JP2007320792A - 水素ガス発生方法および水素ガス発生装置 - Google Patents

水素ガス発生方法および水素ガス発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で装置を小型化できるうえ、水素ガスを連続的に発生させることが容易であり、しかも安価に実施できるようにする。
【解決手段】アルカリ水溶液(2)を収容する反応容器(3)と、この反応容器(3)内へ金属アルミニウム含有物(4)を供給する金属供給装置(5)と、反応容器(3)で発生した水素ガス(6)を取り出すガス回収路(7)と、固形物排出手段(19)とを備える。金属供給装置(5)は、反応容器(3)内のアルカリ量に対する金属アルミニウム量のモル比を1よりも大きく維持し、ガス回収路(7)から取出される水素ガス量に対応させて、金属アルミニウム含有物(4)を反応容器(3)内へ連続的に供給する。反応容器(3)内に生成される沈殿物(21)を固形物排出装置(19)で反応容器(3)の外部へ排出する。反応容器(3)内の液温を冷却装置(17)で水の沸点以下に保持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属アルミニウムとアルカリと水とを混合することで発生させる水素ガス発生方法とその装置に関し、さらに詳しくは、簡単な構成で装置を小型化できるうえ、水素ガスを連続的に発生させることが容易であり、しかも安価に実施できる水素ガス発生方法とその装置に関する。
近年、環境汚染の少ない、水素ガスを燃料とする車両の開発が進められており、車載用水素供給装置としては、例えば1〜数MPa程度などの、いわゆる中圧の水素ガスを連続的に燃料電池へ供給する、小形で取扱いの容易な装置が望まれている。
一般に水素ガス発生装置としては、例えば天然ガスやコークスなどから水素を分離する方法などがあるが、これらの方法では大型設備を使用したプラントが必要である。そこでより簡単な設備で効率的に水素ガスを製造するため、従来、金属アルミニウムとアルカリと水を混合することにより、高圧の水素ガスを発生させる方法とその装置が提案されている(例えば、特許文献1参照、以下、従来技術1という。)。
この従来技術1は、密閉した反応容器内で水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液に金属アルミニウムの水スラリを加えて混合し、化学反応により水酸化アルミニウムを生成するとともに水素ガスを発生させ、上記の反応容器に付設した水素ガス取出部から上記の水素ガスを取り出すようにしてある。
上記の従来技術1では、反応容器内にアルカリ水溶液と金属アルミニウムの水スラリを供給するだけでよく、前記のようなプラント化が必要とされず小形にできる利点がある。しかしながらこの従来技術1はバッチ処理であるため、水素ガスを連続的に供給することが容易でない。そこでこれを解消するため、例えば複数の水素ガス発生装置を配置して、一方の装置の反応容器で水素ガスを発生させる間に、他方の装置の反応容器内に金属アルミニウムとアルカリと水とを供給して準備をしておき、一方での反応が終了するとともに他方での反応を開始して、水素ガスを連続的に発生し供給できるように構成したものが提案されている(例えば、特許文献2参照、以下、従来技術2という。)。
特開2004−210591号公報 特開2005−206459号公報
しかし上記の従来技術2は、いずれの水素ガス発生装置も基本的にバッチ処理であり、反応容器内へ多量の水とともに、ほぼ等しいモル数の金属アルミニウムとアルカリとを供給し、高温で化学反応させて、例えば30MPaなどの高圧水素ガスを発生させて取出している。このため、従来技術1と同様、高温と高圧に耐える反応容器を必要とし高価につくうえ、連続的に水素ガスを取り出すには複数の水素ガス発生装置が必要となり、装置全体が大形化する問題がある。さらに、一方の反応容器で水素ガスを発生させている間に、他方の反応容器内の副生成物を排出するとともに、新たな金属アルミニウムやアルカリ等を供給して準備しなければならず、装置のメンテナンスが煩雑である問題もある。
また、上記の反応容器内には、金属アルミニウムとアルカリとを、反応式から算出したほぼ等しいモル数で供給しており、反応終了後は反応容器内にアルミン酸アルカリの水溶液が生成する。このアルミン酸アルカリは化学的に安定しているが、晶析操作を施すことにより、水酸化アルミニウムを沈殿させてアルカリ水溶液を回収することができる。この回収されたアルカリ水溶液は、上記の金属アルミニウムとの化学反応に循環させて使用することが可能である。このため上記の各従来技術では、1回の反応サイクルの終了ごとに生成されたアルミン酸アルカリ水溶液を反応容器から取り出し、これを晶析して水酸化アルミニウムを沈殿させ、アルカリ水溶液を再生していた。
しかしながら、上記の晶析は、上記のアルミン酸アルカリ水溶液に核となる種晶を供給して、例えば50℃などの所定温度で、40〜60時間などの長時間に亙って撹拌する必要があり、簡単に処理できない問題がある。しかも、晶析するための容器や、アルカリ水溶液の回収容器を必要とし、装置全体が大形となる問題もある。
本発明の技術的課題はこれらの問題点を解消して、簡単な構成で装置を小型化できるうえ、水素ガスを連続的に発生させることが容易であり、しかも安価に実施できる、水素ガス発生方法とその水素ガス発生装置を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するため、例えば本発明の実施の形態を示す図1に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
即ち、本発明1は水素ガス発生方法に関し、反応容器(3)内で金属アルミニウムとアルカリと水とを混合して水素ガスを発生させる水素ガス発生方法であって、上記の反応容器(3)内に供給される金属アルミニウム量を、反応容器(3)内に供給されるアルカリ量に対しモル比で1よりも大きく設定したことを特徴とする。
また本発明2は水素ガス発生方法に関し、反応容器(3)内にアルミン酸アルカリの水溶液を供給するとともに、この反応容器(3)内に金属アルミニウムを供給することを特徴とする。
本発明3は水素ガス発生装置に関し、アルカリ水溶液(2)を収容する反応容器(3)と、この反応容器(3)内へ金属アルミニウム含有物(4)を供給する金属供給手段(5)と、反応容器(3)で発生した水素ガス(6)を取り出すガス回収路(7)とを備え、上記の金属供給手段(5)は、反応容器(3)内のアルカリ量に対する金属アルミニウム量のモル比を、1よりも大きく維持することを特徴とする。
本発明4は水素ガス発生装置に関し、アルミン酸アルカリの水溶液を収容する反応容器(3)と、この反応容器(3)内へ金属アルミニウム含有物(4)を供給する金属供給手段(5)と、反応容器(3)で発生した水素ガス(6)を取り出すガス回収路(7)とを備えることを特徴とする。
本発明1や本発明3では、上記の反応容器内に収容された金属アルミニウムとアルカリと水は、例えばアルカリが水酸化ナトリウムの場合次のように反応して、アルミン酸アルカリを生成するとともに、水素ガスを発生する。この発生した水素ガスは、反応容器に付設されたガス回収路から取り出される。
2Al+2NaOH+2H2O → 2NaAlO2+3H2
上記の化学反応で生成されたアルミン酸アルカリの水溶液は、通常、化学的に安定しているが、反応容器内に過剰の金属アルミニウムが存在すると、水酸化アルミニウムやベーマイト(boehmite)の沈殿物を生成するとともに水素ガスを発生する。これは、上記のアルミン酸アルカリの水溶液が、例えば次式のように化学反応してアルカリを生成し、このアルカリが循環使用されて上記の金属アルミニウムと化学反応するものと考えられる。
NaAlO2+H2O → Al(OOH)+NaOH
NaAlO2+2H2O → Al(OH)3+NaOH
従って本発明1、3にあっては、金属アルミニウム量をアルカリ量よりもモル比で過剰に供給すると、反応容器内でアルカリが循環使用され、供給された金属アルミニウム量に対応する量の水素ガスが発生する。
ここで、上記の反応容器内に供給される金属アルミニウム量は、好ましくは上記のアルカリ量に対しモル比で1.15以上に設定され、より好ましくは2以上に設定され、一層好ましくは3以上に設定される。
また、本発明2、4にあっては、反応容器内にアルミン酸アルカリの水溶液を収容してあるので、上記と同様に化学反応を生じて水酸化アルミニウム等の沈殿物が生成するとともに、供給された金属アルミニウム量に応じて水素ガスが発生する。
上記の反応容器には金属アルミニウム含有物が供給されると水素ガスを発生する。そこで、この反応容器内へ供給する金属アルミニウム量は、上記の水素ガス発生量に対応させて調整すると、所定量の水素ガスを継続的に発生させることができ、好ましい。
この場合、上記の金属アルミニウム含有物を供給する金属供給手段は、この金属アルミニウム含有物を断続的に供給するものであってもよいが、連続的に供給可能であると、水素ガスを良好に連続発生させることができるので、好ましい。
上記の反応容器内には、上記の化学反応により水酸化アルミニウムやベーマイトの沈殿物が生成され、金属アルミニウム含有物に含まれる不純物等の残渣とともに沈殿する。そこで、上記の水素ガス発生装置には固形物排出手段を設けて、上記の反応容器内に生成される沈殿物を反応容器の外部へ排出するように構成すると、反応容器内の空間を上記の化学反応等に有効利用でき、好ましい。
上記の反応容器は、高温になると多量の水分が水蒸気となって水素ガスとともにガス回収路へ排出される。そこで、上記の水素ガス発生装置に冷却手段を設けて、反応容器内の液温を水の沸点以下に、例えば40〜60℃程度以下に保持すると好ましい。
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
(1) 反応容器内に所定量のアルカリ又はアルミン酸アルカリの水溶液が収容してあれば、その後は多量の金属アルミニウム含有物を供給するだけで水素ガスを発生させることができる。従って、金属アルミニウムとモル比で等しいアルカリ量を供給する必要がないので反応容器を小形にでき、安価に実施することができる。しかも、追加のアルカリ水溶液を供給するアルカリ水溶液供給手段を必要とせず、装置全体を小形にできるうえ、反応容器内へ供給される金属アルミニウム量はアルカリ量よりもモル比で多ければよく、両者を等モルに調整する必要がないので、供給操作を簡略にすることができる。
(2) 反応容器内のアルカリ水溶液が全てアルミン酸アルカリ水溶液となったのちも、金属アルミニウム含有物を供給するだけで水素ガスが発生するので、長時間に亙って水素ガスを連続的に発生させることが容易にできる。
(3) アルカリを循環使用するために従来必要とされた、アルミン酸アルカリの水溶液を晶析する必要がなく、極めて簡単に実施できるうえ、晶析槽やアルカリ回収槽を要しないので、この点からも装置全体を小形にでき、安価に実施することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の実施の形態を示す、水素ガス発生装置の概略構成図である。
図に示すように、この水素ガス発生装置(1)は、アルカリ水溶液(2)を収容する密閉された反応容器(3)と、この反応容器(3)内へ金属アルミニウム含有物(4)を供給する金属供給装置(5)と、反応容器(3)で発生した水素ガス(6)を取り出すガス回収路(7)とを備える。
上記の金属供給装置(5)は調量装置(8)を備えており、制御装置(9)によりこの調量装置(8)を制御することで、金属アルミニウム含有物(4)の供給量が調整される。この供給量の調整により、反応容器(3)内の金属アルミニウム量は、アルカリ量に対しモル比で1より大きくなるように、例えばそのモル比が2以上、好ましくは3以上となるように調整される。
上記のガス回収路(7)は、水封装置(10)と、モレキュラーシーブ等の脱水フィルタ(11)と、ガス流量計(12)とを順に経て燃料電池(13)に接続してある。上記の水封装置(10)には熱電対などの温度計(14)と冷却器(15)が付設してあり、水封装置(10)内が所定の温度に維持される。
上記の反応容器(3)には、上記のアルカリ水溶液(2)の液温を計測する液温計(16)が付設してあり、反応容器(3)内には冷却装置(17)の冷却回路(18)が形成してある。また、この反応容器(3)の下部には固形物排出装置(19)が設けてあり、モータ(20)を駆動することにより、反応容器(3)内の沈殿物(21)を排出口(22)から反応容器(3)の外部へ排出するようにしてある。
上記の排出口(22)は洗浄装置(23)の洗浄入口(24)に連結されており、この洗浄装置(23)に洗浄水の給水路(25)と排水路(26)が接続してある。この洗浄装置(23)の洗浄出口(27)は加熱装置(28)を介して回収容器(29)に接続してあり、この加熱装置(28)には、水蒸気を排出するための排気路(30)が接続してある。
なお、この実施形態では、上記の反応容器(3)内に、例えば水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液が予め供給してあるが、本発明では、例えば図1の仮想線に示すように、この反応容器(3)にアルカリ供給路(31)を設けてもよく、さらに水供給路(32)を設けることも可能である。
次に、上記の水素ガス発生装置で水素ガスを発生させる方法について説明する。
最初に、上記の反応容器(3)内にアルカリ水溶液として水酸化ナトリウムの水溶液(2)が収容される。なお本発明では、この反応容器に収容されるアルカリ水溶液は、金属アルミニウムと反応して水素ガスを発生するものであればよく、例えば水酸化カルシウムなど他のアルカリ水溶液であってもよい。
次に、上記の反応容器(3)内へ、金属アルミニウム含有物(4)が金属供給装置(5)から調量装置(8)で調量されながら供給される。この金属アルミニウム含有物(4)は、純アルミニウムが好ましいが、アルミニウムの精錬過程で生じるアルミニウムドロスや、廃棄アルミニウム缶、アルミニウム加工屑などの廃材アルミニウムであってもよい。またこの金属アルミニウム含有物(4)は、アルカリ水溶液との反応性を考慮して粒状や粉末状、細片状、多孔質状などにすることができ、特に一定形状の粒子や粉末、砕片等にすると、上記の調量装置(8)による調量が容易となり、好ましい。
上記の反応容器(3)内に供給された金属アルミニウム含有物(4)は、水酸化ナトリウムの水溶液(2)と化学反応して、次の反応式1のようにアルミン酸ナトリウムを生成するとともに、水素ガス(6)を発生する。
2Al+2NaOH+2H2O → 2NaAlO2+3H2 …(1)
このとき、反応容器(3)内の液温は反応熱で上昇するが、この液温を前記の液温計(16)で測定し、その測定値に基づいて上記の冷却装置(17)が運転され、上記の液温が水の沸点以下の所定温度、例えば50℃に維持される。
上記の反応容器(3)内で発生した水素ガス(6)は、上記のガス回収路(7)から取出されて水封装置(10)に案内され、所定の温度と湿度に維持されるとともに、水封装置(10)内の水面高さにより所定の圧力、例えば1MPaに調整される。その後、脱水フィルタ(11)で水分が除去されたのち、ガス流量計(12)を経て燃料電池(13)へ案内され、発電に利用される。なお、この燃料電池(13)で発電された電気は、例えばこの装置を搭載した車両の動力などに直接利用してもよく、あるいは蓄電池の充電などに利用してもよい。また、本発明では上記の水素ガスを、例えば圧力容器や水素吸蔵合金等へ案内して貯蔵させることも可能である。
一方、上記の化学反応で生成したアルミン酸ナトリウムは、水溶液の状態で上記の反応容器(3)内に貯溜されている。金属供給装置(5)から供給される金属アルミニウム量が、反応容器(3)内へ当初に収容された水酸化ナトリウム量に対しモル比で等量を超えると、上記のアルミン酸ナトリウムは次の反応式2と反応式3のように化学反応し、ベーマイトや水酸化アルミニウムなどの沈殿物(21)を生成するとともに、水酸化ナトリウムを生成する。
NaAlO2+H2O → Al(OOH)+NaOH …(2)
NaAlO2+2H2O → Al(OH)3+NaOH …(3)
上記の生成された水酸化ナトリウムは、上記の反応容器(3)内へ過剰に供給された金属アルミニウム含有物(4)の金属アルミニウムと、前記の反応式1のように化学反応し、水素ガス(6)を発生するとともに、アルミン酸ナトリウムを生成する。即ち、金属アルミニウム含有物(4)を過剰に供給することにより、反応容器(3)内に収容した水酸化ナトリウムが循環使用され、水素ガス(6)が継続的に発生する。
上記の金属供給装置(5)は金属アルミニウム含有物(4)を反応容器(3)内へ連続的に供給することができる。反応容器(3)内へ金属アルミニウム含有物(4)が供給されると水素ガス(6)が継続的に発生するので、この金属アルミニウム含有物(4)の連続供給により、反応容器(3)内で水素ガス(6)を連続的に発生させることができる。このとき前記の制御装置(9)は、前記のガス流量計(12)で計測した水素ガス流量を読み取り、前記の調量装置(8)により、この水素ガス流量、即ち反応容器(3)内での水素ガス(6)の発生量に対応させて、上記の金属供給装置(5)から反応容器(3)内へ供給される金属アルミニウム量を制御するようにしてある。
上記の反応式2と反応式3により生成した沈殿物(21)は、前記の固形物排出装置(19)により排出口(22)から反応容器(3)の外部へ排出される。この排出された沈殿物(21)は、洗浄装置(23)で洗浄され、加熱装置(28)で乾燥されたのち、回収容器(29)に回収される。
なお、上記の固形物排出装置(19)により沈殿物(21)を排出する際に、反応容器(3)内の水酸化ナトリウムやアルミン酸ナトリウムの水溶液が含まれる場合がある。このため、この排出分に見合う量の水酸化ナトリウム水溶液を、例えば前記のアルカリ供給路(31)等から補給するように構成してもよい。
さらに、上記の反応容器(3)内の水は、前記の反応式1により水素や水酸基となって消費され、一部が水蒸気となって上記の水素ガス(6)とともにガス回収路(7)から排出される。また、上記の沈殿物(21)とともに固形物排出装置(19)により排出口(22)から排出されるものもある。そこで、この消費されたり排出されたりする水分を、例えば前記の水供給路(32)から補給するようにしてもよく、あるいは金属アルミニウム含有物(4)とともに反応容器(3)内へ供給することで補給してもよい。
上記の実施形態で説明した水素ガス発生装置や水素ガス発生方法は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、金属アルミニウム含有物の種類や形状、アルカリの種類、金属供給手段や固形物排出手段の構造、水素ガスの利用方法などを、この実施形態のものに限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものである。
例えば上記の実施形態では、反応容器(3)内にアルカリ水溶液(2)を収容したが、本発明ではこのアルカリ水溶液に代えて、アルミン酸アルカリの水溶液を収容した場合であっても、上記の実施形態と同様に作用し、水素ガスを発生させることができる。この場合、このアルミに酸アルカリ水溶液は、反応容器内へ予め収容しておいてもよく、あるいは前記のアルカリ供給路から供給してもよく、反応容器内の収容量が減少した場合にはこのアルカリ供給路から補給してもよい。
また上記の実施形態では、反応容器(3)内にアルカリ水溶液を収容してこれに金属アルミニウム含有物(4)を供給したが、予め反応容器内に多量の金属アルミニウム含有物を供給しておき、これにアルカリ水溶液やアルミン酸アルカリの水溶液を供給するように構成してもよい。
さらに上記の実施形態では、水素ガスを連続的に発生させる場合について説明した。しかし本発明では、バッチ式に水素ガスを発生させる場合にも適用することができ、この場合は、反応容器内へ金属アルミニウム含有物を一括して供給できるので、例えば上記の金属供給手段や固形物排出手段などを省略することも可能である。
なお、本発明の水素ガス発生装置は、車載用など可動式の装置として用いても良いが、発電装置など定置式の装置として用いても良いことは、いうまでもない。
本発明は、簡単な構成で装置を小型化できるうえ、水素ガスを連続的に発生させることが容易であり、しかも安価に実施することができるので、車載用の水素ガス発生装置に特に好適に利用されるが、定置式などの他の水素ガス発生装置にも好適に利用される。
本発明の実施の形態を示す、水素ガス発生装置の概略構成図である。
符号の説明
1…水素ガス発生装置
2…アルカリ水溶液(水酸化ナトリウム水溶液)
3…反応容器
4…金属アルミニウム含有物
5…金属供給手段(金属供給装置)
6…水素ガス
7…ガス回収路
17…冷却手段(冷却装置)
19…固形物排出手段(固形物排出装置)
21…沈殿物

Claims (13)

  1. 反応容器(3)内で金属アルミニウムとアルカリと水とを混合して水素ガスを発生させる水素ガス発生方法であって、
    上記の反応容器(3)内に供給される金属アルミニウム量を、反応容器(3)内に供給されるアルカリ量に対しモル比で1よりも大きく設定したことを特徴とする、水素ガス発生方法。
  2. 上記の反応容器(3)内に供給される金属アルミニウム量を、上記のアルカリ量に対しモル比で1.15以上に設定した、請求項1に記載の水素ガス発生方法。
  3. 反応容器(3)内にアルミン酸アルカリの水溶液を供給するとともに、この反応容器(3)内に金属アルミニウムを供給することを特徴とする、水素ガス発生方法。
  4. 上記の反応容器(3)内へ供給する金属アルミニウム量を、上記の水素ガス発生量に対応させて調整する、請求項1から3のいずれか1項に記載の水素ガス発生方法。
  5. 上記の反応容器(3)内に生成された沈殿物(21)を、固形物排出手段(19)により反応容器(3)の外部へ排出する、請求項1から4のいずれか1項に記載の水素ガス発生方法。
  6. 上記の反応容器(3)内の液温を、冷却手段(17)により水の沸点以下に保持する、請求項1から5のいずれか1項に記載の水素ガス発生方法。
  7. アルカリ水溶液(2)を収容する反応容器(3)と、この反応容器(3)内へ金属アルミニウム含有物(4)を供給する金属供給手段(5)と、反応容器(3)で発生した水素ガス(6)を取り出すガス回収路(7)とを備え、
    上記の金属供給手段(5)は、反応容器(3)内のアルカリ量に対する金属アルミニウム量のモル比を、1よりも大きく維持することを特徴とする、水素ガス発生装置。
  8. 上記の金属供給手段(5)が、反応容器(3)内のアルカリ量に対する金属アルミニウム量のモル比を1.15以上に維持する、請求項7に記載の水素ガス発生装置。
  9. アルミン酸アルカリの水溶液を収容する反応容器(3)と、この反応容器(3)内へ金属アルミニウム含有物(4)を供給する金属供給手段(5)と、反応容器(3)で発生した水素ガス(6)を取り出すガス回収路(7)とを備えることを特徴とする、水素ガス発生装置。
  10. 上記の金属供給手段(5)が、ガス回収路(7)から取出される水素ガス量に対応させて上記の金属アルミニウム含有物(4)を反応容器(3)内へ供給する、請求項7から9のいずれか1項に記載の水素ガス発生装置。
  11. 上記の金属供給手段(5)が所定量の金属アルミニウム含有物(4)を連続的に供給可能である、請求項7から10のいずれか1項に記載の水素ガス発生装置。
  12. 上記の反応容器(3)内に生成される沈殿物(21)を反応容器(3)の外部へ排出する、固形物排出手段(19)を備えた、請求項7から11のいずれか1項に記載の水素ガス発生装置。
  13. 上記の反応容器(3)内の液温を水の沸点以下に保持する、冷却手段(17)を備えた、請求項7から12のいずれか1項に記載の水素ガス発生装置。
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