JP2007311725A - 太陽電池用光応答電極の製造方法、太陽電池用光応答電極及びそれを用いた有機高分子太陽電池。 - Google Patents
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Abstract
【課題】光電変換性能を向上可能な太陽電池用光応答電極の製造方法、太陽電池用光応答電極及びそれを用いた有機高分子太陽電池の提供。
【解決手段】光電荷分離分子と導電性高分子モノマーと支持電解質とを含む溶液20中に、複合膜を形成する面である透明電極膜3が鉛直方向下向きとなるように導電性基板1を配置した状態で溶液20を撹拌しながら電解重合を行う。
【選択図】図2
【解決手段】光電荷分離分子と導電性高分子モノマーと支持電解質とを含む溶液20中に、複合膜を形成する面である透明電極膜3が鉛直方向下向きとなるように導電性基板1を配置した状態で溶液20を撹拌しながら電解重合を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、太陽電池用光応答電極の製造方法、太陽電池用光応答電極及びそれを用いた有機高分子太陽電池に関する。
電解重合法を用いて作製される安価な有機高分子太陽電池用電極としては、これまでにポリチオフェン/ポルフィリン化合物電極の作製が試みられており注目されている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照。)。
有機高分子太陽電池の構造は、光電荷分離分子−導電性高分子複合膜と対極との間に電解質が充填された構造を有している。光電荷分離分子−導電性高分子複合膜は、ポリチオフェンのモノマーとなる物質(チオフェン、チオフェン多量体など)と光電荷分離分子(ポルフィリン化合物など)の混合溶液(支持電解質を含む)中に導電性ガラス基板を浸漬、電位印加することにより作製される。一方、対極は白金などの金属板などから構成されている。電解液にはヨウ素イオンなどの酸化還元対が溶解している。
この有機高分子太陽電池にガラス基板を通して光が入射すると、光電荷分離分子が励起され、この分子が電解液中の酸化還元対を還元する。この酸化還元対は酸化されることで電子を対極に渡し、回路中に電子が供給されることになる。回路からの電子は光応答電極にて導電性ガラスから導電性高分子へ流れ、これが酸化伏態の光電荷分離分子を還元する。以上の反応が繰り返されることによって電流が生じる。
特開平6−252379号公報
T.Akiyama, et al. IPS-14 Book of Abstracts(2002), W5-P-28.
従来、光電荷分離分子−導電性高分子複合膜は、混合溶液中に導電性ガラス基板を浸漬して電位印加することにより作製していた。しかし導電性ガラス基板の混合溶液中での配置方法および電位印加方法と有機高分子太陽電池の光電変換性能の相関に関しては殆ど調査されていない。この為、従来の有機高分子太陽電池の光電変換性能は極めて低い。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、光電変換性能を向上可能な太陽電池用光応答電極の製造方法、太陽電池用光応答電極及びそれを用いた有機高分子太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、光電荷分離分子−導電性高分子複合膜作製時における導電性基板の配置方法および電位印加方法に関して鋭意研究を重ねた結果、有機高分子太陽電池の光電変換性能を向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
<1> 導電性基板上に光電荷分離分子−導電性高分子複合膜を電解重合法により形成する工程を有する太陽電池用光応答電極の製造方法であって、前記電解重合法が、光電荷分離分子と導電性高分子モノマーと支持電解質とを含む溶液中に、前記複合膜を形成する面が鉛直方向下向きとなるように前記導電性基板を配置した状態で前記溶液を撹拌しながら電解重合を行うものである太陽電池用光応答電極の製造方法である。
<1> 導電性基板上に光電荷分離分子−導電性高分子複合膜を電解重合法により形成する工程を有する太陽電池用光応答電極の製造方法であって、前記電解重合法が、光電荷分離分子と導電性高分子モノマーと支持電解質とを含む溶液中に、前記複合膜を形成する面が鉛直方向下向きとなるように前記導電性基板を配置した状態で前記溶液を撹拌しながら電解重合を行うものである太陽電池用光応答電極の製造方法である。
<2> 前記導電性基板を前記溶液の液面に対して水平に配置した<1>に記載の太陽電池用光応答電極の製造方法である。
<3> 前記電解重合を定電圧法により行う<1>又は<2>に記載の太陽電池用光応答電極の製造方法である。
<4> <1>乃至<3>のいずれか1つに記載の太陽電池用光応答電極の製造方法で製造された太陽電池用光応答電極である。
<5> <4>に記載の太陽電池用光応答電極を用いた有機高分子太陽電池である。
本発明によれば、光電変換性能を向上可能な太陽電池用光応答電極の製造方法、太陽電池用光応答電極及びそれを用いた有機高分子太陽電池を提供することができる。
以下、本発明の太陽電池用光応答電極の製造方法、太陽電池用光応答電極及びそれを用いた有機高分子太陽電池について説明する。
本発明の有機高分子太陽電池は、本発明の太陽電池用光応答電極を用いたものであれば特に限定されるものではない。図1は、本発明の有機高分子太陽電池の一実施形態を示す断面図である。
本実施形態に係る有機高分子太陽電池では、導電性基板1及びその一方面上に形成された光電荷分離分子−導電性高分子複合膜(複合膜)2からなる太陽電池用光応答電極10と、対極CEとが、電荷移動層Eを挟んで複合膜2が電荷移動層Eと隣接するように対向した構成を有する。また、複合膜2及び電荷移動層Eからなる部分の側面を覆うように封止材層Sを設けることによって、電荷移動層Eを構成する電解液が外部に漏出することを防止している。
太陽電池用光応答電極10の導電性基板1は、基板4及びその一方面上に形成された透明導電膜3からなり、この透明導電膜3に隣接して複合膜2が形成されている。この複合膜2に導電性基板1を透過した光が到達したときに、光電荷分離分子−導電性高分子複合膜に含まれる色素が励起されて光電流が流れる。導電性基板1は、基板4及びその一方面上に形成された透明導電膜3からなるものであってもよいし、金属基板を用いる場合は該金属基板自体を導電性基板1として用いることもできる。
基板4に用いられる材料は特に制限されず、各種透明材料又は不透明材料が使用可能であるが、ガラスを用いることが好ましい。
また、透明導電膜3に用いられる材料に関しても特に制限はないが、アンチモンドープ酸化スズ(SnO2−Sb)、フッ素ドープ酸化スズ(SnO2−F)、スズドープ酸化インジウム(ln2O3−Sn)等に代表される、酸化スズや酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした透明電極を用いることが好ましい。
基板4上に透明導電膜3を形成する方法としては、透明導電膜3を構成する成分の真空蒸着、スパッタリング、CVD及びゾルゲル法によるコーティング等の方法が使用可能である。
複合膜2(光電荷分離分子−導電性高分子複合膜)を構成する材料は、光電荷分離分子部位と導電性高分子部位とに分けて考えられる。光電荷分離分子は、光励起作用を有する有機物質であれば特に制限されず、例えば、ポルフィリン化合物、フタロシアニン化合物、ビピリジン−金属錯体、クマリン化合物、メロシアニン化合物、アントラキノン化合物、キサンテン化合物、フラーレン化合物などが挙げられる。
導電性高分子は、導電性を有する有機高分子化合物であれば特に制限はないが、例えば、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアニリンなどが挙げられる。複合膜2は、後述する本発明の太陽電池用光応答電極の製造方法により形成される。
対極CEは、電荷移動層E中の還元状態の酸化還元対を酸化する触媒作用の高い電極、すなわち酸化還元対との交換電流密度が高い電極であれば特に制限はなく、白金、ニッケル、ステンレスなどのような金属電極、グラファイトのような炭素電極、白金微粒子を担特した各種透明導電性電極、エオシンY等の天然色素やルテニウム錯体色素などを酸化亜鉛や酸化チタンなどに担持したn型半導体電極などが挙げられる。
電荷移動層Eを構成する電解液は、溶媒と溶質とを含有してなる。溶媒としては、溶質成分を溶解できる化合物であれば特に制限はないが、特に、メトキシプロピオニトリルやアセトニトリルのようなニトリル化合物、γ−ブチロラクトンやバレロラクトンのようなラクトン化合物、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネートのようなカーボネート化合物、水など、比誘電率が高く、且つ粘度が低い溶媒が好ましい。
溶質としては、光電荷分離分子と電子の受け渡しを行える酸化還元対が、単独で、あるいは複数種用いられ、また、このような性質を持つ物質であれば特に制限はない。酸化還元反応に必要な物質(酸化還元対)としては、例えば、メチルビオロゲンなどのビオロゲン化合物、ヨウ素、臭素、塩素などのハロゲン、ヨウ化リチウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウムのようなハロゲン化物などが挙げられる。なお、この電解液の代わりに、電解液にさらに高分子あるいは低分子のゲル化剤を添加して得たゲル電解質を用いても、本発明を妨げる要因は存在しないという理由から、問題ない。
封止材層Sとしては、電解質成分ができる限り漏出しないように封止できるものであればよく、特に制限されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エチレン/メタクリル酸共重合体、表面処理ポリエチレンからなる熱可塑性樹脂などを用いることができる。
なお、本発明の有機高分子太陽電池は前述した実施形態に限定されるものではない。対極CEは太陽電池用光応答電極10とショートしておらず、かつ集電可能な位置に配置してあれば問題なく、例えば、電荷移動層Eとして電解質を含侵させた多孔質体等のセパレータ(絶縁層)を用い、複合膜2と対極CEとが該セパレータに当接するように太陽電池用光応答電極10と対極CEとを配置するようにしてもよい。セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等を用いることができる。
複合膜2は、本発明の太陽電池用光応答電極の製造方法により形成することができる。本発明の太陽電池用光応答電極の製造方法は、導電性基板上に光電荷分離分子−導電性高分子複合膜を電解重合法により形成する工程を有し、前記電解重合法が、光電荷分離分子と導電性高分子モノマーと支持電解質とを含む溶液中に、前記複合膜を形成する面が鉛直方向下向きとなるように前記導電性基板を配置した状態で前記溶液を撹拌しながら電解重合を行うものである。
電解重合用溶液中に含まれる光電荷分離分子及び導電性高分子モノマーの具体例は上述の通りである。
電解重合用溶液中に含まれる光電荷分離分子及び導電性高分子モノマーの具体例は上述の通りである。
本発明の太陽電池用光応答電極の製造方法を、図面を用いて説明する。図2は、本発明に係る電解重合法を説明するための図である。光電荷分離分子と導電性高分子モノマーと支持電解質とを含む溶液(電解重合用溶液)20を満たした反応容器22内に、複合膜2を形成する面である透明電極膜3を鉛直方向下向きとなるように導電性基板1が配置されている。反応容器22の側腕口23には、参照極である銀電極24と対極である白金電極26とが設置され、各々図2に示すようにして直流電源28に接続されている。また、導電性基板1の透明電極膜3も図2に示すようにして直流電源28に接続されており、透明電極膜3が作用極として機能する。透明電極膜3と白金電極26との間に印加される印加電圧は電圧計30により測定される。
反応容器22内には電解重合用溶液20を撹拌可能なように撹拌子32が配置される。電解重合を行う際には、撹拌子32を不図示のマグネティックスターラーで回転させて電解重合用溶液20を撹拌する。撹拌子32による撹拌速度は、1〜5000rpmが好ましく、100〜500rpmが更に好ましい。
複合膜2を形成する面である透明電極膜3を鉛直方向下向きとなるように導電性基板1を電解重合用溶液中に配置した状態で電解重合用溶液20を撹拌しながら電解重合を行うことにより、緻密なネットワーク構造を有する光電荷分離分子−導電性高分子複合膜を形成することができる。これにより複合膜2の表面積が大きくなり、本発明の有機高分子太陽電池の発電効率を向上させることができる。
導電性基板1は、電解重合用溶液20中に電解重合用溶液20の液面に対して水平に配置してもよい。これにより、更に緻密なネットワーク構造を有する光電荷分離分子−導電性高分子複合膜を形成することができる。
本発明に係る電解重合法において、電圧の印加方法は特に限定されるものではなく電圧掃引法であっても定電圧印加法であってもよいが、複合膜2を構成する光電荷分離分子と導電性高分子とを複合膜2の厚み方向により均一に分散できることから定電圧印加法を用いることが好ましい。電圧掃引法又は定電圧印加法における印加電圧及び印加時間、電圧掃引法を用いる場合の電位掃引速度は、要求される複合膜の厚さ、光電荷分離分子及び導電性高分子モノマーの種類、濃度等に鑑みて適宜選択される。
電解重合用溶液20に含まれる支持電解質の具体例としては、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロリン酸(TBAPF6)等が挙げられる。用いられる支持電解質の種類及び濃度は、光電荷分離分子及び導電性高分子モノマーの種類、濃度等に鑑みて適宜選択される。
電解重合用溶液20に用いられる溶媒は、光電荷分離分子、導電性高分子モノマー及び支持電解質に対して良溶媒であれば特に限定されるものではないが、例えば、ジクロロメタン等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
ジクロロメタン中に、ビチオフェンが1.50mmol/lとなるように、テトラチエニルポルフィリンが0.25mmol/lとなるように溶解し、さらにテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロリン酸(TBAPF6)が0.1mol/1となるように溶解して電解重合用溶液を調製した。この電解重合用溶液を図2に示すような側腕口を有する反応容器に満たした。電線によって外部から通電可能な導電性ガラス基板を、光電荷分離分子−導電性高分子複合膜が形成される面を鉛直方向下向き、且つ電解重合用溶液の液面に対して水平になるように電解重合用溶液中に配置した。導電性ガラス基板としては、ガラス基板上に透明導電性電極(作用極)の形成された3×3cm、厚さ1mmの基板を用いた。本実施例においては透明導電性電極の形成された面が鉛直方向下向きになるように配置した。また、対極として白金電極を、参照電極として銀電極を図2のように配置した。撹拌子を回転させて電解重合用溶液を撹拌しながらサイクリックボルタンメトリーによってこの導電性ガラス基板の電位を自然電位から+2Vまで10mV/sの速さで昇圧し、2Vに到速した時点で30秒間電位を保持し、その後直ちに同じ速度で0Vまで降圧する(電位掃引法)ことによって電解重合を行い、光電荷分離分子−導電性高分子複合膜を形成した。この基板をアセトンによって洗浄し、乾燥することにより太陽電池用光応答電極1を得た。
ジクロロメタン中に、ビチオフェンが1.50mmol/lとなるように、テトラチエニルポルフィリンが0.25mmol/lとなるように溶解し、さらにテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロリン酸(TBAPF6)が0.1mol/1となるように溶解して電解重合用溶液を調製した。この電解重合用溶液を図2に示すような側腕口を有する反応容器に満たした。電線によって外部から通電可能な導電性ガラス基板を、光電荷分離分子−導電性高分子複合膜が形成される面を鉛直方向下向き、且つ電解重合用溶液の液面に対して水平になるように電解重合用溶液中に配置した。導電性ガラス基板としては、ガラス基板上に透明導電性電極(作用極)の形成された3×3cm、厚さ1mmの基板を用いた。本実施例においては透明導電性電極の形成された面が鉛直方向下向きになるように配置した。また、対極として白金電極を、参照電極として銀電極を図2のように配置した。撹拌子を回転させて電解重合用溶液を撹拌しながらサイクリックボルタンメトリーによってこの導電性ガラス基板の電位を自然電位から+2Vまで10mV/sの速さで昇圧し、2Vに到速した時点で30秒間電位を保持し、その後直ちに同じ速度で0Vまで降圧する(電位掃引法)ことによって電解重合を行い、光電荷分離分子−導電性高分子複合膜を形成した。この基板をアセトンによって洗浄し、乾燥することにより太陽電池用光応答電極1を得た。
メトキシプロピオニトリル中に、ヨウ化リチウム0.5mol/lとヨウ素0.05mol/lと5質量%の水とを溶解させたものを電解液(電荷移動層)として用い、白金蒸着基板を対極とし、封止材としてアイオノマー樹脂を用いて図1に示す有機高分子太陽電池1を作製した。この場合の電荷移動層の厚みは100μmとした。
[比較例1]
導電性ガラス基板の光電荷分離分子−導電性高分子複合膜が形成される面を電解重合用溶液の液面に対して垂直に設置した以外は実施例1と同様にして太陽電池用光応答電極2及び有機高分子太陽電池2を得た。
導電性ガラス基板の光電荷分離分子−導電性高分子複合膜が形成される面を電解重合用溶液の液面に対して垂直に設置した以外は実施例1と同様にして太陽電池用光応答電極2及び有機高分子太陽電池2を得た。
有機高分子太陽電池1及び2に対して太陽電池用光応答電極側から単色光を照射し、分光感度測定装置を用いて外部量子効率(IPCE)を測定した。得られた結果を図3に示す。この結果から、有機高分子太陽電池1(IPCE=16%)は、有機高分子太陽電池2(IPCE=3%)と比較して、非常に高い外部量子効率を示すことが明らかとなった。
図4及び図5は、それぞれ太陽電池用光応答電極2及び1の光電荷分離分子−導電性高分子複合膜のSEM観察像を示す。太陽電池用光応答電極2の複合膜は結晶化が進み凝集構造となっているのに対し、太陽電池用光応答電極1の複合膜は、ネットワーク構造が形成されていることが明らかとなった。この結果より、有機高分子太陽電池1の外部量子効率が高い理由は、ネットワーク構造により比表面積が大きくなり光吸収量が大きくなった為であると考えられる。
[実施例2]
電位掃引法に代えて電解重合開始から2Vの電位を導電性ガラス基板に10分間印加し、その後直ちに0Vの定電圧を10分間印加することにより電解重合を行った以外は実施例1と同様にして太陽電池用光応答電極3及び有機高分子太陽電池3を得た。
電位掃引法に代えて電解重合開始から2Vの電位を導電性ガラス基板に10分間印加し、その後直ちに0Vの定電圧を10分間印加することにより電解重合を行った以外は実施例1と同様にして太陽電池用光応答電極3及び有機高分子太陽電池3を得た。
実施例1と同様にして有機高分子太陽電池3の外部量子効率を測定した。得られた結果を図3に示す。この結果から、有機高分子太陽電池3(IPCE=22%)は、有機高分子太陽電池1(IPCE=16%)と比較して、高い外部量子効率を示すことが明らかとなった。
図6は、太陽電池用光応答電極3の光電荷分離分子−導電性高分子複合膜のSEM観察像を示す。太陽電池用光応答電極3の複合膜は、膜内部までネットワーク構造が形成されていることが明らかとなった。この結果より、有機高分子太陽電池3の外部量子効率が高い理由は、ネットワーク構造により比表面積が大きくなった結果、光吸収量が大きくなり、且つ電解液が複合膜内部まで均一に浸透することができるためであると考えられる。
1 導電性基板
2 複合膜
3 透明導電膜
4 基板
10 太陽電池用光応答電極
20 電解重合用溶液
22 反応容器
23 側腕口
24 銀電極(参照極)
26 白金電極(対極)
28 直流電源
30 電圧計
32 撹拌子
CE 対極
E 電荷移動層
S 封止材層
2 複合膜
3 透明導電膜
4 基板
10 太陽電池用光応答電極
20 電解重合用溶液
22 反応容器
23 側腕口
24 銀電極(参照極)
26 白金電極(対極)
28 直流電源
30 電圧計
32 撹拌子
CE 対極
E 電荷移動層
S 封止材層
Claims (5)
- 導電性基板上に光電荷分離分子−導電性高分子複合膜を電解重合法により形成する工程を有する太陽電池用光応答電極の製造方法であって、
前記電解重合法が、光電荷分離分子と導電性高分子モノマーと支持電解質とを含む溶液中に、前記複合膜を形成する面が鉛直方向下向きとなるように前記導電性基板を配置した状態で前記溶液を撹拌しながら電解重合を行うものである太陽電池用光応答電極の製造方法。 - 前記導電性基板を前記溶液の液面に対して水平に配置した請求項1に記載の太陽電池用光応答電極の製造方法。
- 前記電解重合を定電圧法により行う請求項1又は2に記載の太陽電池用光応答電極の製造方法。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の太陽電池用光応答電極の製造方法で製造された太陽電池用光応答電極。
- 請求項4に記載の太陽電池用光応答電極を用いた有機高分子太陽電池。
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