JP2007320128A - タイヤ構成部材の成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 タイヤサイズ毎に異なる寸法を持つ円筒状のタイヤ構成部材を成形する際の設備コストを低減することを可能にしたタイヤ構成部材の成形方法を提供する。
【解決手段】 回転軸が互いに平行に配置された少なくとも3本の圧着ロール1に円筒形状を有する第一部材11を掛け回し、該第一部材11の外周側にリング形状を有する第二部材12a(又は円筒形状の第二部材12b)を配置し、圧着ロール1の相互間隔を拡張することで第一部材11を第二部材12aに押し当て、その状態で第一部材11及び第二部材12aを一体的に回動させることにより、これら第一部材11及び第二部材12aを相互に圧着する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、空気入りタイヤの構成部材を成形する方法に関し、更に詳しくは、タイヤサイズ毎に異なる寸法を持つ円筒状のタイヤ構成部材を成形する際の設備コストを低減することを可能にしたタイヤ構成部材の成形方法に関する。
円筒状のタイヤ構成部材を成形するための成形装置として、従来から拡縮自在の成形ドラムが使用されている。この成形ドラムは、環状に配置された複数枚の円弧状のプレートをドラム径方向に進退させることで外径を変化させるように構成され、その外径を拡げた状態で外周面上においてタイヤ構成部材を成形し、その外径を縮めた状態でタイヤ構成部材を取り外すようになっている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、円筒状のタイヤ構成部材はタイヤサイズ毎に異なる寸法を持っているため、拡縮自在の成形ドラムを用いてタイヤ構成部材を成形する場合、タイヤサイズ毎に成形ドラムを変更する必要があり、その設備コストが高くなるという問題がある。
また、成形ドラム上で、例えば、インナーライナー層、タイゴム層、カーカス層及びサイドゴム層等を一体化した円筒形状部材に対してビードリングを圧着する場合、圧着時の面圧が十分に高くならず、その圧着が不十分になることがある。
特開2001−219478号公報
本発明の目的は、タイヤサイズ毎に異なる寸法を持つ円筒状のタイヤ構成部材を成形する際の設備コストを低減することを可能にしたタイヤ構成部材の成形方法を提供することにある。
本発明の更なる目的は、圧着時の面圧を高めて部材同士を確実に一体化することを可能にしたタイヤ構成部材の成形方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のタイヤ構成部材の成形方法は、回転軸が互いに平行に配置された少なくとも3本の圧着ロールに円筒形状を有する第一部材を掛け回し、該第一部材の外周側に円筒形状又はリング形状を有する第二部材を配置し、前記圧着ロールの相互間隔を拡張することで前記第一部材を前記第二部材に押し当て、その状態で前記第一部材及び前記第二部材を一体的に回動させることにより、これら第一部材及び第二部材を相互に圧着することを特徴とするものである。
本発明によれば、圧着ローラの相互間隔を任意に調整することで、寸法が異なる複数種類の円筒状タイヤ構成部材を同一の成形装置で成形することが可能である。そのため、タイヤサイズ毎に異なる寸法を持つ円筒状のタイヤ構成部材を成形する際に成形装置を共通化し、その設備コストを低減することができる。また、従来の拡縮自在の成形ドラムとは異なって、第一部材の支持体として複数本の圧着ロールを使用するため、圧着時の面圧を高めて部材同士を確実に一体化することができる。
本発明において、第一部材及び第二部材を一体的に回動させる手段として、第一部材に駆動力を与えることが可能である。より具体的には、圧着ロールのうち少なくとも1本の圧着ロールを駆動することで第一部材に駆動力を与えたり、圧着ロールのうち少なくとも1本の圧着ロールと第一部材の外周側に位置する補助ロールとの間に第一部材を挟み込み、該補助ロールを駆動することで第一部材に駆動力を与えるようにすれば良い。
また、第一部材及び第二部材を一体的に回動させる手段として、第二部材に駆動力を与えることが可能である。より具体的には、第二部材に当接するように補助ロールを配置し、該補助ロールを駆動することで第二部材に駆動力を与えるようにすれば良い。
更に、第一部材及び第二部材を一体的に回動させる手段として、第一部材及び第二部材に同時に駆動力を与えることが可能である。より具体的には、圧着ロールのうち少なくとも1本の圧着ロールと第二部材の外周側に位置する補助ロールとの間に第一部材及び第二部材を挟み込み、該補助ロールを駆動することで第一部材及び第二部材に同時に駆動力を与えるようにすれば良い。
第一部材は熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる少なくとも1層のフィルム層を含むことが好ましい。第一部材がフィルム層を含む場合、圧着ローラの相互間隔の拡張により第一部材が変形する際に不均一な変形が生じるのを防止することができる。特に、フィルム層を第一部材の最内層に配置した場合、第一部材の圧着ローラへの密着も防止することができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明のタイヤ構成部材の成形方法を実施するための成形装置の一例を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、この成形装置では、回転軸が互いに平行に配置された少なくとも3本の圧着ロール1を備え、これら圧着ロール1は相対的な位置が任意に調整されるように構成されている。円筒形状を有する第一部材11は全ての圧着ロール1に跨がるように掛け回される。一方、リング形状を有する第二部材12a又は円筒形状を有する第二部材12bは第一部材11の外周側に配置される。
圧着ローラ1は、少なくとも3本必要であるが、好ましくは4本〜16本、更に好ましくは8本〜16本とする。圧着ローラ1の本数が多いほど得られるタイヤ構成部材の均一性が高くなるが、多過ぎると装置が複雑になる。これら圧着ローラ1は周上で等間隔に配置することが好ましい。図2は圧着ローラが4本の場合の配置を示し、図3は圧着ローラが8本の場合の配置を示し、図4は圧着ローラが16本の場合の配置を示す。圧着ローラ1としては、外径が一定である円柱状のものを使用することが好ましいが、例えば、長手方向の中央部で膨らんでいる太鼓状のものを使用しても良い。
圧着ローラ1の長さは特に限定されるものではないが、成形に用いる円筒形状部材の幅よりも長いことが好ましい。例えば、圧着ローラ1の長さを円筒形状部材の幅の2倍以上とし、圧着ローラ1の長手方向に複数の円筒形状部材を並べて一体的に成形することも可能である。この場合、幅広の大型タイヤの成形にも対応することができる。
円筒形状を有する第一部材11としては、例えば、インナーライナー層、タイゴム層、フィニッシング、サイドゴム層(リムクッションを含む)、カーカス層を積層して一体化したもの、インナーライナー層、タイゴム層、フィニッシング(補強層)、サイドゴム層を積層して一体化したもの、インナーライナー層、タイゴム層、フィニッシングを積層して一体化したもの、或いは、インナーライナー層の単体等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
インナーライナー層は第一部材11の最内層に配置されるが、そのインナーライナー層は熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム層であると良い。第一部材11がフィルム層を含んでいると、圧着ローラ1の相互間隔の拡張により第一部材11が変形する際に不均一な変形が生じるのを防止するごとができる。また、フィルム層を第一部材11の最内層に配置した場合、第一部材11の圧着ローラ1への密着も防止することができる。なお、フィルム層はインナーライナー層とは別個に積層しても良い。その場合、第一部材11におけるビードリングと重なる部分からフィルム層を部分的に除外しても良い。
一方、リング形状を有する第二部材12aとしては、ビードリングを挙げることができる。円筒形状を有する第二部材12bとしては、カーカス層やタイゴム層を挙げることができる。つまり、第一部材11及び第二部材12a,12bは1次グリーンタイヤの構成部材である。
図5(a)〜(c)は本発明のタイヤ構成部材の成形方法の各工程を示す側面図である。上記成形装置を用いてタイヤ構成部材を成形する場合、先ず、図5(a)に示すように、円筒形状を有する第一部材11の径方向内側のポジションに全ての圧着ローラ1を配置した状態で、これら圧着ローラ1に第一部材11を掛け回し、更に第一部材11の外周側にリング形状を有する第二部材12a(又は円筒形状を有する第二部材12b)を配置する。次いで、図5(b)に示すように、圧着ロール1を第一部材11の径方向外側のポジションに移動させて相互間隔を拡張することで第一部材11を第二部材12aに押し当てる。そして、図5(c)に示すように、第一部材11を第二部材12aに押し当てた状態で、第一部材11及び第二部材12aを一体的に回動させることにより、これら第一部材11及び第二部材12aを相互に圧着する。圧着ローラ1の本数をNとしたとき、第一部材11及び第二部材12aが1/N周だけ回動することで両者の圧着が行われる。勿論、第一部材11及び第二部材12aを必要に応じて1/N周以上回動させても良い。
上述したタイヤ構成部材の成形方法によれば、圧着ローラ1の相互間隔を任意に調整することで、寸法が異なる複数種類の円筒状タイヤ構成部材を同一の成形装置で成形することが可能である。そのため、タイヤサイズ毎に異なる寸法を持つ円筒状のタイヤ構成部材を成形する際に成形装置を共通化し、その設備コストを低減することができる。なお、複数本の圧着ロール1を用いた成形装置は、従来の拡縮自在の成形ドラムに比べて簡単な構成とすることができる。また、従来の拡縮自在の成形ドラムとは異なって、第一部材11の支持体として複数本の圧着ロール1を使用するため、圧着時の面圧を高めて部材同士を確実に一体化することができる。これにより、成形工程における部材の剥離や部材間のエア溜まりをより確実に防止することができる。
次に、第一部材及び第二部材を一体的に回動させる手段について説明する。図6、図7(a),(b)、図8(a),(b)、図9(a),(b)はそれぞれ本発明のタイヤ構成部材の成形方法を実施するための成形装置の種々の形態を示すものである。
図6においては、第一部材11及び第二部材12aを一体的に回動させる手段として、圧着ロール1のうち少なくとも1本の圧着ロール1aを駆動することで第一部材11に駆動力を与えている。
図7(a),(b)においては、第一部材11及び第二部材12aを一体的に回動させる手段として、圧着ロール1のうち少なくとも1本の圧着ロール1aと第一部材11の外周側に位置する補助ロール2との間に第一部材11を挟み込み、該補助ロール2を駆動することで第一部材11に駆動力を与えている。
図8(a),(b)においては、第一部材11及び第二部材12aを一体的に回動させる手段として、第二部材12aに当接するように補助ロール3を配置し、該補助ロール3を駆動することで第二部材12aに駆動力を与えている。
図9(a),(b)においては、第一部材11及び第二部材12aを一体的に回動させる手段として、圧着ロール1のうち少なくとも1本の圧着ロール1aと第二部材12aの外周側に位置する補助ロール4との間に第一部材11及び第二部材12aを挟み込み、該補助ロール4を駆動することで第一部材11及び第二部材12aに同時に駆動力を与えている。
上述したタイヤ構成部材の成形方法では、複数本の圧着ロール1により第一部材11を第二部材12aに押し付けた状態にしているので、これら第一部材11及び第二部材12aの少なくとも一方に駆動力を与えることで両者を一体的に回動させ、その圧着作業を行うことができる。
以下に、本発明で使用されるフィルム層について説明する。このフィルム層は、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物から構成することができる。
本発明で使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂〔例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体〕、ポリエステル系樹脂〔例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、ポリブチレンテレフタレート/テトラメチレングリコール共重合体、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル〕、ポリニトリル系樹脂〔例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体〕、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂〔例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル、エチレンエチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、エチレンメチルアクリレート樹脂(EMA)〕、ポリビニル系樹脂〔例えば酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体〕、セルロース系樹脂〔例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース〕、フッ素系樹脂〔例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)〕、イミド系樹脂〔例えば芳香族ポリイミド(PI)〕などを挙げることができる。
本発明で使用されるエラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム及びその水素添加物〔例えばNR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR(高シスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)〕、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー、含ハロゲンゴム〔例えばBr−IIR、Cl−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHC,CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)〕、シリコーンゴム(例えばメチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム)、含イオウゴム(例えばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)、熱可塑性エラストマー(例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げることができる。
本発明で使用される熱可塑性エラストマー組成物において、熱可塑性樹脂成分(A)とエラストマー成分(B)との組成比は、フィルムの厚さや柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好ましい範囲は10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜85/15(重量比)でである。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物には、上記必須成分(A)及び(B)に加えて第三成分として、相溶化剤などの他のポリマー及び配合剤を混合することができる。他のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分との相溶性を改良するため、材料のフィルム成形加工性を良くするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等であり、これに用いられる材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、SBS、ポリカーボネート等が挙げられる。
上記熱可塑性エラストマー組成物は、予め熱可塑性樹脂とエラストマー(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相を形成する熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させることにより得られる。エラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマーを動的に加硫させても良い。また、熱可塑性樹脂またはエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加しても良いが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマーの混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が挙げられる。中でも樹脂成分とゴム成分の混練およびゴム成分の動的加硫には2軸混練押出機を使用するのが好ましい。さらに、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であれば良い。また、混練時の剪断速度は2500〜7500sec-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製された熱可塑性エラストマー組成物は、樹脂用押出機による成形またはカレンダー成形によってフィルム化される。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーをフィルム化する方法によれば良い。
このようにして得られる熱可塑性エラストマー組成物の薄膜は、熱可塑性樹脂のマトリクス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとる。かかる状態の分散構造を採ることにより、ヤング率を1〜500MPaの範囲に設定し、タイヤ構成部材として適度な剛性を付与することが可能になる。
上記熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物はシート又はフィルムに成形して単体でタイヤ内部に埋設することが可能であるが、隣接するゴムとの接着性を高めるために接着層を積層しても良い。この接着層を構成する接着用ポリマーの具体例としては、分子量100万以上、好ましくは300万以上の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、エチレンエチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレンメチルアクリレート樹脂(EMA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)等のアクリレート共重合体類及びそれらの無水マレイン酸付加物、ポリプロピレン(PP)及びそのマレイン酸変性物、エチレンプロピレン共重合体及びそのマレイン酸変性物、ポリブタジエン系樹脂及びその無水マレイン酸変性物、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS)、フッ素系熱可塑性樹脂、ポリエステル系熱可塑性樹脂などを挙げることができる。これらは常法に従って例えば樹脂用押出機によって押し出してシート状又はフィルム状に成形することができる。接着層の厚さは特に限定されないが、タイヤ軽量化のためには厚さが少ない方がよく、5μm〜150μmが好ましい。
本発明のタイヤ構成部材の成形方法を実施するための成形装置の一例を概略的に示す斜視図である。 本発明で使用される成形装置(圧着ローラが4本の場合)を示す側面図である。 本発明で使用される成形装置(圧着ローラが8本の場合)を示す側面図である。 本発明で使用される成形装置(圧着ローラが16本の場合)を示す側面図である。 本発明のタイヤ構成部材の成形方法を示し、(a)〜(c)は各工程の側面図である。 本発明のタイヤ構成部材の成形方法を実施するための成形装置の変形例を示す側面図である。 本発明のタイヤ構成部材の成形方法を実施するための成形装置の変形例を示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 本発明のタイヤ構成部材の成形方法を実施するための成形装置の変形例を示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 本発明のタイヤ構成部材の成形方法を実施するための成形装置の変形例を示し、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
符号の説明
1 圧着ロール
2,3,4 補助ロール
11 第一部材(円筒形状)
12a 第二部材(リング形状)
12b 第二部材(円筒形状)

Claims (10)

  1. 回転軸が互いに平行に配置された少なくとも3本の圧着ロールに円筒形状を有する第一部材を掛け回し、該第一部材の外周側に円筒形状又はリング形状を有する第二部材を配置し、前記圧着ロールの相互間隔を拡張することで前記第一部材を前記第二部材に押し当て、その状態で前記第一部材及び前記第二部材を一体的に回動させることにより、これら第一部材及び第二部材を相互に圧着することを特徴とするタイヤ構成部材の成形方法。
  2. 前記第一部材及び前記第二部材を一体的に回動させる手段として、前記第一部材に駆動力を与えることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ構成部材の成形方法。
  3. 前記圧着ロールのうち少なくとも1本の圧着ロールを駆動することで前記第一部材に駆動力を与えることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ構成部材の成形方法。
  4. 前記圧着ロールのうち少なくとも1本の圧着ロールと前記第一部材の外周側に位置する補助ロールとの間に前記第一部材を挟み込み、該補助ロールを駆動することで前記第一部材に駆動力を与えることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ構成部材の成形方法。
  5. 前記第一部材及び前記第二部材を一体的に回動させる手段として、前記第二部材に駆動力を与えることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ構成部材の成形方法。
  6. 前記第二部材に当接するように補助ロールを配置し、該補助ロールを駆動することで前記第二部材に駆動力を与えることを特徴とする請求項5に記載のタイヤ構成部材の成形方法。
  7. 前記第一部材及び前記第二部材を一体的に回動させる手段として、前記第一部材及び前記第二部材に同時に駆動力を与えることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ構成部材の成形方法。
  8. 前記圧着ロールのうち少なくとも1本の圧着ロールと前記第二部材の外周側に位置する補助ロールとの間に前記第一部材及び前記第二部材を挟み込み、該補助ロールを駆動することで前記第一部材及び前記第二部材に同時に駆動力を与えることを特徴とする請求項7に記載のタイヤ構成部材の成形方法。
  9. 前記第一部材が熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる少なくとも1層のフィルム層を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のタイヤ構成部材の成形方法。
  10. 前記フィルム層を前記第一部材の最内層に配置したことを特徴とする請求項9に記載のタイヤ構成部材の成形方法。
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