JP2007303534A - 遊星歯車式自動変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒部を構成する第1ピストン部材と、底部を構成する第2ピストン部材との2部材で構成されるピストンにおいて、不可避的に存在する隙間によって生ずるがたつきを防止する自動変速機用ピストンを提供する。
【解決手段】円筒部を構成する第1ピストン部材に、底部を構成する第2ピストン部材を2つのスナップリングで挟み込んで組み合わされた自動変速機用ピストンであって、第2スナップリングと前記第2ピストン部材との間には軸方向に弾性を有する部材を備える。このようにすれば、第2スナップリングと第2ピストン部材との間に弾性を有する部材を備えることにより、前記第2ピストン部材が第1スナップリング側に付勢されることから、がたつきを防止できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、クラッチ、ブレーキ等の摩擦係合要素を備えた遊星歯車式自動変速機において、その摩擦係合要素を押圧するピストンに関するものである。
複数の摩擦板からなる摩擦係合要素を備えたクラッチ、ブレーキの係合・解放によって自動変速を達成する自動変速機において、その摩擦係合要素を押圧するピストンとして、円筒部を構成する第1ピストン部材と、底部を構成する第2ピストン部材の2部材から構成されたものが知られている(たとえば、特許文献1)。特許文献1に記載のピストンは、第1ピストン部材(円筒部)に形成された切り欠きに、第2ピストン部材(底部)に形成された爪状部が嵌め込まれており、スナップリングにより両部材が一体に連結されている。
特開平9−32919号公報
このように、ピストンを、円筒部を構成する第1ピストン部材と底部を構成する第2ピストン部材の2部材にて構成し、両部材をスナップリング等で一体に連結させる場合、両部材はそれぞれ所定の寸法公差内で製造されることから、スナップリング等で相互に連結された状態でも、両部材の嵌合部分間には軸方向の相対位置にばらつきが存在し、そのばらつき分だけ、第1ピストン部材の押圧部と摩擦係合要素との間の隙間がばらつくことが避けられない。この隙間を小さくしようとすると、僅かに接触してしまうものが発生し、ピストンおよび摩擦係合要素の耐久性が低下するとともに、引きずり損失の増大を招くという問題点が発生する可能性がある。
これに対し、上記問題点を解消するため、第2ピストン部材の第1ピストン部材への嵌合部に複数固の爪状突起を一体に形成し、その爪状突起に弾性を持たせることでこのがたつきを吸収するように構成することが考えられる。しかしながら、このように構成すると、嵌合部である第2ピストンに設けられた爪部および第1ピストンに設けられた爪を受ける嵌合溝に応力が集中することとなり、強度上の問題が生ずる事となる。
本発明は、以上の事情を背景として成されたものであり、その目的とするところは、ピストンを、円筒部を構成する第1ピストン部材と底部を構成する第2ピストン部材から構成した場合において、高い組立て精度を維持しつつ、ピストンおよび摩擦係合要素の耐久性を向上させることにある。
かかる目的を達成するための請求項1にかかる発明の要旨とするところは、円筒状の第1ピストン部材と、その第1ピストン部材の一端部内に嵌め入れられた状態でその第1ピストンに取り付けられる円形の第2ピストン部材とを備えた有底円筒状のピストンを有する遊星歯車式自動変速機であって、(a) 前記第1ピストン部材の一端部の内周面に固設されたストッパと、(b) 前記第2ピストン部材をそのストッパに密着した状態で前記第1ピストンに固定するために、その第2ピストン部材をそのストッパに向かって付勢する弾性部材とを、含むことにある。
このようにすれば、第1ピストン部材に固設されたストッパと第2ピストン部材とが弾性部材の付勢力にしたがって互いに密着し、面接触するので、高い組立て精度が維持される。また、第1ピストン部材および第2ピストン部材の特定の部分に応力が集中することがなく、これらの部材の耐久性を向上させることができる。
ここで、好適には、前記弾性部材は、前記第1ピストン部材の一端部の内周面に形成された環状溝に着脱可能に装着された止め輪によって一端部が受けられている皿ばねである。このようにすれば、止め輪によって一端部が受けられた皿ばねによって第2ピストン部材がストッパに向かって押圧されるので、構造が簡単であり、第1ピストン部材と第2ピストン部材との間の連結機構が小型となる。
また、好適には、前記弾性部材は、前記第1ピストン部材の一端部の内周面に形成された環状溝によって一端部が受けられている皿ばねである。このようにすれば、止め輪によって一端部が受けられた皿ばねによって第2ピストン部材がストッパに向かって押圧されるので、第1ピストン部材と第2ピストン部材との間の連結機構が簡単となり、小型となる。また、皿ばねは第1ピストン部材の一端部の内周面に形成された環状溝によって一端部が受けられるので、その一端部を受けるための止め輪が不要となって部品点数が減少し、一層、連結機構が簡単となり小型となる。
また、好適には、前記ストッパは、前記第1ピストン部材の一端部の内周面に形成された環状溝に着脱可能に装着された止め輪である。このようにすれば、ストッパが着脱可能となるので、第1ピストン部材の内周側に僅かな隙間を隔てて他の部材が位置する場合でも、組立てが容易となる。
また、好適には、前記ストッパと第2ピストン部材との間には第2の弾性部材が介在させられている。このようにすれば、上記の効果を享受しつつ、クラッチの係合開始時の伝達トルクの立ち上がりが好適に緩和される。
また、好適には、前記第1ピストン部材の内周側には、前記止め輪の径方向突き出し寸法よりも小さな間隙を隔てて、クラッチドラムが同心に配設されている。このようにすれば、第1ピストン部材の内周側に前記止め輪の径方向突き出し寸法よりも小さな隙間を隔てて、クラッチドラムが同心に配設されていても、組立てが容易となる。
また、好適には、前記ピストンにより押圧される摩擦係合要素が備えられており、前記弾性部材による前記第2ピストン部材に対する付勢方向と、その摩擦係合要素を係合させるときのそのピストンの駆動方向とが同じとされる。このようにすれば、弾性部材の第2ピストン部材に対する付勢方向と、上記摩擦係合要素を係合させるときのピストンの駆動方向とが同じであることから、ピストンを作動させる油圧は全てピストンの動作に用いられることとなる利点がある。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例のピストンである外周側ピストン18を備えた遊星歯車式の自動変速機8の一部の構成を説明する断面図である。
自動変速機8は、複数組の遊星歯車装置と、それら遊星歯車装置の各要素が単独で或いは相互連結された状態で構成される回転要素を相互に或いは非回転部材に連結する複数の油圧式摩擦係合装置とを備え、その複数の油圧式摩擦係合装置の係合作動の組み合わせの種類に応じた複数のギヤ段が選択的に成立させられる形式の有段式変速機である。図1は、自動変速機8の遊星歯車装置の回転要素の一部を相互に連結するダブルクラッチ構造を有するクラッチ装置10を示している。このクラッチ装置10は、複数枚の摩擦板からなる第1摩擦係合要素12および第2摩擦係合要素14を支持する有底円筒状のクラッチドラム16と、その外周側にそのクラッチドラム16を覆うように配置された外周側ピストン18と、そのクラッチドラム16の内周側に配設された内周側ピストン20とを有している。
回転軸である入力軸22は、ベアリング23を介して自動変速機8のケース24に相対回転可能に支持されている軸端部22aが設けられてあり、その入力軸22の軸端部22aには、回転軸心Cに垂直な方向に径方向外側に突き出すツバ部22bが形成されている。なお、この入力軸22は、エンジン等の走行用駆動源によって回転駆動される図示しないトルクコンバータのタービン軸(出力軸)またはそれに連結された回転軸である。
前記クラッチドラム16は、全体として回転軸芯Cを中心軸とする有底円筒状を成し、ボス部26をその中央に備えている。ボス部26は、外径が軸方向において略一定とされている厚肉円筒状部材であり、ケース24から突設された軸方向筒部24aの外周面に相対回転可能に嵌め付けられている。このボス部26は、軸方向で内周側ピストン20側の端部の内周部が薄肉とされて内径が拡径された薄肉部26aを備えるとともに、その薄肉部26aの内周面には段部26bが形成されている。そして、この薄肉部26aの端面が、入力軸22のツバ部22bの内周側ピストン20側の面と一致させられており、ボス部26と入力軸22とは、入力軸22のツバ部22bの外周縁とボス部26の薄肉部26aの内周縁において互いに溶接により接合されている。これにより、段部26bの内周側に油溜まり30が形成されている。
クラッチドラム16は、鋼板からプレス加工により構成された軸方向の一方に開口する一体の有底円筒状部材であり、ボス部26が内周縁に接合された短筒状の内周側接合部28aを有する円板状の底部28bと、その底部28bの外周縁に連なる円筒状の筒部28cとから構成されている。
上記内周側接合部28aは、ボス部26の薄肉部26aの外周に嵌合するように配置され、内周側ピストン20側の端面がボス部26の薄肉部26aの内周側ピストン20側の端面と一致させられており、内周側筒部28aの内周縁とボス部26の薄肉部26aの外周縁とが溶接させられている。従って、クラッチドラム16は、入力軸22と一体回転させられる。
クラッチドラム16の底部28bは、入力軸22の径方向に略垂直に設けられ、内周側筒部28aの外周側ピストン18側の端部に連結されている。筒部28cは、底部28bの外周縁から内周側ピストン20方向に延びており、その開口部付近の内周面に、第1摩擦係合要素12の複数枚の内向摩擦板32がスプライン嵌合されている。第1摩擦係合要素12は、上記複数枚の内向摩擦板32およびその複数枚の内向摩擦板32の間に介在させられる複数枚の外向摩擦板34から構成される。さらに、上記第1摩擦係合要素12を支持している部分よりも底部28b側には、第2摩擦係合要素14の内向摩擦板38がスプライン嵌合されている。第2摩擦係合要素14は、上記複数枚の内向摩擦板38およびその複数の内向摩擦板38の間に介在させられる複数の外向摩擦板40から構成される。
また、第1摩擦係合要素12の複数の外向摩擦板34は、クラッチハブとして機能するリングギヤ36の外周面にスプライン嵌合されており、第2摩擦係合要素14の複数の外向摩擦板40は、クラッチハブ42の外周面にスプライン嵌合されている。また、クラッチハブ42の内周縁は入力軸22に外嵌されたサンギヤ44に固定されているので、クラッチハブ42は、サンギヤ44と一体回転させられる。
外周側ピストン18は、クラッチドラム16の外側を覆うように、そのクラッチドラム16と同心で且つそれよりも僅かに大径の有底円筒状を成しており、筒部28cの外周側に位置する円筒状の第1ピストン部材46と、その第1ピストン部材46の軸方向の一方の端部内に嵌め着けられて、外周側ピストン18の底部を構成する円環状の第2ピストン部材48とを備えている。それら第1ピストン部材46および第2ピストン部材48も、鋼板からプレス加工により構成されたものである。
上記第2ピストン部材48は、底部28bの段付部の外周面とボス部26の外周面とに対してそれぞれ摺動可能に嵌合されており、第2ピストン部材48とクラッチドラム16の底部28bとの間に第1油圧室52が形成されている。この第1油圧室52には、ボス部26に形成された油路54を経由して作動油が供給され、第1油圧室52に作動油が供給されることにより、外周側ピストン18は、第2ピストン部材48がクラッチドラム16の底部28bから離隔する方向に移動させられる。
第2ピストン部材48の第1油圧室52とは反対側の背面側には、バランサ58がボス部26の外周に嵌合し、そのバランサ58の内周縁の外周側ピストン18とは反対側の面は、ボス部26の外周面に固設されたスナップリング64に当接させられている。また、バランサ58と第2ピストン部材48との間には、それらを互いに離隔する方向に付勢するリターンスプリング62が介在させられている。バランサ58と第2ピストン部材48との間には遠心油圧を補償するための第2油圧室60が形成されている。
ボス部26には、上記第2油圧室60と油溜まり30とを繋ぐ図示しない供給油孔が形成されており、その供給油孔を経由して第2油圧室60に作動油が供給されることにより、第2油圧室60は、第1油圧室52の遠心油圧をキャンセルするキャンセル室として機能する。なお、第2油圧室60に供給された作動油は、ボス部26の前記バランサ58が取り付けられている部分に形成された軸方向に延びる溝66を経由して、バランサ58の背面側(バランサ58の第2油圧室60とは反対側)に排出される。
外周側ピストン18の第1ピストン部材46は、クラッチドラム16の筒部28cの外周側に僅かな隙間を隔てて配置されている筒部46aと、その筒部46aの第2ピストン部材48が嵌合されている側とは反対側の端部に連らなり、径方向内側に向かうとともに軸方向には第1摩擦係合要素12側へ向かう押圧部46bとから構成されている。上記押圧部46bの先端(内周端)の径方向位置は、第1摩擦係合要素12に対向する位置とされ、また、押圧部46bの先端と第1摩擦係合要素12との間は、第1油圧室52から作動油が排出された状態において、極狭いクリアランスが生じるように構成されている。また、第1摩擦係合要素12の上記押圧部46bとは反対側には、クラッチドラム16の筒部28cに固定されて第1摩擦係合要素12が軸方向の第2摩擦係合要素14側へ移動することを阻止するスナップリング56が設けられている。
図2は、第1ピストン部材46と第2ピストン部材48との当接部(すなわち、第1ピストン部材46の筒部46aの内周面46cと第2ピストン部材48の外周端とが略当接している部分)を拡大して示す断面図である。
図2に詳しく示すように、上記第1ピストン部材46の一方の端部の内周面には、第2ピストン部材48の板厚よりも十分大きな間隔で周方向に沿った2本の第1環状溝50および第2環状溝51が形成されており、それら第1環状溝50および第2環状溝51内には、第1スナップリング70および第2スナップリング72が嵌め入れられている。そして、それら第1スナップリング70と第2スナップリング72との間には、第2ピストン部材48の外周縁部が位置させられているとともに、第2ピストン部材48と第2スナップリング72との間には所定の予荷重が付与された円錐状且つ環状の皿ばね74が介挿されている。上記第1スナップリング70は、第1ピストン部材46内に嵌合されている第2ピストン部材48が第1ピストン部材46から外れること、すなわち図2の左側へ動くことを防止するためのストッパとして機能するものである。上記第2スナップリング72は、皿ばね74の一端を固定するばね受けとして機能するとともに、その皿ばね74を介して第2ピストン部材48が第1ピストン部材46内へ入り込むこと、すなわち図2の右側へ動くことを防止するためのストッパとして機能するものである。これにより、第2ピストン部材48は第1ピストン部材46の一方の端部内に嵌め入れられた状態で一体的に取り付けられる。また、皿ばね74によって第2ピストン部材48が第1スナップリング70側へ付勢されてその第1スナップリング70の一面に常時密着させられることにより、外周側ピストン18の組付け精度が高められるようになっている。これにより、組付け後には、各部品の寸法公差や加工公差の存在に拘わらず、押圧部46bと内向摩擦板32との間には、0.5mm程度の間隙が安定して形成される。
第1ピストン部材46の筒部46aの内周面46cとクラッチドラム16の筒部28cの外周面との間の僅かな隙間Gは、上記第1スナップリング70および第2スナップリング72の内周側への径方向突き出し高さ寸法Hよりも小さいものであり、それら第1スナップリング70および第2スナップリング72は、着脱可能に第1環状溝50および第2環状溝51に装着されることにより、組み付け可能とされている。
以上、説明したように、本実施例の自動変速機8の外周側ピストン18によれば、第1ピストン部材46に固設された第1スナップリング(ストッパ)70と第2ピストン部材48とが皿ばね(弾性部材)74の付勢力にしたがって互いに密着し、面接触するので、高い組立て精度が維持される。また、第1ピストン部材46および第2ピストン部材48の特定の部分に応力が集中することがなく、これらの部材の耐久性を向上させることができる。また、部品公差や加工公差により不可避的に存在する隙間によって第1ピストン部材46と第2ピストン部材48との間に軸芯方向に生じるがたつきが好適に防止される。
また、本実施例の自動変速機8の外周側ピストン18によれば、皿ばね74は、第1ピストン部材46の一端部の内周面に形成された第2環状溝51に着脱可能に装着されたスナップリング(止め輪)72によって一端部が受けられ、その一端部が受けられた皿ばね74によって第2ピストン部材48が第1スナップリング(ストッパ)70に向かって押圧されるので、第1ピストン部材46と第2ピストン48との間の連結機構の構造が簡単となり、小型となる。
また、本実施例の自動変速機8の外周側ピストン18によれば、ストッパが、第1ピストン部材46の一端部の内周面に形成された第1環状溝50に着脱可能に装着された第1スナップリング(止め輪)70であることから、第1ピストン部材46の内周側に僅かな隙間を隔てて他の部材を組み入れた後でその第1スナップリング(止め輪)70を着脱可能となるので、第1ピストン部材46の内周側に僅かな隙間を隔てて他の部材が位置する場合でも、組立てが容易となる。
また、本実施例の自動変速機8の外周側ピストン18によれば、第1ピストン部材46の内周側には、第1スナップリング(止め輪)70或いは第2スナップリング(止め輪)72の内周側径方向突き出し寸法Hよりも小さな間隙を隔てて、クラッチドラム16が同心に配設されていることから、第1ピストン部材46の内周側にその内周側径方向突き出し寸法Hよりも小さな隙間Gを隔てて、クラッチドラム16が同心に配設されていても、組立てが容易となる。
また、本実施例の自動変速機8の外周側ピストン18によれば、皿ばね74の第2ピストン部材48に対する付勢方向と、第1摩擦係合要素12を係合させるときの外周側ピストン18の駆動方向とが同じであることから、外周側ピストン18を作動させる油圧は全てピストンの動作に用いられることとなる利点がある。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において実施例相互に共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図3は、本発明の別の実施例の図であり、前述の実施例1の図1に相当する図である。本実施例においては、実施例1における第2スナップリング72および皿ばね74に代えて、径方向および軸芯C方向に弾性を有する皿ばね機能を持つスナップリング76が用いられる。図4および図5はそれぞれ、皿ばね機能を持つスナップリング76の断面図および斜視図である。前述の実施例の皿ばね74はばね鋼製の平板を打ち抜いて円錐状且つ環状に製造されるため、材料歩留りが低いという特徴があったが、本実施例の皿ばね機能を持つスナップリング76は、たとえばリボン状或いは線状板材から円錐状且つ一部が不連続の環状に曲成されるので、材料歩留りが高いという特徴がある。勿論、前述の実施例においても、皿ばね74に替えてこの皿ばね機能を持つスナップリング76が用いられてもよい。
図6は、第1ピストン部材46と第2ピストン部材48との連結部、すなわち、第1ピストン部材46の筒部46aの内径面46cと第2ピストン部材48の外周端が当接している部分を拡大して示す断面図である。第1ピストン部材46の内周面46cには、第2ピストン部材48よりも外周側ピストン18の開口側すなわち図左側に第1スナップリング70が第1環状溝50に装着されており、第2ピストン部材48はその第1スナップリング70に当接して止まるようになっている。また、第1ピストン部材46の内周面46cには、第1スナップリング70と第2ピストン部材48を介した反対側、すなわち第2ピストン部材48の右側に、前述の第2環状溝51よりも幅寸法が大きい環状溝78が設けられている。
皿ばね機能を持つスナップリング76は、環状溝78内に外周端を係合させてそれが受けられ、内周端を第2ピストン部材48に接触させてそれを第1スナップリング70、すなわちピストンの外側である図左側へ常時付勢する。皿ばね機能を持つスナップリング76は、予荷重を与えられた状態で第2ピストン部材48と環状溝78との間に介挿されている。この結果、第2ピストン部材48のピストン外周部側面48dと第1スナップリング70とは密着状態で面接触させられている。環状溝78は皿ばね機能を持つスナップリング76の取付溝としても機能している。
このように、皿ばね機能を持つスナップリング76が第2ピストン部材48を付勢することによって第2ピストン部材48のピストン外周部側面48dと第1スナップリング70とが相互に密着させられるので、前述の実施例と同様の効果が得られる。
また、本実施例の自動変速機8の外周側ピストン18によれば、皿ばね機能を持つスナップリング76は、第1ピストン部材46の一端部の内周面に形成された環状溝78によって一端部が受けられていることから、第1ピストン部材46と第2ピストン部材48との間の連結機構において、前述の実施例のような皿ばね74の一端部を受けるための第2スナップリング72が不要となって部品点数が減少し、一層、連結機構が簡単となり小型となる。
図7は、図1および図2の実施例において、第2の弾性部材に相当する皿ばね75を、第2ピストン部材48と第1スナップリング70の間に介挿した外周側ピストン18を示している。本実施例によれば、ストッパとして機能する第1スナップリング70と第2ピストン部材48との間にも皿ばね75が介在させられているので、前述の実施例の効果を享受しつつ、クラッチの係合開始時の伝達トルクの立ち上がりが好適に緩和される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例において、第1スナップリング70がストッパとして第1環状溝51に着脱可能に装着されていたが、着脱不能の部材がストッパとして第1ピストン部材46に固設されていてもよい。
また、前述の実施例1においては、軸方向に弾性を有し、前記第2ピストン48を常時付勢する部材として皿ばね74が用いられたが、これに限られず、他の部材を用いてもよい。同様に前述の実施例2においては、軸方向に弾性を有し、前記第2ピストンを常時付勢するスナップリングとして、皿ばね機能を持つスナップリング76が用いられたが、これに限られず、他の部材を用いてもよい。たとえば、多数の凹凸が波型に形成された環状スプリングなどが用いられてもよい。
また、前述の実施例は、遊星歯車式自動変速機のクラッチを作動させるピストン18に本発明が適用された例であったが、ブレーキのピストンにも本発明は適用可能である。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例の遊星歯車式自動変速機の要部を説明する要部断面図である。 図1の自動変速機において、ピストンを構成する第1ピストン部材と第2ピストン部材との連結部の機構を拡大して示す断面図である。 本発明の他の実施例の遊星歯車式自動変速機の要部を説明する要部断面図であり、図1に相当する図である。 図3の実施例に用いられている皿ばね機能を持つスナップリングの断面図である。 図3の実施例に用いられている皿ばね機能を持つスナップリングの斜視図である。 図3の実施例において、ピストンを構成する第1ピストン部材と第2ピストン部材との連結部の機構を拡大して示す断面図であり、図2に相当する図である。 本発明の実施例における別の実施態様を表す図であり、図2に対応する図である。
符号の説明
8:自動変速機
18:外周側ピストン
46:第1ピストン部材
48:第2ピストン部材
70:第1スナップリング(ストッパ、止め輪)
72:第2スナップリング(止め輪)
74:皿ばね
76:皿ばね機能を持つスナップリング

Claims (7)

  1. 円筒状の第1ピストン部材と、該第1ピストン部材の一端部内に嵌め入れられた状態で該第1ピストンに取り付けられる円形の第2ピストン部材とを備えた有底円筒状のピストンを有する遊星歯車式自動変速機であって、
    前記第1ピストン部材の一端部の内周面に固設されたストッパと、
    前記第2ピストン部材を該ストッパに密着した状態で前記第1ピストンに固定するために、該第2ピストン部材を該ストッパに向かって付勢する弾性部材と
    を、含むことを特徴とする遊星歯車式自動変速機。
  2. 前記弾性部材は、前記第1ピストン部材の一端部の内周面に形成された環状溝に着脱可能に装着された止め輪によって一端部が受けられている皿ばねであることを特徴とする請求項1の遊星歯車式自動変速機。
  3. 前記弾性部材は、前記第1ピストン部材の一端部の内周面に形成された環状溝によって一端部が受けられている皿ばねであることを特徴とする請求項1の遊星歯車式自動変速機。
  4. 前記ストッパは、前記第1ピストン部材の一端部の内周面に形成された環状溝に着脱可能に装着された止め輪であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの遊星歯車式自動変速機。
  5. 前記ストッパと第2ピストン部材との間には第2の弾性部材が介在させられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの遊星歯車式自動変速機。
  6. 前記第1ピストン部材の内周側には、前記止め輪の径方向突き出し寸法よりも小さな間隙を隔てて、クラッチドラムが同心に配設されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの遊星歯車式自動変速機。
  7. 前記ピストンにより押圧される摩擦係合要素が備えられ、
    前記弾性部材による前記第2ピストン部材に対する付勢方向と、該摩擦係合要素を係合させるときの該ピストンの駆動方向とが同じであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの遊星歯車式自動変速機。
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