JP2007315314A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Takashi Okada
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Abstract

【課題】 燃料噴射弁において、燃料噴射量の安定化を図る上で有効な技術を提供する。
【解決手段】 本発明の燃料噴射弁100は、先端に噴口122を有する噴射ノズル121と、噴射ノズル121の先端に配置され、噴口122より小径の噴射孔163を有するオリフィス板161と、噴口122を開閉する弁体116と、を有し、液化燃料の噴射に用いられる。そして噴口122と噴射孔163とを同一軸線上に配置するとともに、噴口122と噴射孔163との面積比を2.5〜7の範囲に設定した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関用の燃料噴射弁に関し、詳しくは噴口が形成された噴射ノズルの先端側に、噴口より小径の噴射孔を有するオリフィス板が配置された燃料噴射弁に関する。
この種の燃料噴射弁は、例えば実開昭63−54861号公報(特許文献1)に開示されている。公報に記載の燃料噴射弁は、ガソリンエンジン用の燃料噴射弁であって、噴口を有する噴射ノズルの先端側に、噴口より小径の噴射孔を備えたオリフィス板が配置されている。このような構成によれば、燃料の噴射量は、オリフィス板に形成される噴射孔の大きさによって決定される。このため、噴射孔径の異なる複数のオリフィス板を選択することによって噴射量の調整を行うことが可能となる。ここで、オリフィス板は、薄板によって構成されるため、噴射孔をプレス加工によって高精度で形成することができる。したがって、噴口の加工精度の要求レベルを低減することができ、低コストで燃料噴射弁を製造することができる。
実開昭63−54861号公報
上記構成の燃料噴射弁をガソリンのような液体燃料の噴射に用いる場合には、噴口の径は問題にならない。しかしながら、LPG(液化石油ガス)のような気化し易い液化燃料の噴射に用いる場合には、噴口の径の大きさによっては、燃料噴射時に燃料が気化し、計量精度が変化して噴射量がばらつく可能性がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、燃料噴射弁において、燃料噴射量の安定化を図る上で有効な技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、特許請求の範囲の請求項に記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明に係る燃料噴射弁は、先端に噴口を有する噴射ノズルと、噴射ノズルの先端部に配置され、噴口より小径の噴射孔を有するオリフィス板と、噴口を開閉する弁体と、を有し、液化燃料の噴射に用いられる。なお本発明における「燃料噴射弁」は、典型的には、LPG(液化石油ガス)の噴射弁として用いられる。そして本発明の燃料噴射弁においては、噴口と噴射孔とを同一軸線上に配置するとともに、当該噴口と噴射孔との面積比を2.5〜7の範囲に設定した。
本発明者らは、噴口と噴射孔との面積比が、燃料噴射時におけるLPGの噴射量に対して影響を及ぼすと考え、噴射孔の面積を固定し、噴口の面積を段階的に大きく(あるいは小さく)し、そのときのLPGの噴射量(流量値)と、噴射量のバラツキ(流量バラツキ)についてそれぞれ測定した。そして測定の結果、噴口と噴射孔との面積比が2.5未満の領域では、面積比の変化に対応して噴射量が大きく変動するが、噴口と噴射孔との面積比が2.5以上の領域では、面積比の変化に対する噴射量の変化は小さく、噴射量が安定することを見出した。
ところで、噴射ノズルの噴口は切削加工によって形成されるが、オリフィス板は薄板によって形成することが可能なため、オリフィス板の噴射孔は高精度の加工が可能なプレス加工によって形成することができる。燃料の噴射量は、オリフィス板に形成される噴射孔(下流側噴口)によって決定されるが、噴口と噴射孔との面積比が2.5以上の領域では、上記のように、噴口の面積(径)がばらついたとしても、そのばらつきが噴射量の変化に影響し難い。このことから、本発明では、噴口と噴射孔との面積比の下限値を、当該噴口の径のばらつきの影響を受けないあるいは受け難い2.5に設定することによって、噴射孔によって規定される燃料の流量値を安定化することが可能となった。
一方、噴口と噴射孔との面積比と、流量バラツキとの関係について測定することによって、噴口と噴射孔との面積比が7を境にして、7を越える領域では流量バラツキが急激に増加するが、7以下の領域では流量バラツキが少ないことを見出した。つまり噴口と噴射孔との面積比が7を越える領域では、LPGが気化し、その気化量のバラツキが流量バラツキとして現れるものと考えられ、これに対して噴口と噴射孔との面積比が7以下の領域では、燃料噴射時におけるLPGが気化しないか若しくは気化しても微量に止まると考えられる。その結果、噴口と噴射孔との面積比の上限値を7に設定することによって、燃料が気化することに起因する流量のバラツキを抑え、安定した噴射量とすることが可能となった。
上記のように、本発明によれば、燃料噴射弁において、噴口と噴射孔との面積比を2.5〜7の範囲に設定することによって、噴射量を噴口によって正確に決定でき、燃料の計量精度を正確に確保できる。
本発明によれば、燃料噴射弁において、燃料噴射量の安定化を図る上で有効な技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。図1には本実施形態に係るLPG(液化石油ガス)用の電磁式燃料噴射弁の全体構成が示され、図2には図1におけるA部が拡大して示され、更に図3には燃料噴射弁の先端構造の構成が拡大して示される。図1に示すように、電磁式燃料噴射弁100は、軸線方向に延在する本体110を有する。本体110は、概ね円筒形状に形成され、その筒孔111がLPG(以下、燃料という)の燃料通路を構成する。本体110の筒孔111内には、磁気回路の固定鉄心を構成する筒状の固定コア133およびニードル弁113が配置されている。固定コア133は、本体110に固定状に設けられる。ニードル弁113は、本体110に対して軸方向に摺動自在とされた磁性材からなる筒部材114と、この筒部材114とともに移動する筒状の弁軸115と、弁軸115の軸方向先端に設けられた弁体116とによって構成され、筒部材114の軸方向一端が固定コア133に対して軸方向に所定の間隙を置いて対向状に配置されている。
本体110の軸方向一端部、すなわち先端には、ニードル弁113の弁体116の先端と対向する噴射ノズル121が配置されている(図2参照)。噴射ノズル121は、底部(先端側)に円形の噴口122を有するカップ状に形成されるとともに、本体110に固定状に設けられている。固定コア133の筒孔133a内には、閉弁用としてのコイルスプリング125が配置され、このコイルスプリング125によってニードル弁113は、弁体116の先端が噴射ノズル121のノズルシート面121a(図3参照)に当接する方向に付勢されている。すなわち、ニードル弁113の弁体116は、噴射ノズル121のノズルシート面121aに当接することによって噴口122を閉じている。なおコイルスプリング125の付勢力は、筒部材114内に配置された筒状のスプリングピン127によって調整可能とされている。上記のスプリングピン127の筒孔127a、固定コア133の筒孔133a、ニードル弁113の筒部材114の筒孔114aおよび弁軸115の筒孔115aによって燃料通路が構成されている。弁体116は、本発明における「弁体」に対応する。噴射ノズル121は、本発明における「噴射ノズル」に対応し、噴射ノズル121の噴口122は、本発明における「噴口」に対応する。
噴射ノズル121の先端部には、当該噴射ノズル121の噴口122より小径の円形の噴射孔163を有するオリフィス板161が固定状に設けられている。オリフィス板161の噴射孔163と噴射ノズル121の噴口122とは同一軸線上に配置されている。オリフィス板161の噴射孔163は、本発明における「噴射孔」に対応する。
本体110は、軸方向の両端部を除いた領域が樹脂製のハウジング131によって包囲されている。ハウジング131内には、固定コア133を取り巻くようにソレノイドコイル135が配置され、このソレノイドコイル135と固定コア133によってニードル弁113を開閉駆動するバルブ駆動機構が構成されている。なおソレノイドコイル135は、コネクタ137を介して電力供給装置と接続され、当該ソレノイドコイル135への通電により発生する電磁力によってニードル弁113の筒部材114を固定コア133に吸着させる。これにより、ニードル弁113の弁体116が噴射ノズル121のノズルシート面121aから引き離され、噴口122が開放される。これにより当該噴口122を経て噴射孔163から燃料が噴射される。
なおフィルター148を通って燃料通路内に供給された燃料は、ニードル弁113が閉じ位置に置かれた状態では、図3に示すように、弁軸115の先端に形成された径方向の複数の供給孔115cを通って弁体116の外周に形成された燃料溜まり空間Cに流入して貯留される。そして噴口122が開放されたときに、内燃機関の燃焼室あるいは吸気管内に噴射される。燃料溜まり空間Cは、弁体116の外周面と、当該弁体116を取り囲むように噴射ノズル121に形成された円筒部123(図3参照)の内周面との間隙によって形成されている。
上記のように構成された燃料噴射弁100において、噴射ノズル121の先端部に噴口122より小径の噴射孔163を有するオリフィス板161が配置される構成によれば、弁体116が噴口122を開放したときの燃料の噴射量は、オリフィス板161に形成される噴射孔163の径、すなわち面積によって決定することができる。
ところが、噴射ノズル121の先端部に噴口122より小径の噴射孔163を有するオリフィス板161が配置される構成としたときは、LPG(液化石油ガス)のような気化し易い燃料の噴射に用いた場合、噴口122の径を大きくすると、燃料噴射時に燃料が気化し、計量精度が変化して噴射量がばらつくという問題がある。
そこで、本発明者らは、噴口122と噴射孔163との面積比と、燃料噴射時における燃料の噴射量との関係を調べるための実験(流量測定)を実施した。図4は面積比と流量値との関係をグラフによって表したものであり、図5は面積比と流量バラツキとの関係をグラフによって表したものである。実験は、オリフィス板161の噴射孔163の径φd1を0.42mmに設定し、すなわち面積を固定(一定値に設定)した上で、噴射ノズル121の噴口122の径φd2、すなわち面積を複数段階に変化させ、これによって噴口122と噴射孔163との径比、すなわち面積比を変化させ、各段階での流量値と、流量バラツキとを測定した。なお流量バラツキの測定については、各面積比の諸元品を、例えば、各々10個の燃料噴射弁の流量を測定して、統計的方法によりバラツキを算出することで行った。
測定の結果、流量値について見てみると、図4に示すように、噴口122と噴射孔163との面積比が概ね2.5未満の領域では、面積比の変化に対応して噴射量が大きく変動するが、噴口122と噴射孔163との面積比が概ね2.5以上の領域では、面積比の変化に対して噴射量の変化は小さく、噴射量が安定している。つまり面積比が概ね2.5以上の領域では、噴口122の面積(径φd1)が変化しても、その変化が噴射量の変化につながらないことを見出した。すなわち、噴口122と噴射孔163との面積比を概ね2.5以上に設定したときは、噴射ノズル122に形成される噴口122は、流量絞りとして機能しなくなり、あるいは機能が弱まり、その径φd1が加工上の理由でばらついたとしても、そのばらつきが噴射量に影響することが回避される。
ところで、オリフィス板161は薄板によって形成されている。このため、オリフィス板161の噴射孔163は、高精度での加工が可能なプレス加工によって形成することができる。したがって、オリフィス板161に形成される噴射孔163については、その径φd2のばらつきを小さい範囲に抑えることが可能となる。このため、噴口122と噴射孔163との面積比の下限値を、概ね2.5に設定したときは、噴射量は噴口122の径φd1のばらつきの影響を受けない安定したものとなる。
次に流量バラツキにつき見てみると、図5に示すように、噴口122と噴射孔163との面積比が概ね7を境にして急激に変化することを見出した。すなわち、面積比が概ね7以上の領域では、流量バラツキが急激に増加するが、面積比が概ね7以下の領域では流量バラツキが少ない。面積比が概ね7以上の領域では、燃料(LPG)が気化し、その気化量のばらつきが流量バラツキとして現れるものと考えられる。しかるに、面積比が概ね7以下の領域では、燃料噴射時における燃料が気化しないか若しくは気化しても微量に止まるものと考えられる。したがって、面積比の上限値を概ね7に設定することによって、燃料が気化することに起因する計量精度のばらつきを抑え、安定した噴射量とすることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、噴口122と噴射孔163との面積比につき、これを2.5以上〜7以下の範囲〔2.5≦面積比≦7〕に設定することによって、燃料噴射時における噴射量を噴射孔163によって決定でき、また燃料噴射時の気化の発生を抑えて燃料の計量精度を正確に確保することができる燃料噴射弁を提供することが可能となった。
また本実施の形態においては、ニードル弁113の先端構造につき、下記の如き構成を採用している。以下、ニードル弁113の先端構造の構成につき、主に図3を参照しつつ説明する。図3に示すように、弁体116の先端面(噴射ノズル121のノズルシート面121aと対向する面)において、外周側には、弁体116の軸線を中心としてノズルシート面121a側に突出する当接部としての環状の外周突出部116bが形成されている。また外周突出部116bの内側(内周側)には、当該外周突出部116bのノズルシート面121aとの当接箇所より、当該ノズルシート面121aから離れる方向に取付面としての平面領域116aが形成され、更に平面領域116aの内側には、シール部材129が配置される円形の凹部117が形成されている。すなわち、弁体116の先端面は、シール部材129が配置される凹部117の外周領域において、軸方向の高さが異なる平面領域116aと外周突出部116bとの2段構造とされている。
凹部117には、弾性変形可能なゴム等の弾性体としてのシール部材129が挿入され、このシール部材129には、噴射ノズル121に形成された当接面としてのノズルシート面121aとの対向面には、外周領域129aから所定量内側に入り込んだ位置にノズルシート面121a側に突出する環状の突部(シール部)129bが形成されている。またシール部材129の外周領域129aと弁体116の平面領域116aとは概ね面一に形成されている。
弁体116の外周突出部116bの平面領域116aからの突出高さは、シール部材129の突部129bの外周領域129aからの突出高さより低く設定されている。したがって、ニードル弁113が噴射ノズル121の噴口122を閉じる方向に動作されたとき、弁体116の外周突出部116bは、シール部材129の突部129bがノズルシート面121aに当接して弾性変形後、ノズルシート面121aに当接する。これにより、シール部材129に過大な負荷が作用することを回避する。
本実施の形態によれば、シール部材129が設けられた弁体116の先端面を、弁体116の軸方向において、平面領域116aと外周突出部116bとの2段構造としてあるため、燃料によってシール部材129が膨潤し、外周領域129aが弁体116の平面領域116aより突き出たとしても、弁体116の開閉動作時において、当該突き出た部位が対向する噴射ノズル121のノズルシート面121aに当接することがなく、当接による剥離の問題が生じない。またシール部材129の突部129bの弾性変形は、弁体116の外周突出部116bが噴射ノズル121のノズルシート面121aと当接することで規定されるため、シール部材1219に過大な負荷が作用することを回避し、シール部材129の耐久性を向上する上で有効とされる。
また本実施の形態によれば、弁体116の先端形状を、軸方向の高さが異なる平面領域116aと外周突出部116bとの2段構造にするとともに、平面領域116aとシール部材129の外周領域129aとを概ね面一に形成する構成としている。このため、例えば金型を用いて弁体116の凹部117に成形シール部材129を形成する場合においては、シール部材129の成形領域に関しては、弁体116と金型とが互いに嵌り合う部分を無くすることができる。このため、凹部117に成形されるシール部材129の端面の外周領域にバリが発生することを防止できる。またシール部材129は、環状の突部129bの外周りに平面領域116aと概ね面一をなす外周領域129aを有する構成のため、環状の突部129bがノズルシート面121aに押圧されたときの負荷が、弁体116とシール部材129との接合箇所に集中することを合理的に回避できる。このため、シール部材129の弁体116からの剥離作用を軽減できる。
ところで、燃料噴射弁100は、ハウジング131の先端部(噴射ノズル121側)がシリンダヘッドあるいは吸気管に形成された内燃機関側の取付孔に嵌入することによって接続され、後端部(噴射ノズル121の反対側)がデリバリパイプ(燃料分配管)の取付孔に嵌入することによって接続される。このとき、内燃機関側の取付孔の軸線とデリバリパイプの取付孔の軸線とが軸ずれしていると、内燃機関とデリバリパイプとの間に配置される燃料噴射弁100がデリバリパイプに対して傾き、その結果、図10に示すように、デリバリパイプ171の取付孔171a内に嵌め込まれる燃料噴射弁100の外側部材であるハウジング131の軸端部131aがデリバリパイプ171に干渉(図中、円で囲まれる部位)することがある。このような干渉が生じたときは、ハウジング131の外周面とデリバリパイプ171の内周面との間に配置されたOリング173の締め代が不均一となってシール性が悪化する可能性がある。
そこで、本実施の形態においては、デリバリパイプ171の取付孔171aの軸線に対して燃料噴射弁100の軸線が傾斜した状態で組み付けられたときの干渉防止構造を設けた。図6〜図9にその事例が示される。干渉防止構造は、燃料噴射弁100のデリバリパイプ171に対する嵌入部位において、Oリング装着用の溝壁の下流側の外径を、溝壁の外径より小径に形成することで構成されている。図6に示す事例1では、ハウジング131の軸端部131aに配置されたバックアップリング175と、このハウジング131の軸端部131aから突出している本体110の軸端部外周に嵌着されたバックアップリング175より小径のストップリング177とによってそれぞれOリング装着用の溝壁が構成され、これら両溝壁間にOリング173が配置されている。そしてハウジング131の軸端部131aの外径がバックアップリング175の外径より小径に形成され、これによりデリバリパイプ171の取付孔171aに燃料噴射弁110が傾斜状態で組み付けられたときのデリバリパイプ171に対するハウジング131の軸端部131aの干渉を回避する構成とされる。
このように、図6に示す事例1によれば、軸端部131aの外径をバックアップリング175の外径より小径に設定することによって、デリバリパイプ171に対するハウジング131の干渉が回避される。その結果、Oリング173の締め代が全周について均等に維持されるため、シール性が確保される。また燃料圧によるOリング173のはみ出しについては、バックアップリング175によって防止することができる。
図7に示す事例2は、ハウジング131の軸端部131aの外周をテーパー状に形成することによって、当該軸端部131aの外径をバックアップリング175の外径より小径に形成したものであり、この点を除いては、図6に示す事例1の構成と同様である。したがって、この事例の場合においても図6に示す事例1と同様、デリバリパイプ171に燃料噴射弁110が傾斜状態で組み付けられた場合であっても、デリバリパイプ171に対するハウジング131の軸端部131aの干渉を回避してOリング173のシール性を確保し、またバックアップリング175によって燃料圧によるOリング173のはみ出しを防止できる。
次に図8に示す事例3は、ハウジング131の軸端部131aに、図6に示す事例1におけるバックアップリング175の外径と同等のフランジ部131bを設定する一方、軸端部131aの外径については、図6に示す事例1と同様、フランジ部131bより小径に設定されている。すなわち、軸端部131aに一体に設けたフランジ部131bがバックラップリングを兼用する構成であり、これにより図6に示す事例1と同様、デリバリパイプ171に燃料噴射弁110が傾斜状態で組み付けられた場合であっても、デリバリパイプ171に対するハウジング131の軸端部131aの干渉を回避してOリング173のシール性を確保し、またフランジ部131bによって燃料圧によるOリング173のはみ出しを防止できる。図8に示す事例3の場合は、部品点数を少なくできる。
次に図9に示す事例4は、ハウジング131の軸端部131aにつき、端面部の最大外径が図8に示す事例3におけるフランジ部131bの外径と同等となるようにテーパー状に形成することによって、当該軸端部131aの端面部最大外径部を除く領域の外径をフランジ部131bの外径より小径に形成したものである。すなわち、軸端部131aをテーパー状に形成することで、図6あるいは図7に示されたバックアップリング175を兼用する構成であり、これにより図6に示す事例1と同様、デリバリパイプ171に燃料噴射弁110が傾斜状態で組み付けられた場合であっても、デリバリパイプ171に対するハウジング131の軸端部131aの干渉を回避してOリング173のシール性を確保し、また軸端部131aの端面部によって燃料圧によるOリング173のはみ出しを防止できる。そして図9に示す事例4の場合は、図8の事例3の場合と同様、部品点数を少なくできる。
なお上述した実施の形態は、LPG(液化石油ガス)用の燃料噴射弁100として説明したが、LPGに限らず、LNG(液化天然ガス)等の液化燃料を供給する燃料噴射弁であれば、適用することが可能である。
上記発明の趣旨に鑑み、以下の態様を構成することが可能とされる。
(態様1)
「ハウジングの軸方向の一端部が内燃機関側に形成された取付孔内に嵌入され、ハウジングの軸方向の他端部が燃料分配管の取付孔内に嵌入されることで、内燃機関と燃料分配管との間に介在される燃料噴射弁であって、
前記燃料分配管の取付孔内に嵌入される前記ハウジング他端部の外周にOリング装着用の溝壁を設けるとともに、前記他端部における前記溝壁を除く部位の外径が前記溝壁の外径より小径に形成されていることを特徴とする燃料噴射弁」。
態様1に記載の発明によれば、燃料噴射弁を内燃機関と燃料分配管との間に組み付ける際、内燃機関側の取付孔の軸線と燃料分配管の取付孔の軸線との軸ずれに起因して燃料噴射弁が燃料分配管に対して傾いた状態で取り付けられた場合であっても、燃料分配管とハウジングの干渉を回避してOリングのシール性を確保できる。
(態様2)
「請求項1に記載の燃料噴射弁であって、
前記弁体と前記噴射ノズルの一方には、当接部と弾性体が設けられ、他方には当接面が設けられており、
前記弁体が前記噴口を閉じる方向へ移動するとき、前記弾性体が前記当接面に当接した後に、前記当接部が前記当接面に当接する構成とされており、
前記弁体と前記噴射ノズルの一方には、前記当接部の前記当接面との当接箇所より、前記当接面から離れる方向に取付面が設けられており、前記取付面に形成された凹部に前記弾性体が取り付けられていることを特徴とする燃料噴射弁。」
(態様3)
「態様2に記載の燃料噴射弁であって、
前記当接部は環状の突部であり、前記取付面は環状の突部の内側に形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。」
(態様4)
「態様2または3に記載の燃料噴射弁であって、
前記弾性体は、前記弁体に設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。」
(態様5)
「態様2〜4のいずれか1つに記載の燃料噴射弁であって、
前記凹部は円形状を有し、
前記弾性体は、円板状に形成されるとともに、前記当接面の方向に向って突出する環状のシール部を有することを特徴とする燃料噴射弁。」
(態様6)
「態様5に記載の燃料噴射弁であって、
前記弾性体は、前記シール部の外周りに前記取付面と概ね面一に形成された外周領域を有することを特徴とする燃料噴射弁。」
本実施の形態に係る燃料噴射弁の全体構成を示す断面図である。 図1におけるA部の拡大断面図である。 燃料噴射弁の先端構造の構成を示す断面図である。 面積比と流量値との関係を示すグラフである。 面積比と流量バラツキとの関係を示すグラフである。 燃料噴射弁とデリバリパイプとの接続に関する事例1を示す説明図である。 燃料噴射弁とデリバリパイプとの接続に関する事例2を示す説明図である。 燃料噴射弁とデリバリパイプとの接続に関する事例3を示す説明図である。 燃料噴射弁とデリバリパイプとの接続に関する事例4を示す説明図である。 燃料噴射弁とデリバリパイプとの接続時における干渉例を示す説明図である。
符号の説明
100 燃料噴射弁
110 本体
111 筒孔
113 ニードル弁
114 筒部材
114a 筒孔
115 弁軸
115a 筒孔
115c 供給孔
116 弁体
116a 平面領域(取付面)
116b 外周突出部(当接部)
117 凹部
121 噴射ノズル
121a ノズルシート面(当接面)
122 噴口
123 円筒部
125 コイルスプリング
127 スプリングピン
127a 筒孔
129 シール部材(弾性体)
129a 外周領域
129b 突部(シール部)
131 ハウジング
131a 軸端部
131b フランジ部
133 固定コア
133a 筒孔
135 ソレノイドコイル
137 コネクタ
161 オリフィス板
163 噴射孔
171 デリバリパイプ
171a 取付孔
173 Oリング
175 バックアップリング
177 ストップリング
C 燃料溜まり空間

Claims (1)

  1. 液化燃料の噴射に用いられる燃料噴射弁であって、
    先端に噴口を有する噴射ノズルと、
    前記噴射ノズルの先端部に配置され、前記噴口より小径の噴射孔を有するオリフィス板と、
    前記噴口を開閉する弁体と、を有し、
    前記噴口と前記噴射孔とを同一軸線上に配置するとともに、前記噴口と前記噴射孔との面積比を2.5〜7の範囲に設定したことを特徴とする燃料噴射弁。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07310629A (ja) * 1994-05-17 1995-11-28 Nippondenso Co Ltd 流体噴射ノズル及びそれを用いた燃料噴射弁
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