JP2007312469A - 車載電源システム及車載電源用発電機並びにその制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】捲回鉛電に対して好適な発電制御を行う発電機の発電制御装置の提供を課題とする。
【解決手段】上記課題は、発電機100の出力側の電圧が目標電圧に達するまで、発電機100から出力される電流が、設定された目標電流になるように、発電機100の界磁巻線122に供給される界磁電流を制御する発電制御装置150を備え、発電機100の発電を制御することにより解決できる。
【選択図】図1
【解決手段】上記課題は、発電機100の出力側の電圧が目標電圧に達するまで、発電機100から出力される電流が、設定された目標電流になるように、発電機100の界磁巻線122に供給される界磁電流を制御する発電制御装置150を備え、発電機100の発電を制御することにより解決できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車載電源システム及びそれに搭載される車載電源用発電機並びにその制御装置に係り、代表的には、捲回式鉛電池を蓄電器として用いた場合における発電機の制御の技術に関する。
捲回式鉛電池に関する背景技術としては従来、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1には、セパレータを介して正極板と負極板とを渦巻状に捲回して極板群を構成する技術が開示されている。また、蓄電器に電力を供給する発電機の制御に関する背景技術としては従来、例えば特許文献2に開示されたものが知られている。特許文献2には、バッテリ電圧が目標発電電圧となるように、界磁巻線に流れる界磁電流を制御する技術が開示されている。
車載用蓄電器としては、セパレータを介して正極板と負極板とを積層した極板群が電解液に浸漬されてなる積層式鉛電池が主流である。積層式鉛電池の充電にあたっては、積層式鉛電池の電解液の水分解による減液及び電極材料の腐食による電池劣化などを避ける必要がある。このため、従来では、背景技術のように、積層式鉛電池の電圧に応じて発電機を制御し、積層式鉛電池の電解液の水分解が生じる充電電圧まで発電機の出力電圧が上がらないようにしている。
近年、鉛電池として、背景技術のように、捲回式鉛電池が開発され、積層式鉛電池よりも充放電特性が大幅に改善されている。しかし、発電機は、依然として電池の電圧に応じて発電を制御するものとなっており、捲回式鉛電池の充放電特性を活かした好適なものになっていないのが現状である。
本発明の代表的なものは、捲回式鉛電池に対して好適な発電制御を行う車載電源用発電機の制御装置を提供する。
ここに、本発明の代表的なものは、捲回式鉛電池に電力を供給する車載電源用発電機の制御装置であって、車載電源用発電機の出力側の電圧が目標電圧に達するまで、車載電源用発電機から出力される電流が、設定された目標電流になるように、車載電源用発電機の界磁巻線に供給される界磁電流を制御し、車載電源用発電機の発電を制御することを特徴とする。
車載電源用発電機の出口側の電圧を監視する制御装置は、複数の目標電圧を備えている。目標電圧のうち、最も大きい目標電圧を第1の目標電圧とすると、第1の目標電圧は、鉛電池の電解液の水分解電圧に基づいて設定されており、上記電流制御発電の停止電圧になる。
捲回式鉛電池は、正極板と負極板との間にセパレータを介在させたものを渦巻状に捲回した極板群が電解液に浸漬されたものから構成されている。捲回式鉛電池の正極板の面積は例えば1500〜15000cm2 、電池の最大外形寸法を直方体として見積もった場合の正極板の単位体積当りの面積は例えば1700〜17000cm2/dm3である。このように、捲回式鉛電池は、従来の積層式鉛電池よりも電極面積が大きいので、電極の単位面積あたりの電流密度を小さくでき、電解液の水分解電圧に基づいて設定される許容充電電流を積層式鉛電池の許容充電電流よりも大きく設定できる。また、電池の充電時間は電池に流れる電流が大きいほど短くできる。このため、捲回式鉛電池は、積層式鉛電池よりも大きな充電電流の供給を受けることができ、積層式鉛電池よりも短時間に充電状態を満充電状態にできる。そこで、本発明では、捲回式鉛電池の上記特性を活かせる発電機の発電制御として、上記のように、捲回式鉛電池に出力される電流に基づた界磁電流制御を行っている。従って、上記特徴を有する本発明によれば、捲回式鉛電池にとって好適な発電制御を行える。
また、本発明によれば、発電機から捲回式鉛電池に出力される電流を、発電機の最大出力電流の30%乃至50%の電流にできる。この電流を供給できるということは、発電機を効率の良い範囲において作動させることになる。従って、捲回式鉛電池に出力される電流に基づた界磁電流制御を行う本発明によれば、発電機の効率を向上できる。尚、上記電流は、電池を1時間で放電或いは充電させる電流(1時間率電流)を充放電係数Cを用いて表した場合、1C乃至2Cの電流に相当し、充電電流が1C未満である積層式鉛電池よりも大きい。
また、本発明は、上記制御装置を備えた車載電源用発電機を提供する。
さらに、本発明は、上記捲回式鉛電池と上記車載電源用発電機とを搭載した車載電源システムを提供する。
以上本発明によれば、捲回式鉛電池に対して好適な発電制御を行うので、捲回式鉛電池の充放電特性の向上を活かして電源性能を向上できる。従って、本発明によれば、車載補機の電動化及び高出力化などに伴って電源に対する電気負荷が増えても、車載電源の高電圧化を図ることなく電気負荷の増加に対応できる。
また、本発明によれば、捲回式鉛電池に対して好適な発電制御を行うので、発電機を効率の良い範囲において作動させることができ、車両の駆動源である内燃機関に対する車載電源の負荷を軽減できる。従って、本発明によれば、内燃機関の燃料消費低減及び内燃機関の排気低減に寄与できる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
以下に説明する実施例では、車両の駆動源として内燃機関であるエンジンを備えた普通自動車の車載電源システムに本発明の構成を適用する場合を例に挙げて説明する。本発明の構成は、エンジンと、エンジンと共に車両の駆動源を構成、或いはエンジンの始動源を構成(場合によってはエンジンの駆動の補助動力源も同時に構成)する電動機とを備えたハイブリッド自動車,トラックやバスなどの商用車,ゴミ収集車などの産業車などの車載電源システムにも適用できるし、自動車以外の車両に搭載され、蓄電器と発電機とを備えた電源システムにも適用できる。
また、本発明の構成は、蓄電器と発電機とを備えた電源システムであって、民生用として病院などに設置された自家用の電源システムや、産業用として工場やビルなどに設置された自家用の電源システムなどにも適用できる。特に蓄電器として捲回式鉛電池を備えた電源システムに対して好適である。
本発明の第1実施例を図1乃至図11に基づいて説明する。
まず、図1を用いて本実施例の車載電源システム1000の構成を説明する。
本実施例の車載電源システム1000は、図1に示すように、オルタネータと呼ばれる車載電源用発電機(以下、単に「発電機」という)と、この発電機に電気的に並列に接続された蓄電器(二次電池)である捲回式鉛電池(以下、単に「捲回電池」という)から構成されている。図1において符号100はその発電機を、符号200はその捲回電池をそれぞれ示す。
発電機100及び捲回電池200には、車載電装品,電子回路及びアクチュエータなどの車載補機からなる電気負荷300が電気的に並列に接続されている。これにより、電気負荷300には発電機100及び捲回電池200から直流電力が作動電力(消費電力)として供給される。
車載電装品としては、例えば内燃機関であるエンジンを始動するスタータ,ライト,ラジオ,カーナビゲーション装置,エンジンの点火装置,窓の曇り止め用の電熱ヒータなどがある。また、電子回路としては、例えばエンジンや変速機などの作動を制御するコントロールユニットなどがある。さらに、アクチュエータとしては、例えば電動パワーステアリング装置,電動ブレーキ装置,エンジンに供給される空気の量を調節する絞り弁などを作動させる電動機や、エンジンに供給される燃料の量を調節する噴射弁などの電磁機構などがある。
発電機100は、固定子巻線112及び界磁巻線122を含む発電機本体と、固定子巻線112に電気的に接続され、固定子巻線112に発生した交流電力を直流電力に整流する整流器130と、界磁巻線122に供給される界磁電流を制御して、発電機本体の発電を制御する発電制御装置150と、整流器130の出力電流を検出するための電流検出器160から構成されている。
界磁巻線122には、発電機本体の発電出力が無い場合には捲回電池200の放電電流が、発電機本体の発電出力がある場合には整流器130の出力電流がそれぞれ界磁電流として供給される。
発電機本体は、界磁巻線122に界磁電流が供給されて磁束が発生し、この発生した磁束が固定子巻線112に鎖交し、固定子巻線112に電圧が誘起されることにより、交流電力を発生するように構成されている。
整流器130はダイオードブリッジ回路を構成するものである。ダイオードブリッジ回路は、2個のダイオード131を電気的に直列に接続した3つの直列回路が電気的に並列に接続されることにより構成されている。
発電制御装置150は、界磁巻線122に供給される界磁電流を制御するスイッチング素子152(電界効果トランジスタ)と、スイッチング素子152の駆動を制御するための制御信号を生成し、その制御信号をスイッチング素子152のゲート電極に対して出力する電子回路151から構成されている。
電子回路151は、スイッチング素子152の駆動を制御する制御信号を出力するために、整流器130の出力正極側の電圧情報,整流器130の出力負極側に設けられた電流検出器160の出力情報及び固定子巻線112の1つの相の巻線の電圧情報をそれぞれ入力して、整流器130の出力側の電圧(捲回電池200の端子電圧),整流器130から出力される電流(捲回電池200の端子電流)及び発電機本体の回転数をそれぞれ、対応する入力情報に基づいて検出している。
電流検出器160はシャント抵抗から構成されている。電流検出器160としては半導体を用いた電流センサ、例えば磁気センサ(ホール素子)を用いて構成した電流センサなど、他の電流センサを用いてもよい。
次に、図2を用いて、本実施例の発電機100の実際の構成を説明する。
発電機本体は、ハウジングを構成する2つのブラケット、すなわちフロントブラケット101及びリアブラケット102の内側に固定子110が固定され、固定子110の内周側に回転子120が空隙を介して回転可能なように対向配置されることにより構成されている。
固定子110は、磁路を構成する固定子鉄心111と、固定子鉄心111に装着された固定子巻線112とを備えている。
固定子鉄心111は、珪素鋼板などの薄板状磁性鉄心を複数積層して形成した円筒状積層鉄心であり、フロントブラケット101及びリアブラケット102によって軸方向両側から挟み込まれている。固定子鉄心111の内周部には複数のスロット(図示省略)が形成さていれる。
固定子巻線112は、スター(Y)結線或いはデルタ(Δ)結線された3相の相巻線から構成されている。各相巻線は、両端部が固定子鉄心111の軸方向両端から軸方向外側に突出するように、固定子鉄心111に形成された2つのスロットに幾つかのスロットを跨いで収納された複数の巻線或いは複数のセグメント導体から構成されたものであり、それぞれ整流器130のダイオードブリッジ回路の対応する相の直列回路の中点に電気的に接続されている。
回転子120はルンデル型のものである。回転子120の中心軸上には回転軸123が配置されている。回転軸123のフロント端部側は、フロントブラケット101の中心部分に設けられた軸受103によって回転可能に軸支されている。回転軸123のリア端部側は、リアブラッケット102の中心部分に設けられた軸受104によって回転可能に軸支されている。固定子鉄心111の内周側と対向する回転軸123の部位には回転子鉄心121が嵌合されている。
回転子鉄心121は、対をなす爪形磁極鉄心121a,121bが軸方向に対向するように設けられたものである。爪形磁極鉄心121a,121bのそれぞれには複数の爪形磁極が設けられている。ここで、爪形磁極は、爪形磁極鉄心121a,121bの円筒状部分から径方向遠心側に延びて爪形磁極鉄心121a,121bの対向方向に直角に折れ曲がった先端部分であり、周方向の断面形状が略三角形状、径方向の断面形状が三角形状或いは台形状のものである。爪形磁極の外周表面は固定子鉄心111の内周表面と対向している。
爪形磁極鉄心121a,121bのそれぞれに設けられた爪形磁極は回転方向に所定の間隔をもって配置されている。爪形磁極鉄心121a,121bが軸方向に対向して設けられた場合、片方の磁極鉄心の爪形磁極間に他方の磁極鉄心の爪形磁極が配置され、片方の磁極鉄心の爪形磁極と他方の磁極鉄心の爪形磁極は周方向に交互に配置される。爪形磁極鉄心121aはN極とS極のいずれか一方の磁極を形成する。爪形磁極鉄心121bはN極とS極のいずれか他方の磁極を形成する。爪形磁極鉄心121a,121bが軸方向に対向して回転軸123上に設けられることにより、回転子120には、回転方向に極性が交互に異なるように、すなわちN極とS極とが交互になるように複数の磁極が形成される。
爪形磁極の内周側と対向する爪状磁極鉄心121a,121bの円筒状部分の外周面上にはボビンが設けられている。ボビンには界磁巻線122が周方向に環状に複数回巻されている。
爪状磁極鉄心121aのフロントブラケット101側の側面にはフロントファン124が取り付けられている。爪状磁極鉄心121bのリアブラケット102側の側面にはリアファン125が取り付けられている。フロントファン124及びリアファン125は回転子120の回転と共に回転し、冷却媒体である外気を機外から機内に導入して機内を循環させると共に、冷却し終えた外気を機内から機外へ排出するように構成されている。このため、フロントブラケット101及びリアブラケット102には、外気を機外から機内に導入及び外気を機内から機外に排出するための複数の換気孔(換気窓)107,108が設けられている。
回転軸123の軸方向一端部(フロントブラケット101側端部)は軸受103よりもさらに軸方向外側に延びている。回転軸123の軸方向一端部の軸受103よりもさらに軸方向外側に延びた部分の先端部分には、ベルト円盤であるプーリ106が設けられている。プーリ106は、動力伝達部材であるベルト(図示省略)を介して内燃機関のプーリに機械的に接続されている。これにより、内燃機関の回転駆動力はベルトを介してプーリ106に伝達される。回転子120は、ベルトを介して伝達された内燃機関の回転駆動力によって回転する。
回転軸123の軸方向他端部(リアブラケット102側端部)は軸受104よりもさらに軸方向外側に延びている。回転軸123の軸方向他端部の軸受104よりもさらに軸方向外側に延びた部分の外周表面には1対のスリップリング124が設けられている。1対のスリップリング124には1対のブラシ140が摺動接触している。また、1対のスリップリング124には界磁巻線122が電気的に接続されている。ブラシ140の片方は発電制御装置150に電気的に接続されており、発電制御装置120によって制御された界磁電流の供給を受けている。ブラシ140の片方に供給された界磁電流はスリップリング124の片方を介して界磁巻線122に供給され、スリップリング124の他方及びブラシ140の他方を介して戻る。他方のブラシ140は自動車の車体アースに電気的に接続されている。
1対のブラシ140のそれぞれはブラシホルダ141によって保持され、対応するスリップリング124に摺動接触するように、対応するスリップリング124の外周表面上に弾性力によって押圧されている。
リアブラケット102の側面の一方側(フロントブラケット101側とは反対側(リア側)の側面)にはリアカバー105が設けられている。リアカバー105は、発電機本体のリア側に併設される収納室を形成するためのものであり、リアブラケット102の側面の一方側に閉塞空間が形成されるように、リアブラケット10の側面の一方側を覆って塞いでいる。収納室には、1対のスリップリング124,ブラシホルダ141とこれに保持された1対のブラシ140,整流器130及び発電制御装置150が収納されている。リアカバー105には、収納室の内部に機外から外気を導入するための複数の通風孔(通風窓)が設けられている。
整流器130の直流正極側にはターミナル132が電気的に接続されている。ターミナル132は捲回電池200及び電気負荷300の正極側と電気的に接続されている。整流器130の直流負極側は捲回電池200及び電気負荷300の負極側と共に自動車の車体アースに電気的に接続されている。
捲回電池200の放電電流或いは整流器130の出力電流は発電制御装置150によって制御され、ブラシ140及びスリップリング124を介して界磁巻線122に供給される。界磁巻線122に界磁電流が流れて界磁巻線122が励磁されると、界磁巻線122は磁束を発生する。これにより、爪状磁極鉄心121a,121bの一方の爪形磁極がN極に、他方の爪形磁極がS極になり、界磁巻線6の発生した磁束を、N極の爪形磁極から空隙を介して固定子鉄心111に流し、固定子鉄心111から空隙を介して、S極の爪形磁極に戻す磁気回路が形成される。そして、ベルトを介して伝達された内燃機関の回転駆動力によって回転子120が回転すると、磁気回路によって固定子鉄心2に流れた磁束が固定子巻線112の各相の相巻線と鎖交する。これにより、固定子巻線112には電圧が誘起され、3相の交流電力が発生する。固定子巻線112で発生した3相の交流電力は整流器130によって全波整流されて直流電力に変換され、ターミナル132を介して捲回電池200及び電気負荷300に供給される。この時、ターミナル132から出力される電流は、設定された目標出力電流になるように、発電制御装置15の界磁電流制御によって制御される。
発電制御装置15は、半導体素子などの複数の電子回路部品が集積された半導体集積回路(IC)から構成されている。尚、図中、153は入力部(入力端子)を、154は出力部(出力端子)をそれぞれ示す。
発電制御装置150の界磁電流制御は、後述する捲回電池200の充電特性を活かした好適な制御になっている。発電制御装置150の具体的な界磁電流制御方法については後述する。
次に、図6乃至図9を用いて、本実施例の捲回電池200の構成を説明する。
捲回電池200は、図6に示す単電池240が、電源電圧に応じて複数個、電気的に直列に接続されて構成されたものである。
単電池240は、図6に示すように、セパレータ222を介して負極板220と正極板221とを積層したものが円形渦巻状に捲回されてなる極板群を備えたものであり、次のように製造されている。
負極板220と正極板221を、厚さ0.35mm のセパレータ222を介して円形渦巻状に捲回し、温度45℃,湿度93%中に16時間放置して熟成させた後、温度110℃で1時間放置して乾燥させる。しかる後、同極性の10本の極板耳223同士をストラップ224で連結し、それぞれの極のストラップ224を負極端子225と正極端子226に溶接して捲回群(電極板群)を作製する。
次に、その捲回群を円柱状の電槽227内に装着し、電槽227の上部に蓋228を被せて溶着してから、注液孔229より、比重1.2(20℃) の希硫酸電解液を注液して未化成の単電池240を作製する。そして、その単電池240を9Aで20時間化成した後に、比重1.4(20℃) の希硫酸溶液を追加して、比重1.3(20℃) の濃度の硫酸電解液となるように調整する。最後に、安全弁230を装着して円柱状の単電池240を得る。
未化成の負極板220は、厚さ0.2mmのPbに2.2重量%のSnを含有した合金の箔からなる負極集電体を製作し、この表裏面に負極活物質ペースト45gを塗布し、これを厚さ0.8mmに成型することにより得られる。
ここで、負極集電体は、Pbに2.2 重量%のSnを含有した合金を溶製後、冷間圧延を行って得られた厚さ0.25mmの圧延シートである。
負極活物質ペーストは、リグニン0.3重量% ,硫酸バリウム又は硫酸ストロンチウム0.2重量%,カーボン粉末0.1重量%,残部鉛粉を混練機で約10分混練して得た混合物に、水12重量%加えて混練し、さらに、この混練した鉛粉に、比重1.24 で20℃の希硫酸13重量%を加えて混練したものである。
未化成の正極板221は、厚さ0.25mmのPb−2.2Sn合金の箔からなる正極集電体を製作し、この表裏面に正極活物質ペースト45gを塗布し、これを厚さ0.8mm に成型することにより得られる。
ここで、正極集電体は、Pbに2.2 重量%のSnを含有した合金を溶製後、冷間圧延を行って得られた厚さ0.25mmの圧延シートである。
正極活物質ペーストは、負極活物質ペーストと同様、リグニン0.3 重量%,硫酸バリウム又は硫酸ストロンチウム0.2重量%,カーボン粉末0.1重量%,残部鉛粉を混練機で約10分混練して得た混合物に、水12重量%加えて混練し、さらに、この混練した鉛粉に、比重1.24で20℃の希硫酸13重量%を加えて混練したものである。
円柱状の単電池240は、図7に示すように、角柱状或いは方形状(直方体状)の外装容器245内に収納されている。外装容器245の上面からは、正極端子226及び負極端子225が上方に向かって突出している。
単電池240の正極板221の面積は、1500〜15000cm2 の大きさになるように形成されている。
尚、図6及び図7では、単電池240を円柱状に形成し、単電池240を角柱状或いは方形状(直方体状又は立方体状)の外装容器245内に収納した例を説明したが、図8に示すものとしてもよい。
図8に示す単電池250は、電槽を角柱状或いは方形状(直方体状又は立方体状)として、捲回群(電極板群)が電槽の形状に沿うように、負極板と正極板をセパレータを介して矩形(方形)渦巻状に捲回したものである。このように形成された単電池250は、角柱状或いは方形状(直方体状又は立方体状)の外装容器255内に収納されている。外装容器255の上面からは、正極端子251及び負極端子252が上方に向かって突出している。
図8に示す単電池250は、図7に示す単電池240に比べて、単電池と外装容器との間の無駄なスペースを小さくすことができ、より効率的である。
単電池250の正極板の面積は、1500〜15000cm2 の大きさになるように形成されている。
また、図9に示すように、複数の単電池240を1つの外装容器265に収納するようにしてもよい。尚、本実施例では、捲回電池200として、図9に示す構成のものを用いている。
図9に示す単電池240の構成は図6に示す単電池240の構成と同じである。この場合、6つの単電池240が接続端子263によって電気的に直列に接続された状態で、角柱状或いは方形状(直方体状)の外装容器265の内部に収納され、外装容器265の上面から、電気的に一方の端部に位置する単電池240の正極端子261と、電気的に他方の端部に位置する単電池240の負極端子262が上方に向かって突出するように構成される。
このように構成された捲回電池200は、設計容量が24〜34Ahであり、平均放電電圧が12Vである。
また、図9に示す捲回電池の最大外形寸法は、直方体として見積もった場合、電池容積で5.4dm3である(比較例である積層式鉛電池(型式38B19)と同じ容積になっている)。
また、各単電池240の正極板の面積は、1500〜15000cm2 の大きさになるように形成されている。
また、図9に示す捲回電池の最大外形寸法を直方体として見積もった場合、鉛蓄電池の単位体積当りの正極面積は1700〜17000cm2/dm3になる。
次に、図10及び図11並びに図13を用いて、本実施例の捲回電池200(図9)の特性と、比較例の積層式鉛電池(図13)の特性との比較を示し、本実施例の捲回電池
200の性能を説明する。
200の性能を説明する。
図10は、日本工業規格で定められた充電受入性試験(周囲温度0℃,通電時間600秒及び充電状態50%という状況において、電池電圧が14.4V に達する前までは30Aの定電流により電池を充電し、電池電圧が14.4Vに達したら14.4Vの定電圧により電池を充電する試験)の結果を、充電時間(秒)に対する充電量(Ah)の関係で示したものである。実線が本実施例の捲回電池の特性であり、点線が比較例の積層式鉛電池の特性である。
図11は、日本工業規格で定められた25℃定電流試験(周囲温度25℃という状況において、所定の充電状態において所定の定電流により電池を充電する試験)の結果を、電流値(A)に対する1秒目電圧(V)の関係で示したものである。図11においては、充電状態が100,80,60,40%の場合において、20,40,60,80Aの各定電流を通電したときの本実施例の捲回電池の特性を示している。尚、比較例の積層式鉛電池では、充電状態100%の場合において、10乃至40Aの各定電流を通電したときの特性を示している。
また、比較例の積層式鉛電池は、図13に示すように構成されたものであり、次のように製造されたものである。
負極板700を5枚と正極板710を4枚とを、厚さ1.5mm のポリエチレンからなるセパレータ720を介して積層し、同極性の極板同士をストラップ730によって連結させて極板群780を作製する。さらに、極板群780を電槽760内に6直列に接続して、配置してから、比重1.05(20℃) の希硫酸電解液を注液して未化成電池を作製する。これを9Aで20時間化成した後に比重1.4(20℃) の希硫酸溶液を追加して、比重1.3(20℃) の濃度の硫酸電解液となるように調整する。この後に、正極端子750と負極端子740を溶接し、蓋770で密閉して積層型電池を得る。
未化成の負極板700は、厚さ1mmの負極集電体に負極活物質ペースト45gを充填し、温度45℃,湿度93%中に16時間放置して熟成した後に、温度110℃で1時間放置して乾燥させ、これを厚さ1.3mmに成型することにより得られる。
ここで、負極集電体は、Pbに1重量%のSn、0.2 重量%のCaを含有した合金を溶製後、冷間圧延を行って圧延シートを作製し、厚さ1mmの負極集電体にエキスパンド加工して得られたものである。
負極活物質ペーストは、リグニン0.3 重量%,硫酸バリウム又は硫酸ストロンチウム0.2重量%,カーボン粉末0.1重量%,残部鉛粉を混練機で約10分混練して得た混合物に、水12重量%加えて混練し、さらに、この混練した鉛粉に、比重1.24 で20℃の希硫酸13重量%を加えて混練したものである。
正極板710は厚さ1mmのPbに1重量%のSnを含有した合金からなる正極集電体に正極活物質ペースト45gを充填し、温度45℃,湿度93%中に16時間放置して熟成した後に、温度110℃で1時間放置して乾燥させ、これを厚さ1.6mm に成型することにより得られる。
ここで、正極集電体は、Pbに1重量%のSn、0.7 重量%のCaを含有した合金を溶製後、冷間圧延を行って圧延シートを作製し、厚さ1mmの正極集電体にエキスパンド加工して得られたものである。
正極活物質ペーストは、リグニン0.3 重量%,硫酸バリウム又は硫酸ストロンチウム0.2重量%,カーボン粉末0.1重量%,残部鉛粉を混練機で約10分混練して得た混合物に、水12重量%加えて混練し、さらに、この混練した鉛粉に、比重1.24 で20℃の希硫酸13重量%を加えて混練したものである。
比較例の積層式鉛電池は、電池型式が38B19、電池容積が5.4dm3、設計容量が28Ah、平均放電電圧が12Vのものである。
また、比較例の積層式鉛電池は正極の電極総面積が5400cm2 であり、角型電池の単位体積当りの正極面積が1000cm2/dm3、単電池当りの正極面積が900cm2 のものである。
図10から明らかなように、実線で示す本実施例の捲回電池と、点線で示す比較例の積層式鉛電池とを比較すると、同じ時間、例えば600秒における充電容量が、実線で示す本実施例の捲回電池では5.0Ah であるのに対して、点線で示す比較例の積層式鉛電池では3.1Ah である。このように、本実施例の捲回電池は、同じ時間における充電容量が比較例の積層式鉛電池よりも大きい。これは、本実施例の捲回電池の内部抵抗が比較例の積層式鉛電池の内部抵抗よりも小さく、本実施例の捲回電池の充電電流の受入性が比較例の積層式鉛電池の充電電流の受入性よりも大きいことに起因して、本実施例の捲回電池が比較例の積層式鉛電池よりも短時間に充電できることを意味する。また、本実施例の捲回電池の受入性を示す実線は、充電電流が大きくなる程その傾きが大きくなる。すなわち充電時間をさらに短くできる。
他方、図11から明らかなように、本実施例の捲回電池と比較例の積層式鉛電池とを比較すると、同じ充電状態、例えば100%(満充電状態)において、本実施例の捲回電池では略55Aの充電電流を流した場合、電池の端子電圧が、電池の電解液の水分解電圧に基づいて設定された電圧(例えば15V)を超えるのに対して、比較例の積層式鉛電池では略25Aの充電電流を流した場合、電池の端子電圧が、電池の電解液の水分解電圧に基づいて設定された電圧を超える。このように、本実施例の捲回電地は、電池に供給できる充電電流が比較例の積層式鉛電池よりも大きくできる。これは、本実施例の捲回電地の電解液の水分解電圧に基づいて設定された許容充電電流が、比較例の積層式鉛電池の電解液の水分解電圧に基づいて設定された許容充電電流よりも大きいことを意味する。また、鉛電池は通常、充電状態が80%前後の状態で使用されるので、さらに大きな充電電流を流せる。
以上のように、本実施例の捲回電池は、比較例の積層式鉛電池よりも大きな充電電流を流すことができるので、比較例の積層式鉛電池よりも短時間に充電できる。しかし、本実施例の捲回電池の充電特性を活かすためには、充電電流の供給側、すなわち本実施例の発電機100側をそれに適合させる必要がある。そこで、本実施例では、捲回電池200の充電特性に合わせて発電機100の発電を制御するようにしている。これにより、本実施例では、充電特性に優れた高性能な車載電源システムを提供できる。
また、本実施例の捲回電池200は、放電特性にも優れており、例えば電気負荷を作動させるために例えば100Aの電流を供給しても、端子電圧の降下が12Vよりも低くなることがない。これにより、本実施例では、放電特性に優れた高性能な車載電源システムを提供できる。
蓄電器に充電電流を供給する発電機には様々な仕様のものがあるが、自動車において使用されている現行の発電機は、図3に示す本実施例の発電機100の回転数と出力電流との関係から得られる効率特性に近似した特性を有している。尚、本実施例の発電機100の主な仕様は次のようになっている。体格(固定子110の外径)φが139mm。最大出力電流が125A。固定子鉄心111のスロット数が36個。回転子120の磁極数が
12個。また、回転子120にはルンデル型を採用し、固定子巻線112には丸線を採用している。
12個。また、回転子120にはルンデル型を採用し、固定子巻線112には丸線を採用している。
図3から明らかなように、発電機100は、その動作点が、出力電流が50A,回転数が4,000r/minにある場合、効率が80%と最も良く、出力電流が最大出力電流の
30%乃至50%の範囲,回転数が2,000〜6,000r/min の範囲にある場合、高い効率を実現できる。このため、出力電流を最大出力電流の30%乃至50%の範囲のいずれか、例えば50Aに設定することにより、エンジンの回転数が変動して発電機100の回転数が2,000〜6,000r/min の範囲において変動しても、発電機100の動作点は常に効率の高い領域に存在する。また、発電機100の最大出力電流の30%乃至50%の出力電流は、図11から判るように、捲回電池200の許容充電電流以内にある。
30%乃至50%の範囲,回転数が2,000〜6,000r/min の範囲にある場合、高い効率を実現できる。このため、出力電流を最大出力電流の30%乃至50%の範囲のいずれか、例えば50Aに設定することにより、エンジンの回転数が変動して発電機100の回転数が2,000〜6,000r/min の範囲において変動しても、発電機100の動作点は常に効率の高い領域に存在する。また、発電機100の最大出力電流の30%乃至50%の出力電流は、図11から判るように、捲回電池200の許容充電電流以内にある。
従って、本実施例では、図3の効率特性に基づいて、予め発電機100の目標出力電流が発電機100の最大出力電流の30%乃至50%となるように設定し、発電機100の出力電流が常に、設定された目標出力電流になるように、界磁巻線122に供給される界磁電流を制御するようにしている。
尚、4,000r/minという回転数は、プーリ比を2.5としてエンジンの回転数に換算すると1,600r/minになり、通常走行で最も使用頻度の高い回転数に相当する。
比較例の積層式鉛電池を充電する発電機では、積層式鉛電池の端子電圧が定電圧(例えば14.3V )になるように、界磁電流を制御して発電を制御しているので、その動作点がエンジンの回転数の変動や電気負荷の大きさによって大きく変動して、図3の発電効率の高い領域や低い領域に分散して存在し、本実施例のように、常に発電効率の高い領域に存在できない。
また、発電機100の最大出力電流の30%乃至50%の出力電流は、捲回電池200を1時間で放電或いは充電させる電流(1時間率電流)を充放電係数Cを用いて表した場合、1C乃至2Cの電流に相当する。この電流は、比較例の積層式鉛電池を定電圧で充電した時の充電電流(1C未満)よりも大きい。
次に、図4を用いて、本実施例の発電制御装置150の制御動作を説明する。
本実施例の発電制御装置150は、充電モードとして電流充電モード,電圧充電モード及び充電停止モードの3つのモードを備えており、これらのモードのいずれかを選択して界磁電流を制御するように、電子回路151が構成されている。すなわち電子回路151は、充電モードを選択する充電モード選択処理部と、この処理部の選択に応じて界磁電流を演算或いは設定するものであって、設定された目標出力電流と捲回電池200の端子電流(発電機100から出力される電流)に基づいて界磁電流を演算する電流充電モード処理部、設定された目標出力電圧と捲回電池200の端子電圧(発電機100の出力側の電圧)に基づいて界磁電流を演算する電圧充電モード処理部、及び界磁電流を0(ゼロ)に設定する充電停止モード処理部と、スイッチング素子152の駆動を制御するための制御信号を、演算或いは設定された界磁電流に基づいて生成し、その制御信号をスイッチング素子152のゲート電極に出力する制御信号生成部と、捲回電池200の端子電圧(発電機100の出力側の電圧),捲回電池200の端子電流(発電機100から出力される電流)及び発電機100の回転数を検出する検出部とを備え、界磁巻線122に供給される界磁電流を制御している。
発電制御装置150は、通常、捲回電池200の充電特性を活かす電流充電モードにより捲回電池200を充電し、電気負荷300の増大により捲回電池200の端子電圧が電流充電モード開始最小電圧を下回った場合には電圧充電モードに、電流充電モードによる充電により捲回電池200の端子電圧が電流充電モード停止電圧に達した場合、或いはエンジンの高速回転により発電機本体の回転数が電流充電モード停止回転数に達し、かつ捲回電池200の端子電圧が電流充電モード開始最小電圧以上ある場合には充電停止モードにぞれぞれ切り替える。
発電制御フローは、図4に示すように、充電モード選択処理フロー,電圧充電モード処理フロー,電流充電モード処理フロー,充電休止モード処理フロー,制御信号生成処理を含む界磁電流制御処理フローから構成されている。
発電制御装置150(電子回路151)には、図1に示すように、整流器130の出力正極側の電圧情報,電流検出器16の出力情報、及び固定子巻線112の1つの相の巻線の電圧情報が入力されている。発電制御装置150(電子回路151)は、それらの入力情報に基づいて整流器130の出力側の電圧(捲回電池200の端子電圧)Vo,整流器130から出力される電流(捲回電池200の端子電流)Io及び発電機100の回転数Ngをそれぞれ検出し(ステップS1)、充電モード選択処理フロー(ステップS2乃至S6)を実行する。
充電モード選択処理フローでは、まず、ステップS2において、整流器130の出力側の電圧Voが電流充電モード開始最小電圧V1に達しているか否かを判断する。ステップS2の判断が否定の場合は電圧充電モード処理フロー(ステップS7乃至S9)を実行する。肯定の場合はステップS3に進んで、発電機100の回転数Ngが電流充電モード停止回転数N1を下回っているか否かを判断する。ステップS3の判断が否定の場合は充電休止モード処理フロー(ステップS13及びS14)を実行する。肯定の場合はステップS4に進んで、整流器130の出力側の電圧Voが電流充電モード停止電圧V3に達しているか否かを判断する。ステップS4の判断が肯定の場合は充電休止モード処理フローを実行する。否定の場合はステップS5に進んで、この1つ前の処理における充電モードが電流充電モードであるか否かを判断する。すなわち充電モードフラグFが1であるか否かを判断する。ステップS5の判断が肯定の場合は電流充電モード処理(ステップS10乃至S12)を実行する。ステップS5の判断が否定の場合はステップS6に進んで、整流器130の出力側の電圧Voが電流充電モード開始最大電圧V2に達しているか否かを判断する。ステップS6の判断が否定の場合は充電休止モード処理を実行し、肯定の場合は電流充電モード処理を実行する。
尚、本実施例では、図4のステップS3において、発電機100の回転数Ngが電流充電モード停止回転数N1を下回っているか否かを判断している。これは、発電機100の回転数によっては発電機100の動作点が図3の効率の悪い領域に存在する場合があるからである。すなわち充電モードが電流充電モードにある場合、捲回電池200の端子電圧はある程度高い状態にある。この状態において、高速運転などによってエンジンの回転数が高くなった場合、例えば1,500r/min以上になった場合、発電機100の鉄損及び風損が回転数の2乗乃至4乗に比例して大きくなる。このため、整流器130から出力される目標出力電流を例えば50Aに設定しても、発電機100の動作点は効率の悪い領域に存在する。従って、本実施例では、発電機100の回転数Ngに応じて充電モードを切り替えている。
発電制御装置150(電子回路151)は、充電モード選択処理フローにおいて電圧充電モード処理フロー(ステップS7乃至S9)が選択されると、整流器130の出力側の予め設定された目標電圧(電流充電モード開始最小電圧V1)Vo1と、整流器130の出力側の検出された電圧(捲回電池200の検出された端子電圧)Voとの電圧差を演算し(ステップS7)、この演算した電圧差に基づいて、界磁巻線122に供給する界磁電流を演算し(ステップS8)、充電モードフラグFを、電圧充電モードを示す「2」に設定する(ステップS9)。
一方、発電制御装置150(電子回路151)は、充電モード選択処理フローにおいて電流充電モード処理フロー(ステップS10乃至S12)が選択されると、整流器130から出力される目標電流(予め設定されたもの)Io1と、整流器130から出力された電流(捲回電池200の端子電流であり、検出されたもの)Ioとの電流差を演算し(ステップS10)、この演算した電流差に基づいて、界磁巻線122に供給する界磁電流を演算し(ステップS11)、充電モードフラグFを、電流充電モードを示す「1」に設定する(ステップS12)。
他方、発電制御装置150(電子回路151)は、充電モード選択処理フローにおいて充電休止モード処理フロー(ステップS13及びS14)が選択されると、発電機100の発電が停止するように、界磁巻線122に供給する界磁電流を0(ゼロ)に設定し(ステップS13)、充電モードフラグFを、充電休止モードを示す「3」に設定する(ステップS12)。
尚、発電制御装置150(電子回路151)には、上記電圧差と界磁電流との関係を示すマップ(テーブル)や、上記電流差と界磁電流との関係を示すマップ(テーブル)、さらには、発電機100の各回転数における出力電圧と出力電流との関係を示す出力特性マップ(テーブル)などを備えている。従って、発電制御装置150(電子回路151)では、上記マップ(テーブル)に基づいて、上記電圧差或いは上記電流差に対応する界磁電流を演算できる。
界磁電流が演算或いは設定され、かつ充電モードフラグFが設定された後、発電制御装置150(電子回路151)は、ステップS15において、演算又は設定された界磁電流に基づいて、スイッチング素子152の駆動を制御するための制御信号を生成(制御信号のデューティ(通流率)を可変)し、ステップS16において、その制御信号に基づいてスイッチング素子152(制御器)のスイッチングを制御し、界磁巻線122に供給される界磁電流を制御する。これにより、発電機100の発電が制御され、充電モードのそれぞれに応じた出力(電流充電モードの場合、例えば50Aの電流)が発電機100から捲回電池200に供給される。
尚、捲回電池200の電解液の水分解電圧に基づいて設定された電流充電モード停止電圧V3,電流充電モード開始最小電圧V1及び電流充電モード開始最大電圧V2の各目標電圧は許容範囲を持たせて設定されている。
次に、図5を用いて、本実施例の発電制御装置150の制御動作による充電モードの切り替わりと捲回電池200の充電状態を説明する。この説明にあたっては具体的な数値を挙げるが、その数値は一例に過ぎない。
まず、捲回電池200の端子電圧が13.5V(電流充電モード開始最小電圧V1) を下回っているとする。この場合、捲回電池200の充電が不足しているので、発電制御装置150は充電モードを電圧充電モードとし、捲回電池200の端子電圧が端子目標電圧
13.5V(電流充電モード開始最小電圧V1) に達するように、発電機100の発電を制御する。すなわち発電制御装置150は、整流器130から13.5V の定電圧(目標出力電圧)が出力されるように、その目標出力電圧及び捲回電池200の端子電圧に基づいて界磁電流を制御する。この時、電気負荷300が小さい場合(発電機100の出力電力>電気負荷300の消費電力)、ある時間が経過すると、捲回電池200の端子電圧は
13.5Vまで上昇する。
13.5V(電流充電モード開始最小電圧V1) に達するように、発電機100の発電を制御する。すなわち発電制御装置150は、整流器130から13.5V の定電圧(目標出力電圧)が出力されるように、その目標出力電圧及び捲回電池200の端子電圧に基づいて界磁電流を制御する。この時、電気負荷300が小さい場合(発電機100の出力電力>電気負荷300の消費電力)、ある時間が経過すると、捲回電池200の端子電圧は
13.5Vまで上昇する。
捲回電池200の端子電圧が13.5V に達すると、発電制御装置150は充電モードを電流充電モードに切り替え、捲回電池200の端子電圧が端子目標電圧15V(電流充電モード停止電圧V3)に達するように、発電機100の発電を制御する。すなわち発電制御装置150は、整流器130から50Aの定電流(目標出力電流)が出力されるように、その目標出力電流及び捲回電池200の端子電流に基づいて界磁電流を制御する。この時、電気負荷300が小さい場合(発電機100の出力電力>電気負荷300の消費電力)、ある時間が経過すると、捲回電池200の端子電圧は15Vまで上昇する。逆に電気負荷300が大きい場合(発電機100の出力電力<電気負荷300の消費電力)、ある時間が経過すると、捲回電池200の端子電圧は13.5V を下回る。このような場合には捲回電池200の放電が継続するので、再び充電モードを電圧充電モードに切り替える。
捲回電池200の端子電圧が15Vに達すると、これ以上の充電は過充電になることから、発電制御装置150は充電モードを充電停止モードに切り替え、発電機100の発電が停止するように界磁電流を制御する。この後、電気負荷300の電力消費によって捲回電池200の端子電圧が低下して、捲回電池200の端子電圧が目標端子電圧14V(電流充電モード開始最大電圧V2)に達すると、発電制御装置150は充電モードを再び電流充電モードに切り替える。そして、発電制御装置150は、前述の場合と同様に、捲回電池200の端子電圧が端子目標電圧15V(電流充電モード停止電圧V3)に達するまで、整流器130から50Aの定電流(目標出力電流)が出力されるように、その目標出力電流及び捲回電池200の端子電流に基づいて界磁電流を制御し、発電機100の発電を制御する。
以上説明した本実施例によれば、発電機100の発電制御を捲回電池200に対して好適なものとできるので、捲回電池200の充放電特性の向上を活かし、車載電源システムの性能を向上できる。従って、本実施例によれば、車載補機の電動化及び高出力化などに伴って電源に対する電気負荷300が増えても、車載電源システムの高電圧化を図ることなく電気負荷300の増加に対応できる。
また、本実施例によれば、発電機100の発電制御を捲回電池200に対して好適なものとできるので、発電機100を効率の良い範囲において作動させることができ、発電機100の駆動源であるエンジンに対する発電機100の負荷を軽減できる。従って、本実施例によれば、エンジンの燃料消費低減による自動車の燃費向上や、エンジンの排気低減による地球環境の改善に寄与できる。
尚、本実施例では、目標出力電流を図3の効率特性に基づいて予め設定した場合を例に挙げて説明したが、発電機100の動作点が、良い領域に存在する範囲内において、発電機100,電気負荷300及びエンジンなどの作動状態,捲回電池200の状態などに応じて、その都度設定するようにしてもよい。
本発明の第2実施例を図12に基づいて説明する。
本実施例の車載電源システム2000は、第1実施例において説明した車載電源システム1000を、電力発生装置400が搭載された自動車に搭載し、電力発生装置400において発生した電力を捲回電池200及び電気負荷300に供給できるようにしたものとなっている。
電力発生装置400は回生用発電機である。回生用発電機とは、自動車の車輪の軸に機械的に接続されたものであり、自動車の制動時,減速時及び降坂走行時などの回生時、車輪の回転力を受けてその回転(運動)エネルギーを電気エネルギー(直流電力)に変換する直流発電機である。
尚、本実施例では、電力発生装置400として、回生発電用発電機を搭載した場合を例に挙げて説明する。電力発生装置400としては、ハイブリッド自動車などに搭載されているモータジェネレータ(交流発電機),太陽電池,風力発電機,エンジンの排熱を利用した発電機などを用いてもよい。
電力発生装置400の出力側には電力変換器500が電気的に接続されている。電力変換器500は、電圧を昇降圧して、入力された直流電力を所定の直流電力に変換して出力する昇降圧器(直流(DC)−直流(DC)コンバータ)であり、捲回電池200及び電気負荷300に電気的に接続された電力変換回路(スイッチング半導体素子によって構成された回路)と、この電力変換回路の作動(スイッチング半導体素子のスイッチング)を制御する制御部とを備えている。
電力発生装置400と電力変換器500との間にはキャパシタ600が電気的に並列に接続されている。キャパシタ600は、電力発生装置400から出力された直流電力を一時的に蓄積し、この蓄積された直流電力を電力変換器500に供給する蓄電器である。電力発生装置400は回生時、瞬時に運動エネルギーを電気エネルギーに変換しなけれはならない。このため、本実施例では、電力変換器500の入力側にキャパシタ600を電気的に接続している。
尚、電力発生装置400に電圧調整機能がある場合には電力変換器500及びキャパシタ600を不要にできる。
このように構成された本実施例の車載電源システム2000では、電力生成装置400において電力の発生があり、その電力を捲回電池200及び電気負荷300に供給できる場合には、発電機100による電力供給から電力生成装置400による電力供給に切り替え、電力変換器500によって変換された電力を捲回電池200及び電気負荷300に供給する。
電力変換器500は、捲回電池200の充電特性を活かせるように、捲回電池200に電力を供給する。すなわち電気負荷300その出力側に設けられた電流検出器(シャント抵抗或いは変流器や磁気センサを用いた電流センサなど)の出力情報から捲回電池200に供給される出力電流(捲回電池200の端子電流)を検出すると共に、発電機100の発電制御装置150から捲回電池200の端子電圧を入力し、第1実施例において説明した発電制御装置150の制御動作と同様に、充電モードを選択し、選択された充電モードに応じて捲回電池200に電力を供給する。
電流充電モードの場合には、電力変換器500の出力側の電圧が目標端子電圧(電流充電モード停止電圧)になるまで、電力変換器500から出力される電流が、設定された目標出力電流となるように、制御部によって電力変換回路の作動を制御する。また、電圧充電モードの場合には、電力変換器500の出力側の電圧が目標端子電圧(電流充電モード最小電圧)になるまで、電力変換器500の出力側の電圧が、設定された目標出力電圧となるように、制御部によって電力変換回路の作動を制御する。充電停止モードの場合には電力変換器500の作動を停止する。この場合、電力発生装置400の発生電力は熱として消費する。
尚、電力発生装置400では効率などを考慮する必要性が低いため、発電機100の場合と比べて高い電流を捲回電池200に供給できる。
以上説明した本実施例によれば、第1実施例の作用効果に加え、例えば従来、熱として消費させていた回生エネルギーを有効に回収できると共に、それによって、発電機100の作動を減らせるので、発電機100の駆動源であるエンジンに対する発電機100の負荷をさらに軽減できる。従って、本実施例によれば、エンジンの燃料消費低減による自動車の燃費向上や、エンジンの排気低減による地球環境の改善にさらに寄与できる作用効果がある。
100…発電機、122…界磁巻線、150…発電制御装置、200…捲回電池、220…負極板、221…正極板、222…セパレータ、300…電気負荷、1000,2000…車載電源システム。
Claims (20)
- 車両に搭載されて、車載電気負荷に電力を供給する電源システムにおいて、
前記車載電気負荷に電気的に接続され、電力を蓄積してこの蓄積電力を前記車載電気負荷に供給する蓄電器と、
該蓄電器及び前記車載電気負荷に電気的に接続され、電力を発生してこの発生電力を前記蓄電器及び前記車載電気負荷に供給する発電機とを有し、
前記蓄電器は、正極板と負極板との間にセパレータを介在させたものを渦巻状に捲回した極板群が電解液に浸漬されてなる鉛電池から構成されており、
前記発電機は、
界磁巻線を備えた発電機本体と、
前記界磁巻線に供給される界磁電流を制御して、前記発電機本体の発電を制御する発電制御装置とを備えており、
前記発電制御装置は、
前記蓄電器の端子電圧及び端子電流に関する情報を入力し、
前記端子電圧が第1目標電圧に達するまで、前記端子電流が、設定された目標電流になるように前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源システム。 - 請求項1に記載の車載電源システムにおいて、
前記発電制御装置は、前記端子電圧が前記第1目標電圧に達した場合、前記発電機本体の発電が停止するように前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源システム。 - 請求項1に記載の車載電源システムにおいて、
前記発電制御装置は、
前記発電機本体の回転数に関する情報を入力し、
前記発電機本体の回転数が所定の回転数に達した場合、前記発電機本体の発電が停止するように前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源システム。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の車載電源システムにおいて、
前記発電制御装置は、前記端子電圧が、前記第1目標電圧よりも小さい第2目標電圧を下回った場合、前記端子電圧が前記第2目標電圧に達するように、前記端子電圧と前記第2目標電圧に基づいて前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源システム。 - 請求項1に記載の車載電源システムにおいて、
前記第1目標電圧は、前記鉛電池の電解液の水分解電圧に基づいて設定されたものであることを特徴とする車載電源システム。 - 請求項1に記載の車載電源システムにおいて、
前記目標電流は、前記発電機本体の回転数と前記発電機本体の出力電流との関係から得れる前記発電機本体の効率特性に基づいて設定されたものであることを特徴とする車載電源システム。 - 電力生成装置を備えた車両に搭載されて、車載電気負荷に電力を供給する電源システムにおいて、
前記車載電気負荷に電気的に接続され、電力を蓄積してこの蓄積電力を前記車載電気負荷に供給する蓄電器と、
該蓄電器及び前記車載電気負荷に電気的に接続され、電力を発生してこの発生電力を前記蓄電器及び前記車載電気負荷に供給する発電機と、
前記電力生成装置から出力された電力を可変する電力変換器とを有し、
前記蓄電器は、正極板と負極板との間にセパレータを介在させたものを渦巻状に捲回した極板群が電解液に浸漬されてなる鉛電池から構成されており、
前記発電機は、
界磁巻線を備えた発電機本体と、
前記界磁巻線に供給される界磁電流を制御して、前記発電機本体の発電を制御する発電制御装置とを備えており、
前記発電制御装置は、
前記蓄電器の端子電圧及び端子電流に関する情報を入力し、
前記端子電圧が第1目標電圧に達するまで、前記端子電流が、設定された目標電流になるように前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源システム。 - 請求項7に記載の車載電源システムにおいて、
前記電力生成装置に電力の発生がある場合は、前記発電機による電力供給から前記電力生成装置による電力供給に切り替え、前記電力生成装置から出力された電力を前記電力変換器により変換して前記蓄電器及び前記車載電気負荷に供給することを特徴とする車載電源システム。 - 車両に搭載され、前記車両の駆動源である内燃機関から駆動されて電力を発生し、この発生電力を、正極板と負極板との間にセパレータを介在させたものを渦巻状に捲回した極板群が電解液に浸漬されてなる鉛電池及び車載電気負荷に供給する車載電源用発電機において、
界磁巻線を備えた回転子、及び該回転子との磁気作用により交流電力を発生する固定子を備えた発電機本体と、
前記固定子から出力された交流電力を直流電力に整流する整流器と、
該整流器の出力側に設けられた電流センサと、
前記界磁巻線に供給される界磁電流を制御して前記交流電力の発生を制御する発電制御装置とを有し、
前記発電制御装置は、
前記整流器の出力側の電圧を検出すると共に、前記電流センサの出力信号に基づいて前記整流器から出力される電流を検出し、
前記整流器の出力側の電圧が第1目標電圧に達するまで、前記整流器から出力される電流が、設定された目標電流になるように前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源用発電機。 - 請求項9に記載の車載電源用発電機において、
前記発電制御装置は、前記整流器の出力側の電圧が前記第1目標電圧に達した場合、前記発電機本体の交流電力の発生が停止するように前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源用発電機。 - 請求項9に記載の車載電源用発電機において、
前記発電制御装置は、
前記発電機本体の回転数を検出し、
前記発電機本体の回転数が所定の回転数に達した場合、前記発電機本体の交流電力の発生が停止するように前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源用発電機。 - 請求項9乃至11のいずれかに記載の車載電源用発電機において、
前記発電制御装置は、前記整流器の出力側の電圧が、前記第1目標電圧よりも小さい第2目標電圧を下回った場合、前記整流器の出力側の電圧が前記第2目標電圧に達するように、前記整流器の出力側の電圧と前記第2目標電圧に基づいて前記界磁電流を制御することを特徴とする車載電源用発電機。 - 請求項9に記載の車載電源用発電機において、
前記第1目標電圧は、前記鉛電池の電解液の水分解電圧に基づいて設定されたものであることを特徴とする車載電源用発電機。 - 請求項9に記載の車載電源用発電機において、
前記目標電流は、前記発電機本体の回転数と前記整流器から出力される電流との関係から得れる前記発電機本体の効率特性に基づいて設定されたものであることを特徴とする車載電源用発電機。 - 内燃機関により駆動されて電力を発生し、かつこの発生電力を、正極板と負極板との間にセパレータを介在させたものを渦巻状に捲回した極板群が電解液に浸漬されてなる鉛電池及び車載電気負荷に供給する車載電源用発電機に搭載され、前記車載電源用発電機の界磁巻線に供給される界磁電流を制御して、前記車載電源用発電機における電力の発生を制御する車載電源用発電機の制御装置において、
前記車載電源用発電機の出力側の電圧が第1目標電圧に達するまで、前記車載電源用発電機から出力される電流が、設定された目標電流になるように前記界磁電流を制御するための処理を実行する電子回路と、
前記車載電源用発電機の出力側の電圧及び前記車載電源用発電機から出力される電流の情報を前記電子回路に取り込むための入力部と、
前記界磁電流を制御する制御器に前記電子回路から制御信号を出力するための出力部とを有することを特徴とする車載電源用発電機の制御装置。 - 請求項15に記載の車載電源用発電機の制御装置において、
前記電子回路は、前記車載電源用発電機の出力側の電圧が前記第1目標電圧に達した場合、前記車載電源用発電機における電力の発生を停止させるための処理を実行し、その処理に基づいて生成した制御信号を前記制御器に前記出力部を介して出力することを特徴とする車載電源用発電機の制御装置。 - 請求項15に記載の車載電源用発電機の制御装置において、
前記電子回路は、
前記車載電源用発電機の回転数の情報を前記入力部を介して取り込み、
前記回転数が所定の回転数に達した場合、前記車載電源用発電機における電力の発生を停止させるための処理を実行し、その処理に基づいて生成した制御信号を前記制御器に前記出力部を介して出力することを特徴とする車載電源用発電機の制御装置。 - 請求項15乃至17のいずれかに記載の車載電源用発電機の制御装置において、
前記電子回路は、前記車載電源用発電機の出力側の電圧が、前記第1目標電圧よりも小さい第2目標電圧を下回った場合、前記車載電源用発電機の出力側の電圧が前記第2目標電圧に達するようにするための処理を、前記車載電源用発電機の出力側の電圧と前記第2目標電圧に基づいて実行し、その処理に基づいて生成した制御信号を前記制御器に前記出力部を介して出力することを特徴とする車載電源用発電機の制御装置。 - 請求項15に記載の車載電源用発電機の制御装置において、
前記第1目標電圧は、前記鉛電池の電解液の水分解電圧に基づいて設定されたものであることを特徴とする車載電源用発電機の制御装置。 - 請求項15に記載の車載電源用発電機の制御装置において、
前記目標電流は、前記車載電源用発電機回転数と前記車載電源用発電機の出力電流との関係から得れる前記車載電源用発電機の効率特性に基づいて設定されたものであることを特徴とする車載電源用発電機の制御装置。
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