JP2007310818A - バーチャルバンクシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 バーチャル管理者口座記憶部2と、複数のバーチャルユーザー口座記憶部3a,3b,3cと、これら各口座記憶部と接続し、各口座記憶部間の金額データの流れを管理するとともに、実金融機関Kの管理コンピュータ11に接続した処理部1とを備え、バーチャルの口座記憶部間での金額データの流れと実口座間での金銭の流れとを対応させるとともに、取引IDで特定されたバーチャルの口座記憶部の金銭データを出力するようにして、取引の当事者が自身の取引に関する金額データの流れを直接確認できるようにした。
【選択図】 図1
Description
例えば、代金後払いのシステムでは、販売業者から見たとき、商品を送ったのに代金を回収できないといった不安が常につきまとう。これに対して、販売業者は、回収不能を予め考慮した上で、商品の代金を高めに設定するなどの対策を立てているのが実情である。
反対に、代金先払いのシステムでは、商品の購入者側から見たとき、代金を支払ったのに、商品が送られてこないのではないかといった不安を感じることが多い。
いずれにしても、商品を受け取る者あるいは代金を回収する者のどちらかが、常に、不安を感じながら、取引をしているのが現状である。
なお、この発明に関する先行技術の調査は行なっていない。
一方、第三者である管理者を立てるシステムでは、管理者の信頼性さえ保てれば、取引の安全性は確保できるが、取引の迅速性は損なわれるといった問題が発生する。例えば、取引の当事者は、その管理者に、代金等を預かったかどうかいちいち問いただしたり、あるいは、送金するように指示を出したりしなければならないし、管理者自身も、取引の当事者の問い合わせ等にいちいち応えなければならず、その煩わしさとともに、迅速な取引ができなくなるといった問題が発生する。
この発明の目的は、商取引の安全性と迅速性とを満足させるバーチャルバンクシステムを提供することである。
しかも、取引の当事者がバーチャル管理者口座における金銭の入出金データを確認するためには、取引の当事者は、取引IDを特定して、バーチャルバンクシステムにアクセスするだけで足りることになる。したがって、従来のように、受け取りユーザーは、管理者が実際に金銭を預かっているかどうかを問い合わせたり、その問い合わせに応じて管理者が自分の口座を確認したりしなくてもよいので、取引の安全性はもちろん、その迅速性も損なわれることがない。
このように、この発明によれば、受け取りユーザー、送金ユーザーなどの取引の当事者が心配なく取引が実行できる安全性と、この安全性と相反する取引の迅速性とを同時に満足させることができる。
図1に示すバーチャルバンクシステムS1は、処理部1と、これに接続したバーチャル管理者口座記憶部2と、複数のバーチャルユーザー口座記憶部3a,3b,3c,・・・と、ユーザーデータ記憶部4とを備えている。また、処理部1には、実金融機関Kの管理コンピュータ11に接続し、処理部1と管理コンピュータ11間でデータの送受信を可能にしている。
さらに、処理部1には、取引の当事者であるユーザーAが使用する端末5aと、受け取りユーザーBが使用する端末5bとを接続可能にしているが、上記処理部1には、このシステムを利用する全てのユーザーが使用する端末を接続可能にしている。
今、商品の購入を希望した送金ユーザーAは、自身の端末5aからバーチャルバンクシステムS1の処理部1にアクセスし、取引を特定するための取引ID、振替先、振替金額を指定して、振替指令信号を処理部1に入力する。処理部1は、このような信号が入力されたとき、その送金ユーザーAのバーチャルユーザー口座記憶部3aから、上記振替金額に対応する金額データを取引IDとともにバーチャル管理者口座記憶部2へ移動させる。
さらに、処理部1は、送金ユーザーAまたは受け取りユーザーBから、取引IDを指定して閲覧要求信号が入力されたとき、上記バーチャル管理者口座記憶部2が、上記取引IDに対応付けて記憶している金額データを、送金ユーザーAまたは受け取りユーザーBに対して出力する。処理部1は、上記受け取りユーザーBに対し、バーチャル管理者口座記憶部2が記憶している金額データを閲覧させる機能を備えなければならないが、送金ユーザーAに対して金額データを閲覧させる機能を備えることは必須ではない。
さらにまた、上記処理部1は、予め設定されたタイミングで、バーチャル口座間での金額データの流れを実口座間で実行させる実行指令信号を実金融機関Kの管理コンピュータ11へ送信するとともに、実口座間で実行されたかどうかという実行結果情報を受信する。そして、処理部1は、管理コンピュータ11から受信した実行結果情報を、バーチャル口座記憶部の金額データに対応付けて記憶させる機能を備えている。
なお、バーチャルユーザー口座記憶部からバーチャル管理者口座記憶部2に、一定金額の振替指令があったとしても、ユーザーの実口座にその一定の金額がないことも考えられる。このような場合に、処理部1は、上記バッチ処理の結果として、実行指令信号に応じた実行ができなかったという実行結果情報をバーチャル管理者口座記憶部2が記憶している金額データに対応付けるか、あるいは、その取引IDを無効にするようにする。
どちらにしても、バーチャルバンクシステムS1では、実金融機関の実口座に裏付けられた内容かどうかをユーザーが閲覧できるようにしているので、例えば、実口座で裏付けのない金銭の流れによって、取引の当事者が損害を被ることがなくなる。
送金ユーザーAが受け取りユーザーBに商品を注文し、受け取りユーザーBがそれを承諾したときには、送金ユーザーAは、端末5aを介して、取引ID、ユーザーID、受け取りユーザーBの実口座番号を上記処理部1に入力するとともに、商品代金を実ユーザー口座13aから、実管理者口座12への振替指令信号を入力する。なお、この場合に、送金条件成就信号が処理部1に入力されない限り、上記商品代金が受け取りユーザーBの実ユーザー口座13bに振り替えられないことを条件としている。
したがって、商品を購入する送金ユーザーAも、現金だけ支払って商品を受け取れないといった危険を回避できる。
なお、ここでは、送金ユーザーAが商品を受け取った旨の信号が、送金条件成就信号である。この信号の入力は、誰が行なっても良いが、送金ユーザーAが自らの意思で行なうよりも、商品を配達した配達員が、送金ユーザーAに商品を届けた時点で、例えば配達伝票から取引IDを読み取って送信するようにした方が、公平性が保てる。
例えば、直接商品をやり取りするのではなく、IDを備えたカードを基に、商品やサービスの提供を受けたり、現金の決済を行なったりするカードシステムに利用することもできるので、その第2実施形態を以下に説明する。
上記カードシステムは、カードIDを備えたカードを、特定の店舗などで提示したユーザーが、商品や現金、サービスなどの提供を受けられるようにしたシステムである。そして、上記処理部1は、カードシステムの管理も行なう。
そして、カードを販売する流通元業者を業者A、カードを販売する業者を販売店B、このカードに設定されたサービスを提供する小売店を小売店Cとする。そして、これら業者A、販売店Bおよび小売店Cは、実金融機関Kに実ユーザー口座13a,13b,13cを開設するとともに、バーチャルバンクシステムS2には、バーチャルユーザー口座記憶部3a,3b,3cを備えている。
また、上記カードには、カードIDを二次元バーコードで表示させ、処理部1に接続した端末5a,5b,5c,・・・は、上記カードIDを読み取る機能を備えている。これらの端末5a,5b,5c,・・・は、それぞれ業者A、販売店B、小売店Cが使用する端末である。
なお、カードを購入したり使用したりするユーザーX,Yは、この第2実施形態のバーチャルバンクシステムS2のユーザーではない。
また、図2では、カードの流れを破線の矢印で示している。
また、上記カードデータ記憶部6には、上記カードIDに対応付けて、そのカードに関する様々な情報を登録するための複数の登録欄を予め記憶させておくこともできる。例えば、カードを購入するユーザーXが設定するパスワードなど、後から、カードの真偽を判断するための情報や、そのカードの流通過程における取扱者などを登録するための欄である。
ユーザーXが、カードを購入する際には、カード代金と金券としての金額との合計金額を商品代として販売店Bに支払う。販売店Bは、販売したカードIDを端末5bで読み取り、このカードIDとともに、金券としてカードに付加する金額を指定し、振替指示信号を送信する。
処理部1は、入力された金額に対応する金額データを販売店Bのバーチャルユーザー口座記憶部3bからバーチャル管理者口座記憶部2へ移動させ、カードIDに対応付けて記憶させる。この第2実施形態においては、上記カードIDがこの発明の取引IDに相当し、販売店Bが送金ユーザーとなる。ただし、上記金券金額の送金先となる受け取りユーザーは、販売されたカードを利用する小売店となるので、この時点では特定されない。
さらに、ユーザーXがパスワードを設定し、そのパスワードをカードIDに対応付けてカードデータ記憶部6に記憶させることもできる。このパスワードの登録は、販売店Bの端末5bから行なうようにしてもよいし、ユーザーXが自身の端末を用いて処理部1へアクセスして登録するようにしてもよい。
上記カードを贈られたユーザーYは、ユーザーXから贈られたカードを金券として利用するために小売店Cへ行き、そのカードを提示する。小売店Cでは、そのカードが正当なものであり、有効なものであるかどうかを確認するために、端末5cで処理部1へアクセスするとともに、カードIDを読み取ってそれを送信し、同時に閲覧要求信号を送信する。
なお、処理部1は、上記カード使用済み信号を受信したら、カードデータ記憶部6が記憶している当該カードIDに対応するデータを廃棄し、今後、このカードIDに対応したカードが使用できないようにする。そして、このカードIDに対応付けられてバーチャル管理者口座記憶部またはバーチャルユーザー口座記憶部が記憶している金額データも消去する。
以上のように、この第2実施形態のバーチャルバンクシステムS2においても、取引の当事者の不安を解消できるし、端末を用いて金額データの流れを容易に確認することができるため、取引の迅速性も確保できる。
この第3実施形態では、カードの流通元業者を業者A、カードを販売する業者を販売店B、このカードに設定されたサービスとして商品を提供するウエブサイト7の運営者を業者Cとする。そして、これら業者A、販売店Bおよび業者Cは、実金融機関Kに実ユーザー口座13a,13b,13cを開設するとともに、バーチャルバンクシステムS2には、バーチャルユーザー口座記憶部3a,3b,3cを備えている。バーチャルバンクシステムS2の機能は、上記第2実施形態とほぼ同じである。
ただし、処理部1には、カードを利用して買い物ができるウエブサイト7を接続するとともに、このウエブサイト7には、上記カードの最終ユーザーYが使用する端末8を、インターネットIを介して接続している。
なお、ユーザーYが、カードを受け取った時点では、バーチャルバンクシステムS2のバーチャル管理者口座記憶部2には、販売店Bのバーチャルユーザー口座記憶部3bからカードに付加された金額データが、この発明の取引IDに相当するカードIDに対応付けて記憶されている。
処理部1は、送信されたカードIDに対応するデータをカードデータ記憶部6で特定し、そのカードが有効であるかどうかを確認する。有効性の確認としては、例えば、カードに、パスワードが設定されていた場合には、ユーザーYに、ウエブページを介してパスワード入力させて、入力されたパスワードとカードIDに対応付けられた登録欄に登録されているパスワードとが一致するかどうか判断するとともに、別の登録欄に登録されている有効期限が切れていないかなどについて判断する。
カードが有効である場合には、それを買い物に利用できるので、処理部1は、ユーザーYの端末8に対し、実際に商品選択ができるページを表示させる。
一方、処理部1は、カードが有効であると判断した場合には、バーチャル管理者口座記憶部2の金額データをバーチャルユーザー口座記憶部3cへ移動させる。つまり、この実施形態では、上記端末8からウエブサイト7を介して入力される有効なカードのカードIDが、この発明の送金条件成就信号にあたる。
なお、処理部1は、上記カード使用済み信号を受信したら、カードデータ記憶部6が記憶している当該カードIDに対応するデータを廃棄する点は、第2実施形態と同じである。
以上のように第3実施形態のバーチャルバンクシステムS2においても、取引の当事者の不安を解消できるし、カードの有効性を処理部1が自動的に判定するため、取引の迅速性も確保できる。
そして、異なる実金融機関の実ユーザー口座間での振替を行なう場合には、実管理者口座間で振替が行われるように、対応するバーチャル管理者口座記憶部間での金額データの移動を行なうようにするが、そのほかは、上記実施形態と同じ処理を行なう。
1 処理部
2 バーチャル管理者口座記憶部
3a,3b,3c バーチャルユーザー口座記憶部
Claims (1)
- バーチャル管理者口座記憶部と、複数のバーチャルユーザー口座記憶部と、これら各口座記憶部と接続し、各口座記憶部間の金額データの流れを管理するとともに、実金融機関の管理コンピュータに接続した処理部とを備え、上記各口座記憶部は、実金融機関の実口座に対応させ、上記処理部は、取引の一方の当事者である送金ユーザーから取引IDおよび金額を指定した振替指令信号が入力されたとき、その送金ユーザーのバーチャル口座記憶部から上記金額に対応する金額データを、バーチャル管理者口座記憶部へ対応する取引IDに対応付けて移動させる機能と、当該取引にかかわる取引IDとともに送金条件成就信号が入力されたとき、バーチャル管理者口座記憶部から、取引の他方の当事者である受け取りユーザーのバーチャルユーザー口座記憶部へ、上記送金条件成就信号とともに入力された取引IDに対応した金額データを移動させる機能と、受け取りユーザーから口座閲覧要求信号が取引IDとともに入力されたとき、バーチャル管理者口座記憶部あるいは受け取りユーザーのバーチャルユーザー口座記憶部が上記閲覧要求信号とともに入力された取引IDに対応付けて記憶している金額データを受け取りユーザーに向けて出力する機能と、各バーチャル口座記憶部間の金額データの流れを、実口座間で実行させる実行指令信号を実金融機関の管理コンピュータへ送信する機能と、実金融機関管理コンピュータから上記実行指令信号に基づいた実行結果情報を受信する機能と、上記各バーチャル口座記憶部の金額データに上記実行結果情報を対応付ける機能とを備えたバーチャルバンクシステム。
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