2)。
しかしながら、従来のC型断面繊維は、優れた親水性、吸水性を有するものではなかった。
特開平5−257070号公報
特開2003−147630号公報
本発明は、上記課題を解決しようとするものであり、優れた親水性、吸水性を有する紡績糸、またそれを用いた布帛、衣料を提供することを目的とする。
本発明は、前記従来技術を解決するために鋭意検討したものであり、以下の構成を有する。
(1) C型断面糸を含む紡績糸であり、親水性油剤が塗布された紡績糸。
(2) 該紡績糸におけるC型断面糸の含有率が10〜100重量%である上記(1)に記載の紡績糸。
(3) 該紡績糸のJIS L 1907 7.1.2のバイレック評価法における吸い上げ高さが100mm以上である上記(1)または(2)に記載の紡績糸。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の紡績糸を用いた布帛。
(5) 該布帛が、織編物である上記(4)に記載の布帛。
(6) 上記(5)に記載の布帛を用いた衣料。
本発明によれば、従来技術では得られなかった吸水性、水分拡散性を備え、しなやかな風合いも兼ね備えた布帛、衣料を提供することができる。
本発明においては、C型断面糸を含む紡績糸を用いることによって、繊維間での毛細管現象を向上させることができ、吸水性に優れた布帛を得ることができる。さらに毛細管現象により親水性油剤を付与することで、親水性油剤が繊維間に入り込むため、耐久性にも優れるという特徴を有する。
本発明で用いる紡績糸の素材としては、ポリエステル、アクリル、ナイロン、PPS等合成繊維であれば素材を選ばず用いることができる。特にポリエステルを用いた場合、前述のとおり、水溶性ポリウレタン樹脂等を加熱融着させる方法では十分な加熱融着ができず、本発明のC型繊維を用いることにより耐久性のある親水性を付与できる点で効果的である。上記素材には他素材を混紡してもよく、例えば、合成繊維どうしでも、ウール、綿、レーヨンを混紡してもよい。
ポリエステル繊維としては、テレフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、トリメリット酸、イソフタル酸、パラオキシ安息香酸などと、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコール等との縮合反応によって生成される高分子重合体や、他成分との共重合体等が用いられる。
紡績糸を構成する単繊維の繊度については、疎水性を助長させるべく0.3〜11dtexが好ましく、より好ましくは0.5〜2.2dtexの範囲である。0.5dtex未満とすると、カード工程でネップの発生原因となり、紡績糸の品位を低下させる場合がある。特に単糸繊度を2.2dtex以下とすることで、繊維間に緻密な隙間が生じ、毛細管現象による優れた吸水性を発現することから好ましい。
紡績糸は、製品での嵩高性やソフトな風合いを得るためには捲縮糸とすることが好ましい。捲縮数としては、10山/25mm以上、捲縮度が15%以上であることが好ましい。
繊維長に関しては、15〜250mmの間にあることが好ましく、より好ましくは35〜150mmである。繊維長を短くし過ぎると、布帛にした際に粗硬感が強くなり衣料用には適さない場合がある。一方で繊維長を長くすると毛足が長くなり毛羽同士が絡まり合い、いわゆるピリングに成長する場合がある。
本発明においては、C型断面糸の含有率が布帛中10〜100重量%であることが好ましい。10重量%未満では、親水性油剤の耐久性に劣るためである。
本発明では、上記繊維素材を用い、常法によりカード工程にてウェブを形成し、通常の紡績工程を経て、スライバー、粗糸を経て紡績糸を製造する。
本発明の親水性油剤としては、それぞれの繊維素材との親和性が高く、かつ、親水性にも優れた油剤を用いる。繊維素材との親和性が高い油剤と、親水性に優れた油剤とをブレンドして用いることが好ましい。
具体的には、以下の(1)〜(3)の条件を全て満足する油剤が付与されたものであることが好ましい。
(1)油剤付着量0.25wt%の原綿100gから抽出した油剤の撹拌直後の泡立ち高さが100mm以下、および攪拌後5分後の泡立ち高さが10mm以下、
(2)カード紡出時の静電気発生量が100V以下、
(3)JIS L 1907 7.1.2(2004年)のバイレック評価法による吸い上げ高さが100mm以上。
(1)油剤付着量0.25wt%の原綿100gから抽出した油剤の撹拌直後の泡立ち高さが100mm以下、および攪拌後5分後の泡立ち高さが10mm以下、
(2)カード紡出時の静電気発生量が100V以下、
(3)JIS L 1907 7.1.2(2004年)のバイレック評価法による吸い上げ高さが100mm以上。
ここで、(1)油剤付着量0.25%の1.6dtex×51mmポリエステル原綿100gから抽出した油剤の撹拌直後の泡立ち高さとは、まず、油剤付着量0.25%の原綿100gを100℃の純水1000cc中で4時間撹拌して油剤抽出したものを蒸発乾固後、300ccの純水で溶解し500ccビーカーに入れる。それを、ホモミキサーにて回転数6000rpmで5分間撹拌後直ぐの泡立ち高さを言い、攪拌後5分後の泡立ち高さとは前述のホモミキサーにて回転数6000rpmで5分間撹拌後5分間放置した後の泡立ち高さを言う。
上記のとおり、抽出した油剤の撹拌直後の泡立ち高さが100mm以下、および攪拌後5分後の泡立ち高さが10mm以下であることが好ましい。撹拌直後の泡立ち高さが100mmを越えると、スパンレースに使用する水の循環ライン中でエアーを噛み、ライン詰まりを起こす原因となる傾向がある。泡立ち高さは、好ましくは80mm以下である。また、攪拌後5分後の泡立ち高さが100mmを越えると、泡が循環ライン中の残るため、泡が乾いたときにスカムを形成し易くなりノズル詰まり等の原因となる場合がある。消泡効果として撹拌5分後の泡立ち高さは、好ましくは0mmである。
(2)カード紡出時の静電気発生量とは、油剤付着量0.25%の1.6dtex×51mmの原綿を温湿度30℃×40%RHの雰囲気下でカード紡出速度50m/分で紡出させた時の静電気発生量をいい、静電気発生量が100V以下であることが好ましい。カード紡出時の静電気発生量が100Vを越えると、カード工程で巻き付きが発生したり、ネップが発生する等の、工程通過性不良や品質低下の原因となる場合がある。静電気発生量は、好ましくは50V以下である。静電気発生量は0Vが最も好ましい。
(3)JIS L 1907 7.1.2(2004)のバイレック評価法による吸い上げ高さとは、油剤付着量0.25%の1.6dtex×51mmの原綿を使用し、目標目付100g/m2,ウォータージェットの水圧90kg/cm2,速度1m/分で両面加工により得られる不織布の吸水性がJIS L 1907 7.1.2のバイレック評価法による吸い上げ高さを言い、吸い上げ高さが100mm以上であることが好ましい。吸い上げ高さが100mm未満であると、製織、加工後の吸水性、拡散性に欠けるといった問題が生じる場合がある。加工反の吸水性としては、吸い上げ高さが好ましくは120mm以上である。吸い上げ高さの上限値は特に限定されないが、通常300mm以下である。
上記(1)〜(3)の条件を全て満足する油剤としては例えば、(A)成分として芳香族ジカルボン酸(a1)とエチレングリコール(a2)とポリエチレングリコール(a3)を縮重合させたランダム型ポリエーテルエステル共重合体と(B)成分として、ポリオキシエチレン付加エーテル(b1)と芳香族ジカルボン酸(b2)とエチレングリコール(b3)から得られるブロック型ポリエーテルエステル共重合体、(C)成分として、炭素数4〜6のアルキル基を有するアルキルリン酸エステル塩であって、この(A),(B),(C)3成分を必須成分とし、その含有比率が重量比で(A)成分が30〜50重量%、(B)成分が30〜50%、(C)成分が20〜40重量%の割合のものが挙げられる。
ここで(A)成分中の芳香族ジカルボン酸(a1)としては、テレフタル酸、イソフタル酸などが挙げられる。また、ポリエチレングリコール(a3)の分子量としては、分子量5000以下が好ましい。分子量が5000を超えると、泡が消えにくくなる場合がある。ポリエチレングリコールの種類は問わない。
(A)成分であるランダム型ポリエーテルエステル共重合体は、芳香族ジカルボン酸(a1)とエチレングリコール(a2)とポリエチレングリコール(a3)を縮合反応させて得るものである。この縮合反応は、常圧で行っても良く、減圧で行っても良い。
また、(B)成分であるブロック型ポリエーテルエステル共重合体は、ポリオキシエチレン付加エーテル(b1)と芳香族ジカルボン酸(b2)とエチレングリコール(b3)を縮合して得るものである。ポリオキシエチレン付加エーテル(b1)としては、ポリオキシエチレン付加アルキルエーテル(b11)もしくはポリオキシエチレン付加フェニルエーテル(b12)が好ましく使用され、アルキル基は炭素数が1〜9のアルキル基が特に好ましく、最も好ましくはポリオキシエチレン付加フェニルエーテル(b12)が用いられる。ポリオキシエチレン付加エーテル(b1)におけるブロック型ポリエーテルエステル共重合体の分子量は、5000〜7000である。また、ポリオキシエチレン付加フェニルエーテル(b12)を用いた場合に、ポリオキシエチレン付加フェニルエーテル(b12)の分子量は2500〜3000である。上記ポリエーテルエステル共重合体(A),(B)を使用した水溶性ポリエステルの市販品として、松本油脂製薬(株)製のM651が挙げられる。
本発明で使用するアルキル基の炭素数4〜6のアルキルリン酸エステル塩(C)においてアルキルリン酸エステルのアルキル基の炭素数が6より大きくなると、例えば炭素数8のオクチルリン酸エステル塩ではヘキシルリン酸エステル塩に比べて起泡性が大きく、また硬水安定性も悪い場合がある。炭素数が3以下のリン酸エステル塩では、静電気発生の抑制が十分でない。アルキルリン酸エステルの塩としては、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩が挙げられ、好ましくはカリウム塩である。アルキル基の炭素数は4〜6が好ましいが、最も好ましくは6である。
上記アルキルリン酸エステル塩(C)を使用したアニオン界面活性剤の市販品として、松本油脂製薬(株)製のM652が挙げられる。
本発明において、(A)成分であるランダム型ポリエーテルエステル共重合体の使用量は、30〜50%である。30%より少ない量では、(B)および(C)成分により泡を低減することが難しくなり、50%を超えると耐久吸水性を保持することが困難になる場合がある。(B)成分であるブロック体ポリエーテルエステル共重合体の使用量は、30〜50%である。30%より少ない量では、他成分により耐久吸水性を保持することが困難になり、50%を超えると泡を低減することが困難になる。(C)成分であるアルキルリン酸エステル塩の使用量は、20〜40%である。20%より少ない量では、制電性が劣る問題があり、40%を超えると、耐久吸水性と泡の低減との両立が困難になる。
親水性油剤には、後工程での工程通過性の点から、制電性油剤を全親水性油剤中10〜40重量%程度ブレンドすることが好ましいが、より好ましくは15〜35重量%である。
油剤は繊維に繊維全体の0.1〜1.0wt%付着するのが好ましい。0.1wt%未満であると静電気が発生や吸水性が悪化するなどの障害を生じる場合がある。また、1.0wt%を越えると、紡績工程での油剤脱落、それに伴ったローラーへの巻き上がりが生じる傾向がある。油剤の付着量はさらに好ましくは0.15〜0.35wt%である。
本発明の紡績糸は、織編物等の布帛として好適に用いられる。さらに布帛を用いて、スポーツインナー、ドレスシャツ、ワーキングユニフォーム等の衣料として好適に用いられる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
[バイレック法(吸水高さ)]
5×20cmの試験片を採取し、JIS L 1907 7.1.2(2004年)のバイレック評価法にて吸い上げ高さを測定した。
[風合い]
織物の風合いを下記官能評価した。
[バイレック法(吸水高さ)]
5×20cmの試験片を採取し、JIS L 1907 7.1.2(2004年)のバイレック評価法にて吸い上げ高さを測定した。
[風合い]
織物の風合いを下記官能評価した。
×:張り、腰、ソフト感不良
△:張り、腰、ソフト感やや良好
○:張り、腰、ソフト感良好
(実施例1)
極限粘度0.610のポリエチレンテレフタレートを用いて紡糸、延伸して単糸繊度1.6dtexのトウを得た。このトウに捲縮を付与し、捲縮数15山/25mm,捲縮度20%の捲縮糸とし、このトウを切断して、51mmの親水性ポリエステル原綿を得た。
△:張り、腰、ソフト感やや良好
○:張り、腰、ソフト感良好
(実施例1)
極限粘度0.610のポリエチレンテレフタレートを用いて紡糸、延伸して単糸繊度1.6dtexのトウを得た。このトウに捲縮を付与し、捲縮数15山/25mm,捲縮度20%の捲縮糸とし、このトウを切断して、51mmの親水性ポリエステル原綿を得た。
この原綿に、松本油脂製薬(株)製のM651、70重量%(テレフタル酸、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量:4000)を縮合反応させて得るランダム型ポリエーテルエステル共重合体(平均分子量6000)を40重量%,ポリオキシエチレン付加フェニルエーテル(分子量:3000)とテレフタル酸とエチレングリコールから得られるブロック型ポリエーテルエステル共重合体(平均分子量6000)を30重量%含有する)と松本油脂製薬(株)製M652(ヘキシルリン酸エステルカリウム塩)、30重量%からなる油剤をスプレー法により0.25重量%付着させた。
その後、油剤が付着した繊維を100℃×1時間乾燥して、ポリエステル短繊維を得た。
続いてこの芯鞘複合原綿を用い、通常の紡績方法を用いて0.59g/mの太さの粗糸を得た。その得られた粗糸を精紡機に仕掛け、ドラフト率を30倍に設定して、紡速を15m/分として綿式番手30sの紡績糸を得た。紡績性は良好であり、糸切れもなかった。
この紡績糸を用いて、エアジェットルーム型織機を用い、回転数400rpmで織布し密度をヨコ密度、31.1本/cm、タテ密度、40.55本/cm(カバーファクター1,792)とし平組織にて織布した。
次にこの生機を染色工程において、精練、リラックス後、液流染色機を用いて100℃、45分で染色を行った布帛を得た。
(実施例2〜3,比較例1〜6)
極限粘度0.610のポリエチレンテレフタレートを用いて紡糸、延伸して単糸繊度1.6dtexのトウを得た。このトウに捲縮を付与し、捲縮数15山/25mm,捲縮度20%の捲縮糸とし、このトウを切断して、51mmの親水性ポリエステル原綿を得た。この原綿に以下に示す成分A〜Jを表1に示す割合で含有した各油剤をスプレー法により0.25wt%付着させた。
極限粘度0.610のポリエチレンテレフタレートを用いて紡糸、延伸して単糸繊度1.6dtexのトウを得た。このトウに捲縮を付与し、捲縮数15山/25mm,捲縮度20%の捲縮糸とし、このトウを切断して、51mmの親水性ポリエステル原綿を得た。この原綿に以下に示す成分A〜Jを表1に示す割合で含有した各油剤をスプレー法により0.25wt%付着させた。
その後、実施例1と同様の紡績方法にて紡績糸を得、織布以降も同様に織り上げ、加工を施し布帛を作成した。
(1)ランダム型ポリエーテルエステル共重合体(A):テレフタル酸、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量:4000)を縮合反応させて得るランダム型ポリエーテルエステル共重合体(平均分子量6000)
(2)ブロック型ポリエーテルエステル共重合体(B):ポリオキシエチレン付加フェニルエーテル(分子量:3000)とテレフタル酸とエチレングリコールから得られるブロック型ポリエーテルエステル共重合体(平均分子量6000)
(3)ヘキシルリン酸エステルカリウム塩(C)/松本油脂製薬(株)製M652
(4)セリシン
(5)ラウリルリン酸エステルカリウム塩
(6)ソルビタン脂肪酸エステル
(7)ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩
(8)ポリオキシエチレンラウリルエーテル
(9)ポリオキシエチレンノニルフェノール
(10)ポリオキシエチレンソルビタンジステアレート
(11)オレイルジメチルアンモニウム硫酸塩
(12)第四級アンモニウム塩:トリヘキシルアンモニウム
以上9点のスパン織物について評価した結果を表2に示した。
(1)ランダム型ポリエーテルエステル共重合体(A):テレフタル酸、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量:4000)を縮合反応させて得るランダム型ポリエーテルエステル共重合体(平均分子量6000)
(2)ブロック型ポリエーテルエステル共重合体(B):ポリオキシエチレン付加フェニルエーテル(分子量:3000)とテレフタル酸とエチレングリコールから得られるブロック型ポリエーテルエステル共重合体(平均分子量6000)
(3)ヘキシルリン酸エステルカリウム塩(C)/松本油脂製薬(株)製M652
(4)セリシン
(5)ラウリルリン酸エステルカリウム塩
(6)ソルビタン脂肪酸エステル
(7)ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩
(8)ポリオキシエチレンラウリルエーテル
(9)ポリオキシエチレンノニルフェノール
(10)ポリオキシエチレンソルビタンジステアレート
(11)オレイルジメチルアンモニウム硫酸塩
(12)第四級アンモニウム塩:トリヘキシルアンモニウム
以上9点のスパン織物について評価した結果を表2に示した。
以上の説明のように、本発明によって耐久親水性油剤を付与したポリエステル短繊維を用いた紡績糸からなる織物において、従来技術では得られなかった吸水性、水分拡散性を備え、しかもポリエステルでは表現が難しかったしなやかな風合いも兼ね備えた新規ポリエステルスパン織物を提供することができる。
本発明にかかるスパン織物は、その吸水性・水分拡散性を兼ね備えた特徴から、夏期の肌着、スポーツ、アウトドア、カジュアル用途などに好適に用いられる。
Claims (6)
- C型断面糸を含む紡績糸であり、親水性油剤が塗布された紡績糸。
- 該紡績糸におけるC型断面糸の含有率が10〜100重量%である請求項1に記載の紡績糸。
- 該紡績糸のJIS L 1907 7.1.2のバイレック評価法における吸い上げ高さが100mm以上である請求項1または請求項2に記載の紡績糸。
- 該請求項1〜3のいずれかに記載の紡績糸を用いた布帛。
- 該布帛が、織編物である請求項4に記載の布帛。
- 該請求項5に記載の布帛を用いた衣料。
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JP2010261127A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Asahi Kasei Fibers Corp | 複合紡績糸及び布帛 |
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