JP2007315920A - 車両用積載重量計量装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車軸アクスルに一端を軸着する第1リンクの他端と、リーフスプリングで支承されるシャーシフレームに一端を軸着する第2リンクの他端とを、シャーシフレーム下面より上方位置で軸着している車載重量測定用のリンク機構と、積載重量に応じて変位する前記第1リンクあるいは第2リンクの傾斜角度、あるいは第1リンクと第2リンク間の角度を測定する角度測定手段を備え、前記リンク機構と角度測定手段とを前後両側の車軸に取り付け、前後両側の前記角度測定手段で測定された測定値の平均値に基づいて前記車体に積載された積載物の重量を演算する演算手段を備えている。
【選択図】図3
Description
また、塵芥収集車やバキュームカー等の環境衛生車においては、積載重量を把握することによって、所定の回収業務の効率化が図れるものであり、その意味からも計量精度の向上が望まれる。
これら複数の重量検知センサからの信号を演算処理して算出された合成出力に基づいて積載荷物の全重量を計測し、その計測した全重量を、例えば運転席に設けた表示装置に数値あるいは画像で表示させている。
また、特許文献1、2で提案されている方式以外にも、車軸に溶接した歪ゲージで積載量を測定する方式、車体に取り付けたバネの伸縮量をポテンショメータで測定する方式、車体に取り付けたバネの変位を光電スイッチを用いて過積載を検出する方式等が採用されている。
また、前記他の方式においても、車両の狭隘なスペースに各装置を取り付けなければならず、車両によってはスペース上の制約により取り付けることができなかったり、取付作業に大変な手間がかかってしまい、コスト高になってしまう問題がある。
さらに、車軸に歪ゲージを溶接する方式では、車軸への後付けによる溶接により材質が変化してしまい、車軸に悪影響を及ぼすおそれがある。
積載重量に応じて変位する前記第1リンクあるいは第2リンクの傾斜角度、あるいは第1リンクと第2リンク間の角度を測定する角度測定手段を備え、
前記リンク機構と角度測定手段とを前後両側の車軸に取り付け、前後両側の前記角度測定手段で測定された測定値の平均値に基づいて前記車体に積載された積載物の重量を演算する演算手段を備えていることを特徴とする車両用積載重量計量装置を提供している。
かつ、前記リンク機構を前輪側と後輪側の両車軸に設けて複数箇所で測定し、これら複数箇所の測定結果の平均値から積載量を検出しているため、より正確に積載重量を計量できるようにしている。
このように、本発明では車両の狭隘なスペースに、リンク機構とリンクの傾斜角度を測定する角度測定手段を取り付けるだけでよいため、車種にかかわらず、また、新車に限らず既設車にも容易に取り付けることができる。
車体への積載重量に応じて前記シャックルが回転し、この回転によりリーフスプリングが伸縮して車軸アクスルが前後方向に移動して、車軸アクスルに取り付けた前記第1リンクも前後方向に移動すると共に、積載重量に応じて車体が上下方向に昇降して、車体に取り付けた第2リンクも上下方向に昇降する。
前記第2リンクと車体との取付位置が積載量に応じて上下方向に移動するだけでなく、第1リンクと車軸アクスルとの取付位置も前後方向に移動するため、第2リンクとの取付位置が移動する場合と比較して、第1リンクに対する第2リンクの角度変化が大きくなり、積載量の微妙な違いも正確に検出することができる。
このように、本発明では車両の狭隘なスペースに、リンク機構とリンクの傾斜角度を測定する角度測定手段を取り付けるだけでよいため、車種にかかわらず、また、新車に限らず既設車にも容易に取り付けることができる。
図1乃至図4は、本発明の実施形態を示し、図1は本発明に係る積載重量計量装置が装着されている塵芥収集車1を示す。
塵芥収集車1は、運転席キャビン2後部の一部を含め前後方向に長いシャーシフレーム3(車体)を備え、該シャーシフレーム3上に塵芥回収用容器4が固定設置されている。シャーシフレーム3の前方下側部に左右一対の前輪5、シャーシフレーム3の後方下側部に左右一対の後輪6が配設され、前輪5の車軸10および後輪6の車軸12は夫々リーフスプリング7を介してシャーシフレーム3側に支承されている。
また、前記荷重検出手段30からの検出信号は、ケーブル27を経て運転席キャビン2に設置されているコンピュータ28(演算手段)に送信され、該コンピュータ28での演算結果を運転席キャビン2に設けた表示装置29に数値や画像で表示する構成としている。また、コンピュータ28により車両毎に規定されている許容積載重量と比較して過積載と判定されたとき、該コンピュータ28に接続されたアラーム26によりブザーやランプ点滅などによって過積載であることを報知する構成としている。
第1リンク32と第2リンク33との連結位置は、第1リンク32と第2リンク33の上端位置で、第1リンク32の下端を車軸アクスル42に回転自在に軸着し、第2リンク33の下端をシャーシフレーム3に軸着して取り付け、リンク機構31は逆V字状のリンク機構としている。
前記第2リンク33の傾斜角度と積載荷重との関係を以下に説明する。
塵芥回収用容器4に積載物を積載すると、図3(B)に示すように、シャーシフレーム3が下降する。よって、シャーシフレーム3に固定した第2リンク33も下方に移動しながら回転する。これと同時に、シャックル41が車両後方に向けて回転し、リーフスプリング40が引き伸ばされる。これにより、リーフスプリング40に固定した第1リンク32も後方に移動しながら回転する。
このように、積載量に応じて第1リンク32が前後方向に移動すると共に、第2リンク33が上下方向に移動する。即ち、積載量が大きくなれば第1リンク32と第2リンク33が共に近接する方向に移動し、積載量が小さくなれば共に離反する方向に移動することにより、第1リンク32に対する第2リンク33の傾斜角度が大きく変化する。
なお、第2リンク33の傾斜角度に限らず、第1リンク32の傾斜角度を測定してもよいし、第1リンク32と第2リンク33とで挟まれた連結位置の角度を測定してもよい。
また、コンピュータ28には、許容積載重量の値が入力されており、コンピュータ28で検出された積載重量と比較して過積載と判定されたときには、アラーム26によりブザーやランプ点滅などによって過積載であることを報知する。
また、車両の狭隘なスペースに、2本の第1、第2リンク32、33からなる簡単なリンク機構31と第2リンク33の傾斜角度を測定する角度測定センサ34を取り付けるだけでよいため、車種にかかわらず、また、新車に限らず既設車にも容易に取り付けることができる。
なお、本実施形態では、前後両車軸の左右両輪近傍に荷重検出手段30を設けているが、必ずしも左右両輪近傍に設ける必要はなく、左右いずれか一方の車輪近傍にのみ荷重検出手段30を設ける構成としてもよい。
また、本実施形態では、積載重量計量装置を塵芥収集車に装着使用する場合について説明したが、バキュームカーや給水・散水車等の環境衛生車、あるいは、トラック、ダンプカーなどいかなる貨物運搬車両に簡単に装着使用可能である。
本変形例では、前記角度測定センサ34に替えて、第2リンク33とシャーシフレーム3の回転の支点となる取付位置F2にポテンショメータ35を取り付けてリンクの回転角度を測定する構成としている。
第1リンク32と第2リンク33を同一長さLとし、第1リンク32の取付位置F1と第2リンク33の取付位置F2の車両前後方向Xの距離をa、上下方向Yの距離をb、積載前と積載後の第1リンク32の取付位置F1の前後方向Xの移動距離をx、第2リンク33の取付位置F2の上下方向の移動距離をyとする。
また、積載物を積載していない状態における第1リンク32の取付位置F1と第2リンク33の取付位置F2を結ぶ直線lの水平方向に対する角度をθ0a、直線lと第2リンク33の間の角度をθ0b、第2リンク33の垂直方向に対する角度θ0とし、積載物を積載した状態における直線lの水平方向に対する角度をθa、直線lと第2リンク33の間の角度をθb、第2リンク33の垂直方向に対する角度θとする。
このとき、角度θ0は下記の式1で求められ、角度θは下記の式2で求められる。
図7の表から明らかなように、他のパターンより移動距離x、yが大きい、即ち、積載量が多いパターンAは大きな角度変化(θ−θ0)が検出された。即ち、積載量が大きくなると角度変化も大きくなることが確認できた。
また、リンクの長さL及び各距離a、b、yを同一としたパターンB、C、Dの中では、第1リンク32の取付位置F1の移動距離xが最も大きいパターンDにおいて最も大きな角度変化が検出された。即ち、第1リンク32の前後方向Xの移動が角度変化に寄与することが確認できた。
さらに、距離a、b、x、yを同一とし、リンクの長さLだけを変えたパターンCとパターンEとでは、リンクの長さLを短くしたパターンEの方が大きな角度変化が検出された。
さらにまた、リンクの長さLと距離b、x、yを同一とし、第1リンク32の取付位置F1と第2リンク33の取付位置F2の車両前後方向Xの距離aのみを変えたパターンCとパターンGとでは、距離aを小さくしたパターンGの方が大きな角度変化が検出された。
これは、積載物の積載箇所によって前輪側と後輪側にかかる荷重が異なるからであり、本発明では、前輪側と後輪側で測定された測定値の平均値から積載物の重量を検出して測定値の精度を高めている。
10、12 車軸
28 コンピュータ(演算手段)
31 リンク機構
32 第1リンク
33 第2リンク
34 角度測定センサ(角度測定手段)
35 ポテンショメータ(角度測定手段)
40 リーフスプリング
41 シャックル
42 車軸アクスル
Claims (4)
- 車軸アクスルに一端を軸着する第1リンクの他端と、リーフスプリングで支承されるシャーシフレームに一端を軸着する第2リンクの他端とを、シャーシフレーム下面より上方位置で軸着している車載重量測定用のリンク機構と、
積載重量に応じて変位する前記第1リンクあるいは第2リンクの傾斜角度、あるいは第1リンクと第2リンク間の角度を測定する角度測定手段を備え、
前記リンク機構と角度測定手段とを前後両側の車軸に取り付け、前後両側の前記角度測定手段で測定された測定値の平均値に基づいて前記車体に積載された積載物の重量を演算する演算手段を備えていることを特徴とする車両用積載重量計量装置。 - 前記角度測定手段は、第1リンクを基準リンクとする一方、第2リンクを測定リンクとし、該第1リンクに対する第2リンクの傾斜角度を前記角度測定手段で測定している請求項1に記載の車両用積載重量計量装置。
- 前記角度測定手段としてポテンショメータあるいは角度測定センサを用いている請求項1または請求項2に記載の車両用積載重量計量装置。
- 前記演算手段には許容積載重量が予め入力され、演算した積載重量が許容積載重量が許容積載重量よりも大きな場合には、過積載であることを表示する手段に信号を出力する構成としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両用積載重量計量装置。
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