JP2007310518A - 高齢者等遠隔監視装置、高齢者等遠隔監視システム - Google Patents

高齢者等遠隔監視装置、高齢者等遠隔監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】外部協力員が不要でかつ高齢者等の緊急事態を自動的に検知し、かつ会話確認で緊急性を確認できる高齢者等遠隔監視装置、高齢者等遠隔監視システムを提供する
【解決手段】24時間生体データをモニタリングし、データが規定値を超えた時にPHS子機4を起動して受信センタ5に生体データを送信すると共に、会話で安全確認をするシステムは、外部の協力員7を不要にでき、かつ高齢者1の緊急事態を自動的に察知し、会話確認で緊急性を確認できる。また脈拍計等との組み合わせにより、運動中や就眠時でも心拍数が正確に測定でき、運動中、就寝中に起き得る緊急事態を検知でき、かつ自動応答サービスの導入で高齢者が気楽にいつでも身近に使えるシステムとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高齢者等を遠隔監視するための装置とシステムに関する。
高齢化社会の到来と核家族化により高齢者の一人暮らしが増え、高齢者の独居死の防止が社会的課題となって来ている。すなわち、独居高齢者が緊急事態となり、緊急救命を必要とする場合、周囲にだれも居ない場合が多く、そのため処置が手遅れになることが多いためである。
これを防止するために、高齢者の生体情報を常時モニタリングし、緊急事態を検出する携帯装置と消防などの関係機関に伝達する通報手段が必要となってきている。
高齢者等の遠隔監視システムは、これまでのところ、昭和30年頃から「老人電話」、「緊急通報装置」などの導入がなさあれてきており、平成11年からは「在宅高齢者福祉推進事業」の「緊急通報体制整備事業」として給付、貸与、啓発活動等に拡大し、さらに「在宅高齢者福祉推進事業」を「介護予防生活支援事業」として拡充してきているが、これまで導入されたものは、緊急時に高齢者が自分で通報する押しボタン電話式の福祉電話安心電話や通報機能だけの小型無線機器が中心であった。
これらの機器は、電話の場合には使用する高齢者が電話から遠いところで倒れた時等には対応できなかったり、無線機器の場合には一方通行での通話しかできないため、直接に安全確認がしにくく、安全確認に協力してくれる人員の確保が難しく、安全確認員が確保できたとしも、当該者が自宅に不在の時には当然ながら協力できない。
したがってこのような状況確認が出来ない時や難しい時には救急車等の緊急用車両を出動させねばならず、高齢者等がそれに気兼ねして使用されないという問題もある。
すなわち従来は、ライフセンサが無い製品やシステムが多く、ライフセンサを持っていたとしても精度が低く、緊急時には一方通行で、直接の安全確認ができず、位置検出もできないので外出時は対応できなかった。
そのため、全日にわたって生体データをモニタリングし、データが規定値を超えた時に起動して監視のためのセンタへ生体データを送信すると共に、会話でも安全確認を行えるシステムの開発が望まれていた。
そこで本発明は、外部協力員が不要でかつ高齢者等の緊急事態を自動的に検知し、かつ会話確認で緊急性を確認できる装置、システムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る高齢者等遠隔監視装置は、脈拍と血流の生体情報を測定するセンサ、該センサの計測値から該センサを用いている高齢者等の使用者の少なくとも重篤事態を検出する手段、該検出手段の情報を外部協力機関に連絡するためのPHSを備え、かつ前記高齢者等の使用者が携帯可能な。
本発明の請求項2に係る高齢者等遠隔監視システムは、請求項1に記載の高齢者等遠隔監視装置と、該高齢者等遠隔監視装置からの情報提供を受け、要すれば該提供された情報を他の外部装置、外部システムへ供給する受信センタとからなることを特徴とする。
本発明は、高齢者等の使用者の少なくとも重篤事態を自動通報でき、生体センサの精度が高くて救急車等の誤出動を少なくすることができ、使用者の位置検出が可能で外出時も対応でき、直接使用者の容態を確認できるとともに、運動中や歩行中の心拍数を正確に測定でき、さらに就眠時に起きた緊急事態を検知し、かつ自動応答サービスの導入で高齢者等が気楽にいつでも身近に使える装置、システムである。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。なお本明細書においては、以下のように用語を使用する。
(1)PHS(PERSONAL HANDYPHONE SYSTEM)は、設備や仕様を簡略化し、通話料を低く押さえた携帯電話の一種であり、一つの基地局がカバーする範囲が狭く、端末1台あたりの周波数帯域が携帯電話よりも広いため、データ通信の速度は32〜64kbpsと携帯電話に比べて極めて高速で、ISDNと遜色ない快適な通信環境を実現でき、音質も固定電話網並みに良い通信手段及びこれに類似の機器を言う。
(2)酸素飽和度は、すべてのヘモグロビンのうち、酸素と結合したヘモグロビン(酸化ヘモグロビン)の割合(%)を酸素飽和度という。この値は大気中の酸素が少ない場合や、肺などに問題がある場合低下する。酸化ヘモグロビンが多い動脈血の色は鮮やかな赤色で静脈血とは違う(吸収される波長が異なる)。
(3)QOL(QUALITY OF LIFE)は、「生活の質」と訳され、1989年にWHOが癌の診断時から終末期に至る全過程にQOLを重視した医療を提唱し脚光を浴び、最近は幅広く、一般には心理、社会的な豊かさも含めて、心の問題、歯科、高齢者の生き甲斐、果ては住宅問題にまで使われている用語である。
(4)LD(LASER DIODE)、すなわち半導体レーザーは半導体を媒体としているレーザーである。半導体は電気を通しやすい導体と電気を通しにくい絶縁体の中間の抵抗率をもち、電流を一定方向に流したり制御したりする信号のスイッチ的な存在。P型半導体とN型半導体がp−n接合したものを”半導体”または”ダイオード”という。LDは電気を流すことによりレーザー光を発振させることができ、通信や光ディスクの光源として使用されている。
(5)レーザープローブは、レーザー光を測定手段に用いる計測機器で使われる、受光素子が一体になった光センサーである。
(6)脈拍計は、運動中にリアルタイムに脈拍数を表示し、運動ペースを知らせる腕時計型のものが好ましい。例えば本出願人の製造に係るハートレートモニター(商品名)がある。
(7)フィルタ処理は、プログラム的な手法で、通過する信号の一部を制限するプログラムである。帯域濾過(Band Pass Filter:BPF)信号処理で、特定の帯域の波数成分のみを通過させるような特性を持つフィルタである。ラジオなどにも使われている。このようなフィルタのうち、HPFは信号処理で高周波数成分のみを通過させるような持性を持つフィルタ、LPFは信号処理で、低周波数成分のみを通過させるような特性を持つフィルタである。本発明では、その他にも種々の帯域フィルタを適宜採用する。
(8)AD変換は、通常の電気信号の電圧レベルをある周波数毎に数値化することである。この周波数をサンプリング周波数という。
図1は本発明に係る高齢者等遠隔監視システムの一実施例を示す図である。図中1は使用者(以下では、使用者が高齢者である場合のみ説明するが、本発明はこれに限定されないが、独居老人や家族が不在がちの高齢者が最も使用者として考えられる。)、2は高齢者宅、3は高齢者宅内のPHS親機、4はPHS子機である。PHS子機4は、本願出願人が製造販売している脈拍計(ハートレートモニター:特開2005−40261等参照)をハードウェアとしても、またその脈拍検知等の機能を持つ手段としても利用したものである。なおPHSとしては、例えば近年開発されたワンチップPHSを採用することが好ましい。なお、ワンチップPHSを本発明に係る監視システムに組み込むには、ハンズフリーで通話可能であるものが好ましく、PHSチップのコントロールは生体信号処理を受け持つマイクロコンピュータ(以下単にマイコン)で同時に行うので、受信センタ5への通話以外には普通の電話としての機能を持たないようにするほうが好ましい。
このような携帯型機器であるPHS子機4は、図2にも示すように、高齢者1が常時携帯できること、生体測定が使用者が意識せず、いつでも可能であることが可能であるものであるものが最も好ましいことは当然であり、例えば高齢者が普段身につけるのに違和感の無い腕時計の形状を有し、腕時計部分から脈拍と血流の各センサが腕近辺の測定箇所に延びている。このセンサは赤外線センサや赤外線レーザーで脈拍や血液の流れを測定する。すなわち、前記ハートレートモニターと同じく、脈拍を検出する赤外線センサを備え、常時脈拍を監視するものとし、脈拍検出は静止時以外に移動や運動を行っている時も十分行え、それとは別に赤外線レーザーと受光素子一体素子のプローブで血流も測定可能なものである。血流の測定精度は医療用の測定器に対して±5%以内の誤差で測定可能とすることが好ましい。
腕時計部分には、センサからの情報を電気信号として受け取り、ノイズ処理をするアナログ回路と、フィルタ処理で脈拍や血流や酸素飽和度に変換するマイクロコンピュータ(以下単にマイコン)を搭載する。さらに外部通信手段として搭載したワンチップPHSの操作もマイコンで行う。また腕時計部分は高齢者1の身体の状態を知るための表示ディスプレイ4aと、表示切替のためのボタンや通信のためのボタン4b〜4eや、図示を省略したがリセットスイッチ等を備えている。また相手が限定された通話機能を持たせる。なお現在、前記ハートレートモニターでは運動時も含めて常時脈拍を±5拍以内に正確に検出できるが、さらに精度が向上すればさらに好ましいものとなる。
バックアップシステムである受信センタ5では、各PHS子機4からの通報で生体データと通話確認で高齢者1の状態を判断するとともに、位置情報センタ6(PHS子機4の所在地を的確に把握するシステムを有するものとする)との通信により高齢者1の位置情報を得て、協力員7やその家族、消防署8への救急車9の手配、医療機関10や介護支援センター11との連絡を行う。また受信センタ5では人的な応答を通話で行うことにより、高齢者1側からの通話を判断して適切な応答を行うことにより、高齢者1の使用に対する抵抗感を減らすことができる。すなわち、緊急事態以外にも、使用者からの通話を自動的に受け付け、至急性、緊急性を判断し、必要な時のみオペレーター5aに応答させるアプリケーションを備えることが好ましい。
なお受信センタ5は、全加入PHS子機4及びその親機からの通報を把握し、コンピュターの専門知識の無いオペレーターが容易に通報者を特定し、通報者と会話できるようにすることが望ましい。そのため、通報以外の加入者からの通話を自動的に処理し、外部協力が必要な事態を自動的に判断しオペレーターに伝達する。そうでないときは通話者が満足する自動応答を行う。
本発明のシステムは、上述のように、脈拍検出センサについては本願出願人の製品であるハートレートモニターに係る技術を基にしているが、この製品は手首の脈波を光学式で常時モニタする腕時計型脈拍計であるが、さらに小型化を目指しかつ測定精度の向上させるようにするが、信号処理技術としては、生体データのAD変換及びノイズ除去をハードウエアで担当し、演算及び表示はマイコンが内蔵するソフトウェアで行う。サンプリング周波数はせいぜい50KHz程度であるので、マイコンは数十MIPS程度の高速なものであればよい。
また本発明での異常事態の判断基準について説明する。緊急事態を生体センサからの測定値で判定し、PHS子機4はこれを受信センタ5に通報するが、この通報基準としては種々考え得る。ただし、少なくとも瀕死以前の状態で、極度に具合が悪いが高齢者1が通報をためらう段階で自動的に通報することが望ましい。
なお携帯端末であるPHS子機4のデザインは、既に述べたように、高齢者1が抵抗感無く使用し続け得るように、かつ生体センサの配置が容易で、通話に支障が無いような形状が好ましく、装着位置は利き手の手首付近が好ましいので、PHS子機4の表示モニタ4aには日付時計機能は最低限装備されなければならない。図2の例では、時計表示部分の下側に脈拍表示部分がある。なお、腕時計型とほぼ同様であるが、ブレスレット型でもよい。
また高齢者1の生体情報収集においては、血流測定機能を組み込むことにより、緊急事態以前の具合の悪い状態の検出を行い、高齢者1の健康管理にも役立ち、QOLの向上も期待されるものとする。
さらに、血圧や血液さらさら度や脳波などの生体情報の追加、これらの高齢者1の生体情報を主治医や家族がインターネットや一般公衆回線12を通じて何時でも参照できるようにすることが好ましい。図中13はPHS基地局である。
なお、PHS子機4にGPSを搭載することにより位置情報センタ6における位置測定精度を向上させ、位置確認を容易にし得る。
すなわち以上述べたように、24時間生体データをモニタリングし、データが規定値を超えた時にPHS子機4を起動して受信センタ5に生体データを送信すると共に、会話で安全確認をするシステムは、外部の協力員7を不要とすることができ、かつ高齢者1の緊急事態を自動的に察知し、しかも会話確認で緊急性を確認できるという優れた特徴を発揮し得るものとなる。
また本願出願人が製造しているハートレートモニターとの組み合わせにより、運動中や歩行中の心拍数が正確に測定できる。就眠時にも装着すれば、就寝中に起きた緊急事態を検知でき、かつ自動応答サービスの導入で高齢者が気楽にいつでも身近に使えるシステムとなる。
本発明の一実施例の概念図である。 本発明で用い得るPHS子機として腕時計型とした場合に採用可能な脈拍計の一例を示す図である。
符号の説明
1:使用者(高齢者)
2:高齢者宅
3:高齢者宅内のPHS親機
4:PHS子機
4a:表示ディスプレイ
4b〜4e:ボタン
5:受信センタ
6:位置情報センタ
7:協力員
8:消防署
9:救急車
10:医療機関
11:介護支援センター
12:一般公衆回線
13:PHS基地局

Claims (2)

  1. 脈拍と血流の生体情報を測定するセンサ、該センサの計測値から該センサを用いている高齢者等の使用者の少なくとも重篤事態を検出する手段、該検出手段の情報を外部協力機関に連絡するためのPHSを備え、かつ前記高齢者等の使用者が携帯可能な高齢者等遠隔監視装置。
  2. 請求項1に記載の高齢者等遠隔監視装置と、該高齢者等遠隔監視装置からの情報提供を受け、要すれば該提供された情報を他の外部装置、外部システムへ供給する受信センタとからなることを特徴とする高齢者等遠隔監視システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020113017A (ja) * 2019-01-11 2020-07-27 株式会社電通 通報用移動端末、通報システム及び通報方法
CN113327692A (zh) * 2021-06-17 2021-08-31 立信(重庆)数据科技股份有限公司 用于居家养老的一站式综合生活服务管理系统

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