JP2007320496A - 歩行者保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンパ高さが比較的高い車両において、歩行者との衝突時に歩行者の脚部の巻き込みや押し倒しを効果的に防止すること。
【解決手段】減衰率及び/又は弾性率の可変制御が可能なサスペンションを有し、バンパ高さが比較的高い車両に適用される歩行者保護装置において、車両前方の障害物に対する車両の衝突を予知する衝突不可避判定部802と、衝突対象物が歩行者であるか否かを判断する歩行者判定部804とを備え、車両の衝突が予知され、且つ、衝突対象物が歩行者であると判断された場合は、衝突対象物が歩行者以外であると判断された場合に比べてサスペンションの減衰率及び/又は弾性率を小さくして、減速時の車両の前傾傾向が強まるようにすることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、サスペンション特性を可変制御可能なサスペンションを有する車両に適用される歩行者保護装置に係り、特にバンパ高さが比較的高い車両に適用される歩行者保護装置に関する。
従来から、プリクラッシュ検出時や、ブレーキング検出時又はアクセル戻し状態検出時にノーズダイブ抑制制御に入ることで、ブレーキングによるノーズダイブ現象を時間遅れなく抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平07−149132号公報
しかしながら、スポーツユーティリティ車(SUV:Sports Utility Vehicle)などのバンパ位置が比較的高い車両は、歩行者との衝突時に、高い位置にあるバンパに起因して、歩行者の脚部の巻き込みや押し倒しを引き起こしてしまう虞がある。従って、バンパ位置が高い車両においては、ノーズダイブ現象を抑制すると逆効果が生ずる虞がある。
そこで、本発明は、バンパ高さが比較的高い車両に適用される歩行者保護装置であって、歩行者との衝突時に歩行者の脚部の巻き込みや押し倒しを効果的に防止することができる歩行者保護装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、サスペンション特性を可変制御可能なサスペンションを有する車両に適用される歩行者保護装置において、
車両前方の障害物に対する車両の衝突を予知する衝突予知手段と、
衝突対象物が歩行者であるか否かを判断する歩行者判定手段とを備え、
前記衝突予知手段により車両の衝突が予知され且つ前記歩行者判定手段により衝突対象物が歩行者であると判断された場合は、前記衝突予知手段により車両の衝突が予知され且つ前記歩行者判定手段により衝突対象物が歩行者以外であると判断された場合に比べてサスペンションが柔らかくなる方向にサスペンション特性を変化させて、減速時の車両の前傾傾向が強まるようにすることを特徴とする。
第2の発明は、サスペンション特性を可変制御可能なサスペンションを有する車両に適用される歩行者保護装置において、
車両前方の障害物に対する車両の衝突を予知する衝突予知手段と、
衝突対象物が歩行者であるか否かを判断する歩行者判定手段とを備え、
前記衝突予知手段により車両の衝突が予知され且つ前記歩行者判定手段により衝突対象物が歩行者であると判断された場合は、サスペンションの減衰率を最小にし、
前記衝突予知手段により車両の衝突が予知され且つ前記歩行者判定手段により衝突対象物が歩行者以外であると判断された場合は、サスペンションの減衰率を最大にすることを特徴とする。
第3の発明は、第1または2の発明に係る歩行者保護装置において、
車両の衝突を検出する衝突検出手段を更に備え、
前記衝突予知手段による車両の衝突の予知に伴いサスペンション特性を変化させた後、前記衝突検出手段により衝突が検出されない場合には、前記変化させたサスペンション特性を変化前の元のサスペンション特性に戻すことを特徴とする。
本発明によれば、バンパ高さが比較的高い車両において、歩行者との衝突時に歩行者の脚部の巻き込みや押し倒しを効果的に防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明による歩行者保護装置の一実施例の主要構成を示すシステム構成図である。本実施例の歩行者保護装置は、プリクラッシュECU800と、サスペンションECU700とを中心として構成される。
サスペンションECU700は、他のECU(電子制御ユニット)と同様、マイクロコンピュータによって構成されており、例えば、制御プログラムを格納するROM、演算結果等を格納する読書き可能なRAM、タイマ、カウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイス等を有する。
サスペンションECU700は、後述の如くプリクラッシュECU800からの指示に従って、サスペンション装置70のサスペンション特性を制御する。サスペンション装置70は、減衰率及び/又は弾性率の可変制御が可能ないわゆるアクティブサスペンション装置であり、各輪にそれぞれ設けられる。
サスペンション装置70は、減衰率の可変制御が可能なショックアブソーバ及びスプリング(図示せず)をそれぞれ備える。サスペンション装置70のサスペンション特性は、ショックアブソーバの減衰特性(減衰率)及び/又はスプリングの弾性特性(バネ定数)である。ショックアブソーバの減衰特性は、アクチュエータの作動によりオリフィスの面積(サスペンション伸縮時の抵抗流体通過面積)を可変とすることで可変されてもよい。ショックアブソーバの減衰率(減衰力)は、2段階で可変であってもよいし、3段階以上で可変であってもよい。また、スプリングが空気バネの場合、即ち、サスペンション装置70がエアサスペンション装置である場合、スプリングの弾性特性の可変制御は、バルブを介して連結された2つのエアチャンバ(メインチャンバとサブチャンバ)を設定し、バルブの開閉制御によりエアボリュームを切り替えることで実現されてよい。同様に、スプリングの弾性率は、2段階で可変であってもよいし、3段階以上で可変であってもよい。
プリクラッシュECU800には、図1に示すように、例えば専用のシリアル通信線を介して、衝突対象物検出手段50が接続される。また、プリクラッシュECU800には、CAN(controller area network)などの適切なバスを介して、ブレーキECU600やサスペンションECU700を含む各種ECUや、加速度センサ30や、舵角センサ、ヨーレートセンサ等の各種センサが接続される。
加速度センサ30は、図1に示すように、車両10のフロアトンネル(図示せず)に取付けられ、当該取付け位置の車両前後方向(図中のX、Y方向)の減速度を検出するフロアセンサ22と、車両10のサイドメンバ(図示せず)の前方に取付けられ、当該取付け位置の減速度を検出する左右フロントセンサ24、26とから構成されている。左右フロントセンサ24、26は省略されてもよい。
衝突対象物検出手段50は、車両に対して衝突の可能性のある物体を衝突対象物として検出し、当該衝突対象物に関する情報(衝突対象物情報)を生成する。衝突対象物情報は、衝突対象物の位置、速度及び進路を含んでよい。この種の衝突対象物情報は、例えば車両のフロントグリル付近に若しくはフロントバンパ内部に車両前方を監視するように配設されるレーダセンサにより取得可能である。レーダセンサは、検出波を放射し、その放射された検出波のうち、レーダセンサの検出ゾーン内の衝突対象物(典型的には、先行車)によって反射した検出波を受けることにより、衝突対象物の自車からの距離や、衝突対象物の自車に対する相対的な方向や速度を衝突対象物情報として生成する。レーダセンサが放射する検出波としては、光波(例えば、レーザ波)や電波(例えば、ミリ波)、音波(例えば、超音波)であってよい。
衝突対象物情報は、レーダセンサに代えて又はそれに加えて、画像センサに基づいて生成されてもよい。画像センサは、例えばCCD(ステレオ)カメラ(以下、「前方監視カメラ」という)を用いたセンサである。前方監視カメラは、車両前方の風景を撮像するように搭載され、例えば車室内のルームミラー付近に固定される。画像センサは、前方監視カメラが撮像した衝突対象物の画像データに基づいて、例えば三角測量の原理を用いて、衝突対象物の自車からの距離や、衝突対象物の自車に対する相対的な方向や速度を衝突対象物情報として生成する。或いは、衝突対象物情報は、車載通信器を用いた車車間通信又は路車間通信を介して生成されてもよい。
また、衝突対象物情報は、衝突対象物の属性を示す情報を含んでよい。衝突対象物の属性情報は、衝突対象物が歩行者であるか車両であるかのみを識別するための簡易な情報であってよいが、車両の種類や歩行者の身体的特徴等のようなより詳細な情報を含んでもよい。尚、この種の属性情報を含む衝突対象物情報は、前方監視カメラによる画像識別結果に基づいて生成されてもよいし、衝突対象物との無線通信により取得されてもよい。例えば、衝突対象物が人である場合、当該人が持つ通信端末(例えば携帯電話)と車載通信器との通信により、当該人の情報(位置や速度等)が取得されてよい。
ブレーキECU600は、ブレーキ装置60により発生される制動力(ホイルシリンダ圧)を制御する。ブレーキ装置60は、例えば車輪90と一体に回転する円板(ディスク)の両面に摩擦材(パッド)をアクチュエータの油圧により押し付けて制動力を発生するディスクブレーキタイプや、車輪90と一体に回転する回転部材(ドラム)の内面に摩擦部材(シュー)をアクチュエータの油圧により押し付けて制動力を発生するドラムブレーキタイプを含む如何なる種類のブレーキであってよい。
プリクラッシュECU800は、衝突対象物検出手段50の検出結果(衝突対象物情報)に基づいて、自車前方の衝突対象物と自車とが衝突不可避であるか否かを判定する。この衝突不可避判定手法は、プリクラッシュセーフティシステムの分野で各種提案されており、これらの判定ロジックの任意のものが用いられよい。例えば、自車進路上に衝突対象物が存在し、衝突前時間(=相対距離/相対速度)が所定値以下となった場合に、衝突不可避であると判定するものであってよい。また、不可避判定は、必ずしもON/OFF判定である必要はなく、多段階的に評価されてもよい。
プリクラッシュECU800は、衝突不可避であると判定すると、ブレーキECU600に指示を送信し、ブレーキ装置60のアクチュエータを作動させて制動力を発生させる。尚、このブレーキ装置60の作動による車両10の制動を、ドライバのブレーキペダルを操作に応じて実現される制動でないという意味で、「自動制動」と称する。例えば、プリクラッシュECU800は、衝突対象物との衝突不可避であると判定すると、例えば衝突対象物と自車との相対位置・相対速度に応じて目標減速度(目標制動力)を決定し、当該目標減速度が実現されるようブレーキ装置60のアクチュエータを制御する。尚、ブレーキECU600は、自動制動に代えて又はそれに加えて、衝突不可避であると判定された際に、運転者のブレーキ操作を通常時以上に強力に補助するブレーキアシスト制御を実行するものであってもよい。
本実施例によるプリクラッシュECU800は、以下で詳説するように、衝突不可避であると判断し、且つ、衝突対象物が歩行者であると判断すると、更に、サスペンションECU700に指示を送信し、サスペンション装置70のサスペンション特性が柔らかくなるよう変化させる。例えば、プリクラッシュECU800は、サスペンション装置70の減衰率及び/又はバネ定数(以下、減衰率に代表させる)が小さくなるよう変化させる。これにより、減速時の車両の前傾傾向(ノーズダイブ傾向)が強まるので、以後、上述の自動制動又は運転者による自主的な制動に伴って、車両に減速度が発生した際、車両のバンパの高さが低くなる。
即ち、減速時には、車両の慣性力により前輪側に下向きの荷重がかかり、後輪側に上向きの荷重がかかり、それに応じて、前輪側サスペンションが縮み、後輪側サスペンションが伸びることで、車両が前傾傾向となる。この前傾傾向は、車両の重量や減速度が同じであれば、サスペンションの減衰率が小さいほど強くなる。車両のバンパの高さは、車両の前傾に伴って低くなるので、車両の前傾傾向が強まるほど、前傾時の車両のバンパの高さが低くなる。
ところで、スポーツユーティリティ車やオフロード車などのバンパ高さが比較的高い車両は、歩行者との衝突時に、高い位置にあるバンパに起因して、歩行者の脚部の巻き込みや押し倒しを引き起こしてしまう虞がある。
これに対して、本実施例によれば、上述の如く、衝突不可避であると判断され、且つ、衝突対象物が歩行者であると判断されると、バンパの高さが低くなるようにサスペンション装置70の減衰率が変化されるので、以後発生しうる歩行者との衝突時に、バンパの高さが低い最適なノイズタイブ状態(前傾姿勢)を実現することができる。この結果、バンパ高さが比較的高い車両において問題となる歩行者に対する加害性を効果的に低減することができる。
図2は、本実施例のプリクラッシュECU800により実現される主要機能を示す機能ブロック図である。プリクラッシュECU800は、車両の衝突の前段階を検出する衝突不可避判定部802と、衝突対象物が歩行者であるか否かを判断する歩行者判定部804と、目標制動力指示部806と、減衰率指示部808と、衝突判定部809と、を含む。
衝突不可避判定部802、歩行者判定部804及び目標制動力指示部806には、衝突対象物情報や各種センサの出力信号が、適切な周期毎にリアルタイムに入力される。衝突判定部809には、加速度センサ30の出力信号が、適切な周期毎にリアルタイムに入力される。
図3は、図2に示したプリクラッシュECU800により実現される主要処理流れを示すフローチャートである。
ステップ100では、衝突不可避判定部802は、衝突対象物情報に基づいて、車両前方に検出される衝突対象物に対して車両が衝突不可避である否かを判定する。即ち、衝突不可避判定部802は、衝突対象物情報に基づいて、車両前方の障害物に対する車両の衝突を予知する。衝突不可避であると判定された場合には、ステップ110に進み、衝突不可避であると判定されない場合は、今回の処理ルーチンはそのまま終了する。
ステップ110では、目標制動力指示部806は、ブレーキECU600と協働して、自動制動を実行する。尚、この自動制動は、以後生じうる衝突時の衝突速度を積極的に低減して乗員保護を図るものであり、典型的には車両の停止状態が実現されるまで継続的に実行されてよい。自動制動が実行されると、例えばメータ内の表示器やブザーにより、その旨が運転者に報知されてよい。また、この種の自動制動機能は、運転者のスイッチ操作によりオン/オフが切り換え可能とされてもよい。自動制動機能がオフとされた場合には、その旨がディスプレイ装置に表示されてよい。
ステップ120では、歩行者判定部804は、衝突対象物情報の属性情報に基づいて、衝突不可避と判定された衝突対象物が歩行者であるか否かを判定する。例えば、歩行者判定部804は、レーダセンサにより取得される反射波の強度や、反射波の特徴により衝突対象物が歩行者であるか否かを判定してもよい。或いは、歩行者判定部804は、前方監視カメラにより取得される画像に対して、エッジ処理により特徴点を抽出し、その輪郭線の形状が歩行者の特徴であるか否かを判定してもよい。或いは、歩行者判定部804は、前方監視カメラが赤外線感応CCDを備える場合に、認識対象物の温度特徴に基づいて衝突対象物が歩行者であるか否かを判定してもよい。或いは、これらの判定結果を複合的に考慮してもよい。衝突対象物が歩行者であると判定された場合には、ステップ130に進み、衝突対象物が歩行者でないと判定された場合は、ステップ140に進む。
ステップ130では、減衰率指示部808は、サスペンションECU700に対して、減衰率を最小にするように指示を出力する。これに応じて、サスペンションECU700は、アクチュエータを作動させて例えばオリフィス面積を最大にし、最小の減衰率を実現する。尚、サスペンション装置70の減衰率が2段階で可変される構成の場合には、低い方の減衰率が選択されてよい。また、既に最小の減衰率が設定されている場合には、本ステップ130の処理がスキップされ、当該最小の減衰率が維持される。
ステップ140では、減衰率指示部808は、サスペンションECU700に対して、減衰率を最大にするように指示を出力する。これに応じて、サスペンションECU700は、アクチュエータを作動させて例えばオリフィス面積を最小にし、最大の減衰率を実現する。尚、サスペンション装置70の減衰率が2段階で可変される構成の場合には、大きい方の減衰率が選択されてよい。例えば、本願出願人の技術であるTEMS(トヨタ・エレクトロニック・モジュレーテッド・サスペンション)のようなサスペンションの場合にはいわゆるスポーツモードが選択されてよい。また、既に最大の減衰率が設定されている場合には、本ステップ140の処理がスキップされ、当該最大の減衰率が維持される。
ステップ150では、衝突判定部809は、加速度センサ30の出力信号に基づいて、上記の衝突予知時点から所定時間内に実際に衝突が検出されるか否かを判定する。尚、衝突判定部809は、例えば衝突発生時にエアバックを起動するエアバックECU(図示せず)からの情報に基づいて、衝突の有無を判定してもよい。いずれにしても、加速度センサ30の出力値が所定閾値を超えるような衝突が検出された場合には、そのまま終了し、衝突が検出されない場合には、ステップ160に進む。尚、衝突不可避と判断されたにも拘らず、衝突が検出されない場合とは、例えば衝突対象物側での衝突回避動作のような、その後の予期せぬ環境変化により衝突が回避されるような場合等が該当する。
ステップ160では、減衰率指示部808は、サスペンションECU700に対して、上記ステップ130又はステップ140により変化させた減衰率を、元に戻すように指示を出力する。これに応じて、サスペンションECU700は、アクチュエータを作動させて例えばオリフィス面積を元の状態に戻す。即ち、サスペンション装置70の減衰率が元の減衰率(例えば、運転者が選択した元の減衰率)に復帰される。これにより、上述の衝突不可避との判定がなされた時にのみ減衰率が変化されることになるので、以後の車両走行において、サスペンション装置70の適切なサスペンション特性が実現される。
図4は、上記処理により実現されるサスペンション装置70の減衰率の変化態様を示すタイミングチャートである。図4には、車両速度の変化態様についても併せて示されている。
図4に示す例では、時刻t=t1にて、衝突不可避判定部802により衝突不可避との判定がなされ、時刻t=t2にて、目標制動力指示部806からの指示に応答したブレーキECU600による自動制動が開始され、時刻t=t3にて、減衰率指示部808からの指示に応答したサスペンションECU700による減衰率変更が実行されている。尚、衝突不可避との判定がなされてから、自動制動や減衰率変更が開始・実行されるまでの時間(t2−t1、又は、t3−t1)は、それぞれ情報処理判断や信号通信に要する時間である。
図4に示すように、時刻t2以降、自動制動による減速に伴い車両のノーズダイブ傾向となり、時刻t3以降、自動制動による減速に伴う車両のノーズダイブ傾向が強められ、上述の如く車両のバンパ位置が低い状態が維持される。尚、減衰率変更時刻t=t3は、衝突対象物との衝突が予測される時刻に減衰率変更が完了しているような適切なタイミングであればよく、自動制動の開始時刻t=t2と同一、又は時刻t=t2よりも早くても遅くてもよい。
このように、本実施例によれば、衝突不可避であると判定され、且つ、衝突対象物が歩行者である場合に、サスペンション装置70の減衰率を積極的に最小とすることで、減速に伴う車両のノーズダイブ現象が促進されるので、上記ステップ110による自動制動時に車両のバンパ位置を最大限低くすることができる。これにより、以後発生しうる歩行者との衝突時に、高いバンパ位置に起因した歩行者の脚部の巻き込みや押し倒しが防止され、歩行者の保護を図ることができる。即ち、以後発生しうる歩行者との衝突時には、歩行者をボンネット上に倒れ込ませることができ、衝撃吸収機構を備えたボンネットによって、歩行者が受ける衝撃を効果的に緩和することができる。
また、他方、衝突不可避であると判定され、且つ、衝突対象物が歩行者以外(典型的には、車両)である場合に、サスペンション装置70の減衰率を最大とすることで、減速に伴う車両のノーズダイブ現象を最大限抑制することができる。
尚、本実施例においては、自動制動を実行しているが、かかる自動制動を実行しない構成であってもよい。かかる構成であっても、衝突不可避であると判定され、且つ、衝突対象物が歩行者である場合に、サスペンション装置70の減衰率を最小とすることで、運転者の自主的な制動により同様の減速度が生じた際、車両のバンパ位置が最大限低くなるので、同様に歩行者を保護することができる。
また、図4に示す例においては、自動制動による減速度が一定となっているが、一定でなくてもよい。例えば、衝突対象物が歩行者である場合には、衝突直前に減速度を一時的に高めることで、車両のノーズダイブ傾向を更に増大させてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例では、全ての車輪に設けられるサスペンション装置70の減衰率を変化させているが、本発明はこれに限定されることは無く、例えば、前輪側のみのサスペンション装置70の減衰率を変化させることとしてもよい。この場合も、バンパ高さの変化幅が小さくなるものの、衝突対象物に応じてバンパ高さを変化させることができる。
また、上述した実施例では、アクティブサスペンション装置であるサスペンション装置70が各輪にそれぞれ設けられるが、前輪側だけに設けられてもよい。この場合も、バンパ高さの変化幅が小さくなるものの、衝突対象物に応じてバンパ高さを変化させることができる。
また、上述した実施例において、上記のステップ120において、歩行者判定部804は、衝突対象物が歩行者であると判定した場合に、当該歩行者の姿勢を判断してもよい。
以上のとおり本発明は、アクティブサスペンション装置を搭載している車両であって、例えばバンパの最低地上高が平均的な人の膝の高さを有意に超えるような、バンパ高さが特に高いスポーツユーティリティ車やオフロード車などに好適であるが、バンパ高さが比較的高いセダン等の車両に対しても適用可能である。
本発明による歩行者保護装置の一実施例の主要構成を示すシステム構成図である。 本実施例のプリクラッシュECU800により実現される主要機能を示す機能ブロック図である。 本実施例の歩行者保護装置により実現される主要処理流れを示すフローチャートである。 本実施例によるサスペンション装置70の減衰率及び車速の変化態様を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10 車両
50 衝突対象物検出手段
600 ブレーキECU
60 ブレーキ装置
700 サスペンションECU
70 サスペンション装置
800 プリクラッシュECU
802 衝突不可避判定部
804 歩行者判定部
806 目標制動力指示部
808 減衰率指示部
809 衝突判定部

Claims (3)

  1. サスペンション特性を可変制御可能なサスペンションを有する車両に適用される歩行者保護装置において、
    車両前方の障害物に対する車両の衝突を予知する衝突予知手段と、
    衝突対象物が歩行者であるか否かを判断する歩行者判定手段とを備え、
    前記衝突予知手段により車両の衝突が予知され且つ前記歩行者判定手段により衝突対象物が歩行者であると判断された場合は、前記衝突予知手段により車両の衝突が予知され且つ前記歩行者判定手段により衝突対象物が歩行者以外であると判断された場合に比べてサスペンションが柔らかくなる方向にサスペンション特性を変化させて、減速時の車両の前傾傾向が強まるようにすることを特徴とする、歩行者保護装置。
  2. サスペンション特性を可変制御可能なサスペンションを有する車両に適用される歩行者保護装置において、
    車両前方の障害物に対する車両の衝突を予知する衝突予知手段と、
    衝突対象物が歩行者であるか否かを判断する歩行者判定手段とを備え、
    前記衝突予知手段により車両の衝突が予知され且つ前記歩行者判定手段により衝突対象物が歩行者であると判断された場合は、サスペンションの減衰率を最小にし、
    前記衝突予知手段により車両の衝突が予知され且つ前記歩行者判定手段により衝突対象物が歩行者以外であると判断された場合は、サスペンションの減衰率を最大にすることを特徴とする、歩行者保護装置。
  3. 車両の衝突を検出する衝突検出手段を更に備え、
    前記衝突予知手段による車両の衝突の予知に伴いサスペンション特性を変化させた後、前記衝突検出手段により衝突が検出されない場合には、前記変化させたサスペンション特性を変化前の元のサスペンション特性に戻すことを特徴とする、請求項1又は2に記載の歩行者保護装置。
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