JP2007303363A - ラジエータキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 負圧弁の開閉が円滑で、かつ負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間の気液置換がスムーズに行えるラジエータキャップの提供。
【解決手段】 負圧弁4の弁軸41が挿通されるガイドシャフト24の断面形状が円形で、弁軸4の断面形状が略十字形状に形成されることにより、弁軸41とガイドシャフト24との間に負圧弁4の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路が形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車等の車両におけるラジエータのフィラ−ネックを開閉自在に封止するラジエータキャップに関する。
従来のラジエータキャップとしては、ラジエータのフィラーネックの上端開口縁部に着脱可能に装着されることによりパッキンでフィラーネックの上端開口部を閉塞するキャップ本体の内側に正圧弁用バネにより弾性付勢されていてフィラーネックの内部側に形成された注水口を閉じる正圧弁と、該正圧弁の中心部に形成された貫通孔に摺動自在に挿通され負圧弁用バネにより弾性付勢された弁軸に設けられていて正圧弁の注水口の内側の面に環状シール部が当接して貫通孔を閉じる負圧弁とが備えられ、正圧弁の中心部に形成された貫通孔と該貫通孔に摺動自在に挿通された負圧弁の弁軸との間に形成される環状隙間を負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間の気液置換流路として機能させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−73768号公報
しかしながら、従来例のラジエータキャップにあっては、上述のように、正圧弁の中心部に形成された貫通孔と該貫通孔に摺動自在に挿通された負圧弁の弁軸との間に形成される環状隙間を負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間の気液置換流路として機能させるようにしたものであったため、以下に述べるような問題点があった。
即ち、正圧弁の中心部に形成された貫通孔は負圧弁の弁軸を摺動自在に支持させる部分を兼ねており、貫通孔と弁軸との間の環状隙間を大きくすると弁軸が不安定になって負圧弁の開閉が円滑に行えなくなるため、できるだけ環状隙間を狭くする必要があるが、この環状隙間を狭くすると気液置換流路としてスムーズな気液置換が行えなくなるばかりでなく、目詰まりにより負圧弁の開閉が円滑に行えなくなるという問題がある。
本発明の解決しようとする課題は、負圧弁の開閉が円滑で、かつ負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間の気液置換がスムーズに行えるラジエータキャップを提供することにある。
上記課題を解決するため請求項1記載のラジエータキャップは、ラジエータのフィラーネックの上端開口縁部に着脱可能に装着されるキャップ本体の内側に正圧弁用バネにより弾性付勢されていて前記フィラーネック内の注水口を閉じる正圧弁と、該正圧弁の中心部に形成された貫通孔に摺動自在に挿通された弁軸と該弁軸に設けられていて前記正圧弁における前記注水口の内側の面に環状シール部が当接して前記貫通孔を閉じる負圧弁本体とで構成される負圧弁とが備えられたラジエータキャップであって、前記負圧弁の弁軸又は該弁軸が摺動自在に挿通される前記貫通孔のいずれか一方の断面形状が円形で他方の断面形状が略十字形状に形成されることにより前記弁軸と前記貫通孔との間に前記負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路が形成されていることを特徴とする手段とした。
請求項3記載のラジエータキャップは、ラジエータのフィラーネックの上端開口縁部に着脱可能に装着されるキャップ本体の内側に正圧弁用バネにより弾性付勢されていて前記フィラーネック内の注水口を閉じる正圧弁と、該正圧弁の中心部に形成された貫通孔に摺動自在に挿通された弁軸と該弁軸に設けられていて前記正圧弁における前記注水口の内側の面に環状シール部が当接して前記貫通孔を閉じる負圧弁本体とで構成される負圧弁とが備えられたラジエータキャップであって、前記弁軸と前記貫通孔との間に前記負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路の合計通路面積が4.4〜7.0mmの範囲内に設定されていることを特徴とする手段とした。
本発明請求項1記載のラジエータキャップでは、上述のように、負圧弁の弁軸又は該弁軸が摺動自在に挿通される貫通孔のいずれか一方の断面形状が円形で他方の断面形状が略十字形状に形成されることにより弁軸と貫通孔との間に負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路が形成されている構成としたことで、必要且つ十分な通気断面が得られると共に、正圧弁に形成された貫通孔と弁軸との間に隙間の狭い部分が周方向に点在するため、負圧弁の開閉時における弁軸の作動が安定し、かつ、周方向に隙間の広い部分が点在するため、目詰まりを生じさせる虞れもない。
従って、負圧弁の開閉が円滑で、かつ負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間の気液置換がスムーズに行えるようになるという効果が得られる。
本発明請求項3記載のラジエータキャップでは、上述のように、弁軸と貫通孔との間に負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路の合計通路面積が4.4〜7.0mmの範囲内に設定されることにより、目詰まりの虞がなく、かつ、負圧弁の誤作動を防止することができ、良好な作動特性が得られるようになる。
以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、この実施例のラジエータキャップを図面に基づいて説明する。
図1はこの実施例のラジエータキャップを示す縦断面図、図2は図1のA−A線における拡大横断面図、図3はフィラーネックに対するラジエータキャップの取付状態を示す縦断面図、図4は実施例のラジエータキャップのエンジン始動開始前の状態を示す縦断面図、図5は実施例のラジエータキャップの正圧弁作動時の動作説明図、図6は実施例のラジエータキャップの負圧弁作動時の動作説明図である。
である。
この実施例のラジエータキャップCは、キャップ本体1と、正圧弁2と、正圧弁用コイルスプリング(正圧弁用バネ)3と、負圧弁4と、を備えている。
さらに詳述すると、この実施例のラジエータキャップCが装着されるラジエータのフィラーネックFは、図3に示すように、その上端開口縁部に第1シール部を構成する第1環状突起6が形成されると共に、この第1環状突起6より内部側には注水口7を封止するための第2シール部を構成する第2環状突起8を有する段部が形成されている。
そして、第1環状突起6と第2環状突起8との間のフィラーネックFの側壁には、図示を省略したパイプを介してリザーブタンクに連通される連通孔9が形成されている。
上記キャップ本体1は、図1に示すように、その中心部に形成された開口部1aにおいて、該キャップ本体1の上側に備えられた上側ガイド10と下側に備えられた下側ガイド11との間にリテーナ12を挟持した状態で一体に固定されている。
そして、リテーナ12の下面側にはその内周縁部を下側ガイド11とリテーナ12との間に挟持された状態でリテーナパッキン13が備えられていて、リテーナ12によりリテーナパッキン13の外周縁部側が下方へ向けて押圧付勢されている。
即ち、図3に示すように、ラジエータキャップCをラジエータのフィラーネックFに装着する場合に、キャップ本体1の外周係合爪部1bがフィラーネックFの逆U字状爪係合部14と係合した際に、リテーナパッキン13の外周縁部をリテーナ12の付勢力で第1環状突起6に押圧することにより、フィラーネックFの上端開口部15を封止状態とさせるようになっている。
上記正圧弁2は、注水口7を開閉自在に閉じる役目をなすもので、正圧弁本体部21の下面にはバルブパッキン22が備えられていて、正圧弁本体部21と下側ガイド11との間に介装された正圧弁用バネ3の付勢力で、バルブパッキン22の外周縁部を第2環状突起8に押圧することにより、吸水口7が閉じられるようになっている。
なお、図1に示すように、下側ガイド11の下端部に打ち起こしにより外向きに突出形成された係止フランジ11aの上面に対し、正圧弁本体部21の外周立ち上げ部21aから複数箇所打ち起こしにより内向きに突出形成された係止爪21bを係止させることにより、正圧弁2の下方への移動が阻止された状態で支持されている。
また、該正圧弁2を構成する正圧弁本体部21及びバルブパッキン22の中心部に形成された貫通孔23にガイドシャフト24が装着され、このガイドシャフト24の上下両端部を正圧弁本体部21の上面側とバルブパッキン22の下面側に折り曲げてかしめることにより、正圧弁本体部21とバルブパッキン22の内周縁部が挟持された状態で連結固定されている。
上記負圧弁4は、ガイドシャフト24内を下方から上方へ貫通する状態で上下摺動自在に装着された弁軸41と、該弁軸41の下端部にその外周縁部上面側に環状シール部42aが突出形成された円盤状の負圧弁本体42とが、浮力を有する合成樹脂で一体に形成され、弁軸41の上端側には、負圧弁4の抜け落ちを阻止するストッパピン43が装着されている。
そして、図2にその詳細を示すように、貫通孔23及びガイドシャフト24の断面形状が円形に形成されるのに対し、弁軸41の断面形状は、周方向4箇所に軸方向スリット41aが形成された略十字状に形成され、このスリット41a部分以外の弁軸41の外周面とガイドシャフト24の内周面との間の隙間hが狭くなるように構成されている。
そして、この4箇所の隙間h部分とスリット41a部分とで、負圧弁4の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路が構成されている。
即ち、この負圧弁4は、図1に示す装着前の状態、または、図3に示すエンジン始動開始前の状態では、その自重で下方に落下して開弁し、ラジエータタンクの内圧上昇により、又は冷却液の液面上昇による浮力で上方に押し上げられて閉弁するようになっている(図4参照)。
次に、上述のように構成される実施例のラジエータキャップCの動作を、図3〜5に基づいて説明する。
[正圧弁及び負圧弁の非作動時]
図3は、ラジエータキャップCをラジエータのフィラ−ネックFにフルロック状態に取り付けた状態で、エンジンの始動開始前の状態を示している。即ち、キャップ本体1の外周係合爪部1bがフィラ−ネックFの逆U字状係合部14と係合してフルロック位置に位置しており、この状態においては、リテーナパッキン13の外周縁部をリテーナ12の付勢力で第1環状突起6に押圧することにより、フィラーネックFの上端開口部15が封止され、かつ、バルブパッキン22の外周部を正圧弁用コイルスプリング3の付勢力で第2環状突起8に押圧することによりフィラーネックFの注水口7が正圧弁2で閉じられた状態となっている。
また、負圧弁4は、その自重で下方へ落下し、開弁状態となっている。即ち、4箇所の隙間h部分とスリット41a部分とで構成される気液置換流路によって、矢印Dで示したような流路が形成され、ラジエータタンクとリザーブタンクとの間が連通された状態となっている。
そこで、この状態からエンジンを始動させると、冷却液が加熱され、ラジエータタンク内圧力が上昇するため、まず、該ラジエータタンク内のエアーが、矢印Dで示すように、4箇所の隙間h部分とスリット41a部分とで構成される気液置換流路を経由し、連通孔9を通ってリザーブタンク内に排気される。
次に、エアーが抜けて冷却液の液面が上昇してくると、負圧弁4が浮力で上昇すると同時に、冷却液が矢印Dで示した流路を経由してリザーブタンク方向に流れ込むが、冷却液が4箇所の隙間h部分とスリット41a部分とで構成される気液置換流路を流れる際に、該冷却液の流速に応じた動圧力、軸部41の外周面に作用する摩擦力、及び静圧力によって、負圧弁4を押し上げる力が作用し、その結果、図4に示すように、負圧弁本体42の上面に形成された環状シール部42aが正圧弁2におけるバルブパッキン22の下面に当接して負圧弁4が閉弁し、その後は、ラジエータタンク内圧力(静圧力)によって閉弁状態に維持される。
従って、通常は、ラジエータタンク内部の高圧高温の液体又はガスがフィラ−ネックFの連通孔9を介して外部へ漏洩することが阻止されている。
[正圧弁の作動時]
図5は、正圧弁2の作動(開弁)時に形成され流路を示している。即ち、ラジエータキャップCがフィラ−ネックFフルロック位置に取り付けられている状態(図4の状態)において、ラジエータ内の圧力が所定のレベル以上に上昇すると、正圧弁用コイルスプリング3の付勢力に抗して正圧弁2が上方へ押し上げられる結果、正圧弁2のバルブパッキン22が第2環状突起8から離脱し、ラジエータ内部から連通孔9を介してリザーブタンクへ連通する矢印Eで示した流路が形成される。
従って、ラジエータタンク内部の圧力が所定のレベル以上になると、ラジエータキャップCは自動的にラジエータタンク内部圧力をリザーブタンクへ解放させ、その結果ラジエータ内部の圧力が所定のレベルに維持される。
[負圧弁の作動時]
図6は、負圧弁4の作動(開弁)時に形成される流路を示している。即ち、ラジエータタンク内の圧力が所定のレベルを超えて負圧状態となると、負圧弁4が負圧による吸引力と負圧弁4の自重で落下する結果、リザーブタンク内から連通孔9を介し、4箇所の隙間h部分とスリット41a部分とで構成される気液置換流路を経由してラジエータタンク内部へ連通する矢印Fで示したような流路が形成される。
従って、ラジエータタンク内部が所定のレベルを超えて負圧になると、リザーブタンクから空気又はクーラント液がラジエータタンク内に流入し、その結果ラジエータタンク内の圧力が所定のレベルに維持される。
次に、この実施例の効果を説明する。
この実施例のラジエータキャップでは、上述のように、負圧弁4の弁軸41が挿通されるガイドシャフト24の断面形状が円形で、弁軸41の断面形状が略十字形状に形成されることにより、弁軸41とガイドシャフト24との間に負圧弁4の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路が形成されている構成としたことで、必要且つ十分な通気断面が得られると共に、正圧弁2に形成されたガイドシャフト24と弁軸4との間に隙間hの狭い部分が周方向に点在するため、負圧弁4の開閉時における弁軸4の作動が安定し、かつ、周方向に隙間の広い部分であるスリット41aが点在するため、目詰まりを生じさせる虞れもない。
従って、負圧弁4の開閉が円滑で、かつ負圧弁4の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間の気液置換がスムーズに行えるようになるという効果が得られる。
また、負圧弁4が自重で開弁し、ラジエータタンクの内圧で閉弁するように構成したことで、負圧弁4を閉弁状態に付勢するスプリングを省略することができるようになる。また、スプリングの付勢力が作用しないため、負圧弁4の開弁作動が迅速化される。
また、負圧弁4を合成樹脂で構成することにより、スリット41aを有する断面形状の弁軸41を備えた負圧弁4を容易に一体成形することができるようになる。また、負圧弁4を合成樹脂で構成した場合、負圧弁4を金属で構成した場合と比較して、弁軸41の摺動時に削られた金属粉により目詰まりを起こすことがない。
また、負圧弁4を浮力を有する合成樹脂で構成したことで、摺動性が良くなり、負圧弁4の閉弁作動が迅速化されるようになる。
次に、負圧弁4の作動特性と4箇所の隙間h部分とスリット41a部分とで構成される気液置換流路の合計通路面積との関係について行った実験について述べる。
<負圧弁作動特性の考え方>
負圧弁4に押し上げる力:F1と、押し下げる力:F2が作用する場合、
押し上げる力:F1は、負圧弁4近傍流体の動圧力:Fd+静圧力:Fs+摩擦力:Ffの合成力となるため、負圧弁4の気液置換流路を通過する流量(流速)により押し上げる力:F1は変動する。即ち、気液置換流路の通路面積が大きくなる程、流量が多くなって流速が遅くなるため、押し上げる力:F1が小さくなる。
なお、押し下げる力:F2は、負圧弁4の自重となるため、一定となる。
即ち、F1=F2(中立ポイント)のFが負圧弁4の作動開始力となる。
負圧弁4を押し上げる力:F1は、同一通過流量の場合、負圧弁4における弁軸41の形状因子(気液置換流路の合計通路面積)により変動する。
弁軸41の最適形状により、負圧弁作動特性の良好化(閉弁反応速度向上)が可能となる。
この実験では、弁軸41の形状である略十字状断面形状におけるスリット41aの大きさを図7に示すように段階的(TYPE-1、TYPE-2、TYPE-3、TYPE-4)に大きくして気液置換流路の合計通路面積を変動させた場合の負圧弁作動特性への影響代を確認することにより、弁軸41の最適断面形状を見出した。
<負圧弁通過流体が気体の場合>
通過流体が気体の場合は、負圧弁4が作動して閉弁しないことが必要。
図8は、通路面積(mm)に対する負圧弁作動流量(cc/min)特性を示すもので、通路面積が大きくなる程、負圧弁4の作動流量は多くなる傾向にある。
また、気体は、密度と粘性係数の相違により、液体と比較して負圧弁作動流量は顕著に高くなる傾向にあるため、負圧弁4近傍の流体が気体の場合には、実際に負圧弁4が停止(開弁)→作動(閉弁)することはないと推測される。
即ち、気体が流通しても負圧弁4は閉弁しない。
<負圧弁通過流体が液体の場合>
通過流体が液体の場合は、負圧弁4が作動して閉弁することが必要。
図9は、通路面積(mm)に対する負圧弁作動流量(cc/min)特性を示すものである。ここでは、通過流体である液体を水とLLCの混合としており、水のみ(実線で表示)、LLC30%(一点鎖線で表示)、LLC50%(波線で表示)の場合の実験値を示している。気体と同様に、通路面積が大きくなる程、負圧弁4の作動流量は高くなる傾向にあるため、負圧弁4の作動特性が悪化すると推測される。
負圧弁作動流量の相違による負圧弁4の作動特性への影響を実車にて確認すると、負圧弁4の弁軸41の断面形状(TYPE-1、TYPE-2、TYPE-3、TYPE-4)の内、TYPE-1、TYPE-2、TYPE-3は正常に作動するが、断面形状TYPE-4では誤作動(ラジエータタンク内圧力が正常時に閉弁せず、負圧時に開弁しない状態)が発生することが確認された。
なお、通路面積が4.4mmより小さいと経年変化で目詰まりを起こす可能性があるので、通路面積は4.4mm以上が好ましい。また、負圧弁作動流量が100cc/min以下であれば負圧弁4が誤作動を起こすことがないため、通路面積は7.0mm以下が好ましい。
以上の実験データから明らかなように、4箇所の隙間h部分とスリット41a部分とで構成される気液置換流路の合計通路面積が4.4〜7.0mmの範囲内に設定されることが望ましい。
以上本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例では、負圧弁用のコイルスプリングを備えないタイプの物を例に採って説明したが、従来例のように、コイルスプリングにより閉弁状態に付勢するタイプの物にも、本発明を適用することができる。
また、実施例では、負圧弁4の弁軸41が挿通されるガイドシャフト24の断面形状が円形で、弁軸4の断面形状が略十字形状に形成したが、その逆に、弁軸41の断面形状が円形で、ガイドシャフト24の断面形状が略十字形状になるように形成してもよい。
また、実施例では、弁軸41の断面形状を略十字形状に形成し、スリット41aを周方向4箇所に形成したが、スリットの数を増やすようにしてもよい。
実施例のラジエータキャップを示す縦断面図である。 図1のA−A線における拡大横断面図である。 フィラーネックに対するラジエータキャップの取付状態を示す縦断面図である。 実施例のラジエータキャップのエンジン始動開始前の状態を示す縦断面図である。 実施例のラジエータキャップの正圧弁作動時の動作説明図である。 実施例のラジエータキャップの負圧弁作動時の動作説明図である。である。 実験対象である弁軸の4つのタイプの断面形状及び寸法を示す説明図である。 通路面積に対する負圧弁作動流量特性(気体の場合)である。 通路面積に対する負圧弁作動流量特性(液体の場合)である。
符号の説明
C ラジエータキャップ
F フィラーネック
1 キャップ本体
1a 開口部
1b 外周係合爪部
10 上側ガイド
11 下側ガイド
11a 係止フランジ
12 リテーナ
13 リテーナパッキン
14 逆U字状係合部
15 上端開口部
2 正圧弁
21 正圧弁本体
21a 外周立ち上げ部
21b 係止爪
22 バルブパッキン
23 貫通孔
24 ガイドシャフト
3 正圧弁用コイルスプリング(正圧弁用バネ)
4 負圧弁
41 弁軸
41a スリット(気液置換流路)
42 負圧弁本体
42a 環状シール部
43 ストッパピン
6 第1環状突起
7 注水口
8 第2環状突起
9 連通孔
h 隙間(気液置換流路)

Claims (4)

  1. ラジエータのフィラーネックの上端開口縁部に着脱可能に装着されるキャップ本体の内側に正圧弁用バネにより弾性付勢されていて前記フィラーネック内の注水口を閉じる正圧弁と、該正圧弁の中心部に形成された貫通孔に摺動自在に挿通された弁軸と該弁軸に設けられていて前記正圧弁における前記注水口の内側の面に環状シール部が当接して前記貫通孔を閉じる負圧弁本体とで構成される負圧弁とが備えられたラジエータキャップであって、
    前記負圧弁の弁軸又は該弁軸が摺動自在に挿通される前記貫通孔のいずれか一方の断面形状が円形で他方の断面形状が略十字形状に形成されることにより前記弁軸と前記貫通孔との間に前記負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路が形成されていることを特徴とするラジエータキャップ。
  2. 前記気液置換流路の合計通路面積が4.4〜7.0mmの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のラジエータキャップ。
  3. ラジエータのフィラーネックの上端開口縁部に着脱可能に装着されるキャップ本体の内側に正圧弁用バネにより弾性付勢されていて前記フィラーネック内の注水口を閉じる正圧弁と、該正圧弁の中心部に形成された貫通孔に摺動自在に挿通された弁軸と該弁軸に設けられていて前記正圧弁における前記注水口の内側の面に環状シール部が当接して前記貫通孔を閉じる負圧弁本体とで構成される負圧弁とが備えられたラジエータキャップであって、
    前記弁軸と前記貫通孔との間に前記負圧弁の開弁時におけるラジエータタンクとリザーブタンクとの間を連通する気液置換流路の合計通路面積が4.4〜7.0mmの範囲内に設定されていることを特徴とするラジエータキャップ。
  4. 前記負圧弁が合成樹脂で構成され、
    前記負圧弁が自重で開弁し、前記ラジエータタンクの内圧で閉弁するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のラジエータキャップ。
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