JP2007303387A - 水力機械の調速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】確実にサーボモータを緩閉鎖することのできる水力機械の調速機を提供することである。
【解決手段】水力機械が所定の出力となるように電気的なガイドベーン開度指令を出力するレギュレータと、レギュレータからの電気的なガイドベーン開度指令を油圧信号に変換し主配圧弁に入力するコンバータと、主配圧弁から供給される油量により駆動され油圧によりガイドベーンを開閉操作するサーボモータと、主配圧弁とサーボモータとの間に設けられガイドベーン開度が所定開度となると油量を絞りガイドベーンの閉鎖速度を遅くする緩閉鎖弁と、レギュレータからの電気的な指令により緩閉鎖弁を油圧により駆動制御する緩閉鎖制御弁とを備えたものである。
【選択図】図1
【解決手段】水力機械が所定の出力となるように電気的なガイドベーン開度指令を出力するレギュレータと、レギュレータからの電気的なガイドベーン開度指令を油圧信号に変換し主配圧弁に入力するコンバータと、主配圧弁から供給される油量により駆動され油圧によりガイドベーンを開閉操作するサーボモータと、主配圧弁とサーボモータとの間に設けられガイドベーン開度が所定開度となると油量を絞りガイドベーンの閉鎖速度を遅くする緩閉鎖弁と、レギュレータからの電気的な指令により緩閉鎖弁を油圧により駆動制御する緩閉鎖制御弁とを備えたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、水力機械が所定の出力となるようにガイドベーン開度を調整する水力機械の調速機に関する。
一般に、水車またはポンプ水車等の水力機械のガイドベーンは、水力機械の回転速度を一定に保ったり、あるいは出力を調整するための調速機により開閉制御される。図7は従来の水力機械の調速機の構成図である。
水力機械の回転速度N及びガイドベーン開度Gはレギュレータ11に入力され、レギュレータ11は、水力機械が所定の回転数を保ちつつ所定出力となるように電気的なガイドベーン開度指令を出力する。レギュレータ11からの電気的なガイドベーン開度指令はアクチュエータ12のコンバータ13に入力され、コンバータで油圧信号に変換され主配圧弁14に出力される。主配圧弁14は油圧タンク15からの油量を調整し、サーボモータ16の開側ポート17aあるいは閉側ポート17bに供給しガイドベーン19の開度Gをコントロールする。サーボモータ16の開側ポート17aと主配圧弁14との間には緩閉鎖弁18が設けられている。緩閉鎖弁18には通常時において開位置に保持するためのスプリング30が設けられている。
サーボモータ16は、主配圧弁14の動きに応じて開閉動作し、それに連動してガイドベーン19も開操作あるいは閉操作される。このサーボモータ16の動作量は、アクチュエータ12及びレギュレータ11ヘフィードバックされる。フィードバックする方法として、例えば、サーボモータ16に取付けたレターンポスト20とレターンシャフト21に取付けた扇形アーム22との間を所要数の滑車23を介してワイヤロープ24で接統することで行われる。
レターンシャフト21には別の扇形アーム25が取付けられ、この扇形アーム25にはワイヤロープ24に常に張力を与えるようにワイヤ26を介してウェイト27が取付けられる。また、レターンシャフト21の他端側には、カム28が取付けられている。このカム28はガイドベーン閉操作時にサーボモータ16に連動して回動し、サーボモータ16の開度が緩閉鎖の動作開度になると、カム28により緩閉鎖配圧器29が切り換わり、サーボモータ16の開側ポート17aからの排油は、サーボモータ16と主配圧弁14との間に位置する緩閉鎖弁18により絞られる。このため、サーボモータ16への流量が小となってサーボモータ16の閉鎖速度が遅くなりガイドベーンの閉鎖速度は遅くなる。
一般に、ガイドベーン閉鎖時間をTc、ガイドベーン開閉操作時に圧力波が水圧鉄管を往復する時間をTr、管路長をL、ガイドベーン閉鎖前の管路流速をV、重力加速度をg、係数をKとすると、Tc>Trの場合の水圧変動△Hは(1)式で示される。
△H=(L・V/g・Tc)・K …(1)
この(1)式からも明らかなように、ガイドベーンの閉鎖時間Tcが大きい程、水圧変動△Hが小さくなる。つまり、ガイドベーンを緩閉鎖するほど鉄管の水圧上昇は小さくなる。従って、ガイドベーン19を緩閉鎖させることにより、ガイドベーン閉鎖時間Tcが大きな値となって水圧変動△Hが小さな値に抑えられるので、緩閉鎖機構が有効であることが分かる。
この(1)式からも明らかなように、ガイドベーンの閉鎖時間Tcが大きい程、水圧変動△Hが小さくなる。つまり、ガイドベーンを緩閉鎖するほど鉄管の水圧上昇は小さくなる。従って、ガイドベーン19を緩閉鎖させることにより、ガイドベーン閉鎖時間Tcが大きな値となって水圧変動△Hが小さな値に抑えられるので、緩閉鎖機構が有効であることが分かる。
水力機械のガイドベーンを開閉駆動するサーボモータと、このサーボモータへの圧油の給排を制御する主配圧弁との間に緩閉鎖弁を設け、この緩閉鎖弁の流路の絞りを制御する圧油を供給する電磁弁を設け、緩閉鎖弁の流路は電磁弁が無励磁のときに絞られた状態とし、電磁弁の断線等の故障や停電の場合にもガイドベーンを緩やかに閉鎖できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平1−138375号公報
ところが、可逆ポンプ水車のように発電と揚水との両方向運転を行ない、どちらかというと振動の生じ易い水力機械あるいは落下変動の大きな水力機械においては、原動機である水力機械に振動が起こると、振動は上カバーやガイドベーン開閉機構部品等を介してサーボモータ16へ伝達され、さらにレターンポスト20を介してワイヤロープ24に伝達される。
そうすると、図8に示すように隣接する滑車23間でワイヤロープ24が共振し、滑車23との摺り合わせを継続すると、ワイヤロープ24の素線が摩滅、切断してついにはワイヤロ一プ24が切断されることがある。ワイヤロープ24が切断されると、レターンシャフト21はウェイト27の自重によるモーメントで回動し、カム28が全開位置となって緩閉鎖配圧器29も全開位置に保持される。このため、緩閉鎖弁18はスプリング30により開位置に保持され、サーボモータ16から主配圧弁14への油の流れは、この緩閉鎖弁18で絞られない状態となる。
一方、レターンシャフト21の動きは、レギュレータ11側へ同時にフィードバックされ、ガイドベーン19は全開状態にあるとの信号が入力されるため、ワイヤロープ24の切断前のガイドベーン開度に戻すべくカイドベーン閉指令が出される。ところが、ワイヤロープ24が切断されているため、サーボモータ16の動作量のフィードバックはアクチュエータ12側やレギュレータ11側へは伝達されず、従ってさらに閉指令が出され続ける。このため、緩閉鎖動作は行われず急な閉鎖速度でガイドベーン19が閉鎖されることになる。
図9は、サーボモータ16のストロークとガイドベーン閉鎖時間との関連を示すグラフである。正常においてはサーボモータストロークがaになると、緩閉鎖配圧器29が切り換わり、サーボモータ16の開側ポート17aからの排油は緩閉鎖弁18により絞られる。これにより、緩閉鎖動作が行われガイドベーン閉鎖時間Tcでガイドベーンは緩閉鎖する。なお、サーボモータストロークがbになると、図7では図示省略のサーボモータ緩衝弁を使用してさらに緩閉鎖動作を行うことも可能である。
一方、サーボストロークがcの時点でワイヤロープ24が切断されると、本来であれば閉鎖時間Tc’で閉鎖するところ、緩閉鎖弁18が動作しないので閉鎖時間Tc”で急に閉鎖することになる。このため、鉄管水圧は異常上昇を起こし、鉄管やケーシング破損という危険な状態につながるおそれがある。
従来の水車調速機においてこのような不具合が生じるのは、緩閉鎖配圧器29を操作するカム機構14をレターンシャフト21に設け、サーボモータ16の動作を間接的にカム機構14に伝達して駆動しているからである。
本発明の目的は、確実にサーボモータを緩閉鎖することのできる水力機械の調速機を提供することである。
本発明の水力機械の調速機は、水力機械が所定の出力となるように電気的なガイドベーン開度指令を出力するレギュレータと、前記レギュレータからの電気的なガイドベーン開度指令を油圧信号に変換し主配圧弁に入力するコンバータと、前記主配圧弁から供給される油量により駆動され油圧によりガイドベーンを開閉操作するサーボモータと、前記主配圧弁と前記サーボモータとの間に設けられガイドベーン開度が所定開度となると油量を絞り前記ガイドベーンの閉鎖速度を遅くする緩閉鎖弁と、前記レギュレータからの電気的な指令により前記緩閉鎖弁を油圧により駆動制御する緩閉鎖制御弁とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、緩閉鎖制御弁にサーボ弁を使用し電気的に制御することにより、従来のレターンワイヤーや滑車といった復原機構が不要になりワイヤー切断による緩閉鎖分不動作による鉄管水圧の異常上昇を防止できる。さらに緩閉鎖制御弁で複数の閉鎖モードを制御できるためシステムが簡素化される。またバックアップ電磁弁を設置することにより緩閉鎖制御弁のスティックという制御不能な事態に陥っても電磁弁制御により確実に緩閉鎖を効かせることができるため、いかなる場合でも鉄管水圧の異常上昇を防止し水力機械を安全に停止できる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる水力機械の調速機の構成図である。図7に示した従来例に対し、レターンポスト20、レターンシャフト21、扇形アーム22、滑車23、ワイヤロープ24、扇形アーム25、ワイヤ26、ウェイト27、カム28、緩閉鎖配圧器29に代えて、アクチュエータ12の起動停止を行う起動停止弁31、レギュレータ11からの電気的な指令により緩閉鎖弁18を油圧により駆動制御する緩閉鎖制御弁32、緩閉鎖制御弁32が故障したとき緩閉鎖弁18の緩閉鎖をバックアップするバックアップ電磁弁33、主配圧弁14のストロークを検出する主配圧弁作動トランス34、緩閉鎖弁差動トランス35、復原用差動トランス36が設けられている。図7と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
サーボモータ16が、ある一定開度で運転している状態で急閉鎖指令が出た際には、レギュレータ11からの信号に対してコンバータ13が動作し、主配圧弁14を介して圧油がサーボモータ16の閉側ポート17bに給油され開側ポート17aから排油される。これにより規定の速度で閉鎖するが、ある一定のサーボモータ開度で速度を遅くし、緩閉鎖を効かせる必要がある。そこで、サーボモータ16に緩閉鎖を効かせるストロークを復原用差動トランス36で検出し、レギュレータ11にフィードバックして緩閉鎖制御弁32に電気信号を与える。
この電気信号により、緩閉鎖制御弁32は閉方向に動作し、緩閉鎖弁18を規定のストロークまで動作させる。緩閉鎖弁18のストロークは緩閉鎖弁差動トランス35で検出する。緩閉鎖弁18が動作することにより開側ポート17aの排油量が絞られるので、サーボモータ16の閉鎖速度が遅くなり、鉄管水圧の異常上昇を防止し水車を安全に停止させることになる。
図2は本発明の実施の形態における緩閉鎖弁の緩閉鎖状態を示す断面図である。緩閉鎖を効かせるサーボモータストロークを復原用差動トランス36で検出し、レギュレータ11にフィードバックしてレギュレータ11から緩閉鎖制御弁32に電気信号を与える。この電気信号により緩閉鎖制御弁32は閉方向に動作する。これにより、圧油は緩閉鎖制御弁32を介し緩閉鎖弁ピストン37の閉側ポート37aに給油され開側ポート37bより排油され緩閉鎖弁ピストン37は閉側に動作する。
この動作ストロークは緩閉鎖弁差動トランス35で検出されレギュレータ11にフィードバックされる。レギュレータ11からの信号により緩閉鎖制御弁32は中立位置に復帰しオールポートブロックとなり、緩閉鎖弁ピストン37への給排油はストップする。従って、緩閉鎖弁ピストン37は規定の位置でストップしその位置を保持する。緩閉鎖弁バルブ38も緩閉鎖弁ピストン37と同じ量だけストロークする。緩閉鎖弁バルブ38と緩閉鎖弁シート39のポートのラップが切れている部分の寸法Xによりサーボモータ16の排油量が絞られサーボモータ16の閉鎖スピードが遅くなり緩閉鎖する。
ここで、ストップアーム40とストップナット41とが設けられ、緩閉鎖弁ピストン37は、このストップアーム40とストップナット41とで定まるギャップ分の範囲内でストロークする。
以上のように、緩閉鎖制御弁32としてサーボ弁を使用し電気的に制御することにより、機械的復原機構のワイヤー切れ等による緩閉鎖分不動作を防止できる。これにより、確実に緩閉鎖弁18が動作するため、急閉鎖時の鉄管水圧の異常上昇を防止し安全に水力機械を停止できる。
図3はレギュレータに予め記憶しておく複数の閉鎖モードのグラフであり、図3(a)は水力機械が発電運転時の閉鎖モードのグラフ、図3(b)は水力機械が揚水運転時の閉鎖モードのグラフである。
図3(a)に示すように発電運転の場合には第二段が緩閉鎖弁18を使用しての制御となり、また、図3(b)に示すように揚水運転の場合には第一段及び第二段が緩閉鎖弁18を使用しての制御となる。
これらの各閉鎖モードにより緩閉鎖弁ピストン37のストロークを変化させ、緩閉鎖弁バルブ38と緩閉鎖弁シート39とのラップが切れている部分の寸法Xを変える。これにより、サーボモータ16の排油量が絞られ閉鎖スピードが変化する。
レギュレータ11からの信号により緩閉鎖制御弁32を介して緩閉鎖弁ピストン37が動作し、このストロークを緩閉鎖弁差動トランス35で検出する。そして、各閉鎖モードにおける緩閉鎖弁ピストン37の設定ストロークを各々レギュレータ11にインプットしておき、緩閉鎖弁差動トランス35でストロークを検出しレギュレータ11にフィードバックする。そして、緩閉鎖制御弁32を中立位置に復帰させることにより、各閉鎖モードにおける緩閉鎖弁バルブ38と緩閉鎖弁シート39との寸法Xを制御することが可能となる。
以上のように、緩閉鎖制御弁32により電気的に制御することにより、このような複数の閉鎖モードを1台の緩閉鎖制御弁32で制御することが可能であるため、揚水発電所の閉鎖モードのように複数の閉鎖モードを必要とする緩閉鎖弁制御においては、特にコスト的及び構造的に有利である。
通常の発電運転時の閉鎖モードは図3(a)に示す閉鎖モードであり、第一段の閉鎖後に規定のサーボストロークでサーボモータ16の排油量を絞り第二段の閉鎖速度を遅くし水圧変動△H及び回転上昇△Nとも保証値に納める制御を行う。しかし、過渡現象解析により第一段の閉鎖直後に第二段の閉鎖速度で閉鎖するよりも第一段閉鎖後にサーボモータ16を一定開度で数秒間停止させる方が水圧上昇に対して有効なケースがあることがわかった。そこで、緩閉鎖制御弁32の閉鎖過程においてサーボモータ16を一時停止する閉鎖モードを採用する。
図4は本発明の実施の形態における緩閉鎖弁の閉鎖過程においてサーボモータを一時停止する閉鎖モードのグラフ、図5は本発明の実施の形態における緩閉鎖弁の第一段閉鎖後の一時停止状態を示す断面図である。
緩閉鎖を効かせるサーボモータストロークを復原用差動トランス36により検出し、レギュレータ11にフィードバックして緩閉鎖制御弁32に電気信号を与える。この電気信号により、緩閉鎖制御弁32は閉方向に動作する。これにより、圧油は緩閉鎖制御弁32を介して緩閉鎖弁ピストン37の閉側ポート37aに給油され、開側ポート37bより排油されて緩閉鎖弁ピストン37は閉側に動作する。
緩閉鎖弁バルブ38が緩閉鎖弁シート39のポートをすべて閉止するストロークを緩閉鎖弁差動トランス35で検出し、レギュレータ11にフィードバックする。レギュレータ11からの信号により緩閉鎖制御弁32は中立位置に復帰しフルポートブロックとなる。このため、緩閉鎖弁バルブ38と緩閉鎖弁シート39とはフルポートブロックになるので、サーボモータ16の開側ポート17aと閉側ポート17bとの圧油は封じ込められる。従って、圧油はどちらにも流れない状態になりサーボモータ16は現状のストロークの位置でストップする。
そして、タイマーにより一定の時間を検出すると、レギュレータ11から緩閉鎖制御弁32に開信号が入り開動作する。これにより、緩閉鎖弁ピストン37の開側ポート37bに給油され、閉側ポート37aから排油されることにより緩閉鎖弁18は開動作する。つまり、図2に示す緩閉鎖状態となり、第二段の閉鎖速度となるべくインプットされた緩閉鎖弁バルブ38のストロークを緩閉鎖弁差動トランス35で検出し、前述の場合と同様の動作により、緩閉鎖弁バルブ38は検出された位置まで動作し緩閉鎖弁シート39とで形成されたX寸法による絞りにより、サーボモータ16の開側ポート5bの排油が絞られ規定の第二段の閉鎖速度で閉動作する。このように、緩閉鎖弁18を電気的に制御することにより、サーボモータ16を中間開度において数秒間一時停止させることが可能となる。
図6は本発明の実施の形態における緩閉鎖制御弁が故障しバックアップ電磁弁で制御した場合の緩閉鎖弁の動作状態を示す断面図である。万一、緩閉鎖制御弁32にスティックや機械的かじり等という制御不能の事態が発生した場合には、バックアップ電磁弁33を動作させ鉄管水圧を異常上昇させずに安全に水力機械を緩閉鎖して停止させる。
図1に示すように、緩閉鎖制御弁32とバックアップ電磁弁33とが油圧により接続されている。通常運転時は緩閉鎖制御弁32で制御し、バックアップ電磁弁33は配管の一部として使用される。緩閉鎖弁ピストン37の閉側ポート37aには常時油圧が掛かり開側ポート37bには緩閉鎖制御弁32及びバックアップ電磁弁33を介して圧油が供給されている。
もし、緩閉鎖制御弁32にスティックやかじり等が発生し制御不能となり緩閉鎖制御が必要となった際には、緩閉鎖弁18が動作しないため偏差大が発生する。これにより、レギュレータ11はバックアップ電磁弁33による制御に切り換える。通常の運転中は、バックアップ電磁弁33は開状態になっているがこれを閉動作させる。
これにより、緩閉鎖弁ピストン37の開側ポート37bの圧油はバックアップ電磁弁33を介して排油されるため、緩閉鎖弁ピストン37は閉方向に動作する。緩閉鎖制御弁32で制御する場合は、緩閉鎖弁ピストン37の動きを緩閉鎖弁差動トランス35で検出していたが、バックアップ制御時は電気的にストロークは検出せず、ストップアーム40とストップナット41のギャップにより設定されたギャップ分ストロークする。
通常は図2に示すように、緩閉鎖弁バルブ38の下面と緩閉鎖弁シート39とによりX寸法を設定し緩閉鎖スピードを設定するが、バックアップ時の制御は油圧による閉制御のみのため緩閉鎖弁ピストン37を押し上げることができず、通常の緩閉鎖制御のように、緩閉鎖弁バルブ38の下面と緩閉鎖弁シート26とによりX寸法を形成することができない。そこで、サーボモータ16の閉側ポート17bの排油を緩閉鎖弁バルブ38の内部を通過させ、緩閉鎖弁バルブ38の上面と緩閉鎖弁シート39とによりY寸法を形成しバックアップ制御時の閉鎖時間を設定する。この設定は、前述したように、ストップアーム40とストップナット41のギャップにより設定する。
バックアップ電磁弁33は、緩閉鎖制御弁32が健全であれば常時開状態で構わないが、バックアップ電磁弁33自身のスティックを防止するため起動停止毎に開閉動作を行い、健全性を確認する。従って、緩閉鎖制御弁が制御不能に陥っても、バックアップ電磁弁33にてバックアップすることにより異常上昇させずに水車を安全に停止させることが可能である。
本発明の実施の形態によれば、緩閉鎖制御弁32は電気信号により制御されており、ワイヤーや滑車等の機械的復原機構がないため、ワイヤー切断等による緩閉鎖弁18の不動作がなく確実に緩閉鎖できる。従って、水圧異常上昇による鉄管等の破損や回転上昇による主機への悪影響の不安がなくなる。また万一の場合に備え、バックアップ電磁弁33を具備しているので、緩閉鎖制御弁32が動作不能という事態に陥ってもバックアップ制御により緩閉鎖を効かせ、水力機械を安全に停止させることが可能となり、水力機械の信頼性を向上させることができる。
11…レギュレータ、12…アクチュエータ、13…コンバータ、14…主配圧弁、15…油圧タンク、16…サーボモータ、17a…開側ポート、17b…閉側ポート、18…緩閉鎖弁、19…ガイドベーン、20…レターンポスト、21…レターンシャフト、22…扇形アーム、23…滑車、24…ワイヤロープ、25…扇形アーム、26…ワイヤ、27…ウェイト、28…カム、29…緩閉鎖配圧器、30…スプリング、31…起動停止弁、32…緩閉鎖制御弁、33…バックアップ電磁弁、34…主配圧弁作動トランス、35…緩閉鎖弁差動トランス、36…復原用差動トランス、37…緩閉鎖弁ピストン、38…緩閉鎖弁バルブ、39…緩閉鎖弁シート、40…ストップアーム、41…ストップナット
Claims (4)
- 水力機械が所定の出力となるように電気的なガイドベーン開度指令を出力するレギュレータと、前記レギュレータからの電気的なガイドベーン開度指令を油圧信号に変換し主配圧弁に入力するコンバータと、前記主配圧弁から供給される油量により駆動され油圧によりガイドベーンを開閉操作するサーボモータと、前記主配圧弁と前記サーボモータとの間に設けられガイドベーン開度が所定開度となると油量を絞り前記ガイドベーンの閉鎖速度を遅くする緩閉鎖弁と、前記レギュレータからの電気的な指令により前記緩閉鎖弁を油圧により駆動制御する緩閉鎖制御弁とを備えたことを特徴とする水力機械の調速機。
- 前記レギュレータは、前記サーボモータのストロークに応じて予め複数の閉鎖モードを記憶しておき、その閉鎖モードに従って前記緩閉鎖制御弁に電気的な指令を出力し、前記緩閉鎖弁を油圧により駆動制御することを特徴とする請求項1記載の水力機械の調速機。
- 前記レギュレータは、前記緩閉鎖弁の閉鎖過程において前記サーボモータを一時停止する閉鎖モードを有したことを特徴とする請求項2記載の水力機械の調速機。
- 前記緩閉鎖制御弁が故障したとき緩閉鎖弁の緩閉鎖をバックアップするバックアップ電磁弁を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一記載の水力機械の調速機。
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