JP2007312468A - 回転子側面にコイルを有した永久磁石型回転電機 - Google Patents

回転子側面にコイルを有した永久磁石型回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】
OA機器、ロボット、監視カメラ用途の駆動源としてモータの小型化の要求が強い。これらの要求に最適なモータ構造を実現させるものである。
インナーロータ式ハイブリッド型回転電機で小形高分解能大トルクで温度上昇の少ない回転電機を提供する。
【解決手段】
ハイブリッド型回転子の外周で、エアギャップを介して対向した各々磁歯を有した4個の軸方向に伸びた固定子アームの内1個おきの2個のアームは一方の回転子端面側に配したコイルが巻かれたヨークと磁気的に結合し、残りの2個の固定子アームはもう一方の回転子端面側に配した巻き線が巻かれたヨークと磁気的に結合して形成した固定子を有したことを特徴とした永久磁石式回転電機。
【選択図】 図1

Description

本発明は回転子側面にコイルを有した永久磁石型回転電機でありハイブリッド型永久磁石式回転子を組み合わせたステッピングモータ等の回転電機に関する。
小型で高トルク、低振動がOA機器等に使用されるステッピングモータ等の回転電機に
要求されている。この問題を解決するものとして本願発明者はすでに次の特許出願
をしている。本願はこれらの先行特許の小形高分解能回転電機に適した構造の提供に関する。
特願2001−317708 米国特許USP6781260B2
1)
OA機器やロボットの指を駆動する回転電機で特に位置決めが容易なステッピングモータにおいては小形でステップ角度を小さく保つには固定子相数を2相から5相等に増加したり、回転子の歯数を増加する必要があった。しかし回転子の歯数を増加するには現状のプレス打ち抜き技術では限界があり、歯幅は珪素鋼鈑の板厚程度以下にするのは困難で、従来の回転子外周部に巻き線した固定子構造では小形で高分解能な設計は困難であった。
2)アウターロータ型は回転子径が大きく出来るので、高分解能には適しているがコイルがロータ内部に配置されるため温度上昇が高くなり、また軸支持が一般に片持ち式となり、一般的な用途には適してないものであった。アウターロータの長所を有したインナーロータ型が求められていた。
本発明を実現するには以下の手段による。
「手段1」
外周に均等にN個の磁歯を有した磁性体よりなる回転子を2個でお互いに歯ピッチの1/2 ずれた位置で軸方向に磁化した永久磁石を回転軸を介して挟持したハイブリッド型回転子の外周で、エアギャップを介して対向した各々磁歯を有した2Ns個の軸方向に伸びた固定子アームの内1個おきのNs個の該アームは一方の回転子端面側に配したコイルが巻かれたヨークと磁気的に結合し、残りのNs個の固定子アームはもう一方の回転子端面側に配した巻き線が巻かれたヨークと磁気的に結合して形成した固定子を有したことを手段とした永久磁石式回転電機。
「手段2」
手段1において、2Ns個の固定子アームはその両端あるいは所定の個所で磁性体中空円板で連結されていることを手段とする永久磁石式回転電機。
「手段3」
手段1及び2で、固定子コイル軸心方向が回転子軸方向と直交することを特徴とする永久磁石式回転電機。
「手段4」
手段1及び2で、固定子コイル軸心方向が回転子軸方向と平行することを手段とする永久磁石式回転電機。
「手段5」
外周に均等にNr個の磁歯を有した磁性体よりなる回転子を2個でお互いに歯ピッチの1/2 づれた位置で軸方向に磁化した永久磁石を回転軸を介して挟持したハイブリッド型回転子の外周で、エアギャップを介して対向した各々磁歯を有した2Ns個の軸方向に伸びた固定子アームの両端あるいは所定の個所で磁性体中空円板で連結され、内1個おきのNs個の該固定子アーム部は一方の回転子端面側に配した回転子軸と同心位置にコイル軸心を有したヨークと磁気的に結合し、残りのNs個の固定子アーム部はもう一方の回転子端面側に配した回転子軸と同心位置にコイル軸心を有したヨークと磁気的に結合して形成した固定子を有したことを手段とした永久磁石式回転電機。
「手段6」
手段2及び5において、該磁性体中空円板は略均等に2Ns個所の磁気抵抗を大きくするための穴あるいは細首部を有したことを手段とする永久磁石式回転電機。
「手段7」
手段1から6において、外周に均等にN個の磁歯を有した磁性体よりなる回転子を2個でお互いに歯ピッチの1/2 ずれた位置で軸方向に磁化した永久磁石を回転軸を介して挟持したハイブリッド型回転子を単位回転子として、同じ単位回転子をもう1個同軸で連結し、隣接する回転子はお互いに歯位置及び磁化極性を同じくしたハイブリッド型回転子を有したことを手段とする永久磁石式回転電機。
「手段8」
手段1から7において、該コイルヨーク部は軸受け外周部を保持しながら回転子軸が少なくとも一方が貫通したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
1)限られた外径で高分解能を実現させるにはコイル配置を回転子の外周に置くよりモータ長はその分長くなるが回転子の両側部に配置したインナーロータとする方が回転子径を大きく出来、高分解能になる。小形ステッピングモータとした場合、小ステップ角度の高分解能となり、位置決め精度が向上し、低回転むらなモータとなる。所定の分解能に設計して回転子位置を検出して励磁電流を流すタイミングを決めて駆動するブラシレスモータとしてもよい。
2)低速大トルクの特性となるのでメカニカルな減速体を使用しないダイレクトドライブに適した回転電機となる。
3)コイルを外部に露出可能な構造なので銅損に起因する温度上昇を押さえる効果が大きいモータとなる。
4)スロット内にコイルを入れる従来式と比べ、ヨークに集中巻きしてコイル占積率を大きく出来るのでコイル量を増して、回転子径大効果に加えて大トルク化が可能。
5)コイルヨークに圧粉鉄心を使用すれば本構造の長所を更に向上できる。
以下図面によって説明する。
図1は本発明の1例の回転軸を含む正面断面図である。1は固定子主極アームでありその内周部に複数の小歯を有しており、1は単に固定子アームと呼ぶが、合計2Ns個を略均等に360度にわたり同心的に配置してある。後述する図8にその回転子軸方向から見た固定子アーム1の図をNs=2の場合で示した。2は1をその両側面で鳥かご的円筒状に連結するエンドリング的な中空磁性体円板である。3は回転子の側面に設けた磁性体ヨークであり、絶縁体6を介してコイル4、5が巻かれ、2を介して1と接し、4,5に電流を流したとき、4,5の反回転子軸側がお互いに異極性となるようにしてある。9、10は磁性体回転子であり、その外周に磁歯Nを有しており、回転子9,10の2個でお互いに歯ピッチの1/2 ずれた位置で軸方向に磁化した永久磁石11を回転軸12を介して挟持したハイブリッド型回転子を構成している。13はボールベアリング等の軸受けである。回転子9,10の外周で、エアギャップを介して対向した各々磁歯を有した2Ns個の軸方向に伸びた上述した固定子アーム1が配置され、その内1個おきのNs個の該アームは磁性体中空板2を介して一方の回転子9側端面側に配したコイルが巻かれたヨーク3と磁気的に結合している。残りのNs個の固定子アームはもう一方の回転子10側端面側に配したコイル7,8が巻かれたヨーク3と同じヨーク3´をヨーク3とは電気角で90度に配置したヨークと磁気的に結合して固定子が形成される。
図2は図1の軸方向でヨーク3のほぼ中央部で切断して軸方向から見た図であり固定子構造を説明するために回転子の図示はは省略してある。Ns=2の場合の2相式回転電機の図である。コイル4と5で1相分を形成し、コイル7と8で2相分を形成する。Ns=2は1相分固定子アームも2個であり、この場合は電気角と機械角が同じとなるのでヨーク3とヨーク3´は機械角でも90度の位置になる。もしNsが4であれば図示は省略してあるが、ヨーク3及び3´は90度ごとに4個の突出ヨーク部に4個のコイルが巻かれ、お互いに電気角で90度従って機械角で45度配置の計8個の固定子アームによる2相式回転電機なる。この場合は図1に示す回転子でラジアル方向不平行電磁力の発生しないものとなる。合計2Ns個のアームは珪素硬軟の積層で形成し固定子アーム1同士を連結するのに2なる磁性体中空円板でそれらの両端部あるいは所定の場所で連結四手もよい。両端部と中央部で合計3枚の2なる磁性体中空円板で連結固定してもよい。尚合計2Ns個のアーム1の1個おきのNs個のアームはコイルヨーク3から一体的に形成して直角に回転子軸方向に突き出したものでもよい。そして残りのNs個のアームは3´から軸方向に突き出したものでもよい。これらは焼結鉄芯や鉄粉を樹脂で絶縁して固めた圧粉鉄芯でも製作できる。
3相式とする場合は、ヨーク3及び3´を機械角で120度ごとに3個の突出ヨーク部を設けそれぞれ1個でヨーク3及び3´はそれぞれ計3個のコイルが巻かれ、お互いに機械角で60度配置とすればNs=3で合計6個の固定子アームによる3相式回転電機となる。これらは回転子側面に配置したコイル軸心方向が回転子軸方向と直交している特徴がある。コイル軸心方向とはコイルに電流を流したときコイル心から発生する磁束の方向を意味する。以上は請求項1、3、手段1、3に対応する。
図1、2では固定子アーム1を珪素鋼鈑の積層で形成したり、あるは圧粉鉄心等でアーム数合計2Ns個をヨーク3及び3´とは別体に独立で形成する場合には、2なる磁性体中空環状板で合計2Ns個のアーム1を均等に円周方向に配置しその両端部で固着して固定子アーム1と磁性体中空環状板2で鳥かご状円筒体を形成する。そしてその後に2に3及び3´と磁気的に結合すればよい。この場合は各アームに対抗する磁性体中空環状板2のほぼ中間部は穴や細首部を設けて磁気的に飽和を起こさせて磁気絶縁的にあるいは磁気抵抗を高くした形状とすることが望ましい。図2の2に示した4個の穴はそのためのものである。一般的に述べれば磁性体中空円板は略均等に2Ns個所の磁気抵抗を大きくするための穴あるいは細首部を有したものが望ましい。
これは請求項2、手段2あるいは請求項6、手段6等に対応する。
図3は別の本発明の説明図であり、図1図2の場合と回転子及び固定子アーム1、磁性体環状板2は同じものであるが回転子側面に配置した絶縁体16に巻かれたコイル15、17、18,19のコイル軸芯方向が回転子軸方向と平行になるように配置したものである。従って固定子アーム1に磁気的に連結する回転子両側面に配置したヨーク14と14´は同じものであるが、Ns=2の場合は、ヨーク14と14´はお互いに90度回転した位置関係に配置されている。図4は図3で回転子及び軸受けをを除いて回転軸方向から見た図であり主にヨーク14と14´の位置関係を示す図である。図3で軸、回転子、軸受けは図1図2と同じ番号が付されている。ヨーク14と14´は圧粉鉄芯で形成することが出来る。またコイル15等を直接巻くのでなく挿入する場合はヨーク14、14´は適宜分割すればよい。ヨーク14と14´は図3に示すように固定子アーム1、磁性体環状板2の内径に勘合してもよく、こうすれば回転子とのエアギャップの確保が容易になる。これらは請求項4、手段4に対応する。
図5は更に別の本発明の説明図である。回転子や軸受け及び固定子アーム1、磁性体環状板2は図1から図4に示したものと同じものであるので同じ部品番号としてある。図5の特徴は回転子両側面に配置したコイル23,24は完全環状コイルであり、各々1個であり、コイル軸心は回転子軸方向と同心に配置され、2相方式に限定されるものである。コイルのヨーク21と22は同じものであるがNs=2の場合は、図5に示すようにお互いに90度回転させた位置に配置している。図6は環状コイル23,24及び回転子の図示は省略して固定子とヨーク21と22の位置関係を示したものである。本方式はコイル数が前述の本発明に比べて2個と少ないことと、この方式もコイルが一部露出させることが出来るので温度上昇を低く出来る。以上は請求項5、手段5に対応する。また図1から6で、コイルヨーク部は軸受け外周部を保持しながら回転子軸が少なくとも一方が貫通している特徴がある。これらは請求項8、手段8に対応している。
図7は本発明の特に2相式でNs=2の場合等に望ましい回転子構造を示した図である。本回転子は外周に均等にN個の磁歯を有した磁性体よりなる回転子25,26の2個でお互いに歯ピッチの1/2 ずれた位置で軸12の方向に磁化した永久磁石29を回転軸12を介して挟持したハイブリッド型回転子であるがこれを単位回転子として、同じ単位回転子を回転子27,28及び永久磁石30で構成して、これら2組の単位回転子を同軸で連結し、隣接する回転子26,27はお互いに歯位置及び磁化極性を同じくしたハイブリッド型回転子を有したものである。従って27と28も歯位置はお互いに1/2ピッチずれており25と28の歯位置は同じ位置となる。図7では25、28がN極性、26,27がS極性としてある。図8は図7で28あるいは25の回転子と対向する小歯を有した固定子の位置関係を軸方向に見て、26、27の歯の図示を省略した図であり、回転子歯数Nr=15、Ns=2の場合に対応したものである。2相式ステッピングモータとすればステップ角は電気角90度をNで割ればその値が得られ、6度となる。固定子1と回転子28の磁歯のピッチは同一かあるいはコギングトルクを減少させるためにわずかにそのピッチを異ならせる場合もある。図1等での固定子1と回転子9の磁歯の関係も図8で示したものと同じである。
Ns=2の場合、4個の1が90度均等配置とした場合は後述する(9)式でn=4を代入することでNs=15が得られる。図8の1は珪素鋼鈑の積層でも、圧粉鉄心でもよい。
図9は磁性体環状板の一例を示したものであり、図8に示した4個の固定子アーム1をそれらの両端面で固着固定させる役割をもつものである。このとき2に示した4個の穴は図8の4個の1のほぼ中間に来るようにする。2の穴は細首としてもよく、図8の4個の1間での磁束の移動を極力少なくするためのものである。図8の4個の1の内径と2の中空内径は同じとして2の内部に1に対応する磁歯を持たせてもよい。これらは請求項7、手段7に対応する。図7、図8で回転子から固定子への鎖交磁束の磁路を説明すれば、N極28から出た磁束はエアギャップを通過して図8の上部位置の歯の対向している固定子1に入り回転子側面のヨークを通過してヨークに巻かれたコイルと鎖交して図8の真下で回転子28とは歯が対向してない固定子1に到達する。この場合、図示は省略しているが回転子28と27はお互いに歯ピッチの1/2ずれているのでS極回転子27の歯と図8の真下の固定子1は歯が対向している。そのためN極28から出た磁束はS極27に入り1相分の閉磁路を形成することになる。これは図1等でも同じである。図7では更にN極回転子25とS極回転子26でも同じ磁路を形成する。このとき、図8の真上の1はコイルの通電でS極に、真下の1はN極に磁化されて1相が励磁されている。1相コイル電流が切れて2相コイルに電流が切り替わると図8の真横の左右の1がお互いに異極性に磁化されて回転子28の歯ピッチの1/4ピッチのステップ角で回転する。
本構造の2相で2Ns=4(Ns=2)である4主極構造と後述する従来方式の8主極固定子に同一回転子を組み合わせた場合のトルクを前述した文献で説明したが再度個々で説明する。
T1=N NiΦ
(1)
1相分トルクは(5)式で表される。Nは回転子歯数、Nはコイル巻き数、iは電流、
Φは回転子からの永久磁石の磁束のコイルとの鎖交磁束である。
両者同一線径で同一トータル巻数NTとする。また回転子から出るトータル磁束量は両者の
固定子の歯数が例えば48(8主極は8×6=48、4主極では4×12=48)と等し
いとした場合は両者の固定子鉄心の磁気抵抗差を無視し同じ値のΦTと近似できるので8
主極機、4主極機の各1主極の巻数、磁束を各々N8 、N4、Φ8、Φ4として、次式
が成立する。

Φ8=ΦT/8
(2)
Φ4=ΦT/4
(3)
N8=NT/8
(4)
N2=NT/4
(5)

(1)〜(5)式より、8主極 4主極機のトルク、T8、T4は各々以下となる。

T8=2*4(NT/8)Ni(ΦT/8)
=NTiΦT/8
(6)
T2=2*2(NT/4)Ni(ΦT/4)
=NTiΦT/4
(7)

(6)、(7)より、4主極機は従来の8主極機のモータより約2倍のトルクが出せるこ
とになる。
この4主極の場合の望ましい回転子歯数Nは以下の式から誘導される。

90/N=(−/+){(360/4)−360n/N} (8)

但しnは1以上の整数。
(8)式の左辺、及び右辺は本構成のステップ角を表すしこれを整理すると(9)式が得
られる。

N=4n±1
(9)

Nは,2相4主極対称構造の望ましい形態となる。
例えばn=19でN=75となり、あるいはn=31でN=125となり2相機では(90/N)度がステップ角となるので、それぞれ1.2度、0.72度のステップ角の対称形の固定子の回転電機が得られる。またn=11でN=45で2度ステップ角の対称形の固定子の回転電機が得られる。N=45で2度ステップ角の場合は回転子径を14.33mmとすれば歯幅と歯溝幅を1:1の歯幅比50%とすれば、回転子歯幅が約0.5mmとなり標準の0.5mm厚みの珪素鋼鈑が使用でき、本発明の構造では固定子外径を20mmも可能であるので、モータサイズ20mmでステップ角2度の小形高分解能品が得られる。0.35mm厚みの準標準珪素鋼鈑を使用すれば歯幅比が35%と理想比に近い値となり、更に高性能な小形高分解能品が得られる。これは業界で実用できる最も小形で高分解能な仕様となる。
またこの場合は固定子アーム1は90度均等配置となるので配置精度確保が容易で製作も容易となる。望ましい形態ではないが、N=50は(9)式を満足してないため固定子は非対称形状となり、ステップ角1.8度の2相ステッピングモータとなる。
図10は従来の2相ハイブリッド式ステッツピングモータの回転軸に垂直な断面図を示したものである。31は回転子であり50個の歯を有した例である。その後ろ側に永久磁石がありさらに同じ回転子31が歯ピッチの1/2ずらして配置されている。32は固定子鉄心で不平衡電磁力を無くすために8主極(8巻線極)構造となっている。このため前述したように4主極に対しトルクが同一回転子では約半分となる。しかし4主極構造にするとラジアル方向の不平衡電磁力が発生して振動騒音の原因となる。そこでトルクの大きな4主極構造でラジアル方向の不平衡電磁力が発生しないために前述した図7の回転子を用いることが望ましいことになる。4主極構造でラジアル方向の不平衡電磁力が発生しない理由は前述の特許文献に述べられているのでその詳細説明は省略するが、図7、図8を参照して、1相励磁状態で回転子25,28は上方固定子アーム1に吸引され、回転子26,27は下方固定子アーム1に吸引されるので軸12に作用する上下方向の力もモーメント力もキャンセルされることになる。
またハイブリッド型ステッピングモータのステップ角度θは次式で与えられる。

θ=180°/PN (10)

但しPは相数。
2相式で回転子歯数Nが図10の50の場合は(10)式で、P=2、 従ってステップ角度は1.8°となる。(10)式でステップ角度を小さくし高分解能とするにはPまたはNを多くすればよい。しかし相数を2相から5相等にすれば駆動回路が高価となる。また回転子端数を多くすればモータサイズが限られている場合は回転子コアをプレス打ち抜きするとき、歯幅が珪素鋼鈑厚みより小さくなるとプレス抜きが困難となる。図10の構造では回転子の外周に固定子歯が配置されその外にコイルが配置されるのでモータ径に対し回転子径はかなり小さくなり、従って回転子歯数を多くするにはプレス打ち抜き等で問題が出る。
そこでアウターロータ化して回転子径を大きくすればよいが、アウターロータのため構造が複雑になり高価となり温度上昇もコイルが回転子内部に来るため高いという問題が起きる。これらをインナーロータ式で解決できるのが本発明の長所であり効果である。インナーロータタイプで本構造は最も回転子径を大きくできる構成である。
また一般にモータ発生トルクは時式で与えられる。

T=kDL (11)
ここに、Dは回転子外径、Lは回転子有効長、kは定数である。

これより本発明品はインナーロータではDが大きくまたその効果が自乗で効くので大トルク化に有利となる。
本発明による回転電機はインナーロータ式で高トルク、高分解能となるのでOA機器である複写機やプリンターあるいは小形モータとしてロボットの指駆動に適したものとなり、工業的に大きな寄与が期待される。その他、医療機器、FA機器、遊戯機械、住宅設備機器への応用も大いに期待される。
本発明の回転電機の図 図1の側面断面図 本発明の別の方式図 図3の側面断面図 別の本発明の方式図 図5の側面断面図 別の本発明の固定子と回転子の図 図7の側面断面図 磁性体環状板の図 従来技術の固定子と回転子の図
符号の説明
1: 固定子主極アーム、
2: 磁性体環状板、
3、3´、14,14´、21,22: ヨーク、
4,6,7,8、15,17,18,19、23,24: コイル
9,10、25,26,27,28、31: 回転子、
11、29,30:永久磁石、
12: 回転子軸、
13: 軸受け、
32: 固定子

Claims (8)

  1. 外周に均等にN個の磁歯を有した磁性体よりなる回転子を2個でお互いに歯ピッチの1/2 ずれた位置で軸方向に磁化した永久磁石を回転軸を介して挟持したハイブリッド型回転子と、その外周で、エアギャップを介して対向した各々磁歯を有した2Ns個の軸方向に伸びた固定子アームの内1個おきのNs個の該アームは一方の回転子端面側に配したコイルが巻かれたヨークと磁気的に結合し、残りのNs個の固定子アームはもう一方の回転子端面側に配した巻き線が巻かれたヨークと磁気的に結合して形成した固定子を有したことを特徴とした永久磁石式回転電機。
  2. 請求項1において、2Ns個の固定子アームはその両端あるいは所定の個所で磁性体中空円板で連結されていることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  3. 請求項1及び2で、固定子コイル軸心方向が回転子軸方向と直交することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  4. 請求項1及び2で、固定子コイル軸心方向が回転子軸方向と平行することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  5. 外周に均等にN個の磁歯を有した磁性体よりなる回転子を2個でお互いに歯ピッチの1/2 づれた位置で軸方向に磁化した永久磁石を回転軸を介して挟持したハイブリッド型回転子と、その外周で、エアギャップを介して対向した各々磁歯を有した2Ns個の軸方向に伸びた固定子アームの両端あるいは所定の個所で磁性体中空円板で連結され、内1個おきのNs個の該固定子アーム部は一方の回転子端面側に配した回転子軸と同心位置にコイル軸心を有したヨークと磁気的に結合し、残りのNs個の固定子アーム部はもう一方の回転子端面側に配した回転子軸と同心位置にコイル軸心を有したヨークと磁気的に結合して形成した固定子を有したことを特徴とした永久磁石式回転電機。
  6. 請求項2及び5において、該磁性体中空円板は略均等に2Ns個所の磁気抵抗を大きくするための穴あるいは細首部を有したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  7. 請求項1から6において、外周に均等にN個の磁歯を有した磁性体よりなる回転子を2個でお互いに歯ピッチの1/2 づれた位置で軸方向に磁化した永久磁石を回転軸を介して挟持したハイブリッド型回転子を単位回転子として、同じ単位回転子をもう1個同軸で連結し、隣接する回転子はお互いに歯位置及び磁化極性を同じくしたハイブリッド型回転子を有したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  8. 請求項1から7において、該コイルヨーク部は軸受け外周部を保持しながら回転子軸が少なくとも一方が貫通したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111756211A (zh) * 2019-03-28 2020-10-09 Ghsp公司 利用轴向线圈调节转子磁场的混合式步进马达

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