JP2007309944A - 生体標本画像作成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、外部からの刺激に応じて経時的に変化する生細胞等の生態機能を、高画質な静止画像として撮影すること。
【解決手段】所定の刺激がなされる生体標本を保持する保持手段と、生体標本の画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段により取得した画像を蓄積又は加算して静止画像を作成する静止画像取得手段と、生体標本に対する刺激が行われた際に刺激に対応する特定のタイミングを決定し、当該決定された特定のタイミングに応じた露光条件により画像取得手段を制御するコンピュータとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば蛍光プローブによる生細胞等の生体標本の生態機能観察に適用されるもので、生細胞等を撮像してその静止画像を取得する生体標本画像作成装置に関する。
近年、光学顕微鏡を用いて蛍光プローブによるイオン濃度、膜電位などの可視化が行われるようになっており、例えば標本として神経細胞などの生態機能観察、特に動的挙動の観察が行われるようになっている。
このような神経細胞等の観察は、細胞の動的挙動を観察することが目的であるが、動的挙動の一過程を静止した画像として鮮明に記録する写真撮影を行うことも有用である。
しかしながら、神経細胞などの動的挙動の一過程を捉えるには、ミリセカンド(msec)程度の時間分解能が必要であり、写真撮影する場合の露光時間は1000分の1秒程度と短くなる。
このため、銀塩フィルムなどの感光材料を用いた従来の写真撮影装置では、感光材料の感度が不十分であり、また増感に伴って粒状性が劣化する。このため、このような短時間の露光で蛍光標識された細胞を蛍光顕微鏡下で写真撮影することは不可能であった。
一方、固体撮像素子や光走査型顕微鏡を用いて生物標本の動的な挙動を観察する装置・方法については、例えば特許文献1などの先行技術に開示されている。この技術には、固体撮像素子を用いた生物標本観察システムが開示されているが、このシステムでは生物標本の成長・増殖を追跡する長時間観察を目的としており、一定時間間隔で画像を取り込みながら数時間〜数十時間オーダーの時間スパンで生物標本の成長・増殖を追跡するいわゆる「間欠撮影」を行う装置である。すなわち、その露光・撮影のタイミングは細胞の動的挙動によって決定されるものではなく、予めセットされた時間間隔で作動するに過ぎない。
又、特許文献2には、光走査型顕微鏡によるトリガ信号の直前・直後における細胞の生理現象を観察する手段が開示されている。この技術には、標本からの光を検出して得られるトリガ信号によって標本への刺激を与え、この刺激直後の画像を得ることが開示されている。
しかしながら、標本への刺激の直後(又は直前)の画像(1回)しか取得しないため、特に高速な現象を測定する用途では、画像を取得する短時間(1000分の1秒程度)のうちに1画素当たりに検出できる蛍光の光量子(フォトン)が数個〜数十個のオーダーまで減少する。このため、蛍光検出器の受光感度やSN比などの電気回路の仕様・性能が充分であったとしても、光量子数の平方根で決定される量子ノイズによるランダムノイズが画像に重畳して画質を劣化することは、量子物理学的現象として避けることができない。すなわち、かかる技術は、光走査型顕微鏡を用いて細胞の動的挙動を観察する手段を提供しているものの、特許文献1と同様に、その露光・撮影のタイミングは、細胞の挙動によって決定されるものでない。
又、この特許文献2に記載されているような単一の光ビームを走査するタイプよりも、多数の光ビームを同時に走査する回転式ディスクスキャナの方が神経細胞の動的な挙動を観察する高速撮像に適している。
しかしながら、多数の光ビームを同時に走査する回転式ディスクスキャナを用いる方式では、回転式ディスクスキャナによる高画質の静止画像撮影時に、撮影のための露光時間とディスク回転との同期をとる必要があるが、細胞の挙動に対する同期が取られていないため、神経細胞など生細胞の動的な挙動を静止画像として記録する用途には不充分である。
特開平5−219937号公報 特開平10−10436号公報
以上のように、いずれの技術も生態機能、特に動的挙動に応じて露光撮影のタイミングを決定するものでない。
本発明の目的は、外部からの刺激に応じて経時的に変化する生細胞等の生態機能を、高画質な静止画像として撮影することのできる生体標本画像作成装置を提供することにある。
本発明の主要な局面に係る生体標本画像作成装置は、所定の刺激がなされる生体標本を保持する保持手段と、生体標本の画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段により取得した画像を蓄積又は加算して静止画像を作成する静止画像取得手段と、生体標本に対する刺激が行われた際に刺激に対応する特定のタイミングを決定し、当該決定された特定のタイミングに応じた露光条件により画像取得手段を制御するコンピュータとを具備する。
本発明によれば、外部からの刺激に応じて経時的に変化する生細胞等の生態機能を、高画質な静止画像として撮影することのできる生体標本画像作成装置を提供することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は生体標本画像作成装置を適用した顕微鏡写真撮影装置の構成図である。顕微鏡本体1のステージ2上には、標本3が載置されている。この標本3は、生細胞であり、シャーレなどの容器内の培養液に水浸されている。ここで、標本3は、容器に保温装置やCO2 灌流装置などが接続され、温度やPHなどの生環境維持を行うことによって、細胞の生命が維持されている。
顕微鏡本体1に取り付けられている対物レンズ4は、水浸対物であり、標本3を入れる容器内の培養液に浸されている。この対物レンズ4による像は、三眼鏡筒5の前方にある双眼観察部の接眼レンズ6で目視観察することができるようになっている。
又、光路切換レバー7は、その操作により三眼鏡筒5の上方にある直筒部へ光路を切換え、固体撮像素子を内蔵したカメラ本体8に標本3の像を導くものとなっており、これによりカメラ本体8によって標本3の拡大像を撮影することができるものとなっている。
なお、顕微鏡本体1は、照明装置として透過照明装置と落射蛍光装置とを内蔵しており、標本3の透過光観察と蛍光観察が可能となっている。
カメラ本体8は、固体撮像素子を備えるとともに、コンピュータ9との間での制御信号の授受の機能や固体撮像素子の撮像により得られた画像データのコンピュータ9への転送を行う機能を有する電子回路を内蔵している。そして、このカメラ本体8は、コンピュータ9との接続がシリアル接続(RS−232C)のような汎用の通信ポートやSCSIアダプタなどを用いるものでもよいが、本発明の目的とする高速動態観察の用途に用いるには、専用のI/Oポートをコンピュータ9のPCI拡張スロットに接続し、画像データをI/Oポート上のバッファメモリを介してCPUメモリへとDMA転送する方式を採用したものが好適である。
コンピュータ9は、カメラ本体8の固体撮像素子による画像観察において画像を高速に読み出して細胞の動態を追跡処理する機能を有している。この処理の際、短時間で得られる画素あたりの光量子(フォトン)数が少なくなるため、特に画像内の暗い部分でランダムノイズが目立つことになるが、このコンピュータ9は、ユーザがコンピュータ9上のモニタ上で画像を確認しながら、その画像内の明るい部分を予め選択して指定することができるようにソフトウエアが構築されている。
又、コンピュータ9は、標本3の動的な挙動に基づいたタイミング、すなわち標本3の周期的な明るさの変化を検出し、この明るさの変化に同期して標本3の画像の取り込みタイミングを決定し、このタイミングで繰り返し標本3の画像を取り込み、これら画像のデータを蓄積又は加算平均して静止画像を得る静止画像取得手段10の機能を有している。
具体的に説明するとコンピュータ9は、ソフトウエアを実行することにより、固体撮像素子で選択した領域の明るさ(画像データ値)の変化を連続的に読み取り、特定のしきい値を超えたところで、内部的なトリガ信号(コンピュータ内のパラメータ値の変更などソフト的な信号を含む)を発生し、ユーザが設定する所定の時間後に画像を取り込むようにカメラ本体8に対して制御信号を発生する機能を有している。
このカメラ本体8は、コンピュータ9からの制御信号を受けて画像を撮影し、その画像データをコンピュータ9へ転送する。
このコンピュータ9は、転送された画像データをCPUメモリ上で確保された画像メモリの上に一時的に保存し、逐次追記される画像データとの加算平均処理を行いながら上書きする機能を有している。
なお、画像メモリは、CPUメモリ上に確保されているので、ソフトウエアの指示に従ってCPUにより高速にアクセスされて上書きすることが容易である。
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
顕微鏡本体1の上で生環境を維持された生細胞である標本3は、透過光又は蛍光を用いて、対物レンズ4から接眼レンズ6を通して目視観察される。この目視観察することにより、標本3の細胞の位置出しやピント合わせ、明るさの調整などが行われる。
光路切換レバー7が操作されて光路がカメラ本体8側に切り換えられると、標本2の像がカメラ本体8内の固体撮像素子の撮像面上に結像される。このカメラ本体8は、標本3を撮像してその画像データをコンピュータ9に転送する。このコンピュータ9は、カメラ本体8からの画像データを取り込み、標本3の画像をモニタ画面上に映し出す。これにより、コンピュータ9のモニタ上で画像の確認、又はCPUメモリやハードディスクへ画像データの保存が行われる。
ところで、コンピュータ9による固体撮像素子の画像観察においては、画像を高速に読み出して細胞の動態を追跡することができる。この際、上述したように短時間で得られる画素あたりの光量子(フォトン)数が少なくなるため、画像内の暗い部分で特にランダムノイズが目立つことになる。
そこで、本実施の形態では、例えばfluo−3などのCa蛍光指示薬を注入した心筋細胞を蛍光観察する場合、心筋の脈動に伴う蛍光強度の経時的変化が顕著な部分をユーザがコンピュータ9のモニタ画面上の画像で確認して、画像内の部分を選択する。
ここで、コンピュータ9の静止画像取得手段10は、標本3の画像データから選択した領域の明るさ(画像データ値)の変化を連続的に読み取ることで、心筋の脈動をモニタする。
さらに、静止画像取得手段10は、画像データ値が特定のしきい値を超えたタイミングで、内部的なトリガ信号(コンピュータ内のパラメータ値の変更などソフト的な信号)を発生し、ユーザが設定する所定の時間後に標本3の画像を取り込むようカメラ本体8に対して制御信号を発生する。
これにより、カメラ本体8は、コンピュータ9からの制御信号を受けることにより、心筋の脈動の周期的な変動内の特定のタイミングだけで繰り返し撮像するものとなる。
このようなタイミングで撮影された各画像は、順次CPUメモリ上で確保された画像メモリの上に保存され、次の周期で撮影された画像データが逐次追記される画像と加算平均処理を行いながら上書きされる。従って、心筋の脈動の周期毎に画像メモリ上のデータが加算平均される。そして、この周期的な過程を繰り返すことにより、ランダムノイズは平均化され消滅していく。
このように上記第1の実施の形態においては、標本3として心筋細胞などの自序的な周期運動を行う生細胞において、画像データ内で明るさが周期的に変化する部分を選択してその明るさの変化をモニタし、特定のしきい値でトリガ信号を発生して、所定の遅延時間後に繰り返しカメラ本体8で撮像してその加算平均を求めるので、標本3として心筋細胞などの生体内秩序に応じて経時的に変化する生細胞の瞬間的な状態を、高画質な静止画像として撮影することができる。
なお、上記第1の実施の形態では、観察・撮影する対象である生細胞そのものの画像の明るさの変化をモニタする場合について説明したが、心筋細胞においては組織内の細胞が連携して脈動しており、明るさの変化をモニタする領域は、観察・撮影する対象である生細胞と同一である必要はなく、隣接細胞など周辺領域の明るさの変化をモニタしても、上記第1の実施の形態と同様の作用・効果を得ることができる。
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図2は顕微鏡写真撮影装置の構成図である。顕微鏡本体1に向かって右側面には、支持台11が設置され、この支持台11に駆動機構から成るマイクロマニピレータ12が設けられている。このマイクロマニピレータ12は、先端部に細胞電極13を取り付けたもので、この細胞電極13は、標本3である神経細胞に穿刺され、この標本3の興奮伝達に応じて変化する細胞生理学的な電気信号を検出するプローブであって、神経細胞の動作に伴い、パルス状の信号を検出する機能を有している。そして、この細胞電極13は、増幅器14を介してコンピュータ9のI/Oポートに接続されている。
このコンピュータ9は、標本3の動的な挙動に基づいたタイミング、すなわち標本3の動的な挙動に応じて検出される細胞電極13からの電気信号に同期して標本3の画像の取り込みタイミングを決定し、このタイミングで繰り返し細胞神経3の画像を取り込み、これら画像のデータを蓄積又は加算平均して静止画像を得る静止画像取得手段15の機能を有している。
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
標本3は、例えば実験用の小動物や生組織、生細胞であり、ここではその神経細胞の挙動を観察するものとなる。
ここで、細胞電極13は、マイクロマニピレータ12の駆動により標本3である神経細胞に対して穿刺され、この標本3の興奮伝達に応じて変化する細胞生理学的なパルス状の電気信号を検出する。この細胞電極13で検出した電気信号は、増幅器14により増幅されてコンピュータ9に送られる。
このコンピュータ9は、細胞電極13からの電気信号を入力し、信号処理することにより標本3の状況をモニタする。これにより、標本3の挙動が検出される。
一方、カメラ本体8は、標本3の画像を撮像してその画像データをコンピュータ9に転送する。このコンピュータ9は、カメラ本体8からの画像データを取り込み、標本3の画像をモニタ画面上に映し出す。
このとき、コンピュータ9の静止画像取得手段10は、標本3の動的な挙動に応じて検出される細胞電極13からの電気信号を入力し、この電気信号に同期して標本3の画像の取り込むタイミングを決定し、このタイミングで繰り返し細胞神経3の画像を取り込み、これら画像のデータを蓄積又は加算平均して静止画像を得る。
又、コンピュータ9の静止画像取得手段15は、細胞電極13からの電気信号が特定のしきい値を超えたタイミングで、内部的なトリガ信号(コンピュータ9内のパラメータ値の変更などソフト的な信号)を発生し、ユーザが設定する所定の時間後に標本3の画像を取り込むようカメラ本体8に対して制御信号を発生する。
これにより、カメラ本体8は、コンピュータ9からの制御信号を受けることにより、標本3の挙動が発生した直後の特定のタイミングだけで撮像する。
又、コンピュータ9の静止画像取得手段10は、上記第1の実施の形態と同様に、標本3に対して興奮伝達を起こすような刺激を繰り返しながらそのタイミングで標本3の画像を取り込み、これら画像を蓄積又は加算平均しながら画像データを上書きし、静止画像を得る。
このように上記第2の実施の形態においては、標本3の動的な挙動に基づいたタイミング、すなわち標本3の動的な挙動に応じて検出される細胞電極13からの電気信号に同期して標本3の画像の取り込みタイミングを決定し、このタイミングで繰り返し細胞神経3の画像を取り込み、これら画像のデータを蓄積又は加算平均して静止画像を得るようにしたので、標本3における興奮伝達など、パルシブな動的挙動をする観察条件において、細胞電極13を用いて標本3の細胞生理学的な電気信号の変化をモニタし、特定のしきい値でトリガ信号を発生して、所定の遅延時間後に繰り返し撮像して加算平均することにより、興奮伝達の過程における特定のタイミングで高画質の静止画像を取得することができる。
なお、上記第2の実施の形態では、細胞電極13を標本3に穿刺するものとして説明したが、これに限らずパッチクランプ法など細胞に密着させるタイプや、培養容器に電極を内蔵した構成など、細胞電極13の構成が変わっても適用可能である。
次に本発明の上記第2の実施の形態の変形例について説明する。なお、図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図3は顕微鏡写真撮影装置の外観構成図である。この顕微鏡写真撮影装置は、上記第2の実施の形態と比較して、倒立型顕微鏡16で培養容器の底からステージ17上の標本3を乾燥系の対物レンズ18で観察することが構成上の相違であり、同様の作用・効果が得られることは言うまでもない。
この倒立型顕微鏡16は、対物レンズ18からの観察光路上に三眼鏡筒19が設けられ、この三眼鏡筒19の光路切換レバー20によって対物レンズ18からの像が接眼レンズ21側又はカメラ本体22側に切り換えられるようになっている。
又、この支持台11には、マイクロマニピレータ12が設けられ、このマイクロマニピレータ12は、先端部に細胞電極13を取り付けており、この細胞電極13は、標本3に穿刺され、この標本3の興奮伝達に応じて変化する細胞生理学的な電気信号を検出するプローブであって、神経細胞の動作に伴い、パルス状の信号を検出する機能を有している。そして、この細胞電極13は、増幅器14を介してコンピュータ9のI/Oポートに接続されている。
このコンピュータ9は、上記第2の実施の形態と同様に、標本3の動的な挙動に基づいたタイミング、すなわち標本3の動的な挙動に応じて検出される細胞電極13からの電気信号に同期して標本3の画像の取り込みタイミングを決定し、このタイミングで繰り返し細胞神経3の画像を取り込み、これら画像のデータを蓄積又は加算平均して静止画像を得る静止画像取得手段15の機能を有している。
このような上記変形例であれば、上記第1の実施の形態と異なり、標本3の画像データの変化をモニタする必要はないため、必ずしも撮影の度ごとに画像データをコンピュータ9へ転送する必要はない。すなわち、標本3である神経細胞に穿刺した細胞電極13からの電気信号でカメラ本体22内の固体撮像素子を短時間駆動して固体撮像素子上で光電子を蓄積して量子ノイズを軽減し、最終的な静止画像データだけをコンピュータ9へ転送しても構わない。これにより、コンピュータ9上での加算平均処理が省けるので、コンピュータ9の演算能力の負荷が軽くなり、性能の低い安価なコンピュータでも所期の効果を得ることが可能である。
なお、上記変形例においては、細胞電極13を用いて観察・撮影する対象である生細胞そのものの細胞生理学的な電気信号を検出する場合について説明したが、標本3においては組織内の細胞が連携して機能しており、細胞電極13により電気信号を検出する領域は、観察・撮影する対象の生細胞と同一である必要はなく、隣接細胞や組織の別の部位など周辺領域の電気信号をモニタしても、上記第2の実施の形態と同様の作用・効果を得ることができる。
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図4は顕微鏡写真撮影装置の構成図である。この顕微鏡写真撮影装置は、上記第2の実施の形態と比較して、細胞電極13の代りに微小注入器23を用いていることである。すなわち、支持台11には、駆動機構からなるマイクロマニピレータ12が設けられており、このマイクロマニピレータ12に微小注入器23が取り付けられている。
この微小注入器23は、標本3として神経細胞の興奮を促進または阻害する試薬を標本3内へ所定量パルス的に注入するもので、電磁式のインクジェクターを具えており、コントローラ24からの電気的な制御信号を受けて、所定量の試薬を注入するようになっている。
このコントローラ24への制御信号は、コンピュータ9のI/O信号出力から接続されており、コンピュータ9からの制御信号で微小注入器23の微小注入が作動するようになっている。
このコンピュータ9は、微小注入器23により試薬を標本3に注入してこの標本3に刺激を与えるタイミングに同期して標本3の画像の取り込みタイミングを決定し、この微小注入器36が作動した直後の特定のタイミングだけで標本3の画像を取り込み、これら画像を蓄積又は加算平均して静止画像を得る静止画像取得手段25の機能を有している。
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
標本3は、例えば実験用の小動物や生組織、生細胞であり、ここでは神経細胞の挙動を観察するものとなる。
微小注入器23は、コントローラ24からの電気的な制御信号を受けて、標本3として標本3の興奮を促進または阻害する試薬を細胞内へ所定量パルス的に注入する。
実験のプロセスは、予め入力されたプログラムに従ってコンピュータ24で制御されており、所定のタイミングでコンピュータ9から制御信号がコントローラ24へ送出され、上記の如く微小注入器23の微小注入が作動する。
又、コンピュータ9の静止画像取得手段25は、所定のタイミングで画像を取り込むようにカメラ本体22に対して制御信号を送出し、微小注入器23が作動した直後の特定のタイミングだけで撮像を行うようにする。
さらに、コンピュータ9の静止画像取得手段25は、標本3に対する試薬注入を繰り返し、このタイミングで繰り返し細胞神経3の画像を取り込み、これら画像を蓄積又は加算平均して画像データを上書きし、細胞神経3の静止画像を得る。
このように上記第3の実施の形態においては、微小注入器23により試薬を標本3に注入してこの標本3に刺激を与え、このタイミングに同期して標本3の画像の取り込みタイミングを決定して、例えば微小注入器36が作動した直後の特定のタイミングだけで標本3の画像を取り込み、これら画像を蓄積又は加算平均して静止画像を得るようにしたので、標本3への薬物注入後の挙動など、パルシブな動的挙動をする観察条件において、実験プログラムの設定に従って薬物刺激のタイミングと関連したトリガ信号をコンピュータ9により発生して、所定の遅延時間後に繰り返し撮像して加算平均することにより、薬物刺激の過程における特定のタイミングで標本3の高画質の静止画像を取得することができる。
又、コンピュータ9に予め設定されたプログラムに従って、試薬注入と画像撮影が行われるので、画像撮影のタイミングを試薬注入の前に設定することも可能であり、画像撮影は試薬注入の後だけに限定されるものではない。
なお、上記第3の実施の形態では、微小注入器23による薬物刺激を例として挙げたが、微小注入器23の代りに細胞に穿刺または密着させた細胞電極を用い、コントローラ9からの制御信号を細胞への電気刺激として印加することも可能である。このような電気刺激は、標本の動的挙動を引き起こすものとして知られており、上記第3の実施の形態と同様の作用・効果が得られることは言うまでもない。
さらに、上記第3の実施の形態においても上記第2の実施の形態と同様、上記図3に示したような倒立型顕微鏡16で培養容器の底から乾燥系の対物レンズ18で観察する場合にも、同様の作用・効果が得られる。
なお、上記第3の実施の形態においては、観察・撮影する対象である生細胞そのものに微小注入する場合について説明したが、これに限らず標本においては組織内の細胞が連携して機能しており、電気信号を検出する領域は、観察・撮影する対象の生細胞と同一である必要はなく、隣接細胞や細胞外の培養液中など周辺領域に微小注入しても、上記説明と同様の作用・効果を得ることができる。
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、図4と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
この第4の実施の形態の上記第3の実施の形態との相違点は、微小注入器23による薬物刺激の代りに光刺激を用いていることであり、ここではその相違点について説明する。
図5はかかる相違点のみを示した顕微鏡写真撮影装置の構成図である。
上記第3の実施の形態と同様に顕微鏡本体1、カメラ本体22及びコンピュータ9を用いており、このうち顕微鏡本体1には、紫外線光源26による光刺激光学系が組み込まれている。
ここで、この光刺激光学系の構成について説明すると、対物レンズ4により標本3の像面27が形成されており、これら対物レンズ4と像面27との間には、紫外線を反射し可視光を透過させるダイクロイックミラー28が配置されている。そして、このダイクロイックミラー28により像面29が形成されている。
このダイクロイックミラー28により形成される像面29の光路上には、光刺激用の紫外線光源26及び集光レンズ30が配置されており、像面29に電磁シャッター31を介してUV光を集光するようになっている。
紫外線光源26は、標本3の生細胞に導入したケージド化合物を開烈させるための波長・パワーに設定しており、標本3上で集光部位における生理活性物質の放出を制御するものとなっている。
そして、電磁シャッター31が開いたとき、像面29に集光されたUV光は、ダイクロイックミラー28で反射され、対物レンズ4によって標本3に集光するものとなっている。
一方、電気系の構成について説明すると、電磁シャッター31は通常閉じた状態であり、コントローラ32からの電気的な制御信号を受けて所定の時間だけ開閉するようになっている。
コントローラ32への制御信号は、コンピュータ9のI/O信号出力から接続されており、このコンピュータ9からの制御信号で電磁シャッター31が作動するようになっている。
このコンピュータ9は、紫外線光源26からのUV光を標本3に対して放射して標本3を刺激し、この標本3に刺激を与えるタイミングに同期して標本3の画像の取り込みタイミングを決定し、紫外線光源26の作動した直後の特定のタイミングだけで標本3の画像を取り込み、これら画像を蓄積又は加算平均して静止画像を得る静止画像取得手段33の機能を有している。
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
標本3は、例えば実験用の小動物や生組織、生細胞であり、ここでは標本の挙動を観察するものとする。
観察対象の標本3には予めケージド化合物が導入されている。
実験のプロセスは、予め入力されたプログラムに従ってコンピュータ9で制御されており、所定のタイミングでコンピュータ9から制御信号がコントローラ32へ送出され、電磁シャッター31が作動する。
又、コンピュータ9の静止画像取得手段33は、所定のタイミングで画像を取り込むようカメラ本体22に対して制御信号を送出し、電磁シャッター31が作動した直後の特定のタイミングで撮像する。
しかるに、コンピュータ9の静止画像取得手段33は、紫外線光源26からのUV光を標本3に対して放射して標本3を刺激し、この標本3に刺激を与えるタイミングに同期して標本3の画像の取り込みタイミングを決定し、紫外線光源26の作動した直後の特定のタイミングで標本3の画像を取り込み、これら画像を蓄積又は加算平均して画像データを上書きし、静止画像を得る。
このように上記第4の実施の形態によれば、ケージド化合物による生理活性物質の解放に伴う生細胞の動的挙動を観察する条件において、実験プログラムの設定に従って生理活性物質の解放のタイミングと関連したトリガ信号をコンピュータ9により発生して、所定の遅延時間後に繰り返し撮像して加算平均することにより、ケージド化合物の開烈直後の過程における特定のタイミングで高画質の静止画像を取得することができる。
又、コンピュータ9に予め設定されたプログラムに従ってケージド化合物による生理活性物質の解放と画像撮影を行うので、画像撮影のタイミングを生理活性物質の解放前に設定することも可能であり、画像撮影はケージド化合物の開烈直後に限定されるものではない。
次に本発明の第5の実施の形態について説明する。
この第5の実施の形態は、上記第1乃至第4の実施の形態におけるカメラ本体と三眼鏡筒との間に、回転式コンフォーカルディスクスキャナを挿入し、共焦点画像が撮影できるように構成されている。そこで、マイクロレンズ付き回転式ディスクスキャナを用い、顕微鏡への取り付けマウントと撮影装置用の取り付けマウントを備えた共焦点スキャナユニットを使用した共焦点顕微鏡用写真撮影装置の構成を図6及び図7に示す。
かかる共焦点顕微鏡用写真撮影装置の構成は、顕微鏡40、共焦点スキャナユニット41及び写真撮影装置42の3つの組み合わせからなる。
顕微鏡40は、撮影光路をもった三眼鏡筒43を備えた正立型の顕微鏡であり、ステージ44の上面から上の観察光学系のみを示している。
写真撮影装置42は、カメラ本体45と制御ユニット46とからなり、このうち制御ユニット46はケーブル47,48によってカメラ本体45と共焦点スキャナユニット41とにそれぞれ接続されている。
次に光学系の作用について説明する。
三眼鏡筒43には、30度プリズム49と円筒プリズム50とがスライダー上で交換可能に配置されている。
30度プリズム49が光路に挿入されているときは、接眼レンズ51による肉眼観察が可能であり、ステージ44下部の図示しない透過照明光源からの照明光による透過観察、又はオプションとして落射投光管52を用いての落射蛍光観察が可能であり、通常の顕微鏡として使用できる。
円筒プリズム50が光路に挿入されているときは、三眼鏡筒43の直筒部上方に形成される像面53と標本3とを共役に結ぶ光路が形成され、共焦点スキャナユニット41による共焦点画像の肉眼観察または写真撮影が可能となる。
その作用を以下に説明する。
共焦点スキャナユニット41は、三眼鏡筒43の直筒部上方に撮像素子取り付けマウント54を介して装着されている。この共焦点スキャナユニット41には図示しないレーザファイバーが接続され、振動や熱などの伝達を防ぐために顕微鏡が載置されたテーブルから離して床上に配置したレーザに繋がっており、レーザ光を導入している。
共焦点スキャナユニット41に導入されたレーザ光は、図示しないコリメータレンズによって平行光にされた後、マイクロレンズアレイが形成された集光ディスク55へ入射する。ここで、集光ディスク55上のマイクロレンズとピンホールディスク56上のピンホールのパターンは半導体プロセスを利用して製作されているためパターンの同一性が確保されており、2つのディスクを連結シャフト57で連結する製造工程において予めパターンが一致するようにアライメント調整されている。
これにより、集光ディスク55上に設けられた複数のマイクロレンズによって集光されたレーザ光は、ピンホールディスク56上で対応する複数のピンホールを通過することができる。
ここで、ピンホールディスク56は、像面53に一致するように配置されており、ピンホールを通過した光は、結像レンズ58、対物レンズ59を経て標本3の上に集光する。
ここで、標本3の細胞には蛍光指示薬が注入されており、レーザ光によって励起されて蛍光を発する。
標本3より出た蛍光は、再び対物レンズ59、結像レンズ58を遡り、ピンホールディスク56へと戻ってきて共焦点光路を形成する。
標本3側からピンホールディスク56を通過した蛍光は、ダイクロイックミラー61によって反射され、レーザ光路から分離されて図面左方へと向かい、ミラー62、ミラー63で2回反射されて図面右方向へと向きを変える。ここで、ミラー64は挿抜可能に配置されており、ミラー64が光路から抜き出された状態ではリレーレンズ65,66によって像面67に再結像された共焦点画像を接眼レンズ68によって肉眼観察することができる。
一方、ミラー64が挿入された状態では、光路は上向きに反射されリレーレンズ65,69によって像面70に再結像された共焦点画像を、マウント71を介して取り付けたカメラ本体45によって撮像することができる。
ここで、カメラ本体45を制御する電気回路は、制御ユニット46内に構成されており、ケーブル47によってカメラ本体45と接続されていると同時にケーブル48によって共焦点スキャナユニット41の中の図示しないモータ駆動回路及び回転センサ72と接続され、モータ60の回転位置を回転センサ72で検出しながらモータ60とカメラ本体45とを制御している。
センサ72は、ピンホールディスク56の回転位置、特にピンホールパターン上に形成されたスキャントラックの始点・終点、を検出してトリガ信号を生成する。
次に、制御ユニット46によるモータ60とカメラ本体45の制御について図7のブロック図に基づいて説明する。
カメラ本体45の測光回路からの測光信号を露光時間演算回路73へ入力し、露光時間を算出し、露光時間表示回路74を経て図6に示すディスプレイパネル75に表示するとともに、露光時間信号を露光制御回路76へ出力する。
この露光制御回路76は、図6に示すモード切換えボタン77、コントロールノブ78とも接続されていて、測光モードの設定、感度設定、露出補正量の設定などを行うことができるものとなっている。そして、この露光制御回路76は、露光時間演算回路73からの露光時間信号に従ってカメラ本体45内の電子シャッター79を開閉し、露光を制御する。ここで、露光開始信号はユーザが操作する図6に示す露光ボタン80の他に、共焦点スキャナユニット41内の回転センサ72による信号から発生させたスキャントラック始点トリガ信号とも連動しており、回転式ディスクスキャナのピンホールディスク56上に形成されたピンホールパターンのスキャントラックの始点と同期して露光が開始されるように露光を制御する。
又、共焦点スキャナユニット41内の回転センサ72からの信号からは、スキャントラック始点トリガ信号と同様に、ピンホールディスク56上に形成されたピンホールパターンのスキャントラックの終点と同期したスキャントラック終点トリガ信号も生成されている。
スキャントラック始点・終点トリガ信号は、スキャントラック始点終点判別回路81を通して回転周期演算回路82に入力され、ディスクスキャナが1回転に要する時間が算出され回転周期信号が出力される。
ここで、比較回路83によって前記露光時間信号と回転周期信号とが比較され、その差信号がモータ制御回路84に送られ、このモータ制御回路84からモータ駆動回路85を通して駆動信号がモータ60に送られ、回転周期と露光時間とが一致するように制御ループが構成されている。
これによって、露光時間が回転周期と一致し、かつ露光開始のタイミングがスキャントラック始点トリガ信号とも連動しているので、結果として露光終了のタイミングもスキャントラック終点トリガ信号と同期することになる。
すなわち、上記構成の共焦点顕微鏡用写真撮影装置においては、露光開始、露光終了タイミングを回転式ディスクスキャナの回転位置と同期させて制御しており、露光時間内のディスクの回転回数(総数)を一定に保つよう制御すること、及び露光の開始・終了のタイミングとディスク回転位置との同期をとって露光の開始・終了時のディスクパターンの位置をスキャントラックパターンの始点・終点に保つことができる。
以上がマイクロレンズ付き回転式ディスクスキャナを用いた共焦点顕微鏡用写真撮影装置の構成である。
ところで、このような共焦点顕微鏡用写真撮影装置は、静止画像取得手段86を有するコンピュータ87のI/O制御信号の入出力を付与することにより、細胞の動的挙動と回転スキャナとの同期をとり、繰り返し撮像におけるスキャンムラなどの画像ノイズの重畳を防止するものとなっている。
コンピュータ87には、標本3として細胞の動的挙動を静止画像として捉える露光時間が予めプログラムとして設定されており、このコンピュータ87から露光時間信号が露光時間演算回路73へ送られて、露光時間を決定する。なお、カメラ本体45の測光回路及び測光回路から露光時間演算回路73への接続は省略されている。
又、露光の開始タイミングは、標本3の動的挙動によって決定されるので、コンピュータ87から露光開始信号が露光制御回路76へ接続されている。なお、ユーザが操作する露光ボタンは省略されている。
次に上記の如く構成された装置の作用について説明する。
標本3の動的挙動とコンピュータ87との関連付けは、上記第1乃至第4の実施の形態の作用と同一であり、ここではその説明を省略する。
コンピュータ87の静止画像取得手段86が送出する画像取得のタイミングと露光時間に従って、露光開始信号と露光時間信号とが発生されると、比較回路83は露光時間信号と回転周期信号との比較をしてスキャナの回転周期(回転速度)を制御する。これによって、露光時間と回転周期の同期が可能となり、かつ露光開始のタイミングがスキャントラック始点トリガ信号とも連動することになり、撮像におけるスキャンムラなどの画像ノイズの重畳を防止することができる。
ここで、上記第5の実施の形態の変形例について説明する。
例えば、上記第1の実施の形態で説明した心筋の脈動のような周期的な挙動を示す生体の挙動を観察する場合、コンピュータ87が発生する露光周期信号を比較回路83へ接続し、回転スキャナの回転と細胞変化の周期とを同期させることも可能である。この場合、心筋細胞の脈動に応じて撮影を開始する瞬間における回転ディスクのトラック位置を一定に保って撮影条件を均一に保つことができる。
なお、常にトラック位置を一定に保つことは、走査ムラによる縞上のノイズを繰り返し発生することになる場合も懸念される。このような場合、例えば全部で50回の露光を繰り返して静止画像を加算平均するに際し、心筋の脈動周期毎に回転ディスクスキャナの位相を一周(360゜)の50分の1ずつ回転位相を進めることによって、静止画像の撮影に要する回転ディスクの位相が均等に配分されるように制御することも可能である。
このように上記第5の実施の形態によれば、回転式コンフォーカルディスクスキャナを用いて共焦点モードの静止画像を撮影する場合にも、生体標本の動的挙動との同期を関連付けて回転スキャナを制御することにより、周期運動の過程における特定のタイミングで高画質の静止画像を取得すると同時に、撮像におけるスキャンムラなどの画像ノイズの重畳を防止することができる。これにより、共焦点効果を伴った高画質の静止画像を得る事が可能となる。
なお、本発明は、マイクロレンズ付き共焦点ディスクスキャナとデジタルカメラの組み合わせに限ることはない。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係わる生体標本画像作成装置を適用した顕微鏡写真撮影装置の第1の実施の形態を示す構成図。 本発明に係わる生体標本画像作成装置を適用した顕微鏡写真撮影装置の第2の実施の形態を示す構成図。 同装置の変形例を示す外観構成図。 本発明に係わる生体標本画像作成装置を適用した顕微鏡写真撮影装置の第3の実施の形態を示す構成図。 本発明に係わる生体標本画像作成装置を適用した顕微鏡写真撮影装置の第4の実施の形態を示す特徴点のみを示す一部構成図。 本発明に係わる生体標本画像作成装置を適用した顕微鏡写真撮影装置の第5の実施の形態に適用する共焦点顕微鏡用写真撮影装置を示す全体構成図。 同装置における機能ブロックの構成図。
符号の説明
1:顕微鏡本体、2:ステージ、3:標本、4:対物レンズ、5:三眼鏡筒、6:接眼レンズ、7:光路切換レバー、8:カメラ本体、9:コンピュータ、10:静止画像取得手段、11:支持台、12:マイクロマニピレータ、13:細胞電極、14:増幅器、15:静止画像取得手段、16:倒立型顕微鏡、23:微小注入器、24:コントローラ、25:静止画像取得手段、26:紫外線光源、28:ダイクロイックミラー、30:集光レンズ、31:電磁シャッター、32:コントローラ、33:静止画像取得手段、40:顕微鏡、41:共焦点スキャナユニット、42:写真撮影装置、43:三眼鏡筒、44:ステージ、45:カメラ本体、46:制御ユニット、47,48:ケーブル、49:30度プリズム、50:円筒プリズム、51,68:接眼レンズ、52:落射投光管、54:撮像素子取り付けマウント、55:集光ディスク、56:ピンホールディスク、57:連結シャフト、58:結像レンズ、59:対物レンズ、60:モータ、61:ダイクロイックミラー、62,63,64:ミラー、65,66:リレーレンズ、71:マウント、72:回転センサ、73:露光時間演算回路、74:露光時間表示回路、75:ディスプレイパネル、76:露光制御回路、77:モード切換えボタン、78:コントロールノブ、79:電子シャッター、80:露光ボタン、81:スキャントラック始点終点判別回路、82:回転周期演算回路、83:比較回路、84:モータ制御回路、85:モータ駆動回路、86:静止画像取得手段、87:コンピュータ。

Claims (8)

  1. 所定の刺激がなされる生体標本を保持する保持手段と、
    前記生体標本の画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段により取得した前記画像を蓄積又は加算して静止画像を作成する静止画像取得手段と、
    前記生体標本に対する刺激が行われた際に前記刺激に対応する特定のタイミングを決定し、当該決定された特定のタイミングに応じた露光条件により前記画像取得手段を制御するコンピュータと、
    を具備することを特徴とする生体標本画像作成装置。
  2. 前記画像取得手段は、前記生体画像から発せられる光を受光する受光手段を有することを特徴とする請求項1記載の生体標本画像作成装置。
  3. 前記コンピュータは、前記露光条件として露光開始時間及び露光終了時間を設定することを特徴とする請求項1又は2記載の生体標本画像作成装置。
  4. 前記生体標本に対して前記刺激を与える刺激手段を備え、
    前記コンピュータは、前記刺激手段により前記生体標本に対して前記刺激を与えるタイミングを設定可能であることを特徴とする請求項1記載の生体標本画像作成装置。
  5. 前記刺激手段は、前記生体標本に薬物を注入する注入器であることを特徴とする請求項4記載の生体標本画像作成装置。
  6. 前記注入器は、電磁式のインクジェッターであることを特徴とする請求項5記載の生体標本画像作成装置。
  7. 前記刺激手段は、マニピレータにより駆動されることを特徴とする請求項4又は5記載の生体標本画像作成装置。
  8. 前記保持手段に保持される前記生体標本は、小動物、生組織、生細胞の群から選ばれることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項記載の生体標本画像作成装置。
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