JP2007302448A - 荷物運搬具 - Google Patents
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Abstract
【課題】荷物を安定して載置することができるとともに、荷重を支える手の負担を軽減することができ、しかも、不使用時には体の屈曲を妨げることのない荷物運搬具を提供する。
【解決手段】作業者の腰回りに巻装したベルトに係止可能とした第1の板の下端部に、下端部を側面視略L字状に屈曲し、屈曲部の表裏面にそれぞれ荷物載置部を形成した第2の板の上端部を枢支連結して折り畳み自在に構成し、前記第2の板を垂下させた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第1の荷物載置部に荷物を載置可能とした第1の姿勢と、前記第2の板を上方へ回動して前記屈曲部先端を前記第1の板の表面に突合わせた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第2の荷物載置部に荷物を載置可能とした第2の姿勢とに、選択的に切り換え可能とした。
【選択図】図1
【解決手段】作業者の腰回りに巻装したベルトに係止可能とした第1の板の下端部に、下端部を側面視略L字状に屈曲し、屈曲部の表裏面にそれぞれ荷物載置部を形成した第2の板の上端部を枢支連結して折り畳み自在に構成し、前記第2の板を垂下させた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第1の荷物載置部に荷物を載置可能とした第1の姿勢と、前記第2の板を上方へ回動して前記屈曲部先端を前記第1の板の表面に突合わせた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第2の荷物載置部に荷物を載置可能とした第2の姿勢とに、選択的に切り換え可能とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、荷物運搬具に関し、特に、腰部に巻装したベルトに装着して使用する荷物運搬具に関する。
従来より、荷物の運搬は、運送業に携わる人のみならず、工場等の生産現場や、小売店への納品作業など非常に多くの場で行われている。
このような運搬作業では、比較的運搬距離が短い場合、自動車やフォークリフトなどの機器類を用いることなく、手作業での荷物の運搬がしばしば行われている。
特に、手作業での荷物の運搬では、荷台の裏面にキャスターを付け、把持部を立設したいわゆる台車が多く用いられており、この台車に荷物を載せて移動させることで、作業者の負担を軽減しながら、荷物を快適に運搬することができるようにしている。
しかしながら、台車を用いた荷物の運搬は、舗装された平地や斜面で荷物を運搬するには適しているものの、階段を通らなくてはならない場合や悪路等では運搬具としての機能を必ずしも発揮することはできなかった。
また、作業者の背面で荷物を背負うようにした背負子が知られているが、作業者の目の届かない背面で荷物を支えることとなるため、荷崩れを防ぐべく荷物に紐を掛け回す必要があり、数十メートル程度の距離を往復しながら幾度も荷物を運搬する際には、逐一荷物に紐を掛け回す必要があり、多大な手間を要する場合があった。
そこで、腰部に装着するベルトの直前方に荷物を載置する載置台を配設し、作業者の前面で荷物を支える荷物運搬具が提案されている。
この荷物運搬具によれば、作業者の腰部に荷重を分散させることができ、荷物を把持する手や腕の負担を軽減しながら手軽に荷物を運搬することができるとしている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−56473号公報
しかしながら、ベルトの直前方に荷物の載置台を配設した上記従来の荷物運搬具では、載置台に荷物を載置した際に、同載置台がベルトを支点として大きく回動する恐れがあり、荷物の荷重を手で支える割合が大きく、重量物の運搬具としては、実用性が疑問視されるものであった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、荷物を安定して載置することができるとともに、荷重を支える手の負担を軽減することができ、しかも、不使用時には体の屈曲を妨げることのない荷物運搬具を提供する。
上記課題を解決するために、本発明に係る荷物運搬具では、作業者の腰回りに巻装したベルトに係止可能とした第1の板の下端部に、下端部を側面視略L字状に屈曲し、屈曲部の表裏面にそれぞれ荷物載置部を形成した第2の板の上端部を枢支連結して折り畳み自在に構成し、前記第2の板を垂下させた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第1の荷物載置部に荷物を載置可能とした第1の姿勢と、前記第2の板を上方へ回動して前記屈曲部先端を前記第1の板の表面に突合わせた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第2の荷物載置部に荷物を載置可能とした第2の姿勢とに、選択的に切り換え可能とした。
また、以下の点にも特徴を有する。
(1)前記第2の板の左右両端部には、切欠部を設けていること。
(2)前記切欠部は、前記第2の板が先細状となるように、上端部から前記荷物載置部に向けて切り欠いていること。
(1)前記第2の板の左右両端部には、切欠部を設けていること。
(2)前記切欠部は、前記第2の板が先細状となるように、上端部から前記荷物載置部に向けて切り欠いていること。
請求項1に記載の本発明では、作業者の腰回りに巻装したベルトに係止可能とした第1の板の下端部に、下端部を側面視略L字状に屈曲し、屈曲部の表裏面にそれぞれ荷物載置部を形成した第2の板の上端部を枢支連結して折り畳み自在に構成し、第2の板を垂下させた状態で、屈曲部の表面に形成された第1の荷物載置部に荷物を載置可能とした第1の姿勢と、第2の板を上方へ回動して屈曲部先端を第1の板の表面に突合わせた状態で、屈曲部の表面に形成された第2の荷物載置部に荷物を載置可能とした第2の姿勢とに、選択的に切り換え可能としたため、荷物の重量や形に応じて第1の姿勢と第2の姿勢とを適宜選択することができるとともに、荷物載置部に荷物を安定して載置することができ、しかも、不使用時には作業者の体の屈曲を妨げることのない荷物運搬具を提供することができる。
また、請求項2に記載の本発明では、第2の板の左右両端部には、切欠部を設けているため、荷物運搬具を第1の姿勢としながら歩行する場合において、作業者の大腿部が第2の板に接触して作業効率が低下するのを防止することができる。
さらに、請求項3に記載の本発明では、切欠部は、第2の板が先細状となるように、上端部から荷物載置部に向けて切り欠いていることとしているため、作業者の大腿部が第2の板に接触して作業効率が低下するのをさらに防止することができる。
本発明に係る荷物運搬具は、作業者の腰回りに巻装したベルトに係止可能とした第1の板の下端部に、下端部を側面視略L字状に屈曲し、屈曲部の表裏面にそれぞれ荷物載置部を形成した第2の板の上端部を枢支連結して折り畳み自在に構成し、前記第2の板を垂下させた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第1の荷物載置部に荷物を載置可能とした第1の姿勢と、前記第2の板を上方へ回動して前記屈曲部先端を前記第1の板の表面に突合わせた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第2の荷物載置部に荷物を載置可能とした第2の姿勢とに、選択的に切り換え可能としている。
特に、本発明に係る荷物運搬具の第1の姿勢における第1の荷物載置部は、第1の板の下端部から垂下させた第2の板のさらに下端部に位置しており、ベルトよりも下方となるように同第1の荷物載置部を配設しているので、載置部がベルトを支点として大きく回動する恐れがなく、安定して荷物を載置し、運搬することができる。
ここで、第1の姿勢において、第1の荷物載置部の位置は、作業者の股の位置よりも若干低い位置であることが好ましい。
このような位置に荷物載置部を設けることにより、荷重を腰部に分散させるとともに、腕や手への負担を軽減することができ、しかも、荷物を体の重心よりも低い位置で無理なく抱えることができるので、荷物を快適に運搬することができる。
また、本発明に係る荷物運搬具を第2の姿勢とすることによっても、荷物を快適に運搬することができる。すなわち、比較的軽量の荷物や小型の荷物を運搬する場合には、第2の姿勢とすることで、第1の姿勢に比してやや高位置で荷物を載置することができるので、腕を屈曲させた状態で荷物を運搬することができ、腕にかかる負担をさらに軽減することができる。
また、腕を屈曲させた状態で荷物を運搬可能としたことにより、腕の自由度が向上するため、運搬作業中のドアの開閉等を楽に行うことができる。
また、第2の姿勢では、第2の板が荷物の運搬中に、作業者の大腿部に接触することがなく、円滑に足を進めることができ、荷物を運搬する負担を軽減しながらも作業効率を向上させることができる。
しかも、第2の姿勢は、作業者の腰部でコンパクトに折り畳まれた状態でもあるので、荷物を運搬していない状態であっても、体の動きを妨げることがなく、違和感なく常に装着しておくことができる。
このことは、再び運搬作業を行うにあたって、再度荷物運搬具を装着する手間を省くことができるため、速やかに荷物運搬作業を開始することができ、運搬作業の能率を向上させることができる。
さらに、本発明に係る荷物運搬具では、第2の板の左右両端部には、切欠部を設けている。すなわち、荷物を運搬する際に、作業者の歩行に併せて大腿部が上下することとなるが、第1の姿勢では、第2の板が作業者の大腿部に当接しやすくなり、載置した荷物が不安定となることが考えられる。
そこで、第2の板の両端部に大腿部が若干露出するように切欠部を設けることで、できるだけ第2の板と大腿部との接触を緩和し、荷物を安定して運ぶことができるようにしている。
特に、この切欠部を設けることにより、階段や上り坂で荷物を運搬する際に、第2の板と大腿部との接触を効果的に緩和することができる。
また、この切欠部は、第2の板が先細状となるように、上端部から前記荷物載置部に向けて切り欠いている。
すなわち、荷物運搬具の正面視において、第2の板を、例えば倒立した略台形状とすることにより、作業者の運動性をより向上させることができる。
なお、この切欠部は、直線状に切り欠くことで容易に形成することができるが、大腿部の形状にあわせて、曲線状に切り欠くようにしても良い。たとえば、第2の板の内方へ膨らみを持たせて切り欠いて切欠部とすることで、第2の板と作業者の大腿部との接触をさらに回避することができ、運搬作業をより快適なものとすることができる。
以下、本実施形態に係る荷物運搬具について、図面を参照しながら詳説する。
図1は、本実施形態に係る荷物運搬具Aの第1の姿勢における全体を示した斜視図である。図1に示すように、荷物運搬具Aは、縦約13cm×横約20cm、厚さ約2mmのステンレス板で形成した正面視略矩形状の第1の板1の下端部に、正面視略台形状の第2の板2を、荷物運搬具Aの左右方向に軸線を向けた蝶着部材3で連結して形成している。
図2は、荷物運搬具Aの第1の姿勢における正面図である。図中、第1の板1と、第2の板2との間に介設した蝶着部材3は、第1の板1と、第2の板2とを回動可能に連結するものであれば良く、例えば、一般に市販されている蝶番を用いることができる。
このように構成することで、第2の板2を第1の板1に対して上下方向へ揺動可能とすることができ、第2の板2を垂下させた状態の第1の姿勢と、第2の板2の先端部に形成した後述する屈曲部13を第1の板1の突き合わせた第2の姿勢とをとることができることとなる。
また、図2では、蝶着部材3を別体として設けているが、第1の板1及び第2の板2自体を蝶着部材3として構成するようにしても良い。
第2の板2の両側部には、図2中に一点鎖線で示す荷物運搬具Aの中心線Xに向かうように下方に向けて直線状に切り欠いて、切欠部4を形成している。
ここで、第2の板2を直線状に切り欠く切欠角度Rは、15〜25度、好ましくは18〜22度とするのが良い。15度未満であると、第2の板2と大腿部との接触が多くなり、作業効率を低下させる恐れがある。また、25度より大きい角度とすると、後述する第1の荷物載置部9及び第2の荷物載置部11の面積が減少して荷物を載置した際に安定性を欠くこととなる。本実施形態では、切欠角度Rを20度としている。
このように形成することにより、作業者が持つを把持しながら運搬する際に、大腿部が第2の板2に接触して作業効率を低下させることを防止することができる。
また、第1の板1の中央部上方には、荷物運搬具Aを折り畳んだ際、すなわち第1の姿勢から第2の姿勢に変更した際に、第2の板2を係止するための係止部8aを配設している。
この係止部8aは、第1の板1と、第2の板2とを着脱自在に係止可能であれば良く、たとえば、面ファスナーや磁石や市販の係止具を適宜採用することができる。
なお、本実施例によれば、第1の板1と第2の板2は、平面状としているが、これに限定されるものではなく、たとえば、第1の板1を中央部に向かって凸状に湾曲させて、腹部に密着させるように形成しても良い。このように形成することで、作業者に荷物運搬具Aがぴったりとフィットすることとなり、荷物の運搬作業をより快適なものとすることができる。
図3は、荷物運搬具Aの第1の姿勢における背面図を示している。第1の板の背面には、上方の両側部に、矩形状のシート体6をリベット7で略ループ状に着設してベルト通し穴5を形成している。
すなわち、作業者は、腰部に巻装しているベルトを、このベルト通し穴5に挿通させることにより、荷物運搬具Aを腰部に装着することができる。
ここで、シート体6は運搬する荷物の荷重に耐えうる素材であればよく、たとえば、革、合成皮革、布、金属、樹脂などで形成することができる。
また、このベルト通し穴5の幅は、第1の板1の幅の略3分の1としており、第1の板1の左右両側に設けたベルト通し穴5、5の間には、ベルトを挿通した際にベルトが露出する露出部15を形成している。
この露出部15を形成することにより、例えば図3中一点鎖線で示すように、ベルト通し穴5、5にそれぞれ紐やベルトを挿通し、露出部15から抜き出して、作業者の首や肩に掛け回すことができ、荷物の荷重を首や肩に文作させることができる。
したがって、腰のみに荷重を分散させたときよりも、さらに快適に荷物を運搬させることができる。
図4〜図7は、それぞれ荷物運搬具Aの第1の姿勢における平面図、底面図、左側面図、右側面図を示している。図4〜図7に示すように、第2の板2の下端部には、同第2の板2を屈曲させて屈曲部13を形成しており、この屈曲部13の一方の面を第1の荷物載置部9、他方の面を第2の荷物載置部11とし、作業者が運搬する荷物を載置可能としている。
すなわち、荷物運搬具Aを第1の姿勢とした場合において、屈曲部13の上面となる面を第1の荷物載置部9とするとともに、荷物運搬具Aを第2の姿勢とした場合において、屈曲部の上面となる面を第2の荷物載置部11としている。
したがって、本発明に係る荷物運搬具Aでは、第1の姿勢または第2の姿勢のどちらの姿勢をとっている場合であっても、荷物を載置して運搬することができる。
なお、ここで、第1の荷物載置部9及び/または第2の荷物載置部11には、滑り止めを配設するようにしても良い。たとえば、ゴムや樹脂等の弾性素材をシート状に形成し、これを第1の荷物載置部9及び/または第2の荷物載置部11に貼付することにより、運搬中の荷物の滑りを防止することができ、作業効率を向上させることができる。
また、この屈曲部13の先端は、さらに折曲させて係止面10を形成しており、この係止面10の略中央部分に係止部8bを配設している。
この係止面10に配設した係止部8bは、荷物運搬具Aを第1の姿勢から第2の姿勢に変更した際に、前記第1の板1の上部に設けた係止部8aと当接して第2の板2を係止し、荷物運搬具Aが意に反して第1の姿勢に戻ることを防止するようにしている。
また、係止面10の折り曲げ角度は、荷物運搬具Aが第2の姿勢となった際に、第1の板1と平行になるような角度としている。このような角度とすることにより、第1の板1に配設した係止部8aと、係止面10に配設した係止部8bとが平行に当接することとなり、第2の姿勢をしっかりと保持することができる。
また、図6及び図7からも分かるように、第2の板2の下端部は、所定の角度Sで折曲させて屈曲部13を形成している。
この所定の角度Sは、第1の荷物載置部9への荷物の載せやすさを決める角度であるとともに、荷物運搬具Aが第2の姿勢をとった際に、第2の荷物載置部11への荷物の載せやすさを決める角度でもある。
特に、本実施形態に係る荷物運搬具Aでは、この角度Sを75〜85度、さらに好ましくは78〜83度としている。このような角度とすることにより、第1の姿勢で第1の荷物載置部9に荷物を安定して載置することができるとともに、第2の姿勢で第2の荷物載置部11にも安定して荷物を載置することができる。
次に、図8〜14を用いて、第2の姿勢とした際の荷物運搬具Aについて説明する。
図8は、本実施形態に係る荷物運搬具Aの第2の姿勢における全体を示した斜視図である。図8に示すように、第2の姿勢は、第2の板2を蝶着部材3の軸を中心に回動させ、係止面10の略中央部に配設した係止部8bを、第1の板1の上部に設けた係止部8aに当接させて、第2の板2を係止した状態である。
このように第2の姿勢を選択可能とすることにより、荷物運搬具Aを使用していない場合でも、体の動きを妨げることなく、作業者は腰部に常時装着しておくことができる。
そして、図9〜12に示すように、第2の荷物載置部11を上方に向けることにより、同第2の荷物載置部11に荷物を載置可能としている。
この第2の荷物載置部11は、図13及び図14からも分かるように、作業者が荷物運搬具Aを装着した際に、やや斜め下前方に傾斜するようにしている。
これにより、第2の荷物載置部11に載置した荷物の荷重によって、第1の板1に設けた係止部8aと係止面10に設けた係止部8bとがより密着することとなり、荷物の搬送中に、予期せず第2の姿勢から第1の姿勢に変わることなく、安定して荷物を搬送することができる。
また、図13及び図14に示すように、第2の姿勢をとった際に、第1の板1と第2の板2とを折り畳む角度となる折り畳み角度Tは、15〜45度、好ましくは25〜35度とするのが良い。
この折り畳み角度Tを15度未満とすると、屈曲部13の長さが短くなるために、第2の荷物載置部11の面積が減少して、荷物を安定して載置することが困難となる。
また、折り畳み角度Tを45度よりも大きい角度とすると、屈曲部13が作業者の前方へ大きく突出するこことなるため、荷物運搬具Aの不使用時に体の動きを妨げる恐れがある。
すなわち、折り畳み角度Tを25〜35度とすることは、第2の荷物載置部11に荷物を安定して載置することができるとともに、荷物運搬具Aの不使用時には、同荷物運搬具Aを装着している違和感を作業者に与えない角度である。なお、本実施形態では、この角度を略32度としている。
このように、荷物運搬具Aを上述の構成とすることにより、第1の姿勢と、第2の姿勢とを所望により適宜選択可能にすることができ、快適かつ安定に荷物を運搬することができる。
図15は、作業者Bが本実施形態に係る荷物運搬具Aを用いて荷物を運搬している状態を示した説明図である。
図15(a)に示すように、作業者Bは、同作業者Bの腰部に巻装したベルト21を、前述したベルト通し穴5、5に挿通し、第2の板2を垂下させて荷物運搬具Aを第1の姿勢としながら作業を行っている。
この際に、荷物20は、第1の荷物載置部9に載置されており、同荷物20の荷重は、荷物運搬具Aと、作業者Bの腰部に巻装したベルト21を介して作業者Bの腰に分散されることとなる。したがって、作業者Bの腕には荷物20の荷重による負担があまりかからないため、作業者Bは荷物20を支えるだけで特に力を必要とすることなく、快適に荷物20を運搬することができる。
なお、図15(a)では、荷物20の面を第1の板1に対して略平行に載置しながら運搬しているが、たとえば、図16(a)に示すように、点線で示す荷物20の角の部分が第1の荷物載置部9の略中央部となるように載置(以下、斜め置きともいう)することにより、第2の板2に設けた切欠部4の効果をさらに顕著に引き出すことができる。
また、図16(a)に示すように荷物20を載置する場合には、第2の板2の表面に滑り止め体30を設けるようにして、第1の荷物載置部9上で荷物20が左右方向に滑って移動するのを防止するようにしても良い。特に本実施例では、第2の板2の表面に上下方向へ向けて2本の三角柱31、31を配設して滑り止め体30を形成している。
そして、の三角柱31、31の間に形成した嵌合部33に、荷物20の角部35を嵌合させて、荷物20が左右方向に移動しないようにしている。
ここで、三角柱31、31の間に形成した嵌合部33の開口角度Uは、70〜110度、さらに好ましくは80〜100度とするのが良い。開口角度Uが70度を下回ると、嵌合部33の開口が狭くなり、荷物20の角部35が嵌合部33に嵌合しにくくなるので、運搬中に荷物20が第1の荷物載置部9上で滑りやすくなる。また、開口角度Uが110度を上回ると、嵌合部33の開口が広すぎて荷物20を係止する能力が低下するため、運搬中に荷物20が第1の荷物載置部9上で滑りやすくなる。
すなわち、荷物20の角部35が嵌合するように、嵌合部33の開口角度Uを80〜100度とすることにより、荷物20を斜め置きした際に角部35をしっかりと係止することができて、運搬中に荷物20が左右方向へ滑ることを防止することができる。
また、滑り止め体30は、三角柱31、31の上部を切り欠いて斜面部34、34を形成しているが、この斜面部34、34は、荷物運搬具Aを第2の姿勢とした際に、滑り止め体30が折り畳みを阻害しないようにするためのものである。
なお、本実施形態では、斜面部34、34を形成して折り畳みを阻害しないようにしているが、荷物運搬具Aを第2の姿勢とした際に、滑り止め体30が第1の板1に当接しない程度に滑り止め体30の長さを短く形成するようにしても良い。
この滑り止め体30を構成する素材は特に限定されるものではないが、例えば弾性素材で形成するようにしても良い。ゴムや樹脂などの弾性素材で滑り止め体30を形成することにより、荷物20の角部35を嵌合部33にしっかりと嵌合させることができ、左右方向への滑りをさらに防止することができる。
本実施形態では、滑り止め体30を第2の板2の表面に別体として配設しているが、第2の板2の上下方向に折り曲げ線を入れて嵌合部33を形成しても良い。このように形成することにより、別体で滑り止め体30を形成する必要がないので、荷物運搬具Aの製造コストを低減することができる。
また、図15(b)に示すように、作業者Bは、同作業者Bの腰部に巻装したベルト21を、前述したベルト通し穴5、5に挿通し、第2の板2の係止面10を第1の板1に突き合わせて荷物運搬具Aを第2の姿勢としながら作業を行っている。
この際に、荷物20は、第2の荷物載置部11に載置されており、同荷物20の荷重は、荷物運搬具Aと、作業者Bの腰部に巻装したベルト21を介して作業者Bの腰に分散されることとなる。したがって、作業者Bの腕には荷物20の荷重による負担があまりかからないため、作業者Bは荷物20を支えるだけで特に力を必要とすることなく、快適に荷物20を運搬することができる。
また、やや斜め下前方に向けて傾斜させた第2の荷物載置部11に載置した荷物20の荷重は、係止面10に配設した係止部8bを、第1の板1の上部に設けた係止部8aへ向けて押さえつける力としても働くため、第2の姿勢から第1の姿勢へ不意に変わることなく、安全に荷物を運搬することができる。
上述してきたように、本発明に係る荷物運搬具Aでは、作業者の腰部に荷物の荷重を分散させることができるとともに、荷物を安定して搬送することができ、作業効率を向上させることができる。
次に、本発明に係る他の実施形態を図17〜図19に示す。
図17は、図2に示した荷物運搬具Aの正面図とほぼ同様の形態としているが、第2の板2の左右両側部に正面視略矩形状の掛止穴22、22を穿設している。
この掛止穴22、22には、たとえば、先端に略L字状の掛止具を備えた紐等の掛止具を引っかけて荷物20に紐を掛け回すことができ、荷物20を固定するための紐を結んだり、ほどいたりする手間を省いて、さらに運搬の作業性を向上させることができる。
すなわち、第1の荷物載置部9に載置した荷物20の左右方向胴回りに、容易に紐を掛け回すことができる。
また、掛止穴22、22を穿設することは、荷物運搬具Aの重量を軽量化する効果も有している。
なお、図17では、掛止穴22、22を正面視略矩形状としているが、この形状は特に限定されるものではなく、掛止具の形状にあわせて適宜選択することができる。
また、図17では、掛止穴22、22は第2の板2に穿設しているが、この場所は特に限定されるものではなく、第1の板1や、第2の板2の屈曲部13に穿設しても良い。ただし、掛止穴22、22を穿設する場所については、荷物20を載置した際に破損等する等、荷物運搬具Aの強度が極度に低下する恐れのない場所にするべきである。
図18は、掛止穴22を荷物運搬具Aの屈曲部13に穿設した例を示している。
この実施形態によれば、第1の荷物載置部9及び第2の荷物載置部11に、掛止穴22を備えることとなるので、第1の荷物載置部9または第2の荷物載置部11に載置した荷物の上下方向に容易に紐を掛け回すことができる。
また、図19は、先述の切欠部4を第2の板の内方へ膨らみを持たせて切り欠いて形成した例を示している。
このように切欠部4を形成することにより、作業者Bの大腿部に第2の板2が当接して作業性が悪化することをさらに防止することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
たとえば、本明細書に記載の実施形態では、作業者Bの腰部に巻装したベルトをベルト通し穴5に挿通して、作業者Bの腰部に荷物運搬具Aを装着するようにしているが、これに限定されるものではなく、作業者Bの腰回りに巻装可能なベルト等の帯状体を予め荷物運搬具Aに配設しても良い。この際、帯状体の端部同士を連結するための連結部材は、一般に市販されているバックル等を備えることで利便性を向上させることができ、たとえば樹脂で形成した雄雌一対のスナップ型バックルなどが好適である。
1 第1の板
2 第2の板
4 切欠部
9 第1の荷物載置部
11 第2の荷物載置部
13 屈曲部
21 ベルト
B 作業者
2 第2の板
4 切欠部
9 第1の荷物載置部
11 第2の荷物載置部
13 屈曲部
21 ベルト
B 作業者
Claims (3)
- 作業者の腰回りに巻装したベルトに係止可能とした第1の板の下端部に、下端部を側面視略L字状に屈曲し、屈曲部の表裏面にそれぞれ荷物載置部を形成した第2の板の上端部を枢支連結して折り畳み自在に構成し、
前記第2の板を垂下させた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第1の荷物載置部に荷物を載置可能とした第1の姿勢と、
前記第2の板を上方へ回動して前記屈曲部先端を前記第1の板の表面に突合わせた状態で、前記屈曲部の表面に形成された第2の荷物載置部に荷物を載置可能とした第2の姿勢とに、選択的に切り換え可能としたことを特徴とする荷物運搬具。 - 前記第2の板の左右両端部には、切欠部を設けていることを特徴とする請求項1に記載の荷物運搬具。
- 前記切欠部は、前記第2の板が先細状となるように、上端部から前記荷物載置部に向けて切り欠いていることを特徴とする請求項2に記載の荷物運搬具。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006134577A JP2007302448A (ja) | 2006-05-13 | 2006-05-13 | 荷物運搬具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006134577A JP2007302448A (ja) | 2006-05-13 | 2006-05-13 | 荷物運搬具 |
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ID=38836716
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007302448A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017216443A1 (fr) | 2016-06-14 | 2017-12-21 | Czerwinski Nicolas | Harnais de manutention avec plateau rabattable |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS635862A (ja) * | 1986-06-24 | 1988-01-11 | Toshiba Mach Co Ltd | プランジヤ加圧鋳造装置 |
JPS6356105A (ja) * | 1986-08-26 | 1988-03-10 | 株式会社東芝 | ガス絶縁開閉装置 |
JPH1156473A (ja) * | 1997-08-25 | 1999-03-02 | Uichi Maeda | 荷物運搬ベルト |
-
2006
- 2006-05-13 JP JP2006134577A patent/JP2007302448A/ja active Pending
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