JP2010137498A - タイヤ複合部材の成形方法及び空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤ複合部材の成形方法及び空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物からなるインナーライナー層のハンドリング性及びシワの問題を改善することが可能な、インナーライナー層にタイゴム層を積層したタイヤ複合部材の成形方法及び空気入りタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物のフィルムからなる筒状のインナーライナー層2の外周側に未加硫のタイゴム層3を積層したタイヤ複合部材1を成形する方法である。インナーライナー層2の外周側にタイゴム層3を構成するゴム組成物液を層状に塗布してタイヤ複合部材1を成形する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インナーライナー層にタイゴム層を積層したタイヤ複合部材の成形方法及びその方法で成形したタイヤ複合部材を使用する空気入りタイヤの製造方法に関する。
従来、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルムをインナーライナー層に用いた空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。これによりインナーライナー層を軽量化し、車両の燃費を向上することができる利点がある。このような空気入りタイヤは、通常、インナーライナー層とカーカス層との接着性を確保するため、インナーライナー層とカーカス層との間に接着用のタイゴム層を介在させるようにしている。
上述した空気入りタイヤは、一般に、成形ドラムを使用して製造されるが、インナーライナー層がフィルム状で薄いため、成形ドラムに取り付ける作業が煩雑で、インナーライナー層のハンドリングに難があるという問題があった。また、インナーライナー層の外周側にシート状のタイゴム層を1周にわたって巻き付けた際に薄いフィルム状のインナーライナー層にシワが形成されることがあり、その改善が求められていた。
特開平10−25375号公報
本発明の目的は、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物からなるインナーライナー層のハンドリング性及びシワの問題を改善することが可能な、インナーライナー層にタイゴム層を積層したタイヤ複合部材の成形方法及び空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ複合部材の成形方法は、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物のフィルムからなる筒状のインナーライナー層の外周側に未加硫のタイゴム層を積層したタイヤ複合部材を成形する方法であって、インナーライナー層の外周側にタイゴム層を構成するゴム組成物液を層状に塗布してタイヤ複合部材を成形することを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物のフィルムからなるインナーライナー層の外側に未加硫のタイゴム層を積層したグリーンタイヤを成形する際に、上記タイヤ複合部材の成形方法により成形したタイヤ複合部材を用いることを特徴とする。
上述した本発明によれば、インナーライナー層をタイゴム層と積層したタイヤ複合部材として扱うことができるので、グリーンタイヤ成形時のハンドリングが容易となる一方、ゴム組成物液を塗布してタイゴム層を形成することにより、シード状のものを巻き付ける場合よりもインナーライナー層にシワが発生し難くなるので、シワの問題も改善することが可能になる。
しかも、インナーライナー層とタイゴム層を予め積層したタイヤ複合部材として成形しておくことで、グリーンタイヤ成形時にインナーライナー層を取り付ける工程とタイゴム層を取り付ける工程の2工程を1工程に減らすることができるため、生産性の向上にも寄与する。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明のタイヤ複合部材の成形方法の一実施形態を示し、図2はその方法により成形されたタイヤ複合部材の一例を示す。タイヤ複合部材1は、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物のフィルムからなる筒状のインナーライナー層2の外周側に筒状の未加硫のタイゴム層3を積層した構造になっている。
このようなタイヤ複合部材1は、先ず、図1(A)に示すように、インフレーション成形機4によりシート状に折り畳んだ長尺の筒状フィルム5を成形する。即ち、単軸押出機4Aで熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム材料を溶融混錬し、それを円筒ダイ4Bから連続して押し出し、所定の径にインフレートした筒状フィルム5を連続的に成形する。
成形された筒状フィルム5は、エアリング4Cで冷却空気により冷却され、次いで、ガイド手段4Dにより次第に短径側を小さくするようにして扁平状に変形される。扁平状に変形した筒状フィルム5は、一対のピンチロール4Eにより挟み込まれ、シート状に折り畳まれる。シート状に折り畳まれた筒状フィルム5は、ガイドロール4Fを経て巻取りコア4Gにロール状に巻き取られる。
このようにして得られた長尺の筒状フィルム5は、図1(B)に示すように巻き出されて、次の切断工程に搬送される。この切断工程では、図1(C)に示すように、折り畳んだ筒状フィルム5を切断側を筒状に膨らませた状態でカッター6によりタイヤ1本分に相当する長さに切断してフィルムからなる筒状のインナーライナー層2を形成する。
形成されたインナーライナー層2は、次いで図1(D)に示すタイゴム層3を構成するゴム組成物液GLを塗布する塗布工程に搬送される。この塗布工程では、インナーライナー層2が回転ドラム7に取り付けられ、インナーライナー層2に当接しながら回転する塗布用ロール8により、ゴム組成物液GLを収容するタンク9からポンプ10を介して供給されるゴム組成物液GLがインナーライナー層2の外周面2A上に塗布される。回転ドラム7が1回転すると、インナーライナー層2の外周面2A上に1周にわたり層状にゴム組成物液GLが塗布される。塗布したゴム組成物液GLをベタツキがなくなる程度まで乾燥させ、図2に示すインナーライナー層2の外周側に筒状の未加硫のタイゴム層3を積層したタイヤ複合部材1が成形される。
ここで使用する塗布用ロール8は、連続気泡を有する多孔質材から構成されるものであり、発泡樹脂や発泡ゴムから構成される。好ましくは、スポンジロールがよい。塗布用ロール8へのゴム組成物液GLの供給は、図1(D)に示すように、塗布用ロール8とタンク9を配管11で接続し、塗布用ロール8の表面からロール内に供給されたゴム組成物液GLがポンプ10の搬送圧により押し出されるようにするのが、塗布用ロール8の連続的な使用を可能にするので好ましいが、図3に示すように、供給管17から塗布用ロール8の表面にゴム組成物液GLを供給し、それを塗布するようにしてもよい。
成形されたタイヤ複合部材1は、使用時まで、図1(E)に示すようにシート状に押し潰した状態で保管板12上に載置したり、或いは図1(F)に示すように、筒状の状態で保管ピン13に掛けて保管される。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、上記のようにして得られたタイヤ複合部材1を用いて製造するものである。即ち、保管されたタイヤ複合部材1を図4に示すようにタイヤ成形ドラム21に取り付ける。この際、薄いインナーライナー層2はタイゴム層3と積層した複合状態になっているので、薄いインナーライナー層2に起因するハンドリング性の悪化を招くことがない。
タイヤ複合部材1の取り付け後、図5に示すように、従来と同様にして、未加硫のカーカス層22、未加硫のビードフィラー23を外周側に配置したビードコア24、未加硫のリムクッションゴム層25、未加硫のサイドゴム層26を取り付けて、円筒状の第1成形体27を成形する。
第1成形体27をタイヤ成形ドラム21から外して、図6に示すようにシェーピングドラム20に取り付けて内圧を付与し、それにより第1成形体27をトロイダル状に膨張させて、第1成形体27の外周側に配置した、未加硫のベルト層28の外周側に未加硫のトレッドゴム層29を貼り合わせた環状の第2成形体30の内周側に圧着し、グリーンタイヤを成形する。このグリーンタイヤをタイヤ加硫機のモールド内で加圧加熱して加硫し、図7に示す加硫済みの空気入りタイヤGを得る。
上述した本発明では、インナーライナー層2にタイゴム層3を積層し、タイヤ複合部材1として扱うことができるので、グリーンタイヤ成形時のハンドリング性を改善することができる。他方、ゴム組成物液を塗布してタイゴム層3を形成することで、シート状のものを巻き付ける場合よりもインナーライナー層2にシワが発生し難くなるので、シワの発生を抑制することができる。
また、インナーライナー層2とタイゴム層3を予め積層したタイヤ複合部材1として成形しておくことで、グリーンタイヤ成形時にインナーライナー層2を取り付ける工程とタイゴム層3を取り付ける工程の2工程を1工程にすることができるので、生産性を向上することも可能になる。
図8は、本発明のタイヤ複合部材の成形方法の他の実施形態を示し、図9はその方法により成形されたタイヤ複合部材の一例である。このタイヤ複合部材14は、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムからなる筒状のインナーライナー層2の外周側に筒状の未加硫のタイゴム層3を積層する一方、インナーライナー層2の内周側に筒状の未加硫の保護ゴム層15を積層した構造になっている。熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物のフィルムからなるインナーライナー2は、加硫終了時に収縮するブラダーと擦れが発生すると、表面に傷が生じることがある。それを防止するために保護ゴム層15を内側に設けるのである。
このようなタイヤ複合部材14は、上述した図1の実施形態において、図8に示すように、タイゴム層3を構成するゴム組成物液GLを塗布する塗布工程と同時に保護ゴム層15を構成するゴム組成物液GMを塗布する工程を行うものである。他の工程は上記実施形態と同じである。
この塗布工程では、インナーライナー層2を回転ロール41と保護ゴム層15を構成するゴム組成物液GMを塗布する塗布用ロール42との間に掛け回す。この塗布用ロール42は、塗布用ロール8と同じであり、保護ゴム層15を構成するゴム組成物液GMを収容するタンク43にポンプ44を介して接続されている。
次いで、タイゴム層3を構成するゴム組成物液GLを塗布する外側の塗布用ロール8を上昇させ、内側の塗布用ロール42とでインナーライナー層2を挟み込んだ状態とする。この状態で回転ロール41が回転する。それに伴い、塗布用ロール8,42が回転しながらゴム組成物液GL,GMを層状に塗布し、インナーライナー2が1回転すると、インナーライナー層2の外周面2A上に筒状の未加硫のタイゴム層3が、内周面2B上に筒状の未加硫の保護ゴム層52が同時に形成され、図9に示すタイヤ複合部材51が得られる。
このようにタイゴム層3と保護ゴム層15を同時に形成するのが、生産性の点で好ましいが、タイゴム層3を形成した後保護ゴム層15を形成してもよく、また保護ゴム層15を形成した後タイゴム層3を形成するようにしてもよい。
本発明において、インナーライナー層2を構成する熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物の貯蔵弾性率としては、1〜500MPaの範囲にすることができる。貯蔵弾性率が1MPaより低いと強度が不足し、逆に500MPaを超えると、靭性が低下して耐久性が悪化する。なお、ここで言う貯蔵弾性率は、東洋精機製作所製の粘弾性スペクロトメータを用い、静歪み10%、動歪み±2%、周波数20Hz、温度20℃の条件下で測定する貯蔵弾性率である。
インナーライナー層2の厚さとしては、0.01〜3mmの範囲するのがよい。厚さが0.01mmより薄くなると、耐空気透過性が低下する。厚さが3mmを超えると、重量の点で好ましくない。
タイゴム層3を構成するゴムの50%伸張時のモジュラスとしては、0.05〜5MPの範囲にするのがよい。50%伸張時のモジュラスが0.05MP未満であると、強度が不足すると共にハンドリングが困難となる。50%伸張時のモジュラスが5MPを超えると、圧延時ゲージコントロールが困難となる。なお、ここで言う50%伸張時のモジュラスは、未加硫状態のゴム組成物を100℃で5分間プレス加硫し、厚さ2mmのシートに成形し、このシートから3号ダンベル状の試験片に打ち抜き、この試験片を用いてJIS K6251に準拠して測定されるものとする。
タイゴム層3の厚さとしては、0.2〜5mmの範囲にするのがよい。厚さが0.2mmより薄いと、十分なタックが得られず、インナーライナー層2とカーカス層との間の良好な接着性を確保することが難しくなる。厚さが5mmを超えると、重量及びコストの点で好ましくない。タイゴム層3に使用するゴムとしては、例えば、天然ゴムとエチレンブダジエンゴムの混合ゴムを好ましく挙げることができる。
保護ゴム層15に使用するゴムとしては、保護可能であればいずれのゴムを使用してもよく、例えば、ブチルゴムを好ましく例示することができる。保護ゴム層15の厚さは、重量の大幅な増加を招かずに保護可能であれば特に限定されない。
インナーライナー層2に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂〔例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体〕及びそれらのN−アルコキシアルキル化物、例えば、ナイロン6のメトキシメチル化物、ナイロン6/610共重合体のメトキシメチル化物、ナイロン612のメトキシメチル化物、ポリエステル系樹脂〔例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル〕、ポリニトリル系樹脂〔例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、(メタ)アクリロニトリル/スチレン共重合体、(メタ)アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体〕、ポリメタクリレート系樹脂〔例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル〕、ポリビニル系樹脂〔例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体〕、セルロース系樹脂〔例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース〕、フッ素系樹脂〔例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体〕、イミド系樹脂〔例えば、芳香族ポリイミド(PI)〕等を好ましく用いることができる。
熱可塑性エラストマー組成物は、上述した熱可塑性樹脂の成分にエラストマー成分を混合して構成することができる。使用されるエラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム及びその水添物〔例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブラジエンゴム(SBR)、ブラジエンゴム(BR、高シスBR及び低シスBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー〕、含ハロゲンゴム〔例えば、Br−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレンゴム(M−CM)〕、シリコンゴム〔例えば、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム〕、含イオウゴム〔例えば、ポリスルフィドゴム〕、フッ素ゴム〔例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム〕、熱可塑性エラストマー〔例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ボリアミド系エラストマー〕等を好ましく使用することができる。
熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドする場合の特定の熱可塑性樹脂成分(A)とエラストマー成分(B)との組成比は、特に限定はなく、フィルムの厚さ、耐空気透過性、柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好ましい範囲は重量比(A)/(B)で10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜85/15である。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物には、上記必須ポリマー成分に加えて、第三成分として相溶化剤などの他のポリマーを混合することができる。他のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラストマー成分との相溶性を改良するため、材料の成型加工性をよくするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等があり、これに用いられる材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカーボネート(PC)等を例示することができる。
熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス)を形成する熱可塑性樹脂中に分散相(ドメイン)としてエラストマー成分を分散させることによる。エラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマー成分を動的加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂またはエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。中でも熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練およびエラストマー成分の動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は2500〜7500Sec -1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製された熱可塑性エラストマー組成物は、樹脂押出機による成形またはカレンダー成形によってフィルム化される。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーをフィルム化する方法によればよい。
本発明は、上述した実施形態に示すように、塗布用ロールを用いてゴム組成物液を塗布するのが好ましいが、当然のことながらそれに限定されず、他の塗布する態様であってもよい。
本発明のタイヤ複合部材の成形方法の一実施形態を示し、(A)は長尺の筒状フィルムを成形する工程を示す説明図、(B)は長尺の筒状フィルムを巻き出す工程を示す説明図、(C)は長尺の筒状フィルムを切断する工程を示す説明図、(D)はゴム組成物液を塗布する工程を示す説明図、(E)及び(F)は成形されたタイヤ複合部材を保管する工程を示す説明図である。 図1の成形方法で得られたタイヤ複合部材の断面図である。 塗布用ロールの表面にゴム組成物液を供給する工程を示す説明である。 タイヤ複合部材をタイヤ成形ドラムに取り付ける工程を示す説明図である。 第1成形体を成形する工程を示す説明図である。 第1成形体を膨張させて第2成形体に圧着することによりグリーンタイヤを成形する工程を示す説明図である。 得られた加硫済タイヤの断面図である。 本発明のタイヤ複合部材の成形方法の他の実施形態において、ゴム組成物液を塗布する工程を示す説明図である。 図9の成形方法で得られたタイヤ複合部材の断面図である。
符号の説明
1 タイヤ複合部材
2 カーカス層
3 タイゴム層
5 長尺の筒状フィルム
14 タイヤ複合部材
15 保護ゴム層

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物のフィルムからなる筒状のインナーライナー層の外周側に未加硫のタイゴム層を積層したタイヤ複合部材を成形する方法であって、インナーライナー層の外周側にタイゴム層を構成するゴム組成物液を層状に塗布してタイヤ複合部材を成形するタイヤ複合部材の成形方法。
  2. シート状に折り畳んだ長尺の筒状フィルムを成形し、該折り畳んだ筒状フィルムを筒状に膨らませた状態でタイヤ1本分に相当する長さに切断してインナーライナー層を形成する請求項1に記載のタイヤ複合部材の成形方法。
  3. インナーライナー層の内周側にゴム組成物液を塗布して保護ゴム層を形成する請求項1または2に記載のタイヤ複合部材の成形方法。
  4. タイゴム層と保護ゴム層を同時に形成する請求項3に記載のタイヤ複合部材の成形方法。
  5. インナーライナー層を構成する熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物の貯蔵弾性率が1〜500MPaであり、かつインナーライナー層の厚さが0.01〜3mmである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のタイヤ複合部材の成形方法。
  6. タイゴム層の厚さが0.2〜5mmであり、タイゴム層を構成するゴムの50%伸張時のモジュラスが0.05〜5MPaである請求項1乃至5のいずれか1項に記載のタイヤ複合部材の成形方法。
  7. 熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物のフィルムからなるインナーライナー層の外側に未加硫のタイゴム層を積層したグリーンタイヤを成形する際に、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のタイヤ複合部材の成形方法により成形したタイヤ複合部材を用いる空気入りタイヤの製造方法。
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