JP2007301259A - 飲料容器用ストロー - Google Patents

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Abstract

【課題】ペットボトルに挿入されたストローが、開栓時には先端部が自動的に突出し閉栓時にはボトル内に収納される伸縮自在のペットボトル用ストロー。
【解決手段】内側ストローが外側ストローに挿入されてなる伸縮ストローにおいて、前記内側ストローの長手方向の一部が該内側ストローの円周の略二分の一以下である突出片部で形成されるとともに、前記伸縮ストローが飲料容器内に遊挿された場合において、ストローの上端部が飲料容器の口よりも突出し、閉栓時においては前記突出片部が湾曲状に圧縮され前記飲料容器内に収納されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、飲料容器であるペットボトルなどに遊挿されたストローが、開栓と同時に先端部が適度に突出し、閉栓時には再び内挿される飲料容器用ストローに関するものである。
ペットボトルなどに入った飲料水の量が300ml程度であれば、開栓と同時に全量を飲み切る場合もあるが、500mlや1リットルのボトルになれば一度に飲み干すことは困難となり数回に分けて飲むことになる。ところで、ペットボトルから飲料水を飲む場合にはボトルの口に唇をつけ顔を仰向けにする通称ラッパ飲みが行われているが、その姿は、特に女性の場合には品性に欠けるため日本人の文化には馴染まないものがある。また、一度に飲みきれない場合には口飲みを繰り返すため非常に不潔となり衛生上の問題が存在するため、会議の席や公式の場などにおいては別途紙コッブを準備することで余分な経費と手間と資源のムダが生じている。
これに対応する技術として、特許文献1には、ペットボトルに挿入されたストローの形状がボトルの深さよりも長寸の弾性管状体で形成された伸縮自在の飲料容器用ストローが開示されている。
特許文献2には、飲料容器用ストローとして弾力を有する機構をストロー本体の下方部に形成するストローが開示されている。
特許文献3には、ボトルに挿入されたストローの下端部が、圧縮可能なバネやコイルバネ又は線状の複数の支持脚からなるストローが開示されている。
特開平2000−85819号公報 WO00/32077号公報 特開2001−122271号公報
ところが、特開平2000−85819号公報における可撓性及び復元性を有する弾性管状体のストローによれば、弾性部を別体で形成する技術であるため大幅にコストアップとなり経済性に欠けるという問題があった。
また、WO00/32077号公報によれば、伸縮ストローの実施例としてストロー本体の下方部に複数の条片を形成し、圧縮時には先端側が傘状に展開するストローが開示されている。この技術による閉栓動作に際しての実験を行えば下方端部が説明通りに傘状になることは皆無である。即ち、筒状の突出片が次第に押圧されると理論的には傘状に展開されると思われるが、実際には事前にある程度整形しておかなければ困難であり、逆に整形された場合にはペットボトルへの挿入時に支障が生じることになる。さらに、この形状であれば、飲料水の吸い取り動作の最後の段階でストローの先端部を底面に押し付ける必要が生じ、その場合は伸縮作用が単一のストローであるため全長が不足することになる。ストローの長さを余分に取れば逆に長くなりすぎて閉栓作業に支障が生じ、実用性に欠ける問題点がある。
特開2001−122271号公報によれば、ストローの下端部が、圧縮可能なバネやコイルバネ又は線状の複数の支持脚からなるストローであるが、いずれも弾性部分は別体から構成されるため新規投資が生じ経済性に欠けるという問題点があった。
本発明はこのような背景の下、現状の製造工程を大きく変更することなく最小コスト
で製造が可能となるストローの提供を図ることを目的とする。この前提こそが商業コストを重視する市場に受け入れられる必須条件であることに鑑み、ボトル用ストローが求める最も効率的な弾性変形機構を探究し、経済的かつ実用的なストローの開発を目指すものである。
本発明に係る請求項1記載の飲料容器用ストローによれば、内側ストローが外側ストローに挿入されてなる伸縮ストローにおいて、前記内側ストローの長手方向の一部が該内側ストローの円周の略二分の一以下である突出片部で形成されるとともに、前記伸縮ストローが飲料容器内に遊挿された場合において、ストローの上端部が飲料容器の口よりも突出し、閉栓時においては前記突出片部が湾曲し内挿される構成とされている。
これによれば、内側ストローの下方側に円周の略二分の一以下である突出片部を設けたことにより、閉栓時の圧縮荷重に対しては、耐圧力の弱い突出片部分が徐変に湾屈しながら弾性力を備蓄した状態でペットボトルに内挿され、開栓と同時に弾性変形によって突出片部が伸延してボトルの口縁部から突出する作用を繰り返す出没自在の飲料容器用ストローを提供することができる。
ここで、突出片の形状が長さ方向に2分割にされて並行した状態か、又は互いに対峙する対面型態様であっても本請求の範囲に含まれることは勿論である。閉栓時に湾曲した突出部の一部が捩れた状態となっても、弾性作用に及ぼす支障を回避することができるからである。
本発明に係る請求項2記載の飲料容器用ストローによれば、前記突出片部が、先細りの形状であって、先端までの長さが少なくとも20mm以上で形成されるとともに、前記伸縮ストローが飲料容器内に遊挿された場合において、外側ストローの上端部が飲料容器の口よりも少なくとも10mm以上突出する弾性変形作用を有する構成とされている。
これによれば、突出片部が20mm以上で形成され先端側へ向うにつれて徐々に幅が狭くなるヘラ状であるため、閉栓に伴う蓋の押圧力に対し先調子状にゆっくりと湾曲する所謂「しなり」効果によって最も合理的な弾性変形作用が発揮されるとともに、開栓時にはストローの上端部が最も飲みやすい10mm以上の高さに突出させる効果が発揮できる。
本発明に係る請求項3記載の飲料容器用ストローによれば、前記突出片部が、基端の両側縁部又は一側縁部に少なくとも0,5mm乃至1mmの切れ目が設けられた構成とされている。
これによれば、飲料水を飲み進むにつれて液量のレベルが突出片の長さを下回る状態となるため当初の長さではエアーが入り吸引が不可能になる。その対策として外側ストローに内挿された状態の内側ストローのストローク部分を引き伸ばすと同時に突出片の先端部をペットボトルの底面側に強く押圧すれば切削部が容易に撓折され、ストローの下端部側が底面に届くことで支障なく全量を飲み干すことができる作用を発揮する。
本発明に係る請求項4記載の飲料容器用ストローによれば、前記外側ストローの上端口縁部が、斜面状に形成された構成とされている。
これによれば、ストローの上端部が蓋の回転と同調して回動することが防止できるため、捩れによって突出片部が変形し弾性作用に支障を生じるトラブルを回避することができる。
本発明の構成によれば、以下の優れた効果を実現できる。
実施例1によれば、
伸縮ストローの持つ特性と、必要最小限度の弾性を有する突出片とのコラボレーションによって、実用性に優れたストローが提供できる。
ペットボトルだけでなく、水筒など屋外で使用する飲料容器からの口飲みが解消することで衛生面の大幅向上に貢献できる。
会議などにおいて紙コップ類の準備が不要となり、省資源と経費の減少と余分な手間を省略することができる。
実施例2によれば、閉栓時に伴う蓋の圧縮荷重に対し最も合理的な弾性変形作用を実現できる。
実施例3によれば、伸縮ストローを伸延することにより全量を残さずに飲用できる効果を発揮できる。
実施例4によれば、突出片部の捩れによる弾性作用に支障が生じるトラブルを回避し実用面と美観面にプラス効果を発揮できる。
以下、本発明を実施するため最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例1における飲料容器用ストローの実施方法について以下図1乃至図4に基づき説明する。図1は、開栓されたペットボトルに挿入されたストローの突出片部が伸延し、外側ストローの上端部がボトルの口から突出した態様を示す断面図であり、図2は、ペットボトルが閉栓され内側ストローの突出片部が徐変に曲線を描きながら屈曲した態様を示す断面図であり、図3は、ストロー先端の突出片部分が基端部で曲折され、ストローの下端部側が底面に届いた態様を示す断面図であり、図4は、ストロー先端の突出片部の基端部に設けられた切れ目の位置を示す拡大斜視図である。
図中Aは、飲料容器であるペットボトルに挿入された伸縮自在のストローであって、原材料としては従来から使用されてきたポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン、ポリエチレンなどの熱可塑製樹脂を使用するが、内側ストローについては、柔軟で弾力性のあるエチレン、プロピレンを主体とするポリプロピレン、ポリエチレン又はそれらのコポリマー或いはそれらを主体とするブレンド樹脂などのポリオレフィンなどを使用して製造され、可撓性・復元性を備えた伸縮ストロー、Bは、清涼飲料水,1は、外側ストロー、1aは、ストローの抜け出し防止を図り同時にストッパー作用も備えた外側ストローの先細部、2は、外側ストロー内にやや緊合状態で挿入された内側ストロー、2aは、長手方向の一部が円周の略二分の一以下とされ先端までの長さが少なくとも20mm以上である弾性変形作用を有する突出片部、3は、基端部の両側縁に設けられた切れ目、4は開閉栓、5は口縁部、6は、底面、7はストローAの上端部である。
以上のように構成された実施例1に示す飲料容器用ストローの取り扱いについて説明する。
飲料容器であるペットボトルに内挿される伸縮ストローBは、基本的にはストロークを短縮した状態で挿入されており、開栓時には全長が短縮された状態であっても外側ストロー1の上端部はペットボトルBの口縁部5から所望の高さである10mm以上に突出するよう弾性設計された突出片2aにより支えられている。利用者はストローAを直接咥えながら好みの高さで飲料水を飲み進む。一度に飲みきれない場合には再び栓4を閉じるため、閉栓に伴う圧縮荷重は耐圧力の弱い突出片部2aに集中する。突出片部2aは弾性変形作用を有しているので湾曲状に屈曲した状態で内挿されるが、次ぎの開栓に伴い湾曲した突出片部が伸延することで外側ストロー1の上端部を再び口縁部5から突出させることができる。飲料水を飲み進むにつれて残量が少なくなり突出片部2aの長さが不足するようになれば内側ストロー2を全寸引き伸ばし突出片部2aを底面6側に強く押圧すれば基端部が曲折し先端部が直接底面6に当接することで全量を残さずに飲むことができる。
本発明の実施例2における飲料容器用ストローの実施方法について説明する。本実施例によれば、やや先細りのへラ状に形成された突出片2aが閉栓作用に伴う蓋の押圧力に対し先調子状態に湾曲することで最も合理的な弾性効果が発揮される。
本発明の実施例3における飲料容器用ストローの実施方法について説明する。本実施例によれば、突出片部2aが、基端の両側縁部又は一側縁部3に若干の切れ目を設けているので、飲料水の残量が少なくなり突出片部2aを底面6側に押圧した場合、零弱な裁断部分3が抵抗なく曲折し先端部が直接底面6に当接する効果を発揮する。
本発明の実施例4における飲料容器用ストローの実施方法について説明する。本実施例によれば、ストローAの上端部7が傾斜状に切断されたことによりストローが蓋4を回転してもストローAが同調して回動することが防止されることで、突出片部2aの捩れによる弾性作用に支障が生じるトラブルが防止される。
ペットボトルに使用するストローに関しては、従来から数多くの技術が開示されてきたが現在まで本格的に商品化されたものはない。しかしながら、利便性と衛生面の向上へのニーズは非常に高く、これに対応する新技術が実現すれば、衛生上の見地からも差別化商品となり国内外におけるブランド化も期待されるため、今後における経済的波及効果は多大なものとなる。
ペットボトルに挿入された伸縮ストローの態様を表した断面図 突出片部分が屈曲しペットボトルに内設され態様を表した断面図 ストロー先端の突出片部分が基端部で曲折した態様を表した断面図 ストロー先端の突出片部と基端部に設けられた切れ目部分の拡大斜視図
符号の説明
A 伸縮ストロー
B ペットボトル
1 外側ストロー
1a 先細部
2 内側ストロー
2a へラ状突出片
3 切欠部
3a 切欠部
4 開閉栓、
5 口縁部
6 底面
7 ストローAの上端部

Claims (4)

  1. 内側ストローが外側ストローに挿入されてなる伸縮ストローにおいて、前記内側ストローの長手方向の一部が該内側ストローの円周の略二分の一以下である突出片部で形成されるとともに、前記伸縮ストローが飲料容器内に遊挿された場合において、ストローの上端部が飲料容器の口よりも突出し、閉栓時においては前記突出片部が湾曲し内挿されることを特徴とする飲料容器用ストロー。
  2. 前記突出片部が、先細りの形状であって、先端までの長さが少なくとも20mm以上で形成されるとともに、前記伸縮ストローが飲料容器内に遊挿された場合において、外側ストローの上端部が飲料容器の口よりも少なくとも10mm以上突出する弾性変形作用を有することを特徴とする請求項1に記載の飲料容器
    用ストロー。
  3. 前記突出片部が、基端の両側縁部又は一側縁部に少なくとも0,5mm乃至1mmの切れ目を設けたことを特徴とする飲料容器用ストロー。
  4. 前記外側ストローの上端口縁部が、斜面状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の飲料容器用ストロー。

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