JP2007304526A - 画像形成制御装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な画像を形成することのできる画像形成パラメータの調整を行うことができるとともに、所定のテストパターンを形成せずに画像形成パラメータの調整することのできる画像形成制御装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成手段の状態とこの状態のときに正常な画像が得られた画像形成パラメータ値との関係性を正常組データとして記憶しておき、この記憶した正常組データに基づいて画像形成パラメータ推定式を導出する推定式導出手段を設けた。
【選択図】図7

Description

本発明は、記録部材に画像を画像形成パラメータに基づいて形成する画像形成手段を制御する画像形成制御装置および画像形成装置に関するものである。
従来から、必要に応じて、所定のテストパターンを形成し、濃度センサによりその画像濃度を検出し、この画像濃度の検出結果に基づいて各種の画像形成パラメータを調整する。そして、この画像形成パラメータとなるように、画像形成手段を制御することで所定の画像濃度を安定して得られるようにする画像形成装置が知られている。
従来の画像形成装置においては、画像形成パラメータを所定の画像濃度が得られるように調整するときは、所定のテストパターンを形成する必要があるため、画像形成パラメータを調整するための時間が長くなるという問題があった。また、所定のテストパターンを形成するために、現像バイアスや、帯電バイアスを印加する必要があり、画像形成パラメータを調整するにあたって電力消費量が多く、省エネルギー面から好ましくないという問題があった。
特許文献1には、画像形成装置の放置時間および放置環境に基づいて現像剤現像特性(トナー帯電量)を予測し、この予測した現像剤現像特性に基づいて、所定の画像濃度が得られるように画像形成パラメータ(現像電界、感光体および現像ローラの線速)を調整するものが記載されている。これにより、所定のテストパターンを形成せずに、画像形成パラメータを調整することができ、画像形成パラメータの調整時間を短縮することができる。また、画像形成パラメータの調整のときに、所定のテストパターンを形成しないので、画像形成パラメータ調整時の動作のために電力が消費されるのを抑制することができる。
特開2004−347666号公報
特許文献1においては、予め試験機などによって調べた画像形成手段の状態とこの状態のときに所定の画像濃度が得られた画像形成パラメータ値との関係性を調べて、この画像形成手段の状態と画像形成パラメータ値とを関連づけて記憶手段に記憶させておく。そして、取得した画像形成手段の状態情報に対応する画像形成パラメータ値を記憶手段から読み出し、この読み出した画像形成パラメータ値に調整している。
また、予め実験などによって画像形成手段の状態とこの状態のときに所定の画像濃度が得られた画像形成パラメータ値との関係性を調べて、画像形成手段の状態情報と画像形成パラメータとの関係式(画像形成パラメータ推定式)を導出し、この導出した関係式を記憶手段に記憶する。そして、記憶手段に記憶しておいた関係式に画像形成手段の状態情報を代入することで、所定の画像濃度が得られる画像形成パラメータが算出され、この算出された画像形成パラメータに調整するようにしてもよい。
しかし、装置の使用環境などによっては、予め記憶手段に記憶しておいた画像形成手段の状態とこの状態のときに所定の画像濃度が得られた画像形成パラメータ値との関係性が異なってしまう場合があった。このため、予め試験機などによって調べて導出した関係式と画像形成手段の状態情報とに基づいて算出された画像形成パラメータ値としても、所定の画像濃度とならず良好な画像が得られなくなる問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、良好な画像を形成することのできる画像形成パラメータの調整を行うことができるとともに、所定のテストパターンを形成せずに画像形成パラメータの調整することのできる画像形成制御装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、記録部材に画像を画像形成パラメータに基づいて形成する画像形成手段を制御する画像形成制御装置において、前記画像形成手段から前記画像形成手段における複数種類の状態情報を取得する情報取得手段と、形成した画像が正常画像か否かを判定する画像判定手段と、前記画像判定手段が正常と判定したときの画像形成パラメータと、このとき前記情報取得手段によって取得した前記画像形成手段における複数種類の状態情報とからなる正常組データを記憶する記憶手段と、画像を形成するときの画像形成パラメータを演算するための画像形成パラメータ推定式を前記正常組データに基づいて導出する推定式導出手段と、を備え、前記画像形成手段は、前記推定式導出手段で導出された画像形成パラメータ推定式と、画像を形成するときに前記情報取得手段によって取得した前記画像形成手段における複数種類の状態情報とに基づいて演算した画像形成パラメータに基づいて前記記録部材に画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成制御装置において、前記推定式導出手段は、前記記憶手段に記憶されている最新の前記正常組データを取得した時点から所定の取得回数分だけ過去に遡った時点までに取得した正常組データに基づいて、前記画像形成パラメータ推定式を導出することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成制御装置において、前記記憶手段に記憶されている最新の前記正常組データを取得した時点から所定の取得回数分だけ過去に遡った時点までに取得した正常組データから、前記正常組データの画像形成パラメータについて複数種類の特徴量を抽出し、かつ、前記正常組データの前記画像形成手段における複数種類の状態情報について、その画像形成手段の状態情報毎に複数種類の特徴量を抽出し、これら抽出した複数種類の特徴量に基づいて、前記画像形成パラメータ推定式を導出することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2または3の画像形成制御装置において、前記推定式導出手段は、前記正常組データに基づいて、前記画像形成手段における複数種類の状態情報についてそれぞれ、画像形成手段の状態情報Xと画像形成パラメータPとの関係式(P=β/X:i=画像形成手段の状態情報の数、β=比例定数)とそれら関係式における重み係数ηとを前記画像形成手段の状態情報毎に算出して、前記関係式(P=β/X)と前記重み係数ηとに基づく前記関係式(P=β/X)の重み付き平均を前記画像形成パラメータ推定式として導出すること特徴とする画像形成制御装置。
また、請求項5の発明は、また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの画像形成制御装置において、上記画像判定手段は、形成した画像の画像濃度を検知し、検知した画像濃度と形成した画像の入力階調データとに基づき正常画像か否かを判定することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかの画像形成制御装置において、前記画像形成パラメータは、入力画像データのγ変換処理に用いる演算パラメータであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至5いずれかの画像形成制御装置において、前記画像形成パラメータは、画像濃度を制御するパラメータであることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの画像形成制御装置を備えた画像形成装置。
本発明によれば、画像形成手段の状態とこの状態のときに正常な画像が得られた画像形成パラメータ値との関係性を正常組データとして記憶しておき、この記憶した正常組データに基づいて画像形成パラメータ推定式を導出する推定式導出手段を有している。これにより、所定のタイミングで正常組データに基づいて画像形成手段の状態とこの状態のときに正常な画像が得られた画像形成パラメータ値との関係性を変更することができる。よって、現在の画像形成手段の状態に適合した画像形成パラメータ推定式に基づいて、画像形成パラメータを算出することができ、良好な画像を形成することのできる画像形成パラメータに調整にすることができる。
また、上記画像形成パラメータ推定式と画像形成手段における複数種類の状態情報とに基づいて画像形成パラメータが算出されるので、所定のテストパターンを形成せずに、画像形成パラメータを調整することができる。よって、画像形成パラメータの調整を短時間で行うことができる。また、所定のテストパターンを形成するための、現像バイアスや帯電バイアスの印加が必要なく、画像形成パラメータの調整のための電力消費量を抑えることができ、省エネルギー化することができるという効果がある。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式の複写機(以下、単に複写機という)に適用した第1実施形態について説明する。
まず、本第1実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図1は、本複写機を示す概略構成図である。この複写機は、プリンタ部100と給紙部200とからなる画像形成手段と、スキャナ部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナ部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナ部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。
スキャナ部300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ36で読み取り、読み取った画像情報を図示しない制御部に送る。制御部は、スキャナ部300から受け取った画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザやLED等を制御してドラム状の4つの感光体40K,Y,M,Cに向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体40K,Y,M,Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。なお、符号の後に付されたK,Y,M,Cという添字は、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアン用の仕様であることを示している。
プリンタ部100は、露光装置21の他、1次転写ローラ62K,Y,M,C、2次転写装置22、定着装置25、排紙装置、図示しないトナー供給装置、トナー供給装置等も備えている。
給紙部200は、プリンタ部100の下方に配設された自動給紙部と、プリンタ部100の側面に配設された手差し部とを有している。そして、自動給紙部は、ペーパーバンク43内に多段に配設された2つの給紙カセット44、給紙カセットから記録体たる転写紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙を分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45等を有している。また、プリンタ部100の給紙路48に転写紙を搬送する搬送ローラ47等も有している。一方、手差し部は、手差しトレイ51、手差しトレイ51上の転写紙を手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52等を有している。
プリンタ部100の給紙路48の末端付近には、レジストローラ対49が配設されている。このレジストローラ対49は、給紙カセット44や手差しトレイ51から送られてくる転写紙を受け入れた後、所定のタイミングで中間転写体たる中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に形成される2次転写ニップに送る。
本複写機において、操作者は、カラー画像のコピーをとるときに、原稿搬送部400の原稿台30上に原稿をセットする。あるいは、原稿搬送部400を開いてスキャナ部300のコンタクトガラス32上に原稿をセットした後、原稿搬送部400を閉じて原稿を押さえる。そして、図示しないスタートスイッチを押す。すると、原稿搬送部400に原稿がセットされている場合には原稿がコンタクトガラス32上に搬送された後に、コンタクトガラス32上に原稿がセットされている場合には直ちに、スキャナ部300が駆動を開始する。そして、第1走行体33及び第2走行体34が走行し、第1走行体33の光源から発せられる光が原稿面で反射した後、第2走行体34に向かう。更に、第2走行体34のミラーで反射してから結像レンズ35を経由して読取りセンサ36に至り、画像情報として読み取られる。
このようにして画像情報が読み取られると、プリンタ部100は、図示しない駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動させながら他の2つの支持ローラを従動回転させる。そして、これらローラに張架される中間転写ベルト10を無端移動させる。更に、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施する。そして、感光体40K,Y,M,Cを回転させながら、それらに、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの単色画像を形成する。これらは、感光体40K,Y,M,Cと、中間転写ベルト10とが当接するK,Y,M,C用の1次転写ニップで順次重ね合わせて静電転写されて4色重ね合わせトナー像になる。感光体40K、40Y、40M、40C上にトナー像を形成する。
一方、給紙部200は、画像情報に応じたサイズの転写紙を給紙すべく、3つの給紙ローラのうちの何れか1つを作動させて、転写紙をプリンタ部100の給紙路48に導く。給紙路48内に進入した転写紙は、レジストローラ対49に挟み込まれて一旦停止した後、タイミングを合わせて、中間転写ベルト10と2次転写装置22の2次転写ローラ23との当接部である2次転写ニップに送り込まれる。すると、2次転写ニップにおいて、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像と、転写紙とが同期して密着する。そして、ニップに形成されている転写用電界やニップ圧などの影響によって4色重ね合わせトナー像が転写紙上に2次転写され、紙の白色と相まってフルカラー画像となる。
2次転写ニップを通過した転写紙は、2次転写装置22の搬送ベルト24の無端移動によって定着装置25に送り込まれる。そして、定着装置25の加圧ローラ27による加圧力と、加熱ベルトによる加熱との作用によってフルカラー画像が定着せしめられた後、排出ローラ56を経てプリンタ部100の側面に設けられた排紙トレイ57上に排出される。
図2は、プリンタ部100を示す拡大構成図である。プリンタ部100は、ベルトユニット、各色のトナー像を形成する4つのプロセスユニット18K,Y,M,C、2次転写装置22、ベルトクリーニング装置17、定着装置25等を備えている。
ベルトユニットは、複数のローラに張架した中間転写ベルト10を、感光体40K,Y,M,Cに当接させながら無端移動させる。感光体40K,Y,M,Cと中間転写ベルト10とを当接させるK,Y,M,C用の1次転写ニップでは、1次転写ローラ62K,Y,M,Cによって中間転写ベルト10を裏面側から感光体40K,Y,M,Cに向けて押圧している。これら1次転写ローラ62K,Y,M,Cには、それぞれ図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、K,Y,M,C用の1次転写ニップには、感光体40K,Y,M,C上のトナー像を中間転写ベルト10に向けて静電移動させる1次転写電界が形成されている。各1次転写ローラ62K,Y,M,Cの間には、中間転写ベルト10の裏面に接触する導電性ローラ74がそれぞれ配設されている。これら導電性ローラ74は、1次転写ローラ62K,Y,M,Cに印加される1次転写バイアスが、中間転写ベルト10の裏面側にある中抵抗の基層11を介して隣接するプロセスユニットに流れ込むことを阻止するものである。
プロセスユニット(18K,Y,M,C)は、感光体(40K,Y,M,C)と、その他の幾つかの装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、プリンタ部100に対して着脱可能になっている。ブラック用のプロセスユニット18Kを例にすると、これは、感光体40Kの他、感光体40K表面に形成された静電潜像をブラックトナー像に現像するための現像手段たる現像ユニット61Kを有している。また、1次転写ニップを通過した後の感光体40K表面に付着している転写残トナーをクリーニングする感光体クリーニング装置63Kも有している。また、クリーニング後の感光体40K表面を除電する図示しない除電装置や、除電後の感光体40K表面を一様帯電せしめる図示しない帯電装置なども有している。他色用のプロセスユニット18Y,M,Cも、取り扱うトナーの色が異なる他は、ほぼ同様の構成になっている。本複写機では、これら4つのプロセスユニット18K,Y,M,Cを、中間転写ベルト10に対してその無端移動方向に沿って並べるように対向配設したいわゆるタンデム型の構成になっている。
図3は、4つのプロセスユニット18K,Y,M,Cからなるタンデム部20の一部を示す部分拡大図である。なお、4つのプロセスユニット18K,Y,M,Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっているので、同図においては各符号に付すK,Y,M,Cという添字を省略している。同図に示すように、プロセスユニット18は、感光体40の周りに、帯電手段としての帯電装置60、現像装置61、1次転写手段としての1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えている。
感光体40としては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材を塗布し、感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。また、帯電装置60としては、帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体40に当接させながら回転させるものを用いている。感光体40に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等を用いてもよい。
現像装置61は、磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて潜像を現像するようになっている。内部に収容している二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に供給する攪拌部66と、現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体4K,Y,M,Cに転移させる現像部67とを有している。
攪拌部66は、現像部67よりも低い位置に設けられており、互いに平行配設された2本のスクリュウ68、これらスクリュウ間に設けられた仕切り板、現像ケース70の底面に設けられたトナー濃度センサ71などを有している。
現像部67は、現像ケース70の開口を通して感光体40に対向する現像スリーブ65、これの内部に回転不能に設けられたマグネットローラ72、現像スリーブ65に先端を接近させるドクタブレード73などを有している。ドクタブレード73と現像スリーブ65との間の最接近部における間隔は500[μm]程度に設定されている。現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状になっている。また、現像スリーブ65に連れ回らないようにないようされるマグネットローラ72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有している。これら磁極は、それぞれスリーブ上の二成分現像剤に対して回転方向の所定位置で磁力を作用させる。これにより、攪拌部66から送られてくる二成分現像剤を現像スリーブ65表面に引き寄せて担持させるとともに、スリーブ表面上で磁力線に沿った磁気ブラシを形成する。
磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転に伴ってドクタブレード73との対向位置を通過する際に適正な層厚に規制されてから、感光体40に対向する現像領域に搬送される。そして、現像スリーブ65に印加される現像バイアスと、感光体40の静電潜像との電位差によって静電潜像上に転移して現像に寄与する。更に、現像スリーブ65の回転に伴って再び現像部67内に戻り、マグネットローラ72の磁極間の反発磁界の影響によってスリーブ表面から離脱した後、攪拌部66に戻される。攪拌部66内では、トナー濃度センサ71による検知結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。なお、現像装置61として、二成分現像剤を用いるものの代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用してもよい。
感光体クリーニング装置63としては、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を感光体40に押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本例では、外周面を感光体40に接触させる接触導電性のファーブラシ76を、図中矢印方向に回転自在に有するクリーニング装置63を採用している。そして、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を図中矢示方向に回転自在に設け、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てている。スクレーパ78によって電界ローラ77から除去されたトナーは、回収スクリュ79上に落下して回収される。
かかる構成の感光体クリーニング装置63は、感光体40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着したトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せられ、トナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻されて再利用される。
除電装置64は、除電ランプ等からなり、光を照射して感光体40の表面電位を除去する。このようにして除電された感光体40の表面は、帯電装置60によって一様帯電せしめられた後、光書込処理がなされる。
ベルトユニットの図中下方には、2次転写装置22が設けられている。この2次転写装置22は、2つのローラ23間に、2次転写ベルト24を掛け渡して無端移動させている。2つのローラ23のうち、一方は図示しない電源によって2次転写バイアスが印加される2次転写ローラとなっており、ベルトユニットのローラ16との間に中間転写ベルト10と2次転写ベルト24とを挟み込んでいる。これにより、両ベルトが当接しながら当接部で互いに同方向に移動する2次転写ニップが形成されている。レジストローラ対49からこの2次転写ニップに送り込まれた転写紙には、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像が2次転写電界やニップ圧の影響で一括2次転写されて、フルカラー画像が形成される。2次転写ニップを通過した転写紙は、中間転写ベルト10から離間して、2次転写ベルト24の表面に保持されながら、ベルトの無端移動に伴って定着装置25へと搬送される。なお、2次転写ローラに代えて、転写チャージャ等によって2次転写を行わせるようにしてもよい。
2次転写ニップを通過した中間転写ベルト10の表面は、支持ローラ15による支持位置にさしかかる。ここでは、中間転写ベルト10が、おもて面(ループ外面)に当接するベルトクリーニング装置17と、裏面に当接する支持ローラ15との間に挟み込まれる。そして、ベルトクリーニング装置17により、おもて面に付着している転写残トナーが除去された後、K,Y,M,C用の1次転写ニップに順次進入して、次の4色トナー像が重ね合わされる。
ベルトクリーニング装置17は、2つのファーブラシ90,91を有している。これらは、複数の起毛をその植毛方向に対してカウンタ方向で中間転写ベルト10に当接させながら回転することで、ベルト上の転写残トナーを機械的に掻き取る。加えて、図示しない電源によってクリーニングバイアスが印加されることで、掻き取った転写残トナーを静電的に引き寄せて回収する。
ファーブラシ90,91に対しては、それぞれ金属ローラ92,93が接触しながら、順または逆方向に回転している。これら金属ローラ92,93のうち、中間転写ベルト10の回転方向上流側に位置する金属ローラ92には、電源94によってマイナス極性の電圧が印加されている。また、下流側に位置する金属ローラ93には、電源95によってプラス極性の電圧が印加される。そして、それらの金属ローラ92,93には、それぞれブレード96,97の先端が当接している。かかる構成では、中間転写ベルト10の図中矢印方向への無端移動に伴って、まず、上流側のファーブラシ90が中間転写ベルト10表面をクリーニングする。このとき、例えば金属ローラ92に−700[V]が印加されながら、ファーブラシ90に−400[V]が印加されると、まず、中間転写ベルト10上のプラス極性のトナーがファーブラシ90側に静電転移する。そして、ファーブラシ側に転移したトナーが更に電位差によってファーブラシ90から金属ローラ92に転移して、ブレード96によって掻き落とされる。
このように、ファーブラシ90で中間転写ベルト10上のトナーが除去されるが、中間転写ベルト10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加されるマイナス極性のバイアスにより、マイナスに帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度はプラス極性のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移させ、ブレード97により掻き落とす。ブレード96、97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収される。
ファーブラシ91でクリーニングされた後の中間転写ベルト10表面は、ほとんどのトナーが除去されているがまだ少しのトナーが残っている。これらの中間転写ベルト10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加されるプラス極性のバイアスにより、プラス極性に帯電される。そして、1次転写位置で印加される転写電界によって感光体40K,Y,M,C側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収される。
レジストローラ対49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙Pの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
2次転写装置22および定着装置25の下には、上述したタンデム部20と平行に延びるような、転写紙反転装置28(図1参照)が設けられている。これにより、片面に対する画像定着処理を終えた転写紙が、切換爪で転写紙の進路を転写紙反転装置側に切り換えられ、そこで反転されて再び2次転写転写ニップに進入する。そして、もう片面にも画像の2次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ上に排紙される。
図4は、スキャナ部300などから入力された画像データ(階調データ)が最終的に画像濃度変換される関係を示した図である。図の第2象限(図中左上部)に示すように、光書込データと画像濃度との関係は、プリンタ部の特性によって、非線形の関係となる。すなわち、入力された階調データと書込データとの関係を図の第1象限(図中右上部)の点線で示すように線形とした場合、図の第4象限(図中右下部)で示すように、出力画像の画像濃度と階調データとの関係が、第4象限の実線で示すような線形の関係とならない。その結果、出力画像に階調のつぶれなどが生じる。そこで、従来から入力した画像データ(階調データ)と光書込データとの関係が、第1象限の実線Aの関係となるように入力された画像データに対して階調補正(γ補正)を行っている。このような階調補正を行うことで、出力画像の画像濃度と階調との関係が、図の第4象限の実線の線形の関係にすることができる。そして、入力した画像データ(階調データ)と光書込データとの関係が、第1象限の実線Aの関係となるように、以下のような変換式を設定している。
Figure 2007304526
上記xは、0と1の間で規格化された入力データであり、yは、同様に規格化された光書込データであり、Pは、画像形成パラメータである。
しかしながら、温度や湿度の環境条件、トナーの劣化の状態、感光体の劣化状態など複写機の様々な状態により、図の第2象限に示すように、濃度変動が生じる。このような濃度変動が生じると、第1象限の実線Aの関係となるように入力された画像データを変換しても、出力された画像の階調データと画像濃度との関係は、図の第4象限に示す線形の関係とならない。その結果、出力画像に階調のつぶれなどが生じてしまう。
そこで、本実施形態の複写機100においては、画像を形成する前にプリンタの状態に関する複数種類の情報を取得し、入力画像データに対して図の第2象限に示した濃度変動に対応する階調補正が行われるように、すなわち、入力した画像データ(階調データ)と光書込データとの関係が実線のBの関係となるような、上記画像形成パラメータPを予測し、予測した画像形成パラメータPに基づいて、入力画像を補正するように制御している。
以下に、具体的に説明する。
まず、画像形成パラメータPの予測について、説明する。
この画像形成パラメータPの予測は、主成分分析法や重回帰分析法などの多変量解析法を用いて予測する。なお、以下の説明では、「MTシステムによる予測と推定」「MTシステムにおける技術開発 刊行委員会委員長 田口玄一著 日本規格協会刊」に詳しく説明されているので、詳しい説明を省略するが、次のような処理を行う。
まず、複写機の状態情報をx(i=情報の種類の数)とし、画像形成パラメータPの値P、P・・・Pに対して、xの値がxi1、xi2・・・xikとしたとき、回帰式は、X=βPとなり、複写機の各状態情報と画像形成パラメータPと関係式は、P=β/Xとなる。なお、βは、比例定数であり、数3で表すことができる。
Figure 2007304526
このときの信頼性(重み係数)をηとすると、ηは、以下のように表すことができる。
Figure 2007304526
なお、ηが負になる場合は、η=0とする。
上記各関係式(P=β/X)を信頼性ηの重み付き平均から数5に示すような画像形成パラメータの総合推定式を導出することができる。
Figure 2007304526
本実施形態においては、上記数5に示す画像形成パラメータの総合推定式に基づいて、画像形成パラメータPを予測する。具体的には、画像を形成する前に取得した複写機における複数種類の状態情報xを上記数4に代入することで、画像形成パラメータPが演算される。そして、演算して求めた画像形成パラメータと上記数2に示した変換式とに基づいて、入力した画像データのγ補正を行う。
本複写機では、まず、複写機の複数種類の状態情報xをk個と画像形成パラメータをk個取得し、取得した情報に基づいて、数4に示す画像形成パラメータPの総合推定式を導出する。具体的には、上記複数種類の複写機の状態情報毎の信頼性(重み係数)η、比例定数βを算出することで、画像形成パラメータPの総合推定式を導出することができる。なお、信頼性η、比例定数βは、形成された画像が正常のときの複数種類の複写機の状態情報xおよび画像形成パラメータPからなる複数の正常組データから算出される。そして、画像を形成する前に取得した複写機の複数種類の状態情報xを取得し、導出した数5の総合推定式に取得した複数の状態情報xを入力して、画像形成パラメータPを決定する。
図5は、本複写機を制御する画像形成制御装置(以下、制御部)の機能ブロック図である。この制御部1は、実際には本複写機全体の制御を統括して行うものであるが、図示では画像形成パラメータPの推定式導出および画像形成パラメータPの予測に関する機能のみ表示してある。
図に示すように制御部1は、複写機全体の制御を司る制御手段であり、CPUなどからなる演算手段1aと、RAMやROMなどで構成される記憶手段1cとを有している。この記憶手段1cは、形成された画像が正常のときの複数種類の複写機の状態情報xおよび画像形成パラメータPからなる正常組データが複数時系列で記憶されている。また、制御部1は、記憶手段1cに記憶された複数の正常組データに基づいて、上記数4に示す画像形成パラメータP0を算出するための推定式を導出する推定式導出手段たる推定式導出部1bを有している。また、制御部1は、形成した画像が正常であるか否かを判定する画像判定手段たる画像判定部1bを有している。この画像判定部1bは、形成した画像の画像濃度に基づいて、形成した画像が正常か否かを判定している。また、制御部1は、複写機の構成要素の状態や内部で生ずる現象に関連する複写機の状態情報を各種センサ2、操作表示部3などから取得して、上記記憶手段1cに記憶する情報取得手段たる情報取得部1eを備えている。操作表示部3は、文字情報等を表示する液晶ディスプレイ等から構成される表示部3aや、テンキー等などによって操作者から入力情報を受け付けて制御部1cに送る操作部3bなどを有している。
情報取得手段たる情報取得部1eが取得する複写機の状態情報xとしては、センシングデータ、制御パラメータデータ、入力データ、画像読取データなどが挙げられ、一例としては、以下のようなものが挙げられる。
画像面積率(ドット数):ホストコンピュータから直接データとして送られる画像情報、あるいは原稿画像からスキャナーで読み取って画像処理をした後に得られる画像情報から、GRB信号別の画像データをドットごとにカウントすることにより求められる。喜六手段1cに記憶する情報としては、画像データのドット数でもよいし、潜像を構成し得る総ドット数との比率(画像面積率)でもよい。また、ドットが階調を有する場合は、その総和でもよい。
トナー補給量:トナーボトルから現像装置に補給されたトナー量。
トナー補給のタイミング:最後に現像装置にトナーが補給されてからの経過時間。
出力画像枚数:画像形成された画面の数(例えば、A4換算で、色毎にカウント)。
環境温度、湿度:装置内または周辺に設置された温湿度センサの出力値。
定着温度:定着装置に設けられたサーミスタや抵抗変化素子などの温度計の出力値。
帯電電位・露光部電位:表面電位センサの出力値。帯電電位は、感光体の一様帯電電位。露光部電位は、光書込後の感光体の表面電位。
累積稼動時間:感光体が回転している時間の累積値。
稼動率:稼動時間(感光体が回転している時間の累積値)/実時間(電源がONとなっている時間の累積値)。
また、上記情報取得部1eは、画像形成パラメータPも取得する。画像形成パラメータPは画像形成するときに推定式から決定された値(画像処理でのγ補正パラメータや現像バイアス値)である。
本実施形態の複写機においては、上述した状態情報xのうち、少なくとも2種類以上、好ましくは5種類以上を、推定式の導出、画像形成パラメータPの決定に用いることが好ましい。これは、複写機の状態情報xが多ければ、多いほど、画像形成パラメータPの推定を精度よく行うことができるからである。
また、制御部1は、画像判定部1bが画像判定を行って正常な画像と判定したときの複数種類の状態情報xおよび画像形成パラメータPを取得することで、上記数5に示した総合推定式を導出するときに用いる正常組データを得ることができる。
図6は、複写機の画像判定を行うときの制御フロー図である。
まず、制御部1は、出力する画像の中間領域(感光体上の紙間)や前後の領域など、所定のタイミングで、画像判定モードをスタートさせ、感光体上に複数階調レベルを有する判定用のテスト画像パターンを形成する(S1)。次に、感光体40または中間転写ベルト10に設けられた反射濃度センサでテスト画像パターンの濃度を検出する。濃度を検知したら、制御部1は、判定する階調レベルを設定し(S2)、設定した階調レベルの目標値および許容範囲ΔDを記憶手段1cから読み出す。なお、許容範囲ΔDは、階調レベル毎に設定してもよいし、一律の値にしてもよい。しかし、階調レベル毎に設定すると、精度の良い画像判定ができ好ましい。次に、反射濃度センサの出力値と目標値との差が上述の許容範囲ΔD内であるか否かを判定する(S3)。許容範囲外であった場合は、階調データを作成するときに推定した画像形成パラメータPが、現在の複写機の状態に基づいて正しく推定されていないと解釈して、複数種類の状態情報xを各種センサなどから取得せず(S4)に終了する。一方、許容範囲内である場合は(S3のYES)、判定する階調レベルを次の階調レベルに設定し、S2以降の処理を行う。そして、感光体上に形成された判定用のテストパターンの全ての階調レベルが、許容範囲内であった場合(S4のYES)正常な画像が形成されていると判定して、画像形成パラメータPおよび複数種類の状態情報xを各種センサなどから取得し、正常組データとして記憶手段1cに記憶する(S5)。
なお、上記においては、出力する画像の間で画像判定を行って正常組データを取得しているが、これに限らず、感光体の駆動時間や電源投入時間などを基準にして、画像判定を行って正常組データを取得してもよい。
このようにして、正常組データ取得していき、時系列で所定数n(例えば、10個)記憶手段1cに記憶していく。そして、新たに正常組データが取得されると、記憶手段1cに記憶されている正常組データのうち、一番古い正常組データが捨てられ、この取得された新たな正常組データが記憶される。
次に、上記数5の推定式の導出について、説明する。
図7は、推定式の導出処理を行うときの制御フロー図である。
まず、画像判定で形成された画像が異常と判定されたとき、正常組データを所定数記憶したときや、所定時間経過した後など、所定のタイミングとなったら、制御部1は、推定式導出モードをスタートし、記憶手段1cに記憶されているn個の正常組データから、複写機の状態情報の種類毎に特徴量を算出する(S11)。
上記数4の推定式を導出するにあたり、記憶手段1cに記憶したn個の正常組データをそのまま用いて、推定式を導出することも可能であるが、データ数が多くなり、推定式導出時の演算手段1aの負荷が大きくなってしまう。そこで、本実施形態においては、推定式を導出する前に記憶手段1cに記憶したn個の正常組データから、複写機の状態情報の種類毎に特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて、推定式を導出するようにしている。特徴量としては、最新の値、変化の傾向、ばらつき、平均値などが挙げられ、記憶手段1cに記憶されているn個データから、上述した特徴量を抽出する。すなわち、n個のデータを、これらの特徴量で代表させるのである。
以下に、具体的に説明する。
図8は、横軸に取得したデータ数(n)、縦軸に複写機の状態情報の値(x)として、取得したデータをプロットしたときの図である。なお、この図においては、n=10である。図で示すaが、上述の最新の値であり、図で示すbが平均値である。また、図で示すcは、一次回帰式を作った場合の傾きであり、図で示すdは、標準偏差を平均値で割った値(変動係数)である。本実施形態では、推定式の導出に、上記のa(最新の値)、c(次回帰式を作った場合の傾き)、d(変動係数)の特徴量を用いて算出する。すなわち、制御部1は、n個の複写機のある種類の状態情報xから、a(最新の値)、c(次回帰式を作った場合の傾き)、d(変動係数)の特徴量を算出するのである。
先の図7に示すように、特徴量を算出したら、制御部1は、この特徴量に関して基準化を行う(S12)。これは、それぞれの特徴量(a、c、d)から正常な状態の代表値を引く処理である。
上述のような処理を記憶手段1cに記憶されている全種類の状態情報に対して基準化された特徴量(a、c、d)を算出したら(S13のYES)、記憶手段1cに記憶されている画像形成パラメータPについて、同様な処理を行って基準化された特徴量(Pa、Pc、Pd)を算出する(S14・S15)。なお、上記正常な状態の代表値は、画像形成パラメータPの基準化された各特徴量を横軸にとり、縦軸に各特徴量を取って散布図を作成すると、原点となる値である。
画像形成パラメータPの特徴量を基準化したら、複写機の状態情報の種類毎にηとβとを算出して、記憶手段1cに記憶する(S16)。このとき、数2および数3に示すP=特徴量Pa(画像形成パラメータの最新の値)、P=特徴量Pc(画像形成パラメータの傾き)、P=特徴量Pd(画像形成パラメータの変動係数)となり、また、xi1=特徴量a(複写機の状態に関する情報の最新値)、xi2=特徴量c(複写機の状態に関する情報の傾き)、xi3=特徴量di(複写機の状態に関する情報の変動係数)となり、k=3となる。
これにより、上記数5で示す、η、βが求められ、画像形成パラメータの総合推定式が導出される。
次に、複写機の画像形成処理について説明する。
図9は、複写機の画像形成処理を行うときの制御フロー図である。
まず、原稿搬送部400に原稿をおいて、図示しないスタートボタンが押されたり、パーソナルコンピュータなどの外部装置からの通信手段を介して画像形成開始指示を受け付けたりしたら、制御部1は、画像形成モードをスタートさせて、プリントアウトする画像データを取得する(S21)。次に、制御部は、各種センサなどから画像形成パラメータを算出するのに必要な複数種類の複写機の状態情報Xを取得する(S22)。また、制御部1は、記憶手段1cから、η、βを読み出し、数5に示す式に取得した複数種類の複写機の状態情報X、記憶手段1cから読み出したη、βを代入して、画像形成パラメータPを決定する(S24)。そして、決定された画像形成パラメータPを上記数2の変換式に代入して(S25)、入力された画像データを数2の変換式で階調補正(γ補正)を行って画像を形成する(S26)。
このように、本実施形態においては、複数種類の複写機の状態情報Xから、画像形成パラメータPを予測することで、複写機の状態に対応した画像形成パラメータPを設定することができる。よって、入力した画像データを、現在の複写機の状態に対応した光書込みデータに変換することができる。すなわち、複写機の状態によって光書込みデータと画像濃度との関係が変動していても、入力した画像データを光書込みデータに変換する数2に示した変換式も複写機の状態に応じて変更されるので、出力画像が階調つぶれのない、良好な画像を得ることができる。また、この画像形成パラメータPの変更は、即刻反映できるので、時間遅れのない制御が可能である。また、画像形成パラメータPを、先の図4に示した第2象限の光書込データと画像濃度との関係を直接制御できるパラメータ、例えば、現像バイアスにすることもできる。現像バイアスの場合も高圧電源の出力調整だけでよいので、即時設定変更が可能である。また、主に中間レベルの階調を制御するγ変換(γ補正)の画像形成パラメータと、主にトナー付着量を制御して画像濃度を制御する現像バイアスを制御する画像形成パラメータについて、それぞれ推定式を導出して、それぞれの画像形成パラメータを設定すると、画像調整の範囲が広がり、より正確な画像形成条件で画像を形成することができる。
さらに、例えば帯電電位P、定着温度設定値PTを画像形成パラメータとしても良い。また、これら複数の画像形成パラメータの推定式を算出し、画像形成時にこれら複数の画像形成パラメータを決定するようにしてもよい。
以上、本実施形態の画像形成制御装置によれば、正常組データに基づいて、所定のタイミングで画像形成パラメータの推定式を導出するので、画像形成パラメータ推定式によって、現在の画像形成装置の状態に適合した画像形成パラメータを算出することができ、良好な画像を得ることができる。
また、画像形成パラメータ推定式と複数種の複写機の状態情報とに基づいて画像形成パラメータが算出されるので、従来のように所定のテストパターンを形成せずに、画像形成パラメータを調整することができる。よって、画像形成パラメータの調整を短時間で行うことができる。また、所定のテストパターンを形成するために、現像バイアスや、帯電バイアスを印加する必要がなくなり、画像形成パラメータの調整のための電力消費量を抑えることができ、省エネルギー化することができるという効果がある。
また、複数種類(2個以上好ましくは5個以上)の複写機の状態情報Xと画像形成パラメータPとの関係に基づいて画像形成パラメータ推定式の導出を行っている。上述した特許文献1は、複数種類の複写機の状態情報を取得しているが、複写機の状態情報Xと画像形成パラメータPとの関係は、ひとつの状態情報X(現像剤の特性情報)との関係についてのみである。よって、このようなひとつの状態情報X(現像剤の特性情報)と画像形成パラメータPとの関係性は、他の様々な要因で容易に変動してしまう。一方、本発明は、画像形成パラメータPは、複数種類の複写機の状態情報と関連づけられているので、形成される画像に影響を与える様々な複写機の状態情報に基づいて、画像形成パラメータPを推定することができ、ひとつの複写機の状態情報に基づいて画像形成パラメータPを推定するものに比べて、画像形成パラメータPの精度の良い推定が可能となる。よって、ひとつの複写機の状態情報に基づいて推定した画像形成パラメータに基づいて画像を形成するものに比べて、良好な画像を得ることができる。
また、複数(n個)の正常組データに基づいて画像形成パラメータ推定式を導出するので、精度の高い画像形成パラメータ推定式を導出することができる。また、所定期間における複写機の状態情報の変動傾向やばらつき範囲を踏まえた画像形成パラメータ推定式を導出することができる。これにより、精度の高い画像形成パラメータ推定式を導出することができる。よって、高い精度で画像形成パラメータの調整を行うことができる。
また、複数(n個)の正常組データの画像形成パラメータおよび複数種類の複写機の状態情報についてそれぞれ、複数種類の特徴量(最新の値・傾き・変動係数)を抽出し、これら抽出した複数種類の特徴量に基づいて、画像形成パラメータ推定式を導出している。これにより、画像形成パラメータ推定式の導出のときに用いるデータ数が画像形成パラメータの特徴量(最新の値・傾き・変動係数)と複写機の状態情報毎の(最新の値・傾き・変動係数)となり、複数(n個)の正常組データから画像形成パラメータ推定式を導出するものに比べて、導出するときに用いるデータ数を少なくすることができる。これにより、画像形成パラメータ推定式導出時の演算手段の負荷を低減することができる。
また、正常組データに基づいて、複数種類(i個)の複写機の状態情報についてそれぞれ、複写機の状態情報毎の複写機の状態情報と画像形成パラメータとの関係式(P=β/x)と信頼性(重み係数)ηとを算出して、前記画像形成装置の状態情報毎の画像形成パラメータの推定式(P=β/x)を信頼度ηの重み付き平均から数5に示す複数種類の複写機の状態情報に基づく画像形成パラメータの推定式を導出する。これにより、複数種類の複写機の状態情報のうち求める画像形成パラメータに対して相関関係が強い複写機の状態情報を、画像形成パラメータ導出式に強く反映することができ、精度の高い画像形成パラメータを導出することができる。
また、形成した画像の画像濃度を検知し、検知した画像濃度と形成した画像の入力階調データとに基づき正常画像か否かを判定している。すなわち、検知した画像濃度と入力階調データとの関係が所定の範囲内でない場合は、形成された画像が入力階調データに対応した画像濃度となっていないので、形成された画像が異常であると判定できる。また、検知した画像濃度と入力階調データとの関係が所定の範囲内である場合は、形成された画像が入力階調データに対応した画像濃度となっているので、正常な画像が形成されていることがわかる。よって、正確な画像判定を行うことができる。
また、入力画像データのγ変換処理に用いる演算パラメータを、画像形成パラメータとして、上記推定式を用いて算出することで、複写機の様々の状態が変動しても、入力した画像データを画像濃度と入力階調データとの関係が所定の関係となるような書込みデータにγ補正して変換することができる。
また、画像形成パラメータを、画像濃度を制御するパラメータ(現像バイアスなど)とすることで、複写機の様々の状態が変動しても、光書込データと画像濃度との関係を所定の関係に維持することができ、階調つぶれなどのない良好な画像を得ることができる。
第1実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機のプリンタ部を示す概略構成図。 同複写機のタンデム部を示す部分拡大図。 入力された画像データ(階調データ)が最終的に画像濃度変換される関係を示した図である。 同複写機の電気回路の一部を示すブロック図。 同複写機の状態判定を行うときの制御フロー図。 同複写機の推定式の導出処理を行うときの制御フロー図。 横軸に取得したデータ数(n)、縦軸に複写機の状態に関する情報の値(x)として、取得したデータをプロットしたときの図。 同複写機の画像形成処理を行うときの制御フロー図
符号の説明
1 制御部
2 各種センサ
3 操作表示部
10 中間転写ベルト
40 感光体

Claims (8)

  1. 記録部材に画像を画像形成パラメータに基づいて形成する画像形成手段を制御する画像形成制御装置において、
    前記画像形成手段から前記画像形成手段における複数種類の状態情報を取得する情報取得手段と、
    形成した画像が正常画像か否かを判定する画像判定手段と、
    前記画像判定手段が正常と判定したときの画像形成パラメータと、このとき前記情報取得手段によって取得した前記画像形成手段における複数種類の状態情報とからなる正常組データを記憶する記憶手段と、
    画像を形成するときの画像形成パラメータを演算するための画像形成パラメータ推定式を前記正常組データに基づいて導出する推定式導出手段と、を備え、
    前記画像形成手段は、前記推定式導出手段で導出された画像形成パラメータ推定式と、画像を形成するときに前記情報取得手段によって取得した前記画像形成手段における複数種類の状態情報とに基づいて演算した画像形成パラメータに基づいて前記記録部材に画像を形成することを特徴とする画像形成制御装置。
  2. 請求項1の画像形成制御装置において、
    前記推定式導出手段は、前記記憶手段に記憶されている最新の前記正常組データを取得した時点から所定の取得回数分だけ過去に遡った時点までに取得した正常組データに基づいて、前記画像形成パラメータ推定式を導出することを特徴とする画像形成制御装置。
  3. 請求項2の画像形成制御装置において、
    前記記憶手段に記憶されている最新の前記正常組データを取得した時点から所定の取得回数分だけ過去に遡った時点までに取得した正常組データから、前記正常組データの画像形成パラメータについて複数種類の特徴量を抽出し、かつ、前記正常組データの前記画像形成手段における複数種類の状態情報について、その画像形成手段の状態情報毎に複数種類の特徴量を抽出し、これら抽出した複数種類の特徴量に基づいて、前記画像形成パラメータ推定式を導出することを特徴とする画像形成制御装置。
  4. 請求項2または3の画像形成制御装置において、
    前記推定式導出手段は、前記正常組データに基づいて、前記画像形成手段における複数種類の状態情報についてそれぞれ、画像形成手段の状態情報Xと画像形成パラメータPとの関係式(P=β/X:i=画像形成手段の状態情報の数、β=比例定数)とそれら関係式における重み係数η前記画像形成手段の状態情報毎に算出して、前記関係式(P=β/X)と前記重み係数ηとに基づいて、以下に示す前記関係式(P=β/X)の重み付き平均を前記画像形成パラメータ推定式として導出すること特徴とする画像形成制御装置。
    Figure 2007304526
  5. 請求項1乃至4いずれかの画像形成制御装置において、
    上記画像判定手段は、形成した画像の画像濃度を検知し、検知した画像濃度と形成した画像の入力階調データとに基づき正常画像か否かを判定することを特徴とする画像形成制御装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかの画像形成制御装置において、
    前記画像形成パラメータは、入力画像データのγ変換処理に用いる演算パラメータであることを特徴とする画像形成制御装置。
  7. 請求項1乃至5いずれかの画像形成制御装置において、
    前記画像形成パラメータは、画像濃度を制御するパラメータであることを特徴とする画像形成制御装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかの画像形成制御装置を備えた画像形成装置。
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