JP2007308846A - 改質繊維の製造方法 - Google Patents

改質繊維の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007308846A
JP2007308846A JP2006141215A JP2006141215A JP2007308846A JP 2007308846 A JP2007308846 A JP 2007308846A JP 2006141215 A JP2006141215 A JP 2006141215A JP 2006141215 A JP2006141215 A JP 2006141215A JP 2007308846 A JP2007308846 A JP 2007308846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
plasma treatment
plasma
treatment
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006141215A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoko Yamamoto
陽子 山本
Masatsugu Furukawa
雅嗣 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Frontier Co Ltd
Original Assignee
Teijin Fibers Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Fibers Ltd filed Critical Teijin Fibers Ltd
Priority to JP2006141215A priority Critical patent/JP2007308846A/ja
Publication of JP2007308846A publication Critical patent/JP2007308846A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Abstract

【課題】ゴムや樹脂との接着力に優れ、連続生産性に優れた短時間で処理できる改質繊維の製造方法を提供すること。
【解決手段】繊維を気体中にてプラズマ処理する方法であって、プラズマ処理時の気体の湿度が50〜100%であることを特徴とする。さらには、該プラズマ処理時に蒸気処理が行われることや、該プラズマ処理がチャンバ内で行われるものであることが好ましい。また、プラズマ処理時における該繊維の表面温度が50℃から融点の間であることや、該プラズマ処理がチャンバ内で行われるものであり、チャンバ内が加熱されていること、該繊維がプラズマ処理される前にあらかじめ加熱されていることが好ましい。またプラズマ処理後に接着剤、マトリックス樹脂、マトリックスゴムの中から選択された一以上のものを付与することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は改質繊維の製造方法に関し、さらに詳しくはゴムや樹脂などの高分子を繊維で補強した繊維補強高分子複合体に好適に用いられる補強用の改質繊維の製造方法に関する。
産業資材用途等に用いられている高分子複合体は、その物性を強化するために繊維による補強が行われることが多い。このような高分子複合体としては樹脂またはゴムを主構成成分とする繊維補強樹脂やあるいは繊維補強ゴムなどが挙げられるが、このような高分子複合体においては、使用する繊維の表面特性によってマトリックスに対する繊維の接着力が大きく変化し、得られる複合体の強度、疲労性などの物性に大きく影響することが知られている。
そこで従来から使用する繊維に対する種々の改質方法、接着処理方法が知られており、例えばタイヤやホース、ベルトなどのゴムを主構成成分とする場合には、その接着処理方法としてゴム/繊維用の接着処理液であるレゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス(RFL)接着剤が広く用いられている。しかしながら近年補強用に用いられる高強度繊維である例えばポリエステルからなる繊維は、表面に活性基を持たないために接着剤との化学結合が得られず、これまで知られている接着剤だけでは繊維と主構成成分との接着性が不十分であるという問題があった。
この問題を解決するための一手法としては、プラズマにより繊維の表面改質を行うプラズマ前処理法が知られている。例えば特許文献1には、ポリエステル繊維を減圧下でプラズマ処理し、ついでポリアミド蒸気下でイオンプレーティンングする方法が、特許文献2にはビニル化合物を含有するプラズマ媒体中で織編布を処理する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法による表面改質ではまだ十分な接着力は得られておらず、また減圧下で行っていることから連続処理が困難であり、工業的な生産にはむかないという問題があった。
そこで特許文献3では常圧下で2段階のプラズマ処理を行う表面改質方法によって、接着力に優れかつ連続処理性に優れた方法が開示されている。しかしこの方法では電極間に存在する反応性ガスを印加することから電極にオリゴマーが付着しやすく、工程通過性に難があった。またプラズマ処理時間が長く、高い生産性が得られないという問題があった。
特公平3−46587号公報 特表2002−539337号公報 特開2005−171432号公報
本発明は、ゴムや樹脂との接着力に優れ、連続生産性に優れた短時間で処理できる改質繊維の製造方法を提供することにある。
本発明の改質繊維の製造方法は、繊維を気体中にてプラズマ処理する方法であって、プラズマ処理時の気体の湿度が50〜100%であることを特徴とする。さらには、該プラズマ処理時に蒸気処理が行われることや、該プラズマ処理がチャンバ内で行われるものであることが好ましい。
また、プラズマ処理時における該繊維の表面温度が50℃から融点の間であることや、該プラズマ処理がチャンバ内で行われるものであり、チャンバ内が加熱されていること、該繊維がプラズマ処理される前にあらかじめ加熱されていることが好ましい。
プラズマ処理がプラズマと反応性ガスから行われるものであり、該反応性ガスが不飽和結合を有するガスであることや、プラズマ処理後の繊維表面に高分子からなる膜が形成されていることが好ましい。またプラズマ処理後に接着剤、マトリックス樹脂、マトリックスゴムの中から選択された一以上のものを付与することが好ましい。
本発明によれば、ゴムや樹脂との接着力に優れ、連続生産性に優れた短時間で処理できる改質繊維の製造方法が提供される。
本発明の改質繊維の製造方法は、繊維を気体中にてプラズマ処理する方法であって、プラズマ処理時の気体の湿度が50〜100%であることを必須とする。
本発明で用いられる繊維としては、強度等の物性に優れる無機や有機の繊維であることが好ましい。有機の繊維としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維などの合成繊維が挙げられる。特に好ましくは、ポリエステル、芳香族ポリアミド、及びポリエチレンからなる群の中から選ばれる少なくとも1種の繊維であることである。このような繊維はポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステル、芳香族ポリアミド、あるいはポリエチレンからなるポリマーを常法により紡糸、延伸することにより得られる高強力繊維であることが好ましい。さらには、高強力化を図るために高重合度のポリマーを用い、高延伸倍率で延伸されたものであることが望ましい。また無機の繊維としては炭素繊維などが挙げられ、例えばポリアクリロニトリル繊維を焼成した引張弾性率20ton/mm〜100ton/mmの範囲の繊維であることが好ましい。
これら繊維の繊度、フィラメント数、断面形状等には特に制限は無いが、強力利用の点からは短繊維よりも長繊維であることが好ましく、その場合には長繊維を撚糸し、繊維コードとして高分子複合体の補強に用いられる。
本発明の製造方法では、プラズマ処理時に表面に繊維が露出さえしていればその形状は制限されるものではなく、ヤーン、コード、不織布、織編物等種々の繊維集合形態を含む繊維集合体であることが好ましいが、連続的に処理できる長い形状を有するものであることが好ましい。
本発明の製造方法はこのような繊維を気体中にてプラズマ処理する方法であって、プラズマ処理時の気体の湿度が50〜100%であることを必須とする方法である。好ましくは処理時の繊維周辺雰囲気気体の湿度が60〜80%であることが好ましい。さらにはその湿度の変動巾が±5%の一定湿度であることが好ましい。また、あらかじめ処理する繊維を調湿室中に保管しておくことが好ましく、24時間以上保持することが最も好ましい。このようにプラズマ処理時およびプラズマ処理前後の雰囲気を高湿度に保つことにより、繊維表面とプラズマによって生成した高分子膜の化学結合力が増すと同時に、高分子膜の側鎖に水酸基やカルボニル基の導入が増し、低湿度時よりも高い接着性、特に優れた過加硫接着性を得る処理が出来る。
またプラズマ処理がチャンバ内で行われる場合は、チャンバ内に加湿用の蒸気を導入することにより安定した湿度のコントロールを行うことが可能となるので、好ましい方法である。
さらに本発明の製造方法では、プラズマ処理時における繊維の表面温度が50℃から融点の間であることが好ましい。このような条件を採用することによってより短い処理時間で接着性を得ることが出来る。最も適正な温度は50℃から250℃までの範囲の温度である。繊維の表面温度が50℃より低い場合にはプラズマ処理の効率が低下し、長時間の処理が必要となる傾向にある。逆に繊維の表面温度を必要以上に高くした場合には処理時間にもよるが処理時の張力によって繊維が切断されやすくなり、連続生産が行われにくい傾向にある。さらにはプラズマ処理時における繊維の表面温度の変化が10℃以内であることが好ましい。このように温度変化を抑えることによって安定した接着性能を持つ改質繊維を得ることができる。
このように処理時の繊維表面の温度をコントロールするためにも、プラズマ処理をチャンバ内で行うことが好ましい。チャンバとしてはたとえば処理する繊維の入り口、出口とともに、その内部に平衡平板型プラズマ装置の電極を備えたものである。この電極間に被処理物の繊維を通過させることによりプラズマ処理を行う。このようにプラズマ処理がチャンバ内で行われる場合には、プラズマ処理時の繊維の表面温度を調節する方法として、例えばチャンバ内を加熱する方法を採用することができる。(以下「チャンバ加熱法」という。)より具体的な手法としてはプラズマ処理装置のチャンバ状の部分全体を加温しても良いし、熱風を充満させても良い。この方法では装置全体が温まるために、容易に均一的な処理が可能となる。
別の好ましい方法としては、繊維をプラズマ処理される前にあらかじめ加熱処理を行い昇温させておく方法がある。(以下「予熱法」という。)繊維を昇温する方法としては加熱炉や加温ローラーなどを用いることができる。加熱炉としては雰囲気温度を高温とするタイプのものでも良いし、所定の温度の熱風を吹き付けるタイプでも良い。プラズマ処理を行うチャンバとは分離した装置なので、装置を小型化でき、より容易に繊維の表面温度を変更することも可能となる。
もちろん両方の方法を組み合わせて、繊維をプラズマ処理する前に予熱し、さらにチャンバ内を加熱するのも良い方法である。この場合の予熱温度としては、30℃程度の加熱でも効果があり、上限としてはチャンバ内温度プラス50℃以下の温度であることが好ましい。比較的小さな装置で均一な温度条件を達成することが可能となる。
また、本発明ではこのようなプラズマ処理を常圧下で行うことが好ましい。常圧にて処理した場合には、大型で特殊な装置が不要となり、製造コストが低減できる上、従来困難であった連続処理がより容易となり、生産量をさらに増加させることができる。常圧とは1万Pa〜11万Paであることをいい、好ましくは9万〜10.5万Paのほぼ大気圧下であることが、圧力調整も容易で処理が簡便になるために好ましい。
またここで用いられるプラズマとしては、アルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン、窒素、酸素の少なくとも一つのプラズマガスから生成されたものであることが好ましい。安定なプラズマを供給するのに好ましいガスはアルゴン、ヘリウム、窒素であるが、ヘリウムやアルゴンは高価であるので、工業的には窒素が最も好ましい。
本発明ではプラズマ処理がプラズマと反応性ガスから行われるものであり、反応性ガスが不飽和結合を有するガスを含有することが好ましい。このような反応性ガスとしてはアルケン類及び/またはアルキン類のガスが特に好ましく挙げられる。アルケン類またはアルキン類の例としては、アクリル酸、エチレン、ブタジエン、2−ビニルピリジン、N−ビニル‐2−ピロリドン、アセチレン等の単体またはそれらの混合物が挙げられる。また反応性等の観点から、重合した後も二重結合を有するジエンやアルキン類が好ましく、またブタジエン等の分子量が小さくガス化しやすいものであることが好ましい。この反応性ガスは上記のプラズマガス中に0.01〜15体積%であることが好ましく、さらには0.1〜5体積%であることが好ましい。濃度が低すぎると繊維上に成膜するための時間がかかり、改質が不十分となる傾向にあり、濃度が高すぎると重合しやすいアルケン類、アルキン類のガスが爆発する危険性が高まる。
本発明において繊維へのプラズマ処理時間としては0.1〜600秒であることが好ましい。更に好ましくは0.6〜60秒である。処理時間が短すぎる場合には膜厚が小さくなる傾向にあり、逆に長すぎれば、一旦形成された生成膜の表面にオリゴマーが積層したり、膜厚が厚すぎたりする傾向にあり、接着性等を阻害する傾向となる。
また本発明においてはそのプラズマ処理を行う前に、用いられる繊維をあらかじめ他のプラズマ処理もしくはコロナ放電処理で前処理しても良い。この前処理のプラズマ処理媒体は空気または窒素を主とする汎用ガスが工業的に好ましい。窒素ガス濃度が低くなると表面活性の効果が低下する傾向にある。窒素以外のガス媒体としては酸素、二酸化炭素、アルゴンなどの空気中に含まれる成分が若干なら含まれていても良い。また処理時間としては表面の活性化と低分子積層物の付着防止のために5〜120秒程度であることが好ましい。雰囲気圧力としては常圧下であることが好ましく、具体的には1万Pa〜11万Pa程度の、さらに好ましくは9万〜10.5万Paのほぼ大気圧下であることが好ましい。このように常圧で処理を行うことにより装置を小型化でき連続的な処理を行うことができる。この前処理におけるプラズマの発生は低周波、高周波、マイクロ波何れの交流電源を用いても良く、コロナ放電処理を用いても良いが、プラズマ前処理がより好ましい。
本発明では、このようなの製造方法によって得られた改質繊維が、そのプラズマ処理後の繊維表面に高分子からなる膜が形成されていることが好ましい。さらには該高分子が側鎖にアミド基、水酸基、カルボキシル基からなる群から選ばれた少なくとも1種の基を有するものであることや、該高分子がアミド結合またはエステル結合を有する。膜を構成する高分子はアルケン類及び/またはアルキン類から得られる主鎖、例えばブタジエン骨格を有することが好ましい。このような高分子の膜は、反応ガス中のアルケン類及び/またはアルキン類に由来するものであり、膜厚としては1nm〜100μmであることが好ましい。膜厚はSEM(走査型電子顕微鏡)あるいはTEM(透過型電子顕微鏡)を用いることによって測定することができる。また高分子からなる膜の表面に存在する側鎖のアミド基、水酸基、カルボキシル基や、アミド結合、エステル結合などの官能基はGCMSやESCAによって確認することができる。
このような高分子の膜と繊維とは、プラズマによって強固な化学結合により繋がれており、また高分子膜表面に種々の活性基を持つことによって、本発明の製造方法で得られる改質繊維は、樹脂やゴムなどの高分子マトリックスとの接着力に優れ、さまざまな高分子複合体に用いることができる。
プラズマ処理後には、接着剤をさらに付与しても良い。接着剤の種類は、改質繊維が補強用のために使用される主構造体である樹脂やゴムの種類によって適切なものを選択すれば良い。たとえばゴムマトリックスの場合、従来公知のレゾルシン−ホルマリン−ラテックス系の接着剤を用いることが好ましい。
このような本発明の製造方法によって得られた改質繊維は、樹脂やゴムなどの高分子との接着力に優れ、さまざまな高分子の補強に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明の構成および効果をさらに詳細に説明する。尚、実施例における各物性は下記方法により求めたものである。
(1)コード剥離接着力
処理繊維からなるコードと樹脂またはゴムとの接着力を示す指標であり、ウレタン樹脂、天然ゴムを主成分とする未加硫ゴムシート、またはEPDM未加硫ゴムシートの表層近くに25本/2.54cm(inch)の間隔となるようにコードを埋め、ウレタン樹脂は200℃、3分間、ゴムシート(EPDMゴム、天然ゴム)は150℃、30分間となるように、500N/cmのプレス圧力で圧着または加硫し、25本のコードを樹脂またはゴムシート面に対し90度の方向へ200mm/分の速度で剥離するのに要する力をN/25本で示したものである。なお、マトリックスがゴム(EPDMゴム、天然ゴム)の場合には、あらかじめ試料となる処理繊維コード上にレゾルシン−ホルマリン−ラテックス接着剤を処理した後に測定を行った。
(2)コード剥離過加硫接着力
処理繊維からなるコードとゴムとの過加硫接着力を示す指標である。処理繊維コードをレゾルシン−ホルマリン−ラテックス接着剤で処理した後、天然ゴムを主成分とする未加硫ゴムシートの表層近くに25本/2.54cm(1inch)の間隔となるように埋めた。このゴムシートを150℃、90分間となるように、500N/cm2のプレス圧力で加硫し、25本のコードを樹脂またはゴムシート面に対し90度の方向へ200mm/分の速度で剥離するのに要する力をN/25本で示したものである。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレート繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製)からなる1100dtex/249フィラメントのマルチフィラメントを2本合わせ下撚、上撚をそれぞれ逆方向に40T/10cmで撚糸して2200dtexの双撚コードを得た。該ポリエステルコードのガラス転移温度は69℃であり、融点は280℃であった。
プラズマ処理は図1に示したチャンバ内で行い、チャンバ内には加湿用の蒸気を導入し調湿を行った。また平衡平板型プラズマ装置の電極間にプラズマガスとして窒素99.5%、反応性ガスとして1,3-ブタジエン0.5%を含む混合ガスを流速10L/minでチャンバ内に導入し、印加してプラズマ化した。プラズマの発生には高周波電源(13.5MHz)を用い、図1の加熱炉4を80℃に設定し予熱を行い(予熱方法)、繊維5をプラズマ電極に向かって搬送させ、15秒間プラズマ処理した。チャンバ3中は室温(20℃)に保持しておいた。
得られた繊維コード表面をナイフで少量削りとり、日本分析工業(株)製熱分解ガス測定装置、にかけ590℃に昇温、得られたガスを(株)島津製作所製ガスマスクロマトグラフィー(GC−MS QP2010)にかけ、60℃から320℃まで10℃/分で昇温した。27分にシャープなピークが得られマススペクトルを確認したところブタジエン骨格を有する高分子膜であった。
また、表面の官能基を調べるために両面テープを貼った試料台(1cmφ)に試料を貼り付けて、測定サンプルとした。VG社(英国)製ESCALAB200で、MgKa線、光電子取出角=45度、Wide(survey、1100〜0/1.0eV)&Narrow(O,C,etc./0.1eV)Scan、で測定した。結果、C1sチャート ピーク分離結果[単位;atomic%]が得られ、IR分析の結果と総合して、高分子膜にアミド結合、エステル結合、OH基、COOH基の存在が確認された。
処理条件及び得られた繊維の物性を表1に示す。
[実施例2]
図1の加熱炉4を80℃からOFFに設定を変更し、さらにチャンバ3中に80℃の熱風を40L/minの速度で導入した(チャンバ加熱)以外は実施例1と同様に行い、実施例2とした。処理条件及び得られた繊維の物性を表1に併せて示す。
[比較例1、2]
チャンバ内への加湿用の蒸気の導入を行わない以外は各実施例1、2と同様の条件にて処理を行い、それぞれ比較例1、2とした。処理条件及び得られた繊維の物性を表1に併せて示す。
[比較例3]
繊維のプラズマ処理を行わなかった以外は実施例1と同様に行い、比較例3とした。処理条件及び得られた繊維の物性を表1に併せて示す。
Figure 2007308846
本発明にて用いられる処理装置の概念図。
符号の説明
1 プラズマ発生電極
2 プラズマ
3 プラズマ処理領域を覆うチャンバ
4 加熱炉
5 繊維
6 非接触温度計(入側)
7 非接触温度計(出側)

Claims (9)

  1. 繊維を気体中にてプラズマ処理する方法であって、プラズマ処理時の気体の湿度が50〜100%であることを特徴とする改質繊維の製造方法。
  2. 該プラズマ処理時に蒸気処理が行われる請求項1記載の改質繊維の製造方法。
  3. 該プラズマ処理がチャンバ内で行われるものである請求項1または2記載の改質繊維の製造方法。
  4. プラズマ処理時における該繊維の表面温度が50℃から融点の間である請求項1〜3のいずれか1項記載の改質繊維の製造方法。
  5. 該プラズマ処理がチャンバ内で行われるものであり、チャンバ内が加熱されている請求項4記載の改質繊維の製造方法。
  6. 該繊維がプラズマ処理される前にあらかじめ加熱されている請求項4または5記載の改質繊維の製造方法。
  7. 該プラズマ処理がプラズマと反応性ガスから行われるものであり、該反応性ガスが不飽和結合を有するガスである請求項1〜6のいずれか1項記載の改質繊維の製造方法。
  8. プラズマ処理後の繊維表面に高分子からなる膜が形成されている請求項1〜7のいずれか1項記載の改質繊維の製造方法。
  9. プラズマ処理後に接着剤、マトリックス樹脂、マトリックスゴムの中から選択された一以上のものを付与する請求項1〜8のいずれか1項記載の改質繊維の製造方法。
JP2006141215A 2006-05-22 2006-05-22 改質繊維の製造方法 Pending JP2007308846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006141215A JP2007308846A (ja) 2006-05-22 2006-05-22 改質繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006141215A JP2007308846A (ja) 2006-05-22 2006-05-22 改質繊維の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007308846A true JP2007308846A (ja) 2007-11-29

Family

ID=38841962

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006141215A Pending JP2007308846A (ja) 2006-05-22 2006-05-22 改質繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007308846A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012233278A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Nagoya Plating Co Ltd 繊維材料の表面処理用筒状器具及びこれを用いた繊維材料の表面処理方法
KR101539034B1 (ko) * 2013-05-16 2015-07-30 한국생산기술연구원 폴리우레탄계 합성수지를 이용한 투습방수 원단의 제조방법 및 그 원단을 사용한 투습방수 장갑 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012233278A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Nagoya Plating Co Ltd 繊維材料の表面処理用筒状器具及びこれを用いた繊維材料の表面処理方法
KR101539034B1 (ko) * 2013-05-16 2015-07-30 한국생산기술연구원 폴리우레탄계 합성수지를 이용한 투습방수 원단의 제조방법 및 그 원단을 사용한 투습방수 장갑 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Liu et al. UV-assisted surface modification of PET fiber for adhesion improvement
US5053246A (en) Process for the surface treatment of polymers for reinforcement-to-rubber adhesion
EP0106194B1 (en) A method for imparting improved surface properties to a polymeric shaped article
EP2864540B1 (en) Carbon cord for reinforced rubber products and the products
JP2007239161A (ja) 改質繊維の製造方法
Chen et al. Influence of DBD-grafted multi-carboxyl polyurethane on interfacial properties of PBO fibre-reinforced BMI resin composites
CN104947492B (zh) 一种apmp纤维低温等离子体改性方法
Waddell et al. Polymer surface modification
JP2007308846A (ja) 改質繊維の製造方法
JPH07102473A (ja) 接着性の改良されたポリベンザゾール繊維の製造方法
Šimor et al. Atmospheric pressure H2O plasma treatment of polyester cord threads
JP2007308845A (ja) 改質繊維の製造方法
JPH05125202A (ja) ゴム系複合材料の製造方法
KR101079040B1 (ko) 아라미드 섬유보강 고무복합재 및 이의 제조방법
JP2007100245A (ja) 補強用繊維の製造方法
JP2006219782A (ja) ゴム補強用繊維の製造方法
US20230066187A1 (en) Method for altering adhesion properties of a surface by plasma coating
JPH0726415A (ja) 接着性の改良されたポリベンゾビスオキサゾール繊維及びその製造方法
Ahangar et al. The effect of plasma treatment on the mode II interlaminar fracture toughness of Glass/Epoxy laminates
Yin et al. Plasma-assisted surface functionalization of UHMWPE fiber for adhesion improvement with rubber matrix
JP2005171432A (ja) 高分子複合体補強用繊維の製造方法
KR101174958B1 (ko) 아라미드 프리프레그의 제조방법 및 아라미드 강판 복합재의 제조방법
RU2618882C2 (ru) Легкий высокопрочный водостойкий композиционный материал и способ его изготовления
JPS63223043A (ja) 材料表面の改質法
WO2022102180A1 (ja) フッ素樹脂フィルム、ゴム成形体及びゴム成形体の製造方法