JP3235693U - 運搬補助具 - Google Patents

Abstract

【課題】運搬しながら農作業を可能とし、且つ身体への負担を軽減した農業用コンテナの運搬に適する運搬補助具を提供する。
【解決手段】襷掛け様に身体に装着されるベルトと、ベルトの身体装着時に身体前側に位置するベルト部分（襷ベルト部１２）に設けた係止金具３で構成される運搬補助具であって、係止金具３が、鉤板部３１と受け板部３２と縦板部３３を備えた上部開口コの字形状で、縦板部３３を上方に延長すると共に、当該延長部分に連結孔３４を穿設し、ベルト部分（襷ベルト部１２）を挿通する装着部２２とカラビナ様連結部２３を備えた連結部材２を介して、係止金具３をベルト（襷ベルト部１２）に連結してなる。
【選択図】図４

Description

新規性喪失の例外適用申請有り

本考案は、農業用コンテナ等の重量物の運搬に使用する運搬補助具に関するものである。

肩掛けベルトに運搬対象物に係止して支持する金具を装着した運搬補助具は広く知られている。例えば特許文献１には、肩当部を有する肩ベルトと腰ベルトとを備えると共に、前記肩ベルトと腰ベルトが体の前後でＹ状に連結され、腰ベルト中央に受け金具が設けられているコンテナ運搬ベルトが開示されている。

また特許文献２には、肩ベルトと腰ベルトとを備えると共に、前記肩ベルトと腰ベルトが体の前後でＨ状に連結され、肩ベルトの下方延長部分に係止金具を設けたが中央に受け金具が設けられているコンテナ運搬ベルトが開示されている。

実開昭６３－５６１０５号公報。 特開２０１６－２１６２２４号公報。

肩ベルトと腰ベルトを備える構成は、器具の製造上の煩雑さや、身体への装着に際しての煩雑さがある。また農業用コンテナの運搬を目的とした場合には、ベルトと一体に設けている受け金具（係止金具）は、コンテナの後縁（運搬時の身体側）を係止することになり、手で運搬物（コンテナ）をしっかりと保持しなければならなく、例えば運搬しながら球根のバラマキ・粉末肥料の散布など作業を行うことができない。

また重量物の持ち上げに際して、身体を前かがみにして持ち上げることになるが、肩ベルトによる身体への負担が前後不均等となり、持ち上げ時の補助機能が必ずしも優れているとはいえない。

そこで本考案は、農業用コンテナの運搬に適する新規な運搬補助具を提案したものである。

本考案の請求項１記載に係る運搬補助具は、襷掛け様に身体に装着されるベルトと、前記ベルトの身体装着時に身体前側に位置するベルト部分（襷ベルト部）に設けた係止金具で構成される運搬補助具であって、前記係止金具が、鉤板部と受け板部と縦板部を備えた上部開口コの字形状で、縦板部を上方に延長すると共に、当該延長部分に連結孔を穿設し、前記ベルト部分を挿通する装着部とカラビナ様連結部を備えた連結部材を介して、前記係止金具をベルト（襷ベルト部）に連結してなることを特徴とするものである。

而して前記運搬補助具は、作業者が腕をベルトに通すことで身体に装着し、身体前方左右に位置する係止金具を運搬物（農業用コンテナ：プラケース）の縁部の取っ手部分に取り付けることで、運搬物を身体の前面で保持することになり、手が空くので運搬物を運搬しながら適宜な農作業（運搬物の散布等）を行うことができる。

また本考案の請求項２記載に係る運搬補助具は、特に前記運搬補助具において、係止金具の縦板部をベルト側に傾斜する形状としてなるもので、係止金具を運搬物（農業用コンテナ：プラケース）に係止しやすく、また係止金具の受け板部に加わる運搬物の負荷を平均化できる。

また本考案の請求項３記載に係る運搬補助具は、ベルトを、背当面部と背当面部と連続して左右に突出する肩当面部を備えた三日月形状の背負いパッドと、背当面部の下方中央と左右肩当面部の端部とを連結する襷ベルト部で形成してなるもので、更に請求項４記載に係る運搬補助具は、左右肩当面部の端部にバックル部を設け、前記バックル部に襷ベルト部を連結して襷ベルト部の長さ調節を行うようにしてなるもので、運搬物の負荷を背負いパッド全体で受けることになり、体の負荷が局所的にならず分散され、特に運搬物の持ち上げに際しては背当面部で運搬物の荷重に対応できる。

また本考案の請求項５記載に係る運搬補助具は、特に背負いパッドをメッシュ構造としてクッション性と通気性を確保してなるもので、強度と共に使用時の汗による不快感を解消することになる。

本考案の構成は上記のとおりで、ベルト（背負いパットと襷ベルト部で形成）と特定形状の係止金具を組み合わせることで、身体への装着容易性を実現すると共に、運搬時の他作業の実施を可能としたものである。またベルトに所定の背当てパットを採用したことで、運搬時の身体への負担を軽減（分散）したものである。

本考案の実施形態の使用状態の説明図（ベルトの身体装着状態）。 同図（運搬物の運搬状態）。 同背負いパッドの説明図。 同係止金具の説明図で（イ）は斜視図（ロ）は側面図。

次に本考案の実施形態について説明する。実施形態に示した運搬補助具は、ベルト１と連結部材２と係止金具３で構成される。

ベルト１は、背負いパッド１１と左右２本の襷ベルト部１２で構成され、背負いパッド１１は、相応の厚みを有してクッション性を備えたメッシュ構造で、背当面部１１ａと背当面部１１ａと連続して左右に肩幅の範囲内で突出する肩当面部１１ｂを備えた三日月形状で、背当面部１１ａの下方中央に連結リング１１１を設け、左右肩当面部１１ｂの各端部にバックル部１１２を設けてなる。

襷ベルト部１２は、一端を連結リング１１１に連結し、他端をバックル部１１２に連結するもので、ベルト１全体を８の字状にしてなるものである。

連結部材２は、襷ベルト部１２を挿通する挿通孔２１を形成した装着部２２と、前記装着部２２に捻じれ回動自在に装着したカラビナ様連結部２３とで形成したもので、カラビナ様連結部２３は閉口付勢した開閉片２４を備えているものである。

係止金具３は、鉤板部３１と受け板部３２と縦板部３３を備えた上部開口コの字形状で、縦板部３３を上方に延長すると共に、縦板部３３の前縁（使用時に身体より離れる側）を鉛直より４０度程度後方に傾斜させ、後縁を鉛直より２０度程度後方に傾斜した台形状若しくは頂丸三角形状とし、上方位置に連結孔３４を穿設したものである。

而して連結部材２の挿通孔２１に襷ベルト部１２を挿通して、襷ベルト部２１の端部側をバックル部１１２に連結して、作業者に合わせて長さ調節を行い、連結部材２のカラビナ様連結部２３に係止金具３の連結孔３４を以て連結して使用可能な状態とする。

使用可能な状態の本運搬補助具の襷ベルト部１２で形成される輪（８の字状の輪）に腕を通して本運搬補助具を背負い子の様にして作業者の体に装着して運搬作業に供するものである（図２参照）。

運搬作業は、運搬物（農業用コンテナ：プラケース）Ａの持ち手部分Ｂに係止金具３の鉤板部３１を差し込み、受け板部３２で運搬物Ａを支持して運搬物Ａの荷重がベルト１に加わるようにして、運搬物Ａの運搬を行うものである。

特に本運搬補助具は、図１に示すように両手が空いた状態での運搬物Ａの運搬も可能であるので、運搬に伴う種々の農作業を同時に行う事ができ、ベルト１を背負いパッド１１と襷ベルト部１２で構成することで、運搬物Ａの重量負荷を分散させて肩への食い込みを軽減して、作業性を高めるものである。

１ ベルト
１１ 背負いパッド
１１ａ 背当面部
１１ｂ 肩当面部
１１１ 連結リング
１１２ バックル部
１２ 襷ベルト部
２ 連結部材
２１ 挿通孔
２２ 装着部
２３ カラビナ様連結部
２４ 開閉片
３ 係止金具
３１ 鉤板部
３２ 受け板部
３３ 縦板部
３４ 連結孔
Ａ 運搬物
Ｂ 持ち手

Claims (5)

1. 襷掛け様に身体に装着されるベルトと、前記ベルトの身体装着時に身体前側に位置するベルト部分に設けた係止金具で構成される運搬補助具であって、前記係止金具が、鉤板部と受け板部と縦板部を備えた上部開口コの字形状で、縦板部を上方に延長すると共に、当該延長部分に連結孔を穿設し、前記ベルト部分を挿通する装着部とカラビナ様連結部を備えた連結部材を介して、前記係止金具をベルトに連結してなることを特徴とする運搬補助具。
2. 係止金具の縦板部をベルト側に傾斜する形状としてなる請求項１記載の運搬補助具。
3. ベルトを、背当面部と背当面部と連続して左右に突出する肩当面部を備えた三日月形状の背負いパッドと、背当面部の下方中央と左右肩当面部の端部とを連結する襷ベルト部で形成してなる請求項１又は２記載の運搬補助具。
4. 左右肩当面部の端部にバックル部を設け、前記バックル部に襷ベルト部を連結して襷ベルト部の長さ調節を行うようにしてなる請求項３記載の運搬補助具。
5. 背負いパッドをメッシュ構造としてクッション性と通気性を確保してなる請求項３又は４記載の運搬補助具。

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