JP2007317972A - 電子部品の貼付状態検査装置 - Google Patents

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【課題】TCPやPCBに特別な機構を追加することなくTCPとPCBとの貼付状態を検査する。
【解決手段】複数のTCPリードを有する可撓性のTCP20とTCPリードに対応したPCBリードを有するPCB30とがACF40を介して電気的に接続され、TCP20とPCB30との貼付状態を検査するときに、TCP20の斜め上方からTCP20に向けて平行光を照射して、TCP20で反射した反射光を固体撮像素子15により光電変換された電気信号により取得されたTCP20の画像に基づいて、取得されたTCP20の画像(被検査画像)と基準となる正常なTCP20の画像(基準画像)とのパターンの比較を行うことにより、TCP20とPCB30との貼付状態を検査する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、フレキシブル基板とプリント基板との貼付状態を検査する電子部品の貼付状態検査装置に関するものである。
近年、液晶ディスプレイ等の種々の表示装置が普及している。液晶ディスプレイでは、TFTアレイが形成されたガラス基板であるTFTアレイ基板とカラーフィルタが形成されたガラス基板であるカラーフィルタ基板との間に液晶素子を封入して貼付を行って液晶パネルを構成し、液晶パネルの各画素のTFTを駆動するための電子部品であるプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)を液晶パネルの周辺部に配置して、液晶パネルとプリント基板とを電気的に接続を行う。
プリント基板と液晶パネルとの接続には、TCP(Tape Carrier Package)が用いられる。まず、液晶パネルにTCPを取り付けてから、TCPとPCBとの接続が行われる。TCPはフィルム基板に半導体素子を搭載したものであり、プリント基板と液晶パネルとを電気的に接続する役割を発揮する。TCPには複数の端子(リード)が形成され、PCBにもTCPの各端子に対応した端子が形成されている。TCPとPCBとは夫々の端子が電気的に接続される必要があるため、TCPとPCBとの接続には異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)が用いられる。異方性導電膜は導電粒子が混入された接着性のある樹脂であり、これをTCPとPCBとの間に挟みこんだ状態で、熱圧着を行うことにより、TCPとPCBとは電気的に接続が行われることになる。
従って、TCPとPCBとの組付けを行うときには、PCBの各端子とTCPの各端子とが電気的に確実に接続されるような状態にする必要がある。PCBの各端子とTCPの各端子との電気的な接続に異常が発生していると、PCBからの駆動制御信号を液晶パネルの各画素の表示制御を行うTFTに伝達することができず、適正な画像表示を行うことができないためである。特に、TCPは薄いフィルムによる電子部品であるため可撓性を有し、PCBとの接着を行うACFに剥離を生じると、電気的な接続を保証することができなくなる。
そこで、PCBとTCPとの貼付を行った後に、PCBとTCPとの貼付に不具合が発生しているか否かの検査を行う必要がある。その一例として、例えば特許文献1が開示されている。特許文献1では、PCB及びTCPの両端部に検査用の端子及びパッドを設け、PCBのパッドに検査用のプローバを接触させて、通電試験を行うことにより、電気的な接続の良否の検査を行っている。
特開2004−95872号公報
ところで、近年の液晶パネル等の表示装置は小型化且つ高画素化の傾向にあり、PCB及びTCPに形成される端子のピッチ間隔も極めて微小なものになっている。表示装置の画素数が増加すれば、パネルの各画素に信号を伝達するための端子の数も画素数に応じて増加するため、PCB及びTCPに形成される端子のピッチ間隔も微小なものとなる。従って、特許文献1にあるように、通電試験を行う専用の端子及びパッドを設けると、その分TCPのサイズも大きくなり、表示装置の小型化且つ高画素化という要請を充足することは困難になる。また、製造される液晶ディスプレイを構成するTCP及びPCBに、夫々通電試験を行うための専用の端子及びパッドを設けることは、製造コスト上好ましくない。
そこで、本発明は、TCP及びPCBには特別な機構を追加することなく、TCPとPCBとの貼付状態を検査することを目的とする。
本発明の電子部品の貼付状態検査装置は、複数の端子を有する可撓性のフレキシブル基板と前記複数の端子に夫々対応した複数の端子を有するプリント基板とが電気的に接続され、前記フレキシブル基板と前記プリント基板との貼付状態を検査する電子部品の貼付状態検査装置であって、前記フレキシブル基板の斜め上方から前記フレキシブル基板に向けて照明光を照射する光源と、前記フレキシブル基板に入射した前記平行光の反射方向に配置された撮像手段と、を有し、前記撮像手段が受光した前記反射光に含まれる前記各端子からの各反射光のパターンに基づいて前記フレキシブル基板と前記プリント基板とが正常に貼り付けられているか否かを検査することを特徴とする。
本発明は、TCP及びPCBに特別な機構を追加することなく、TCPとPCBとの貼付状態を検査することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は表示装置の一例として液晶パネル90を示している。液晶パネル90は、パネルアセンブリ50の周囲外側の長辺部及び短辺部に夫々PCB30を取り付けたものからなる。パネルアセンブリ50は、TFTアレイ回路が形成されたTFTアレイ基板51とカラーフィルタが形成されたカラーフィルタ基板52とからなるパネルアセンブリであり、内部には液晶素子が封入されている。そして、図1に示されるように、TFTアレイ基板51のサイズはカラーフィルタ基板52のサイズよりも若干大きめに製造されており、TFTアレイ基板51のカラーフィルタ基板52との接合面のうち一部は露出している。
TFTアレイ基板51の駆動制御は、TCP20により電気的に接続されるPCB30により行われる。PCB30はマトリクス状に形成されているTFTアレイ基板51の各画素の液晶素子に対して電圧の印加のコントロールを行うことにより、画像表示制御を行っている。上述したように、TFTアレイ基板51の露出部分にTCP20が貼り付けられてパネルアセンブリを構成し、パネルアセンブリのTCP20とPCB30との接続が行われる。
TCP20はドライバICである半導体素子25を搭載したものであり、図2に示されるように、多数のリード21(以下、TCPリード21とする)が微小なピッチ間隔をもって形成されている。特に、小型且つ高画素の液晶ディスプレイにおいては、TCP20に形成されるTCPリード21が密集化し、そのピッチ間隔も極めて微小なものになる。図2に示されるように、PCB30にはTCPリード21に対応する多数のリード31(以下、PCBリード31とする)が形成されている。TCPリード21とPCBリード31とは1対1に対応付けられているため、PCBリード31の本数も多数になり、そのピッチ間隔も極めて微小なものになる。
ここで、PCBリード31とTCPリード21とは信号伝達のために、電気的に接続を行う必要があるが、そのピッチ間隔は極めて微小なものであるため、半田付けによっては接続することは困難である。そこで、異方性導電膜であるACF40によりPCB30とTCP20との接合を行う。ACF40は微細な導電粒子をバインダ樹脂に均一に分散させたものであって、このACF40は予めPCB30に貼り付けておき、TCP20を重ねて加熱下で加圧を行う。そうすると、PCBリード31がTCPリード21と導電粒子を介して電気的に接続されると共に、バインダ樹脂の接着力によって固着されて、PCB30がパネルアセンブリ50に接続される。これにより、液晶パネル90が構成される。
そこで、液晶パネル90を構成した後には、PCB30とTCP20との接合状態を検査する必要がある。つまり、PCBリード31とTCPリード21とは信号伝達のために正確な接続がされていなければ、液晶ディスプレイとしての機能を発揮し得ないためである。ここで、PCBリード31とTCPリード21とを正常な接続状態にするためには、PCB30に対してTCP20の平面度を損なうことなく貼り付ける必要がある。つまり、PCBリード31とTCPリード21とは極めて微小なピッチ間隔で形成されているため、平面形状のPCB30及びTCP20の何れか一方に撓みや歪み等凹凸が生じると、PCBリード31とTCPリード21との接続状態は一部において不良となるからである。
ここで、PCB30とTCP20とはACF40を介して接続され、TCP20は可撓性を有するフィルム状の電子部品であるため、接合状態の一部に凹凸が生じる可能性がある。また、PCB30とTCP20との接合は加熱圧着することにより行われるが、塵等の不純物を巻き込んで圧着を行うと、PCBリード31又はTCPリード21の一部に欠損が生じる可能性がある。このため、パネルアセンブリ50のTCP20とPCB30との接合を行って液晶パネル90を構成した後に、TCP20とPCB30との検査を行う。
図3は、TCP20の貼付状態を検査する電子部品の貼付状態検査装置を示している。当該検査装置の検査光学系1は、光源11と拡散板12と、アクロマティックレンズ13、結像レンズ14及び固体撮像素子15からなる撮像手段と、画像処理装置16とを有して構成される。光源11はレーザ光を射出するための光源装置であり、例えばハロゲン光源等を適用することができる。光源11から射出したレーザ光は拡散板12により拡散し、アクロマティックレンズ13に入射する。アクロマティックレンズ13では、レーザ光の色収差を除去し、拡散光を平行光にする。このため、アクロマティックレンズ13はコリメータレンズとしての役割をも発揮するものを用いる。ここでは、光源11から射出した光を平行光にしているが、TCP20の反射光を固体撮像素子15に結像させることができれば、必ずしも平行光にする必要はないため、アクロマティックレンズ13は必須構成部品ではない。
図3にも示されるように、アクロマティックレンズ13からのレーザ光はTCP20に対して斜め上方から入射角θをもって入射し、反射角θをもって反射する。TCP20で反射した反射光は、結像レンズ14に入射し、固体撮像素子(CCD:Charged Couple Device)15に入射して像を結ぶ。固体撮像素子15は入射光を電気信号に光電変換を行い、変換された電気信号は画像処理装置16に出力され、画像処理装置で所定の画像処理が行われる。
ここで、本実施形態では、TCP20の貼付状態を検査するためにラインセンサによって走査を行う。ラインセンサによる走査は移動体の表面を線視野で捉え、一定ピッチごとに平均した走査を行うものである。本方式では、ラインセンサを採用するために、固体撮像素子15を構成する受光素子が一列に配列されるものを採用する。この場合、被検査対象が固定されていると1ライン分の画像のみが取得されるが、一定領域の面視野の画像認識を行うために、被検査対象を微細に移動させる。ここでは、TCP20とPCB30との貼付状態を検査するため、液晶パネル90全体を微細に移動させ、固体撮像素子15が認識した1ライン分の画像に対して連続的に画像処理を施すことにより、一定領域の画像視野を認識することができる。このため、液晶パネル90を搬送するための図示しない搬送手段が設けられている。図4では、TCPリード21が形成されている方向とは垂直方向に液晶パネル90を移動させたときに得られる画像を示している。
上記のラインセンサを採用することにより、ラインごとに連続的に画像処理を行うことができるため、高速な画像処理が可能であるが、勿論、ラインセンサによる検査方法でなくてもよい。つまり、固体撮像素子15が一定領域の光を受光することができる構成を採用すれば、例えば、所定領域を一度に検出して画像を取得することができるものであれば、ラインセンサを用いなくてもよい。
ところで、図2にも示されるように、パネルアセンブリ50を構成するTCP20はPCB30と貼り付けられるが、TCP20はPCB30の上部側から貼り付けられる。よって、TCP20とPCB30との接合部のうち、視認できるのはTCP20の部分である。従って、光源11からの入射光をTCP20に入射させる。上述したように、TCP20には多数のTCPリード21が形成されている。TCPリード21は導電部材であり、金属製の部材であるため、入射した光の反射光量は強い。一方、TCPリード21以外のTCP20における他の部分は可撓性を有する樹脂フィルムであるため、入射した光の反射光量はTCPリード21と比較して弱い。図4は、画像処理装置16に入力されるTCP20の画像である。同図に示されるように、TCPリード21の部分は反射光量が強く、その他の部分は反射光量が弱いため、TCPリード21の画像パターンは鮮明に認識されている。
ところで、上述したように、TCP20は可撓性を有する樹脂フィルムであり、TCP20とPCB30との間にはACF40が介在しているため、加熱圧着工程を経た後であっても、歪みや撓み等により、その形状に凹凸を生じ得る。そうすると、画像処理装置16において認識されるTCPリード21の形状は図4のようにはならない。つまり、TCP20が完全に平面形状となっているときに、反射光は入射光と対称な方向に向かって反射するが、TCP20に凹凸が生じていると、当該凹凸部分に入射した光の反射光は散乱する。そうすると、図5に示されるように、TCPリード21の形状が歪んだ形状として認識されることや、散乱によりぼやけた形状として認識されることがある。
そこで、図4に示されるような、凹凸が生じていないTCP20の画像との比較を行う。図4に示されるTCP20の画像は理想的な平面形状を保持している画像であるため、基準画像(上記の理想的なTCP20の画像)と被検査画像(認識された検査対象のTCP20の画像)とを対比して検査を行う。このとき、検査を行うために、基準画像と被検査画像との明暗のパターンの比較を行う。
図5において、TCPリード21のうち、一部のTCPリード21は、TCP20に生じた凹凸により歪んだ形状として認識される(例えば、同図のTCPリード21A)。この場合、基準画像のTCPリード21のパターンは端子の形状(短冊状の形状)そのものをしているのに対して、被検査画像のTCPリード21Aのパターンは歪みを生じている。よってパターン比較を行うと、明確にパターンが異なることを検出することができる。
一方、霞んだ形状として認識されるTCPリード21Bについては、図6に示されるように、パターンそのものは基準画像のTCPリード21と大きな差異はないが、輝度レベルとしては大きな差異がある。そこで、被検査画像に輝度レベルの閾値を設けて、当該閾値の輝度レベルを基準として二値化することにより、パターンの比較を行うようにすることもできる。二値化を行うと、TCPリード21Bのうち閾値以下の霞んだ部分はリード部分とは判定されないため、基準画像のTCPリード21のパターンとは全く異なる信号として検出されることになる。
以上のような基準画像と被検査画像とのパターン比較を行うことにより、TCP20に凹凸部分が生じているか否かを判定することができ、TCP20とPCB30との貼付状態を検査することができる。上述したようなパターン比較を行うことによっても貼付状態を検査することができるが、パターン比較を例えばTCPリード21の面積を基準として検査することもできる。つまり、基準画像のTCPリード21の面積と被検査画像のTCPリード21の面積とを比較すると、TCP20に凹凸が生じていると、反射光は散乱するため、被検査画像のTCPリード21の面積は基準画像の面積よりも小さくなる。そこで、両面積を比較して、差が許容範囲内であれば貼付状態が正常であると判定し、許容誤差を超えている場合には貼付状態が異常であると判定することができる。かかる手法によっても貼付状態を検査することができる。
次に、図7には、TCPリード21の一部に欠損が生じている画像が示されている。例えば、TCP20とPCB30との熱圧着をするときに、塵やゴミ等を巻き込んで圧着を行った場合、TCPリード21の一部(TCPリード21C)に打痕等による欠損が生じ得る。この場合、熱圧着時に不純物を巻き込むと、当該部分においてTCPリード21が大きく凹むことになる。そうすると、当該部分における反射光は散乱により検出することができないため、認識される画像としては、図7に示されるようにTCPリード21Cが一部欠けている画像として認識される。従って、図7の画像パターンと図4の基準画像のパターンとを比較することにより、TCPリード21の一部(TCPリード21C)に欠損が生じていることを検出することができ、圧着状態が不良であることを検査することができる。
以上説明したように、本発明は、TCP20及びPCB30に検査を行う特別なリード等を追加することなく、TCP20とPCB30との圧着状態を検査することができる。
パネルアセンブリにPCBを組み込んだ液晶パネルの平面図である。 パネルアセンブリとPCBとを分離して示した要部拡大図である。 貼付状態検査装置に係る光学系の概略構成図である。 TCPが正常な場合のTCPリードの認識画像を示す図である。 TCPに凹凸が生じている場合のTCPリードの認識画像を示す図である。 TCPに凹凸が生じている場合のTCPリードの認識画像の別の例を示す図である。 TCPリードに欠損が生じている場合のTCPリードの認識画像を示す図である。
符号の説明
11 光源 12 拡散板
13 アクロマティックレンズ 14 結像レンズ
15 固体撮像素子 16 画像処理装置
20 TCP 30 PCB
21 TCPリード 31 PCBリード

Claims (2)

  1. 複数の端子を有する可撓性のフレキシブル基板と前記複数の端子に夫々対応した複数の端子を有するプリント基板とが電気的に接続され、前記フレキシブル基板と前記プリント基板との貼付状態を検査する電子部品の貼付状態検査装置であって、
    前記フレキシブル基板の斜め上方から前記フレキシブル基板に向けて照明光を照射する光源と、前記フレキシブル基板に入射した前記平行光の反射方向に配置された撮像手段と、を有し、
    前記撮像手段が受光した前記反射光に含まれる前記各端子からの各反射光のパターンに基づいて前記フレキシブル基板と前記プリント基板とが正常に貼り付けられているか否かを検査することを特徴とする電子部品の貼付状態検査装置。
  2. 前記光源から射出される光は平行光であることを特徴とする請求項1記載の電子部品の貼付状態検査装置。

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