JP2007307038A - 縫製装置及び縫製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート体の端縁部に沿って芯材を見栄え良く縫い付けることができる縫製装置及び縫製方法を提供する。
【解決手段】支持プレート67の下部上面に配設されたエアシリンダ69の伸長駆動により昇降板71の上部に支持されたローラ43が、同図(a),(c)に示す退避位置から同図(b)に示す作動位置に上動すると、芯材21の下面を押圧する。芯材21は下面をローラ43に押圧されることにより、その上面が支持プレート67の下面67bに押圧力に応じた力で押し当てられ該押圧力に応じた摺動抵抗を下面67bから受けながら送り方向下流側へ送り出されることにより、芯材21にテンション(張力)が付与される。エアシリンダ69の上昇ストロークが調節されることによりローラ43の高さ位置が調節され、これにより芯材21に付与されるテンションが調節可能となっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば車両のシートカバーにおける表皮材等のようなシート体に対し、そのシート体の端縁部に沿うように芯材を縫い付ける場合に使用される縫製装置及びその装置を使用しての縫製方法に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載の車両のシートカバーが知られている。このシートカバーは、車両の座席を構成するシートクッションやシートバック等におけるパッド材をそれぞれ被覆するものであり、所定形状に裁断された複数枚の表皮材(シート体)と、所定の表皮材の端縁部に沿って縫い付けられる帯状の芯材とを主たる構成要素としている。各表皮材は、人工皮革等からなる表面層と、不織布等からなる裏面層とを有している。また、芯材は、その一面側が多数の鉤状突起を有する係止面とされた面ファスナにより構成されている。そして、こうしたシートカバーは、次のようにして縫製される。
すなわち、まず各表皮材が端縁部同士を縫合される。この場合、シートカバーを構成したときに互いに隣接する関係にある一対の表皮材が両者の表面層同士を互いに対向させると共に両者の端縁部同士を揃えた状態に重合される。そして、その重合状態で一定幅の縫い代が端縁に沿って形成されるように両表皮材の端縁部同士が縫合される。そして、こうした各表皮材の端縁部同士の縫合作業が終了すると、この段階において、不織布等からなる裏面層が外面側に露出すると共に人工皮革等からなる表面層が内面側に隠れた袋状のシートカバー仕掛品が形成される。
そして次には、この仕掛品における一方の表皮材の縫い代(すなわち、端縁部)に対し、面ファスナからなる帯状の芯材が、その芯材における係止面を外面側(表面側)に露出させるように且つ表皮材の端縁部に沿うようにして縫い付けられる。その後、この芯材を縫い付けられた縫い代部分が芯材を内側にくるむようにして両表皮材の縫合線の近傍にて折り曲げられると、その芯材の係止面が一方の表皮材における縫合線よりも内側の裏面層に係止し、この段階でシートカバーの縫製作業が終了する。
そして、その出来上がったシートカバーを車両の座席に被せる際には、表皮材の裏面層が外面側に露出した状態にあるため、そのシートカバーを表皮材における裏面層が内面側となり且つ表面層が外面側となるように反転させる。すると、両表皮材の縫合線に沿ってシートカバーの内側に芯材をくるんだことによる玉縁状の段部が形成され、そうした段部がシートクッションやシートバックにおけるサイド部とかまち部との境界に位置することになるため、シートカバーの意匠性が向上するようになる。
特開2005−110946号公報
ところで、上記のシートカバーを縫製する際には、ミシン等の縫製機における縫製機構部に向けて、表皮材の端縁部が作業者により手送りされる一方で、その表皮材の端縁部の下面側に沿うように帯状の芯材が引き込まれるように送られる。こうした場合、表皮材の端縁部の下面側に送り込まれる芯材は、ロール状に巻かれた状態から巻き戻しされるようにして送り出されることが多い。
そのため、作業者が手送りする表皮材については送り方向に弛みを生じないようにして送り込むことができるものの、自由に巻き戻しされて送り出される芯材については縫製機構部へ弛みをもった状態で送り込まれることがあった。そして、そのように弛みをもって送り込まれた芯材が表皮材の端縁部に縫い付けられた場合には、芯材の縫い付けが終わった表皮材の端縁部に皺を作ってしまうことになり、出来上がったシートカバーの意匠性を損なうという問題があった。また、この問題は、芯材を縫い付けられる表皮材の端縁部が曲線状をなしている場合には、特に顕著なものとなっていた。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、シート体の端縁部に沿って芯材を見栄え良く縫い付けることができる縫製装置及び縫製方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、針板上にシート体の端縁部と芯材とが重合状態となって送り方向の上流側から送り込まれた場合に、糸通しされた針が針板よりも上方の上死点位置と下方の下死点位置との間を往復移動して前記芯材を前記シート体の端縁部に沿って縫い付ける縫製機構と、該縫製機構における前記針の往復移動位置よりも前記送り方向の上流側に配設され、前記芯材が前記針板上へ送出される途中で、該芯材を押圧して該芯材に張力を付与する張力付与機構とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の縫製装置において、前記張力付与機構は、前記針板上へ送り方向の上流側から前記芯材が送出される途中で、該芯材における前記シート体に縫い付けられる側と反対側の面に当接することにより、前記芯材を押圧して該芯材に張力を付与する張力付与部材を有していることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の縫製装置において、前記張力付与機構は、前記張力付与部材に前記芯材が押圧されることにより、該芯材における前記シート体に縫い付けられる側の面が摺動する摺動面部を更に有することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の縫製装置において、前記張力付与部材は、転動自在に設けられた押圧ローラであることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の縫製装置において、前記押圧ローラは、外周面上に前記芯材を案内可能な円周溝を有していることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のうちいずれか一項に記載の縫製装置において、前記張力付与機構は、前記芯材を押圧する押圧力を調節することにより該芯材に付与される張力を調節する張力調節手段を更に備えていることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の縫製装置において、前記芯材は、前記シート体の端縁部に縫い付けられた場合に表面側となる面が前記シート体に対して係止可能な係止面として構成されていることを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、縫製方法であって、針板上にシート体の端縁部と芯材とを重合状態にして送り方向の上流側から送り込みつつ、糸通しされた針を針板よりも上方の上死点位置と下方の下死点位置との間で往復移動させることにより、前記芯材を前記シート体の端縁部に沿って縫い付ける前に、前記芯材が前記針板上へ送り方向の上流側から連続して送出される途中で、該芯材を押圧して該芯材に張力を付与することを要旨とする。
本発明によれば、シート体の端縁部に沿って芯材を見栄え良く縫い付けることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態におけるシートの全体斜視図、図2は図1における2−2線断面図である。
図1に示すように、シート11は、座部となるシートクッション12と、背もたれとなるシートバック13とを有している。シートクッション12は、図示しないフレーム、パッド材14(図2に示す)、及びこのパッド材14を被覆するシートカバー(以下、「カバー」と略称することもある。)15から構成される。同様に、シートバック13は、図示しないパッド材と、このパッド材を被覆するカバー15から構成されている。
シートクッション12のカバー15は、図示しない裁断機で所定形状に裁断されて形成された複数枚のシート体としての表皮材、すなわち、センタ表皮材16、サイド表皮材17、及びかまち表皮材18の端縁部同士を縫い合わせることにより、シートクッション12の外形に一致した立体形状に形成されている。そして、かまち表皮材18の下端にはフレームへカバー15を固定するために図示しない係止部材が取付けられている。また、図2に示すように、カバー15におけるサイド表皮材17とかまち表皮材18との端縁部同士が縫合された部分の表面側には、玉縁状の段部19が形成されている。
以下、この図2に示すサイド表皮材17とかまち表皮材18の端縁部同士を縫合する場合を例にして説明するものとする。各表皮材17,18は、シートカバー15の使用時に表面側となる合成皮革(人工皮革)、本革などからなる表皮層17a,18aと、裏面側となる不織布などからなる裏基布17b,18bとをラミネート加工等で重合させて2層に構成されたものである。各表皮材17,18はそれぞれの表皮層17a,18a同士を向い合わせにすると共に各々の端縁部同士を揃えて重合させ、この重合された端縁部同士が糸20で縫合されている。そして、その糸20による縫合線よりも端縁側に位置する縫い代(すなわち、端縁部)17c,18cには、その裏基布17b側(図2における右面側)の面に所定厚さを有する帯状の芯材21(インナートリム)が、糸23で縫い代17c,18cに沿って縫い付けられている。
芯材21は、それが縫合された縫い代17c側の面と反対側の面が面ファスナ22からなる係止面に形成されている。面ファスナ22は、その面略全域にフック状繊維(鉤状突起)が植毛された雄タイプのものであり、裏基布17bに押し当てられると、フック状繊維が裏基布17bの不織布繊維に繊維レベルで係止することにより、裏基布17bに接着される接着機能を有している。表皮材17は縫い代17cの図2における下側で断面ループ状に折り返され、面ファスナ22はその折り返された表皮材17の裏基布17bの対応する部分と所定の係止力で接着されている。表皮材17が芯材21を挟んで断面ループ状に折り返されることによって、シート外観品質を高める玉縁状の段部19が形成されている。面ファスナ22の接着機能によって、表皮材17は段部19を形成する折り曲げ状態に保持されている。
なお、表皮材は、表皮層と裏基布との間に薄いウレタン材からなるクッション層を挟む3層構造とすることもできる。また、裏基布17b,18bは不織布に替えメリヤス等を用いることもできる。また、図2では、糸の縫合経路を模式的に描いているが、実際には芯材21の長手方向(図2では紙面垂直方向)に沿って各糸20,23の縫合線が形成されている。また、シートカバー15の開口部周縁に沿って芯材を縫合して折り曲げることで、開口部周縁に玉縁状の段部を形成する構成も採用できる。
図3は、カバー15の縫製に使用される縫製装置の平面図を示す。この縫製装置31は、糸20で端縁部同士を縫合された両表皮材17,18の縫い代(端縁部)17c,18cに沿って帯状の芯材21を縫合する縫製機能と、芯材21が縫合された表皮材17,18の端縁部を折り曲げて芯材21の面ファスナ22を表皮材17の裏基布17bに接着させる折曲機能とを有する。
図3に示すように、縫製装置31は四角板状のミシン台32を有している。ミシン台32上には、縫製機構33と、テンションを付与しつつ帯状の芯材21を縫製機構33に送る芯材送り機構34と、芯材21が縫合された表皮材17,18を折り曲げる折曲機構35と、折曲機構35のうち表皮材17,18の折り曲げされた部分を挟圧する挟圧機構36の位置を調節する位置調節機構37とを備えている。
縫製機構33は、例えばポストミシンからなり、その本体一端部(図3における下端部)に縫製部38を有している。この縫製装置31において、作業者は縫製装置31に対して図3における右側に位置して縫製作業を行う。縫製機構33の同図における右側にほぼ隣接する位置には、縫製機構33側ほど上面が高くなる斜状に支持された板状の手送り台39が設置されている。作業者は、手で縫製対象(本例では表皮材)の縫合位置を調整しながら、手送り台39の上面に沿って縫製対象を縫製部38へ送り出す。本実施形態では、縫製機構33に対して図3における右側が、縫製対象の送り方向の上流側となり、左側が縫製対象の送り方向の下流側となる。
芯材送り機構34は、縫製部38に対して送り方向の上流側に配置されている。芯材送り機構34は、芯材21(図4に示す)を送り方向に沿って案内する2つの芯材ガイド41,42と、該2つの芯材ガイド41,42間において芯材21を押圧して該芯材21にテンションを付与するローラ43(テンションローラ)とを有している。なお、手送り台39には芯材送り機構34を避けるように切欠凹部39aが設けられている。
折曲機構35は、前記挟圧機構36の他、縫製部38に設けられた折曲支援機構45(図5に示す)を有している。挟圧機構36は、折曲支援機構45により軽く折り曲げられた表皮材17,18の仮折り部分を挟圧する一対の挟圧ローラ46を備えた挟圧ユニット47と、挟圧ユニット47を上下方向にスライドさせて一対の挟圧ローラ46を上方の退避位置と下方の作動位置とに移動配置するスライド駆動部48とを有している。スライド駆動部48は、位置調節機構37により位置調節可能に支持されている。なお、折曲支援機構45の詳細については後述する。
位置調節機構37は挟圧機構36を3次元的に位置調節する機構であり、前述のようにスライド駆動部48を支持している。図3に示すように、位置調節機構37は、X方向位置調節部51と、Y方向位置調節部52と、Z方向位置調節部53とを有している。ミシン台32上において、縫製機構33よりも縫製対象の送り方向下流側(図3では左側)で縫製部38側の端部と反対側となる端部の近傍位置には、円柱状の支柱54が鉛直に立設されている。この支柱54には、X方向を軸方向とする四角筒状の第1筒体55の一端部側面に固定された支持筒56が上下方向にスライド可能に挿通されている。支持筒56は位置調節用のボルト57を緩めると支柱54に沿って高さ方向に移動可能であり、ボルト57を締結することにより支柱54の所定高さに位置決め可能となっている。第1筒体55には、X方向を軸方向とする円筒パイプからなる第1ガイド軸58が挿通されており、該第1ガイド軸58の先端部には、Y方向を軸方向とする四角筒状の第2筒体59が固定されている。位置調節用のボルト60を緩めて第1ガイド軸58を第1筒体55に沿ってX方向に移動させることにより第2筒体59のX方向への位置調節が可能であり、ボルト60を締結することにより第2筒体59はX方向に位置決め固定される。
第2筒体59には、途中で略直角に屈曲したエルボ型の円筒パイプからなる第2ガイド軸61の一端部が挿通されている。第2ガイド軸61において屈曲部の両側に延在する2つの軸部のうち一方の第1軸部61aが第2筒体59に挿通され、他方の第2軸部61b(図6(b)参照)がスライド駆動部48の背面に固定された第3筒体62に挿通されている。位置調節用のボルト63を緩めて第2ガイド軸61の第1軸部61aを第2筒体59に沿ってY方向に移動させることにより第3筒体62のY方向への位置調節が可能である。また、ボルト63を締結することにより第2ガイド軸61が第2筒体59に固定され、第3筒体62がY方向に位置決め固定されるようになっている。
また、位置調節用のボルト64を緩めて第2ガイド軸61の第2軸部61bを第3筒体62に沿ってZ方向に移動させることによりスライド駆動部48のZ方向への位置調節が可能である。また、ボルト64を締結することにより第2ガイド軸61の第2軸部61bが第3筒体62に固定され、スライド駆動部48がZ方向に位置決め固定されるようになっている。
こうしてX方向位置調節部51の第1筒体55に沿って第1ガイド軸58をX方向にスライドさせることにより、挟圧機構36のX方向への位置調節が可能になっている。また、Y方向位置調節部52の第2筒体59に沿って第2ガイド軸61の第1軸部61aをY方向にスライドさせることにより、挟圧機構36のY方向への位置調節が可能になっている。そして、Z方向位置調節部53の第3筒体62に沿って第2ガイド軸61の第2軸部61bをZ方向にスライドさせることにより、挟圧機構36のZ方向への位置調節が可能になっている。もちろん、Z方向の位置調節は、支柱54に対する支持筒56の高さ調節により行ってもよい。なお、ミシン台32に対し作業者位置から見て左側となる位置には、作業台65がミシン台32の端部上側にその端部を重ねる状態に配置されている。作業台65は、縫製前の表皮材が置かれたり、縫製後の表皮材が縫製装置31から排出されたりする場所として使用される。
図4は、芯材送り機構34を示し、同図(a)は待機状態、同図(b)は作動状態をそれぞれ示す側面図、同図(c)は待機状態を示す正面図である。ミシン台32の上面には、断面コ字状に折り曲げ加工されて形成された金属製の支持プレート67が、ボルト締結等により固定されている。支持プレート67の上面67aは手送り台39の上面39bより若干低く、その上面67aの上側を支持プレート67の上面67aに沿って表皮材17,18が送られるようになっている。また、支持プレート67の上端部下面における上流側端部(図4(a),(b)における右端部)位置には、前述した2つの芯材ガイド41,42のうち上流側の第1芯材ガイド41が固定されている。
支持プレート67の底部上面には、エアシリンダ69がピストンロッド69aをシリンダ本体69bから上方へ突出させた状態で立設されている。ピストンロッド69aの先端部に固定された取付部70には昇降板71が側面にて固定されている。昇降板71は図示しないガイド部(例えばレール部とレール溝部)を介してシリンダ本体69bの一側面に沿って昇降可能に組付けられている。昇降板71の側面上端部から水平に突出する支軸72には、前記ローラ43が転動可能に軸支されている。ローラ43はその外周面がフランジ形状に形成されてその外周面幅方向中央部に溝部43aを有している。この溝部43aの幅は芯材21の幅よりも若干広く設定されている。
図4(a)に示すようにエアシリンダ69が伸縮状態にあるとき、ローラ43は支持プレート67の下面67bから例えば2〜5cmの範囲内の所定距離だけ離間する退避位置に配置されている。そして、エアシリンダ69の伸長駆動に基づくピストンロッド69aの上動に伴って昇降板71が上昇することにより、ローラ43は、両芯材ガイド41,42間において支持プレート67の下面67bに芯材21を押圧可能な作動位置に配置されるようになっている。ローラ43が作動位置にあるときは、芯材21は、溝部43aの底面によって面ファスナ22側の下面が押圧され、支持プレート67の下面67bとの間に挟まれた状態で支持プレート67の下面67bから摺動抵抗を受けながら下流側へ送られるようになっている。このとき、面ファスナ22はローラ43から押圧力を受けるものの、転動するローラ43からは摺動抵抗を受けることがなく、その表面のフック状繊維が潰れにくくなっている。
エアシリンダ69はそのピストンロッド69aの位置を検出可能なセンサ(図示略)を備え、該センサからの信号に基づきコントローラC(図3参照)により上昇ストローク量が制御される。これにより、芯材21を押圧するローラ43の押圧力が調整されるようになっている。この押圧力は、縫製装置31の図示しない操作パネルに設けられたテンション調節用操作部を操作することにより調節可能となっている。芯材21に付与される押圧力が強いほど、芯材21には強いテンション(引張り応力)が付与される。そして、そのようにテンションが付与された状態で芯材21は縫製部38へ送られるようになっている。
図5は縫製部及び折曲支援機構を示す。同図(a)は縫製部周辺を示す側面図、同図(b)は縫製部周辺の平面図である。
ミシン台32上において前記芯材送り機構34の下流側位置には、上端部に針板74が設けられたポスト75が立設されている。前述した2つの芯材ガイド41,42のうち下流側の第2芯材ガイド42はポスト75の上流側側面に支持された側面視略L字状のブラケット76の上面に支持されており、該第2芯材ガイド42に案内されて芯材21は針板74の上面へ供給される。
針板74の上方には、縫製機構33の一端部から下方へ延出するヘッド部77が位置しており、該ヘッド部77の下端部から電動モータM(図3参照)の駆動力に基づき上下方向に往復移動する針棒78が下方へ突出し、その下端に縫針79が連結されている。ヘッド部77における針棒78の下流側近傍位置からは、ミシン押さえ80が上下動可能な状態で下方に延出している。縫製部38の縫針79により縫製が行われるときは、ミシン押さえ80が下方へ移動して針板74上の表皮材を押さえる。また、図5(b)に示すように、針板74上の中央部には、送り歯81が設けられ、送り歯81が駆動されることで、表皮材17,18及び芯材21は互いに縫合されつつ下流側へ送られる。なお、ポスト75には針板74の下側に図示しない下糸補足器が内蔵されている。
縫製機構33は、前述のように、針棒78、針棒78の下端に連結されて上糸供給源(図示略)からの上糸が通される縫針79と、針棒78を上下駆動させる針棒上下駆動機構、天秤機構と、縫針79の下方においてポスト75の上面に設けられた針板74の下方に設けられた糸輪捕捉器(図示略)と、この糸輪捕捉器内に収容された下糸ボビン(図示略)などを備えている。糸通しされた縫針79が針板74よりも上方の上死点位置と下方の下死点位置との間を往復移動して芯材21を表皮材17,18の端縁部に沿って縫い付ける。
本実施形態では、折曲支援機構45が縫製部38に設けられている。ポスト75の上面には送り歯81を挟んで両側にガイド板部82と折曲位置規定部材としての平板83が、それぞれの側面を表皮材17,18の送り方向と平行に配置する状態で立設されている。ガイド板部82は表皮材17,18の端縁を摺接ガイドするためのもので、主に表皮材17,18の端縁部の送り方向と交差する方向の位置合わせに用いられる。一方、平板83は、ポスト75の上端部側面に固定されてその上端部が針板74の上面よりも所定距離だけ高く位置し、縫製された直後の表皮材17,18はこの平板83の上方を覆う状態で送られる。
また、ミシン押さえ80には、その下部の下流側位置(後方側位置)から後側斜め下方へ向けて折曲支援部材としての突出片80aが突設されている。突出片80aは、図5(a)に二点鎖線で示すように、ミシン押さえ80が縫製時の下方位置に配置された状態において、針板74の下流側に延びるとともに針板74の上面よりも下方へ延出するように設けられている。これにより、表皮材17,18の端縁部は送り方向の下流側へ送られるに連れて突出片80aに上面が当たることで徐々に下方向へ折れ曲がるように案内される。このため、平板83の上方を覆う状態で送られる表皮材17,18は、針板74の上面の高さ位置よりも図5(a)において上側の位置が突出片80aにより下方へ押圧されることにより、平板83の上端部に沿って山折りに屈曲するようになっている。そして、表皮材17,18は、この山折りに屈曲された仮折り部分が挟圧ローラ46間に送られるようになっている。
図6は、挟圧機構36を示し、同図(a)はカバーを外した状態を示す正面図、同図(b)は側面図である。図6(b)に示すように、挟圧機構36は、そのスライド駆動部48の背面部分を構成する側面視コ字状の支持フレーム85が、第3筒体62に固定されていることにより位置調節機構37の先端部に支持されている。スライド駆動部48は、支持フレーム85の上下各端部から互いに平行に延出する一対の延出部85a,85bに両端部が固定された状態で支持されたガイドレール86を備えている。ガイドレール86は、挟圧ユニット47を構成する筐体87の背面に固着されたガイド部材88に挿通案内されている。支持フレーム85の上側の延出部85aにはエアシリンダ89がピストンロッド89aを下方へ突出する下向きに配設されている。エアシリンダ89のピストンロッド89aの先端部(下端部)はガイド部材88に固定されている。よって、エアシリンダ89が伸長駆動されると、挟圧ユニット47は図6(b)に示す作動位置に配置される。一方、エアシリンダ89が収縮駆動されたときは、挟圧ユニット47が図6(b)の作動位置から上方へ移動した退避位置に配置されるようになっている。なお、縫製時には、挟圧ユニット47は作動位置に配置される。
挟圧ユニット47の筐体87は、鉛直方向に延びる上側筐体部87aと、該上側筐体部87aに対して下端部が上流側に位置するように所定角度で傾斜する下側筐体部87bとを有している。図6(a)に示すように、筐体87内には、その内部の上側一端部に電動モータ91が配置されるとともに、その駆動軸91aに嵌着された第1プーリ92と、その内部の上側他端部に配置された第2プーリ93との間にはタイミングベルト94が巻き掛けられている。第2プーリ93の下方位置には軸受95が配置され、この軸受95には一対の第1回転軸96a,96bが回転可能に軸支されている。一方の第1回転軸96aはその上端部が前記第2プーリ93に嵌挿されており、該第2プーリ93が回転することにより一体に軸回転可能となっている。第1回転軸96aには前記第2プーリ93と軸受95との間の部分に第1歯車97が嵌着されている。また、他方の第1回転軸96bの上端部には前記第1歯車97と噛合する第2歯車98が嵌着されている。
一対の第1回転軸96a,96bの下端部は、軸受95より下方位置において第1ユニバーサルジョイント99a,99bを介して第2回転軸100a,100bの上端部と連結されている。さらに第2回転軸100a,100bの下端部は、第2ユニバーサルジョイント101a,101bを介して第3回転軸102a,102bの上端部に連結されている。第3回転軸102a,102bはそれぞれ軸受103,103に回転可能に軸支され、各軸受103,103の下側に突出した各下端部には前記一対の挟圧ローラ46,46がそれぞれ軸回転可能な状態で連結されている。
筐体87内の下部には、第2ユニバーサルジョイント101a,101bよりも後方位置にエアチャック105が配設されている。エアチャック105は、水平方向への開閉動作が可能な一組のチャック部106a,106bを有している。各チャック部106a,106bの各先端部には略L字状をなす一組の支持部材107,107が固定され、各支持部材107,107には、前記一組の軸受103,103をそれぞれ支持する支軸108,108がそれぞれ挿通支持されている。支軸108,108には軸受103と支持部材107の各々の側壁に両端部を当接させた付勢部材としてのバネ109(コイルバネ)が圧縮状態で装着されており、このバネ109の弾性力により一対の挟圧ローラ46,46が互いに接近する方向に付勢されている。
第1回転軸96a,96bと第2回転軸100a,100bが第1ユニバーサルジョイント99a,99bを介して連結されることにより、軸方向が鉛直方向に略一致する一組の第1回転軸96a,96bの回転が、軸方向が下側筐体部87bの傾斜方向に略一致する第2回転軸100a,100bに伝達可能となっている。また、第1ユニバーサルジョイント99a,99b及び第2ユニバーサルジョイント101a,101bによる各連結により、エアチャック105の各チャック部106a,106bの開閉動作を可能にしつつ各挟圧ローラ46,46への回転の伝達を可能にしている。
エアシリンダ89はピストンロッド89aが突出位置に配置されたことを検知するセンサ(図示略)を備え、該センサにより一対の挟圧ローラ46,46が作動位置まで下降したことが検知されると、エアチャック105が閉動作して一対の挟圧ローラ46,46が互いに接近する方向に移動して閉じる構成となっている。また、センサが検知しなくなると、エアチャック105が開動作して一対の挟圧ローラ46,46が互いに離間する方向に移動して開く構成となっている。
一対の挟圧ローラ46,46が閉じた状態にある挟圧ユニット47において電動モータ91が駆動されると、その回転は第1及び第2プーリ92,93に巻き掛けられたタイミングベルト94を介して第2プーリ93に嵌着された第1回転軸96aに伝達され、第1歯車97及び第2歯車98の噛合を介して第1回転軸96aの回転が第1回転軸96bに伝達される。これにより一組の第1回転軸96a,96bが互いに逆方向に同期回転する。第1回転軸96a,96bの回転はそれぞれ第2回転軸100a,100b及び第3回転軸102a,102bを介して一対の挟圧ローラ46,46に伝達される。一対の挟圧ローラ46,46はそれらの間に送り込まれた表皮材17,18及び芯材21を下流側へ引き込むことが可能な方向に互いに逆向きに回転する。また、縫製装置31の図示しないペダルを踏むことで電動モータMが駆動されて縫針79による縫製が行われ、コントローラCはこの電動モータMの回転速度に同期するように電動モータ91を速度制御する。このため、縫製された表皮材17,18及び芯材21の送り歯81による送り速度と、一対の挟圧ローラ46,46が縫製後の表皮材17,18及び芯材21を引き込む引込み速度が同期する構成となっている。
次に、この縫製装置31の動作について、特に、サイド表皮材17とかまち表皮材18の縫製に着目して、以下詳細に説明する。
各表皮材17、18は、シート状の表皮材の原材を裁断機でシートカバー形状に応じた所定形状に裁断し形成されている。これら各表皮材17,18はそれぞれの表皮層17a,18aを向い合わせにし、端縁部分を揃えて重合させておく。そして、この重合された両表皮材17,18の端縁部を縫い代17c,18cを残し端縁に沿って縫合する。
次に、縫製装置31を用いて、この縫合された表皮材17,18に芯材21を縫い付ける芯材縫合工程と、その縫い付けられた芯材21が内側にくるまれるように端縁部を折り曲げて面ファスナ22(係止面)で接着する折曲工程とを連続的に行う。
まず、縫製を始める前に、縫製装置31の前準備を行う。この前準備には、一対の挟圧ローラ46,46の位置調節・配置角調節及びギャップ調節と、芯材送り機構34の押圧力調節(テンション調節)とがある。
まず一対の挟圧ローラ46,46のギャップ調節について説明する。所定の操作スイッチを操作してエアシリンダ89を伸長駆動させることで、挟圧ユニット47を退避位置から作動位置に移動させる。挟圧ユニット47が作動位置に配置されると、エアチャック105が閉動作し、一対の挟圧ローラ46,46は互いに接近する方向に移動して所定のギャップを開けた状態に閉じる。
この隙間は、予めギャップ調整操作部(図示略)を操作して、芯材厚、表皮材厚、表皮材の折曲げ層数などから決まる値を入力することで設定する。ここで、折曲げ層数とは、挟圧ローラ46に挟圧される表皮材の枚数を指し、例えば1枚折りであれば2層、2枚重ね折りであれば4層になる。芯材21の縫い付け箇所が、シートカバー15の開口部周縁部である場合は1枚折り、サイド表皮材とかまち表皮材との縫合部位である場合は2枚重ね折りとなる。なお、シート体として縫製装置31の縫製対象となる表皮材は、シートカバー形状に袋縫いされたものと、袋縫いされるべき3枚以上の表皮材のうち一部(例えば2枚)が縫合された縫製途中の表皮材とがある。シートカバー15の開口部周縁部に芯材21を取着する場合は前者に該当し、サイド表皮材とかまち表皮材の縫合部位に芯材21を取着する場合は後者に該当する。
次に一対の挟圧ローラ46,46の位置調節・配置角調節について説明する。位置調節機構37を必要に応じて操作して、一対の挟圧ローラ46,46が作動位置に配置された際に、針板74下流側直近の適切位置に配置されるように位置調節を行う。このとき、平面視において表皮材17,18における平板83により形成される折曲げ稜線(山折りされた稜線)Pが描く曲線ライン上に、一対の挟圧ローラ46,46の挟圧点が位置するように、挟圧ローラ46,46を位置決めする。ここで、挟圧点とは、作動位置に配置された一対の挟圧ローラ46,46の軸線間における中心点、つまり間隙(ギャップ)の中心を指す。
次に、挟圧ローラ46の配置角調節であるが、第3筒体62を第2ガイド軸61の第2軸部61bに対して軸線回りに回動させることにより行う。ここで、挟圧ローラ46の配置角(姿勢角)とは、一対の挟圧ローラ46,46の軸線を結ぶ線分がX軸に対してなす角度を指す。この配置角調節は、前記折曲げ稜線Pが描く曲線ラインの前記挟圧点における法線と、一対の挟圧ローラ46,46の軸線を結ぶ線分とが略一致するように行う。こうすることで、前記折曲げ稜線Pと略同じ曲線ラインを描く芯材21をその面と垂直な法線方向から挟圧ローラ46,46により圧接することが可能になる。
さらに挟圧ローラ46のZ方向の位置調節も必要である。折曲げ稜線Pから芯材21までの距離や芯材幅は商品の種類(品番)に応じて異なる。このため、芯材21に対応する適切位置で折曲げ部分を挟圧するためには、折曲げ稜線Pから深さ方向(Z軸下方向)に挟圧ローラ46の位置を調節する必要がある。よって、折り曲げ部分で内側にくるまれた芯材21の折曲げ稜線Pからの深さ方向の位置及び芯材幅に合わせて、芯材21の幅方向全域を圧接できるように、挟圧ローラ46をZ軸方向に位置調節する。
次に、芯材送り機構34の押圧力調節について説明する。芯材供給源は縫製装置31の近傍位置に芯材21がロールに巻き付けられた状態で設置され、芯材供給源のロールから芯材21を引き出して各芯材ガイド41,42を通してポスト75上端部の針板74上に引き出す。その後、芯材送り機構34を作動させる所定スイッチを操作する。すると、図4に示すように、エアシリンダ69が伸長駆動して、ローラ43が図4(a)に示す退避位置から図4(b)に示す作動位置に移動する。芯材21はローラ43の溝部43aにガイドされつつ溝部43aの底面に押圧される。このとき、芯材21への押圧力を決めるピストンロッド69aの上昇ストロークは、芯材21の厚み及び糸23の縫合線の前記曲線ラインの曲率に応じて決定する。つまり、前記曲線ラインの曲率が大きいほど芯材21を強く押圧して、芯材に強いテンションが付与されるように、ピストンロッド69aの上昇ストロークを調整する。この上昇ストロークの調節は、例えばコントローラCに昇降ストロークを決める信号を出力する調節用操作部の操作、あるいはピストンロッド69aの上死点を決めるためにエアシリンダ69に取着された上死点センサの位置調節などにより行う。前者の場合は、予め予備実験で商品毎に適切なテンションを付与できる昇降ストロークのデータを求め、その求めたデータを基に品番と昇降ストロークとの関係を示すテーブルデータをコントローラCに設定しておいてもよい。この場合、品番を入力すれば、適切なテンションを付与可能な昇降ストロークがコントローラCにより選択される。
縫製装置31の前準備が終わり、挟圧ローラ46の位置・配置角・ギャップが適切に調節され、芯材送り機構34により芯材21に付与されるテンションが適切に調整されると、次に縫製作業に入る。
まず、各芯材ガイド41,42を通って引き出された芯材21をポスト75上端部の針板74上にセットする。芯材21の針板74上における位置は芯材ガイド42により位置決めされ、図7(a),(b)に示すように、芯材21は例えば送り歯81上に配置される。次に表皮材17,18の縫い付け開始部分を、図7(a),(b)に示すように、針板74上に載せるとともにその端縁をガイド板部82に当てることで位置合わせする。そして、縫製装置31のペダルを踏み込んで、縫製部38を電動駆動させることで、端縁をガイド板部82に沿わせながら表皮材17,18を送りつつ縫い付けを進めてゆく。このとき、表皮材17,18に縫い付けられた芯材21は送り歯81の送り動作によって表皮材17,18と共に下流側(図7では下側)へ送られる。この縫い付けで形成された糸23の縫合線は、前工程で形成された糸20による縫合線と平行な曲線ラインを描きつつ下流側へ移動する。
表皮材17,18は、ガイド板部82に当たる端縁と芯材21を挟んで反対側の部位が平板83に載った状態で下流側へ送られる。縫い付けが終わった部分は、やがて針板74上から外れ、図7(c),(d)に示すように、芯材21を挟んで端縁と反対側の部位が平板83上に支持された状態で、表皮材17,18の端縁部上面に突出片80aが当たることで端縁部が下方へ押し込まれ、表皮材17,18が平板83を支点として山折りされる。このとき、図5(a)に示すように、突出片80aが後側斜め下方へ突出していることから、表皮材17,18が送り方向へ移動するに連れて、徐々に深く折り曲げられる。
そして、図7(e),(f)に示すように、ある程度十分折り曲げられた状態で一対の挟圧ローラ46,46間に引き込まれる。一対の挟圧ローラ46,46は送り歯81の送り速度と同期した送り速度となる回転速度で、そのギャップ間に引き込み可能な方向に回転しており、一対の挟圧ローラ46,46間に引き込まれた表皮材17,18の折曲げ部分は、一対の挟圧ローラ46,46により挟圧される。この挟圧によって芯材21の面ファスナ22が相対する表皮材17の裏基布17bに係止接着される。
こうして、以後、縫製部38で縫い付けられた表皮材17,18は連続的に折り曲げられながら一対の挟圧ローラ46,46間に引き込まれ、折り曲げ部分が、一対の挟圧ローラ46,46により順次挟圧されることにより連続的に係止接着される。
表皮材17,18が一対の挟圧ローラ46,46の間に引き込まれるようになると、芯材21は送り歯81の送り動作に加え、一対の挟圧ローラ46,46による送り方向への所定の引き込み力によって送られる。芯材21はローラ43によりその下面に所定の押圧力が付与されて、支持プレート67の下面67bとの摺動摩擦による摩擦抵抗力を受けながら上流側へ所定の引き込み力で送られるので、芯材21にはテンション(引張り応力)が付与される。この結果、芯材21はその付与されたテンションに応じた量だけ若干伸びた(張った)状態で表皮材17,18の端縁部に縫い付けられる。
その後、芯材21を表皮材17,18の端縁部に縫い付けた糸23は、表皮材17,18の端縁形状に沿って曲線縫いされることから、縫い付けられた糸23でできる縫合線はその針板74の下流側で曲線ラインを描く。芯材21はこの曲線ラインに沿ってカーブしつつ接着される。この際、芯材21は接着相手となる表皮材17に対して曲線ラインの内側に位置するため、接着相手の表皮材17がとる外側の経路長さに比べ内側の短い経路長さをとる。
そして、縫合工程と折り曲げ接着工程をすべて終えると、他の表皮材を縫い付けて、シートカバー15の状態に仕上げる。次に、サイド表皮材17を表皮層17aおよびかまち表皮材18の表皮層18aが外表面に位置するように反転させてシートカバー15が出来上がる。このとき、サイド表皮材17とかまち表皮材18の糸20の縫合線を基点にサイド表皮材17は折り返され、この折り返しによってシートカバー15の表面側に段部19が現れる。
以上詳述したように、この第1実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)芯材送り機構34のローラ43により芯材21を押圧することにより、表皮材17,18の送り速度に対して芯材21の送り速度を遅延させた。よって、芯材21はテンションが付与された状態で一方の表皮材17の縫い代(端縁部)17cに縫合される。袋縫いされる表皮材17,18の曲線縫い過程で縫合された芯材21は折り曲げ過程で内折りされるため、その係着相手となる表皮材17の部分よりも内周側に位置することになるが、テンションが付与されていることから、芯材21に弛みができずに曲線に沿って折り曲げることができる。つまり、芯材21は押圧されて送り速度が遅延して送り量が減ることで、テンションが付与されながら送られ、芯材21はやや伸びた(張った)状態で縫いつけられる。芯材21の面ファスナ22が表皮材17の裏基布17bに係着するときは、張り合わされる表皮材17の部分の内周側に位置することになっても、テンションが開放されるだけで弛みは発生しにくい。よって、芯材21に弛みができることによる芯材21の蛇行を防止でき、芯材21の蛇行による歪みのない段部19を形成することができる。また、従来は、芯材21が蛇行しない一定以上の精度を出すために、縫製部38での縫合速度を低速にして表皮材17,18を低速で送るようにしていたが、芯材送り機構34により芯材21の蛇行が抑えられることから、従来に比べ高速な縫合速度で縫製装置31を稼働させることができる。よって、シートカバー15の生産性を向上させることできる。
(2)芯材21を押圧する部材を回転体であるローラ43としたので、芯材21を送る際に面ファスナ22側を下面にして送っても面ファスナ22のフック状繊維が潰れにくくなる。よって、表皮材17を折り曲げて接着させたときの面ファスナ22による接着強度を十分確保できる。よって、折り曲げてできた段部19の部分を剥がれにくくすることができる。段部19の部分で剥がれにくくなることから、折り曲げて接着させた後にさらに折り曲げ部分において芯材21の縫い付けをする必要がないので、シートカバー15を少ない工程で縫製できる。
(3)エアシリンダ69の上昇ストロークを調整することで芯材21への押圧力を調整し、芯材21に付与するテンションを調整するようにしたので、曲線縫い部分の曲率に応じた適切なテンションを芯材21に付与することができる。よって、芯材21にテンションを与え過ぎることによるシートカバー15の皺の発生を防止しつつ、芯材21の弛みによる蛇行に起因するシートカバー15の皺を防止できる。
(4)ローラ43の周面形状を円周溝からなる溝部43aを有するフランジ状にしたので、芯材21を溝部43aにより所定搬送経路に沿って搬送されるようにガイドすることができる。このため、ローラ43がガイドを兼ねるので、必要な芯材ガイド41,42の数を少なく済ませられる。
(5)芯材21を表皮材17,18の下側に配置した状態で送ることで、折曲機構35による表皮材17,18の端縁部の折り曲げを上側に折り線が位置する山折りとした。よって、突出片80aと平板83との協働により表皮材17,18を屈曲状態に仮折りした後、その仮折り部分をその屈曲形状を崩さずに一対の挟圧ローラ46,46間に送り込むことができる。この結果、一対の挟圧ローラ46,46により表皮材17を確実に折り曲げ接着することができる。
(6)ミシン押さえ80に後方斜め下側へ突出する突出片80aを設けたので、平板83に載った部位を支点として表皮材17の端縁部を下方へ押し込むことができ、平板83に沿って山折りの折り目を形成できる。そして、送り方向に送られるに連れてその山折りを徐々に深く折り曲げることができる。よって、一対の挟圧ローラ46,46間に送り込まれる際には、ある程度十分折り曲げた状態にすることができるので、折り曲げ部分を円滑に挟圧ローラ46,46間に引き込ませることができる。
(7)芯材21を表皮材17,18の下側を通すので、表皮材17,18を送る手送り台39の上面高さより下側を通すことができる。よって、芯材21が表皮材17,18を縫製部38へ送る手作業の邪魔にならず、しかも芯材ガイド41,42を表皮材17,18が載せられる面の下面に取り付けることができる。また、芯材21が仮に表皮材17,18の上側を通るとすると、芯材送り機構が作業の邪魔になることが心配されるが、芯材送り機構34を表皮材17,18の下側に配置でき、作業がし易くなる。また、作業の邪魔にならない表皮材17,18の下側に配置されることから、芯材送り機構34をなるべく縫製部38の近傍位置に配置できる。これにより、縫合が行われる縫製部38の上流側なるべく近くの位置で芯材21にテンションを付与することができる。このため、芯材21に必要なテンションを付与するために必要となる芯材21への押圧力を相対的に弱くすることができる。この結果、面ファスナ22のフック状繊維が潰れにくくなり、折り曲げ接着強度を十分確保できる。
(8)折曲機構35を構成する挟圧機構36のうち挟圧ユニット47の下側筐体部87bを、一対の挟圧ローラ46,46が縫製機構33のポスト75上端部に近接するように傾斜させた。よって、一対の挟圧ローラ46,46を針板74の排出下流側近傍位置に配置することができ、表皮材17,18を仮折り後直ちに一対の挟圧ローラ46,46に挟圧させて折り曲げることができる。袋縫いされるシートカバー15は曲線縫いされる曲率が比較的大きいが、曲線縫いのどの部分を縫っているときでも、一対の挟圧ローラ46,46により適正に折り曲げることができる。例えば、一対の挟圧ローラ46,46が、縫製が行われるポスト75上端部(針板74)から離れていると、曲線縫いされた後に所定距離下流側へ送られた際の位置は、それまで曲線縫いされた曲率に応じて変化する。このため、一対の挟圧ローラ46,46のポスト75上端位置からの距離が離れるほど、表皮材17,18をローラ側へ無理に引き込むことになるので、表皮材17,18が型崩れして皺になりながら一対の挟圧ローラ46,46間に送られることになる。この場合、表皮材17,18が型崩れして皺ができることで、仮折りの屈曲形状も崩れやすく、折り曲げミスも発生し易くなる。これに対し、本実施形態では、一対の挟圧ローラ46,46がポスト75上端位置に近接しているので、仮折り後スムーズに表皮材17,18の端縁部を折り曲げ接着することができる。
(9)電動モータ91の回転を一対の挟圧ローラ46,46に伝達する回転軸96a,96b,100a,100b,102a,102bをユニバーサルジョイント99a,99b,101a,101bで連結したので、挟圧ユニット47の下部を、縫製機構33側へ接近するように傾斜させることができた。よって、一対の挟圧ローラ46,46に回転を伝達しつつ各挟圧ローラ46,46を針板74の下流側直近位置に配置することができる。
(10)一対の挟圧ローラ46,46を互いに接近する挟圧方向に付勢するバネ109を設けた。よって、表皮材17,18の折り曲げ部分をバネ109の付勢力に応じた略一定圧で、一対の挟圧ローラ46,46により挟圧することができる。一対の挟圧ローラ46,46間の隙間は折り曲げ部分よりも狭く設定されており、その狭い隙間に折り曲げ部分が挿入すると、その折り曲げ部分の厚みに応じて一対の挟圧ローラ46,46がバネ109の付勢力に抗して押し広げられ、このとき折り曲げ部分はバネ109の付勢力に応じた略一定圧で挟圧される。例えば厚みの異なる部分を有する芯材21が使用されても、異なる厚みの部分に同じように略一定厚を付与することができる。このため、折り曲げ部分に必要な圧力を付与できる。例えば一対の挟圧ローラ46,46の隙間が固定であるとすると、折り曲げ部分の厚みに応じてその隙間を設定しておく必要がある。しかも厚みの異なる部分を有する芯材21には対応できなくなる。これは、挟圧ローラ46,46の隙間を仮に厚みの厚い部分に合わせておくと、厚みの薄い部分は挟圧力が弱くなってしまい、一方、仮に厚みの薄い部分に合わせておくと、厚みの厚い部分を挟圧する際に挟圧ローラ46,46に過負荷が加わってしまう。これに対し、本実施形態では、バネ109で付勢された挟圧ローラ46であるので、これらの問題を解消できる。
(11)位置調節機構37を設けたので、挟圧ローラ46の位置を3次元的に調節することができる。3次元的に位置調節可能であることから、挟圧ローラ46を高さ方向(Z軸方向)に位置調節できる。例えばシートカバー15の種類に応じて、表皮材17,18に縫い付けられた芯材21と表皮材17,18の折曲げ稜線Pとの距離が変化すると、表皮材17,18の折曲げ稜線Pから深さ方向における芯材21の位置が変化する。この場合、折り曲げ部分のうち芯材21の位置する部分を挟圧する必要があるが、折曲げ稜線Pからの深さ方向、つまり高さ方向(Z方向)に挟圧ローラ46を位置調節できることから、折り曲げ部分のうち芯材21が位置する適切な部分を挟圧ローラ46により挟圧することができる。
(12)また、第2ガイド軸61の第2軸部61bの軸回動により、一対の挟圧ローラ46,46の配置角(姿勢角)を調節できるので、曲線縫いの曲率の大きさに応じて適切な配置角度に挟圧ローラ46を配置することができる。例えば曲率が大きい場合は、挟圧ローラ46の配置位置のX方向曲率中心側へのシフト量を大きめにとるとともに、配置角度を大きくとる。つまり、平面視において、曲線縫いの場合に平板83が曲線状の折曲げ稜線Pを描いたときに、一対の挟圧ローラ46,46の挟圧点がその曲線上に位置するとともにその挟圧点におけるその曲線の法線方向に一対の挟圧ローラ46,46が対峙するような配置角度に角度調節することが好ましい。XY軸方向の位置調節に加え、回転角調節が可能であることから、このような挟圧ローラ46の配置位置及び配置角度の調節を適切に行うこともできる。これにより、表皮材の折り曲げ部分を適正に折り曲げ接着することができる。
(変形例)
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態では、山折りとしたが、谷折りとしてもよい。すなわち、表皮材の裏基布側が上面になるように表皮材を送るとともに表皮材の上面に配置されるように芯材を送る。芯材を表皮材の端縁部に縫い付けた後は、針板側から後方斜め上側へ突出する突出片に上方向に案内させつつミシン押さえから下方へ突出する平板部に押し当てて所定角度に仮折りする構成とする。この構成によっても、山折りに比べ仮折り状態が崩れにくくなるなど、多少不都合はあるものの、芯材を表皮材に縫い付けながらその下流側で折り曲げ接着することはできる。
・ 前記実施形態では、芯材にテンションを付与するために芯材を押圧する押圧部材としてのフランジ形状のローラ43を用いて溝部43aで芯材をガイドする構成としたが、この種のガイド用の溝部は無くてもよい。例えば円柱、円筒など外周面が平滑な面からなるローラであってもよい。また、ローラにも限定されない。例えば球体(ボール)を先端部に有する押圧部材を採用することもできる。転動可能な回転体であれば、芯材を押圧した際に芯材の押圧面と摺動しないので、押圧面の摺動に起因する損耗を効果的に抑制できる。例えば前記実施形態のように係止面(面ファスナ)を有する芯材である場合、係止面が傷つきにくくなるので、折り曲げて挟圧した際の係止接着力を確保できる。
・ 前記実施形態では、芯材を押圧する押圧ローラを備えた構成としたが、これに限定されない。例えば芯材に流体(例えば空気)を吹き付けて該芯材を流体圧(空気圧)で押圧する構成を採用することもできる。
・ 前記実施形態では、位置調節機構37はX・Y・Z軸方向位置調節及び挟圧ローラ46の回転軸と略平行な軸線回りの姿勢角調節が可能な構成とし、それぞれ位置調節用のボルトを緩めてガイド軸をスライド又は軸回転させる手動式の位置調節機構を採用したが、これに限定されない。例えば、XYZ各軸方向のうち少なくとも一方向の位置調節を、エアシリンダ等の駆動手段により操作スイッチの操作で行う構成を採用できる。この場合、シート体の種別毎に適切な位置・角度をティーチング等の手法により記憶させ、品番等の入力だけで自動で挟圧機構が位置調節される構成を採用できる。また、挟圧ユニット47を昇降させるスライド駆動部48のエアシリンダ89をZ軸方向の位置調節機構の構成要素を兼ねる構成も採用できる。
・ 前記実施形態では、芯材を挟んだが、芯材が係止面を有しない構成であれば、シート体(表皮材17,18)のうち芯材縫付け箇所以外の部分を一対の挟圧ローラ46で挟圧する構成でもよい。挟圧ローラ46で挟む位置が、シート体における糸20の縫合線より内側の部分であっても構わない。この構成であっても、送り方向の下流側へシート体を送ることができる。このため、針板の送り方向下流側に縫い付け後のシート体がたまり、シート体のうち針板上で縫い付けが行われる部分に皺などが発生することを回避し易くなる。また、曲線縫いが行われる際は、シート体を曲線縫いのカーブに沿って案内しながら挟圧ローラにより送り方向下流側へ引き込む送り支援を行うことができる。
・ 前記実施形態では、挟圧機構36をXYZ方向に位置調節可能な構成としたが、これに限定されない。例えばX方向にだけ位置調節可能な構成とすることもできる。このようにX方向だけ位置調節可能な構成であっても、縫い付け後のシート体のたまりを送り方向下流側にできにくくして縫い付け位置におけるシート体の皺の発生を抑制できるうえ、針板の送り方向下流側において曲線縫いのカーブ(つまり折曲げ稜線P)に沿って縫い付け後のシート体を案内しながら引き込むことはできる。さらに、X方向に加え、配置角を決める角度調節も可能とし、X方向とθ方向との2方向にだけ位置調節可能な構成とすることもできる。この構成によれば、θ方向の角度調節も可能なので、送り方向下流側へ引き込まれるシート体を挟圧ローラによりカーブの法線方向から挟み込むことができる。よって、シート体をカーブに沿う方向に引き込むことができ、シート体の手送り操作がし易くなるうえ、そのカーブを保持した状態のまま芯材21の面ファスナ22を裏基布に接着できる。
・ 前記実施形態では、縫製装置の縫製機構33の一例としてポストミシンに適用したが、これに限定されない。例えば平型ミシン、筒型ミシンなどその他公知のミシンに適用することができる。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1)前記針板上に設けられ前記シート体を送り方向の下流側へ送り出す第1送り機構(81)と、該縫製機構における前記針板よりも前記送り方向の下流側に配設され、前記芯材が縫い付けられた前記シート体の端縁部が前記針板上から送り方向の下流側へ送出される途中で、そのシート体の端縁部を挟圧して前記第1送り機構による送り速度と略等しい送り速度で送り方向の下流側へ引き込みつつ送り出す第2送り機構と、前記第2送り機構が前記端縁部を挟圧する挟圧位置を位置調節する位置調節機構とを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の縫製装置。
(2)前記技術的思想(1)において、前記位置調節機構は、水平面内において前記第2送り機構を前記送り方向と交差する方向に位置調節可能な第1位置調整部(51)を有していることを特徴とする縫製装置。
(3)前記技術的思想(1)又は(2)において、前記位置調節機構は、前記第2送り機構の挟圧方向を規定する配置角を角度調節可能な角度調整部(53)を有していることを特徴とする縫製装置。
(4)前記技術的思想(1)乃至(3)のうちいずれか一項において、前記位置調節機構は、前記第2送り機構を鉛直方向に位置調節可能な第2位置調整部(53)を有していることを特徴とする縫製装置。
(5)前記技術的思想(1)乃至(4)のうちいずれか一項において、前記縫製機構により前記芯材が縫い付けられた前記シート体の端縁部が前記針板上から送り方向の下流側へ送出される途中で、そのシート体の端縁部を前記芯材が内側にくるまれるように折り曲げる折曲機構を備え、前記第2送り機構は、前記折曲機構のうち挟圧機構を構成し、前記シート体の端縁部が前記折曲機構により折り曲げられて折曲状態にある前記シート体の端縁部と該シート体における端縁部よりも内側となる部位とを両者間に前記芯材を介在させて挟圧することを特徴とする縫製装置。
(6)前記縫製機構により前記芯材が縫い付けられた前記シート体の端縁部が前記針板上から送り方向の下流側へ送出される途中で、そのシート体の端縁部を前記芯材が内側にくるまれるように折り曲げる折曲機構を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか一項に記載の縫製装置。
(7)前記技術的思想(5)又は(6)において、前記折曲機構は、前記針板上から送り方向の下流側へ前記シート体の端縁部が送出される途中で、該シート体の端縁部における前記芯材が縫い付けられた側と反対側の面に当接することにより、前記シート体の端縁部を折曲方向に押圧して該端縁部の折曲動作を支援する折曲支援部材と、該折曲支援部材により折曲方向に押圧された折曲状態にある前記シート体の端縁部と該シート体における端縁部よりも内側となる部位とを両者間に前記芯材を介在させて挟圧する挟圧機構とを有していることを特徴とする縫製装置。
(8)前記技術的思想(5)乃至(7)のうちいずれか一項において、前記折曲機構は、前記シート体の端縁部よりも内側となる部位における前記芯材が縫い付けられた側の面に当接することにより、前記シート体の端縁部を折り曲げる際の折曲位置を規定する折曲位置規定部材を更に有することを特徴とする縫製装置。
(9)前記技術的思想(5)乃至(8)のうちいずれか一項において、前記挟圧機構は、前記シート体の端縁部を挟圧する挟圧部材を有していることを特徴とする縫製装置。
(10)前記技術的思想(9)において、前記挟圧部材は、転動自在に設けられた一対の挟圧ローラで構成されていることを特徴とする縫製装置。
(11)前記技術的思想(10)において、前記各挟圧ローラは、互いに接近する方向へ付勢部材により付勢されていることを特徴とする縫製装置。
(12)請求項6、7、前記技術的思想(1)乃至(11)のうちいずれか一項において、前記張力調節手段は、前記シート体の端縁部が曲線状である場合、該曲線状の端縁の曲率が大きいほど前記芯材に付与される張力が強くなるように調節されることを特徴とする縫製装置。
(13)前記技術的思想(5)乃至(12)のうちいずれか一項において、前記挟圧機構は、前記折曲機構のうち前記折曲位置規定部材により前記端縁部が山折りされた際に前記針板の上面を含む仮想平面上に前記シート体を延ばした場合に前記シート体の端縁部の曲線形状に応じて決まる折り目稜線の曲線軌跡上に前記挟圧位置が略位置するように位置調節されることを特徴とする縫製装置。
一実施形態のシートを示す斜視図。 図1における2−2線断面図。 縫製装置の平面図。 (a),(b)芯材送り機構の側面図、(c)芯材送り機構の正面図。 縫製部周辺部分を示し、(a)は側面図、(b)は平面図。 挟圧機構を示し、(a)は正面図、(b)は側面図。 表皮材に芯材が縫い付けられた後の折り曲げを説明する説明図で、(a),(c),(e)は背面図、(b),(d),(f)は平面図。
符号の説明
11…シート、15…シートカバー、17…シート体を構成する表皮材、18…シート体を構成する表皮材、17c,18c…端縁部としての縫い代、19…段部、20…糸(端縁部縫い付け糸)、21…芯材、22…係止面を構成する面ファスナ、23…糸(芯材縫い付け糸)、31…縫製装置、33…縫製機構、34…張力付与機構としての芯材送り機構、35…折曲機構、36…挟圧機構、37…位置調節機構、38…縫製部、41…第1芯材ガイド、42…第2芯材ガイド、43…張力付与部材及び押圧ローラとしてのローラ、43a…溝部、45…折曲支援機構、46…挟圧部材としての挟圧ローラ、47…挟圧ユニット、48…スライド駆動部、51…X方向位置調節部、52…Y方向位置調節部、53…Z方向位置調節部、61…第2ガイド軸、61b…第2軸部、62…第3筒体、64…ボルト、67…支持プレート、67b…摺動面部としての下面、69…張力付与機構及び張力調節手段を構成するエアシリンダ、71…張力付与機構を構成する昇降板、74…針板、75…ポスト、78…針棒、79…針としての縫針、80…ミシン押さえ、80a…突出片、81…送り歯、82…ガイド板部、83…折曲位置規定部材としての平板、89…エアシリンダ、91…電動モータ、96a,96b…第1回転軸、99a,99b…第1ユニバーサルジョイント、100a,100b…第2回転軸、101a,101b…第2ユニバーサルジョイント、102a,102b…第3回転軸、105…エアチャック、106a,106b…チャック部、109…付勢部材としてのバネ、C…コントローラ、P…折曲げ稜線。

Claims (8)

  1. 針板上にシート体の端縁部と芯材とが重合状態となって送り方向の上流側から送り込まれた場合に、糸通しされた針が針板よりも上方の上死点位置と下方の下死点位置との間を往復移動して前記芯材を前記シート体の端縁部に沿って縫い付ける縫製機構と、
    該縫製機構における前記針の往復移動位置よりも前記送り方向の上流側に配設され、前記芯材が前記針板上へ送出される途中で、該芯材に張力を付与する張力付与機構と
    を備えたことを特徴とする縫製装置。
  2. 前記張力付与機構は、前記針板上へ送り方向の上流側から前記芯材が送出される途中で、該芯材における前記シート体に縫い付けられる側と反対側の面に当接することにより、前記芯材を押圧して該芯材に張力を付与する張力付与部材を有していることを特徴とする請求項1に記載の縫製装置。
  3. 前記張力付与機構は、前記張力付与部材に前記芯材が押圧されることにより、該芯材における前記シート体に縫い付けられる側の面が摺動する摺動面部を更に有することを特徴とする請求項2に記載の縫製装置。
  4. 前記張力付与部材は、転動自在に設けられた押圧ローラであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の縫製装置。
  5. 前記押圧ローラは、外周面上に前記芯材を案内可能な円周溝を有していることを特徴とする請求項4に記載の縫製装置。
  6. 前記張力付与機構は、前記芯材を押圧する押圧力を調節することにより該芯材に付与される張力を調節する張力調節手段を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれか一項に記載の縫製装置。
  7. 前記芯材は、前記シート体の端縁部に縫い付けられた場合に表面側となる面が前記シート体に対して係止可能な係止面として構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の縫製装置。
  8. 針板上にシート体の端縁部と芯材とを重合状態にして送り方向の上流側から送り込みつつ、糸通しされた針を針板よりも上方の上死点位置と下方の下死点位置との間で往復移動させることにより、前記芯材を前記シート体の端縁部に沿って縫い付ける前に、前記芯材が前記針板上へ送り方向の上流側から連続して送出される途中で、該芯材を押圧して該芯材に張力を付与することを特徴とする縫製方法。
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